JP2005106992A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定の搬送経路に沿って記録媒体をスムーズに移動させつつ、その記録媒体に画像を形成する画像形成処理を効率よく行えるようにすることにより、画像が形成された記録媒体の製造効率を向上させた画像形成装置を得ることを課題とする。
【解決手段】レーザー露光装置10は、3つのステージ部材20A〜Cと、露光ヘッド100及び画像位置検出装置180の下方を、基板取出位置から基板搭載位置へステージ部材20を移動させる上下循環手段と、ステージ部材20に基板を空気吸引で吸着させる吸着手段とを備える。上下循環手段は、ステージ部材20の背面側に設けられたリニアモータマグネット36と、装置本体側に複数配設され、リニアモータマグネット36に浮上力及び推進力を与えるリニアモータ駆動コイル48とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、プリント配線基板等の露光対象物のアライメントのための計測を行い、この計測結果に基づいて、露光対象物の描画領域をレーザビーム等により露光してその描画領域に画像を形成する露光装置等の画像形成装置に関する。
従来、例えばプリント配線基板等に配線パターンを形成するための画像形成装置としてのレーザー露光装置は、画像露光の対象となるプリント配線基板を搬送用ステージ部材に載置し(以下、「ロード」という場合がある)、そのステージ部材を副走査方向へ所定の速度で移動させつつ、所定の読取位置において、ステージ部材上に載置されたプリント配線基板の四隅に設けられた位置合わせ孔(アライメントマーク)をCCDカメラにより撮像するようになっている。そして、その撮像によって得られたプリント配線基板の位置に合わせて、描画座標系中の描画対象領域を座標変換することにより、画像情報に対するアライメント処理を実行するように構成されている。
そして更に、所定の露光位置において、画像情報に基づいて変調され、ポリゴンミラーにより主走査方向へ偏向されたレーザービームがプリント配線基板上に形成された感光性塗膜を走査、露光することにより、画像情報に基づく露光処理、即ちプリント配線基板における所定の領域(描画領域)に配線パターンに対応する画像(潜像)を形成するように構成されている。なお、画像(潜像)が形成されたプリント配線基板は、ステージ部材から取り出され(以下、「アンロード」という場合がある)、プリント配線基板が取り除かれたステージ部材は、初期位置に復帰移動(水平移動)して、次のプリント配線基板を露光する工程に移行するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−338432公報
しかしながら、このような方式のレーザー露光装置では、露光済みのプリント配線基板のステージ部材からの取り出し(アンロード)工程、ステージ部材の初期位置への復帰移動工程、未露光プリント配線基板のステージ部材への載置(ロード)工程、読取位置までのステージ部材の移動工程を順にしている間は、プリント配線基板に対して露光処理が行われない。つまり、プリント配線基板への露光処理は、上記工程分の時間を空けて間欠的に行われていたため、製造効率が良好ではなかった。そのため、従来から製造効率を向上させることが課題となっていた。
そこで、本発明は、所定の搬送経路に沿って記録媒体をスムーズに移動させつつ、その記録媒体に画像を形成する画像形成処理を効率よく行えるようにすることにより、画像が形成された記録媒体の製造効率を向上させた画像形成装置を提供することを課題とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、搭載位置で記録媒体をステージ部材へ搭載して、該ステージ部材を画像形成部へ通過させつつ、該記録媒体に画像を形成し、画像が形成された記録媒体を取出位置で該ステージ部材から取り出す画像形成装置であって、3つ以上の前記ステージ部材と、前記画像形成部と異なる移動経路を前記取出位置から前記搭載位置へ前記ステージ部材を移動させる循環手段と、前記ステージ部材に前記記録媒体を固定させる固定手段と、を備え、前記循環手段は、前記ステージ部材の背面側に設けられたリニアモータマグネットと、装置本体側に複数配設され、前記リニアモータマグネットに推進力を与えるリニアモータ駆動コイルと、を有することを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、循環手段により、3つ以上のステージ部材のうち、1つのステージ部材に搭載された記録媒体が画像形成部で画像形成されている間に、他のステージ部材が、画像位置検出部を通過したり、画像形成部と異なる移動経路を取出位置から搭載位置へ移動したりする。つまり、1つのステージ部材に搭載された記録媒体に画像を形成している間に、他のステージ部材について画像形成のための準備を行うことができるので、連続して画像形成処理を実行することができる。したがって、従来の画像形成装置のように、1つのステージ部材が同一面上を往復移動して画像形成する構成に比べ、画像形成処理効率を格段に向上させることができる。
また、リニア駆動させる際に電流を流す必要があるリニアモータ駆動コイルが装置本体側に設けられているので、リニアモータの電気配線をステージ部材に接続する必要がない。これにより、ステージ部材を循環させる際に配線の切替動作を行わなくて済み、ステージ部材の循環移動を著しくスムーズに行うことができる。
ここで、画像位置検出部は搬送方向に対する記録媒体の傾き等を計測しており、画像形成装置は、画像位置検出部の計測結果に基づいて基準露光パターンと記録媒体位置とのずれ量を算出し、記録媒体の移動量の補正と露光パターンの補正とを行った上で露光をすることが多い。従って、正確な計測を行うためには、画像位置検出部が、記録媒体の複数点、更には多数点の基準位置を計測することが好ましい。
また、請求項2に記載の発明は、前記ステージ部材にリニアスケールを設け、装置本体側に、前記リニアスケールの移動距離を測定する測定手段を設けたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、このように、リニアスケールの移動速度を測定する測定手段を装置本体側に設けているので、測定手段に接続する配線をステージ部材に接続しなくて済み、ステージ部材の循環移動を更にスムーズに行うことができる。
請求項3に記載の発明は、搭載位置で記録媒体をステージ部材へ搭載して、該ステージ部材を画像位置検出部、画像形成部へ通過させつつ、該記録媒体に画像を形成し、画像が形成された記録媒体を取出位置で該ステージ部材から取り出す画像形成装置であって、3つ以上の前記ステージ部材と、前記画像形成部と異なる移動経路を前記取出位置から前記搭載位置へ前記ステージ部材を移動させる循環手段と、前記ステージ部材に前記記録媒体を空気吸引で吸着させる吸着手段と、を備え、前記吸着手段は、前記ステージ部材への接続、非接続の切替が自在な空気吸引ラインと、前記空気吸引ラインの空気吸引口を前記ステージ部材の移動に合わせて移動させる空気吸引口移動手段と、を前記ステージ部材と同数備えたことを特徴とする。
これにより、請求項1に記載の発明と同様、画像形成処理効率を格段に向上させることができる。また、基板を吸着させる必要があるとき以外には被取付部をステージ部材から取外してステージ部材を移動させることを、個々のステージ部材について行うことができ、ステージ部材の循環移動をスムーズに行い易い。
なお、請求項2に記載の発明で請求項3に記載の発明の構成要件を備えていてもよい、すなわち、請求項2に記載の発明で、吸着手段が、ステージ部材に着脱自在な被取付部を有する空気吸引ラインと、この被取付部をステージ部材の移動に合わせて移動させる被取付部移動手段と、をステージ部材と同数備えていてもよい。これにより、ステージ部材に配線やチューブ等を全く接続しなくて済む。
請求項4に記載の発明は、前記空気吸引口移動手段は、前記空気吸引口を有する空気吸引ライン先端部がそれぞれ取付けられた搬送ベルトを前記ステージ部材と同数本備えたことを特徴とする。
これにより、被取付部の移動を簡素な機構で行うことができる。
本発明によれば、所定の搬送経路に沿って記録媒体をスムーズに移動させつつ、その記録媒体に画像を形成する画像形成処理を効率よく行うことができ、画像が形成された記録媒体の製造効率の向上が図れる画像形成装置が実現される。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、第2実施形態以下では、既に説明した構成要素と同様のものには同じ符号を付してその説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の一例としてのレーザー露光装置を正面側から見た概略斜視図であり、図2は同じく側面側から見た概略斜視図である。本発明に係るレーザー露光装置10は、プリント配線基板の材料となるプレート状の基板材料200を、所定の速度で搬送しながら、画像情報により変調されたレーザービームによって露光し、その基板材料200に、配線パターンに対応する画像(潜像)を形成するものである。そこで、説明の便宜上、図1、図2の矢印Xで表す方向を基板材料200の「搬送方向」とし、それを基準に「上流側」及び「下流側」の表現をする。また、それとは反対方向を基板材料200の「復帰方向」とする。更に、矢印Xと直交する方向を矢印Yで表し、レーザー露光装置10における「幅方向」とする。
[露光装置の概要]
まず、最初に、本発明に係るレーザー露光装置10の概要を説明する。図2及び図3で示すように、レーザー露光装置10は、基板材料200を表面(上面)に吸着して保持しながら搬送方向へ移動する所定厚さの略矩形平板状ステージ部材20を3基以上(図示のものは3基)備えている。なお、3基のステージ部材20は、共に同じ構成であるため、以下、1つをステージ部材20A、別の1つをステージ部材20B、残りの1つをステージ部材20Cとして説明する場合がある。また、基板材料200も、ステージ部材20A上に吸着保持されているものを基板材料200A、ステージ部材20B上に吸着保持されているものを基板材料200B、ステージ部材20C上に吸着保持されているものを基板材料200C等として説明する場合がある。
これら3基のステージ部材20は、搬送方向に移動し、所定の位置(後述する第2昇降台84A上)で停止した後、下降し、復帰方向に移動する。そして、所定の位置(後述する第1昇降台82A上)で停止した後、上昇し、再度搬送方向へ移動するように構成されている。つまり、3基のステージ部材20は、それぞれ上下に移動して搬送方向及び復帰方向へ移動するという上下循環移動が可能となるように構成されており、上部の搬送経路を移動するときに、吸着保持した基板材料200が露光され、その基板材料200が取り除かれた後、下部の復帰経路を移動して元の初期位置(基板材料200がロードされる搭載位置)に復帰するようになっている。
ステージ部材20の移動経路(搬送経路及び復帰経路)の下方には基台30が配置され、基台30を構成する定盤部31には、ステージ部材20の移動経路を跨ぐように正面視略逆「凹」形状の2個のゲート16、18が所定間隔を隔てて(ステージ部材20の搬送方向に沿った長さ以上離れて)並設されている。
ゲート16、18の両下部は、それぞれ定盤部31の上面に固定されており、下流側のゲート16の上部には複数個の露光ヘッド100が取り付けられ、上流側のゲート18の上部には画像位置検出装置180を構成するCCDカメラユニット182(以下、単にCCDカメラ182という)が取り付けられている。CCDカメラ182は、ゲート18の搬送方向上流側に4本、下流側に4本、配置された合計8本のCCDカメラによって構成されており、このように、搬送方向での位置を異ならせて千鳥状に多数台設けることによって正確な計測ができるようになっている。なお、搬送方向に沿って移動可能な計測用の移動機構を設け、この移動機構にCCDカメラを搭載してもよい。
露光ヘッド100は、ゲート16(画像形成部)を通過する基板材料200に向かってレーザービームB(図15参照)を照射できるように下向き状態で固定されており、CCDカメラ182も、ゲート18(画像位置検出部)を通過する基板材料200の位置(描画領域)検出用のアライメントマーク(図示省略)を撮像できるように下向き状態で固定されている。
したがって、このレーザー露光装置10は、主に次のように動作する。まず、基板材料200Aは、ステージ部材20Aに吸着保持された状態で搬送されながら、CCDカメラ182によりアライメントマークが撮像されて、その位置(描画領域)が検出される。そして、その検出結果に基づいて、所定の描画領域が露光ヘッド100により露光される。露光が終了すると、基板材料(プリント配線基板)200Aは、ステージ部材20A上からアンロードされる。一方、このとき、すでにステージ部材20Bは、次の基板材料200Bを吸着保持した状態で搬送され、CCDカメラ182により位置検出されて露光が開始されている。また、ステージ部材20Cも、更に次の基板材料200Cを吸着保持し、CCDカメラ182による位置検出への搬送待機状態とされている。
すなわち、先に基板材料(プリント配線基板)がアンロードされたステージ部材20Bは、ステージ部材20A上の基板材料200Aが露光されている間に、そのステージ部材20Aの下方を通って初期位置(搭載位置)に復帰移動し、次の基板材料200Bがロードされて、CCDカメラ182により位置検出される工程まで進むように構成されている。そして、次に基板材料(プリント配線基板)がアンロードされたステージ部材20Cも、ステージ部材20A上の基板材料200Aが露光されている間に、そのステージ部材20Aの下方を通って初期位置(搭載位置)に復帰移動し、更に次の基板材料200Cがロードされる工程まで進むように構成されている。
このように、レーザー露光装置10は、各ステージ部材20A、20B、20Cが上下に循環移動することにより、基板材料200の位置検出及び露光が順次絶え間なく行われる構成になっており、これによって露光ヘッド100の稼働率、即ちプリント配線基板の製造効率が向上されるようになっている。以上がレーザー露光装置10の概要であり、以下、各部の構成について詳細に説明する。
[露光ヘッドの構成]
まず、図6〜図18を基に露光ヘッド100の構成について詳細に説明する。上記したように、露光ヘッド100は、レーザー露光装置10の幅方向に架設されたゲート16の上部に垂設され、その真下の露光位置をステージ部材20に吸着保持されて搬送されて来た基板材料200が通過するときに、その基板材料200の被露光面202に対して、上方から画像情報に基づいて変調されたレーザービームBを照射して露光し、その被露光面202にプリント配線基板の配線パターンに対応する画像(潜像)を形成するようになっている。
ここで、基板材料200の上面部は、感光材料により薄膜状の感光性塗膜が成膜された被露光面202となっており、被露光面202は潜像(画像)形成後に、現像、エッチング等の所定の処理を受けることにより、潜像に対応する配線パターンが形成されるようになっている。なお、感光性塗膜は、基板材料200に液状の感光材料を塗布して乾燥硬化させるか、予めフィルム状に成膜された感光材料をラミネートすることによって形成される。
露光ヘッド100は、図6、図7で示すように、m行n列(例えば3行5列)の略マトリックス状に複数(例えば14個)配列されて構成されており、図示のものは、基板材料200の幅との関係で、3行目には4個の露光ヘッド100が配置されている。なお、以下、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドを示す場合は、露光ヘッド100mnと表記する。
露光ヘッド100による露光エリア102は、搬送方向が短辺となる矩形状とされている。したがって、ステージ部材20が搬送方向へ移動することにより(露光ヘッド100が相対的に搬送方向へ移動することにより)、基板材料200における被露光面202上の描画領域204には露光ヘッド100毎に帯状の露光済み領域206が順次形成される。なお、以下、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッド100による露光エリア102を示す場合は、露光エリア102mnと表記する。
また、図7で示すように、帯状の露光済み領域206が副走査方向と直交する方向(主走査方向)に隙間無く並ぶように、ライン状に配列された各行の露光ヘッド100は、それぞれ配列方向に所定間隔(露光エリアの長辺の自然数倍、本実施形態では2倍)ずらして配置されている。このため、1行目の露光エリア10211と露光エリア10212との間の露光できない部分は、2行目の露光エリア10221と3行目の露光エリア10231とにより露光することができる。
各露光ヘッド10011〜100mnは、図8で示すように、入射された光ビームを画像情報に応じて各画素毎に変調する空間光変調素子としてのデジタル・マイクロミラー・デバイス(以下、「DMD」という)106を備えている。DMD106は、図示するように、SRAMセル(メモリーセル)108上に、画素(ピクセル)を構成する多数の(例えば600個×800個)の微小ミラー(以下、「マイクロミラー」という)110が格子状に配列されて一体的に構成されたミラーデバイスであり、マイクロミラー110の表面には、反射率が90%以上となるように、アルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。そして、各マイクロミラー110は、ヒンジ及びヨークを含む支柱(図示省略)によって支持されている。
したがって、DMD106のSRAMセル108にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマイクロミラー110が、対角線を中心としてDMD106が配置された基部側に対して±α°(例えば±10°)の範囲で傾けられる。つまり、画像信号に応じてDMD106のマイクロミラー110の傾きが制御されることにより、DMD106に入射された光がそれぞれのマイクロミラー110の傾き方向へ反射される。ちなみに、図9(A)はマイクロミラー110がON状態である+α°に傾いた状態を示し、図9(B)はマイクロミラー110がOFF状態である−α°に傾いた状態を示している。また、OFF状態のマイクロミラー110により光ビームが反射される方向には、光吸収体(図示省略)が配置されている。
また、DMD106は、上記したように、マイクロミラー110を多数個(例えば800個)長手方向に配列してなるマイクロミラー列が、多数組(例えば600組)短手方向に配列されて構成されているが、更にその短手方向の辺(短辺)が搬送方向と所定角度θ(例えば1°〜5°)をなすように、僅かに傾斜させられて配置されている。図10(A)はDMD106を傾斜させない場合の各マイクロミラー110による反射光像(露光ビーム)104の走査軌跡を示し、図10(B)はDMD106を所定角度θ傾斜させた場合の反射光像(露光ビーム)104の走査軌跡を示している。このように、DMD106を傾斜させると、各マイクロミラー110による露光ビームの走査軌跡(走査線)のピッチP2が、DMD106を傾斜させない場合の走査線のピッチP1より狭くすることができるので、解像度を大幅に向上させることができる。
そして更に、異なるマイクロミラー列により同じ走査線上が重ねて露光(多重露光)されることになるため、露光位置の微少量をコントロールすることができ、高精細な露光を実現することができる。したがって、主走査方向に配列された複数の露光ヘッド100間のつなぎ目を微少量の露光位置制御により段差無くつなぐことができる。なお、DMD106の傾斜角度θは微小であるので、DMD106を傾斜させた場合の走査幅W2と、DMD106を傾斜させない場合の走査幅W1とは略同一である。また、DMD106を傾斜させる代わりに、各マイクロミラー列を搬送方向と直交する方向に所定間隔ずらした千鳥状に配置しても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、露光ヘッド100を駆動制御する制御装置(図示省略)には、図示しない画像情報処理部とミラー駆動制御部とが組み込まれている。画像情報処理部では、レーザー露光装置10全体を制御するコントローラー(図示省略)から入力された配線パターンに対応する画像情報に基づいて、各露光ヘッド100毎にDMD106の制御すべき領域内の各マイクロミラー110を駆動制御する制御信号を生成する。そして、ミラー駆動制御部では、画像情報処理部で生成した制御信号に基づいて、各露光ヘッド100毎にDMD106の各マイクロミラー110の角度をON状態又はOFF状態に制御するようになっている。
また、図11で示すように、DMD106の光入射側には、光ファイバーの出射端部(発光点)が露光エリア102の長辺方向と対応する方向に沿って1列に配列されたレーザー出射部114を備えたファイバーアレイ光源112と、ファイバーアレイ光源112から出射されたレーザー光を補正してDMD106上に集光させるレンズ系120と、レンズ系120を透過したレーザー光をDMD106に向けて反射するミラー116とが順に配置されている。そして、DMD106の光反射側には、DMD106で反射されたレーザー光を基板材料200の被露光面202上に結像するレンズ系122、124が、DMD106と被露光面202とが共役な関係となるように配置されている。
レンズ系120は、図12で示すように、ファイバーアレイ光源112から出射されたレーザー光を平行光化する1対の組合わせレンズ126と、平行光化されたレーザー光の光量分布が均一になるように補正する1対の組合わせレンズ128と、光量分布が補正されたレーザー光をDMD106上に集光する集光レンズ118とで構成されている。組合わせレンズ128は、レーザー出射端の配列方向に対しては、レンズの光軸に近い部分は光束を広げ、光軸から離れた部分は光束を縮め、更に、この配列方向と直交する方向に対しては、光をそのまま通過させる機能を備えており、光量分布が均一となるようにレーザー光を補正するようになっている。
また、ファイバーアレイ光源112は、図13(A)で示すように、複数(例えば6個)のレーザーモジュール130を備えており、各レーザーモジュール130には、マルチモード光ファイバー132の一端が結合されている。マルチモード光ファイバー132の他端には、コア径がマルチモード光ファイバー132と同一で、かつクラッド径がマルチモード光ファイバー132より小さい光ファイバー134が結合され、図13(C)で示すように、光ファイバー134の出射端部(発光点)が搬送方向と直交する幅方向に沿って1列に配列されることによって、レーザー出射部114が構成されている。なお、図13(D)で示すように、光ファイバー134の出射端部(発光点)を幅方向に沿って2列に配列することも可能である。
光ファイバー134の出射端部は、図13(B)で示すように、表面が平坦な2枚の支持板136に挟み込まれて固定されている。また、光ファイバー134の光出射側には、光ファイバー134の端面を保護するために、ガラス等の透明な保護板138が配置されている。保護板138は、光ファイバー134の端面と密着させて配置してもよく、光ファイバー134の端面が密封されるように配置してもよい。光ファイバー134の出射端部は、光密度が高く、集塵しやすく、劣化しやすいが、保護板138を配置することにより、端面への塵埃の付着を防止することができるとともに、劣化を遅らせることができる。
また、図13(B)で示すように、クラッド径が小さい光ファイバー134の出射端を隙間なく1列に配列するために、クラッド径が大きい部分で隣接する2本のマルチモード光ファイバー132の間にマルチモード光ファイバー132を積み重ね、積み重ねられたマルチモード光ファイバー132に結合された光ファイバー134の出射端が、クラッド径が大きい部分で隣接する2本のマルチモード光ファイバー132に結合された2本の光ファイバー134の出射端間に挟まれるように配列されている。これは、クラッド径が大きいマルチモード光ファイバー132のレーザー光出射側の先端部分に、長さ1〜30cmのクラッド径が小さい光ファイバー134を同軸的に結合する、例えば光ファイバー134の入射端面を、マルチモード光ファイバー132の出射端面に、両方の中心軸が一致するように融着することにより得ることができる。
なお、マルチモード光ファイバー132及び光ファイバー134としては、ステップインデックス型光ファイバー、グレーテッドインデックス型光ファイバー、複合型光ファイバーの何れも使用可能であり、図14で示すように、光ファイバー134のコア134Aの径は、マルチモード光ファイバー132のコア132Aの径と同じ大きさになっている。すなわち、光ファイバー134は、クラッド径=60μm、コア径=25μmであり、マルチモード光ファイバー132は、クラッド径=125μm、コア径=25μmである。そして、マルチモード光ファイバー132の入射端面コートの透過率が99.5%以上になっている。
また、図示しないが、長さが短くてクラッド径が大きい光ファイバーに、クラッド径が小さい光ファイバーを融着させた短尺光ファイバーを、フェルールや光コネクター等を介してマルチモード光ファイバー132の出射端に結合してもよい。このように、光コネクター等を用いて、短尺光ファイバー(クラッド径が小さい光ファイバー)を、マルチモード光ファイバー132に着脱可能に構成すると、クラッド径が小さい光ファイバーが破損した場合等には、その部分の交換が容易にできるようになるので、露光ヘッド100のメンテナンスに要するコストを低減することができる。なお、以下では、光ファイバー134を、マルチモード光ファイバー132の出射端部と称する場合がある。
レーザーモジュール130は、図15で示す合波レーザー光源(ファイバー光源)によって構成されている。この合波レーザー光源は、ヒートブロック140上に配列固定された複数(例えば7個)のチップ状の横マルチモード、又はシングルモードのUV系半導体レーザーLD1、LD2、LD3、LD4、LD5、LD6、LD7と、UV系半導体レーザーLD1〜LD7の各々に対応して設けられたコリメーターレンズ142、144、146、148、150、152、154と、1つの集光レンズ156と、1本のマルチモード光ファイバー132とで構成されている。つまり、コリメーターレンズ142〜154及び集光レンズ156によって集光光学系が構成され、その集光光学系とマルチモード光ファイバー132とによって合波光学系が構成されている。
したがって、露光ヘッド100において、ファイバーアレイ光源112の合波レーザー光源を構成するUV系半導体レーザーLD1〜LD7の各々から発散光状態で出射したレーザービームB1、B2、B3、B4、B5、B6、B7の各々は、まず、対応するコリメーターレンズ142〜154によって平行光化される。そして、平行光化されたレーザービームB1〜B7は、集光レンズ156によって集光され、マルチモード光ファイバー132のコア132Aの入射端面に収束する。
マルチモード光ファイバー132のコア132Aの入射端面に収束したレーザービームB1〜B7は、そのコア132Aに入射して光ファイバー内を伝搬し、1本のレーザービームBに合波される。UV系半導体レーザーLD1〜LD7は、発振波長及び最大出力がすべて同じであり、このときの結合効率が、例えば85%であるとすると、UV系半導体レーザーLD1〜LD7の各出力が30mWの場合には、出力約180mW(=30mW×0.85×7)の合波レーザービームBを得ることができる。
こうして、マルチモード光ファイバー132の出射端部に結合された光ファイバー134から合波レーザービームBが出射されるが、例えば図11、図13(C)で示すように、6本の光ファイバー134がアレイ状に配列された(高輝度の発光点が幅方向に沿って1列に配列された)レーザー出射部114の場合には、その出力は約1W(=180mW×6)の高出力となる。なお、合波レーザー光源を構成するUV系半導体レーザーの個数は7個に限定されるものではない。
また、以上のような合波レーザー光源(UV系半導体レーザー)は、図16、図17で示すように、他の光学要素と共に、上方が開口した箱状のパッケージ160内に収納されている。パッケージ160は、その開口を閉塞可能なパッケージ蓋162を備えており、脱気処理をした後に封止ガスを注入し、パッケージ160の開口をパッケージ蓋162で閉じることにより、パッケージ160とパッケージ蓋162とにより形成される閉空間(封止空間)内に、上記の合波レーザー光源が気密封止されるようになっている。
パッケージ160の底面にはベース板164が固定されており、このベース板164の上面には、ヒートブロック140と、集光レンズ156を保持する集光レンズホルダー158と、マルチモード光ファイバー132の入射端部を保持するファイバーホルダー166とが取り付けられている。マルチモード光ファイバー132の出射端部は、パッケージ160の壁面に形成された開口からパッケージ160外に引き出されている。
また、ヒートブロック140の側面にはコリメーターレンズホルダー168が取り付けられており、コリメーターレンズ142〜154が保持されている。パッケージ160の横壁面には開口が形成され、この開口を通してUV系半導体レーザーLD1〜LD7に駆動電流を供給する配線170がパッケージ160外に引き出されている。なお、図16、図17においては、図の煩雑化を避けるために、複数のUV系半導体レーザーのうち、UV系半導体レーザーLD7にのみ符号を付し、複数のコリメーターレンズのうち、コリメーターレンズ154にのみ符号を付している。
また、コリメーターレンズ142〜154の取り付け部分の正面形状を図18で示す。コリメーターレンズ142〜154の各々は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を、平行な平面で細長く切り取った形状に形成されている。この細長形状のコリメーターレンズ142〜154は、例えば樹脂又は光学ガラスをモールド成形することによって得ることができる。そして、コリメーターレンズ142〜154は、長さ方向がUV系半導体レーザーLD1〜LD7の発光点の配列方向(図の左右方向)と直交するように、かつ発光点の配列方向に密接配置されている。
また、UV系半導体レーザーLD1〜LD7としては、発光幅が2μmの活性層を備え、活性層と平行な方向、直角な方向の拡がり角が各々、例えば10°、30°の状態で各々レーザービームB1〜B7を発するレーザーが用いられている。これらUV系半導体レーザーLD1〜LD7は、活性層と平行な方向に発光点が1列に並ぶように配設されている。したがって、各発光点から発せられたレーザービームB1〜B7は、細長形状の各コリメーターレンズ142〜154に対して、拡がり角度が大きい方向が長さ方向と一致し、拡がり角度が小さい方向が幅方向(長さ方向と直交する方向)と一致する状態で入射することになる。
また、集光レンズ156は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取って、コリメーターレンズ142〜154の配列方向、つまり水平方向に長く、それと直角な方向に短い形状に形成されている。この集光レンズ156も、例えば樹脂又は光学ガラスをモールド成形することにより得ることができる。
[画像位置検出装置の構成]
次に、画像位置検出装置180について説明をする。画像位置検出装置180は、上記したように、レーザー露光装置10の幅方向に架設されたゲート18の上部で、かつ露光ヘッド100よりも上流側に垂設されたCCDカメラ182と、図示しないアライメント制御部を含んで構成されている。CCDカメラ182は、2次元CCDを撮像素子として備えるとともに、撮像時の光源として1回の発光時間が極めて短いストロボを備えており、このストロボの発光時のみ撮像が可能となるように、各CCD素子の受光感度が設定されている。アライメント制御部は、CCDカメラ182からの画像信号を処理し、各CCDカメラ182により撮像されたアライメントマークの位置に対応する位置情報を上記コントローラーへ出力するようになっている。
一方、基板材料200の被露光面202上には、予め配線パターンに対応する潜像が形成される描画領域204が設定されており、この描画領域204に対応するアライメントマーク(図示省略)が四隅に形成されている。そして、CCDカメラ182は、その真下の撮像位置(読取位置)を、ステージ部材20に吸着保持されて所定の速度で搬送されて来る基板材料200が通過する際に、所定のタイミングでストロボを発光させ、このストロボからの光の反射光を受光することにより、基板材料200におけるアライメントマークを含む撮像範囲をそれぞれ撮像するようになっている。
アライメントマークは、基板材料200の被露光面202に、円形の貫通孔又は凹部を設けることにより形成されており、これによって、ステージ部材20上の基板材料200の位置(描画領域)が検出されるようになっている。なお、CCDカメラは図示の台数に限定されるものではない。また、CCDカメラ182は、それぞれ基板材料200の異なる領域を撮像範囲としている。このため、それぞれのCCDカメラ182は、撮像対象となる基板材料200に形成されたアライメントマークの位置等に応じて、その位置の調整が可能とされている。なお、アライメントマークは貫通孔や凹部ではなく、基板材料200の被露光面202に予め形成されている配線パターンであるランド等を利用してもよい。
[ステージ部材及び上下循環手段の構成]
次に、ステージ部材20及びその上下循環手段の構成について、図1〜図5を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、ステージ部材20をステージ部材20A、ステージ部材20B、ステージ部材20Cと区別して説明する場合は、それに合わせて、両方において同等のものをA、B、Cの英字を付して区別する場合がある。上記したように、ステージ部材20は所定厚さの略矩形平板状に形成され、その内部は空洞になっている。そして、その上面(表面)が基板材料200を載置するための平面状の載置面(ステージ面)21とされており、この載置面21には、基板材料200を負圧によって吸着するためのエアー吸引用の小孔28が多数穿設されている。
主として図2に示すように、ステージ部材20A〜Cの側壁のうち一方の側には、略コの字状の真空パイプ34A〜Cと連結されるジョイント部22A〜Cがそれぞれ突設されている。ジョイント部22A〜Cには、真空パイプ34A〜Cがそれぞれ挿入されて連結される開口部23A〜Cが形成されており、真空パイプ34A〜Cが開口部23A〜Cにそれぞれ挿入されると真空パイプ34A〜Cとジョイント部22A〜Cとがそれぞれ連結されるようになっている。
このジョイント部22には逆止弁が設けられている。また、ステージ部材20の下面側で搬送方向両端側には、搬送方向と平行な摺動部26がそれぞれ突設されており、その摺動部26には断面視略逆「凹」形状のガイド溝26A(図5参照)が形成されている。
また、ステージ部材20A〜Cの下面側の搬送方向中央部には、リニアモータマグネット36が設けられており(図5参照)、後述のリニアモータ駆動コイル48から推進力がリニアモータマグネット36に与えられるようになっている。
また、ステージ部材20A〜Cの側壁のうち他方の側にはリニアスケール38が形成されており、後述のリニアスケール検知センサ52がリニアスケール38を検知してステージ部材20A〜Cの移動距離が測定されるようになっている。
一方、定盤部31の上側の一方の側縁部には、搬送方向(復帰方向)と平行に、3本の搬送ベルト40A〜Cが配設されており、搬送ベルト40A〜Cには、それぞれ、空気吸引口43A〜Cが形成された空気吸引ブロック42A〜Cが取付けられている。空気吸引ブロック42A〜Cには、それぞれ、空気吸引するチューブ等(図示せず)が接続されている。
また、定盤部31の搬送方向後端側及び搬送方向先端側には、それぞれロボットアーム44、46が設けられている。
搬送方向後端側に設けられたロボットアーム44は、ステージ部材20と空気吸引口43とに真空パイプ34を挿入するように制御される。すなわち、ステージ部材20Aと空気吸引口43Aとに真空パイプ34Aを、ステージ部材20Bと空気吸引口43Bとに真空パイプ34Bを、ステージ部材20Cと空気吸引口43Cとに真空パイプ34Cを、それぞれ上に持ち上げ、回転させて後、下降させて挿入するようになっている。
また、搬送方向先端側に設けられたロボットアーム46は、ステージ部材20と空気吸引口43とから真空パイプ34を引き抜くように制御される。すなわち、ステージ部材20Aと空気吸引口43Aとから真空パイプ34Aを、ステージ部材20Bと空気吸引口43Bとから真空パイプ34Bを、ステージ部材20Cと空気吸引口43Cとから真空パイプ34Cを、それぞれ上に持ち上げ、引抜き後回転させて、下降させて空気吸引ブロックに取付けるようになっている。
また、図4に示すように、後述のベルトコンベア59は、防振部材192を介して支持されている。防振部材192は、振動を抑制できる弾性体のようなものであれば、どのようなものでもよく、例えば防振ゴム等が採用される。
支持部62A、62B上には、それぞれ、1本のガイドレール部材が支持部62A、62Bの長手方向(搬送方向)全長に亘って一体的に突設されており、2本のガイドレール部材によって一対の上部ガイドレール70が形成されている。この上部ガイドレール70には、ステージ部材20の下面に突設された摺動部26のガイド溝26A(図5参照)が摺動自在に嵌合されるようになっている。また、基台30上で、かつ支持部62の下方には支持部62と同じ長さの設置台90が配置されており、その設置台90上に上部ガイドレール70と同じ間隔(軌道幅)の一対の下部ガイドレール80が一体的に、かつ全長に亘って突設されている。
したがって、少なくとも上部ガイドレール70に沿って移動しているステージ部材20に対して振動等が伝わり難い構成である。つまり、ベルトコンベア59は防振部材192を介して支持されているので、ベルトコンベア59からの振動が伝わり難く、更には、上部ガイドレール70と下部ガイドレール80とが上下に独立に設けられて兼用されていないため、例えば下部ガイドレール80に沿って移動しているステージ部材20Cが、上部ガイドレール70に沿って移動しているステージ部材20A、20Bに対して振動等を伝え難い。このため、基板材料200のアライメント処理中において、位置ずれ(品質不良)が生じたり、露光処理中において、画質不良が生じることがない。
また、定盤部31には、一対のガイドレール70の間に搬送方向に沿って一定間隔で配置された複数のリニアモータ駆動コイル48と、各リニアモータ駆動コイル48毎に配置され、ステージ部材20が到達することを検知する複数のステージ検知センサ54と、が設けられており、リニアモータ駆動コイル48によってリニアモータマグネット36に移動力が加えられるようになっている。また、一対のガイドレール80の間には、ステージ部材20をガイドレール80に沿って復帰方向へ搬送するためのベルトコンベア59が設けられている。
このような構成で、ステージ部材20を初期位置(搭載位置)へ、ある程度の高速で(1つのステージ部材が露光部を移動している間に、他のステージ部材が撮像位置(読取位置)や搭載位置(ロード位置)まで移動可能となるような速度、例えば秒速1m程度で)復帰移動させることが可能になっている。
また、定盤部31には、ステージ部材20のリニアスケール38を検知する複数のリニアスケール検知センサ52が所定位置に設けられている。リニアスケール38及びリニアスケール検知センサ52は何れも市販のものである。
また、設置台90の下流側と上流側には、それぞれステージ部材20を昇降移動させる第1昇降機82と第2昇降機84が配設されている。これら第1昇降機82及び第2昇降機84は共に同じ構成であり、油圧等により所定高さ上下動する第1シリンダー82B及び第2シリンダー84Bをそれぞれ備えている。第1シリンダー82B及び第2シリンダー84Bの上部には、それぞれ搬送方向(復帰方向)に長い矩形平板状の第1昇降台82A及び第2昇降台84Aが一体的に水平に取り付けられており、その第1昇降台82A及び第2昇降台84A上には、下部ガイドレール80と同じ間隔(軌道幅)の一対の第1切替レール86及び第2切替レール88がそれぞれ突設されている。
また、第1昇降台82Aには、ステージ部材20の下面側に当接してステージ部材20の送出し及び送入れを行うベルトコンベア55が設けられている。このベルトコンベア55は、一対の第1切替レール86の間に配置されている。
同様に、第2昇降台84Aには、ステージ部材20の下面側に当接してステージ部材20の送出し及び送入れを行うベルトコンベア57が設けられている。このベルトコンベア57は、一対の第2切替レール88の間に配置されている。
また、第1昇降台82A及び第2昇降台84Aの搬送方向の長さは、基板材料200の搬送方向の長さと、第1切替レール86及び第2切替レール88が、第1昇降台82A及び第2昇降台84Aが上昇したときには上部ガイドレール70と連続し、下降したときには下部ガイドレール80と連続するように、即ち各レールが一体的に繋がるようにすることを考慮して決められる。このように、第1切替レール86及び第2切替レール88が、上部ガイドレール70及び下部ガイドレール80と連続する(一体的に繋がる)ようになっていると、ステージ部材20の上部ガイドレール70及び下部ガイドレール80への受け渡し(移動)が容易かつスムーズにできる。
なお、これら第1昇降機82及び第2昇降機84も防振部材を介して設置台等に設置されることが望ましい。このような構成にすると、第1昇降台82A及び第2昇降台84Aが昇降移動するときの振動を抑制することができ、上部ガイドレール70に沿って移動しているステージ部材20に対し、振動を伝わり難くできる。
[露光装置の動作]
以上のような構成のレーザー露光装置10において、次にその一連の動作を、図19〜図22を適宜参照しながら説明する。
レーザー露光装置10のスイッチをONにすると、まず、図19(A)に示すように、第1昇降台82Aが、ステージ部材20Aを載せた状態で第1シリンダー82Bによって上昇位置に待機する。このとき、ステージ部材20Aは、第1切替レール86にガイド溝26Aを介して支持されており、第1切替レール86は上部ガイドレール70と一体的に繋げられている。すなわち、第1切替レール88の搬送方向側の端面と、上部ガイドレール70の復帰方向側の端面とが略隙間なく正対しており、基板ロード位置に待機している。
また、空気吸引ブロック42Aは復帰方向側に位置しており、空気吸引口43Aがジョイント部22Aの開口部23Aの隣に位置している。
そして、ロボットアーム44は、真空パイプ34Aを把持し、空気吸引口43A及び開口部23Aに挿入する。この結果、ステージ部材20Aの載置面21Aに穿設された多数の小孔28Aからエアーが吸引される。
次に、図示しないローダー(基板供給装置)によって、ステージ部材20Aの載置面21A上へ基板材料200Aが載置され、小孔28Aからのエアー吸引により載置面21Aに吸着、保持される。
更に、搬送制御部からの駆動パルス信号によりリニアモータ駆動コイル48に電流が流れ、リニアモータマグネット36に移動力が発生する。この結果、図19(B)に示すように、ステージ部材20Aが第1切替レール86から上部ガイドレール70へスムーズに乗り移りつつ搬送方向へ所定の速度で移動する。また、これと併行してステージ部材20Bが復帰方向へ移動し、また、第2昇降台84Aが下降してステージ部材20Cを下降させる。
ステージ部材20Aが移動する際、複数のステージ検知センサ54からの検知信号を受け、搬送制御部は、電流を流して励磁するリニアモータ駆動コイル48を順次切り替えていく。また、リニアスケール検知センサ52から検知信号が搬送制御部へ送られ、搬送制御部は、ステージ部材20Aの移動距離を算出する。これにより、CCDカメラ182の真下にまで高速で移動させて停止させることができ、この移動にかかるステージ移動時間を大幅に短縮することができる。以下、このようにしてCCDカメラ182の真下等の頭出し位置にまでステージ部材20を高速で移動させることを頭出し移動という。
CCDカメラ182の真下にまで到達したステージ部材20Aは、比較的遅い移動速度で移動し、CCDカメラ182によって、基板材料200Aの四隅に設けられたアライメントマークが撮像され、基板材料200Aの描画領域204の位置が検出されると共に、基板材料200Aの搬送方向に対する傾きが正確に計測され、計測データがコントローラーに伝達される。以下、CCDカメラ182によってアライメントマークが撮像されるようにステージ部材20を移動させることを計測移動という。
基板材料200Aの描画領域204の位置を検出する際、基板材料200AのアライメントマークがCCDカメラ182の撮像位置(読取位置)に達したら、ストロボを発光させ、CCDカメラ182によって被露光面202におけるアライメントマークを含む撮像領域を撮像する。このとき、CCDカメラ182により得られた撮像情報はアライメント制御部へ出力される。アライメント制御部は、撮像情報をアライメントマークの走査方向及び幅方向に沿った位置に対応する位置情報に変換し、この位置情報をコントローラーへ出力する。
コントローラーは、アライメント制御部からのアライメントマークの位置情報に基づき、描画領域204に対応して設けられたアライメントマークの位置を判断し、このアライメントマークの位置から、描画領域204の走査方向及び幅方向に沿った位置と、描画領域204の走査方向に対する傾き量をそれぞれ判断する。つまり、コントローラーは、ステージ部材20A上の基板材料200Aの位置を判断するとともに、画像情報に基づいて、基板材料200Aにおける各アライメントマークの位置を判断し、その描画領域204を判断する。
そして、コントローラーは、描画領域204の走査方向に沿った位置に基づいて描画領域204に対する露光開始のタイミングを算出するとともに、描画領域204の幅方向に沿った位置及び走査方向に対する傾き量に基づいて、配線パターンに対応する画像情報に対する変換処理を実行し、変換処理した画像情報をフレームメモリー内に格納する。ここで、変換処理の内容としては、座標原点を中心として画像情報を回転させる座標変換処理、幅方向に対応する座標軸に沿って画像情報を平行移動させる座標変換処理が含まれる。更に必要に応じて、コントローラーは、描画領域204の幅方向及び走査方向に沿った伸長量及び縮長量に対応させて画像情報を伸長又は縮長させる変換処理を実行する。
このようにして得られた変換処理後の画像情報及び描画領域204の位置情報は、ステージ部材20Aに関連付けられてコントローラーのフレームメモリー内に一時記憶され、基板材料200Aがステージ部材20A上から(レーザー露光装置10から)次の工程へ搬送するための図示しない搬送装置へ送り出された後に、フレームメモリー内から消去される。
一方、第1昇降台82Aの第1切替レール86からステージ部材20Aのガイド溝26Aが外れたら、第1昇降台82Aは第1シリンダー82Bによって下降する。そして、所定の速度(1m/s)で復帰搬送移動してきたステージ部材20Bが第1昇降台82A上へ移動する。すなわち、下部ガイドレール80上から第1昇降台82A上に乗り移るとともに、所定の位置で停止させられる。
ステージ部材20Bが第1昇降台82A上に完全に乗り移ったら、第1シリンダー82Bによって第1昇降台82Aを上昇させ、第1切替レール86の高さガイドレール70と同じ高さにする。そして、上記と同様にして、真空パイプ34Bを空気吸引口43Bと開口部23Bとに挿入することにより、空気吸引ブロック42Bとジョイント部22Bとを連結する。更に、次の基板材料200Bを、そのステージ部材20Bの載置面21B上に載置し、負圧によって小孔28Bからエアーが吸引されていることによる作用で、その載置面21B上に吸着保持させる。
こうして、ステージ部材20B上に基板材料200Bが吸着保持されたら、ベルトコンベア55を駆動させて、ステージ部材20Bを搬送方向へ(第1切替レール86から上部ガイドレール70へ)所定の速度で移動させ、基板材料200BのアライメントマークをCCDカメラ182によって撮像する。
さて、アライメントマークが撮像された基板材料200Aは、ステージ部材20Aが更に搬送方向に移動することにより、ゲート16に垂設されている露光ヘッド100の露光位置へ供給される(図19(C)参照)。
これと併行して、ステージ部材20Bが頭出し移動され、更に、計測移動される。
また、これと併行してステージ部材20Cが復帰方向へ移動する。第1昇降台82Aの上にまでステージ部材20Cが移動すると、第1昇降台82Aが上昇し、ステージ部材20Cがガイドレール70に搬送可能となる高さ位置にまで移動する。そして、ロボットアーム44により、ステージ部材20Cの開口部23Cと空気吸引ブロック42Cの空気吸引口43Cとが真空パイプ34Cによって連結される。
露光ヘッド100の露光位置へ移動したステージ部材20Aは、所定の速度(例えば30mm/s)で移動しながら、CCDカメラ182による撮像を基にアライメント制御部によって位置検出された描画領域204が、配線パターンに応じた画像情報に基づいて露光され、基板材料200Aの描画領域204に配線パターン等の潜像(画像)が形成される。すなわち、基板材料200Aがステージ部材20Aと共に搬送方向へ移動されることにより、相対的に露光ヘッド100が復帰方向へ副走査されるので、基板材料200Aには各露光ヘッド100毎に帯状の露光済み領域206(図6、図7参照)が順次形成される。以下、このようにして露光するためにステージ部材20を移動させることを露光移動という。
ここで、その露光処理工程を具体的に説明すると、まず、コントローラーが、ステージ部材20A上の基板材料200Aの位置を判断し、フレームメモリー内に格納された描画領域204の位置情報に基づいて、描画領域204の先端が露光位置に達するタイミングを判断する。そして、その描画領域204の先端が露光位置に達するタイミングに同期して露光開始信号を画像情報処理部へ出力する。これにより、画像情報処理部は、フレームメモリーに記憶された画像情報を複数ライン分ずつ順次読み出し、読み出した画像情報に基づいて各露光ヘッド100毎に制御信号を生成する。そして、ミラー駆動制御部は、その生成された制御信号に基づいて各露光ヘッド100毎にDMD106のマイクロミラー110の各々をON状態あるいはOFF状態に制御する。
こうして、DMD106のマイクロミラー110がON・OFF制御されたら、ファイバーアレイ光源112からDMD106にレーザー光が照射され、ON状態のマイクロミラー110に反射されたレーザー光が、レンズ系122、124により基板材料200Aの被露光面202上に結像される。つまり、ファイバーアレイ光源112から出射されたレーザー光が画素毎にON・OFFされて、基板材料200Aの描画領域204がDMD106の使用画素数と略同数の画素単位(露光エリア)で露光される。
なお、ここで言う画像情報は、画像を構成する各画素の濃度を2値(ドットの記録の有無)で表したデータであり、本実施形態における露光ヘッド100による露光処理時間は約15秒となっている。また、ベルトコンベア59は、防振部材192を介して定盤部31に支持され、ステージ部材20Aがベルトコンベア59を移動している間に、上部ガイドレール70を移動するステージ部材20Aに対して振動等が伝わり難い。したがって、画質不良等が生じることはない。
他方、第1昇降台82Aの第1切替レール86からステージ部材20Bのガイド溝26Aが外れたら、第1昇降台82Aは第1シリンダー82Bによって再び下降する。そして、所定の速度(1m/s)で復帰搬送移動してきたステージ部材20Cが第1昇降台82A上へ移動する。すなわち、下部ガイドレール80上から第1昇降台82A上に乗り移るとともに、所定の位置で停止させられる。
ステージ部材20Cが第1昇降台82A上に完全に乗り移ったら、第1シリンダー82Bによって第1昇降台82Aを上昇させる。そして、上記と同様に次の基板材料200Cを、そのステージ部材20Cの載置面21C上に載置し、負圧によって小孔28Cからエアーが吸引されていることによる作用で、その載置面21C上に吸着保持させる。この状態を図2で示す。
この図2で示すように、ステージ部材20A上の基板材料200Aの露光が終了すると、ステージ部材20Bは、すでにCCDカメラ182によって、それに搭載された基板材料200Bのアライメントマークが撮像されて、その描画領域204の位置が検出される工程が終了しているので、そのステージ部材20B上の基板材料200Bの露光が続いて開始される。つまり、コントローラーは、基板材料200Aの描画領域204に対する露光を完了すると、この描画領域204に対する場合と同様に、変換処理をした画像情報及び位置情報に基づいて、次の基板材料200Bの描画領域204に対する露光を実行する。
また、基板材料200Aへの露光が終了したステージ部材20Aは、更に搬送方向へ搬送され、上部ガイドレール70上から、第2シリンダー84Bによって上昇位置に待機している第2昇降台84Aの第2切替レール88上へ移動する(図20(A)参照)。なお、このとき、上部ガイドレール70と第2切替レール88とは一体的に繋げられている、即ち上部ガイドレール70の搬送方向側の端面と第2切替レール88の復帰方向側の端面とが略隙間なく正対しているので、ステージ部材20Aはスムーズに第2昇降台84A上に乗り移る。
これと併行して、ステージ部材20Bが露光ヘッド100の真下位置にまで頭出し移動し、更に、露光移動する。
また、これと併行して、ステージ部材20CがCCDカメラ182の真下位置にまで頭出し移動し、更に、計測移動する。
ステージ部材20Aが完全に第2昇降台84A上に乗り移って停止すると(基板材料200の取出位置であるアンロード位置に来ると)、ロボットアーム46が真空パイプ34Aを引き抜く。この結果、ステージ部材20Aへの空気吸引による負圧が解除され、ステージ部材20Aの載置面21A上から基板材料(プリント配線基板)200Aが図示しないアンローダー(基板取出装置)によって取り除かれる。こうして、その基板材料(プリント配線基板)200Aは、次の工程へ図示しない搬送装置によって搬送される。
一方、基板材料200Aが取り除かれた第2昇降台84A上のステージ部材20Aは、第2シリンダー84Bによって下降する(図20(B)参照)。また、真空パイプ34Aが引き抜かれた後、空気吸引ブロック42Aは、搬送ベルト40Aによって、装着されたとき(空気吸引口43A及び開口部23Aに挿入されたとき)の位置にまである程度の高速で移動される。
これと併行して、レーザー露光装置10は、ステージ部材20Aを搬送方向へ移動させたときと同様にしてステージ部材20Cを搬送方向へ(第1切替レール86から上部ガイドレール70へ)所定の速度で移動させ、基板材料200CのアライメントマークをCCDカメラ182によって撮像する。
他方、ステージ部材20Aが載置された状態で最下部まで下降した第2昇降台84Aでは、その第2切替レール88が設置台90上の下部ガイドレール80と一体的に繋げられる。すなわち、第2切替レール88の復帰方向側の端面と、下部ガイドレール80の搬送方向側の端面とが略隙間なく正対する。
そして、ベルトコンベア57を駆動させることにより、ステージ部材20Aが第2昇降台84Aの第2切替レール88上から下部ガイドレール80上にスムーズに送り出される。なお、ステージ部材20Aが下部ガイドレール80上へ送り出されると、第2昇降台84Aは直ちに上昇し、次のステージ部材20Bを受け入れられるように上昇位置にて待機する。
こうして、下部ガイドレール80上に送り出されたステージ部材20Aは、ベルトコンベア59によって高速(例えば1m/s)で復帰方向へ移動させられ、下部ガイドレール80上から、下降位置にて待機している第1昇降台82Aの第1切替レール86上へ、上記ステージ部材20B、20Cと同様にして移動させられる。なお、このときも、下部ガイドレール80と第1切替レール86は一体的に繋げられている、即ち下部ガイドレール80の復帰方向側の端面と第1切替レール86の搬送方向側の端面とが略隙間なく正対しているので、ステージ部材20Aはスムーズに第1昇降台82A上に乗り移る。
ステージ部材20Aが完全に第1昇降台82A上に載置されたら、第1シリンダー82Bによって第1昇降台82Aが上昇する(図20(D)参照)。
一方、基板材料200Bへの露光が終了したステージ部材20Bは更に搬送方向へ搬送され、上部ガイドレール70上から、第2シリンダー84Bによって上昇位置に待機している第2昇降台84Aの第2切替レール88上へ移動する(図21(A)参照)。そして、ステージ部材20Bが完全に第2昇降台84A上に乗り移って停止すると(基板材料200の取出位置に来ると)、ロボットアーム46により真空パイプ34Bが引き抜かれてステージ部材20Bへの空気吸引による負圧が解除される。そして、ステージ部材20Bの載置面21B上から基板材料(プリント配線基板)200Bが図示しないアンローダー(基板取出装置)によって取り除かれて、次の工程へ図示しない搬送装置によって搬送される。
また、これと併行して、ステージ部材20Cの頭出し移動が行われた後に露光移動が行われると共に、ステージ部材20Aの頭出し移動が行われた後に計測移動が行われる。
なお、真空パイプ34Bが引き抜かれた後、空気吸引ブロック42Aと同様、空気吸引ブロック42Bは、搬送ベルト40Bによって、装着されたとき(空気吸引口43B及び開口部23Bに挿入されたとき)の位置にまである程度の高速で移動される。
その後、第2昇降台84Aが下降し、ステージ部材20Bは、ステージ部材20Aと同様に復帰動作をして第1昇降台82A上に移動する(図21(B)参照)。更に、第1昇降台82Aが上昇し、ステージ部材20Bがガイドレール70に搬送可能な高さ位置にまで移動する(図21(C)参照)。そして、真空パイプ34Bが挿入された後、次の新たな基板材料が載置面21Bに載置されて吸着、保持される。
これと併行して、ステージ部材20Cが露光ヘッド100の真下位置にまで頭出し移動し、更に、露光移動する。また、これと併行して、ステージ部材20AがCCDカメラ182の真下位置にまで頭出し移動し、更に、計測移動する。
基板材料200Cへの露光が終了したステージ部材20Cは更に搬送方向へ搬送され、上部ガイドレール70上から、第2シリンダー84Bによって上昇位置に待機している第2昇降台84Aの第2切替レール88上へ移動する(図22(A)参照)。そして、ステージ部材20Cが完全に第2昇降台84A上に乗り移って停止すると(基板材料200の取出位置に来ると)、ロボットアーム46により真空パイプ34Cが引き抜かれてステージ部材20Cへの空気吸引による負圧が解除される。そして、ステージ部材20Cの載置面21C上から基板材料(プリント配線基板)200Cが図示しないアンローダー(基板取出装置)によって取り除かれて、次の工程へ図示しない搬送装置によって搬送される。空気吸引ブロック42Cは、搬送ベルト40Cによって、装着されたときの位置にまで戻る。
これと併行して、ステージ部材20Bが頭出し移動し、更に、露光移動する。また、これと併行して、ステージ部材20Aが頭出し移動し、更に、計測移動する。
その後、第2昇降台84Aが下降し(図22(B)参照)、ステージ部材20Cは、ステージ部材20Aと同様に復帰動作をして第1昇降台82A上に移動する(図22(C)参照)。
更に、第1昇降台82Aが上昇し、ステージ部材20Cがガイドレール70に搬送可能な高さ位置にまで移動する(図22(D)参照)。そして、真空パイプ34Cが挿入された後、次の新たな基板材料が載置面21Cに載置されて吸着、保持される。
以下、同様の動作が繰り返される。
以上のように、このレーザー露光装置10では、上記した動作を各ステージ部材20A、20B、20Cが繰り返し行うことにより、絶え間なく(時間間隔を大きく空けることなく)露光処理が行われるようになっており、露光ヘッド100の稼働率が向上されるようになっている。したがって、複数枚のプリント配線基板の製造にかかる時間を大幅に短縮させることができ、製造効率を向上させることができる。
また、ステージ部材20が循環して移動するため、移動方向が一方向のみであり、戻り動作がない。従って、製造効率を更に向上させると共に、移動用モータ(リニアモータ)の容量を小さくすることができる。
更に、精度の高い計測を行うためにアライメント計測にかける時間を従来に比べて大幅に増大させても、露光ヘッド100で露光している時間よりも長くない限り、複数毎の基板材料200の処理にかかる時間を増大させなくても済む。更に、CCDカメラ182が多数本(例えば8本)設けられているので、分割アライメント測定を高精度で行うことができ、部分的な変形、ずれ量などのより細かな補正をして精度の高い露光を行うことができる。
また、基板材料200をステージ部材20に吸着させてアライメント計測を行った後、別のステージ部材に載せかえることなく露光しているので、アライメント計測位置と露光位置とがずれることがない。
また、リニアモータ駆動コイル48をステージ部材20に設けておらず、ステージ部材20にリニアスケール38を設け、定盤部31に設けられたリニアスケール検知センサ52によってステージ部材20の移動距離を測定している。従って、ステージ部材20にモータ動力配線やリニアスケール検知センサ用の配線を接続する必要がなく、従来のように配線の接続を切替える必要がない。その上、ステージ部材20に着脱自在な真空パイプ34によってステージ部材20への空気吸引を行っているので、ステージ部材20にケーブルや空気吸引チューブ等を接続する必要がない。このように、ステージ部材20には配線やチューブ等が全く接続されていないので、ステージ部材20の循環移動を著しくスムーズに行うことができる。
更に、計測移動や露光移動を行う際、リニアモータで移動させているので、移動速度を高精度で制御しながら計測や露光をすることができる。従って、高精細が要求される高密度の多層基板、ビルドアップ基板、ひいては微細寸法の半導体パッケージ(BGA、CSP)用基板に良好に露光することができる。
なお、ステージ部材20の数量は図示の3基に限定されるものではなく、3基以上設けて上下循環移動させれば、より一層プリント配線基板の製造効率を向上させることができることは言うまでもない。また、上記実施形態では、本発明に係る画像形成装置の一例として、プリント配線基板の素材となる基板材料200を露光するレーザー露光装置10について説明をしたが、本発明に係る画像形成装置は、基板材料200を露光するレーザー露光装置10に限定されるものではなく、PS板、CT刷板等の感光性印刷板、感光紙等の感光材料を露光する露光装置等にも適用できる。また、これらを露光するための光ビームとしては、レーザービーム以外に可視光線、X線等も用いることができる。更に、本発明に係る画像形成装置は、インクジェット方式の画像形成装置にも適用できる。
[実施例]
以下、第1実施形態の一実施例を説明する。図23は、本実施例のタイムチャート図である。また、本実施例で、上記実施形態に係るレーザー露光装置10を用いて3枚の基板材料200を同時に並行処理した際、各工程にかかった時間(秒)を表1に示す。
Figure 2005106992
なお、比較のために、従来の露光装置を用いて3枚の基板材料を1枚ずつ処理した際、各工程にかかった時間(秒)を表2に示す。
Figure 2005106992
図23、表1、表2から判るように、本実施例では、3枚の基板材料を処理するのにかかった時間は51秒であり、1枚あたり17秒であった。そして、露光している時間は、3枚合計で45秒であり、基板材料の処理にかかった時間のうちの88%であった。
これに対し、従来の露光装置を用いて基板材料を処理するのにかかった時間は、1枚あたり40秒であり、3枚合計で120秒であった。そして、露光している時間は、3枚合計で45秒であり、基板材料の処理にかかった時間のうちの37.5%であった。
以上説明したように、本実施例により、レーザー露光装置10を用いて効率良く露光処理することができ、1枚あたりの基板材料の処理にかかる時間を大幅に低減できた。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態に係るレーザー露光装置は、第1実施形態に比べ、リニアモータ駆動コイルの配置位置を好ましい位置としている。すなわち、 本実施形態では、リニアモータ駆動コイル48の配置ピッチをステージ部材20の搬送方向全長以下とする。
これにより、ステージ部材20は、搬送方向及び復帰方向に移動する際、どの位置であっても必ず少なくとも1個のリニアモータ駆動コイル48から移動力を受けることができる。
なお、図24に示すように、ステージ部材20が2個のリニアモータ駆動コイル48P、48Qから同時に、いわゆるオーバーラップして移動力を受ける区間があっても、リニアモータ駆動コイル48P、48Qの抵抗による差損を補正できる限り、特に問題はない。モータドライバから供給される駆動電力が一定であるので、コイルの抵抗による差損を補正することにより、一定の速度を維持することができるからである。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態に係るレーザー露光装置は、第2実施形態に比べ、更に、リニアモータマグネットの磁極SNの配置位置に併せてリニアモータ駆動コイル48の配置が決定されている。
すなわち、図25に示すように、隣り合うリニアモータ駆動コイル48U、48Vの間隔dを、リニアモータマグネット36を構成する一対のSN極の搬送方向長さの整数倍としている。
これにより、2個のリニアモータ駆動コイル48U、48Vで移動力を同期してステージ部材20に与えることができ、効率良く搬送することができる。
また、リニアモータ駆動コイル48にホール素子を内蔵させ、磁極を検知して切り替えて同期精度を向上させてもよい。
第1実施形態に係るレーザー露光装置の構成を示す概略斜視図である。 第1実施形態に係るレーザー露光装置の構成を示す概略斜視図である。 図3(A)及び(B)は、それぞれ、第1実施形態に係るレーザー露光装置の構成を示す平面図及び側面図である。 図3(A)の矢視4−4の断面図である。 第1実施形態に係るレーザー露光装置で、ステージ部材がリニアモータで移動する構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係るレーザー露光装置の露光ヘッドを示す概略斜視図である。 第1実施形態で、(A)は基板材料に形成される露光済み領域を示す説明図であり、(B)は露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す説明図である。 第1実施形態に係るレーザー露光装置の露光ヘッドに設けられたデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図である。 図9(A)及び(B)は、何れも、第1実施形態に係るレーザー露光装置のDMDの動作を説明するための説明図である。 第1実施形態に係るレーザー露光装置で、(A)はDMDを傾斜配置しない場合の露光ビームの走査線を示す概略平面図であり、(B)はDMDを傾斜配置する場合の露光ビームの走査線を示す概略平面図である。 第1実施形態に係るレーザー露光装置の露光ヘッドの構成を示す概略斜視図である。 第1実施形態で、(A)は露光ヘッドの構成を示す光軸に沿った副走査方向の概略断面図であり、(B)は(A)の概略側面図である。 第1実施形態に係るレーザー露光装置で、(A)はファイバーアレイ光源の構成を示す概略斜視図、(B)は(A)の部分拡大図、(C)はレーザー出射部における発光点の配列を示す説明図、(D)はレーザー出射部における発光点の配列を示す説明図である。 第1実施形態に係るレーザー露光装置に用いられたマルチモード光ファイバーの構成を示す説明図である。 第1実施形態に係るレーザー露光装置の合波レーザー光源の構成を示す概略平面図である。 第1実施形態に係るレーザー露光装置のレーザーモジュールの構成を示す概略平面図である。 第1実施形態に係るレーザー露光装置のレーザーモジュールの構成を示す概略側面図である。 第1実施形態に係るレーザー露光装置のレーザーモジュールの構成を示す概略正面図である。 図19(A)から(C)は、それぞれ、第1実施形態で、レーザー露光装置のスイッチをONにした後にステージ部材が順次移動してくことを示す模式的側面図である。 図20(A)から(D)は、それぞれ、第1実施形態に係るレーザー露光装置で、一の基板材料を露光している際に他の基板材料の露光準備を行っていることを示す模式的側面図である。 図21(A)から(C)は、それぞれ、第1実施形態に係るレーザー露光装置で、一の基板材料を露光している際に他の基板材料の露光準備を行っていることを示す模式的側面図である。 図22(A)から(D)は、それぞれ、第1実施形態に係るレーザー露光装置で、一の基板材料を露光している際に他の基板材料の露光準備を行っていることを示す模式的側面図である。 第1実施形態に係る実施例で基板材料の処理を行った際のタイムチャート図である。 第2実施形態に係るレーザー露光装置で、リニアモータ駆動コイルの好ましい配置例を示す模式的側面図である。 第3実施形態に係るレーザー露光装置で、リニアモータ駆動コイルの好ましい配置例を示す模式的側面図である。
符号の説明
10 レーザー露光装置(画像形成装置)
20 ステージ部材
36 リニアモータマグネット
38 リニアスケール
40 搬送ベルト(空気吸引口移動手段)
42 空気吸引ブロック(空気吸引ライン、空気吸引ライン先端部)
43 空気吸引口
48 リニアモータ駆動コイル
52 リニアスケール検知センサ(測定手段)
100 露光ヘッド(画像形成部)
180 画像位置検出装置(画像位置検出部)
200 基板材料(記録媒体)

Claims (4)

  1. 搭載位置で記録媒体をステージ部材へ搭載して、該ステージ部材を画像形成部へ通過させつつ、該記録媒体に画像を形成し、画像が形成された記録媒体を取出位置で該ステージ部材から取り出す画像形成装置であって、
    3つ以上の前記ステージ部材と、
    前記画像形成部と異なる移動経路を前記取出位置から前記搭載位置へ前記ステージ部材を移動させる循環手段と、
    前記ステージ部材に前記記録媒体を固定させる固定手段と、を備え、
    前記循環手段は、前記ステージ部材の背面側に設けられたリニアモータマグネットと、装置本体側に複数配設され、前記リニアモータマグネットに推進力を与えるリニアモータ駆動コイルと、を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記ステージ部材にリニアスケールを設け、
    装置本体側に、前記リニアスケールの移動距離を測定する測定手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 搭載位置で記録媒体をステージ部材へ搭載して、該ステージ部材を画像位置検出部、画像形成部へ通過させつつ、該記録媒体に画像を形成し、画像が形成された記録媒体を取出位置で該ステージ部材から取り出す画像形成装置であって、
    3つ以上の前記ステージ部材と、
    前記画像形成部と異なる移動経路を前記取出位置から前記搭載位置へ前記ステージ部材を移動させる循環手段と、
    前記ステージ部材に前記記録媒体を空気吸引で吸着させる吸着手段と、を備え、
    前記吸着手段は、前記ステージ部材への接続、非接続の切替が自在な空気吸引ラインと、前記空気吸引ラインの空気吸引口を前記ステージ部材の移動に合わせて移動させる空気吸引口移動手段と、を前記ステージ部材と同数備えたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記空気吸引口移動手段は、前記空気吸引口を有する空気吸引ライン先端部がそれぞれ取付けられた搬送ベルトを前記ステージ部材と同数本備えたことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
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