JP2005107654A - あおり補正方法及びあおり補正機能付き写真プリント装置 - Google Patents

あおり補正方法及びあおり補正機能付き写真プリント装置 Download PDF

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Abstract

【課題】三次元的なあおり歪みを有する撮影画像であっても、簡単な操作入力だけで、満足できるあおり補正画像が得られる技術を提供する。
【解決手段】モニタに表示された前記撮影画像上での撮影画像視点を入力設定し、前記撮影画像に対する前記撮影画像視点周りの三次元回転角度を入力設定し、前記設定された三次元回転角度に基づいて回転された前記撮影画像によって定義されるあおり補正平面を決定し、前記撮影画像視点から所定距離だけ離れた位置に設定された仮想視点からみたあおり補正画像を定義するとともに前記あおり補正画像の各画素に対応する前記撮影画像の画素位置を求め、この求められた画素位置から濃度補間法に基づいて前記あおり補正画像の対象画素の濃度値を求めることであおり補正撮影画像を得る。
【選択図】 図4

Description

本発明は、あおり歪みを有する撮影画像を補正するあおり補正方法、そのような方法をコンピュータに実行させるプログラム、及びそのようなあおり補正機能を備えた写真プリント装置に関する。
写真撮影において、風景写真において特に広角レンズなどを用いて地上から高層ビルを撮影すると上層ほど遠近感により小さく写ることから高層ビルが傾いたような撮影画像となったり、商品撮影において比較的小さな被写体であっても鳥瞰的な商品写真を得るため上方から近づいて撮影してもカメラから遠い部分ほど小さくなることからやはり視覚的な印象以上に台形的に歪んだ撮影画像となることがある。このような撮影画像の歪みは台形歪み又はあおり歪みと呼ばれるが、このような歪みを避けるためには、従来、シフトレンズなどの特殊なレンズを装着する必要があった。
近年、デジタルカメラによる撮影画像は当然ながら、銀塩フィルムを用いた従来型カメラによる撮影画像もフィルムから光電変換を受けてデジタルデータ化されていることから、このあおり歪みをデジタル画像処理を用いて補正することが提案されている。
その1つとして、モニタに表示された原画像から、本来的には地上に垂直でかつ互いに平行となるべき2つの傾斜直線を2つの端点を指定することにより指定し、指定された直線の中点を通る垂直線に傾斜直線の両端点を投影することによって得られる両端点に対応する2つの対応点の座標を各傾斜直線毎に求め、傾斜直線の両端点が上述した対応点に変換されるような透視変換行列を求め、この透視変換行列に基づいて原画像を透視変換することで、あおり補正画像を作り出しているものがある(例えば、特許文献1参照。)。このようなあおり補正技術では、本来的には地上に垂直でかつ互いに平行となるべき2本の傾斜直線さえモニタ上で指示すれば、後は自動的にあおり補正画像が作り出されるという簡便さがあるが、一般的な風景写真や商品写真においてそのような条件をもった2つの傾斜直線がかならずしも見つけ出されるわけではないし、何よりも、このあおり補正技術では、二次元的な画像の取り扱いだけで補正処理をしているので、実際の被写体に対して三次元的なあおり歪みをもった撮影画像に対しては十分な効果を得ることができないという問題点がある。
他の1つとして、被写体の形状を特定する第一の代表点と画像内における被写体の像の領域を特定する第二の代表点との間の写像を特定し、この写像に応じてあおり歪みを補正する技術がある。具体的には、ポスターのような被写体を撮影した場合、そのポスターの縦横比を入力し、次いで撮影画像におけるポスターの四隅の頂点座標を算出することで、撮影画像における被写体を正規の形状にする写像関数を求め、これによりあおり補正画像を作り出すものもある(例えば、特許文献2参照。)。この技術では、被写体を面として捉えて処理するので、被写体がポスターのようなものには有効であるが、被写体が立体の場合、撮影角度によってはあおり補正が十分に機能しないという問題が生じる。
特開2001−84365 号公報(段落番号0014−0037、図6) 特開2001−177716号公報(段落番号0027−0052、図9)
上記実状に鑑み、本発明の課題は、三次元的なあおり歪みを有する撮影画像であっても、簡単な操作入力だけで、満足できるあおり補正画像が得られる技術を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明によるあおり歪みを有する撮影画像を補正するあおり補正方法は、モニタに表示された前記撮影画像上での撮影画像視点を入力設定するステップと、前記撮影画像に対する前記撮影画像視点周りの三次元回転角度を入力設定するステップと、前記設定された三次元回転角度に基づいて回転された前記撮影画像によって定義されるあおり補正平面を決定するステップと、前記撮影画像視点から所定距離だけ離れた位置に設定された仮想視点からみたあおり補正画像を定義するステップと、前記あおり補正画像の各画素に対応する前記撮影画像の画素位置を求めるステップと、前記求められた画素位置から濃度補間法に基づいて前記あおり補正画像の対象画素の濃度値を求めるステップとから構成されている。
この構成では、まずモニタに表示された撮影画像上で視点と見なされる点を見つけ出し、この点を撮影画像視点を入力設定する。あおり現象の観点から、この視点はあおり現象が生じていない箇所となる。あおり歪みは、この撮影画像視点を基準点として、撮影画像が三次元、つまりX軸、Y軸、Z軸周りに回転したスクリーン上に投影された時に生じるような歪みであるので、この歪みを解消すべく各軸の回転角度、つまり三次元回転角度を入力設定する。三次元回転角度が入力設定されると、この三次元回転角度に基づいて回転された前記撮影画像によって定義されるあおり補正平面が決定されるので、あとはこのあおり補正平面に形成される撮影画像をモニタ画面として投影するために、モニタ画面観察者の視点としての仮想視点(所定位置でもよいし、任意に選択してもよい)を設定しておく。このモニタ画像に投影される画像があおり補正画面となるが、このあおり補正画像の各画素に撮影画像の対応する画素値が当てられる必要がある。このため、設定されたあおり補正画像を構成する各画素に対応する撮影画像の画素位置を前述した三次元回転を逆回転させる演算でもって求める。あおり補正画像の1つの画素に対応するこの求められた撮影画像の画素位置は整数にはならず、つまり隣り合う画素の影響を受け合う画素位置となるので、それ自体はよく知られた濃度補間法を用いてあおり補正画像の対象画素濃度値が求められる。以上のように、この方法では、撮影画像視点と三次元回転角度(特定の軸における回転が不必要と判断されると2軸又は1軸だけでよい)を入力するだけであおり補正画像が作り出される。しかもこのあおり補正画像は撮影画像を三次元空間で配置し直すことでそのあおり歪みを解消していくような仕組みになっているので、上述した従来技術では不可能だった高品質なあおり補正が直感的に可能となる。
元の撮影画像が一般的な矩形形状であるとしてそのあおり補正画像は不等辺四角形となるので、そのままでは写真プリントとしてあまりふさわしくない。このため、得られたあおり補正画像としての不等辺四角形に内接するプリントサイズ(プリント形状)に合わせるようにトリミングすることが好ましい。そのために、本発明の好適なあおり補正方法では、前記あおり補正画像をプリントサイズに基づいてトリミングする自動トリミングステップが備えられている。もちろん、元の撮影画像の情報が失われることを避けるために、プリントサイズとしてあおり補正画像としての不等辺四角形に外接するプリント形状をプリント画像とすべく余白部分(この余白は白色に限定されるわけではなく適当な模様パターンとしてもよい)を付け足すような、いわゆる逆トリミング処理を施してもよい。ここでいうトリミングにはそのような逆トリミングも含まれていると解釈されるべきである。
また、本発明は、上述したあおり補正方法をコンピュータに実行させるプログラムやそのプログラムを記録した媒体も権利の対象とするものである。
本発明では、さらに、上述したあおり補正方法を採用したあおり補正機能付き写真プリント装置も権利の対象としており、このあおり補正機能付き写真プリント装置は、モニタに表示された撮影画像の特定箇所を操作入力デバイスで指定することで撮影画像視点を入力設定する撮影画像視点設定部と、前記撮影画像に対する前記撮影画像視点周りの三次元回転角度を前記操作入力デバイスを通じて入力設定する三次元回転角度設定部と、前記三次元回転角度設定部によって設定された三次元回転角度に基づいて回転された前記撮影画像によって定義されるあおり補正平面を決定するあおり補正平面演算部と、前記撮影画像視点から所定距離だけ離れた位置に仮想視点を設定する仮想視点設定部と、前記仮想視点からみたあおり補正画像を定義するあおり補正画像定義部と、前記あおり補正画像の各画素に対応する前記撮影画像の画素位置を求める画素位置演算部と、前記求められた画素位置から濃度補間法に基づいて前記あおり補正画像の対象画素の濃度値を求めるあおり補正画像生成部と、前記あおり補正画像をプリントサイズに基づいてトリミングするトリミング処理部と、前記トリミング処理部によってトリミング処理されたあおり補正画像に基づいて写真プリントを出力する写真プリント部とから構成されている。当然ながら、このあおり補正機能付き写真プリント装置も上述したあおり補正方法におけるすべての作用効果を得ることができる。
本発明によるその他の特徴及び利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるだろう。
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は本発明によるあおり補正方法を採用したあおり補正機能付き写真プリント装置を示す外観図であり、この写真プリント装置は、印画紙Pに対して露光処理と現像処理とを行う写真プリンタとしてのプリントステーション1Bと、現像済み写真フィルム2aやデジタルカメラ用メモリカード2bなどの画像入力メディアから取り込んだ撮影画像を処理してプリントステーション1Bで使用されるプリントデータの生成・転送などを行う操作ステーション1Aとから構成されている。
この写真プリント装置はデジタルミニラボとも称せられるものであり、図2からよく理解できるように、プリントステーション1Bは2つの印画紙マガジン11に納めたロール状の印画紙Pを引き出してシートカッター12でプリントサイズに切断すると共に、このように切断された印画紙Pに対し、バックプリント部13で色補正情報やコマ番号などのプリント処理情報を印画紙Pの裏面に印字するとともに、プリント露光部14で印画紙Pの表面に撮影画像の露光を行い、この露光後の印画紙Pを複数の現像処理槽を有した処理槽ユニット15に送り込んで現像処理する。乾燥の後に装置上部の横送りコンベア16からソータ17に送られた印画紙P、つまり写真プリントPは、このソータ17の複数のトレイにオーダ単位で仕分けられた状態で集積される(図1参照)。
上述した印画紙Pに対する各種処理に合わせた搬送速度で印画紙Pを搬送するために印画紙搬送機構18が敷設されている。印画紙搬送機構18は、印画紙搬送方向に関してプリント露光部14の前後に配置されたチャッカー式印画紙搬送ユニット18aを含む複数の挟持搬送ローラ対から構成されている。
プリント露光部14には、副走査方向に搬送される印画紙Pに対して、主走査方向に沿って操作ステーション1Aからのプリントデータに基づいてR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色のレーザ光線の照射を行うライン露光ヘッドが設けられている。処理槽ユニット15は、発色現像処理液を貯留する発色現像槽15aと、漂白定着処理液を貯留する漂白定着槽15bと、安定処理液を貯留する安定槽15cを備えている。
前記操作ステーション1Aのデスク状コンソールの上部位置には、写真フィルム2aの撮影画像コマから撮影画像データを取得するフィルムスキャナ20が配置されており、デジタルカメラ等に装着される撮影画像記録媒体2bとして用いられている各種半導体メモリやCD−Rなどから撮影画像データを取得するメディアリーダ21は、この写真プリント装置のコントローラ3として機能する汎用パソコンに組み込まれている。この汎用パソコンには、さらに各種情報を表示するモニタ23、各種設定や調整を行う際に用いる操作入力部として利用される操作入力デバイスとしてのキーボード24やマウス25も接続されている。
この写真プリント装置のコントローラ3は、CPUを中核部材として、写真プリント装置の種々の動作を行うための機能部をハードウエア又はソフトウエアあるいはその両方で構築しているが、図3に示されているように、本発明に特に関係する機能部としては、スキャナ20やメディアリーダ21によって読み取られた撮影画像データを取り込んで次の処理のために必要な前処理を行うデータ前処理部31と、各種ウインドウや各種操作ボタンなどを含むグラフィック操作画面の作成やそのようなグラフィック操作画面を通じてのユーザ操作入力(キーボード24やマウス25などのポインティングデバイスによる)から制御コマンドを生成するグラフィックユーザインターフェース(以下GUIと略称する)を構築するGUI部33と、GUI部33から送られてきた制御コマンドや直接キーボード24等から入力された操作命令に基づいて所望のプリントデータを生成するためにデータ前処理部31からメモリ30に転送された撮影画像データに対する画像処理等を行うプリント管理部32と、色補正等のプレジャッジプリント作業時にプリントソース画像や予想仕上がりプリント画像としてのシミュレート画像さらにはGUI部33から送られてきたグラフィックデータをモニタ23に表示させるためのビデオ信号を生成するビデオ制御部35と、画像処理が完了した処理済み撮影画像データに基づいてプリントステーション1Bに装備されているプリント露光部14に適したプリントデータを生成するプリントデータ生成部36と、顧客の要望に応じて生の撮影画像データや画像処理が完了した処理済み撮影画像データなどをCD−Rに書き込むための形式にフォーマットするフォーマッタ部37などが挙げられる。
データ前処理部31は、撮影画像記録媒体がフィルム2aの場合プレスキャンモードと本スキャンモードとのスキャンデータを別々にメモリ30に送り込み、それぞれの目的に合わせた前処理を行う。また、撮影画像記録媒体がメモリカード2bの場合取り込んだ撮影画像データにサムネイル画像データ(低解像度データ)が含まれている場合はモニタ23での一覧表示などの目的で使用するため撮影画像の本データ(高解像度データ)とは別にメモリ30に送り込むが、もしサムネイル画像データが含まれていない場合は本データから縮小画像を作り出してサムネイル画像データとしてメモリ30に送り込む。
プリント管理部32は、後で詳しく説明されるがモニタ23に表示された撮影画像にあおり歪みが生じている場合そのあおり歪みを補正するあおり補正手段60及びメモリ30に展開された撮影画像データに対して解像度変換、色補正、拡縮、画像回転、画像合成、フィルタリング(ぼかしやシャープネスなど)、トリミングなどのフォトレタッチ処理を施す画像処理部70を含んでいる。
あおり補正手段60は、図4に示すように、モニタ23に表示された撮影画像の特定箇所をマウス25やキーボード24の特定キーで指定することで撮影画像視点を入力設定する撮影画像視点設定部61と、この撮影画像に対する前記撮影画像視点を通るX軸、Y軸、Z軸周りの回転角度、つまり三次元回転角度をマウス25やキーボード24の特定キーを通じて入力設定する三次元回転角度設定部62と、この三次元回転角度設定部62によって設定された三次元回転角度に基づいて回転された前記撮影画像によって定義されるあおり補正平面を決定するあおり補正平面演算部63と、前記撮影画像視点から所定距離だけ離れた位置に仮想視点を設定する仮想視点設定部64と、設定された仮想視点からみたあおり補正画像を定義するあおり補正画像定義部65と、このあおり補正画像の各画素に対応する前記撮影画像の画素位置を求める画素位置演算部66と、求められた画素位置から濃度補間法に基づいて前記あおり補正画像の対象画素の濃度値を求めるあおり補正画像生成部67とから構成されている。
このように構成されたあおり補正手段60によるあおり補正の原理を以下に説明する。
まず、モニタ23に表示される撮影画像は二次元(平面)であるが、この撮影画像平面をX・Y・Z軸の直交座標系で規定される三次元空間に撮影画像における視点を原点として配置し、この撮影画像平面をX・Y・Z軸(Z軸周りはあおり歪みではなく非正立撮影画像の修正となる)周りで回転させてあおり歪みが解消されるような平面(あおり補正平面)を求め、このあおり補正平面での画像を撮影画像視点からZ軸方向で所定距離離れた仮想視点から透視した際のスクリーンとしてのモニタ画面への写像が求めるあおり補正画像となる。このあおり補正画像はn×m(nとmは自然数)のマトリックスで表される画素からなる画像データであるので、この各画素位置(整数座標)からあおり補正平面での座標値を求め、さらに前述したX・Y・Z軸周り回転の逆回転処理と原点移動を経て、対応する元の撮影画像の座標(画素位置)を求め、その画素の画素値(例えばR・G・B濃度値)を取り込めばよいが、その際実際に得られる画素位置は整数とはならないので、良く知られている濃度補間法を用いることになる。
上述したあおり補正原理を図5〜9及びそれらの図中に示された数式を参照しながら詳説する。
図5に示すように、モニタ23に表示された撮影画像(これを元画像と呼ぶことにする)におけるあおり歪みが生じていない視点Pvを設定して、この撮影画像面を視点Pvが原点となるようにX・Y・Z軸の直交座標系で規定される三次元空間に配置する。これにより元画像の座標値は(1−1)式(図5参照)に示すように視点(撮影画像視点)Pvの座標値分だけシフトすることになる。
図6には、視点Pvが原点となるように配置された撮影画像面をX軸、Y軸、Z軸周りにそれぞれ、撮影画像におけるあおり歪みが解消できるように、所定の回転角度θX、θY、θZだけ回転させる様子が示されており、回転角度θXだけX軸周りに回転させた際のy−z座標の変化が(1−2)式(図6参照)に示されており、次いで回転角度θYだけY軸周りに回転させた際のx−z座標の変化が(1−3)式(図6参照)に示されており、さらに回転角度θZだけZ軸周りに回転させた際のx−y座標の変化が(1−4)式(図6参照)に示されている。これにより、元の撮影画像面からあおり補正された撮影画像面への写像関数が得られる。つまり、元画像におけるx−y−z座標は、(1−1)式〜(1−4)式によってあおり補正された撮影画像面のx−y−z座標に変換される。
(1−1)式〜(1−4)式を用いて元画像の三隅のポイントをあおり補正された撮影画像面に写像した各ポイントの座標をP1(x1,y1,z1)、P2(x2,y2,z2)、P3(x3,y3,z3)とすると、P1、P2、P3で定義される平面の式は、良く知られた平面の式にこの3つのポイントの座標値を代入することで得られる(図7の(2−1)式を参照)。この平面の式で定義される平面をあおり補正平面とする。
図8に示すように、あおり補正平面Sを配置している三次元空間に最終的なあおり補正画像が形成されるスクリーン面(モニタ面)をX−Y平面に設定し、前述した撮影画像視点PvからZ軸方向で所定距離(例えば撮影画像の横サイズ程度に設定するとよい)離れた仮想視点Pp(xeye,yeye,zeye)を設定する。スクリーン面上のあおり補正画像とあおり補正平面Sとの対応は、仮想視点Ppとおあり補正画像の特定画素の座標Q(xans,yans,zans)と結ぶ直線L(Q)とあおり補正平面Sとの交点を求めることで得られる。ここで、直線L(Q)は、三次元空間における2点を結ぶ直線の方程式に、この2点の座標を代入することで得られるが(図8の(3−1)式を参照)、ここでは明らかに、zans=0かつxeye=yeye=0なので、これを提供することで一般的な式よりは簡単なものとなる(図8の(3−2)式及び(3−3)式を参照)。直線L(Q)とあおり補正平面Sとの交点R(x,y,z)はこの直線の式とあおり補正平面Sを表す式(図7の(2−1)式を参照)との連立方程式を解くことにより求められる。
上述したように、X−Y平面上のあおり補正画像の各画素に対応するあおり補正平面Sの座標値R(x,y,z)が演算できるので、あとは図9に模式的に示しているように、この座標値R(x,y,z)を図5で示した原点移動及び図6で示した画像回転をリバースすることで元画像の座標値(画素位置)にたどり着くことができる。まず、Z軸の逆回転処理(図9の(4−1)式参照)、Y軸の逆回転処理(図9の(4−2)式参照)、X軸の逆回転処理(図9の(4−3)式参照)、原点逆移動(図9の(4−4)式参照)を行うことで、元画像の座標値(画素位置)であるxorgとyorgを得ることができる。この画素位置xorgとyorgは、整数とはならないので、最終的なおあり補正画像の座標Q(xans,yans,zans)で規定される画素の濃度値は、濃度補間法によって求めることになる。
濃度補間法としては、ニアレストネイバー法、バイリニア法、バイキュービック法などが知られているが、ここでは任意の角度の画像回転処理が含まれているので、バイリニア法やバイキュービック法が好ましい。
次にこの写真プリント装置において、撮影画像コマをモニタ画面でチェックしながら、必要に応じてあおり補正を行う際の典型的な流れを説明する。
顧客がプリントソースとして持参してきた写真記録メディアの種別に応じて、スキャナ20またはメディアリーダ21が用いられ、いずれにしてもデジタル化された撮影画像データがデータ前処理部31を通じてメモリ30に送り込まれる。
撮影画像データがメモリ30にロードされると、各撮影画像コマが、図10に示されているプレジャッジ画面と呼ばれている操作入力画面40の撮影画像表示枠41に順次表示される。図10では、6コマ表示画面が選択されている。各撮影画像表示枠41の下側には色濃度補正設定エリア42とプリント枚数設定エリア43が配置されている。色濃度補正設定エリア42には「イエロー」、「マゼンタ」、「シアン」、「濃度」の設定枠が設けられており、補正量の「N」はニュートラルを表し補正なしを意味している。プリント枚数設定エリア43にはプリント枚数入力枠が設けられており、「パス」はプリントを行わないことを意味している。プレジャッジ画面40の下方にはプリント条件表示欄44が配置されており、この写真プリント出力に適用されたプリントチャンネル名称の表示や、このプリントチャンネルに含まれているプリントサイズやインデックスプリントの要否やメディア出力の要否などが示されている。プリントサイズは仕上がり写真プリントPの大きさを示すものであり、この実施形態では印画紙幅と送り長さでプリントサイズが決定される。このプレジャッジ画面40において各撮影画像コマに対するあおり補正処理や色濃度補正設定やプリント枚数設定が完了すると、対応する撮影画像データはプリントデータ生成部36に送られ、プリントデータに変換される。
特定の撮影画像コマに対してあおり補正のような特別な処理を行う場合には、より大画面での撮影画像コマの表示が必要となる。このため、プレジャッジ画面40において、そのような特別な処理対象となる撮影画像をマウス25のダブルクリックなどによって指定すると、図11に示されたような一コマ拡大画面50が表示される。一コマ拡大画面50の中央には拡大撮影画像表示エリア51が配置されており、右端には、画像処理設定枠52が配置されている。
一コマ拡大画面50が表示されると、ここでは図示されていないが、「撮影画像視点Pvを設定してください」というメッセージが表示され、拡大撮影画像表示エリア51においていわゆるあおり歪みが生じていない点である撮影画像視点Pvをマウス25のドラッグアンドクリック操作でもって設定する。
画像処理設定枠52には、スライドバーをマウス25を用いて操作することで表示される回転角度を見ながら前述したX軸の回転角度を設定するX軸回転角度設定エリア53a、同様に構成されたY軸回転角度設定エリア53bとZ軸回転角度設定エリア53c、この設定された回転角度による撮影画像の変化をリアルタイムで観察するかどうかを設定するための回転プレビューチェック欄53d、設定された回転角度に基づいたあおり補正を行うことを決定するあおり補正決定ボタン54などが配置されている。
このあおり補正決定ボタン54が押されると、最終的にあおり補正された撮影画像が拡大撮影画像表示エリア51に表示されるとともに、不等辺四角形状となった撮影画像に内接するように設定された矩形のトリミング枠55が自動的に表示される。このトリミング枠55は、上辺、下辺、左右辺からなるが、そのいずれもが、マウス25でドラッグすることで手動調節可能である。これにより、写真プリントとして出力されるあおり補正された撮影画像の形が任意に選択可能となる。
上述した実施の形態では、プリントステーション1Bは、印画紙Pに対し、露光エンジンを備えたプリント露光部14で撮影画像の露光を行い、この露光後の印画紙Pを複数の現像処理する、いわゆる銀塩写真プリント方式を採用していたが、もちろん、本発明におけるプリントステーション1Bは、このような方式に限定されるわけではなく、例えば、フィルムや紙にインクを吐出して画像を形成するインクジェットプリント方式や感熱転写シートを用いた熱転写方式など、種々の写真プリント方式を採用することができる。
本発明は、写真撮影において生じるあおり歪みを有する撮影画像をデジタル画像処理を用いてあおり補正する際のアルゴリズムを提供しており、写真プリントに関するすべての分野に適用できる。
本発明によるあおり補正技術を採用した写真プリント装置の外観図 写真プリント装置のプリントステーションの構成を模式的に示す模式図 写真プリント装置のコントローラ内に構築される機能要素を説明する機能ブロック図 あおり補正手段の機能構成を示す機能ブロック図 あおり補正の原理とその際用いられる数式を示す説明図 あおり補正の原理とその際用いられる数式を示す説明図 あおり補正の原理とその際用いられる数式を示す説明図 あおり補正の原理とその際用いられる数式を示す説明図 あおり補正の原理とその際用いられる数式を示す説明図 プレジャッジ画面図 あおり補正時の一コマ拡大画面図 あおり補正時の一コマ拡大画面図
符号の説明
23:モニタ
25:マウス(操作入力デバイス)
24:キーボード(操作入力デバイス)
60:あおり補正手段
61:撮影画像視点設定部
62:三次元回転角度設定部
63:あおり補正平面演算部
64:仮想視点設定部
65:あおり補正画像定義部
66:画素位置演算部
67:補正画像生成部
70:画像処理部(トリミング処理部)

Claims (5)

  1. あおり歪みを有する撮影画像を補正するあおり補正方法において、
    モニタに表示された前記撮影画像上での撮影画像視点を入力設定するステップと、
    前記撮影画像に対する前記撮影画像視点周りの三次元回転角度を入力設定するステップと、
    前記設定された三次元回転角度に基づいて回転された前記撮影画像によって定義されるあおり補正平面を決定するステップと、
    前記撮影画像視点から所定距離だけ離れた位置に設定された仮想視点からみたあおり補正画像を定義するステップと、
    前記あおり補正画像の各画素に対応する前記撮影画像の画素位置を求めるステップと、
    前記求められた画素位置から濃度補間法に基づいて前記あおり補正画像の対象画素の濃度値を求めるステップと、
    からなることを特徴とするあおり補正方法。
  2. 前記あおり補正画像をプリントサイズに基づいてトリミングする自動トリミングステップが備えられていることを特徴とする請求項1に記載のあおり補正方法。
  3. あおり歪みを有する撮影画像を補正するあおり補正プログラムにおいて、
    モニタに表示された前記撮影画像上での撮影画像視点を入力設定する機能と、
    前記撮影画像に対する三次元回転角度を入力設定する機能と、
    前記設定された三次元回転角度に基づいて回転された前記撮影画像によって定義されるあおり補正平面を決定する機能と、
    前記撮影画像視点から所定距離だけ離れた位置に設定された仮想視点からみたあおり補正画像を定義する機能と、
    前記あおり補正画像の各画素に対応する前記撮影画像の画素位置を求める機能と、
    前記求められた画素位置から濃度補間法に基づいて前記あおり補正画像の対象画素の濃度値を求める機能と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするあおり補正プログラム。
  4. あおり歪みを有する撮影画像を補正するあおり補正機能付き写真プリント装置において、
    モニタに表示された前記撮影画像の特定箇所を操作入力デバイスで指定することで撮影画像視点を入力設定する撮影画像視点設定部と、
    前記撮影画像に対する前記撮影画像視点周りの三次元回転角度を前記操作入力デバイスを通じて入力設定する三次元回転角度設定部と、
    前記三次元回転角度設定部によって設定された三次元回転角度に基づいて回転された前記撮影画像によって定義されるあおり補正平面を決定するあおり補正平面演算部と、
    前記撮影画像視点から所定距離だけ離れた位置に仮想視点を設定する仮想視点設定部と、
    前記仮想視点からみたあおり補正画像を定義するあおり補正画像定義部と、
    前記あおり補正画像の各画素に対応する前記撮影画像の画素位置を求める画素位置演算部と、
    前記求められた画素位置から濃度補間法に基づいて前記あおり補正画像の対象画素の濃度値を求めるあおり補正画像生成部と、
    前記あおり補正画像をプリントサイズに基づいてトリミングするトリミング処理部と、
    前記トリミング処理部によってトリミング処理されたあおり補正画像に基づいて写真プリントを出力する写真プリント部と、
    からなることを特徴とするあおり補正機能付き写真プリント装置。
  5. 前記トリミング処理部は、プリントサイズに合わせて自動的にトリミング枠を設定する自動設定機能と前記操作入力デバイスを通じてトリミング枠を設定する手動設定機能とを備えていることを特徴とする請求項4に記載のあおり補正機能付き写真プリント装置。
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