JP2005107011A - 反射スクリーン、それを用いた表示方法および表示装置 - Google Patents

反射スクリーン、それを用いた表示方法および表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 外部光(又は外乱光)が入射しても、高い輝度及びコントラストで投影像(又は画像)を表示できる光拡散反射シートを提供する。
【解決手段】 反射スクリーンは、透明樹脂2中に分散した反射性板状粒子3で構成された光拡散反射シート1を備えており、板状粒子3の板面は、シート面に対して角度1〜45°で傾斜して配向している。透明樹脂は拡散性粒子を含んでいてもよい。シート面に対する反射性板状粒子の傾斜角度は、看者及び投影装置からの最短位置から遠ざかるにつれて大きくしてもよい。この反射シートでは、オフアキシス反射を利用して、外乱光の反射を防止しつつ、投影像の反射効率を高めることができる。さらに、干渉光が生じることもなく、視野角を拡げることができる。反射スクリーンは、複数のルーバー(暗色域)により隔てられた複数の透明域(透光域)を有するルーバーシートと、前記光拡散反射シートとの積層体であってもよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ホームプロジェクターなどの投影機器用の反射スクリーンにおいて、明るい光環境下においても、ブラウン管並みの明るく高コントラストで表示できる反射スクリーン、それを用いた表示方法および表示装置に関する。
近年、家庭でのホームシアターやオフィスでの会議などにおいて、スライドプロジェクタ、ビデオプロジェクタやデータプロジェクタを利用して大型スクリーンに画像(又は映像)やデータを投影するケースが増加している。しかし、スクリーンが投影光のみならず外部光(室内灯や窓からの入射光などの外部光)をも拡散反射するために、室内を暗くしないと十分なコントラストが得られず、表示画像又は映像が非常に見にくくなる。そのため、プロジェクタの開発とともに高輝度出力化が検討されているが、プロジェクタの高輝度出力化だけでは、コントラストを高めることができず、根本的な解決には至っていない。従って、テレビ用途やホームシアター用などにおいて、高コントラストな映像が求められているにも拘わらず、このような要求に対応できない。
一方、指向性反射を利用してスクリーンを改良することも検討されている。例えば、特許第2740994号(特許文献1)には、基材の表面にトップゲイン12〜25の金属蒸着フィルムを積層し、この金属蒸着フィルムの表面に、屈折率が1.9〜2.3の複数のビーズを屈折率1.4〜1.5の透明層で固定して形成した再帰反射層を積層し、この再帰反射層の表面にヘーズ50〜80のマット層を積層した再帰反射スクリーンが開示されている。この再帰反射スクリーンは、表面にビーズを敷き詰めた構造を有するため、反射ゲインを向上でき、輝度の低いホームプロジェクターでも明るく表示をすることができる。また、特開平5−88263号公報(特許文献2)には、ガラスクロスからなる基材の表裏面に黒色を有する熱可塑性樹脂層を有し、この片面に白色を有する熱可塑性樹脂層を設け、その上に雲母を母体とし二酸化チタンをコーティングしたパール顔料鱗片を含む熱可塑性樹脂層を設けた反射型スクリーンが開示されている。このスクリーンは、パール顔料鱗片を含む熱可塑性樹脂層を塗布により形成しており、反射ゲインを向上できる。
これらのスクリーンでは、コントラストを若干向上できる。しかし、これらのスクリーンも基本的には外部光をも拡散反射するため、外部光の存在する明るい部屋では十分なコントラストを得ることができない。
特開平1−209436号公報(特許文献3)には、スクリーン基板の表面に投影光を視認側に集光する多数の微小反射面が形成されている画像投影用スクリーンとともに、スクリーン基板に反射面の角度が相隣る多数の微小反射面(打刻や切削などの手段により形成されたストリップ状、円状、スポット状の微小反射面)を形成した後、このスクリーン基板を視認側に対して凹面に形成(又は放物線状に湾曲成形)し、画像投影用スクリーンを製造する方法が開示されている。このスクリーンでは、傾斜した微小反射面からなる凹凸をスクリーン基板の表面に形成し、かつ凹面に形成するため、投影光を視認側に集光でき、高輝度、高コントラストの画像を表示できる。しかし、この方法では、凹凸の段差の部分で必ず暗部が発生するとともに、隣接する凹凸部からの反射光同士が干渉し、色ムラが発生することが避けられない。
特開平1−172939号公報(特許文献4)では、板厚方向に多数の微細スリットを形成する暗色の薄膜よりなる遮光シートを、スクリーン本体の投影面に設け、投影光に対して平行に入射する光を透過させ、投影光に対して所定の角度で入射する外乱光に対しては不透明である投影用スクリーンが開示されている。このスクリーンは、遮光シートが複数のルーバーにより隔てられた複数の透明域を有するため、プロジェクタの映像を透過させ、他の外部光のみを効率よく遮蔽することができ、映像を高コントラストで表示することができる。しかし、プロジェクタの投影角度とルーバーの角度、さらには視認の角度の全てを一致させない限り、投影光の少なくとも一部はルーバーに遮られてしまうため、ホームシアター用に十分な明るさを確保することはできない。
特開昭64−904号公報(特許文献5)には、反射層と透明層とが交互に積層一体化されている微細すだれ状シートを、液晶又はディスプレイと光源との間に配設したバックライト装置が開示されている。この文献には、光源からの光を微細すだれ状シートに斜め方向から入射させ、傾斜した反射層によりディスプレイ方向に反射させている。この文献には、透明層形成材料と反射層形成材料とを、それぞれフィルムの形態で積層ピッチ30〜200μmで交互に平行に積層し、得られた積層ブロック体を、積層面を横切る任意の角度でスライスすることにより、微細すだれ状シートを製造している。
WO03/034103 A1(特許文献6)には、透明樹脂中に板状粒子が配向して分散したシートであって、板状粒子の板面かシート面に対して40〜90°の角度で直交又は傾斜しており、前記板状粒子が透明性板状粒子及び反射性板状粒子から選択された少なくとも一種で構成されている光制御シートが開示されている。この文献には、光源からの光を側部から入射させて前面から出射させるための導光板と、この導光板の出射面と表示ユニットとの間に配設された上記光制御シートとでバックライトユニットを構成することも記載されている。
特許第2740994号(特許請求の範囲) 特開平5−88263号公報(特許請求の範囲) 特開平1−209436号公報(特許請求の範囲、第3図) 特開平1−172939号公報(特許請求の範囲) 特開昭64−904号公報(特許請求の範囲) WO03/034103 A1(請求の範囲)
従って、本発明の目的は、外部光(又は外乱光)がスクリーンに入射しても高いコントラストで投影像(又は画像)を表示できる反射スクリーン、それを用いた表示方法および表示装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、投影像を高い輝度及びコントラストで表示可能な反射スクリーン、それを用いた表示方法および表示装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、ルーバー構造を有していても高い反射輝度(明るさ)で投影像を表示できる反射スクリーン、それを用いた表示方法および表示装置を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため、全く新しい光学原理により、ブラウン管並みに十分な明るさ(反射輝度)及び高コントラストで投影像を表示できるスクリーンの作製を試みたところ、(1)反射性板状粒子を透明樹脂に分散したシートで構成された光拡散反射シートにおいて、粒子の板面をシート面から傾斜させて配向することにより、斜めから入射するプロジェクター投影光のみを選択的に視認方向又は正面方向へ拡散反射できることを見いだした。さらに、本発明者らは、(2)複数のルーバーによって隔てられた複数の透明域を有するプラスチックルーバーシートを光拡散反射シートと積層することにより、コントラストが相乗的に向上し、より高コントラストで投影像を表示できることを見いだした。本発明はこれらの知見に基づくものである。
すなわち、本発明の反射スクリーンは、少なくとも光拡散反射シートで構成されており、この光拡散反射シートは、透明樹脂と、この透明樹脂中に分散した反射性板状粒子とで構成されており、反射ゲインのピーク方向が、正反射方向からずれている。すなわち、反射ゲインのピーク方向が、正反射方向からずれて看者方向を向いている。このような反射スクリーンでは、オフアクシス反射を利用して、反射性板状粒子により、投影像を高い反射ゲインで看者方向に反射できる。さらに、板状粒子が分散しているため、干渉光(干渉縞)が生じることがなく、しかも反射した投影像を拡散できるため、視野角を拡げることができる。
前記反射スクリーンは、透明樹脂と、この透明樹脂中に分散した反射性板状粒子とで構成でき、前記板状粒子の板面は、シート面に対して傾斜して配向している。すなわち、板状粒子は、所定の方向に配向して分散している。そのため、反射性板状粒子による投影像の反射効率を高めることができる。反射性板状粒子は、板面の平均粒径が1〜1000μm(例えば、5〜200μm)程度であってもよい。また、反射性板状粒子の使用量は、例えば、透明樹脂100重量部に対して、0.1〜30重量部(例えば、0.5〜20重量部)程度であってもよい。さらに、反射性板状粒子の板面は、シート面に対して角度1〜45°(例えば、5〜20°)程度で傾斜していてもよい。
さらに、光拡散性を制御するため、光拡散反射シートは、透明樹脂と、この透明樹脂中に配向して分散した反射性板状粒子(光を反射させるための反射性板状粒子)と、前記透明樹脂中に分散した拡散性粒子(光を拡散させるための拡散性粒子)とを含んでいてもよい。拡散性粒子は、通常、非板状微粒子(例えば、平均粒子径0.1〜10μmの無機又は有機微粒子)である。拡散性粒子の使用量は、透明樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部程度であってもよい。
シート面に対する反射性板状粒子の傾斜角度は、シート全体として一様であってもよく、視差による投影像の鮮明性の低下を防止するため、所定方向に向かって徐々に変化していてもよい。すなわち、看者側に投影像を反射するため、シート面に対する板状粒子の板面を、スクリーンに対する看者からの距離と投影装置からの距離との総和が最短となる位置(以下、単に最短位置という場合がある)から遠ざかるにつれて内側又は内方に向ける(板状粒子の板面の傾斜角度を最短位置から遠ざかるにつれて大きくする)ことにより、視差を低減できる。例えば、前記最短位置を中心として、シート面に対する板状粒子の傾斜角度を外方向(縦方向及び/又は横方向)にいくにつれて大きくしてもよい。このような反射スクリーンにおいて、スクリーンに対する看者の正対位置(例えば、シートの中央域)における板状粒子の板面の傾斜角度は、シート面に対して5〜25°(例えば、5〜20°、特に5〜15°)程度であってもよい。また、前記最短位置(例えば、前記中央域)から遠ざかるにつれて(又はシートの周辺部に至るにつれて)、板状粒子の板面の傾斜角度はシート面に対して漸次大きくしてもよい。例えば、前記最短位置から遠ざかるにつれて、板面を内方に向けて板状粒子の板面の傾斜角度を大きくし、前記正対位置と周辺部(又は周縁部)とで、シート面に対する板状粒子の板面の傾斜角度差を1〜20°(例えば、1〜15°)程度としてもよい。
さらに、反射スクリーンは、複数のルーバー(暗色域)により隔てられた複数の透明域(透光域)を有するルーバーシートと、前記光拡散反射シートとの積層体で構成してもよい。この反射スクリーンにおいて、通常、ルーバーシートが表面側に位置し、光拡散反射シートが裏面側に位置する。ルーバーシートにおいて、シート面に対するルーバーの角度は、60〜90°(例えば、70〜85°)程度であってもよく、ルーバー周期Pとシート厚みTの比P/Tは、0.3/1〜1.5/1(例えば、1/1〜1/2)程度であってもよい。
このような反射スクリーンに対して斜め方向から像を投影し、投影像をスクリーンで看者方向に反射させて表示すると、投影像の入射角度とは異なる所定の斜め方向から入射した外乱光を光拡散反射シートの反射性板状粒子で非看者方向に反射させるとともに、投影された投影像を光拡散反射シートの反射性板状粒子により拡散しつつ看者方向に反射させて投影像を表示できる。また、ルーバーシートを備えた反射スクリーンでは、スクリーンに対して斜め方向から像を投影し、投影像をスクリーンで看者方向に反射させて表示すると、投影像の入射角度とは異なる所定の斜め方向から入射した外乱光が投影側に反射するのをルーバーシートにより規制し、投影された投影像を光拡散反射シートの反射性板状粒子により拡散しつつ看者方向に反射させて投影像を表示できる。
そのため、本発明は上記表示方法も包含する。さらに、本発明は、入射した投影像を反射して表示するための反射スクリーンと、この反射スクリーンの表面(投影面)に対して斜め方向から像を投影するための投影手段(プロジェクタなど)とを備えた装置であって、前記反射スクリーンが前記反射スクリーンで構成されている表示装置も包含する。
本発明では、反射性板状粒子が配向して分散した光拡散反射シートを用いるため、外部光(又は外乱光)がスクリーンに入射しても、斜め方向から入射する投影像だけを選択的に視認方向に拡散反射でき、高いコントラストで投影像(又は画像)を表示できる。また、投影像を高い輝度及びコントラストで表示できる。さらに、光拡散反射シートとルーバー構造のシートとを組み合わせると、ルーバー構造を有していても投影像の明るさを確保でき、高い反射輝度(明るさ)で投影像を表示できる。
なお、本明細書において「反射性板状粒子」を単に「板状粒子」という場合がある。
[光拡散反射シート]
本発明の反射スクリーンは、少なくとも光拡散反射シートで構成すればよく、この光拡散反射シートは、透明樹脂と、この透明樹脂中に分散した反射性板状粒子とで構成されている。このような反射スクリーン(又は光拡散反射シート)では、反射性板状粒子の配向方向を制御することにより、反射性板状粒子を利用して、所定の角度で入射した光を入射側(看者側)へ反射できるとともに、所定の角度で入射した外乱光が看者方向へ反射するのを防止できる。すなわち、反射ゲインのピーク方向を、正反射方向からずらして看者方向に向けることができる。そのため、外乱光が拡散反射するのを抑制でき、反射輝度を低下させることなく高いコントラストで投影像を表示できる。さらに、透明樹脂中に反射性板状粒子が分散しているため、反射光を拡散でき、視野角を拡大できるとともに、干渉光(干渉縞)が生じることがない。
より具体的には、反射性板状粒子がシート面に平行に配向した通常の光拡散反射シートでは、プロジェクターからの出力光が光拡散反射シートに入射すると、出力光は正反射方向へ反射される。これに対して、反射性板状粒子の板面をシート面に対して傾斜して配向させると、反射性板状粒子の板面で反射した光は、粒子の傾斜角度に応じて正反射方向とはずれた方向へ反射する。すなわち、シート面に対して傾斜して配向分散した板状粒子により、オフアクシス(off-axis)反射が生じる。
図1は本発明の反射スクリーンの投影機構を説明するための概略図である。この例では、光拡散反射シート1は、透明樹脂2と、この透明樹脂中に所定の方向に配向して分散した反射性板状粒子3とで構成されている。また、前記光拡散反射シート1で構成された反射スクリーンに対して斜め下方向から投影装置(プロジェクタ)4により投影像が投影されており、この投影像の投影方向よりも、光拡散反射シート1面に対する反射性板状粒子3の板面を下方向に向けて傾斜させている。
このような光拡散反射シート1を用いると、オフアクシス(off-axis)反射を利用して、投影装置(プロジェクタ)4からの光を看者の正対方向(正面方向)へ選択的に拡散反射でき、反射スクリーンに対して正対する看者は、視野角を狭めることなく、投影像を明るく表示できる。さらに、通常、室内灯5は天井に配置されているため、室内灯5の光が光拡散反射シート1に入射しても、正面方向に拡散反射することを防止できる。そのため、室内灯5によって部屋を明るくしてもコントラストが低下しない。
すなわち、本発明の反射スクリーンを用い、スクリーンに対して斜め方向から像を投影し、投影像をスクリーンで看者方向に反射させて表示すると、投影像の入射角度とは異なる所定の斜め方向から入射した外乱光を光拡散反射シートの反射性板状粒子で非看者方向に反射させることができる。しかも、投影された投影像を光拡散反射シートの反射性板状粒子により拡散しつつ看者方向に反射させて投影像を表示することができる。
より詳細には、簡略化のため光の屈折を無視すると、反射スクリーンに対して看者が正対する角度をθx°、反射スクリーンに対して投影像を投射する投射角度をθy°、シート面に対する反射性板状粒子の傾斜角度をθz°とすると、通常、投射角度θyで投射された投影像は、角度(180−θy)で正反射方向へ反射される。しかし、反射性板状粒子の板面がシート面に対してθzで傾斜しているため、投射角度θyで投射された投影像は、角度[(180−2θz)−θy]で看者方向に反射される。すなわち、関係式θx=[(180−2θz)−θy]が成り立つ。そして、反射スクリーンに対する正対角度θx°は、通常、90°程度であるため、90°≒180°−2θz−θy、θy≒90°−2θzとなる。また、光の屈折効果を考慮すると、およそθy≒90°−3θzとなる。
一方、外乱光の入射角度をθwとすると、入射角度θwで入射した外乱光は、前記反射性板状粒子により反射角度[(180−θz)−θw]で反射される。そして、外乱光が天井などの室内の上部に配置された光源に由来する場合、通常、外乱光の入射角度は180−θwとなり、外乱光は反射角度天井などの上部に配置された室内灯(光源)からの外乱光が、反射角度[(180−2θz)−(180−θw)]=θw−2θzで反射するため、看者の正対方向へ外乱光が反射するのを抑制できる。また、光の屈折効果を考慮すると、反射角度はおよそθw−3θzとなる。そのため、外乱光の入射角度に応じて、プロジェクタによる投射角度、反射性板状粒子の傾斜角度を調整することにより、高いコントラスト及び反射輝度で正対位置から投影像を鮮明に見ることができる。
なお、上記の例では、斜め下方向から投影像を投射しているが、他の方向(例えば、上部から下方、側方向など)から投射像を投射する場合、投影像の投射角度又は方向に応じて、シート面に対する板状粒子の板面の傾斜角度をコントロールし、看者の正対方向に投射像を反射させればよい。
前記光拡散反射シートを構成する透明樹脂としては、セルロース誘導体、オレフィン系樹脂、ハロゲン含有樹脂、ビニルアルコール系樹脂、ビニルエステル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性樹脂が含まれる。なお、透明樹脂は、熱可塑性樹脂である場合が多いが、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂など)であってもよい。
セルロース誘導体としては、セルロースエステル類(セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースフタレートなど)、セルロースカーバメート類、セルロースエーテル類(アルキルセルロース、ベンジルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、シアノエチルセルロースなど)が挙げられる。好ましいセルロース誘導体は、セルロースエステル類(特に、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど)である。
オレフィン系樹脂には、例えば、C2-6オレフィンの単独又は共重合体(エチレン−プロピレン共重合体などのエチレン系樹脂、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体などのポリプロピレン系樹脂、ポリ(メチルペンテン−1)など)、C2-6オレフィンと共重合性単量体との共重合体(エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体又はアイオノマー、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)などが挙げられる。好ましいオレフィン系樹脂には、エチレン系樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体やアイオノマーなど)、プロピレン含量が90モル%以上のポリプロピレン系樹脂(ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体など)、ポリ(メチルペンテン−1)などが含まれ、結晶性オレフィン系樹脂であってもよい。
ハロゲン含有樹脂としては、ハロゲン化ビニル系樹脂(ポリ塩化ビニルなどの塩化ビニル又はフッ素含有単量体の単独又は共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などの塩化ビニル又はフッ素含有単量体と共重合性単量体との共重合体など)、ハロゲン化ビニリデン系樹脂(ポリビニリデンフルオライド、又は塩化ビニル又はフッ素含有ビニリデン単量体と他の単量体との共重合体)などが挙げられる。
ビニルアルコール系樹脂とその誘導体には、ビニルアルコール系樹脂(ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体など)とその誘導体(ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアセタールなど)が含まれる。ビニルエステル系樹脂としては、ビニルエステル系単量体の単独又は共重合体(ポリ酢酸ビニルなど)、ビニルエステル系単量体と共重合性単量体との共重合体(酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体など)などが挙げられる。
(メタ)アクリル系樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−スチレン共重合体(MS樹脂など)などが挙げられる。好ましい(メタ)アクリル系樹脂には、ポリ(メタ)アクリル酸C1-6アルキル、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル共重合体などが含まれる。
スチレン系樹脂には、スチレン系単量体の単独又は共重合体(ポリスチレン、スチレン−α−メチルスチレン共重合体など)、スチレン系単量体と共重合性単量体との共重合体(スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体など)、スチレン−無水マレイン酸共重合体など)などが挙げられる。
ポリエステル系樹脂には、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸とアルキレングリコールとを用いた芳香族ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリアルキレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートなどのポリアルキレンナフタレートなどのホモポリエステル、アルキレンアリレート単位を主成分(例えば、75〜100モル%、好ましくは80〜100モル%)として含むコポリエステルなど)、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸を用いた脂肪族ポリエステル、ポリアリレート系樹脂、液晶性ポリエステルなどが含まれる。ポリエステル系樹脂は、結晶性ポリエステル系樹脂、例えば、芳香族ポリエステル系樹脂(ポリアルキレンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレートなどのポリアルキレンアリレートホモポリエステル、アルキレンアリレート単位の含有量が80モル%以上のコポリエステル、液晶性芳香族ポリエステルなどであってもよい。さらに、ポリエステル系樹脂は、非晶性ポリエステル系樹脂、例えば、ポリアルキレンアリレートにおいて、ジオール成分(C2-4アルキレングリコール)及び/又は芳香族ジカルボン酸成分(テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸)の一部(例えば、10〜80モル%、好ましくは20〜80モル%、さらに好ましくは30〜75モル%程度)として、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどの(ポリ)オキシアルキレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、フタル酸、イソフタル酸、脂肪族ジカルボン酸(アジピン酸など)から選択された少なくとも一種を用いたコポリエステルなどであってもよい。
ポリアミド系樹脂としては、ナイロン46、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12などの脂肪族ポリアミド、キシリレンジアミンアジペート(MXD−6)などの芳香族ポリアミドなどが挙げられる。ポリアミド系樹脂は、ホモポリアミドに限らずコポリアミドであってもよい。
ポリカーボネート系樹脂には、ビスフェノール類(ビスフェノールAなど)をベースとする芳香族ポリカーボネート、ポリジエチレングリコールビスアリルカーボネートなどの脂肪族ポリカーボネートなどが含まれる。
ポリエーテル系樹脂としては、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシメチレン(ポリアセタールホモ又はコポリマーなど)、ポリエーテルエーテルケトンなどが例示でき、ポリスルホン系樹脂としては、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどが例示できる。
熱可塑性エラストマーとしては、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、スチレン系エラストマーなどが例示できる。
連続相を構成する樹脂としては、通常、透明性および熱安定性の高い樹脂が使用される。連続相を構成する好ましい成分には、セルロース誘導体(特にセルロースエステル類)、オレフィン系樹脂(エチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂など)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などが含まれる。また、前記連続相を構成する樹脂は結晶性又は非晶性であってもよい。
なお、連続相を構成する樹脂は、融点又はガラス転移温度が130〜280℃程度、好ましくは140〜270℃程度、さらに好ましくは150〜260℃程度の樹脂であってもよい。
光拡散反射シートにおいて、分散粒子は少なくとも板状の形態を有している。「板状」の形状とは、上下面が互いに平行な平面を有しており、上下(又は厚み)方向に比べて沿面方向の長さが長い形状を意味する。従って、例えば、前記粒子は、面方向から見ると不定形を有しており、横方向から見ると横長の台形又は針状の形状を有している。
反射性板状粒子は、板状粒子自体が光反射性を有する粒子(例えば、表面処理されていてもよいアルミニウム、アルミナなど)であってもよく、板状粒子に光反射性を付与した粒子であってもよい。また、板状粒子は、着色した板状粒子、例えば、グラファイト(天然又は合成黒鉛)などを含んでいてもよい。反射性板状粒子は、通常、前記板状粒子と、この板状粒子を被覆し、かつ光反射性を付与するための成分(特に金属及び金属酸化物から選択された少なくとも一種)とで構成されている。
前記板状粒子としては、例えば、ガラスなどの非晶性無機物質、アルミナ、水酸化アルミニウム、雲母類(白雲母、金雲母、合成雲母などのマイカ類)、タルク、モンモリロナイト類、クレイ類(カオリンクレイ、ろう石クレイなど)などの板状無機結晶、架橋アクリル系樹脂、架橋ポリスチレン系樹脂、架橋ポリスルホン系樹脂などの樹脂片をはじめとするポリマーなどが挙げられる。これらの板状粒子は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましい板状粒子は、雲母類、タルク、モンモリロナイト類などである。
なお、板状粒子の形状は、特に制限されず、無定形板状、多角板状(三角板状、四角板状、六角板状など)、楕円板状、円板状などであってもよい。板状粒子としては、楕円板状、特に円板状などの形態で使用する場合が多い。
前記金属及び金属酸化物としては、例えば、金属光沢を示す種々の成分、例えば、チタン、ジルコニウム、アルミニウムなどの金属、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムなどの金属酸化物などが例示できる。
反射性板状粒子としては、例えば、金属又は金属酸化物で被覆された板状粒子(酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆ガラスなどの酸化チタン被覆板状粒子で構成された干渉性反射材料、銀蒸着板状ガラス微粒子などの金属コート鱗片粒子など)、鱗片状アルミニウム粒子などの鱗片状金属粒子、アルミナ粒子などの板状結晶粒子などが挙げられる。
金属又は金属酸化物の被覆量は、例えば、板状粒子100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは1〜50重量部(例えば、5〜50重量部)、さらに好ましくは5〜30重量部程度であってもよい。
反射性板状粒子において、板面の平均直径(平均粒径)は1〜1000μm(例えば、5〜500μm、好ましくは5〜200μm(例えば、10〜200μm)、さらに好ましくは10〜100μm)程度であり、20〜200μm程度であってもよい。反射性板状粒子は、画素に対して十分小さければ均一な画像が得られるので好ましい。例えば、前記粒子表面に多数の微小反射面を形成する凹凸(又は凹凸面)を形成することにより、色再現性に優れ、均一で滑らかな明るさの映像を得ることができる。
反射性板状粒子のアスペクト比(=板状粒子における板面の平均直径/粒子における平均厚み)は、5〜10000、好ましくは10〜5000、さらに好ましくは10〜3000程度であってもよい。
反射性板状粒子の添加量は、透明樹脂100重量部に対して、0.1〜30重量部、好ましくは0.1〜20重量部(例えば、1〜20重量部)、さらに好ましくは0.5〜15重量部(例えば、1〜15重量部)程度であってもよく、0.5〜10重量部(例えば、1〜10重量部)、特に0.5〜5重量部程度であってもよい。
なお、光拡散反射シートによる反射光は、拡散性が大きすぎると、プロジェクタからの投射像の視認方向又は正面方向への反射ゲインが低下するとともに、外部光(外乱光)までが正面方向へ一部拡散反射するため好ましくない。一方、拡散性が小さすぎると視野角が狭くなり、見る位置が著しく制限される。従って、光拡散反射シートは、適度な拡散性を有するのが好ましく、例えば、反射ピークゲインが1〜3(対標準拡散板)、好ましくは1.2〜2.5(例えば、1.2〜2)程度であるのが好ましい。
なお、反射ピークゲインは、セットした投影装置からスクリーンに投影して最も明るく映る方向からスクリーン輝度L2を輝度計で測定する。次いで、スクリーンに代えて、標準拡散板(MgOなど)を用い、同様にして輝度L1を測定する。そして、輝度値の割合L2/L1からピークゲインを求めることができる。
反射光の拡散性を制御するため、光拡散反射シートは、前記透明樹脂中に分散し、かつ光を拡散させるための拡散性粒子を含んでいてもよい。拡散性粒子は、透明性板状粒子であってもよいが、通常、非板状粒子(例えば、球状、楕円状、無定形状などの粒子)である。このような拡散性粒子としては、無機粒子(例えば、炭酸カルシウムなどの金属炭酸塩、シリカ、アルミナ、酸化チタンなどの金属酸化物、硫酸バリウムなどの金属硫酸塩など)、有機粒子(架橋メタクリル酸メチル系重合体、架橋ポリスチレンなどのポリマー微粒子など)などが例示できる。拡散性粒子の平均粒子径は、例えば、0.1〜10μm(好ましくは0.1〜5μm、さらに好ましくは0.1〜3μm)程度であってもよい。
拡散性粒子の含有量は、例えば、透明樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量部(例えば、1〜20重量部)、さらに好ましくは1〜10重量部程度であってもよい。
前記反射性板状粒子は、光拡散反射シートの透明樹脂中に分散しているとともに、シート面に対して所定の角度で傾斜して配向している。シート面に対する前記板状粒子の板面の傾斜角度は、投影像の入射角度や外乱光の入射角度などに応じて選択でき、通常、1〜45°(例えば、3〜30°)、好ましくは5〜25°(例えば、5〜20°)、さらに好ましくは5〜20°(例えば、5〜15°)程度である。
なお、反射スクリーンにおいて、光拡散反射シート面に対する反射性板状粒子の配向方向は実質的に同じ又は一様であってもよく、異なっていてもよい。例えば、反射スクリーンは、通常、大画面であるため、視差が生じ、スクリーンの中央部と周辺部とでは、プロジェクタの光を効率的に正面又は正対方向(鑑賞者=視認側)へ反射するための板状粒子の最適傾斜角度が微妙に異なる。そのため、使用環境によっては画面の一部だけが明るいという問題が生じる虞がある。視差によらず均一で明るく表示(高い反射輝度で表示)するため、シートの位置によって板状粒子の傾斜角度を徐々に変化させてもよい。
図2は本発明の反射スクリーンの他の投影機構を説明するための概略図である。この例では、床置き型投影装置(プロジェクタ)14から斜め上方へ投影像を投射し、反射スクリーンに対して正対位置又は正面位置で投影像を観察している。このような反射スクリーンの光拡散反射シート11は、透明樹脂12と、この透明樹脂中に分散した反射性板状粒子13とで構成されており、スクリーンに対する看者からの距離(図中、破線で示す)と投影装置14からの距離(図中、破線で示す)との総和が最短となる位置(最短位置)から遠ざかるにつれてシート11面に対する板状粒子13の板面の傾斜角度を観察者側(又は投影装置側)に向けて内方へ傾斜させている(すなわち、観察者側に反射像を反射させるため、反射性板状粒子13は板面を内方に向けて配向している)。より具体的には、この例では、反射シートのうち最短位置から上部が示されており、光拡散反射シート11のうち最短位置では板状粒子13の傾斜角度が小さく、最短位置を中心とした同心円状(又は等高線状)の仮想線に沿って、投影装置14側及び看者側に向かうにつれて板状粒子13はその板面を内側又は内方に向けて配向している。すなわち、最短位置での光拡散反射シート11面に対する板状粒子13の板面の傾斜角度を0°とし、最短位置から遠ざかるにつれて(又はシート11の上方周辺部(又は上方周縁部)にいくにつれて)、板状粒子13の板面を内側又は内方に向けて傾斜させており、前記板面の傾斜角度を最短位置から遠ざかるにつれて漸次大きくしている。
このような反射スクリーンを用いると、シート11面に対する板状粒子13の板面の傾斜角度が、最短位置から遠ざかるにつれて内側又は内方(観察者側又は投影装置側)に向けて大きく傾斜しているので、反射スクリーン(又は光拡散反射シート11)の周辺部(又は周縁部)であっても投影像を観察者方向へ拡散しつつ反射させることができる。
このような反射スクリーンにおいて、シート面に対する板状粒子の傾斜角度は、観察者側(又は投影装置側)に向けて投影像を反射させるため、投影装置の位置や投射角度などに応じて、所定方向に向かって徐々に変化させればよい。例えば、シートの所定部[看者及び投影装置からの前記最短位置]を中心として、外方向又は周方向(縦方向及び/又は横方向)のうち一方の方向にいくにつれて、シート面に対する板状粒子の傾斜角度を増加させ、他方の方向にいくにつれて減少させてもよい(すなわち、観察者側(及び投影装置側)での板状粒子の傾斜角度を漸次大きくしてもよい)。特に、シートの所定部(前記最短位置や正対位置)を中心として、上方(上方周辺部)にいくにつれて、シート面に対する板状粒子の傾斜角度を大きくしてもよい。なお、反射スクリーンに対する最短位置(例えば、シートの中央域)における板状粒子の板面の傾斜角度は、シート面に対して−5〜+5°、好ましくは−3〜+3°、さらに好ましくは−2〜+2°程度(例えば、±1°、特に0°)程度である。また、スクリーンに対する看者の正対位置における板状粒子の板面の傾斜角度は、シート面に対して5〜25°、好ましくは5〜20°、さらに好ましくは5〜15°程度である。さらに、前記最短位置からシートの周辺部(特にシートの上方周辺部)に至るにつれて、板状粒子の板面の傾斜角度は、漸次大きく形成してもよい。シートの周辺部(又は周縁部)と前記正対位置とでの板状粒子の板面の傾斜角度は、シート面に対して角度1〜20°(好ましくは1〜15°、さらに好ましくは1〜12°)程度で異なっていてもよい。
なお、通常、正対位置よりも上方において、スクリーンに対する板状粒子の板面の傾斜角度が大きく、正対位置よりも下方では、スクリーンに対する板状粒子の板面の傾斜角度が小さい。さらに、光拡散反射シートとしては、前記最短位置よりも上部域の反射シートを利用する場合が多い。
より具体的には、例えば、プロジェクタが床置きである場合、スクリーンの所定域(スクリーンに対する看者からの距離と投影装置からの距離との総和が最短となる位置)での板面の傾斜角度はシート面に対して±1°(特に0°)程度が好ましく、スクリーンに対する看者の正対位置での板面の傾斜角度は5〜15°程度が好ましい。スクリーン周辺部(又は周縁部)と看者の正対位置とでの板面の傾斜角度は、好ましくは1〜15°程度異なる。特に、看者の正対位置からスクリーンの上方周辺部にいくにつれて傾斜角度が大きくなる。さらに、板面の傾斜角度に関し、その傾斜の具体的な分布は、プロジェクタの高さ位置に対応するスクリーンの下方位置を軸(又は中心)とする円心円(又は等高線)に沿って分布し、周辺部に行くほど傾斜角度が大きくなるように分布させるのが好ましい。
本発明の反射スクリーンは、少なくとも前記光拡散反射シートで構成すればよく、光拡散反射シートと、この光拡散反射シートの裏面側に積層された光吸収層又はハレーション防止層とで構成された積層体であってもよい。さらに、外乱光の反射を規制するため、光拡散反射シートと、この光拡散反射シートに積層されたルーバーシート(又はルーバー層)とで構成された積層体であってもよい。前記ルーバー層は、通常、光拡散反射シートの表裏面の少なくとも一方、特に表面側(入射面側)に位置し、光拡散反射シートは裏面側に位置する。さらに、ルーバー層と光吸収層又はハレーション防止層とが光拡散反射シートを介して積層された積層体であってもよい。
[ルーバー層]
前記ルーバー層は、通常、複数のルーバーにより隔てられた複数の透明域を有する。すなわち、ルーバーシート(又はプラスチックルーバーシート)は、透明域(又は透光域)とルーバー(暗色域)とが交互に層状に形成されたシートであり、ルーバーは光吸収性材料を含む暗色域によって形成されている。ルーバーはシート面に対して所定の角度で傾斜して形成されている。そのため、ルーバーシートのルーバーにより、特定の角度方向からの入射光は透過し、他の方向からの光はルーバーによって遮られ吸収されるためルーバー層を透過しない。すなわち、ルーバー層に対する光透過方向をルーバーの角度により制御でき、光が透過する角度範囲を、隣接するルーバーの間隔とシートの厚みとの比により制御できる。
図3は本発明の反射スクリーンを用いた投影機構を示す模式図である。この例では、床置き型投影装置(プロジェクタ)27を用い斜め下方向から斜め上方へ投影像を投射し、反射スクリーン20に対して正対位置又は正面位置で投影像を観察している。この反射スクリーン20は、透明樹脂22と、この透明樹脂中に分散した反射性板状粒子23とで構成された光拡散反射シート21と、この光拡散反射シートの表面側に積層又は配設され、かつ透明域(又は透光域)25とルーバー(暗色域)26とが交互に形成されたルーバーシート24とで構成されている。ルーバーシート24において、ルーバー26は、シート24の表側を投影装置(プロジェクタ)側(すなわち、下方)に向けて所定の角度で傾斜している。
このような投影システムにおいて、シート表面に対するルーバー角度θおよびルーバー周期P、シートの厚みTを調整すると、斜め下の方向からの光のみを透過させ、光拡散反射シート21により投影像を観察者方向へ拡散しつつ反射させることができる。一方、通常の室内灯28は天井に配置されているため、室内灯28の光はルーバー26によって吸収され、光拡散反射シート21まで到達しない。そのため、室内灯28によって部屋を明るくしても、光拡散反射シート21はプロジェクタ27の投影光だけを反射するため、コントラストが低下しない。
ルーバーシート(又はプラスチックルーバーシート)において、シート面に対するルーバーの角度θ、ルーバー周期P及びシート厚みTは、スクリーンに対する外乱光の位置などに応じて外乱光の透過を規制可能な範囲で選択できる。シート面に対するルーバーの角度θは、通常、60〜90°、好ましくは70〜90°(例えば、70〜88°)、さらに好ましくは70〜85°(例えば、75〜83°)程度であってもよい。ルーバーを所定の角度に傾斜させると、プロジェクタの投影光をさほど遮ることなく、他の外部光(特に上方からの外部光)を効果的に遮ることができる。
また、ルーバー周期Pとシート厚みTの比P/Tが大きくなると、ルーバーが遮る光の成分が減少するため、視野角は広がるもののプロジェクター光以外の外部光まで透過してしまいコントラストを向上する効果が小さくなる。一方、前記比P/Tが小さいほどコントラストが向上するものの、透過率が減少するため明るく表示することが困難となる。そのため、ルーバー周期Pとシート厚みTとの比P/Tは、例えば、0.3/1〜1.5/1(好ましくは0.4/1〜1.2/1、さらに好ましくは0.5/1〜1/1)程度であってもよい。なお、ルーバー層の周期Pは、0.05〜0.2mm、好ましくは0.07〜0.18mm、さらに好ましくは0.1〜0.17mm程度である。
なお、ルーバーシートの厚みTは0.05〜0.5mm程度の範囲から選択できる。透明域の幅W1は、0.05〜1mm程度、好ましくは0.1〜0.5mm程度の範囲から選択できる。透明域の幅W1と暗色域の幅W2の比は、W1/W2=1/99〜30/70程度の範囲から選択でき、通常、2/98〜20/80、好ましくは3/97〜15/85(特に3/97〜10/90)程度である。そのため、隣接するルーバーの間隔周期P(=W1+W2)は0.05〜1.1mm程度であってもよい。
このような光拡散反射シート及びルーバーシート(又は複数のルーバーによって隔てられた複数の透明域からなるプラスチックルーバーシート)は、それぞれコントラストを向上させることができ、両者を積層すると、相乗効果により、さらに著しくコントラストを向上できる。そのため、従来の反射スクリーンとは全く異なり、明るい部屋でもまったく映像品位を損なうことがなく高コントラストで投影像を表示できる。
すなわち、積層型反射スクリーンに対して斜め方向から像を投影すると、ルーバーが暗色域で構成され、かつ投影像の入射角度とは異なる所定の斜め方向から入射した外乱光の入射を許容するとともに、吸収により外乱光が光拡散反射シートへ透過するのを規制するので、外乱光が投影側に反射するのをルーバーシートにより規制できる。一方、投影された投影像は、ルーバーを透過して光拡散反射シートに至り、光拡散反射シートの反射性板状粒子により拡散しつつ看者方向に反射される。そのため、スクリーンで投影像を看者方向に選択的に反射させ、投影像の明るさを確保しつつ高いコントラストで反射像を鮮明に表示できる。
なお、このような積層型反射スクリーンにおいても、光拡散反射シート面に対する反射性板状粒子の配向方向は実質的に同じ又は一様であってもよく、異なっていてもよい。すなわち、前記のように、視差に拘わらず均一で明るく表示(高い反射輝度で表示)するため、シートの位置によって傾斜角度を徐々に変化させた光拡散反射シートを用いてもよい。
図4は本発明の反射スクリーンを用いた投影機構を説明するための模式図である。この例では、反射スクリーン30は、透明樹脂32とこの透明樹脂中に分散した反射性板状粒子33とで構成された光拡散反射シート31と、この光拡散反射シートの表面側に積層又は配設され、かつ透明域(又は透光域)35とルーバー(暗色域)36とが交互に形成されたルーバーシート34とで構成されている。前記光拡散反射シート31において、反射シート31面に対する板状粒子33の板面の傾斜角度は、投影装置37からの距離と看者からの距離の総和が最短となる最短位置から遠ざかるにつれて内側(観察者側又は投影装置側)に向けて漸次傾斜させている。すなわち、最短位置での反射シート31面に対する板状粒子33の板面の傾斜角度は0°であり、最短位置から上方に遠ざかるにつれて板状粒子33の板面の傾斜角度を、スクリーンの周辺部にいくにつれて内側又は内方に向けて漸次大きく傾斜させている。また、ルーバーシート34のルーバー36はシート34の表側を投影装置(プロジェクタ)側の下方に向けて所定の角度で傾斜している。
このような反射スクリーンを用いた投影システムでも、反射シート31表面に対するルーバー角度θおよびルーバー周期P、シートの厚みTを調整することにより、天井に配置された室内灯38からの光をルーバー36により吸収して光拡散反射シート31へ到達するのを抑制しつつ、斜め下の方向からの光だけを、ルーバーシート34の透明域(又は透光域)35を透過させ、光拡散反射シート31により投影像を観察者方向へ拡散しつつ反射させることができる。そのため、室内灯38によって部屋を明るくしても、光拡散反射シート31によりプロジェクタ37の投影光だけを反射でき、コントラストが低下しない。
このような反射スクリーンにおいて、光拡散反射シートは、前記と同様に、シートの所定部[最短距離や正対位置]を中心として、周方向(縦方向及び/又は横方向)にいくにつれて、シート面に対する板状粒子の傾斜角度を増減させてもよく、反射スクリーンに対する最短位置(シートの中央域など)における板状粒子の板面の傾斜角度は、シート面に対して−5〜+5°、好ましくは−3〜+3°、さらに好ましくは−2〜+2°程度(例えば、±1°、特に0°)程度であってもよい。また、板状粒子の板面の傾斜角度は、看者の正対位置ではシート面に対して5〜25°(例えば、5〜20°、好ましくは5〜15°)程度であり、前記最短位置からシートの周辺部(特に上方周辺部)に至るにつれて板状粒子の板面の傾斜角度を漸次大きく形成してもよい。シートの周辺部(又は周縁部)と前記看者の正対位置とでのシート面に対する板状粒子の板面の傾斜角度は、1〜20°(例えば、1〜15°、好ましくは1〜12°)程度異なっていてもよい。特に、スクリーン周辺部(又は周縁部)では、看者の正対位置に比べて、板面の傾斜角度を大きくすることができる。
なお、ルーバーフィルム(ルーバー層)において、ルーバー角度θおよびルーバー周期P、シートの厚みTは、全体に亘り同じであってもよく異なっていてもよい(例えば、連続的又は段階的に異なっていてもよい)。さらに、ルーバー角度θ、ルーバー周期P、およびシートの厚みTのうち少なくとも1つのパラメータが、ルーバーシート(ルーバー層)の所定の方向(例えば、投影装置から遠ざかる方向)にいくにつれて、例えば、連続的又は段階的に異なっていてもよい。これらのパラメータはそれぞれ独立して又は互いに組み合わせて調整できる。より具体的には、ルーバーの間隔(又はピッチ)Pは、同一又は異なっていてもよいが、投影装置(投射口)から遠ざかるにつれて、ルーバーシートを横切る又は横断する長さが大きくなる。そのため、例えば、投影像がルーバー層を透過し、光拡散反射シートで透過光を反射させるため、投影装置から遠ざかるにつれてルーバーの間隔(又はピッチ)Pを大きくしてもよい。また、ルーバー層の面に対するルーバーの傾斜角度(ルーバー角度θ)は、同一又は異なっていてもよいが、投影装置から遠ざかるにつれて投影装置からの投射像の入射角が小さくなる。そのため、ルーバー角度θを投影像の入射角に対応させて小さくしてもよい。さらに、ルーバーの間隔Pとルーバー角度θとの双方を調整してもよい。例えば、投影装置から遠ざかるにつれて、ルーバーの間隔(又はピッチ)Pを大きくするとともに、ルーバー層表面に対するルーバー角度θを小さくしてもよい。また、投影装置から遠ざかるにつれて、ルーバーシートの厚みTを小さくしてもよく、投影装置から遠ざかるにつれて、上記のようにルーバーの間隔P及び/又はルーバー角度θを調整するとともに、ルーバーシートの厚みTを小さくしてもよい。
なお、ルーバーシートの透明域は、通常、軟質樹脂で構成されている。軟質樹脂としては、透明で軟質である限り特に限定されず、例えば、オレフィン系樹脂、ハロゲン含有樹脂(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体や塩化ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体など)、ビニルアルコール系樹脂、ビニルエステル系樹脂(ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体など)、(メタ)アクリル系樹脂(メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体など)、脂肪族ポリエステル系樹脂(アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸を用いた脂肪族ポリエステルなど)、ポリアミド系樹脂(ナイロン46、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12などの脂肪族ポリアミドなど)、熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性樹脂などが例示できる。軟質樹脂は、透明性を損なわない範囲で、硬質樹脂に軟質成分(熱可塑性エラストマーや可塑剤など)を配合して軟性を付与した樹脂、例えば、ポリプロピレンと水添スチレン−ブタジエンゴムとのブレンドなどであってもよい。これらの軟質樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの軟質樹脂のうち、オレフィン系樹脂が好ましい。
オレフィン系樹脂には、オレフィンの単独又は共重合体が挙げられる。オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテンなどのα−C2-16オレフィン(好ましくはα−C2-10オレフィン、さらに好ましくはα−C2-8オレフィン、特にα−C2-4オレフィン)などが挙げられる。これらのオレフィンは、単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。これらのオレフィンのうち、エチレンやプロピレンなどのC2-3オレフィン、特に少なくともエチレンを含むのが好ましい。
オレフィン系樹脂は、オレフィンと共重合性モノマーとの共重合体であってもよい。共重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル[例えば、(メタ)アクリル酸エチルなどの(メタ)アクリル酸C1-6アルキルエステル]、ビニルエステル類(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのC2-4脂肪族カルボン酸ビニルエステルなど)、ジエン類(ブタジエン、イソプレン等)などが例示できる。共重合性モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。オレフィンと共重合性モノマーとの割合(モル比)は、例えば、オレフィン/共重合性モノマー=100/0〜10/90、好ましくは99/1〜30/70、さらに好ましくは95/5〜50/50程度である。
オレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン系樹脂[例えば、低又は中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−(4−メチルペンテン−1)共重合体など]、プロピレン系樹脂(例えば、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体など)などが挙げられる。共重合体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体又はそのアイオノマー、エチレン−アクリル酸エチル共重合体などのエチレン−(メタ)アクリレート共重合体などが例示できる。
前記共重合体(オレフィン同士の共重合体及びオレフィンと共重合性モノマーとの共重合体)は、グラフト共重合体であってもよいが、通常、ランダム共重合体、ブロック共重合体である。
これらのオレフィン系樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのオレフィン系樹脂のうち、C2-3オレフィン系樹脂、特に、エチレン−ビニルエステル共重合体(例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)が好ましい。
透明域には、慣用の添加剤、例えば、可塑剤、安定剤(紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱安定剤など)、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、分散剤などが含まれていてもよい。
暗色域(ルーバー層)は軟質樹脂及び暗色染顔料で構成されている。軟質樹脂としては、前記透明域を構成する軟質樹脂と同系統の軟質樹脂(又は同一の軟質樹脂)が好ましく、前記透明域で例示した軟質樹脂を使用することができる。
暗色染顔料としては、光を遮蔽できればよく、例えば、明度0〜5、好ましくは0〜3程度の濃色染顔料(例えば、有機又は無機の黒色染顔料)を使用することができる。暗色染顔料は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。黒色染顔料は、有機系黒色染顔料(例えば、アゾ系直接染料など)であってもよいが、無機系黒色染顔料(特に無機系黒色顔料)を好ましく使用できる。また、必要であれば、黒色染顔料は、無彩色染顔料(酸化チタン、炭酸カルシウムなどの白色顔料など)や、有彩色染顔料と組み合わせて使用してもよい。
無機系黒色顔料として、例えば、カーボンブラック(アセチレンブラック、オイルブラック、ガスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックなど)、グラファイト、チタンブラック、黒色酸化鉄等が例示できる。無機系黒色顔料は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのうち、軟質樹脂への分散性や汎用性の面からカーボンブラックが特に望ましい。
無機系黒色顔料(例えば、カーボンブラック)の平均粒径は、例えば、10〜100nm、好ましくは15〜90nm、さらに好ましくは20〜80nm程度である。
暗色染顔料の割合は、シートの強度や隣接する明色域との密着性などを損なわない限り、特に制限されず、例えば、軟質樹脂100重量部に対して、1〜5重量部、好ましくは1.5〜4.5重量部、さらに好ましくは2〜4重量部程度である。暗色染顔料の割合がこの範囲にあると、暗色域と透明域との界面反射による画質の低下をまねくことなく、遮光性を発揮できる。
暗色域にも、前記透明域で例示した慣用の添加剤を含有させてもよい。
本発明の反射スクリーンのサイズは、投影装置や投影場所などに応じて選択でき、特に制限されない。反射スクリーンのサイズは、例えば、30〜120インチ型、好ましくは35〜100インチ型(例えば、35〜60インチ型)程度であってもよい。
[反射スクリーンの製造方法]
光拡散反射シートは、例えば、以下の方法で製造できる。まず、透明樹脂に反射性板状粒子を添加して後、溶融混練し、シート状に押し出し成形すると、剪断力によりシート面に平行に板状粒子が配向して分散した構造を有するシートが得られる。このシートを所定のサイズにカットした後、傾斜させて積層し、熱融着又は接着剤を介して接着させ、積層ブロックを形成する。この積層ブロックを所定の角度でスライスすることにより、板状粒子がシート面に対して所定の角度で傾斜した光拡散反射シートを調製できる。
また、視差によらず均一な明るさで表示するため、シートの位置によって板状粒子の傾斜角度が徐々に変化した光拡散反射シートは、例えば、次のようにして調製できる。図5に示すように、熱プレス成形の金型に収容可能なサイズ(実質的に同じサイズ)を有し、かつ前記のようにシート面に対して板状粒子が所定の角度で傾斜した複数のシートを調製し、各シートを、半径を徐々に変えつつ円形に切り取り、半径が漸次異なる円形状シート41a,42a,…4naと、切り取った残りの中空シート41b,42b,…4nbとをそれぞれ調製する。次いで、円の内径が大きな中空シート41bから円の内径が小さな中空シート42b,43b,…4nbへと順次重ね合わせるとともに、円の外径が大きな円形状シート41aから円の外径が小さな円形状シート42a,43a,…4naへと順次重ね合わせる。すなわち、円錐状の凹部を有するとともに円錐状の頂部を有する形態で各シートを重ね合わせていく。なお、この重ね合わせ順序は、上記とは逆であってもよい。
そして、金型内で積層シート40をシートの熱変形温度まで加熱した後、シートの積層方向(Y軸方向)にプレスすることにより直方体状の積層ブロック50を形成する。この積層ブロックをシートの積層方向(Y軸方向)に対して交差する方向(直交又は斜め方向)にスライスすることにより、シートの位置によって傾斜角度が徐々に異なる光拡散反射シートが得られる。この例では、シートの積層方向(Y軸方向)に対して直交する方向(X軸方向)に、積層シートの面方向(又は積層面方向、X−Z面方向)に沿って、積層ブロック50を所定の厚みでスライスしている。
なお、シートの中心軸から円の中心をずらしながら各シートを円形に切り取り、半径が漸次異なる円形状シートと、切り取った残りの中空シートとをそれぞれ調製し、上記と同様に積層ブロックをスライスすることにより、板状粒子の傾斜角度を全体的に調整でき、シートの中心から遠ざかるにつれて板状粒子の傾斜角が増大又は低減する光拡散反射シートを調製できる。
ルーバーシートの製造方法については、例えば、米国再発行特許第Re.27,617号明細書に記載のように、透明シートと暗色シートとを交互に積層し、積層した積層ブロックをスライスする方法、米国特許第3,707,416号明細書に記載のように、ルーバー角度を傾斜させる製法などを利用できる。
例えば、透明域を構成する軟質樹脂と、暗色域を構成する軟質樹脂組成物とを積層し、互いに融着させた後、積層方向に対して交差する方向に所定の厚みでスライス又は切断することによりルーバーシートを調製できる。なお、複数の積層体での積層面は、スライス面に対して直交していてもよいが、傾斜していてもよい。
より具体的には、透明域を構成する透明樹脂シートと、暗色域(ルーバー層)を構成する暗色樹脂シートとを、水平面に対して積層面を略鉛直方向に向けて交互に積層して積層体を形成し、この積層体を加熱融着して一体化した積層融着体を形成し、この積層融着体の積層面に対して直交する方向に所定の厚みでスライスすることにより、透明域及び暗色域がシート面に対して略90°の角度で傾斜したルーバーシートが得られる。
一方、積層体において、透明樹脂シートと暗色染顔料を含むシートとの積層面を水平面に対して角度θで傾斜させて積層し(すなわち、複数のシートを積層した積層体において、側面を角度θで傾斜させて積層し)、積層体の両側面の傾斜角度を維持しながら加熱してブロック状積層融着体を調製する。次いで、積層融着体をその上端面又は下端面に沿ってスライスすることにより、シート面に対して透明域及び暗色域が傾斜して形成されたルーバーシートを製造できる。また、積層融着体の側面の傾斜角度によりシート面に対する透明域及び暗色域の傾斜角度を容易にコントロールできる。
なお、積層体は、押出成形などのシート成形方法において、押出ラミネートや多層共押出などを利用して連続的又は間欠的に順次積層してもよい。このような方法では積層とともに積層融着体を得ることができる。さらに、コーティングにより積層してもよく、例えば、透明域を構成する透明樹脂シート上に、暗色染顔料及び軟質樹脂を含む塗布液をコーティングすることにより暗色域を形成した予備積層体を予め作製し、この予備積層体を順次積層してもよい。
前記透明樹脂シートや暗色樹脂シートは、種々の方法により作製可能であり、例えば、透明樹脂(又は透明樹脂及び暗色染顔料)を溶融混練し、シート状に押出し成形してもよく、透明樹脂(又は透明樹脂及び暗色染顔料)の溶融物を加熱下又は非加熱下で圧プレスすることによって成形してもよい。さらに、他の方法、例えば、カレンダー加工、射出成形法、溶媒を含むドープを流延して成形するキャスト法などによって成形してもよい。
スライス又は切断方向は積層体の積層面に対して交差する方向であればよく、通常、積層面(積層体の面又は幅)方向をX軸方向、積層方向をY軸方向、積層方向と直交又は交差する高さ方向をZ軸方向とするとき、積層融着体のX−Z面を中心として70〜90°程度の角度範囲の面(特に実質的にX−Z面)に沿ってスライスする場合が多い。
さらに、透明域を構成する軟質樹脂の融点又は軟化温度と、暗色域を構成する樹脂組成物の融点又は軟化温度は、積層体の成形加工温度(スライス又は切断による加工温度)と関連付けて、以下の範囲にあるのが好ましい。
暗色域の融点又は軟化温度<成形加工温度<透明域の融点又は軟化温度
式中の成形加工温度は、積層体をスライス又は切断加工する成形温度であり、両層の融点又は軟化温度が前記範囲にあると、シートのスライス又は切断加工が円滑に行われるため、簡便にルーバー構造を有するシートを製造できる。
[投影装置]
本発明は、前記反射スクリーンと投影手段又は投影装置(プロジェクタ)とを備えた表示又は投影装置をも開示する。この装置は、入射した投影像を反射して表示するための反射スクリーンと、この反射スクリーンの表面(投影面)に対して斜め方向から像を投影するための投影手段(プロジェクタ)とを備えている。なお、反射スクリーンは、前記光拡散反射シート単独で構成してもよく、光拡散反射シートとルーバー層(又はプラスチックルーバー)とで構成してもよい。
本発明は、外部光(又は外乱光)がスクリーンに入射しても、斜め方向から入射する投影像だけを選択的に視認方向に拡散反射でき、高い反射輝度および高いコントラストで投影像(又は画像)を表示できる。そのため、反射スクリーンは、投影装置と組み合わせて、投影像を表示可能な種々の装置、例えば、ホームシアターなどの表示装置などとして利用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー(株) ウルトラセン637)94重量部に、反射性板状粒子として酸化チタン被膜マイカ(メルク(株)製 イリオジン111、平均粒径約5μm、アスペクト比>10)11重量部および拡散性微粒子としてアクリル系樹脂(クラレ(株)製 アクリペットSA NW−201)6重量部を添加し、165℃にて溶融混練し、ペレットを作製した。ペレットを165℃でシート状に押出し、厚み0.6mmのシートを作製した。なお、拡散性微粒子「アクリペットSA NW−201」は、溶融に伴って分散し、平均粒径約5μmの微粒子を形成した。
シートを所定サイズ(1400mm×800mm)にシートカットし、さらに、半径の異なる円形に切り取り、図5に示すように、円形状シートを順次重ね合わせるとともに中空シートを順次重ね合わせ、積層シートを80℃にて熱プレスすることにより、シート中央部における反射性板状粒子の傾斜角度が10°であり、かつ反射性板状粒子の傾斜角度が半径3.2mの球面(又は等高線)に沿って変化したプレスブロック(粒子の傾斜角度に勾配をつけたブロック)を得た。さらに、このプレスブロックを、さらに85℃にて熱プレスすることにより、シート同士が溶着した溶融又は溶着ブロックを形成した。
この溶着ブロックをX−Z面に沿って厚み0.6mmにスライスした後、スライスしたシート表面を平滑化するため、平滑なステンレス板にはさみ、80℃にてプレスした。得られたシートの裏に黒色フィルムをラミネートし、シートの周辺部をカットすることにより、幅1328mm、高さ747mmのワイド60インチスクリーンを作製した。なお、スクリーンの前面又は幅方向はX軸、厚み方向はY軸、高さ方向はZ軸である。
得られたスクリーンを、所定の間取りの部屋に設置し、天井から外部光源を照らし、斜め下からプロジェクターを照射し、座って鑑賞した。なお、天井の高さは300cm、奥行き(長さ)500cm、スクリーン下端と床との距離100cm、観察者の目線の高さ115cm、スクリーンを設置した壁から観察者までの距離150cm、床からのプロジェクタの高さ52cm、スクリーンを設置した壁からプロジェクタまでの距離180cmであった。また、プロジェクタの出力は1000ANSIルーメン、コントラスト=800、プロジェクタを照射しないときのスクリーン中央部の照度150lxであった。
プロジェクタからの白の画像を照射したところ、全面に亘り均一な白表示が行われた。また、白表示での輝度(縦5×横5=25点平均)を測定したところ、480cd/m2であった。次に、黒色画像を照射し、同様にして輝度を測定したところ、14cd/m2であったことから、明所コントラストは480/14=34であった。
比較例1
比較例として、市販のビーズスクリーン(ピークゲイン=2.6)を用い、実施例1と同様にして、白輝度および明所コントラストを測定したところ、それぞれ、340cd/m2、11であった。
実施例2
エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、ウルトラセン637)94重量部に、カーボンブラック(ダイセル・デグサ(株)製、Special Black250)6重量部を加え、160℃にて混練して得られた樹脂組成物と、エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、ウルトラセン637)の透明樹脂とを160℃にて共押出しして、樹脂組成物で構成された暗色層と、透明樹脂で構成された透明層とで形成された2層シートを作製した。この2層シートの厚みは0.13mm、各層の厚み比は暗色層/透明層=5/95であった。
この原反シートをカットし、多数の短冊状シート(長さ137cm、幅10cm)とした。このカットシートを約100kgとり、積層面をほぼ垂直にして積層し、積層体の両端および上部から圧力を加えながら90℃に加熱して、前記積層体の原反シートを融着し、積層融着体(ブロック)を作製した。
この積層融着体(ブロック)をX−Z面に沿って0.16mmの厚さにスライスした後、スライスシート表面を平滑化するため、平滑なステンレス板にはさみ、80℃にてプレスした。さらに、シート周辺部をカットすることにより、幅1328mm、高さ747mmのプラスチックルーバー層(ルーバー角度θ=78°)を作成した。なお、このルーバー層の前面又は幅方向はX軸、厚み方向はY軸、高さ方向はZ軸である。
このルーバー層を、裏面に黒色フィルムをラミネートした実施例1の反射スクリーンの前面にラミネートすることにより、反射スクリーンを作製した。
このスクリーンを実施例1および比較例1と同様に、壁に設置し、プロジェクタから白の画像を照射したところ、スクリーンの前面にわたりほぼ均一な明るさが得られた。さらに、白輝度および明所コントラストを測定したところ、それぞれ、330cd/m2、70であった。
比較例2
実施例2と同様の条件下、ブラウン管テレビの白輝度および明所コントラストを測定したところ、それぞれ、300cd/m2、60であった。
結果を表に示す。
Figure 2005107011
このように、反射性板状粒子を透明樹脂に傾斜させ分散させた光拡散反射層で構成された反射シートは明るく、かつ明所コントラストが高いという特徴を有する。さらに、プラスチックルーバー層をラミネートすることにより、さらに明所コントラストが向上し、ブラウン管テレビと比較しても遜色のない映像が得られる。なお、輝度が低下しているものの、実用的に支障のない範囲である。
図1は本発明の反射スクリーンの投影機構を説明するための概略図である。 図2は本発明の反射スクリーンの他の投影機構を説明するための概略図である。 図3は本発明の反射スクリーンを用いた投影機構を示す模式図である。 図4は本発明の反射スクリーンを用いた投影機構を説明するための模式図である。 図5は光拡散反射シートの製造方法を説明するための概略図である。
符号の説明
1,11,21,31…光拡散反射シート
2,12,22,32…透明樹脂
3,13,23,33…反射性板状粒子
4,14,27,37…投影装置(プロジェクタ)
5,28,38…室内灯
20,30…反射スクリーン
24,34…ルーバーシート
25,35…透明域(又は透光域)
26,36…ルーバー(暗色域)

Claims (15)

  1. 少なくとも光拡散反射シートで構成された反射スクリーンであって、前記光拡散反射シートが、透明樹脂と、この透明樹脂中に分散した反射性板状粒子とで構成されており、反射ゲインのピーク方向が、正反射方向からずれて看者方向を向いている反射スクリーン。
  2. 光拡散反射シートが、透明樹脂と、この透明樹脂中に分散した反射性板状粒子とで構成されており、前記板状粒子の板面がシート面に対して傾斜して配向している請求項1記載の反射スクリーン。
  3. 板面の平均粒径が1〜1000μmである板状粒子を、透明樹脂100重量部に対して、0.1〜30重量部の割合で含み、板状粒子の板面がシート面に対して角度1〜45°で傾斜している請求項2記載の反射スクリーン。
  4. 光拡散反射シートが、透明樹脂と、この透明樹脂中に配向して分散し、かつ光を反射させるための反射性板状粒子と、前記透明樹脂中に分散し、かつ光を拡散させるための拡散性粒子とを含む請求項1記載の反射スクリーン。
  5. 透明樹脂100重量部に対して、板面の平均粒径が5〜200μmである板状粒子0.0.5〜20重量部、平均粒子径0.1〜10μmの拡散性非板状微粒子0.1〜30重量部を含み、前記板状粒子の板面がシート面に対して5〜20°の角度で傾斜している請求項4記載の反射スクリーン。
  6. シート面に対する板状粒子の傾斜角度が、所定方向に向かって徐々に変化している請求項2記載の反射スクリーン。
  7. スクリーンに対する看者からの距離と投影装置からの距離との総和が最短となる位置を中心として、シート面に対する板状粒子の傾斜角度が外方向にいくにつれて大きくなっている請求項2記載の反射スクリーン。
  8. スクリーンに対する看者の正対位置における板状粒子の板面の傾斜角度がシート面に対して5〜25°であり、スクリーンに対する看者からの距離と投影装置からの距離との総和が最短となる最短位置からシートの周辺部に至るにつれて板面の傾斜角度が大きく形成されており、前記正対位置と周辺部とでの板状粒子の板面の傾斜角度差が1〜20°である請求項2記載の反射スクリーン。
  9. 複数のルーバーにより隔てられた複数の透明域を有するルーバーシートと、請求項1記載の光拡散反射シートとの積層体で構成されている反射スクリーン。
  10. ルーバーシートが表面側に位置し、光拡散反射シートが裏面側に位置する請求項9記載の反射スクリーン。
  11. ルーバーシートにおいて、シート面に対するルーバーの角度が60〜90°であり、ルーバー周期Pとシート厚みTの比P/Tが0.3/1〜1.5/1である請求項9記載の反射スクリーン。
  12. ルーバーの角度がシート面に対して70〜85°であり、ルーバー周期Pとシート厚みTの比P/Tが1/1〜1/2であるルーバーシートと、平均粒径5〜200μmの反射性板状粒子の板面がシート面に対して傾斜して配向し分散している光拡散反射シートとの積層体で構成された反射スクリーンであって、シート面に対する反射性板状粒子の板面の傾斜角度が、スクリーンに対する看者の正対位置で5〜15°であり、スクリーンに対する看者からの距離と投影装置からの距離との総和が最短となる最短位置からスクリーンの周辺部にいくにつれて漸次大きく形成されており、前記正対位置と周辺部とでの板状粒子の板面の傾斜角度差が1〜15°である請求項8記載の反射スクリーン。
  13. スクリーンに対して斜め方向から像を投影し、投影像をスクリーンで看者方向に反射させて表示する方法であって、投影像の入射角度とは異なる所定の斜め方向から入射した外乱光を光拡散反射シートの反射性板状粒子で非看者方向に反射させるとともに、投影された投影像を光拡散反射シートの反射性板状粒子により拡散しつつ看者方向に反射させて投影像を表示する方法。
  14. スクリーンに対して斜め方向から像を投影し、投影像をスクリーンで看者方向に反射させて表示する方法であって、投影像の入射角度とは異なる所定の斜め方向から入射した外乱光が投影側に反射するのをルーバーシートにより規制し、投影された投影像を光拡散反射シートの反射性板状粒子により拡散しつつ看者方向に反射させて投影像を表示する方法。
  15. 入射した投影像を反射して表示するための反射スクリーンと、この反射スクリーンの表面(投影面)に対して斜め方向から像を投影するための投影手段とを備えた装置であって、前記反射スクリーンが請求項1又は請求項9の反射スクリーンで構成されている表示装置。
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