JP2005107128A - 光学装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 液晶封止素子を備えた構成において環境温度が変化してもその機能が変動することがなく、特に、広温度範囲にわたり光記録媒体上での集光特性に優れた光学装置を提供する。
【解決手段】 光源と、この光源からの出射光を光記録媒体上に集光するための集光レンズと、光源と集光レンズとの間の光路中に配置された液晶封止素子10とを備える光学装置において、液晶封止素子10は、対向して設ける透明基板11A、11B間の液晶15が封入されている液晶層内に、双方の透明基板11A、11B間に架設するような状態で設置して透明基板11A、11Bの変形を防止する接着部材14を、少なくとも1箇所以上に設けている。
【選択図】 図2
【解決手段】 光源と、この光源からの出射光を光記録媒体上に集光するための集光レンズと、光源と集光レンズとの間の光路中に配置された液晶封止素子10とを備える光学装置において、液晶封止素子10は、対向して設ける透明基板11A、11B間の液晶15が封入されている液晶層内に、双方の透明基板11A、11B間に架設するような状態で設置して透明基板11A、11Bの変形を防止する接着部材14を、少なくとも1箇所以上に設けている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、液晶封止素子を備えた光学装置に関する。
従来の液晶封止素子を作製するには、例えば図5および図6において、注入口105を除き、透明基板101と透明基板102の周縁部をシール材103にて熱圧着してセル構造を形成している。次に、真空注入法などにより、セル内部に液晶104が注入されて液晶層とされた後に、注入口105が図示外の封止材を用いて封止され、液晶セルが形成される。
このような液晶封止素子は、通過する光に対しさまざまな光学的な変調機能を付与することができる。例えば、ネマチック液晶を封止して作製したホモジニアス配列の液晶封止素子を用いれば、そのリタデーション値により通過する光の偏光状態を変化させる偏光変調器になる。また、透明基板上に複数に分割された透明電極を設置し、各々分割された透明電極に異なる電圧を印加することにより、リタデーション値の面内分布を設定し、通過する光の位相を2次元的に変調する位相変調器なども作製できる。
また、これらの液晶封止素子は、例えばCD、DVD等への情報記録を行う光ヘッド装置(例えば特許文献1参照)や、レーザビームプリンタなどの光学装置に適用させることができる。例えば、液晶封止素子を光ヘッド装置に搭載させれば、光の波面収差を補正して光ディスク上の集光特性を向上させることができ、また、液晶封止素子をレーザビームプリンタ等の光走査装置に搭載させれば、光の偏向を行い感光体ドラム上に集光される光のスポットの位置を走査できる。
特開2000−82233号公報
しかしながら、従来の液晶封止素子(光学装置)にあっては、液晶封止素子自体の温度が外部環境温度の変化などにより変化すると、透明基板101、102間に挟持された液晶104とシール材103との熱膨張係数が異なることにより、液晶封止素子が膨張するときの状態を示す図7や縮小するときの状態を示す図8のように、液晶封止素子が膨張(膨らむ)動作や縮小(へこむ)動作を行う。なお、図7及び図8の符号で図5及び図6と同じものは、同じ要素を表す。
これにより、液晶封止素子は、液晶層の厚さが場所により異なるようになるため、液晶封止素子の面内でリタデーション値が変動する。従って、この液晶封止素子を備えた光学装置では、例えば光ヘッド装置やレーザビームプリンタに適用すると、液晶封止素子を透過する光の波面が変形して、透過波面変化のうち特に倍率成分が変動することにより、光記録媒体上、すなわち光ディスク上や感光体ドラム上などでの集光特性の劣化が発生する不都合を生じている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、液晶封止素子を備えた構成において環境温度が変化してもその機能が変動することがなく、特に、広温度範囲にわたり光記録媒体上での集光特性に優れた光学装置を提供することを目的とする。
本発明は、光源と、この光源からの出射光を光記録媒体上に集光するための集光レンズと、前記光源と前記集光レンズとの間の光路中に配置された液晶封止素子とを備える光学装置において、
前記液晶封止素子は、対向して設ける透明基板の間の液晶が封入されている液晶層内に、前記双方の透明基板間に架設するような状態で設置して前記透明基板の変形を防止する接着部材を、少なくとも1箇所設けていることを特徴とする光学装置を提供する。
前記液晶封止素子は、対向して設ける透明基板の間の液晶が封入されている液晶層内に、前記双方の透明基板間に架設するような状態で設置して前記透明基板の変形を防止する接着部材を、少なくとも1箇所設けていることを特徴とする光学装置を提供する。
上記構成によれば、液晶封止素子を備えた構成において環境温度が変化しても、変形を防止する接着部材の存在によって、その環境温度の変化による機能の変動が抑えられ、特に光記録媒体上での集光特性に優れた光学装置が実現できる。
また、前記接着部材が、前記光源からの出射光の波長に対して透明である上記の光学装置を提供する。
上記構成によれば、変形を防止する接着部材で接着される接着部も透明に形成できるので、その分、表示画面の大型化などが容易になる。
本発明によれば、液晶封止素子を備えた構成において環境温度が変化してもその機能が変動することがなく、特に、広温度範囲にわたり光記録媒体上での集光特性に優れた光学装置を提供できる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1、図2は、本発明の光学装置に取付ける液晶封止素子10を示すものであり、この液晶封止素子10には、対向する2枚の透明基板11A、11B間に、液晶15が挟持されており、この透明基板11A、11Bの外周部がシール材12と封止材13により封止された構造を有している。
また、この液晶封止素子10には、透明基板11A、11B間の液晶15が封入されている液晶層内に、換言すれば液晶15の充填されている透明基板11A、11Bの中央部の領域に、双方の透明基板11A、11B間に架設するような状態で透明基板11A、11Bに接着させて環境温度の変化による変形を防止する固有の部材(以下、これを「接着部材」とよぶ)14を設置している。
[第1の実施形態]
図1、図2は、本発明の光学装置に取付ける液晶封止素子10を示すものであり、この液晶封止素子10には、対向する2枚の透明基板11A、11B間に、液晶15が挟持されており、この透明基板11A、11Bの外周部がシール材12と封止材13により封止された構造を有している。
また、この液晶封止素子10には、透明基板11A、11B間の液晶15が封入されている液晶層内に、換言すれば液晶15の充填されている透明基板11A、11Bの中央部の領域に、双方の透明基板11A、11B間に架設するような状態で透明基板11A、11Bに接着させて環境温度の変化による変形を防止する固有の部材(以下、これを「接着部材」とよぶ)14を設置している。
接着部材14は、外部環境温度変化により透明基板11A、11B(熱変形を起こしやすい領域)が変形するのを防止するためのものであり、複数個のもので構成している。なお、この接着部材14は、弾性率が液晶封止素子10の外周部のシール材12、封止材(注入口に対応する部分を埋めるためのもの)13の各々の弾性率に近いものを使用すると、液晶封止素子10が膨張、収縮した際の液晶層面内厚さのむらを少なく保つことができ好ましい。
また、この接着部材14は、使用する光の波長帯において透明なものを使用すると、液晶封止素子10を通過する光の透過率を高めることができ、この液晶封止素子10を設けた光学装置の光利用効率を向上させることができ、大変好ましい。
さらに、この接着部材14は、屈折率が使用する液晶15の屈折率に近いものを選択すると、散乱による光の透過率減少を抑えることができ、好ましい。
なお、この接着部材14には、例えば、アクリルやエポキシなどの樹脂材料を使用するのが好適である。また、接着部材14の設置方法の一つとして、接着性の樹脂ビーズの散布方法を用いるのが、プロセスが簡素化され好ましい。
さらに、この接着部材14は、屈折率が使用する液晶15の屈折率に近いものを選択すると、散乱による光の透過率減少を抑えることができ、好ましい。
なお、この接着部材14には、例えば、アクリルやエポキシなどの樹脂材料を使用するのが好適である。また、接着部材14の設置方法の一つとして、接着性の樹脂ビーズの散布方法を用いるのが、プロセスが簡素化され好ましい。
このように液晶封止素子10を構成することにより、透過波面収差を小さくし、かつ環境の温度変化に伴い液晶封止素子10が膨張、収縮する際に、液晶層の面内の厚さt(図2参照)が場所により異なり液晶封止素子の面内でリタデーション値が変動する、といったことを抑制できる。すなわち、透過波面収差の変動をできるだけ小さく抑えることができる。
以下に、第1の実施形態に係る液晶封止素子10の製造方法を説明する。
(1)まず、一方の透明基板11Aまたは11Bに、ディスペンス法やスクリーン印刷法などにより、シール材12として接着剤を外周部に設置する。
この場合の透明基板11A、11Bとしては、ガラス基板を用いてもよいし、ポリカーボネートなどのプラスティック基板を用いてもよい。なお、接着剤は、対向する2枚の透明基板を接着できれば、どのような材料を用いてもよいが、エポキシ樹脂やアクリル樹脂などの樹脂系接着剤が、熱による硬化や光による硬化ができて、取り扱い上好ましい。シール材12には、透明基板11A、11B間の隙間を均一に保つためのガラス粒子やガラスファイバなどを混ぜ込んでもよい。
(1)まず、一方の透明基板11Aまたは11Bに、ディスペンス法やスクリーン印刷法などにより、シール材12として接着剤を外周部に設置する。
この場合の透明基板11A、11Bとしては、ガラス基板を用いてもよいし、ポリカーボネートなどのプラスティック基板を用いてもよい。なお、接着剤は、対向する2枚の透明基板を接着できれば、どのような材料を用いてもよいが、エポキシ樹脂やアクリル樹脂などの樹脂系接着剤が、熱による硬化や光による硬化ができて、取り扱い上好ましい。シール材12には、透明基板11A、11B間の隙間を均一に保つためのガラス粒子やガラスファイバなどを混ぜ込んでもよい。
(2)その後、接着性の樹脂ビーズ(接着部材14を構成する)を少なくとも一方の透明基板11Aまたは11B上に散布し、透明基板11A、11Bを位置合わせ後に重ね合わせ、光や熱と圧力をかけて圧着しセルを形成する。この際、接着性の樹脂ビーズの大きさはセルギャップより例えば20%程度大きいものを使用し、圧着時に接着性の樹脂ビーズが少しつぶれて対向する透明基板11A、11B間を接着できる。接着の強さは散布する接着性の樹脂ビーズの数で容易に調整でき、1mm2あたり100個以上散布することが接着力の点から好ましい。
接着性の樹脂ビーズとともにセルギャップを保つためのガラス粒子やガラスファイバなどを同時に散布してもよい。また、開口をつくったマスクなどを散布する透明基板11A、11Bに重ねて散布することにより、所望の位置に接着性の樹脂ビーズを配置することができる。また、異なる開口の大きさをもったマスクを準備し、マスクを取り替えながら複数回散布することにより、接着性の樹脂ビーズの密度を、透明基板11A、11B面内で適正な配置分布に作ることもできる。
接着性の樹脂ビーズとともにセルギャップを保つためのガラス粒子やガラスファイバなどを同時に散布してもよい。また、開口をつくったマスクなどを散布する透明基板11A、11Bに重ねて散布することにより、所望の位置に接着性の樹脂ビーズを配置することができる。また、異なる開口の大きさをもったマスクを準備し、マスクを取り替えながら複数回散布することにより、接着性の樹脂ビーズの密度を、透明基板11A、11B面内で適正な配置分布に作ることもできる。
(3)作製されたセルに液晶15を注入したのち、封止材13で注入口を封鎖することにより、液晶封止素子10を作製する。ここで、使用する液晶15としては、例えばネマチック液晶を挙げることができ、ポリイミド等の配向膜を利用して配向処理を行うこともできる。また、透明基板11A、11B表面上に透明電極を形成し、外部から液晶層に電圧を印加して液晶分子を配向させてもよい。また、透明電極上に、透明基板11A、11B間の導通防止のSiO2、TiO2、ZrO2など、またはそれらの混合物の無機物コートを施してもよい。
[第2の実施形態]
次に、第1の実施形態に係る液晶封止素子10を組み込んだ本発明の光学装置である光ヘッド装置20について、図3を参照しながら説明する。
この光ヘッド装置20は、半導体レーザ(LD)21と、コリメートレンズ22と、電圧制御装置23Aを備えた液晶封止素子(第1の実施形態の液晶封止素子10で構成した)23と、偏光ビームスプリッタ(PBS)24と、λ/4板25と、アクチュエータ26Aに搭載された第1の集光レンズ26と、戻り光を集光する第2の集光レンズ27と、光検出器28とを備えており、光記録媒体Dに各種の情報を記録するように構成されている。
次に、第1の実施形態に係る液晶封止素子10を組み込んだ本発明の光学装置である光ヘッド装置20について、図3を参照しながら説明する。
この光ヘッド装置20は、半導体レーザ(LD)21と、コリメートレンズ22と、電圧制御装置23Aを備えた液晶封止素子(第1の実施形態の液晶封止素子10で構成した)23と、偏光ビームスプリッタ(PBS)24と、λ/4板25と、アクチュエータ26Aに搭載された第1の集光レンズ26と、戻り光を集光する第2の集光レンズ27と、光検出器28とを備えており、光記録媒体Dに各種の情報を記録するように構成されている。
このように構成された本実施形態の光ヘッド装置20では、半導体レーザ21より出射された光は、コリメートレンズ22により平行光とされ、液晶封止素子23を透過する。この液晶封止素子23には、付設する電圧制御装置23Aを用いて外部から電圧を印加できる。液晶封止素子23を透過した光は、偏光ビームスプリッタ24、λ/4板25を透過後、アクチュエータ26Aに搭載された第1の集光レンズ26により、光記録媒体Dに集光される。
次に、光記録媒体Dで反射された光は、上記の光路を逆に進み、偏光ビームスプリッタ24により反射後、第2の集光レンズ27により集光されて光検出器28に到達する。
この場合、液晶封止素子23に電圧を印加(実際には、液晶封止素子10を構成する透明基板11A、11Bの表面に形成された図示外の透明電極に電圧を印加)することにより、液晶封止素子23を透過した光の波面を変化させ、光記録媒体Dへの集光特性を向上させることができる。
従って、この光ヘッド装置において、特に、液晶封止素子23として本発明の第1の実施形態に係る液晶封止素子10を使用することにより、外部環境温度の変化などによる液晶封止素子23の面内のレタデーション値変動が抑えられ、光記録媒体D上での集光特性の劣化を防ぐことができる。
[第3の実施形態]
次に、第1の実施形態に係る液晶封止素子10を組み込んだ本発明の光学装置である光走査装置30について、図4を参照しながら説明する。
次に、第1の実施形態に係る液晶封止素子10を組み込んだ本発明の光学装置である光走査装置30について、図4を参照しながら説明する。
この光走査装置30は、レーザプリンタなどに適用されており、光源31と、ポリゴンミラー32と、fθレンズなどの集光レンズ33と、静電潜像を形成する感光体ドラム34との他に、本発明の液晶封止素子(第1の実施形態の液晶封止素子10で構成した)35と、電圧制御装置35Aとを備えている。なお、光源31と液晶封止素子35との間の光路上には、光源31より出射される光をコリメートさせるため、コリメートレンズ(図示せず)などの平行光形成手段を配設している。
本実施形態の光走査装置30で使用されている液晶封止素子35には、交流電圧を印加する電圧制御装置35Aが接続されており、この電圧制御装置35Aにより電圧が印加されると、通過する光の方向を偏向する偏向素子としての機能を有する。
このように構成された本実施形態の光走査装置30では、光源31から出射された光は、コリメートレンズ(図示せず)などによりコリメートされ、本発明の液晶封止素子35に入射する。ここで、液晶封止素子35の光の偏向方向は、図中Y方向になるように配置されている。
次に、液晶封止素子(光偏向器)35を通過した光は、回転するポリゴンミラー32により反射され、集光レンズ33により感光体ドラム34上に集光される。この際、ポリゴンミラー32の回転により、感光体ドラム34上で光がZ方向に沿って掃引される。
次に、液晶封止素子(光偏向器)35を通過した光は、回転するポリゴンミラー32により反射され、集光レンズ33により感光体ドラム34上に集光される。この際、ポリゴンミラー32の回転により、感光体ドラム34上で光がZ方向に沿って掃引される。
従って、本光走査装置30によれば、例えば光走査装置30の組みたて調整時、及び経時的に光軸がずれたとき等には、電圧制御装置35Aにより液晶封止素子(光偏向器)35に電圧を印加し、光源31からの光をY方向に偏向させることで、初期設定やその後の調整が容易に行える。また、本発明の液晶封止素子(光偏向器)35を使用することにより、外部環境温度の変化などによる液晶封止素子35の面内のレタデーション値変動が抑えられ、感光体ドラム34上の集光特性の劣化を防ぐこともできる。
まず、本発明の光学装置に取付ける液晶封止素子10の作製方法について、図1及び図2を用いて説明する。
(1)厚さ1.0mmのガラスの透明基板11A、11Bに、それぞれ、スパッタ法によりITOからなる図示外の透明電極膜を厚さ30nm成膜し、フォトリソグラフィ法及びウエットエッチング法により透明電極(図示せず)を形成する。
(2)次に、この透明電極(図示せず)上には厚さ約50nmのポリイミド膜(図示せず)をフレキソ印刷法により塗布し、焼成する。
(3)その後、ポリイミド膜(図示せず)に対して布によるラビング法により配向処理を施す。
(4)透明基板11Bに、スクリーン印刷法によりエポキシ系のシール材12を印刷しておく。このエポキシ系のシール材12には、所定のセルギャップを維持するために直径5μmのファイバスペーサを3%(質量比換算。以下同じ。)と、透明基板11A、11B上に形成された透明電極間の導電性を得るために表面に導電性コーティングを施した直径5.5μmのアクリル球を2%と、を混合する。
(5)一方、透明基板11Aには、接着部材14として直径6μmの接着性のあるアクリル粒子を1mm2あたり1500個散布しておく。
(6)次に、透明基板11Aと11Bとは位置合わせた後に重ね合わせ、170℃にて、6×104N/m2の圧力で圧着し、セルを作製する。
(7)このようにして作製したセルに、真空注入法により常光屈折率および異常光屈折率の差Δn=0.1の液晶15を注入して液晶層とし、注入口(後に、封止材13により封止される部分)を、UV接着剤を用いた封止材13にて封止し、外形10mm×12mm角の液晶封止素子10を作製する。なお、この液晶封止素子10は、図示外の電極端子取り出し部(液晶封止素子の外部に突出した透明基板41bの部分)を介して、外部から液晶層に電圧を印加できる。
(2)次に、この透明電極(図示せず)上には厚さ約50nmのポリイミド膜(図示せず)をフレキソ印刷法により塗布し、焼成する。
(3)その後、ポリイミド膜(図示せず)に対して布によるラビング法により配向処理を施す。
(4)透明基板11Bに、スクリーン印刷法によりエポキシ系のシール材12を印刷しておく。このエポキシ系のシール材12には、所定のセルギャップを維持するために直径5μmのファイバスペーサを3%(質量比換算。以下同じ。)と、透明基板11A、11B上に形成された透明電極間の導電性を得るために表面に導電性コーティングを施した直径5.5μmのアクリル球を2%と、を混合する。
(5)一方、透明基板11Aには、接着部材14として直径6μmの接着性のあるアクリル粒子を1mm2あたり1500個散布しておく。
(6)次に、透明基板11Aと11Bとは位置合わせた後に重ね合わせ、170℃にて、6×104N/m2の圧力で圧着し、セルを作製する。
(7)このようにして作製したセルに、真空注入法により常光屈折率および異常光屈折率の差Δn=0.1の液晶15を注入して液晶層とし、注入口(後に、封止材13により封止される部分)を、UV接着剤を用いた封止材13にて封止し、外形10mm×12mm角の液晶封止素子10を作製する。なお、この液晶封止素子10は、図示外の電極端子取り出し部(液晶封止素子の外部に突出した透明基板41bの部分)を介して、外部から液晶層に電圧を印加できる。
以上のような方法で作製された液晶封止素子10の透過波面変動の温度依存性を測定したところ、大きな変動がなく良好な特性を示すことが確認できる。
次に、上記のようにして作製した液晶封止素子10を図3に示すように液晶封止素子23として搭載する、光ヘッド装置20を作製する。
この光ヘッド装置20において、半導体レーザ21からの出射光は、第2の実施形態で説明したように、コリメートレンズ22、液晶封止素子23、偏光ビームスプリッタ24、λ/4板25の順に透過し、アクチュエータ26Aに保持された第1集光レンズ26を透過して光記録媒体D上に集光される。
また、この集光された光は、光記録媒体Dにより反射され、第1の集光レンズ26、λ/4板25の順に透過し、偏光方向が90度変化された後、偏光ビームスプリッタ24により反射され、第2の集光レンズ27により光検出器28に導かれる。
この光ヘッド装置20において、半導体レーザ21からの出射光は、第2の実施形態で説明したように、コリメートレンズ22、液晶封止素子23、偏光ビームスプリッタ24、λ/4板25の順に透過し、アクチュエータ26Aに保持された第1集光レンズ26を透過して光記録媒体D上に集光される。
また、この集光された光は、光記録媒体Dにより反射され、第1の集光レンズ26、λ/4板25の順に透過し、偏光方向が90度変化された後、偏光ビームスプリッタ24により反射され、第2の集光レンズ27により光検出器28に導かれる。
ここで、液晶封止素子23には電圧制御装置23Aから電圧を印加させることにより、液晶封止素子23を透過した光の波面を変化させ、光記録媒体Dへの集光特性を向上させることができるが、このとき、光ヘッド装置20の外部環境温度を10℃から60℃まで変化させても、集光特性に大きな変化はなく、良好な特性を示す。
なお、本発明は、上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。
本発明の光学装置としては、例えば光ヘッド装置、光走査装置のほか、カメラなどにも使用できる効果を有し、さらに使用波長の制限もないので、1550nm帯の波長を使用する通信デバイス、例えば光アッテネータ、エタロンなど及びそれを使用した光学装置にも使用できる。
10:液晶封止素子
11A、11B:透明基板
12:シール材
13:封止材(注入口)
14:接着部材(変形を防止する部材)
15:液晶
20:光ヘッド装置
21:半導体レーザ
22:コリメートレンズ
23、35:液晶封止素子
23A:電圧制御装置
24:偏光ビームスプリッタ
25:λ/4板
26、27:集光レンズ
26A:アクチュエータ
28:光検出器
30:光走査装置
31:光源
32:ポリゴンミラー
33:集光レンズ(fθレンズ)
34:感光体ドラム
D:光記録媒体
t:液晶層の面内の厚さ
11A、11B:透明基板
12:シール材
13:封止材(注入口)
14:接着部材(変形を防止する部材)
15:液晶
20:光ヘッド装置
21:半導体レーザ
22:コリメートレンズ
23、35:液晶封止素子
23A:電圧制御装置
24:偏光ビームスプリッタ
25:λ/4板
26、27:集光レンズ
26A:アクチュエータ
28:光検出器
30:光走査装置
31:光源
32:ポリゴンミラー
33:集光レンズ(fθレンズ)
34:感光体ドラム
D:光記録媒体
t:液晶層の面内の厚さ
Claims (2)
- 光源と、この光源からの出射光を光記録媒体上に集光するための集光レンズと、前記光源と前記集光レンズとの間の光路中に配置された液晶封止素子とを備える光学装置において、
前記液晶封止素子は、対向して設ける透明基板の間の液晶が封入されている液晶層内に、前記双方の透明基板間に架設するような状態で設置して前記透明基板の変形を防止する接着部材を、少なくとも1箇所以上に設けていることを特徴とする光学装置。 - 前記接着部材は、前記光源からの出射光の波長に対して透明である請求項1記載の光学装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8031362B2 (en) * | 2005-10-07 | 2011-10-04 | Ricoh Company, Ltd. | Optical scanning device, image forming apparatus, and liquid crystal element |
-
2003
- 2003-09-30 JP JP2003340017A patent/JP2005107128A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8031362B2 (en) * | 2005-10-07 | 2011-10-04 | Ricoh Company, Ltd. | Optical scanning device, image forming apparatus, and liquid crystal element |
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