JP2005105519A - 水洗便所水槽用弁体 - Google Patents

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Abstract

【目的】 比重が1よりも小さく、焼却してもダイオキシンを発生する虞のない原料を用いて弁体を形成し、節水の効果を上げるとともに、廃棄した弁体を焼却処理しても問題のない水洗便所水槽用弁体を実現する。
【構成】 弁座体と密封係合して排水口を閉塞する水洗便所水槽用弁体10において、弁座体内部に挿入可能な中空円錐部13とその上部外周面に設けられ弁座体と密着可能な鍔部12と中空円錐部13の上方に平らに膨出するドーム部11と弁体10をオーバーフロー管に回動自在に装着する腕部14とを有しオレフィン系熱可塑性エラストマーから形成された弁体本体1と、剛性を有する材料から構成され中空円錐部13の下部の内部に挿入される円錐側壁とその下部を閉じる端壁部とを有する円錐キャップ2と、弁体本体1内部に設置され浮力を調整する錘4とを具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水洗便所の水槽用の閉塞弁の弁体に関し、ことに、水洗の水量を減少させることが可能で、使用済みの弁体を焼却してもダイオキシンの発生の無い水洗便所水槽用弁体に関する。
従来の水洗便所では、所定の水量を便器に送り込むように、水をためる水槽と、レバーの動作によってこの水槽の水を排水する排水弁とが設けられた構成になっている。排水弁は、弁座と弁体とで構成され、弁体はタンク側面に突設されたレバーハンドルとを線状部材で連結されている。レバーハンドルを回動操作すると、弁座から弁体が離間して洗浄水が排水される。弁体は内部に空気を保持する構造になっていて、一旦開弁すれば空気の浮力で水槽の水面に浮き上がって開弁状態を続け、水槽内に貯水された水がすべて排出されるようになっている。
図4に、従来のこのような弁体を備えた水洗便所水槽内部の一例の斜視図を示す(特許文献1参照。)。
水洗を開始するために、水槽の外部に設けられたレバーハンドルが回転されると、これに係止された引き上げ鎖またはひも122によってフラッパ弁体111が、オーバーフロー管116に係止されたその腕126の周囲に回動し、これにより、弁座128を通り排水管120へ水槽内の水が流れ始める。フラッパ弁体111は内部の空気の浮力のために浮上して開弁排水の状態を維持し、やがて水槽内の水位が下降するに従って下降して傾斜弁座128に着座し、シールリング130が排水管120の上端の排水口を閉じる。一方、図示しない、給水弁を制御する浮きが水位の低下により給水弁を開かせる位置まで降下するので、水槽への再給水が始まる。水の充填動作中はフラッパ弁体111に水圧がかかるため、弁体111はその浮力によって上方に回動することはく、水槽に水が充填される。
ところで、フラッパ弁体111のエンドキャップには注水用の小穴が空いていて、フラッパ弁体111の円錐部には空気抜き穴140が設けられている。フラッパ弁体111が上昇する前には、すべての水が排水管120内に排水されてしまうため、フラッパ弁体111内は空気で充満されている。フラッパ弁体111が上昇し開弁状態になったとき、フラッパ弁体111内の空気は空気抜き穴140から抜け始め、空気に代わって、水槽内の水圧のために、小穴から水がフラッパ弁体111内部に入り込む。フラッパ弁体111内部が水で満たされたとき、フラッパ弁体111の浮力は減少し、フラッパ弁体111の全体の比重が水よりも重くなったとき、フラッパ弁対111は閉位置へ沈下する。これにより、水槽内の水の全容積が空にされる前に、弁の閉塞が生じるようになる。
フラッパ弁体111が沈下する速さは、フラッパ弁体111への水流入流量の関数となる。水流入流量は水が入る小穴の径寸法によって決まる。小穴の径が大きく、フラッパ弁体111がより早く沈下し始めるほど、水槽から排出される水の量は少なくなり、より少ない水が、水洗動作に利用される。このようにして、フラッパ弁体111への水の流入を制御することによって、フラッシュ時の水圧を維持したまま、水槽からの水の不要な残留流れを少なくして排水の量を抑えることができる。
ところで、従来このような弁体は、塩化ビニル系樹脂で形成されることが多かった。塩化ビニル系樹脂は、可塑剤、安定剤、充填剤等を適度に加えることにより硬質から軟質までの任意の硬度を得ることができ、成型加工性が良く、機械的な性質や絶縁性に優れていて、廉価なため、シート、フィルム、レザー、壁紙、ホース、パイプ、波板、電線や電気機器など種々の製品に広く用いられている。また、比重が1よりも大きいため、弁の中空部分に水を注入することで、弁の浮力を水に浮く正の値から水に沈む負の値まで可変することができるという利点を持っている。しかしながら、使用済みの製品をごみとして焼却すると塩化水素を発生し、焼却温度が低いとそれによりダイオキシン類が発生するという欠点があった。
特許第2825348号公報
従来の水洗便所水槽用のフラッパ弁体(以下単に弁体と呼ぶ。)には、その硬度の自由度が大きく、成型加工性が良く、廉価なために、塩化ビニル系樹脂が原料として用いられることが多かった。また、塩化ビニル系樹脂はその比重が1よりも大きいいため、浮力調節が容易であるという利点を有している。しかし、一方で、焼却の際に、ダイオキシンを発生する虞があるという問題を有している。
本発明はこの問題を解決して、塩化ビニル系樹脂以外の比重が1よりも小さい、かつ、焼却してもダイオキシンを発生する虞のない原料を用いて弁体を形成し、節水の効果を上げるとともに、廃棄した弁体を焼却処理しても問題のない水洗便所水槽用弁体を実現することを課題とする。
上記課題を解決するため、便器水槽の下面から突出し側面にオーバーフロー管が延出された排水口上に設けられた弁座体と密封係合して前記排水口を閉塞する水洗便所水槽用弁体において、前記弁座体内部に挿入可能な中空円錐部とこの中空円錐部の上部外周面に設けられ前記弁座体の上縁部と密着可能な鍔部とこの鍔部の中央部で前記中空円錐部上方に平らに膨出するドーム部と前記弁体を前記オーバーフロー管に回動自在に装着する腕部とを有し可撓性の弾性材料から形成された弁体本体と、剛性を有する材料から構成され前記弁体本体の前記中空円錐部の下部の内部に挿入される円錐側壁とこの円錐側壁の下部を閉じる端壁部とを有する円錐キャップと、前記弁体本体内部に設置され浮力を調整する錘とを具備することを特徴とする。
本発明の弁体は前記ドーム部上部に引き上げ鎖又は引き上げ紐が掛止される掛止部を有することを特徴とする。
本発明の弁体は、前記鍔部が前記弁座体の上縁部と密着して前記排水口を密封する閉塞位置と、前記引き上げ鎖又は引き上げ紐によって前記腕部の周囲に回動して前記排水口の上方に引き上げられ前記排水口を開放する開放位置とを移動することを特徴とする。
本発明の弁体は、前記開放位置において、前記弁体本体の空気を排出する空気抜き穴を前記中空円錐部の前記腕部とは反対方向の側壁に有することを特徴とする。
本発明の弁体は、前記開放位置において、前記空気抜き穴からの空気の流出に応じて前記弁体本体に水を流入させる流入穴を前記円錐キャップの前記端壁部に有することを特徴とする。
本発明の弁体は、前記流入穴として複数の大きさの異なる穴を前記円錐キャップの前記端壁部に有し、この大きさの異なる穴の1つを選択するよう1つの開口を有するキャップ蓋が前記円錐キャップに回転自在に取り付けられていることを特徴とする。
本発明の弁体は、前記弁体本体を形成する可撓性の弾性材料の比重が1よりも小さいことを特徴とする。
本発明の弁体は、前記弁体本体を形成する可撓性の弾性材料がオレフィン系熱可塑性エラストマーであることを特徴とする。
本発明の水洗便所水槽用弁体は、浮力を調整する錘を設けたことにより、比重が1よりも小さい材料を用いても、弁体が安定した状態で開閉動作を行うことができ、弁体本体に水を流入させる場合には流入する水の量によって弁体の浮力を水に浮く正の値から水に沈む負の値まで変化させることができる。また、剛性を有する円錐キャップが弁体本体の下部に設けられているので、動作中に弁体が押しつぶされることが無い。
さらに、本発明の弁体には、中空円錐部の腕部とは反対方向の側壁に空気抜き穴を設けられているので、弁体が開放位置に移動すると、弁体本体内部の空気がこの空気抜き穴から排出され、代わって円錐キャップの端壁部に設けられた流入穴から水が流入され、弁体の浮力が正から負に変化し、浮力が負になると弁体は自動的に閉塞位置に移動する。
弁体の浮力の変化は、流入穴から流れ込む水の量、即ち、流入穴の大きさによって決まる。キャップ蓋によって、円錐キャップの端壁部に設けられた異なった大きさの流入穴のうちの1つを選択することができ、大きな流入穴が選ばれたときは、浮力の変化が早くなって、水槽から排出される水洗に用いられる洗浄水の水量が少なくなり、小さな穴が選ばれたときは、浮力の変化が遅くなって水槽から排出される水洗に用いられる洗浄水の水量が多くなる。
このような構成のため、本発明の弁体を用いると、必要に応じて水洗中の排水量を調整することができ、所定の最適な排水量が排出されたとき、弁体が弁座体に収まって弁を閉じることができ、水洗に要する水を少なくして節水を図ることができる。
本発明の弁体の材料にオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いることで、十分な可撓性と弾性が得られるとともに、廃棄したものを焼却してもダイオキシンが発生することが無い弁体を実現することができる。
図1に、本発明の水洗便所水槽用弁体の最適実施例の断面図を示す。また、図2に、本発明の弁体の分解斜視図、図3に本発明の弁体を備えた水洗便所水槽内部の一部斜視図を示す。図1乃至図2において、符号10は弁体、符号1は弁体本体、符号2は円錐キャップ、符号3はキャップ蓋、符号4は錘である。また、符号11はドーム部、符号12は鍔部、符号13は中空円錐部、14は腕部、15は掛止部、16は空気抜き穴であり、符号21は端壁部、符号22は流入穴、符号31はキャップ蓋の開口、符号32は抜け防止ピンである。また、符号41は弁座体、符号42は弁座体の上縁部、符号43は排水管、符号44はオーバーフロー管、符号45は引き上げ鎖である。
弁体本体1のドーム部11、鍔部12、中空円錐部13、腕部14、掛止部15は、比較的柔らかい樹脂などの可撓性弾性材料を用い射出成型などによって一体に形成されている。中空円錐部13の内部には金属でできたリング状の錘4を支持する受け座が形成されていて、この受け座に錘4が収まるようになっている。中空円錐部13の腕部14の反対側の側壁には空気抜き穴16が設けられている。
弁体本体1の下部には剛性を有する材料で作られた円錐キャップ2が挿入されて、弁体本体1の弾性によって保持されている。この円錐キャップ2は弁体本体1が水圧によって押しつぶされるのを防いでいる。円錐キャップ2の下部は端壁部21になって閉じており、この端壁部21中央には後述するキャップ蓋3の抜け防止ピン32が差し込まれてキャップ蓋3を回転自在に支持するための小穴が設けられ、さらに、複数の大きさのそれぞれ異なる流入穴22が円周を描くように配置されている。
キャップ蓋3は中心に抜け防止ピン32が設けられていて、この抜け防止ピン32を円錐キャップ2の端壁部21中央の小穴に差し込むことで、キャップ蓋3は円錐キャップ2の周囲を回転可能に支持される。キャップ蓋3には流入穴22の最大のものよりも大きな開口31が1つ設けられていて、キャップ蓋3を円錐キャップ2の周囲に回転させると、流入穴22の中の開口31と一致する位置のものが選択され、残りの流入穴22は閉じられる。これにより、流入穴22の中で所望の大きさのものが選択され、弁体10内に流入する水の流量が規定される。
本発明の弁体10の動作を、図1乃至図3に沿って説明する。
水槽内には図示しない水流入口からの水によって所定の高さまで水が溜められている。水位の高さは浮きなどによって制御されるようになっている。
水洗を開始するために、水槽の外側に設けられたハンドルが回転されると、水槽の上部に取り付けられたレバーが掛止部15に取り付けられた引き上げ鎖45を上方に引き上げ、弁体10を弁座体41上の閉塞位置から図3に示すような開放位置に引き上げる。弁体10は腕部14によってオーバーフロー管44に回転自在に係止めされている。腕部14には複数の穴が設けられていて、この穴にオーバーフロー管44から出ている突起を挿入することで係止めができる。
弁体10が開放位置に引き上げられると、水槽の水は弁座体41を通って排水管43に流れる。このとき弁体10の中空円錐部13の内部からは水が排出されて中空状態になっているので、弁体10は弁体自身の浮力によって水面まで上昇し、水槽の水位が下がるに連れて下降する。水位が弁座体41の上縁部42のレベルまで下がると、弁体10は弁座体41上に着座して閉塞位置を取る。水位が所定位置まで下がると浮きなどの制御によって、水流入口から水が流れ出して水槽に水が溜められる。
水槽に水が溜められる間は、弁体10の下から弁体10に働く空気圧よりも、弁体10の上から弁体10に働く水圧のほうが高いので、弁体10は閉塞位置を維持したままで弁は閉じられる。弁体10内部の水は閉塞位置ですべて流れ出して、中空円錐部13は空気で置き換わる。
この状態でハンドルが回転されると再び上述の動作が繰り返され、水槽の水の排水が再現される。
なお、本発明では、弁体10内部に金属リングの錘4が設けられているため、弁体10を比重1以下の材料で形成しても、全体の重量のバランスが取れて、この一連の動作が安定し、滑らかな開閉動作が得られる。
ところで、弁体10の中空円錐部13の側壁の腕部14の反対側に、空気抜き穴16が設けられており、また、円錐キャップ2の端壁部21に弁体本体1に水を流入させる流入穴22が設けられている。
弁体10が図2に示すような開放位置に引き上げられると、空気抜き穴16は中空円錐部13の頂点に位置するようになり、弁体10内部の空気は空気抜き穴16から抜け出して、代わりに流入穴22から水が弁体10内部に流入する。空気が抜けて行くと弁体10の浮力は次第に小さくなって行く。弁体10自身の自重と弁体10内部に入った水の重さの合計重量が、弁体10の体積と同じ体積の水の重量よりも大きくなったとき、即ち、弁体10の見かけの比重が1よりも大きくなったとき、弁体10の浮力は負になり、弁体10は水中に沈みだし、水槽の水位に関係なく弁体10は弁座体31上に着座して閉塞位置を取り、弁が閉じられる。
このように、弁体10の浮力が負となり、水槽の水位が弁座体31の上縁部32のレベルまで下がる前に弁が閉じられると、水槽から排出され水洗に用いられる水量が少なくなり、その分節水が図られる。
このときの、弁体10の浮力が正の値から負の値に変化する速度は、流入穴22から水が弁体10内部に流入する速さにより、したがって、流入穴22の大きさによる。流入穴22の大きさが大きいと、水の弁体10内部に流入する速さが速く、空気が空気抜き穴16から抜け出す速さが速くなる。これにより、弁体10の浮力が正の値から負の値に変化する速度も速くなり、水槽から水が排出される時間が短くなって水洗に用いられる水量が少なくなる。逆に、流入穴22が小さいと、水の流入速度、空気の排出速度、浮力の変化速度が遅くなって、水槽から水が排出される時間が長くなって水洗に用いられる水量が多くなる。
したがって、流入穴22の大きさを選択することによって、水槽から排出される水量を調整することが可能になる。
先にも述べたように、本発明の弁体10では、円錐キャップ2の端壁部21に複数の大きさの異なる流入穴22が設けられている。さらに、この円錐キャップ2にはキャップ蓋3が、抜け防止ピン32によって回転自在に取り付けられていて、キャップ蓋3には流入穴の最大のものよりも大きな開口31が1つ設けられている。キャップ蓋3を回転させて開口31を流入穴22のいずれか1つと一致させることによって、大きさの異なる流入穴22のうちの1つを選択することができる。そうして、これにより弁体10の浮力の変化する速度を制御して、水洗時に水槽から排出される水量を調整することができる。
ところで、さきに述べたように、従来はこのような弁体本体を形成する可撓性弾性材料として、塩化ビニル系樹脂が用いられることが多かった。塩化ビニル系樹脂は比重が1.2〜1.4程度の値を示す。したがって、弁体本体を塩化ビニル系樹脂で構成した場合、弁体本体内部の空気を水に置き換えることで、弁体の浮力を正から負に変えることができる。しかし、塩化ビニルは焼却したときダイオキシンを発生するという問題がある。
これを避けるため、本発明では、弁体本体1を形成する可撓性弾性材料として、オレフィン系熱可塑性エラストマーを用いることとした。オレフィン系熱可塑性エラストマーは、引張り強さ、引裂き強さや伸びなどの点で従来の塩化ビニル系樹脂と同等ないしはそれ以上の特性を示し、焼却に際して塩化水素などの塩素系のガスを発生することが無いので、ダイオキシンは発生しない。
ただし、比重は0.94〜0.97と水よりも軽いため、弁体本体1をオレフィン系熱可塑性エラストマーで構成した場合、塩化ビニル系樹脂で構成したものよりも浮力が大きく、弁体本体1内部の空気をすべて水に置き換えても弁体10の浮力を正から負に変えることができない。
これを解決するために、弁体本体1の内部に金属リングの錘4を入れ、浮力を抑えるようにした。最終的に、空気や水が流入する弁体10の容積、錘4も含めた弁体10の重量、流入穴22の大きさを調整することによって、弁体10全体の重量のバランスが取れて滑らかで安定な弁の開閉動作が得られるとともに、水洗用の洗浄水の量を制御して節水を図ることができる水洗便所水槽用の弁体が得られる。
実際にオレフィン系熱可塑性エラストマーで弁体本体1を構成し、塩化ビニル系樹脂で構成したものと比較した。タンク内16Lの水量でテストしたところ、錘4の重量を調整することで、本発明の弁体10は浮力470gで浮上し、従来の塩化ビニル系樹脂を用いたものの浮力500gに比べて浮力が高く、かつ、開閉動作のバランスがよいことがわかった。このように弁体10が軽くなった分、操作レバーや鎖45、腕部14などにかかる負担が少なくなり、弁体10の耐久性が増え長時間使用できることになる。
また、錘4の重量を変更することにより、本発明の弁体10をさまざまな水槽を持つ便器に用いることが可能になり、また、洗浄水の水量の調整範囲を広範囲に広げることが可能になる。
本発明の水洗便所水槽用弁体は以上のように形成されているため、水洗洗浄水の排水量を最適に調整して節水を図ることができるとともに、廃棄焼却した際にダイオキシンなど有害物質を発生することが無く、環境に優しい製品として、広い範囲の水洗便所に利用可能である。
本発明の水洗便所水槽用弁体の一実施の形態の断面図。 本発明の弁体の各部の分解斜視図。 本発明の弁体を備えた水洗便所水槽内部の一部斜視図。 従来の水洗便所水槽用弁体を備えた水洗便所水槽内部の一例の斜視図。
符号の説明
1 弁体本体
2 円錐キャップ
3 キャップ蓋
4 錘
10 弁体
11 ドーム部
12 鍔部
13 中空円錐部
14 腕部
15 掛止部
16 空気抜き穴
21 端壁部
22 流入穴
31 開口
32 抜け防止ピン
41 弁座体
42 弁座体の上縁部
43 排水管
44 オーバーフロー管
45 引き上げ鎖
111 フラッパ弁体
116 オーバーフロー管
120 排水管
122 引き上げ鎖又はひも
126 腕
128 弁座
130 シールリング
140 空気抜き穴

Claims (8)

  1. 便器水槽の下面から突出し側面にオーバーフロー管が延出された排水口上に設けられた弁座体と密封係合して前記排水口を閉塞する水洗便所水槽用弁体において、
    前記弁座体内部に挿入可能な中空円錐部とこの中空円錐部の上部外周面に設けられ前記弁座体の上縁部と密着可能な鍔部とこの鍔部の中央部で前記中空円錐部上方に平らに膨出するドーム部と前記弁体を前記オーバーフロー管に回動自在に装着する腕部とを有し可撓性の弾性材料から形成された弁体本体と、剛性を有する材料から構成され前記弁体本体の前記中空円錐部の下部の内部に挿入される円錐側壁とこの円錐側壁の下部を閉じる端壁部とを有する円錐キャップと、前記弁体本体内部に設置され浮力を調整する錘とを具備することを特徴とする水洗便所水槽用弁体。
  2. 前記ドーム部上部に引き上げ鎖又は引き上げ紐が掛止される掛止部を有することを特徴とする請求項1に記載の水洗便所水槽用弁体。
  3. 前記鍔部が前記弁座体の上縁部と密着して前記排水口を密封する閉塞位置と、前記引き上げ鎖又は引き上げ紐によって前記腕部の周囲に回動して前記排水口の上方に引き上げられ前記排水口を開放する開放位置とを移動することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水洗便所水槽用弁体。
  4. 前記開放位置において、前記弁体本体の空気を排出する空気抜き穴を前記中空円錐部の前記腕部とは反対方向の側壁に有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の水洗便所水槽用弁体。
  5. 前記開放位置において、前記空気抜き穴からの空気の流出に応じて前記弁体本体に水を流入させる流入穴を前記円錐キャップの前記端壁部に有することを特徴とする請求項4に記載の水洗便所水槽用弁体。
  6. 前記流入穴として複数の大きさの異なる穴を前記円錐キャップの前記端壁部に有し、この大きさの異なる穴の1つを選択するよう1つの開口を有するキャップ蓋が前記円錐キャップに回転自在に取り付けられていることを特徴とする請求項5に記載の水洗便所水槽用弁体。
  7. 前記弁体本体を形成する可撓性の弾性材料の比重が1よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の水洗便所水槽用弁体。
  8. 前記弁体本体を形成する可撓性の弾性材料がオレフィン系熱可塑性エラストマーであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の水洗便所水槽用弁体。
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