JP2005106197A - 緊急離脱カプラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ソケットとプラグに分離方向に圧力が作用するのを防止し、ソケットとプラグとを安定して分離させる。
【解決手段】 ソケット側通路25、プラグ側通路36とは隔絶した状態で、プラグ26の中空軸体30を形成する軸部30Bの一端面30B1を、外部に解放する減圧通路38を設ける構成としている。従って、例えばシールリング32,33,34の経年劣化等により弁体21の軸体挿嵌穴21Dと中空軸体30の一端面30B1との間に超高圧な水素ガスが流入することがあっても、この水素ガスは、減圧通路38により弁体21、ソケットケーシング13を通じて外部に解放することができる。これにより、中空軸体30の一端面30B1に作用する圧力を大気圧程度まで減圧できるから、ソケット12とプラグ26とを分離方向に作用する外力でのみ分離させることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば水素ガス、天然ガス等のガスを充填する充填装置に用いて好適な緊急離脱カプラに関する。
一般に、自動車にはガソリン、軽油等の燃料が給油されるようになっている。しかし、昨今では、排気ガス中に含まれる有害物質を減少させるために、水素ガス、天然ガス等を燃料として用いることが実施されている。
また、水素ガス等は自動車側の貯留タンクに非常に高い圧力(以下、超高圧という)をもって充填する必要がある。このため、充填装置のホースが無理に引張られて切断したときに、充填装置側、自動車の貯留タンク側から超高圧なガスが漏れ出さないように、ホースの途中には緊急離脱カプラを取付けている。
この緊急離脱カプラは、ホースの引張り強度よりも弱い脆弱部として形成され、ホースが引張られたときには、この脆弱な緊急離脱カプラの部分から分離する。また、緊急離脱カプラには、分離したときに充填装置側、自動車の貯留タンク側の両方からガスが漏れ出さないように、ソケット、プラグの通路にそれぞれ遮断弁を有している(例えば、特許文献1参照)。
この従来技術による緊急離脱カプラは、通常はソケットにプラグを挿嵌した状態で該ソケットとプラグとが第1固定手段により結合され、人為的には分離できない状態になっている。そして、ホースが過大な力で引張られたときには、第1の固定手段が破壊され、ソケットとプラグとが分離方向に移動するのを許す。
また、ソケットとプラグとが分離方向に移動すると、通路内の圧力が両者を分離させる方向に作用し、係止手段を破壊して、該ソケットとプラグとを完全に分離させる。このときに、ソケット側の流体通路、プラグ側の流体通路は遮断弁によりそれぞれ遮断し、ガスの流出を防止する。
特開2002−295766号公報
ところで、上述した従来技術による緊急離脱カプラでは、ソケットとプラグとの間の空間に作用する充填ガスの圧力を利用して係止手段を破壊し、両者を分離させている。
これにより、超高圧で充填される水素ガスの場合、充填ガスの内圧変化により係止手段が破壊され分離しないように、ある程度、係止手段が破壊される力を大きく設定する必要がある。しかし、このように破壊される力を大きく設定すると、内圧が低い場合と高い場合とでは、破壊するのに必要な力が大きく異なってしまう。
また、係止手段が破壊されたときには、ソケットとプラグとの間に残存する水素ガスの超高圧な圧力により、ソケットとプラグが勢いよく分離する可能性がある。このため、例えばソケットに対してプラグを大きな摺動抵抗を与えた状態で挿嵌することが考えられる。しかし、ソケットとプラグとの間に作用する圧力が小さい場合には、ソケットとプラグとを分離できなくなる虞がある。
このように、従来技術による緊急離脱カプラは、水素ガス等の超高圧ガスを自動車等に充填する充填装置には適さないという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、ソケットとプラグに分離方向に圧力が作用するのを最小限に抑えてソケットとプラグとを安定して分離させることにより、超高圧な流体を流通させる場合に適用できるようにした緊急離脱カプラを提供することにある。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明による緊急離脱カプラは、軸方向の一端側に一方の配管接続部を有すると共に他端側にプラグ接続口を有し、前記一方の配管接続部とプラグ接続口とを連通するソケット側通路が設けられたソケットと、軸方向の一端側が前記ソケットのプラグ接続口に挿入されると共に他端側に他方の配管接続部を有し、前記ソケット側通路と他方の配管接続部とを連通するプラグ側通路が設けられたプラグと、前記ソケットとプラグとを結合して設けられ、前記ソケットとプラグに対して分離方向に一定以上の外力が加わったときに該ソケットとプラグの相対移動を可能とする結合部材と、前記ソケットに設けられ、前記ソケットとプラグとが相対移動したときに前記ソケット側通路を遮断するソケット側遮断弁と、前記プラグに設けられ、前記ソケットとプラグとが相対移動したときに前記プラグ側通路を遮断するプラグ側遮断弁と、前記ソケット側通路およびプラグ側通路とは隔絶した状態で、前記プラグの一端面を前記ソケットを通じて外部に解放して設けられた減圧通路とにより構成してなる。
請求項2の発明によると、プラグの一端部をソケット側遮断弁に挿嵌し、減圧通路はプラグの一端面とソケット側遮断弁とが対面する位置から前記ソケット側遮断弁を経由して前記ソケットを通じて外部に解放する構成としたことにある。
請求項3の発明によると、プラグの一端部をソケット側遮断弁に貫通してソケットと対面させて挿嵌し、減圧通路はプラグの一端面とソケットとが対面する位置から前記ソケットを通じて外部に解放する構成としたことにある。
請求項4の発明によると、プラグ側通路は、プラグ内を軸方向に延びる軸方向通路と、該軸方向通路の一端部から径方向に延びて外周面に開口した径方向通路とにより形成し、前記径方向通路をソケット側通路に連通させる構成としたことにある。
請求項5の発明によると、ソケットとプラグを分離するときにソケットとプラグとの間の空間部を外部に解放する他の減圧通路を、減圧通路とは別個に設ける構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、ソケットとプラグに対して分離方向に一定以上の外力が加わったときには、結合部材による結合が解かれるから、前記ソケットとプラグとを相対移動させて分離することができる。ここで、ソケットとプラグとの間には、圧力をもった流体が僅かずつ流入することがあり、この流体はプラグの一端面に作用してソケットとプラグとを分離させようとする。
しかし、プラグの一端面は、減圧通路により外部に解放しているから、ソケットとプラグは、外力の作用でのみ分離することができる。これにより、充填する流体の圧力によってソケットとプラグとが勢いよく分離したり、また分離するタイミングが圧力に関係したりすることなく、確実かつ安全に分離することができる。この結果、適用が難しかった超高圧な流体、例えば水素ガスの充填装置に本発明による緊急離脱カプラを適用することができる。
また、ソケットとプラグとが相対移動したときには、ソケット側遮断弁がソケット側通路を遮断し、プラグ側遮断弁がプラグ側通路を遮断するから、プラグ、ソケットから流体が漏れるのを防止することができる。
さらに、減圧通路は、ソケット側通路およびプラグ側通路とは隔絶した状態で設けているから、前記各通路を流通する流体が減圧通路から外部に流出するのを防止することができる。
請求項2の発明によれば、ソケット側遮断弁に対面したプラグの一端面は、ソケット側遮断弁を経由してソケットを通じて外部に解放することができる。
請求項3の発明によれば、ソケットに対面したプラグの一端面は、ソケットを通じて外部に解放することができる。
請求項4の発明によれば、プラグ側通路は径方向通路をソケット側通路に連通させているから、ソケットとプラグの結合方向(軸方向)と直交する径方向の向きに連通している。これにより、ソケット側通路およびプラグ側通路を流体が流通するときの抵抗、該各通路内で流体の圧力を受承する面積の差等による圧力が作用しても、この圧力は径方向の向きに作用するから、ソケットとプラグとを分離されることはない。従って、ソケットとプラグとを結合している結合手段には、脆弱な部材を使用することができるから、弱い外力でもソケットとプラグとを安定して分離させることができ、信頼性を向上することができる。
請求項5の発明によれば、ソケットとプラグとを分離するときには、他の減圧通路がソケットとプラグとの間の空間部を外部に解放しているから、各通路に残った流体の圧力を低下させることができる。これにより、通路内の流体の圧力による分離力を低下させることができ、ソケットとプラグをより一層確実かつ安全に分離することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る緊急離脱カプラを、自動車に水素ガスを供給する充填装置に適用した場合を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明するものとする。
まず、図1ないし図7は第1の実施の形態を示している。図1において、1は充填エリアに配設された充填装置で、該充填装置1は、例えば水素ガスを燃料とする水素自動車2の貯留タンク(図示せず)に水素ガスを超高圧で充填するものである。
そして、水素ガスの充填装置1は、箱体状に形成され、流量計、各種弁装置等(いずれも図示せず)を内蔵した計量器3と、該計量器3から可撓性をもって延びたホース4とからなり、前記ホース4の途中には、後述する緊急離脱カプラ11が設けられている。また、ホース4は、計量器3と自動車2とを接続するもので、前記緊急離脱カプラ11から計量器3側が計量器側ホース部4Aとなっている。一方、緊急離脱カプラ11から先端側は自動車側ホース部4Bとなり、該自動車側ホース部4Bの先端には自動車2の充填口(図示せず)に接続される接続口4Cが設けられている。
11は充填装置1のホース4に設けられた緊急離脱カプラで、該緊急離脱カプラ11は、ホース4の引張り強度よりも弱い脆弱部として形成されている。これにより、ホース4が無理に引張られたとき、例えば自動車2の充填口にホース4の接続口4Cを接続した状態で該自動車2が誤って走り出した場合に、脆弱な構造の緊急離脱カプラ11は、積極的に分離してホース4の破損によるガス漏れを防止するものである。
そして、緊急離脱カプラ11は、図2ないし図7に示す如く、後述するソケット12、遮断弁20,35、プラグ26、結合ピン37、減圧通路38等により大略構成されている。
12はホース4の計量器側ホース部4A先端が取付けられるソケットで、該ソケット12は、分離したときに計量器3側に残るものである。また、ソケット12は、図2、図3に示す如く、後述するソケットケーシング13、継手部材17等により大略構成されている。
13はソケット12の外形をなすソケットケーシングで、該ソケットケーシング13は、段付円筒状に形成されている。また、ソケットケーシング13には、軸方向の一側に開口する収容穴14と、軸方向の他側に開口するプラグ接続口16とが軸中心位置に設けられている。
ここで、収容穴14は、図3に示す如く、後述する継手部材17とソケット側遮断弁20を収容するものである。そして、収容穴14は、底面14Aと内周面14Bとにより有底の段付円形穴として形成されている。また、収容穴14の底面14A側には、内周面14Bを拡径してシール装着溝14Cが形成され、該シール装着溝14Cには、ソケット側遮断弁20の弁座を構成するシールリング15が装着されている。
一方、プラグ接続口16は、図4に示す如く、後述するプラグ26を構成するプラグケーシング27の嵌合部27Aが嵌合して接続するもので、その中心位置には収容穴14の底面14Aに達する軸体挿通穴16Aが形成されている。
17は収容穴14内に取付けられた継手部材で、該継手部材17は、一側に位置して収容穴14の開口側に螺着される大径な螺着部17Aと、該螺着部17Aから他側に延び、後述する弁体21の支持穴21Cに挿入される挿入部17Bと、該挿入部17Bから他側に延び、その先端面が弁体21の隔壁部21Eに当接する小径なストッパ部17Cとにより大略構成されている。
ここで、継手部材17は、挿入部17Bが後述するソケット側遮断弁20を構成する弁体21の支持穴21Cに挿入され、ストッパ部17Cの先端面が隔壁部21Eに当接することにより、この位置で弁体21の一側への変位を規制する弁体ストッパとして機能することができる。
また、継手部材17の内部には、一端面に開口する配管接続口としてのホース接続口17Dと、該ホース接続口17Dの底部中央から他側に延びる軸方向通路17Eと、該軸方向通路17Eの他端に連通して挿入部17Bを直径方向に貫通した径方向通路17Fとが設けられている。
さらに、継手部材17には、径方向通路17Fを挟んで螺着部17Aの外周側と挿入部17Bの外周側にリング状のシールリング18,19が装着されている。また、螺着部17Aに装着されたシールリング18は、径方向通路17Fから収容穴14内に流出した水素ガスが外部に漏れ出さないようにシールしている。また、挿入部17Bに装着されたシールリング19は、径方向通路17Fから収容穴14内に流出した水素ガスが後述の減圧通路38側に漏れ出さないようにシールしている。
20は収容穴14内に収容されたソケット側遮断弁で、該遮断弁20は、ソケット12とプラグ26とが離間する方向に相対移動したときに、後述のソケット側通路25を遮断するものである。また、遮断弁20は、弁座を構成するシールリング15の内側に挿嵌、離脱する弁体21と、該弁体21を挿嵌方向に付勢する弁ばね22とにより大略構成されている。
ここで、ソケット側遮断弁20を構成する弁体21は、一側が収容穴14の内周面14Bに近接する大径な基部21Aとなり、他側がシールリング15に挿嵌される小径な弁部21Bとなっている。また、弁部21Bは、シールリング15の内径寸法よりもシール代分だけ大径に形成され、その先端はシールリング15内に円滑に挿嵌できるようにテーパ状に縮径している。
また、弁体21の軸線位置には、一側に位置して継手部材17の挿入部17Bとストッパ部17Cが挿入される段付の支持穴21Cが形成され、他端側に位置して中空軸体30の軸部30Bが挿入、離脱可能に挿嵌される軸体挿嵌穴21Dが形成され、支持穴21Cと軸体挿嵌穴21Dとの間には隔壁部21Eが設けられている。また、弁体21には、支持穴21C、隔壁部21Eの外側に位置して連通路21Fが設けられ、該連通路21Fは、基部21Aの他端面と弁部21Bの外周面に開口している。
また、隔壁部21Eの中心位置には、他側に向けて軸方向に延びるプッシュロッド23が取付けられ、該プッシュロッド23は、後述のソケット12とプラグ26とが結合ピン37により結合された状態では、その先端部でプラグ側遮断弁35のボール弁体35Aを押動して開弁状態に保持するものである。
さらに、弁体21の基部21Aの外周側には、後述する減圧通路38の中間通路部38Cを挟んで2個のシールリング24が装着されている。また、2個のシールリング24のうち、一側に位置するシールリング24は、継手部材17の径方向通路17Fから収容穴14内に流出した水素ガスが減圧通路38側に漏れ出さないようにシールしている。また、他側に位置するシールリング24は、後述する中空軸体30の径方向通路30Dから収容穴14内に流出した水素ガスが減圧通路38側に漏れ出さないようにシールしている。
そして、ソケット側遮断弁20は、ソケット12とプラグ26とが結合ピン37により結合された状態では、弁体21がプラグ26の中空軸体30により継手部材17側に押動されて開弁する。一方、結合ピン37を切断してソケット12とプラグ26とが分離方向に相対移動したときには、弁ばね22により弁体21の弁部21Bをシールリング15内に挿嵌して閉弁し、後述のソケット側通路25を遮断して水素ガスの流出を止める。
ここで、25はソケット12内で水素ガスを流通するソケット側通路で、該ソケット側通路25は、継手部材17のホース接続口17Dとプラグ接続口16とを連通するものである。また、ソケット側通路25は、継手部材17の軸方向通路17E、径方向通路17F、上流側通路空間25A、弁体21の連通路21F、下流側通路空間25Bによって構成されている。
また、上流側通路空間25Aは、収容穴14の内周面14B、継手部材17の螺着部17A、挿入部17Bおよび弁体21の基部21Aによって囲まれた円筒状の空間として形成されている。さらに、下流側通路空間25Bは、収容穴14の底面14A、内周面14B、弁体21の基部21A、弁部21Bおよび後述する中空軸体30の軸部30Bによって囲まれた段付円筒状の空間として形成されている。
そして、ソケット側通路25は、下流側通路空間25Bの位置で後述するプラグ側通路36を構成する中空軸体30の径方向通路30Dに、径方向を連通方向として連通している。
26はソケット12の他側に離脱可能に取付けられたプラグで、該プラグ26には、ホース4の自動車側ホース部4Bが接続される。そして、プラグ26は、後述のプラグケーシング27、中空軸体30等により大略構成されている。
27はプラグ26を構成するプラグケーシングで、該プラグケーシング27は、段付円筒状に形成され、その一側は大径な嵌合部27Aとなっている。ここで、プラグケーシング27の一側には、大径な中空軸体取付穴27Bが形成され、該中空軸体取付穴27Bには後述する中空軸体30の円板部30Aが取付けられている。
また、中空軸体取付穴27Bの中心位置には遮断弁収容部27Cが形成され、該遮断弁収容部27C内には後述するプラグ側遮断弁35が収容されている。さらに、プラグケーシング27の他側には、他端面に開口する他方の配管接続部をなすホース接続口27Dと、該ホース接続口27Dの底部中央から一側に延びて遮断弁収容部27Cに連通する軸方向通路27Eとが設けられている。
また、プラグケーシング27の嵌合部27A外周側には、シールリング28が装着され、該シールリング28は、嵌合部27Aとソケットケーシング13のプラグ接続口16との間から水素ガスが外部に漏れ出さないようにシールしている。また、遮断弁収容部27Cの開口部にはシールリング29が装着され、該シールリング29は、遮断弁収容部27C内の水素ガスが外部に漏れ出さないようにシールしている。
30はプラグケーシング27の一側に設けられた中空軸体を示している。この中空軸体30は、厚肉な円板状に形成され、中空軸体取付穴27Bに螺着された円板部30Aと、該円板部30Aの中心位置からプラグ接続口16の軸体挿通穴16A内に延び、先端側が弁体21の軸体挿嵌穴21Dに挿嵌された軸部30Bとにより大略構成されている。
また、中空軸体30には、中心部に位置して中間部の一側寄り位置から他端まで延びる軸方向通路30Cと、該軸方向通路30Cの一端部で直径方向に貫通した径方向通路30Dと、前記軸方向通路30Cと同軸となるように該径方向通路30Dから一端面30B1に貫通したロッド挿通穴30Eとが設けられている。
そして、プラグ26を構成する中空軸体30は、ソケット12とプラグ26とを結合した状態では、軸部30Bの一端部を弁体21の軸体挿嵌穴21Dに挿嵌され、その一端面30B1が軸体挿嵌穴21Dの底面に対面している。
また、軸方向通路30Cは他側が拡開し、この拡開部にプラグ側遮断弁35の弁座を構成するシールリング31が装着されている。また、ロッド挿通穴30E、軸方向通路30Cにはプッシュロッド23が挿通している。
さらに、軸部30Bの外周側には、プラグ接続口16の軸体挿通穴16A内に位置してシールリング32が装着され、弁体21の軸体挿嵌穴21D内に位置してシールリング33が挿着されている。そして、軸体挿通穴16A内に装着されたシールリング32は、遮断弁収容部27C内の水素ガスが外部に漏れ出さないようにシールしている。また、弁体21の軸体挿嵌穴21D内に装着されたシールリング33は、減圧通路38側に水素ガスが漏れ出さないようにシールしている。さらに、ロッド挿通穴30Eにはシールリング34が装着され、該シールリング34は、シールリング33と同様に、減圧通路38側に水素ガスが漏れ出さないようにシールしている。
35はプラグケーシング27の遮断弁収容部27C内に設けられたプラグ側遮断弁で、該遮断弁35は、ソケット12とプラグ26とが相対移動したときに後述のプラグ側通路36を遮断するものである。また、遮断弁35は、弁座を構成するシールリング31に離着座するボール弁体35Aと、該ボール弁体35Aを着座方向に付勢する弁ばね35Bとにより大略構成されている。
そして、プラグ側遮断弁35は、ソケット12とプラグ26とが後述の結合ピン37により結合された状態では、ボール弁体35Aがプッシュロッド23により押動されて開弁する。一方、結合ピン37を切断してソケット12とプラグ26とが相対移動したときには、弁ばね35B、水素ガスの圧力によりボール弁体35Aをシールリング31に着座させて閉弁し、プラグ側通路36を遮断して水素ガスの流出を止める。
ここで、36はプラグ26内で水素ガスを流通するプラグ側通路を示している。また、プラグ側通路36は、ソケット側通路25とプラグケーシング27のホース接続口27Dとを連通するもので、プラグケーシング27の遮断弁収容部27C、軸方向通路27E、中空軸体30の軸方向通路30C、径方向通路30Dによって構成されている。そして、プラグ側通路36は、ソケット側通路25の下流側通路空間25Bに軸部30Bを直径方向に貫通した径方向通路30Dで連通している。
これにより、ソケット側通路25とプラグ側通路36とは、連通位置で径方向の向きに連通することができる。従って、ソケット側通路25およびプラグ側通路36を水素ガスが流通するときの抵抗、該各通路25,36内で水素ガスの圧力を受承する面積の差等による圧力がほとんど作用せず、ガスの圧力によってソケット12とプラグ26とが分離しないようにすることができる。
次に、37はソケット12のソケットケーシング13とプラグ26のプラグケーシング27との間に設けられた結合部材としての複数本の結合ピン(2本のみ図示)で、該各結合ピン37は、常時はソケット12とプラグ26とを軸方向に位置決めした状態で結合している。一方、各結合ピン37は、ソケット12とプラグ26とを分離する方向(矢示A,B方向)に一定以上の外力が加わったときに破断し、該ソケット12とプラグ26とを分離させるものである。
ここで、各結合ピン37は、ソケット側通路25とプラグ側通路36とが径方向の向きに連通し、ソケット12とプラグ26とを分離する方向に水素ガスの圧力が作用しないため、手で引張ったときに切断されない程度まで脆弱に形成することができ、分離動作の反応を良好にすることができる。
次に、38はソケット12と弁体21とに亘って設けられた減圧通路で、該減圧通路38は、ソケット側通路25、プラグ側通路36と隔絶した状態で、プラグ26の中空軸体30を構成する軸部30Bの一端面30B1を外部に解放している。即ち、減圧通路38は、中空軸体30の一端面30B1と弁体21の軸体挿嵌穴21D底面とが対面する位置から支持穴21Cに連通するように隔壁部21Eを軸方向に貫通した内側通路部38Aと、該内側通路部38Aに連通するように、継手部材17のストッパ部17Cと弁体21の支持穴21Cとの間に画成された通路空間38Bと、該通路空間38Bから基部21Aを半径方向外向きに延び、該基部21Aの外周面に開口した中間通路部38Cと、該中間通路部38Cに連通しつつソケットケーシング13を径方向に貫通した外側通路部38Dとによって構成されている。
そして、減圧通路38は、弁体21の軸体挿嵌穴21Dと中空軸体30の一端面30B1との間に漏れ出た水素ガスが流入した場合に、この水素ガスを内側通路部38A、通路空間38B、中間通路部38C、外側通路部38Dの順で流通させ、外部に放出する。これにより、減圧通路38は、弁体21の軸体挿嵌穴21Dと中空軸体30の一端面30B1との間を減圧してほぼ大気圧状態にすることにより、ソケット12とプラグ26とが分離するときに、圧力の作用によって勢いよく分離するのを防止している。
第1の実施の形態による充填装置1は、上述したような構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
まず、充填装置1の充填エリアに自動車2を停車し、充填口を開く。そして、充填装置1のホース4先端に設けられた接続口4Cを充填口に接続し、計量器3から水素ガスを供給する。これにより、ホース4を介して自動車2に水素ガスを充填することができる。
次に、充填装置1のホース4に設けられた緊急離脱カプラ11の動作について、図2ないし図7を参照して説明する。
充填装置1により自動車2に水素ガスを充填しているときに、運転者が誤まって自動車2を発進させてしまい、ホース4を無理に引張ってしまうことが考えられる。
このような場合、緊急離脱カプラ11には、図2に示すように、ソケット12を計量器3側となる矢示A方向に引張る力とプラグ26を自動車2側となる矢示B方向に引張る力とが作用する。そして、ソケット12とプラグ26とを分離するように働く矢示A,B方向の引張り力が一定以上になると、図5に示すように、結合ピン37が切断し、ソケット12とプラグ26とが分離方向に相対移動する。
このように、ソケット12とプラグ26とが分離方向に相対移動すると、ソケット側遮断弁20が閉弁してソケット側通路25を遮断し、続いて図6に示す如く、プラグ側遮断弁35が閉弁してプラグ側通路36を遮断する。これにより、ホース4に引張り力が作用した初期の段階でソケット12、プラグ26からの水素ガスの漏れを阻止することができる。そして、ソケット12とプラグ26とを分離方向にさらに引張ると、図7に示すように、ソケット12とプラグ26とは完全に分離することができる。
また、緊急離脱カプラ11には、各部にシール構造を施しているが、経年劣化等の原因で極僅かの水素ガスがソケット12とプラグ26との間に流入する虞がある。特に、超高圧な水素ガスが弁体21の軸体挿嵌穴21Dと中空軸体30の一端面30B1との間に流入すると、水素ガスの圧力がソケット12とプラグ26とを分離させるように作用するから、分離動作時に勢いよく分離することがある。
しかし、減圧通路38は、弁体21の軸体挿嵌穴21Dと中空軸体30の一端面30B1との間に流入する水素ガスを、弁体21、ソケットケーシング13を通じて外部に解放して減圧することができる。これにより、ソケット12とプラグ26との分離動作時に水素ガスの圧力が作用しなくなるから、勢いよく分離するような事態を未然に防ぐことができる。
かくして、第1の実施の形態によれば、プラグ26をなす中空軸体30の一端面30B1を減圧通路38により外部に解放する構成としている。これにより、例えばシールリング32,33,34の経年劣化等によって弁体21の軸体挿嵌穴21Dと中空軸体30の一端面30B1との間に超高圧な水素ガスが流入することがあっても、この水素ガスは、減圧通路38により弁体21、ソケットケーシング13を通じて外部に解放することができ、中空軸体30の一端面30B1に作用する圧力を大気圧程度まで減圧することができる。
従って、ソケット12とプラグ26とは、分離方向に作用する外力でのみ分離させることができるから、水素ガスの圧力により勢いよく分離するような事態を未然に防ぐことができ、確実かつ安全に分離することができる。この結果、緊急離脱カプラ11を適用が難しかった超高圧な水素ガスの充填装置1に適用することができる。
また、ソケット12とプラグ26とが分離方向に相対移動した初期段階で、遮断弁20,35により水素ガスの流出を阻止することができ、安全性、信頼性を向上することができる。
また、減圧通路38は、充填する水素ガスの流通する通路25,36と隔絶した状態で設けているから、通路25,36を流通する水素ガスが減圧通路38から外部に流出するのを防止することができる。
一方、ソケット側通路25とプラグ側通路36とは、中空軸体30の径方向通路30Dにより、ソケット12とプラグ26の結合方向(軸方向)と直交する径方向の向きに連通しているから、水素ガスの圧力がソケット12とプラグ26とを分離させる方向に作用するのを防止できる。従って、ソケット12とプラグ26とを結合している結合ピン37には、脆弱な部材を使用することができるから、弱い外力でもソケット12とプラグ26とを安定して分離させることができ、信頼性を向上することができる。
次に、図8ないし図12は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の第1の特徴は、プラグの一端部をソケット側遮断弁に貫通してソケットと対面させて挿嵌し、減圧通路はプラグの一端面とソケットとが対面する位置から前記ソケットを通じて外部に解放する構成としたことにある。また、第2の特徴は、ソケットとプラグを分離するときにソケットとプラグとの間の空間部を外部に解放する他の減圧通路を、減圧通路とは別個に設ける構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図8において、41は充填装置1のホース4に設けられた第2の実施の形態による緊急離脱カプラで、該緊急離脱カプラ41は、第1の実施の形態による緊急離脱カプラ11と同様に、ホース4が無理に引張られたときに積極的に分離してホース4の破損によるガス漏れを防止するものである。そして、緊急離脱カプラ41は、後述するソケット42、遮断弁50,64、プラグ55、結合ピン66、第1の減圧通路67、第2の減圧通路69等により大略構成されている。
42はホース4の計量器側ホース部4A先端が取付けられるソケットで、該ソケット42は、分離したときに計量器3側に残るものである。また、ソケット42は、図8、図9に示す如く、後述するソケットケーシング43、継手部材47等により大略構成されている。
43はソケット42の外形をなすソケットケーシングで、該ソケットケーシング43は、段付円筒状に形成されている。また、ソケットケーシング43には、軸方向の一側に開口する収容穴44と、軸方向の他側に開口するプラグ接続口45とが軸中心位置に設けられ、収容穴44の外側には連通路46が設けられている。
ここで、収容穴44は、図9に示す如く、一側に位置して後述する継手部材47を収容する大径な継手部材収容部44Aと、該継手部材収容部44Aの他側に位置してソケット側遮断弁50の弁体51を収容する中径な弁体収容部44Bと、該弁体収容部44Bの他側に位置して後述の空間部70を形成する小径な空間形成部44Cとにより段付穴として形成されている。
一方、プラグ接続口45は、図10に示す如く、後述するプラグ55を構成するプラグケーシング56の嵌合部56Aが嵌合して接続するもので、その中心位置には収容穴44に達する軸体挿通穴45Aが形成されている。
さらに、連通路46は、継手部材収容部44Aの内周面と弁体収容部44Bの内周面に開口するように屈曲したほぼコ字状の通路として形成されている。そして、連通路46は、継手部材収容部44Aに開口した一端部が後述する継手部材47の径方向通路47Fに常時連通している。一方、弁体収容部44Bに開口した連通路46の他端部は、ソケット42と後述のプラグ55とが結合した状態では、弁体51の弁通路51Bに連通している。
47は収容穴44の継手部材収容部44A内に取付けられた継手部材で、該継手部材47は、一側に位置して収容穴44の開口側に螺着される大径な螺着部47Aと、該螺着部47Aから他側に延び、収容穴44に挿入される挿入部47Bと、該挿入部47Bから他側に延び、その先端面が弁体51に当接する小径なストッパ部47Cとにより大略構成されている。
また、継手部材47の内部には、一端面に開口する一方の配管接続部をなすホース接続口47Dと、該ホース接続口47Dの底部中央から他側に延びる軸方向通路47Eと、該軸方向通路47Eの他端から半径方向に延び、前記挿入部47Bの外周面で連通路46と連通する径方向通路47Fとが設けられている。さらに、継手部材47には、挿入部47Bの外周側に位置して径方向通路47Fを挟むように2個のシールリング48が装着されている。
そして、継手部材47は、ストッパ部47Cの他端面47C1を後述するソケット側遮断弁50の弁体51に当接させることにより、この当接した位置で遮断弁50の他側への移動を規制することができる。
また、49は継手部材47の中心に位置して他側に向け軸方向に延びたプッシュロッドで、該プッシュロッド49は、図10に示すように、ソケット42とプラグ55とが結合ピン66により結合された状態では、その先端部でプラグ側遮断弁64のボール弁体64Aを押動して開弁状態に保持するものである。
50は収容穴44の弁体収容部44B内に収容されたソケット側遮断弁で、該遮断弁50は、ソケット42とプラグ55とが離間する方向に相対移動したときに、後述のソケット側通路54を遮断するものである。また、遮断弁50は、連通路46を開,閉弁する弁体51と、該弁体51を閉弁方向(他側)に付勢する弁ばね52とにより大略構成されている。
ここで、ソケット側遮断弁50を構成する弁体51は、径方向に厚肉な円筒体として形成され、その内部は後述する中空軸体59の先端軸部59Cが挿入、離脱可能に挿嵌される軸体挿嵌穴51Aとなっている。また、弁体51には、半径方向に貫通して弁通路51Bが設けられ、該弁通路51Bは、ソケット42とプラグ55とが結合しているときにだけ、連通路46と中空軸体59の径方向通路59Eに連通することができる。さらに、弁体51の外周側には、一端側と弁通路51Bを挟んだ2箇所とに3個のシールリング53が装着されている。
そして、ソケット側遮断弁50は、ソケット42とプラグ55とが結合ピン66により結合された状態では、弁体51がプラグ55の中空軸体59により継手部材47側に押動される。このときに弁通路51Bが連通路46と中空軸体59の径方向通路59Eとに連通して開弁状態となる。一方、結合ピン66を切断してソケット42とプラグ55とが相対移動したときには、弁ばね52により弁体51を他側に押動し、弁通路51Bと連通路46とを遮断して閉弁し、後述のソケット側通路54を遮断して水素ガスの流出を止める。
ここで、54はソケット42内で水素ガスを流通するソケット側通路を示している。また、ソケット側通路54は、継手部材47のホース接続口47Dとプラグ接続口45とを連通するもので、連通路46、継手部材47の軸方向通路47E、径方向通路47F、弁体51の弁通路51Bによって構成されている。そして、ソケット側通路54は、弁体51の弁通路51B内周端の位置で後述するプラグ側通路65を構成する中空軸体59の径方向通路59Eに、径方向を連通方向として連通している。
55はソケット42の他側に離脱可能に取付けられたプラグで、該プラグ55はホース4の自動車側ホース部4Bが接続されるものである。そして、プラグ55は、後述のプラグケーシング56、中空軸体59等により大略構成されている。
56は段付円筒状に形成されたプラグケーシングで、該プラグケーシング56は、第1の実施の形態によるプラグケーシング27とほぼ同様に、一側が大径な嵌合部56Aとなり、中心軸線には中空軸体取付穴56B、遮断弁収容部56C、他方の配管接続部をなすホース接続口56D、軸方向通路56Eが設けられている。また、嵌合部56Aの外周側にはシールリング57が装着され、遮断弁収容部56Cの開口部にはシールリング58が装着されている。
59はプラグケーシング56の一側に設けられた中空軸体を示している。この中空軸体59は、中空軸体取付穴56Bに螺着された厚肉な円板状の円板部59Aと、該円板部59Aの中心位置からプラグ接続口45の軸体挿通穴45A内に向けて延びた中間軸部59Bと、該中間軸部59Bの先端部に位置して弁体51の軸体挿嵌穴51Aに挿嵌される先端軸部59Cとにより大略構成されている。
また、中空軸体59には、中心部に位置して一端部側から他端まで延びる軸方向通路59Dと、該軸方向通路59Dの一端側から半径方向に延びて先端軸部59Cの外周面に開口した径方向通路59Eと、前記軸方向通路59Dの一端部から一端面59C1に貫通したロッド挿通穴59Fとが設けられている。
そして、プラグ55を構成する中空軸体59は、ソケット42とプラグ55とを結合した状態では、先端軸部59Cが弁体51の軸体挿嵌穴51Aに貫通して挿嵌され、先端軸部59Cの一端面59C1が継手部材47に形成されたストッパ部47Cの他端面47C1に対面している。
また、軸方向通路59Dは他側が拡開し、この拡開部に後述するプラグ側遮断弁64の弁座を構成するシールリング60が装着されている。また、ロッド挿通穴59F、軸方向通路59Dにはプッシュロッド49が挿通している。
さらに、中間軸部59Bの外周側には、プラグ接続口45の軸体挿通穴45A内に位置してシールリング61が装着されている。また、先端軸部59Cの外周側には、径方向通路59Eを挟む位置に2個のシールリング62が装着されている。さらに、ロッド挿通穴59Fにはシールリング63が装着されている。
64はプラグケーシング56の遮断弁収容部56C内に設けられたプラグ側遮断弁で、該遮断弁64は、ソケット42とプラグ55とが相対移動したときに後述のプラグ側通路65を遮断するものである。また、遮断弁64は、弁座を構成するシールリング60に離着座するボール弁体64Aと、該ボール弁体64Aを着座方向に付勢する弁ばね64Bとにより大略構成されている。
そして、プラグ側遮断弁64は、ソケット42とプラグ55とが結合ピン66により結合された状態では、ボール弁体64Aがプッシュロッド49により押動されて開弁する。一方、結合ピン66を切断してソケット42とプラグ55とが相対移動したときには、弁ばね64B、水素ガスの圧力によりボール弁体64Aをシールリング60に着座させて閉弁し、プラグ側通路65を遮断して水素ガスの流出を止める。
ここで、65はプラグ55内で水素ガスを流通するプラグ側通路を示している。また、プラグ側通路65は、ソケット側通路54とプラグケーシング56のホース接続口56Dとを連通するもので、プラグケーシング56の遮断弁収容部56C、軸方向通路56E、中空軸体59の軸方向通路59D、径方向通路59Eによって構成されている。そして、プラグ側通路65は、ソケット側通路54の最下流位置となる弁体51の弁通路51Bに対し、径方向通路59Eで連通している。
これにより、ソケット側通路54とプラグ側通路65とは、連通位置で径方向の向きに連通することができるから、各通路54,65を流通する水素ガスの圧力がソケット42とプラグ55とを分離させる方向に作用しないようにすることができる。
次に、66はソケット42のソケットケーシング43とプラグ55のプラグケーシング56との間に設けられた結合部材としての複数本の結合ピン(2本のみ図示)で、該各結合ピン66は、常時はソケット42とプラグ55とを軸方向に位置決めした状態で結合している。一方、各結合ピン66は、ソケット42とプラグ55とを分離する方向(矢示A,B方向)に一定以上の外力が加わったときに破断し、該ソケット42とプラグ55とを分離させるものである。
ここで、各結合ピン66は、ソケット側通路54とプラグ側通路65とが径方向の向きに連通することにより、第1の実施の形態と同様に、脆弱に形成することができ、分離動作の反応を良好にすることができる。
67はソケット42に設けられた第1の減圧通路で、該第1の減圧通路67は、ソケット側通路54、プラグ側通路65と隔絶した状態で、プラグ55を構成する中空軸体59の一端面59C1を外部に解放している。即ち、第1の減圧通路67は、中空軸体59の一端面59C1と継手部材47の他端面47C1とが対面する位置の周囲に形成された空間部68からソケットケーシング43外周面に開口して形成されている。なお、空間部68は、収容穴44の継手部材収容部44A、継手部材47の挿入部47B、ストッパ部47Cおよび弁体51の一端面によって画成された環状の空間として形成されている。
そして、第1の減圧通路67は、中空軸体59の一端面59C1と継手部材47の他端面47C1との間に漏れ出た水素ガスが流入した場合に、この水素ガスを空間部68を介して外部に放出する。これにより、第1の減圧通路67は、中空軸体59の一端面59C1と継手部材47の他端面47C1との間を減圧してほぼ大気圧状態にすることにより、ソケット42とプラグ55とが分離するときに、圧力の作用によって勢いよく分離するのを防止している。
また、69はソケット42に設けられた他の減圧通路としての第2の減圧通路で、該減圧通路69は、ソケット42とプラグ55を分離するときに、該ソケット42とプラグ55との間の空間部70を外部に解放するものである。即ち、第2の減圧通路69は、一端が収容穴44の空間形成部44Cと中空軸体59の中間軸部59Bとの間に画成された空間部70に接続され、他端がソケットケーシング43を半径方向に延び、該ソケットケーシング43の外周面に開口している。ここで、空間部70は、収容穴44の弁体収容部44B、空間形成部44C、弁体51および後述する中空軸体59の中間軸部59Bによって画成された筒状の空間として形成されている。
これにより、第2の減圧通路69は、ソケット42とプラグ55が分離するまでに、各遮断弁50,64間の通路54,65に残った水素ガスを空間部70を介して外部に解放し圧力を低下させることができるから、水素ガスの圧力による分離力を低下させることができ、ソケット42とプラグ55を確実かつ安全に分離することができる。
次に、第2の実施の形態による緊急離脱カプラ41の動作について、図8、図11、図12を参照して説明する。
緊急離脱カプラ41は、ソケット42とプラグ55とを分離する方向に引張る力が作用し、その引張り力が一定以上になると、図11に示すように、結合ピン66が切断し、ソケット42とプラグ55とが分離方向に相対移動する。
このように、ソケット42とプラグ55とが分離方向に相対移動すると、ソケット側遮断弁50が閉弁してソケット側通路54を遮断し、ほぼ同時に、プラグ側遮断弁64が閉弁してプラグ側通路65を遮断する。これにより、ホース4に引張り力が作用した初期の段階でソケット42、プラグ55からの水素ガスの漏れを阻止することができる。そして、ソケット42とプラグ55とを分離方向にさらに引張ると、図12に示すように、ソケット42とプラグ55とは完全に分離することができる。
また、上述したソケット42とプラグ55との分離動作時には、第1の減圧通路67が中空軸体59の一端面59C1と継手部材47の他端面47C1との間に流入する水素ガスを外部に解放し、該中空軸体59と継手部材47との間を減圧する。さらに、第2の減圧通路69は、ソケット42とプラグ55との間に位置する各遮断弁50,64間の通路54,65等に残った水素ガスを空間部70から外部に解放し、水素ガスの圧力による分離力を低下させることができる。従って、第1の減圧通路67と第2の減圧通路69により、ソケット42とプラグ55とを確実かつ安全に分離することができる。
かくして、このように構成された第2の実施の形態においても、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第2の実施の形態によれば、ソケット42とプラグ55とを分離させるときには、第2の減圧通路69が各遮断弁50,64間で通路54,65に残存する水素ガスも外部に解放することができるから、水素ガスの圧力による急激な分離を防止でき、取扱い性、信頼性等を向上することができる。
なお、第2の実施の形態では、収容穴44の空間形成部44Cと中空軸体59の中間軸部59Bとの間に画成された空間部70とソケットケーシング43の外周面との間に第2の減圧通路69を設ける構成とした。しかし、本発明はこれに限ることなく、例えば第1の実施の形態による緊急離脱カプラ11に第2の減圧通路を設ける構成としてもよい。この場合、例えばプラグ接続口16の軸体挿通穴16Aとソケットケーシング13の外周面との間に第2の減圧通路を設ける構成とすればよい。
また、各実施の形態では、減圧通路38,67,69は水素ガスを外部に解放するものとして説明したが、本発明はこれに限らず、例えば減圧通路38,67,69に配管を接続し、解放した水素ガスを配管を介して回収する構成としてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る緊急離脱カプラを備えた充填装置を示す外観図である。 第1の実施の形態による緊急離脱カプラを示す縦断面図である。 緊急離脱カプラのソケット側を拡大して示す要部拡大の縦断面図である。 緊急離脱カプラのプラグ側を拡大して示す要部拡大の縦断面図である。 結合ピンが切断してソケットとプラグが相対移動した状態を示す緊急離脱カプラの縦断面図である。 ソケットとプラグが相対移動し、各遮断弁が閉弁した状態を示す緊急離脱カプラの縦断面図である。 ソケットとプラグを分離した状態を示す緊急離脱カプラの分解縦断面図である。 本発明の第2の実施の形態による緊急離脱カプラを示す縦断面図である。 緊急離脱カプラのソケット側を拡大して示す要部拡大の縦断面図である。 緊急離脱カプラのプラグ側を拡大して示す要部拡大の縦断面図である。 結合ピンが切断してソケットとプラグが相対移動し、各遮断弁が閉弁した状態を示す緊急離脱カプラの縦断面図である。 ソケットとプラグを分離した状態を示す緊急離脱カプラの分解縦断面図である。
符号の説明
11,41 緊急離脱カプラ
12,42 ソケット
16,45 プラグ接続口
17,47 継手部材
17D,27D,47D,56D ホース接続口(配管接続部)
20,50 ソケット側遮断弁
25,54 ソケット側通路
26,55 プラグ
27,56 プラグケーシング
30,59 中空軸体
30B 軸部
30B1,59C1 一端面
30C,59D 軸方向通路
30D,59E 径方向通路
35,64 プラグ側遮断弁
36,65 プラグ側通路
37,66 結合ピン(結合部材)
38 減圧通路
59C 先端軸部
67 第1の減圧通路
68,70 空間部
69 第2の減圧通路(他の減圧通路)

Claims (5)

  1. 軸方向の一端側に一方の配管接続部を有すると共に他端側にプラグ接続口を有し、前記一方の配管接続部とプラグ接続口とを連通するソケット側通路が設けられたソケットと、
    軸方向の一端側が前記ソケットのプラグ接続口に挿入されると共に他端側に他方の配管接続部を有し、前記ソケット側通路と他方の配管接続部とを連通するプラグ側通路が設けられたプラグと、
    前記ソケットとプラグとを結合して設けられ、前記ソケットとプラグに対して分離方向に一定以上の外力が加わったときに該ソケットとプラグの相対移動を可能とする結合部材と、
    前記ソケットに設けられ、前記ソケットとプラグとが相対移動したときに前記ソケット側通路を遮断するソケット側遮断弁と、
    前記プラグに設けられ、前記ソケットとプラグとが相対移動したときに前記プラグ側通路を遮断するプラグ側遮断弁と、
    前記ソケット側通路およびプラグ側通路とは隔絶した状態で、前記プラグの一端面を前記ソケットを通じて外部に解放して設けられた減圧通路とにより構成してなる緊急離脱カプラ。
  2. 前記プラグの一端部を前記ソケット側遮断弁に挿嵌し、前記減圧通路は前記プラグの一端面とソケット側遮断弁とが対面する位置から前記ソケット側遮断弁を経由して前記ソケットを通じて外部に解放する構成としてなる請求項1に記載の緊急離脱カプラ。
  3. 前記プラグの一端部を前記ソケット側遮断弁に貫通して前記ソケットと対面させて挿嵌し、前記減圧通路は前記プラグの一端面とソケットとが対面する位置から前記ソケットを通じて外部に解放する構成としてなる請求項1に記載の緊急離脱カプラ。
  4. 前記プラグ側通路は、前記プラグ内を軸方向に延びる軸方向通路と、該軸方向通路の一端部から径方向に延びて外周面に開口した径方向通路とにより形成し、前記径方向通路を前記ソケット側通路に連通させる構成としてなる請求項1,2または3に記載の緊急離脱カプラ。
  5. 前記ソケットとプラグを分離するときに前記ソケットとプラグとの間の空間部を外部に解放する他の減圧通路を、前記減圧通路とは別個に設ける構成としてなる請求項1,2,3または4に記載の緊急離脱カプラ。
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