JP2005103913A - 携帯用電動切断機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ファン風を利用して、被切断材上のケガキ線上に切粉が堆積することを有効に抑制できると共に、作業現場の必要性に応じて、切断作業中における切粉の飛散を選択的に防止できる携帯用電動丸鋸の提供。
【解決手段】ファン7の回転により発生したファン風はモータ1を冷却し、その後溝部6cを介してベース6前端の開口から排出される。該開口から排出されたファン風は被切断部材上の切粉を吹き飛ばし、被切断材上のケガキ線上に切粉が堆積するのを防止する。遮蔽部材51を溝6fに沿って遮断位置へ摺動させると、遮蔽部材51が溝部6cを遮断し、ファン風がベース6前端の開口から排出されされるのを防止する。
【選択図】図30

Description

本発明は携帯用電動切断機に関し、特にモータの冷却を行なうファンのファン風をハウジングからソーカバーの鋸刃収納部内に排出する構成を備える携帯用電気切断機(以下、携帯用電動丸鋸と称する)に関する。
携帯用電動丸鋸を用いて木材等の被切断材を切断する際には、切断精度の向上を図る目的から、被切断材上に予めケガキ線を描き、ケガキ線に沿うように切断を行なう。具体的には、鋸刃の位置を指し示すガイドピースが、鋸刃刃先の切断方向の延長線上であってベースの切断方向前方部に設けられる。例えば、ベースの前端部にガイドピースを設け、ガイドピースをケガキ線に合わせることによって間接的に鋸刃刃先とケガキ線との位置関係を確認しながら切断が行なわれる。又は、切断される直前の被切断材上のケガキ線と鋸刃刃先との位置関係を直接的に確認しながら切断作業が行われる。
しかしながら、被切断材の切断時に大量に発生する切粉が被切断材上に堆積することにより、ケガキ線が見え難くなってしまう場合があり、ケガキ線と鋸刃刃先との位置関係が確認し難く、切断精度の低下を招くと共に、作業性が低下してしまう場合があった。
切粉が被切断材上に堆積する理由としては、切断作業中に発生した切粉が舞い上がることにより被切断材上に堆積することが挙げられる。集塵機等を用いて切断作業時に切粉が舞い上がることを防止しながら切断作業を行う場合であっても、他の切断作業や他の工具による種々の作業時等に被切断材上に切粉や粉塵等が堆積してしまい、ケガキ線が見え難くなってしまうことがある。
このような場合、被切断材上のケガキ線を確認するために、切断作業前に被切断材上の切粉を拭き取るか、もしくは吹き飛ばす必要があり、作業性が低下してしまう。更に、作業中においては作業を一時中断する必要等があり、切断精度の低下及び作業性の低下を招く恐れがあった。
従来の携帯用電動丸鋸の一例が、特許文献1に記載されている。当該文献記載の電動丸鋸は、モータを収納するハウジングと、モータにより回転駆動される鋸刃と、ハウジングに取付けられ、鋸刃外周のほぼ上側半分を覆うことが可能な形状をし、鋸刃の一部を収納する鋸刃収納部を有したソーカバーと、ハウジングと連結され、被切断材上を摺動可能な底面を持つベースと、モータにより回転駆動され、回転時に発生するファン風によってモータの冷却を行うためのファンとを有する。ファンと鋸刃収納部との間のソーカバーの壁面には、ファン風を鋸刃収納部側へと排出するファン風排出口が形成され、ファン風排出通路を画成する複数の隔壁が設けられている。
特許文献2では、筒状の案内パイプをファン排出口と連通するように、ソーカバーの外側であってハウジング側に沿って露出して設けられる。ファン排出口からのファン風は、案内パイプ内を通って被切断材上付近に案内され、被切断材上に切粉が溜まることが防止される。
登録実用新案第2607480号公報 実開昭55−154101号公報
特許文献1記載の携帯用電動丸鋸は、ファン風排出口を区画形成する複数の隔壁がファンの回転軸線を中心として放射状に延びると共に、ファンの回転軸線と平行に延びる面を有する構成である。ファン風排出口を介して鋸刃収納部内に排出されたファン風は、ファン風排出口を通過する際に、ファンの回転軸線方向に沿って排出されるような方向性が付与される。よってファン風は、鋸刃収納部内の鋸刃側面や、切断作業時に鋸刃収納部内に収納されるように回動可能に設けられたセーフティーカバーの側面に衝突し、その後鋸刃あるいはセーフティーカバーの側面に沿うように拡散する。拡散されたファン風は、ソーカバーの内壁と鋸刃との間あるいはソーカバーの内壁とセーフティーカバーとの間を介してソーカバーの外部へと排出される。ファン風は鋸刃あるいはセーフティーカバーの側面に対してほぼ直角に衝突するため、衝突後ファン風は広範囲に渡ってほぼ均一に拡散し、また、鋸刃の回転によって生じる鋸刃収納部内の空気の流れによって、ファン風は比較的切断方向後方より排出されることもある。
また、ファンは遠心ファンが用いられ、遠心ファンの回転により遠心ファンの半径方向外方に向かって吐出されたファン風は、ハウジングの内壁に沿って、ほぼ旋回しながらファン風排出口を通り鋸刃収納部内に排出される。このとき、ファン風排出口内におけるファン風量及びファン風排出口から排出されるファン排出風の風量及び風速は、ファンの回転軸を中心とした半径方向外方において大きく、半径方向内方においては小さくなってしまうものであった。このため、半径方向外方における騒音の発生が問題となる。これを解消するためにファンを小型化するか、あるいはモータの回転数を減少させた場合には、風量不足となり、モータの冷却性能が低下してしまう。
特許文献2記載の携帯用電動丸鋸によれば、ベース開口部付近の被切断材上面に積もった切粉を吹き飛ばすことができるが、案内パイプがケガキ線と鋸刃の刃先との位置関係を確認する際に邪魔となり、逆にケガキ線の視認性が低下してしまうと共に、部品点数が増加することで組立性の低下、高コスト化を招く。更に、狭い密室内での切断作業や、塗装が未乾燥状態にあるときの壁面塗装現場での切断作業のように、ファン流を利用して切粉を飛散させるのを嫌う作業現場もある。
そこで、本発明は、モータを冷却するために設けられるファンの回転によって発生するファン風を利用して、被切断材上のケガキ線上に切粉が堆積することを有効に抑制でき、切断精度の向上及び作業性の向上を図ることができると共に、作業現場の必要性に応じて、切断作業中における切粉の飛散を選択的に防止できる携帯用電動丸鋸を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、鋸刃を回転駆動するモータを収納するハウジングと、該ハウジングに取付けられ、該鋸刃外周のほぼ上側半分を覆う形状をし、該鋸刃の一部を収納する鋸刃収納部を有するソーカバーと、該ハウジング又はソーカバーの少なくとも一方と連結され、被切断材上を摺動可能な底面を持ち、該鋸刃を該底面より下方に突出可能な開口が形成されたベースと、該モータを冷却するためにハウジング内に設けられ、該モータにより回転駆動されるファンとを備えた携帯用電動切断機であって、該ベースの該底面には、該開口の切断方向前端に接続されて該開口に連通し、該ベースの切断方向前端まで延びて該前端で開口するファン風通過溝が形成され、該ハウジングと該鋸刃収納部との間の該ソーカバーの壁面には、複数の隔壁が設けられると共に、隣り合う隔壁間には該ファン風を該ベースの開口方向且つ切断方向前方に指向させるファン風排出口が形成されて、該ファン風は該ファン風通過溝内に流入可能であり、該ベースには、該ファン風の該ベース前端の開口からの吹き出しを調整するためのファン風吹き出し調整機構が設けられていることを特徴とする。
かかる構成によれば、ファンの回転により発生したファン風はモータを冷却し、その後ファン風通過溝を介してベース前端の開口から排出される。該開口から排出されたファン風は被切断部材上の切粉を吹き飛ばし、被切断材上のケガキ線上に切粉が堆積するのを防止する。また、ファン風吹き出し調整機構はファン風のベース前端の開口からの吹き出しを調整する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の携帯用電動切断機であって、該ベースの底面には、該ファン風通過溝に合流するとともに、該ファン風通過溝の深さと略同じ深さのガイド溝が形成され、該ファン風吹出し調整機構は、ファン風通過溝を遮断する遮蔽位置とファン風通過溝を開放する非遮蔽位置との間で該ガイド溝に沿って摺動可能な遮蔽部材を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、遮蔽部材が非遮蔽位置に位置しファン風通過溝が開放された状態では、ファン風通過溝内に流入したファン風はベース前端の開口から排出され、被切断材上のケガキ線上に切粉が堆積するのを防止する。一方、遮蔽部材をガイド溝に沿って遮蔽位置へ摺動させると、該遮蔽部材がファン風通過溝を遮断し、ファン風がファン風通過溝を介してベース前端の開口から排出されされるのを防止する。更に、遮蔽部材を非遮蔽位置と遮蔽位置の間へ摺動させると、ファン風通過溝を介してベース前端の開口から排出されされるファン風の風量が調整される。
請求項2に記載の発明は、請求項2に記載の携帯用電動切断機であって、該ファン風吹出し調整機構は、該遮蔽部材の摺動位置を該ベースに対して固定・解除する締結部材を更に備えることを特徴としている。かかる構成によれば、遮蔽部材の摺動位置が締結部材によってベースに対して固定・解除される。
請求項4記載の発明は、請求項1に記載の携帯用電動切断機であって、該ベースには該ファン風通過溝に合流するガイド孔が形成され、該ファン風吹出し調整機構は、ファン風通過溝を遮断する遮蔽位置とファン風通過溝を開放する非遮蔽位置との間で該ガイド孔に沿って摺動可能な遮蔽部材と、該遮蔽部材を支持しつつ該遮蔽部材の摺動位置を調整する調整部材とにより構成されることを特徴としている。
かかる構成によれば、調整部材を操作することにより遮蔽部材の摺動位置が調整される。遮蔽部材の摺動位置を非遮蔽位置に調整すると、ファン風通過溝は開放され、ファン風通過溝内に流入したファン風はベース前端の開口から排出され、被切断材上のケガキ線上に切粉が堆積するのを防止する。遮蔽部材の摺動位置を遮蔽位置に調整すると遮蔽部材はファン風通過溝を遮断し、ファン風がファン風通過溝を介してベース前端の開口から排出されされるのを防止する。更に、遮蔽部材の摺動位置を非遮蔽位置と遮蔽位置との間に調整すると、ファン風通過溝を介してベース前端の開口から排出されされるファン風の風量が調整される。
請求項5記載の発明は、請求項1に記載の携帯用電動切断機であって、該ファン風吹き出し調整機構は、遮蔽面と開放面とを有する遮蔽部材と、該遮蔽部材を該遮蔽面を該ベースの底面側に向けた第1の状態及び該開放面を該ベースの底面側に向けた第2の状態で選択的に該ベースに着脱可能に固定する固定部材とにより構成され、該遮蔽面には、該ファン風通過溝とほぼ同一の幅を有し、該遮蔽部材が該第1の状態で該ベースに固定された状態で該ファン風通過溝を遮断する遮蔽部が突設されていて、該開放面には、該遮蔽部材が該第2の状態で該ベースに固定された状態において、該ファン風通過溝に連通して該ファン風通過溝を開放する溝が形成されていることを特徴としている。
かかる構成によれば、遮蔽部材が第1の状態でベースに固定された状態では、遮蔽部材はファン風通過溝を遮断し、ファン風がファン風通過溝を介してベース前端の開口から排出されされるのを防止する。一方、遮蔽部材が第2の状態でベースに固定された状態では、ファン風通過溝内に流入したファン風は遮蔽部材の開放面に形成された溝を通過してベース前端の開口から排出され、被切断材上のケガキ線上に切粉が堆積するのを防止する。
請求項1記載の携帯用電動切断機によれば、ファンの回転により発生したファン風はモータを冷却し、その後ファン風通過溝を介してベース前端の開口から排出される。該開口から排出されたファン風は被切断部材上の切粉を吹き飛ばし、被切断材上のケガキ線上に切粉が堆積するのを防止する。従って、被切断材上堆積した切粉や粉塵によってケガキ線が見え難くなるのを防止して切断精度を向上できる。また、切粉や粉塵を切断作業中に吹き飛ばすことができるので、被切断材上に堆積した切粉等を除去するために作業を中断する必要がなく作業性を向上できる。更に、ファン風はベース底面に形成されたファン風通過溝を介してベース前端の開口から排出されるので、ファン風を案内するための案内パイプを別途設ける必要がなく、部品点数を抑えて組み立て性の向上、低コスト化が図られると共に、ケガキ線と鋸刃の刃先との位置関係を確認する際に案内パイプによって邪魔されることもない。
ファン風吹き出し調整機構はファン風のベース前端の開口からの吹き出し量を調整するので、ファン風の風量を任意に設定できる。よって、ファン風を利用して切粉を飛散させるのを嫌う作業現場においては、ベース前端の開口から吹き出されるファン風をなくして切粉の飛散を防止することもできるし、ファン風を利用してケガキ線上の切粉堆積を防止しつつ風量を抑えて切粉の飛散を最小限に抑えることもき、作業現場での必要性に応じて切断作業中における切粉の飛散を選択的に防止できる。
請求項2記載の携帯用電動切断機によれば、遮蔽部材が非遮蔽位置に位置しファン風通過溝が開放された状態では、ファン風はファン風通過溝内に流入してベース前端の開口から排出され、被切断材上のケガキ線上に切粉が堆積するのを防止する。一方、遮蔽部材をガイド溝に沿って遮蔽位置へ摺動させると、該遮蔽部材がファン風通過溝を遮断し、ファン風がファン風通過溝を介してベース前端の開口から排出されされるのを防止する。よって、遮蔽部材をガイド溝に沿って摺動させるだけで、ファン風を利用した切粉の飛散を選択的に防止できる。また、請求項3記載の携帯用電動切断機によれば、遮蔽部材の摺動位置が固定されるので、ファン風排出量を安定できる。
請求項4記載の携帯用電動切断機によれば、遮蔽部材が非遮蔽位置にある場合には、ファン風通過溝内に流入したファン風はベース前端の開口から排出され、被切断材上のケガキ線上に切粉が堆積するのを防止し、遮蔽部材を遮蔽位置に調整するとファン風通過溝が遮断され、ファン風がファン風通過溝を介してベース前端の開口から排出されるのを防止する。更に、遮蔽部材の摺動位置を非遮蔽位置と遮蔽位置との間に調整すると、ファン風通過溝を介してベース前端の開口から排出されされるファン風の風量が調整される。従って、遮蔽部材の摺動位置を調整するだけでベース前端の開口から排出されるファン風の風量を調整でき、ファン風を利用した切粉の飛散を選択的に防止できる。
請求項5記載の携帯用電動切断機によれば、遮蔽部材が第1の状態でベースに固定された状態では、遮蔽部材はファン風通過溝を遮断し、遮蔽部材が第2の状態でベースに固定された状態では、ファン風通過溝内に流入したファン風は遮蔽部材の開放面に形成された溝を通過してベース前端の開口から排出され、被切断材上のケガキ線上に切粉が堆積するのを防止する。よって、遮蔽部材のベースへの取り付け状態を変えるだけで、ファン風を利用した切粉の飛散を選択的に防止できる。
本発明の第1の実施の形態による携帯用電動切断機について図1乃至図30を参照しながら説明する。
(1)基本構成
図1乃至図3に示すように、携帯用電動丸鋸は、モータ1を内部に支持・収納するハウジング2と、ハンドル3と、モータ1により回転駆動される鋸刃4と、ソーカバー5と、ベース6と、ファン7を主に備える。ハンドル3は、ハウジング2に一体もしくは別部材として連結して設けられ、モータ1の駆動を制御するスイッチ3aを備える。ソーカバー5は、ハウジング2に取付けられて鋸刃4外周のほぼ上側半分を覆う形状をなし、鋸刃4の外周及びモータ1側の側面の一部を収納する鋸刃収納部5aを有する。ベース6は、ソーカバー5を介してハウジング2と連結され、被切断材上に摺動可能な底面6aを有し、鋸刃5を底面6aより下方に突出させる開口部6bが形成されている。ファン7は、モータ1の出力軸1aに固定して設けられ、モータ1の駆動により出力軸1aと共に回転し、回転時にファン風を発生させてモータ1の冷却を行なう。図15に示すように、ファン7と鋸刃収納部5aとの間のソーカバー5の部分には、ファン風を鋸刃収納部5a側へと排出するファン風排出口5cが形成され、ファン風排出口5cを区画形成する複数の隔壁5dが設けられている。
図3に示すように、ハウジング2の一端面には、ハウジング2内部と外部とを連通させる空気吸入口2aが形成されている。ファン7が回転すると、空気吸入口2aよりハウジング2内部に空気(ファン風)が流入し、その空気はモータ1外周を通り、これによりモータ1が冷却される。このようにファン7はファン風によってモータ1の冷却を行うことを目的に設けられている。なお、ファン1の回転方向は、図2に矢印Dで示す方向(以下、「ファン回転方向D」と称する)である。
モータ1の出力軸1aの一端側には、ピニオンギヤ8が一体もしくは別体として設けられており、そのピニオンギヤ8はソーカバー5に回動可能に保持されたギヤ9と噛合している。ギヤ9は同軸の駆動軸10に固定されており、この駆動軸10はギヤ9を挟むように配置された同軸上の軸受11、12によってソーカバー5に回転可能に保持されている。駆動軸10上には、駆動軸10に対して回転不能な一対の鋸刃固定部材13が取付けられており、鋸刃固定部材13間に鋸刃4を挾持固定することによって、モータ1の駆動時に出力軸1aの回転力がピニオンギヤ8、ギヤ9、駆動軸10及び鋸刃固定部材13を介して伝達され、鋸刃4による切断作業が可能となる。上記したピニオンギヤ8、ギヤ9によって出力軸1aの回転力が1段減速され、鋸刃4に伝達される。なお、鋸刃4の回転方向はファン回転方向Dと反対の方向である。
携帯用電動丸鋸には、鋸刃収納部5a内において駆動軸10と同軸上で回動可能に保持され、鋸刃収納部5a内に収納可能で、鋸刃4外周のほぼ半分を覆う形状をしたセーフティーカバー17が設けられている。セーフティーカバー17には、手動回動操作用のレバー17aが取付けられている。セーフティーカバー17は図示しないスプリング等の付勢手段によって付勢されており、図1に示すように大半部分がベース6の底面6aよりも下方に突出し鋸刃4外周が露出するのを防止する回動位置が初期状態となっている。切断作業時には、セーフティーカバー17の切断方向前方側端部(図2の右側)が被切断材の端部に当接し、その状態で携帯用電動丸鋸が切断方向に摺動することによってスプリングに抗してセーフティカバー17は鋸刃収納部5a内に収納されるように回動し、ベース6の底面6aにおいて鋸刃4が露出する。被切断材上面に端面と連続しない切断加工を行う窓抜き作業等の場合には、作業者がレバー17aを操作することによってセーフティーカバー17を回動させ、ベース6の底面6aにおいて鋸刃4を露出させることができる。ソーカバー5は、ピニオンギヤ8を収納するピニオンギヤ収納部5eを有する。ピニオンギヤ収納部5eはほぼ円形形状をしており、ピニオンギヤ収納部5eのほぼ中心位置にピニオンギヤ8を位置させるために、ソーカバー5にはピニオンギヤ8を回転可能に支持する軸受14が圧入等により取付けられる。
ソーカバー5の端面は、ハウジング2端面とねじ15によって取付けられる。ピニオンギヤ収納部5eは、鋸刃収納部5aとハウジング2側の端面との間に提供され、ギヤ9を収納する形状をしている。この鋸刃収納部5aとハウジング2側の端面との間の部分がギヤケーシングとして機能する。ソーカバー5は図2に示すように、ベース6の先端側付近と後端側付近において鋸刃4を挟むようにベース6と連結されている。そして連結部には、鋸刃傾動調整機構及び鋸刃切込み深さ調整機構が設けられる。
(2)鋸刃傾動調整機構
鋸刃傾動調整機構は、ベース6先端側(切断方向前方側)付近に位置する先端側傾動調整機構と、ベース6後端側付近に位置する後端側傾動調整機構を有する。図1に示されるように、先端側傾動調整機構は、回動軸部材20と、ヒンジ保持部21と、ベベルプレート23と、ボルト24とを備え、図2及び図8に示されるように後端側傾動調整機構は、ピン25と、リンク26と、ボルト27と、ベベルプレート28と、ボルト29とを備える。
先端側傾動調整機構について図1及び図4乃至図6に基づき説明する。ピン22は、ベース6の切断方向前方側端部付近において、鋸刃4の回転軸に直交する方向に延びてベース6に固定して設けられる。ピン22は第1の傾斜支点として機能する。ベベルプレート23は、ベース6の前端面とほぼ平行に延びてベース6から立設されると共に、ピン22を中心とした円弧形状の長穴23aが形成されている。ヒンジ保持部21は、ピン22の軸心を中心としてベース6に対して左右方向に回動可能に設けられる。ヒンジ保持部21には長穴23aを貫通するボルト24が螺合しており、ベベルプレート23の長穴23aに対してボルト24を締め付けることで、ヒンジ保持部21の回動位置が固定される。従って、長穴23aに対してボルト24を緩め、ハウジング2を図5の状態から上方に持ち上げると、ピン22を中心としてヒンジ保持部21が回動し、図6に示されるように傾動する。この傾動位置はボルト24を締付けることで維持される。ヒンジ保持部21は、ソーカバー5の先端側を左右から挟むように配置するほぼコ字形状をなし(図4)、回動軸部材20はヒンジ保持部21に回転可能に保持されている。ソーカバー5の先端側端部付近には、鋸刃4の回転軸方向にほぼ平行に延びた穴5f(図15)が形成されており、回動軸部材20は、ヒンジ保持部21に回転可能に保持された状態で穴5fに挿入される。従ってソーカバー5は、回動軸部材20を介してヒンジ保持部21に対して上下方向に回動可能である。
なお、図4、図5、図6において、6cは後述するベース6の溝部、16は後述するガイドピース、16a、16bは後述するガイド部、18は後述するネジ、5iaは後述するソーカバーの平面部、34a、34bは後述する照射装置、34aaは後述するLEDである。
後端側傾動調整機構について図7、図8に基づいて説明する。ピン25は、ベース6の上面に沿う方向で鋸刃4の回転軸方向に直交する方向に延び、第2の傾斜支点を構成する。ピン25とピン22は、両者を結ぶ仮想線がほぼ鋸刃4の面方向に平行になるように配置されている。ピン25にはリンク26が連結され、リンク26はピン25を中心としてベース6の左右方向に回動可能である。ベベルプレート28はベース6の後端面とほぼ平行に延びてベース26から立設されると共に、ピン25を中心とした円弧形状の長穴28aが形成されている。リンク26にはベベルプレート28の長穴28aを貫通するボルト29が螺合し、ボルト29を締付けることによりベース6に対するリンク26の回動位置を固定することができる。
上記したようにソーカバー5とベース6とは第1の傾斜支点を構成するピン22と第2の傾斜支点を構成するピン25を介して連結されており、第1、第2の傾斜支点を支点としてソーカバー5とベース6とが相対的に回動することができ、この回動によって、ベース6の底面6aに対する鋸刃4の角度を傾斜させることができる。図6、図8はピン22及びピン25を支点として鋸刃4の側面がベース6の底面6aに対して45度の角度を形成するようにベース6に対してソーカバー5を傾斜させた状態を示すもので、本実施形態で設定されている最大傾斜角度の45度に傾斜している。
ヒンジ保持部21及びリンク26は、ベベルプレート23、28の長穴23a、28aの範囲内で傾斜回動可能となっており、ベベルプレート23、28の鋸刃4側の壁面(即ちベベルプレート23の後側面、及びベベルプレート28の前側面)に沿って傾斜回動する。ベベルプレート23、28の鋸刃4側の壁面は面精度を出すため、機械加工がなされており(特にベベルプレート23)、ヒンジ保持部21及びリンク26の一部分とそれぞれほぼ当接する構成とすることによって、ソーカバー5とベース6とのピン22及びピン25を支点とした相対回動時の位置精度を確保するようにしている。
なお、本実施形態では、ベース6の切断方向前方側端部付近及び後方側端部付近の両方にベベルプレート23及びベベルプレート28を設けた構成としたが、これは傾斜時に本体に加わる荷重によって傾斜角度にずれが生じてしまうことを抑制するためである。通常傾斜切断時の支点となる傾斜支点22,25は、鋸刃4の前後方向延長線に近い位置にある。これは、傾斜切断時にベース6下面から鋸刃4が突出する位置が、直角切断時における突出する位置と大幅に異ならないようにするため、及び、傾斜切断時の切込み深さをより多く得るためである。これに対して、ハンドル3は鋸刃4から離れた個所に位置しているので、ハンドル3に加わった荷重は、ベース6に対してソーカバー5及びハウジング2が傾斜回動する方向に働く。以上に鑑みて、ソーカバー5とベース6との切断方向前方側と後方側の両方の連結部にベベルプレート23、28を設けることが好ましい。不意に切込み深さが変更してしまうことを抑制でき、傾斜位置の精度を向上できるからである。ただし、いずれか一方、特に切断方向前方端部側付近にのみベベルプレート23が設けられた構成であっても良い。
(3)鋸刃切込み深さ調整機構
上述したように、ソーカバー5は回動軸部材20を介してヒンジ保持部21に対して上下方向に回動可能である。またリンク26は、その下部がピン25と関連している。図10に示すように、リンク26の上部はソーカバー5の鋸刃収納部5a内に挿入可能であり、ソーカバー5の鋸刃収納部5aの上側内壁にほぼ沿う形状のリンクガイド26Aを有している。このリンクガイド26Aには、上部の長手方向に延びる長穴26aが形成されており、長穴26a内にはソーカバー5に取付けられた切込み深さ調整用ボルト27が配置し、このボルト27を締付けることによってリンクガイド26Aとソーカバー5との相対位置が固定される。
従って、ソーカバー5の前方側において、ソーカバー5とベース6とは回動軸部材20を支点として相対的に回動することができ、この回動によってベース6の底面からの鋸刃4の突出量、すなわち切り込み深さが変更される。ボルト27の操作によって切込み深さを固定することができる。図9、図10は、回動支持部材20を中心としてソーカバー5を時計方向に回動した状態を示しており、この回動により、リンクガイド26Aがソーカバー5の後端部から露出している。
(4)レーザーユニット
図4乃至図6に示されるように、ソーカバー5の鋸刃収納部5aのハウジング2(モータ1)側外壁には、照射装置34a、34bを備えたレーザーユニット34が設けられる。ソーカバー5の鋸刃収納部5aのハウジング2側外壁には、図18に示すように、ほぼ鋸刃4の側面と平行に延びた平面部5iaを有する凹部5iが形成され、この平面部5iaには図16に示すように2個のねじ穴5ibが形成されている。レーザーユニット34は、照射装置34aが平面部5iaにほぼ面接触した状態でねじ35(図28)によって平面部5iaに取付けられる。照射装置34aは2個のLED34aa(図5)を有し、ベース6の切断方向前方端部や該端部よりも切断方向前方部において鋸刃4の刃先位置を指し示すためにレーザー光を照射する。照射装置34bは、ソーカバー5の先頭側下端からベース6方向に突出する形状をしており(図25、図28)、レーザー光の照射方向が鋸刃4側面に対して傾斜する図示しないLEDを有している。照射装置34bは、開口部6bの切断方向前方付近(特に鋸刃4の刃先部付近)において鋸刃4の刃先位置を指し示すためにレーザー光を照射する。レーザーユニット34はハンドル3に設けられた照射装置用スイッチ3b(図1)によって起動が制御され、携帯用電動丸鋸の電源を用いて起動可能である。
レーザーユニット34の配置、特に照射装置34aの配置については、位置精度が要求されるが、上述したソーカバー5の平面部5iaと、レーザーユニット34の外形形状とによって、照射装置34aを容易に位置決めでき、組立性を向上できる。なお、図5、図6に示すように、照射装置34aのLED34aaの照射方向に位置するヒンジ保持部21の一部には、LED34aaから照射されるレーザー光を妨げることが無いように凹部21aが形成されている。
(5)ベース6
次にベース6について図11乃至図14に基づき説明する。ベース6の両端側付近には上述したベベルプレート23、28が設けられる。ベベルプレート23、28はベース6の両端側の側面に沿って延びていると共に、ベース6の底面6aに直交するようにベース6上面に突設している。上述したベース6とソーカバー5との連結部を構成するピン22、25は、ベース6から突設された突部30,32にそれぞれ保持される。突出部30、32はそれぞれベベルプレート23、28と一体に設けられる。具体的には、切断方向前方側のピン22は、図12に示す突出部30に形成された保持穴31内において保持され、切断方向後方側のピン25は図13に示す突出部32に形成された保持穴33内において保持される。この保持穴31と33とは中心軸が同一線上に位置するように形成される。これは鋸刃4の前後方向にほぼ平行である。
なお変形例として、保持穴31が形成された突出部30をピン22の軸方向に2つ並設し、対向する保持穴31、31の間においてピン22を保持すると共に、対向する突出部30の端面間にヒンジ保持部21を位置させる構成とすることにより、ヒンジ保持部21と連結しているピン22の変形を抑制することができる。よって切断作業時等にハンドル3を介してソーカバー5に作業者からの押圧力が過大に加わったとしても、傾斜角度のずれ、切込み深さのずれの発生を抑制することができる。
図14に特に示されるように、ベース6の底面6aの切断方向前方側には、開口部6bと連通しベース6の切断方向前方端部まで延びた溝部6cが形成されている。溝部6cは図9に示す状態において、鋸刃4の切断方向延長線上に位置し、鋸刃4の刃先の幅寸法よりも大きな幅寸法を有している。またこの溝部6cの幅寸法は、傾斜切断時においても鋸刃4側面とベース6の底面6aとが交差する線の延長線が、溝部6cの範囲内に位置するように十分な幅を有する(図6参照)。また溝部6cの高さ寸法は図12に示されるように、溝部6c周辺部分のベース6の厚さ寸法に対して約半分以下である。
溝部6cの切断方向前方部分には、図1、図4、図5等に示すように鋸刃4の刃先位置を指し示すガイドピース16がベース6上面にねじ18によって着脱可能に取付けられる。このガイドピース16は、ベース6の底面6aに対する鋸刃4側面の角度が直角である時の鋸刃4の刃先を指し示すガイド部16aと、ベース6の底面6aに対する鋸刃4側面の角度が45度である時の鋸刃4の刃先を指し示すガイド部16bとを有する。
ガイドピース16の底面は、ガイド部16a、16bを除いてベース6の溝部6cの上面とほぼ同一面となるよう形成されているが、ガイド部16a、16bは、その底面がベース6の底面6aと一致するまで下方に突出している。これによって、被切断材上に描かれたケガキ線に対するガイド部16aあるいは16bの位置を容易に合せることができる。
上述したように、溝部6cは鋸刃4の長手方向延長線上に形成されており、またピン22も鋸刃4の長手方向延長線に近い位置に設けられているので、ピン22は、ベース6上において、溝部6cの上方に位置することとなる(図12)。そしてピン22を保持する保持穴31を形成する突出部30は、溝部6cの直上方部分と非上方部分(ベベルプレート23の左側部が立設している付近)に渡って延びた形状をしている。これにより、切断作業時等にハンドル3を介してソーカバー5に作業者からの押圧力が過大に加わった場合であっても、突出部30によってベース6の特に溝部6c付近が変形してしまうことを抑制できる。また、溝部6cの直上方部分及び非上方部分に渡って延び突出部30と連続した補強リブ6eが、ベース6上方に突出して設けられている。溝部6cを形成したことにより低下してしまう溝部周辺のベース6の強度を、補強リブ6eによって補完することができる。なお補強リブ6eは、突出部30と独立して設けられても良い。
図14に示すように、穴6dが溝部6cと連通してベース6に貫通形成されている。この穴6dは、突出部30の鋸刃4側の面の面精度を高めるための機械加工により形成されたものである。ベース6上面近傍においてピン22を保持する構成としたことにより、ヒンジ保持部21の下部がベース6上面よりも下方に突出する。穴6dは、ヒンジ保持部21の下部を収納する機能も有する。
(6)ブロワ構成
上述したモータ1冷却用のファン7によって生じるファン風を利用したブロワ構成について図3、図15乃至図28に基づき説明する。ソーカバー5のギヤケーシング部分は少なくともギヤ9(図3)の幅寸法(出力軸1aの軸方向の寸法)以上の幅を持っている。図15に示すように、ソーカバー5のギヤケーシング部分には、ピニオンギヤ8の半径方向外方に位置するファン風排出口5cが形成される。ファン風排出口5cは、ハウジング2内を流れモータ1を冷却し終えたファン風をハウジング2から鋸刃収納部5a内に導出するために設けられる。
ファン風排出口5cは、ソーカバー5に一体あるいは別体として設けられた複数の隔壁5dによって区画形成されている。隔壁5dは図3に示すように、ソーカバー5のギヤケーシング部分の幅寸法Lの1/3程度の幅寸法L1(出力軸1aの軸方向の寸法)を有する。また、ファン風排出口5cの出力軸1aを中心とした半径方向の寸法は、ファン7の羽根部分の外周がファン風排出口5cの範囲内に位置するようになっている。
本実施の形態では、隔壁5dが7個設けられており、図15、図16に示されるように、ファン風排出口5cはファン7の回転軸心C1を中心として放射状に配置されている。隔壁5dはファン回転方向Dの上流側から順に配置された隔壁5da1、5da2、5da3、5db、5dc1、5dc2、5dc3を有し、隣合う隔壁5d間にファン風排出口5cが画成される。なお、隔壁5da1や5da2はファン7の回転軸方向と平行に延びているので、図15や図19においては隔壁5da1や5da2の端面のみが示され、隔壁5da1と隔壁5da2間の隙間がファン風排出口5cとなる。一方、隔壁5dbや5dc1はファン7の回転軸方向と平行ではない部分(後述する冷却風ガイド部分)を有するので、図15や図19においては、これら隔壁5dbや5dc1の端面のみならず、隔壁5dbや5dc1の冷却風ガイド部分も見える。従って、図面上では冷却風ガイド部分がファン風排出口5cとしても示される。
本実施の形態の隔壁5dは、3種類に分かれる。第1の隔壁群は、ファン回転方向D上流側で、ファン7の回転軸心C1や鋸刃4の回転軸心C2よりも切断方向後方側に位置する隔壁5da1〜5da3である。これらの隔壁5da1〜5da3は図20に示すように、ファン7の回転軸方向に沿って延びる。隔壁5da1〜5da3は、ファン排出風をファン7の回転軸方向に沿って排出するよう機能する。
第2の隔壁群は、隔壁5dc1〜5dc3である。隔壁5dc1〜5dc3は、隔壁5da1〜5da3よりもファン回転方向D下流側に位置し、ファン7の回転軸心C1や鋸刃4の回転軸心C2よりも切断方向前方側に位置する。これらの隔壁5dc1〜5dc3は、図22〜図24に示されるように、ファン7の回転軸方向に沿って延びる減速部分5dc1a〜5dc3aと、減速部分5dc1a〜5dc3aに対して傾斜して延びるガイド部分5dc1b〜5dc3bを有する。減速部分5dc1a〜5dc3aは、ファン7側に形成され、ガイド部分5dc1b〜5dc3bは鋸刃収納部5a側に形成されている。これらの隔壁5dc1〜5dc3は、ファン排出風を切断方向前方側へ排出するよう機能する。
第3の隔壁群は、ファン回転方向Dで第1の隔壁群(隔壁5da1〜5da3)と第2の隔壁群(隔壁5dc1〜5dc3)との間に位置する隔壁5dbである。隔壁5dbは鋸刃4の回転軸心C2のほぼ上方に位置する。図21に示すように、隔壁5dbは、ファン7の回転軸方向に沿って延びた減速部分5dbaと、減速部分5dbaに対して傾斜して延びるガイド部分5dbbを有する。減速部分5dbaはファン7の回転軸方向において隔壁5dc1〜5dc3とほぼ同程度の長さを有する。
上記した第2、第3の隔壁群の隔壁のガイド部分5dbb、5dc1b、5dc2b、5dc3bは、ファン回転方向D上流側の隔壁面が、減速部分5dba及び減速部分5dc1a、5dc2a、5dc3aのファン回転方向D上流側の隔壁面に対してほぼ45度の角度となるように、減速部分5dba及び5dc1a〜5dc3aの鋸刃収納部5a側端部から、ファン回転方向D斜め下流側に傾斜して延びている。隔壁5dc1〜5dc3の減速部分5dc1a〜5dc3aとガイド部分5dc1b〜5dc3bとのファン回転方向D上流側の壁面の境目は円弧状に面取りされておらず、角形状となっている。
また、隔壁5da1〜5da3、隔壁5dbの減速部分5dba、及び隔壁5dc1〜5dc3の減速部分5dc1a〜5dc3aは、図15、図16に示すように、ファン7の回転軸心C1を中心とした放射方向に対して傾斜して設けられている。この傾斜方向は、隔壁5da1〜5da3、減速部分5dba及び5dc1a〜5dc3aの半径方向外端部分が、半径方向内端部分よりもファン回転方向D上流側に位置するような方向であり、その傾斜角度(図15に示す角度θ)は45度である。
隔壁5dc3のファン回転方向D下流側には、隔壁5dc3との間にファン風排出口5cを区画形成するための壁5hが設けられている。この壁5hのファン回転方向D上流側の壁面は、隔壁5da1等と同様に、回転軸心C1を中心とした放射方向に対して反ファン回転方向D側に傾斜している。また、隔壁5dc3のガイド部分5dc3bの鋸刃収納部5a側の端面は壁5hの壁面と平行となるように形成されている。
隔壁5dは、図15及び図26に示すようにソーカバー5を正面側から見たときに(紙面の直下方向から見たとき)、隣り合う隔壁5dの間から向こう側が覗けるように形成されている。具体的には、ファン7の回転軸方向において、隔壁5dbと隔壁5dc1との間に隙間が形成され、両者が重ならないようにしている。隔壁5dc2と隔壁5dc3との関係も同様である。このような構成により、ソーカバー5を型により成型することができる。この隙間は、ファン7の回転軸を中心とした半径方向内方から外方にかけて、略平行な隙間である。
また、ソーカバー5を正面側から見たときに、隔壁5db、5dc1、5dc2のガイド部分5dbb、5dc1b、5dc2bの鋸刃収納部5a側の端面と、隣り合う隔壁5dc1、5dc2、5dc3の減速部分5dc1a、5dc2a、5dc3aのファン7側の端面とが、ほぼ平行となるように形成されている。このため、ガイド部分5dbbと減速部分5dbaとの連結部に着目すると、半径方向内方におけるガイド部分5dbbと減速部分5dbaとがなす角度と、半径方向外方におけるガイド部分5dbbと減速部分5dbaとがなす角度とは若干異なる。ガイド部分5dc1bと減速部分5dc1aの関係、ガイド部分5dc2bと減速部分5dc2aの関係、ガイド部分5dc3bと減速部分5dc3aの関係についても同様である。このような構成とすることによって、隔壁5d間の空間を有効に使って、ファン排出風を切断方向前方側へと排出するファン風排出通路5cを区画形成できる。なお、ガイド部分5dbb、5dc1b、5dc2bはそれぞれ連続した面で形成されている。
図19、図25〜図27に示されるように、ソーカバー5の鋸刃収納部5aの内壁であって、ファン風排出口5cとソーカバー5の切断方向前方側下端との間には、鋸刃4側に向かって突出する段差5gが設けられている。この段差5gは、上述したレーザユニット34取付のための凹部5iを形成する際に凹部5iの裏側に同時に形成されるものであり、図26に示すような鋸刃4の前傾姿勢状態(切込み深さを浅くした状態)においても、段差5gの下端がベース6の開口部6bの切断方向前方端部よりも切断方向後方側に位置する個所に形成されている。
図27に示すように、セーフティーカバー17の回動方向先頭部は、ソーカバー5の鋸刃収納部5a内の段差5gと当接可能にされていて、段差5gはセーフティーカバー17が図27に示す時計回り方向への過度の回動を規制するための回動規制手段として機能する。
図3に示されるように、ファン7は遠心ファンであることから、ファン7の半径方向外側に向けて吹き出されたファン風は、ハウジング2内に設けられたファンガイド19によって、ハウジング2の内壁に沿って、ファン風排出口5c内に旋回しながら流入する。ファン風排出口5c内に流入したファン排出風は、隔壁5da1〜5da3及び隔壁5dbの減速部分5dba、隔壁5dc1乃至5dc3の減速部分5dc1a乃至5dc3aのファン回転方向D上流側の壁面に衝突して減速される。減速されたファン排出風はその後、壁面に沿ってファン風排出口5cを通り、鋸刃収納部5a内に排出される。特に減速部分5dc1a〜5dc3aに衝突して減速されたファン風は、減速部分5dc1a〜5dc3aと連続したガイド部分5dc1b〜5dc3bの壁面にほぼ沿いながら排出される。
このとき、隔壁5da1〜5da3、減速部分5dba及び5dc1a〜5dc3aが上述したように回転軸心C1を中心とする放射方向に対して傾斜して設けられているため、ファン排出風はガイド部分5dc1b〜5dc3bの壁面に沿って半径方向内方に向かいながら、回転軸心C1を中心としてファン回転方向Dに旋回して鋸刃収納部5a側に排出される。ファン排出風がこのように半径方向内方に向かいながら旋回して排出されるため、ファン風排出口5cより鋸刃収納部5a側に排出されるファン排出風の風量及び風速は、半径方向外方では小さく、半径方向内方においては大きくなる。従って、半径方向外方での騒音の発生を低減しつつ、半径方向内方では排出風の風量を大きくして全体的なファン風量を確保でき、更には後述のように開口部6bの範囲内に排出されるファン排出風及び溝部6c内に流れ込むファン排出風の風量を多くすることができる。
なお、このような効果を得るためには、隔壁5dのうちのファン回転方向D上流側の壁面がファン7の回転軸心C1を中心とした放射方向に対して、ファン回転方向Dに反する方向に傾斜していれば足りるものである。しかし本実施の形態では、図20〜図24に示すように、ファン回転方向D下流側の隔壁面(特に、隔壁5dc1〜5dc3の減速部分5dc1a〜5dc3a及び隔壁5dbの減速部分5dbaのファン回転方向D下流側の壁面)についても、同様にファン7の回転軸心C1を中心とした放射方向に対して、ファン回転方向Dに反する方向に傾斜させている。結果的には、ファン回転方向D上流側の壁面と下流側の壁面とが互いに平行にされている。これにより、各ファン風排出口5cの風路面積を大きく確保することができると共に、隔壁5db、5dc1〜5dc3間のファン風排出口5cの形状をファン7の回転軸方向に対して傾斜した形状とすることができ、ファン排出風がガイド部分の形状に沿って鋸刃収納部5a内にかつ切断方向前方により排出され易くしている。
また、ガイド部分5dbb及び5dc1b〜5dc3bの回転方向D上流側の壁面を、鋸刃収納部5a側端部がファン7側端部よりもファン回転方向D下流側に位置するように、ファン7の回転中心軸方向に対して斜めに形成しているため、ガイド部分5dbb及び5dc1b〜5dc3bに沿って流れたファン排出風は、切断方向前方方向に向かって鋸刃収納部5a内に排出される。このように排出されたファン排出風は、鋸刃収納部5a内のセーフティーカバー17のファン7側の側面(図27)あるいは鋸刃4のファン7側の側面(図25)に傾斜した角度で衝突し、該側面に沿いながらその大部分はファン7の回転軸心C1(図15)から見て回動軸部材20側へ指向して流れる。このようにセーフティーカバー17あるいは鋸刃4の側面に沿って流れたファン排出風の一部は、ベース6の開口部6bの範囲内に向かって流れる。
ここで、切込み深さが深くなるにつれて、切断方向において鋸刃4が被切断材に接する長さが長くなるため、鋸刃4側面の仕切壁としての機能が増し、鋸刃4の刃先と被切断材との間の空間から鋸刃4の反ハウジング側(図2の紙面手前側、図3の紙面左側)へと漏出するファン流が減少する。よって、ファン流はより有効にベース6の開口部6b方向に指向する。特に図2に示すような切込み深さが最大付近の状態では、ファン排出風がベース6の開口部6bの範囲内に向かって最も流れやすい。また、切り込み深さが最大付近で、図27に示されるようにセーフティカバー17が回動してその大部分がソーカバー5の内部に収容されている状態では、鋸刃収納部5a内に排出されたファン排出風はそのほとんどがセーフティーカバー17のファン7側の側面に衝突し、その側面に沿うように拡散する。拡散されたファン排出風は上述したように切断方向前方側に排出されるが、ファン排出風の一部は、鋸刃収納部5aとセーフティーカバー17との間を通り、ソーカバー5の切断方向後方側付近にも排出される。これにより、切断方向後方側のベース6上面にもファン排出風が排出され、この個所に切粉が堆積することを抑制する。
また、セーフティーカバー17の一端部には切欠き傾斜面17bが形成されていて、図27に示すようにセーフティーカバー17の先頭部が前述の段差5gに当接した状態にあるときでも、セーフティーカバー17の側面が全てのファン風排出口5cに対向するのを防止している。切欠き傾斜面17bによって、セーフティーカバー17の側面に衝突し側面に沿って排出されたファン排出風や、ファン風排出口5cから直接的に排出されたファン排出風は、ベース6の開口部6bに向かって円滑に流れる。
一方、図26に示すように回動軸部材20を支点としてソーカバー5を上方へ回動させ、切り込み深さを浅くした際には、ファン風排出口5cから排出されたファン排出風の一部は鋸刃4の側面に沿ってベース6の開口部6bの範囲内に排出され、ファン排出風の他部は段差5gに衝突する。段差5gに衝突したファン排出風は段差5gに沿ってソーカバー5下方に向かい、その後切断方向前方側に向かって流れ、ベース6の開口部6bの範囲内に向かって排出される。
このように開口部6bの範囲内に排出されたファン排出風は、被切断材の上面に衝突して切粉を吹き飛ばし、切断時に鋸刃4の刃先とベース6の底面6aとの交点(すなわち切断部)の周辺に切粉が堆積することを抑制する。よって、切断部付近の視認性が向上し、切断部手前のケガキ線の視認性を向上することができ、作業性を向上できる。
また、被切断材の上面に衝突したファン排出風はその後、被切断材の上面に沿って溝部6c内に流れ込む。溝部6cの鋸刃4回動軸方向の幅寸法は開口部6bの幅よりも小さく、溝部6c内にベース6の底面6aと交差する鋸刃4の両側面部分の延長線が存在する形状とされているため、溝部6c内に流れ込んだファン排出風は切断方向への指向性を発揮してベース6の前端から切断方向前方に排出される。これによって、ベース6よりも切断方向前方側の被切断材上に切粉が堆積することを抑制する。特に、溝部6cが鋸刃4の長手方向の延長線上に位置しているので、被切断材上面に描かれたケガキ線上をファン排出風が流れることになり、ケガキ線上の切粉が吹き飛ばされ、作業性を向上できる。また、鋸刃4が傾斜した状態で切断するときにおいても、鋸刃4の長手方向の延長線上に溝部6cが位置するように溝部6cは十分な幅寸法を持っているため、傾斜切断作業であっても同様に作業性を向上できる。また、上述したように、ガイドピース16(図14)の底面は溝部6cの上面とほぼ同一面となるように形成されているため、溝部6c内に流れ込んだファン排出風はガイドピース16に阻害されることなくベース6前端から切断方向前方側に吹き出すことができる。
上述したように、隔壁5dc1〜5dc3の減速部分5dc1a〜5dc3aとガイド部分5dc1b〜5dc3bとのファン回転方向D上流側の壁面の境目は円弧状に面取りされておらず、角形状となっている。ここで、仮に境界部を面取りすると減速部分5dc1a〜5dc3aの面積が小さくなり、ファン風は減速部分5dc1a〜5dc3aに十分に衝突しないままファン風排出口5cを介して鋸刃収納部5a内に排出され、その結果、風速の高いファン排出風が発生してしまい、騒音が発生してしまうという問題がある。しかし、上記したような角形状とすることによりこの問題を解消できる。
また、複数の隔壁5dによってファン風排出口5cを区画しているので、ファン風排出口5cの面積を確保しつつソーカバー5の強度を確保できる。上述したように全ての隔壁5dをファン7の回転軸心C1を中心とした放射方向に対して傾斜した形状としたため、隔壁5dの補強効果が低下するが、隔壁5dの少なくとも一部にファン7の回転軸方向に対して傾斜したガイド部分5dbb及び5dc1b〜5dc3bを一体に設けたことにより、隔壁5dの補強効果を補うことができる。
切断作業時に鋸刃4がロックした時等には、ギヤ9とピニオンギヤ8とが相互に離間する方向に軸受11、12、14を介してソーカバー5に負荷が働く。即ち、ピニオンギヤ8と同軸であるファン7の回転軸心C1の周囲や、ギヤ9と同軸である鋸刃4の回転軸心C2周囲付近に負荷が作用する。しかし、図25に示すように、これらの箇所にはガイド部分5dc1b〜5dc3bを有する隔壁5dc1〜5dc3が位置するので、負荷が加わり易い部分で隔壁5dによる補強効果が発揮でき、ソーカバー5の寿命を向上させることができる。
ファン風排出口5cをファン7の回転軸心C1を中心として放射状に配置した構成としたことにより、切込み深さを変えた際にも、いずれかのファン風排出口5cより排出されたファン排出風が鋸刃4の側面あるいはセーフティーカバー17の側面に衝突し、側面に沿いながら開口部6bの範囲内に排出されるため、切込み深さが異なる切断作業であっても作業性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、隔壁5dc1〜5dc3に減速部分5dc1a〜5dc3aを設けた構成としたが、ベース6の開口部6bの範囲内にファン排出風を排出する目的や、ベース6に設けられた溝部6cを通じてベース6前端から切断方向前方側にファン排出風を排出する目的を達成するためには、隔壁5dc1〜5dc3はガイド部分5dc1b〜5dc3bのみから成る形状としても良い。また、開口部6bの範囲内に排出されたファン排出風が溝部6cを通りベース6の切断方向前端から前方側に排出される構成であれば、ベース6の底面6aに溝部6cを覆うような部材を設けてもよい。
本実施形態では、ソーカバー5の一部とベース6とが連結され、ソーカバー5を介してハウジング2とベース6とが連結される構成としたが、本発明はこの構成に限られるものではなく、直接的にハウジング2とベース6とが連結する構成、あるいはハウジング2に対して相対移動不能な部材がベース6に連結される構成であっても良い。
(7)ファン風吹き出し調整機構
上述したファン排出風を利用して被切断材上における切粉の堆積を抑制するブロワ機能を調整するファン風吹き出し調整機構について図29及び図30を参照して説明する。
図29及び図30に示されるようにファン風吹き出し調整機構は、ベース6の底面6aに形成された溝6fと、長穴51aが貫通形成され溝6fに収容された遮蔽部材51と、長穴51aを介してベース6に螺合するねじ52からなる。溝6fは穴6dよりも切断方向後方側に形成されていて、溝部6cと合流している。溝6fは溝部6cと略同じ深さを有する。遮蔽部材51は図29に示す遮蔽位置と図30に示す非遮蔽位置間を溝6fに沿って摺動可能にされていて、ねじ52は遮蔽部材51の摺動位置をベース6に対して固定、解除する。従って、遮蔽部材51は長穴51aの長さの範囲で移動可能であり、その位置はねじ52を締め付けることで固定される。
遮蔽部材51を図29に示す非遮蔽位置で固定した場合には、前述したように、ベース6の開口部6bの範囲内に排出されたファン排出風が溝部6cを介してベース6の切断方向前方側へ排出され、切粉の堆積を防止する。一方、遮蔽部材51を図30に示す遮蔽位置で固定した場合には、溝部6cが遮蔽部材51により遮断され、ファン排出風は遮断部材51に当たるので、切断方向前方には指向できない。よって、ファン排出風は溝6c内に導入されず、ベース6前端からファン排出風の前方への吹き出しが阻止される。その結果、ベース6前端部での切粉の飛散が防止される。このように、作業現場の必要性に応じて切断作業中における切粉の飛散を選択的に防止することができる。また、遮蔽部材51を非遮蔽位置と遮蔽位置の中間位置に固定すれば、ブロワ機能の能力、すなわち溝部6cを通りベース6の切断方向前方から排出されるファン排出風の風量を調整できる。つまり、切粉の飛散を最小限に抑えつつブロワ機能を利用することができる。
本発明の第2の実施の形態による携帯用電動切断機について図31乃至図33を参照しながら説明する。本実施の形態による携帯用電動切断機において前記第1の実施の形態における携帯用電動切断機と同一の部材には同一の参照番号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図31乃至図33に示すように、本実施の形態における携帯用電動切断機は、ベース106の溝部106cに対応した部分に形成された雌ねじ穴106fと、遮蔽部材151と、遮蔽部材151の貫通穴151aに挿入され雌ねじ穴106fと螺合するねじ152と、ねじ152の外周に被さるように設けられたばね153とからなるファン風吹き出し調整機構を備える。遮蔽部材151は断面L字型をしていて、水平方向に延びる支持部と鉛直方向に延びる遮蔽部とを有する。遮蔽部材151はファン7の回転軸方向(図31の紙面に垂直な方向)において溝部106cと略同一の幅を有する。ばね153は遮蔽部材151とベース106の上面との間に介在し、遮蔽部材151を上方向に付勢する。ベース106には遮蔽部材151の遮蔽部が通過可能な貫通穴106dが形成されていて、ねじ152を回すことにより図31に示す非遮蔽位置と図33に示す遮蔽位置の間で遮蔽部材152を上下に摺動させることができる。
遮蔽部材152を図31に示す非遮蔽位置で固定すると、ファン排出風はベース106の底面106aに形成された溝部106cを介してベース106の切断方向前方から排出される。一方、遮蔽部材151を図33に示す遮蔽位置で固定すると、ファン排出風は遮蔽部材151に当たるので、切断方向前方には指向できない。よって、ファン排出風は溝部106c内に導入されず、ベース106前端からファン排出風の前方への吹き出しが阻止される。よって、切断作業中におけるベース106前方部分における切粉の飛散を防止できる。更に、遮蔽部材151を図32に示す調整位置で固定すれば、ブロワ機能の能力、すなわち溝部106cを通りベース106の切断方向前方から排出されるファン排出風の風量を調整できる。よって、切粉の飛散を最小限に抑えつつブロワ機能を利用することができる。
本発明の第3の実施の形態による携帯用電動切断機について図34乃至図37を参照しながら説明する。本実施の形態による携帯用電動切断機において前記第1の実施の形態における携帯用電動切断機と同一の部材には同一の参照番号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
本実施の形態による携帯用電動切断機は、ファン風吹き出し調整機能付きガイドピース216を備える。図35及び図37に示すようにガイドピース216は開放面216Aと遮蔽面216Bとを有し、通常は図35に示すように開放面216A側を下に向けた状態で、ベース206上面にねじ18によって着脱可能に取り付けられる。しかし、ブロワ機能を使用しない場合には、図37に示すようにガイドピース216の上下を反転させて遮蔽面216B側を下に向けた状態でベース206上面に取り付けることもできる。
ガイドピース216の開放面216A側には、ベース206の底面206aに対する鋸刃4側面の角度が直角である時の鋸刃4の刃先を指し示すガイド部216aと、ベース206aの底面206aに対する鋸刃4側面の角度が45度である時の鋸刃4の刃先を指し示すガイド部216bとが形成されている。ガイド部216a及び216bの底面には切断方向前後方向に延びる突起部216a1と216b1とがそれぞれ突設されていて、突起部216a1と216b1の間及びその両側に溝部216cを画成している。図34及び図35に示すように開放面216A側を下にしてガイドピース216をベース206に取り付けた状態において、突起部216a1と216b1はベース206の底面206aとほぼ一致する位置まで下方に突出している。
一方、ガイドピース216の遮蔽面216B側には、ベース206の底面206aに対する鋸刃4側面の角度が直角である時の鋸刃4の刃先を指し示すガイド部216dと、ベース206の底面206aに対する鋸刃4側面の角度が45度である時の鋸刃4の刃先を指し示すガイド部216eとが形成されている。ガイドピース216の遮蔽面216Bには、ベース206に形成された溝部206cとほぼ同一の幅を有し、図36及び図37に示すように遮蔽面216B側を下にしてガイドピース216をベース206に取り付けた状態においてベース206の底面206aとほぼ一致する位置まで下方に突出した遮蔽部216hが突設されている。
かかる構成において、図34に示すように開放面216A側を下にしてガイドピース216をベース206に取り付けた状態では、ファン排出風は溝部206c及び216cを介してベース206の前端から排出される。一方、図34に示すように遮蔽面216B側を下にしてガイドピース216をベース206に取り付けた状態では、ファン排出風は遮蔽部216hによって遮られ、ベース206の前端から排出されない。このように、ガイドピース216のベース206への取付面を選択的に変えることにより前述したブロワ機構のオン・オフを切り換えることができる。なお、開放面216Aを下にする場合には貫通穴216fを、遮蔽面216Bを下にする場合には貫通穴216gをそれぞれ利用して、ねじ18によりガイドピース216をベース206固定する。
本発明による携帯用電動切断機は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、本実施の形態におけるファン風吹き出し調整機構は、上述した形態以外の携帯用電動丸鋸においても利用可能である。例えば、図38に示す携帯用電動丸鋸においては、ソーカバー305のハウジング302側端部付近には外周壁305Aが設けられる。この外周壁305Aの切断方向前方端には複数の隔壁305dが設けられ、隣合う隔壁305d間にファン風排出口305cが画成される。ファン風Wは外周壁305Aの内側を通って図示しない壁に吹き当たり、当該壁の傾斜面に沿って鋸刃4側面に近づく方向に流れ、開口部306bの範囲内に指向する。そしてファン風Wはファン風排出口305cを通じてソーカバー305の外部へ排出される。このときファン風は切断方向前方且つベース306の開口部306bの範囲内に排出されるので、前述した実施例の場合と同様、開口部306bに連通する図示しない溝部と被切断材上面との間の空間を通り、被切断材上面に沿ってベース306の先端面から排出される。このような携帯用電動丸鋸のベース306に上述したようなファン風吹き出し調整機構を設ければ、第1乃至第3実施例と同様の効果が得られる。
本発明の携帯用電動切断機は、モータを冷却するために設けられるファンの回転によって発生するファン風をベース前端の開口から排出して被切断材上のケガキ線上に切粉が堆積することを有効に抑制でき、ファン風のベース前端の開口からの排出を阻止するファン風吹き出し調整機構を設けることによって、切断作業中における切粉の飛散を嫌う作業現場でも利用できる。
本発明の第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸を示す斜視図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸の正面図。 図2のIII−III線に沿った断面図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸の平面図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸の右側面図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸であって、鋸刃側面とベース底面との角度を傾斜させた状態(傾斜角度=45度)を示す右側面図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸の左側面図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸であって、鋸刃側面とベース底面との角度を傾斜させた状態(傾斜角度=45度)を示す左側面図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸であって、切込み深さを小さく設定した状態を示す正面図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸であって、切込み深さを小さく設定した状態を示す左側面図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸を構成するベースを示す正面図。 図11の右側面図。 図11の左側面図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸の底面斜視図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸のソーカバーを示す正面図。 図15に示すソーカバーの背面図。 図16のB−B線断面図。 図16に示すソーカバーの平面図。 図18のC−C線断面図。 図16のa−a線断面図。 図16のb−b線断面図。 図16のc−c線断面図。 図16のd−d線断面図。 図16のe−e線断面図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸であって、鋸刃を取外した状態を示す斜視図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸であって、鋸刃を取外し、ソーカバー(本体)をベースに対して回動軸部材を支点として回動させた状態を示す正面図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸であって、鋸刃を取外し、セーフティーカバーをその下端がベース底面よりも突出しない位置に回動させた状態を示す斜視図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸の背面図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸であって、遮蔽部材が非遮蔽位置にある状態を示す底面図。 第1の実施の形態による携帯用電動丸鋸であって、遮蔽部材が遮蔽位置にある状態を示す底面図。 第2の実施の形態による携帯用電動丸鋸であって、遮蔽部材が非遮蔽位置にある状態を示す断面図。 第2の実施の形態による携帯用電動丸鋸であって、遮蔽部材が調整位置にある状態を示す断面図。 第2の実施の形態による携帯用電動丸鋸であって、遮蔽部材が遮蔽位置にある状態を示す断面図。 第3の実施の形態による携帯用電動丸鋸であって、ガイドピースを開放面を下にしてベースに取り付けた状態を示す断面図。 開放面を下にした状態のガイドピースを示す斜視図。 第3の実施の形態による携帯用電動丸鋸であって、ガイドピースを遮蔽面を下にしてベースに取り付けた状態を示す断面図。 遮蔽面を下にした状態のガイドピースを示す斜視図。 本発明の変形例による携帯用電動丸鋸の要部断面右側面図。
符号の説明
1はモータ、2はハウジング、3はハンドル、4は鋸刃、5はソーカバー、5aは鋸刃収納部、5cはファン風排出口、5dは隔壁、5eはeはピニオンギヤ収納部、5fは穴、5gは段差、5hは壁、5iは凹部、6はベース、6aはベース底面、6bは開口部、6cは溝部、6fは溝、7はファン、8はピニオンギヤ、9はギヤ、10は出力軸、11、12は軸受、13は鋸刃固定部材、14は軸受、15はねじ、16はガイドピース、17はセーフティーカバー、18はねじ、20は回動軸部材、21はヒンジ保持部、22はピン、23はベベルプレート、24はボルト、25はピン、26はリンク、27はボルト、28はベベルプレート、29はボルト、30は突出部、31は保持穴、32は突出部、33は保持穴、34はレーザーユニット、35はねじ、51は遮蔽部材、51aは長穴、52はねじ、106はベース、106cは溝部、151は遮蔽部材、152はねじ、153はばね、206はベース、216はガイドピース、216Aは開放面、216Bは遮蔽面、216hは遮蔽部。

Claims (5)

  1. 鋸刃を回転駆動するモータを収納するハウジングと、
    該ハウジングに取付けられ、該鋸刃外周のほぼ上側半分を覆う形状をし、該鋸刃の一部を収納する鋸刃収納部を有するソーカバーと、
    該ハウジング又はソーカバーの少なくとも一方と連結され、被切断材上を摺動可能な底面を持ち、該鋸刃を該底面より下方に突出可能な開口が形成されたベースと、
    該モータを冷却するためにハウジング内に設けられ、該モータにより回転駆動されるファンとを備えた携帯用電動切断機において、
    該ベースの該底面には、該開口の切断方向前端に接続されて該開口に連通し、該ベースの切断方向前端まで延びて該前端で開口するファン風通過溝が形成され、
    該ハウジングと該鋸刃収納部との間の該ソーカバーの壁面には、複数の隔壁が設けられると共に、隣り合う隔壁間には該ファン風を該ベースの開口方向且つ切断方向前方に指向させるファン風排出口が形成されて、該ファン風は該ファン風通過溝内に流入可能であり、
    該ベースには、該ファン風の該ベース前端の開口からの吹き出しを調整するためのファン風吹き出し調整機構が設けられていることを特徴とする携帯用電動切断機。
  2. 該ベースの底面には、該ファン風通過溝に合流するとともに、該ファン風通過溝の深さと略同じ深さのガイド溝が形成され、
    該ファン風吹出し調整機構は、ファン風通過溝を遮断する遮蔽位置とファン風通過溝を開放する非遮蔽位置との間で該ガイド溝に沿って摺動可能な遮蔽部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の携帯用電動切断機。
  3. 該ファン風吹出し調整機構は更に、該遮蔽部材の摺動位置を該ベースに対して固定・解除する締結部材を備えることを特徴とする請求項2に記載の携帯用電動切断機。
  4. 該ベースには該ファン風通過溝に合流するガイド孔が形成され、
    該ファン風吹出し調整機構は、ファン風通過溝を遮断する遮蔽位置とファン風通過溝を開放する非遮蔽位置との間で該ガイド孔に沿って摺動可能な遮蔽部材と、該遮蔽部材を支持しつつ該遮蔽部材の摺動位置を調整する調整部材とにより構成されることを特徴とする請求項1に記載の携帯用電動切断機。
  5. 該ファン風吹き出し調整機構は、遮蔽面と開放面とを有する遮蔽部材と、該遮蔽部材を該遮蔽面を該ベースの底面側に向けた第1の状態及び該開放面を該ベースの底面側に向けた第2の状態で選択的に該ベースに着脱可能に固定する固定部材とにより構成され、
    該遮蔽面には、該ファン風通過溝とほぼ同一の幅を有し、該遮蔽部材が該第1の状態で該ベースに固定された状態で該ファン風通過溝を遮断する遮蔽部が突設されていて、
    該開放面には、該遮蔽部材が該第2の状態で該ベースに固定された状態において、該ファン風通過溝に連通して該ファン風通過溝を開放する溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯用電動切断機。
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