JP2005103248A - 車いす用車体フレーム - Google Patents

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【課題】利用者の姿勢が自在に調整されると共にコンパクトに収納される車いす用車体フレームの提供。
【解決手段】この車いす用車体フレーム10は、メインフレーム11と背フレーム12と座フレーム13と備える。車いす用車体フレーム10は、リクライニングを実現するためのヒンジ機構31、38、53、56及び折畳動作を実現するためのクロスメンバー対15、16を備える。ヒンジ機構31、38、53、56が設けられることにより、メインフレーム11及び座フレーム13は、前後方向に二分割されている。各ヒンジ機構31、38、53、56の中心は、左右方向に沿う同一の仮想軸線上に存在する。クロスメンバー対15、16は、各ヒンジ機構31、38、53、56よりも前方に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、身体障害者、高齢者、負傷者等に利用される車いすに採用される車体フレームの構造に関するものである。
車いすは、歩行困難な者が利用するものであるが、単なる腰掛用の椅子として利用されるものではなく、歩行に代えて移動するための移動手段として利用される。したがって、車いすは利用者が快適に使用することができるものであることが重要であり、そのために、車いすにリクライニングシートが設けられていることがある(例えば、特許文献1参照)。従来の車いすに採用されているリクライニングシートは、座部及び座部の後方に設けられた背部を備えており、リクライニング時においては、背部が後方へ傾斜される。
特開2003−190222号
従来のリクライニングシートでは、座部に対して背部が傾斜するのみであるので、利用者が車いすに腰掛けた状態で背部が倒伏され再び起立された場合等には、利用者の臀部が座部に対してずれてしまう。これにより、利用者の姿勢が不自然に乱れてしまい、利用者は、疲労を覚えてしまうという問題があった。
また、車いすは利用者の移動手段であるが、利用者が遠方へ出向く場合等においては、車いす自体が自動車等に積載可能なものであることが望ましい。また、車いすは、使用されないときにはコンパクトに収納できるような構造を備えていることが望ましい。
そこで、本発明の目的は、利用者の姿勢が自在に調整され得ると共にコンパクトに収納され得る車いすに適用される車いす用車体フレームを提供することである。
(1) 上記目的が達成されるため、本発明に係る車いす用車体フレームは、座面を区画する部材と、当該座面を区画する部材に設けられ、背面を区画する部材とを有する車いす用車体フレームであって、座面を区画する部材は、ヒンジ機構を介して前側部材及び後側部材に二分割されており、後側部材が前側部材に対して俯仰することによって座面の後半部分及び背面が傾斜するように構成されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、後側部材が前側部材に対して倒伏されたときは、座面の後方部分及び背面が傾斜する。したがって、リクライニング時においては、車いす利用者の臀部が後方下部に沈むと共に背中が後方へ傾斜することになり、これにより、車いす利用者の姿勢が不自然に乱れることはない。また、再び後側部材が前側部材に対して起立されたときは、座面の後方部分及び背面が起立するので、車いす利用者の臀部が前方上部に移動されると共に背中が前方へ起立される。したがって、車いす利用者の姿勢が不自然に乱れることはない。
(2) 上記座面を区画する部材は左右方向に対向配置され、各座面を区画する部材をそれぞれ支持する一対の部材を有するメインフレームが設けられると共に、相対的に回動可能な状態でX字状に形成されたクロスメンバー対が座面を区画する部材とこれを支持する部材との間に介在されることによって、当該座面を区画する部材及びこれを支持する部材が左右方向に折畳可能に配置されているのが好ましい。
この構成では、左右に対向配置された座面を区画する部材によって、車いすの座面が構成される。また、これら座面を区画する部材は、メインフレームによって支持される。具体的には、メインフレームに備えられた一対の部材によって各座面を区画する部材が支持される。さらに、クロスメンバー対によって、メインフレームと各座面を区画する部材とが連結されるので、各クロスメンバーが回動することによって、各座面を区画する部材及びこれを支持する部材が左右方向に相対的に近接することができる。つまり、メインフレーム及び座面を区画する部材が左右方向に折り畳たまれる。
(3) 上記クロスメンバー対は、上記ヒンジ機構よりも前方に配置されているのが好ましい。この構成では、メインフレーム及び座面を区画する部材を折り畳むための機構が上記座面の後方部分及び背面を傾斜させるための機構(リクライニング機構)と別個独立に構成される。したがって、リクライニング機構及び折畳機構が簡単な構造で実現される。
(4) 上記目的が達成されるため、本発明に係る車いす用車体フレームは、左右方向に沿って対向配置されると共に前後方向に延びる一対の上骨部材及び各上骨部材の下方に当該各上骨部材に平行に配置された一対の下骨部材を有するメインフレームと、各上骨部材に沿って配置され、座面を構成するシート部材が装着される一対の座面区画部材を有する座フレームと、各上骨部材の後端部に設けられ、背面を構成するシート部材が装着される一対の背面区画部材を有する背フレームと、一端が一方の座面区画部材の所定部に連結されると共に他端が他方の下骨部材の所定部に連結された一のクロスメンバー及び一端が他方の座面区画部材の所定部に連結されると共に他端が一方の下骨部材の所定部に連結された他のクロスメンバーを有し、互いの中央部同士が回動自在に結合されることによってX字状に形成されたクロスメンバー対と、メインフレームに対する座フレームの幾何学的位置関係を維持すべくメインフレームに対して座フレームを支持する支持機構とを備え、上記各上骨部材は前上骨部材及び後上骨部材に二分割され、且つ後上骨部材が前上骨部材に対して相対的に俯仰可能なように第1ヒンジ機構を介して連結されていると共に、上記各座面区画部材は前座面区画部材及び後座面区画部材に二分割され、且つ後座面区画部材が前座面区画部材に対して相対的に俯仰可能なように第2ヒンジ機構を介して連結されており、上記クロスメンバー対は、第1ヒンジ機構及び第2ヒンジ機構の双方よりも前方に配置されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、座フレームの座面区画部材にシート部材が装着されることによって座面が構成され、背フレームの背面区画部材にシート部材が装着されることによって背面が構成される。背フレームは、メインフレームの上骨部材に設けられているから、第1ヒンジ機構を介して後上骨部材が下方に倒伏することにより、背面が後方へ傾斜する。一方、座フレームについては、第2ヒンジ機構を介して後座面区画部材が下方に倒伏することによって、座面の後方部分が下方へ沈下する。つまり、座面の後方部分が下方へ沈下すると共に背面が後方へ傾斜し、座面及び背面は、リクライニングする。
また、座フレームの一方の座面区画部材と他方の下骨部材とが一のクロスメンバーにより連結され、且つ座フレームの他方の座面区画部材と一方の下骨部材とが他のクロスメンバーにより連結されていることから、左右一対の上骨部材及び下骨部材と、左右一対の座面区画部材とは、X字状に形成されたクロスメンバー対によって連結されていることになる。したがって、クロスメンバー対の交差角度が変化することによって、左右一対の上骨部材及び下骨部材と座面区画部材との左右方向の距離が変化する。つまり、クロスメンバー対の交差角度が変化されることによって、車いす用車体フレームは、左右方向に折り畳まれることになる。
このとき、座フレームは、支持機構を介してメインフレームに連結されているから、車いす用車体フレームが左右方向に折り畳まれる際に、座フレームはメインフレームに対して幾何学的位置関係が維持される。したがって、座フレームがメインフレームに対して自由に変位することがないので、車いす用車体フレームの折畳動作は、簡単なものとなる。さらに、クロスメンバー対が各ヒンジ機構よりも前方に配置されることにより、リクライニングを実現するための機構と折りたたみを実現するための機構とが別個独立して構成されることになる。したがって、リクライニング機構及び折畳機構が簡単な構造で実現される。
(5) 上記第1ヒンジ機構は、上記前上骨部材の後端に設けられた前ブロック部材と、上記後上骨部材の前端に設けられた後ブロック部材と、両者を連結する連結ピンとを備えて構成され得る。このとき、前ブロック部材又は後ブロック部材のいずれか一方には、上記後上骨部材の俯仰中心軸線に沿って突出する係合軸部が形成され、前ブロック部材又は後ブロック部材のいずれか他方には、上記俯仰中心軸線に沿って係合凹部が設けられており、上記係合軸部が、上記俯仰中心軸線の方向に沿って上記係合凹部に所定のはめあいによって回動可能に嵌合された構造が採用され得る。
この構成では、俯仰動作を実現する第1ヒンジ機構は、前後一対のブロック部材が連結されることによって構成される。このとき、両者に設けられた係合軸部が係合凹部に嵌め込まれるので、第1ヒンジ機構は、高い剛性が確保される。すなわち、係合軸部が係合凹部に所定のはめあいにより嵌合されることによって、後上骨部材は、前上骨部材に対してねじれることなく、俯仰中心軸線の回りに正確に回動する。これにより、座面の後方部分及び背面がリクライニングされる際に、車いす用車体フレームがねじれることがないという利点がある。
(6) 上記前ブロック部材と上記後ブロック部材とは、上記俯仰中心軸線に沿ってあいじゃくり状に結合されている構造が好ましい。
かかる構造では、前後両ブロック部材が互いにあいじゃくり状に結合されるので、上記第1ヒンジ機構の剛性は、さらに高くなるという利点がある。
(7) 上記第1ヒンジ機構の俯仰中心軸線と上記第2ヒンジ機構の俯仰中心軸線とは、一致されているのが好ましい。
この構成では、座面の後方部分が屈曲する位置とメインフレームが屈曲される位置とが一致することになるので、リクライニング時において、当該車いす用車体フレームが採用された車いすの利用者は、違和感を覚えることはない。
(8) 上記支持機構は、上下方向に沿って配置され、上記上骨部材と上記下骨部材とを連結する筒状部材と、上端が上記座面区画部材に連結され、下端部から上記筒状部材に挿通された棒状部材とを有して構成され得る。
この構成では、筒状部材に棒状部材が挿通されることによって、当該棒状部材は、上下方向に変位可能な状態で筒状部材に位置決めされ、その結果、メインフレームと座フレームとの幾何学的位置関係が保持される。つまり、筒状部材と棒状部材とを有する簡単な構造によって、メインフレームと座フレームとの幾何学的位置関係が保持されるという利点ある。
(9) 上記座面区画部材のうち上記クロスメンバー対が連結された部分は、外筒部材に内軸部材が挿通されることによって構成されており、外筒部材は、内軸部材に対して軸方向を中心に回動自在に設けられた構造であるのが好ましい。
この構成では、内軸部材に対して外筒部材が軸方向を中心として回動可能であるから、前述のように、クロスメンバー対の交差角度が変化した場合であっても外筒部材が回転することによって、当該クロスメンバー対の交差角度の変化を相殺するように座面区画部材が回転することになる。その結果、例えば、座面区画部材にシート部材が固定されている場合であっても、当該シート部材が強く引っ張られたり、又は弛んでしまうことが防止される。
(10)また、上記目的が達成されるため、本願に係る車いす用車体フレームは、左右方向に沿って対向配置されると共に前後方向に延びる一対の上骨部材及び各上骨部材の下方に当該各上骨部材に平行に配置された一対の下骨部材を有するメインフレームと、各上骨部材の前半部分に沿って配置され、座面の前半部分を構成するシート部材が装着される一対の座面区画部材を有する座フレームと、各上骨部材の後端部に設けられ、背面を構成するシート部材が装着される一対の背面区画部材を有する背フレームと、一端が一方の座面区画部材の所定部に連結されると共に他端が他方の下骨部材の所定部に連結された一のクロスメンバー及び一端が他方の座面区画部材の所定部に連結されると共に他端が一方の下骨部材の所定部に連結された他のクロスメンバーを有し、互いの中央部同士が回動自在に結合されることによってX字状に形成されたクロスメンバー対と、メインフレームに対する座フレームの幾何学的位置関係を維持すべくメインフレームに対して座フレームを支持する支持機構とを備え、上記各上骨部材は当該上骨部材の前半部分を構成する前上骨部材及び座面の後半部分を構成するシート部材が装着される後上骨部材に二分割され、且つ後上骨部材が前上骨部材に対して相対的に俯仰可能なようにヒンジ機構を介して連結されており、上記クロスメンバー対は、当該ヒンジ機構よりも前方に配置されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、座フレームの座面区画部材にシート部材が装着されることによって座面の前半部分が構成され、後上骨部材にシート部材が装着されることによって座面の後半部分が構成される。また、背フレームの背面区画部材にシート部材が装着されることによって背面が構成される。そして、後上骨部材がヒンジ機構を介して下方へ倒伏することにより、座面の後方部分は、下方へ沈下する。このとき、背フレームは、メインフレームの上骨部材に設けられているから、後上骨部材が下方に倒伏することにより、背面が後方へ傾斜する。つまり、座面の後方部分が下方へ沈下すると共に背面が後方へ傾斜し、座面及び背面は、リクライニングする。
また、座フレームの一方の座面区画部材と他方の下骨部材とが一のクロスメンバーにより連結され、且つ座フレームの他方の座面区画部材と一方の下骨部材とが他のクロスメンバーにより連結されていることから、左右一対の上骨部材及び下骨部材と、左右一対の座面区画部材とは、X字状に形成されたクロスメンバー対によって連結されていることになる。したがって、クロスメンバー対の交差角度が変化することによって、左右一対の上骨部材及び下骨部材と座面区画部材との左右方向の距離が変化する。つまり、クロスメンバー対の交差角度が変化されることによって、車いす用車体フレームは、左右方向に折り畳まれることになる。
このとき、座フレームは、支持機構を介してメインフレームに連結されているから、車いす用車体フレームが左右方向に折り畳まれる際に、座フレームはメインフレームに対して幾何学的位置関係が維持される。したがって、座フレームがメインフレームに対して自由に変位することがないので、車いす用車体フレームの折畳動作は、簡単なものとなる。さらに、クロスメンバー対が上記ヒンジ機構よりも前方に配置されることにより、リクライニングを実現するための機構と折りたたみを実現するための機構とが別個独立して構成される。したがって、リクライニング機構及び折畳機構が簡単な構造で実現される。
(11)上記ヒンジ機構は、上記前上骨部材の後端に設けられた前ブロック部材と、上記後上骨部材の前端に設けられた後ブロック部材と、両者を連結する連結ピンとを備えて構成され得る。このとき、前ブロック部材又は後ブロック部材のいずれか一方には、上記後上骨部材の俯仰中心軸線に沿って突出する係合軸部が形成され、前ブロック部材又は後ブロック部材のいずれか他方には、上記俯仰中心軸線に沿って係合凹部が設けられており、上記係合軸部は、上記俯仰中心軸線の方向に沿って上記係合凹部に所定のはめあいによって回動可能に嵌合された構造が採用され得る。
この構成では、俯仰を実現するヒンジ機構は、前後一対のブロック部材が連結されることによって構成される。このとき、両者に設けられた係合軸部が係合凹部に嵌め込まれるので、ヒンジ機構は、高い剛性が確保される。すなわち、係合軸部が係合凹部に所定のはめあいにより嵌合されることによって、後上骨部材は、前上骨部材に対してねじれることなく、俯仰中心軸線の回りに正確に回動する。これにより、座面の後方部分及び背面がリクライニングされる際に、車いす用車体フレームがねじれることがないという利点がある。
(12)上記前ブロック部材と上記後ブロック部材とは、上記俯仰中心軸線に沿ってあいじゃくり状に結合されている構造が好ましい。
かかる構造では、前後両ブロック部材が互いにあいじゃくり状に結合されるので、上記ヒンジ機構の剛性は、さらに高くなるという利点がある。
(13)上記支持機構は、上記一のクロスメンバーの中間部と上記メインフレームとを連結する第1の連結棒と、上記他のクロスメンバーの中間部と上記メインフレームとを連結する第2の連結棒とを備え、各連結棒の両端部は、上記各クロスメンバー及び上記メインフレームに回動自在に連結されている請求項7ないし9のいずれかに記載の車いす用車体フレーム。
この構成では、車いす用車体フレームが左右方向に折り畳まれるときには、一対の上骨部材及び下骨部材が互いに近接し、且つ各上骨部材に沿って配置された一対の座面区画部材が互いに近接する。このとき、第1連結棒によって一のクロスメンバーとメインフレームが連結されており、第2連結棒によって他のクロクメンバーとメインフレームとが連結されているから、各クロスメンバーに連結された座フレームは、メインフレームに対する幾何学的位置関係が維持される。したがって、座フレームがメインフレームに対して自由に変位することがないので、車いす用車体フレームの折畳動作は、簡単に且つ円滑に行われる。
以上のように本発明によれば、座面の後方部分及び背面がリクライニングされることから、当該車いす用車体フレームが採用された車いすの利用者は、リクライニングの際に背中部分が後方へ倒れると同時に臀部が下方へ沈み込むから、体勢がくずれることなく、快適なリクライニングが実現される。しかも、クロスメンバー対が配置されることによって、当該車いす用車体フレームが折り畳まれるので、当該車いす用車体フレームが採用された車いすは、コンパクトに収納され、自動車等に容易に積載することができる。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
<第1の実施形態>
(1) 本実施形態の概略と特徴点
図1は、本発明の第1の実施形態に係る車いす用車体フレーム10の斜視図である。
この車いす用車体フレーム10は、車いすの骨格を構成するものであって、メインフレーム11と、メインフレーム11と一体的に形成された背フレーム12と、メインフレーム11に沿って配置された座フレーム13と、座フレーム13をメインフレーム11に対して位置決め保持する支持機構14と、後述されるように配置されたクロスメンバー対15、16とを備えている。
本実施形態に係る車いす用車体フレーム10の特徴とするところは、座フレーム13の中間部分において当該座フレーム13がメインフレーム11と共に屈曲可能となっており、これによって背フレーム12が後方へ傾斜すると同時に座フレーム13の後方部分のみが下方へ沈下するように構成されている点、及び上記各クロスメンバー対15、16によって車いす用車体フレーム10が左右方向に折り畳まれるようになっている点である。以下、車いす用車体フレーム10の構造について詳述される。
(2) メインフレームの構造
メインフレーム11、背フレーム12、座フレーム13は、例えばアルミニウム合金等の金属製の棒状部材により構成されている。メインフレーム11は、一対の上骨部材17、18(座面を区画する部材を支持する部材)と一対の下骨部材19、20とを備えている。同図が示すように、上骨部材17と上骨部材18とは、左右方向に沿って対向配置されており且つ前後方向に延びている。また、下骨部材19及び下骨部材20は、それぞれ、上骨部材17、18の鉛直下方に配置されており、上骨部材17、18と平行に且つ前後方向に延びて配置されている。
上骨部材17と下骨部材19とは、連結部材21、22によって連結されている。連結部材21は、例えば、アルミニウム合金等の金属からなるパイプ部材により構成される。本実施形態では、連結部材21の上部は湾曲され、上骨部材17と連結されている。なお、この連結部材21には、車いすの前輪を構成するキャスターが取り付けられるようになっている。一方、連結部材22は、矩形の板状に形成されており、例えば、アルミニウム合金等の金属から構成されている。この連結部材22には、車いすの後輪が装着されるようになっており、そのための必要な強度が確保されるために、連結部材22の肉厚寸法は、所定の値に設定されている。また、上骨部材18と下骨部材20とは、連結部材23、24によって連結されている。これら連結部材23、24は、それぞれ、上記連結部材21、22と同様の構成であるので、その説明は省略される。
本実施形態では、メインフレーム11の剛性が高く維持されるために、補強部材25〜28が設けられている。補強部材25〜28は、例えば、アルミニウム合金等の金属からなるパイプにより構成されており、それぞれが略L字状に形成されている。補強部材25は、上記連結部材21の上端部と上骨部材17の中間部とを連結しており、補強部材26は、上骨部材17の中間部と上記補強部材22の上端部とを連結している。同様に、補強部材27は、上記連結部材23の上端部と上骨部材18の中間部とを連結しており、補強部材28は、上骨部材18の中間部と上記補強部材24の上端部とを連結している。なお、補強部材26、28の後端部には、後述される伸縮シリンダCを支持するためのブラケット34が設けられている。
(3) 背フレーム
背フレーム12は、一対の棒状部材32、33(背面を区画する部材)を備えており、これらは、同図が示すように、上記上骨部材17、18に対して後方へ延設されている。つまり、本実施形態では、背フレーム12を構成する棒状部材32、33は、それぞれ、メインフレーム11を構成する上骨部材17、18と一体的に形成されている。もっとも、棒状部材32,33は、メインフレーム11と別体に形成され、上記上骨部材17、18に連結される構造であってもよいことは勿論である。本実施形態では、各棒状部材32、33の上部に、把手Gが設けられている。この把手Gは、車いすの利用者を介護する介護者が存在するときに、当該介護者が把持するものである。
上記各棒状部材32、33は、斜め上方へ延びており、両者は、左右方向に平行に配置されている。これら棒状部材32、33には、シート部材が取り付けられるようになっており、シート部材が取り付けられることによって車いすのシート背面が構成されるようになっている。また、各棒状部材32、33には、伸縮シリンダCを支持するためのブラケット35が設けられている。なお、この場合、伸縮シリンダCは、例えば伸縮可能なガスシリンダ等が採用され得る。そして、伸縮シリンダCの両端部が上記ブラケット35及びブラケット34に連結されることにより、当該伸縮シリンダCは、メインフレーム11と背フレーム12との間に配置されることになる。
(4) 第1ヒンジ機構
メインフレーム11を構成する上骨部材17は、前上骨部材29と後上骨部材30とに二分割されており、両者は、ヒンジ機構31(第1ヒンジ機構)を介して回動可能に連結されている。同様に、上記上骨部材18は、前上骨部材36と後上骨部材37とに二分割されており、両者は、ヒンジ機構38(第1ヒンジ機構)を介して回動可能に連結されている。なお、上記補強部材25、27は、上記前上骨部材29、36の上面側に連結されている。
これらヒンジ機構31、38により、後上骨部材30、37は、それぞれ、前上骨部材29、36に対して俯仰することができるようになっている。したがって、前上骨部材29、36に対して後上骨部材30、38が俯仰すると、メインフレーム11の後方部分(後上骨部材30、38)が後方下側へ傾斜する(沈み込む)と共に背フレーム12が後方へ倒伏することになる。このとき、背フレーム12は、メインフレーム11に対して上記伸縮シリンダCを介して連結支持されているから、背フレーム12が後方へ倒伏することによって伸縮シリンダCが縮短され、逆に、背フレーム12が前方へ起立することによって伸縮シリンダCが伸長する。
図2は、ヒンジ機構38の拡大正面図であり、図3は、ヒンジ機構38の一部断面分解拡大平面図である。なお、ヒンジ機構31は、ヒンジ機構38と同様の構成である。したがって、以下では、ヒンジ機構38の構造についてのみ説明され、ヒンジ機構31の説明は、省略される。
これらの図が示すように、ヒンジ機構38は、前ブロック部材39と、後ブロック部材40と、連結ピン41とを備えている。なお、図3では、連結ピン41の図示は省略されている。前ブロック部材39は、上記前上骨部材36の後端に取り付けられており、後ブロック部材40は、上記後上骨部材37の前端に取り付けられている。
図4は、前ブロック部材39の構造を示すための後上骨部材36の要部拡大正面図であり、図5は、図4におけるV−V断面図、図6は、図4におけるVI−VI断面図である。また、図7は、後ブロック部材39の構造を示すための後上骨部材37の要部拡大正面図であり、図8は、要部拡大平面図、図9は、要部拡大側面図である。
図2及び図3(適宜図4〜図6参照)が示すように、前ブロック部材39は、外形形状が略矩形のブロック状に形成されており、左右方向(図3では上下方向)に段部42(しゃくり)が形成されている。この段部42には、さらに同方向に沿って凹部43(係合凹部)が設けられている。この凹部43は円形であり、その内径は、一定寸法に精度良く仕上げられている。そして、この凹部43の中央部には、さらに同方向に貫通する貫通孔44が設けられている。この貫通孔44は、上記連結ピン41が挿通されるようになっている。
一方、後ブロック部材40は、外形形状が上記前ブロック部材39と同様に略矩形のブロック状に形成されており、左右方向(図3では上下方向)に段部45(しゃくり)が形成されている。この段部45には、さらに同方向に沿って軸部46(係合軸部)が形成されている。この軸部46は円柱状に形成されており、その外径は、上記凹部43の内径に対応されて一定寸法に精度良く仕上げられている。すなわち、軸部46は、凹部43に所定のはめあいにより嵌合されるようになっており、これにより、軸部46は、凹部43に対してがたつきのない安定した回動動作が可能となっている。また、この軸部46の中央部には、同方向に貫通する貫通孔47が設けられている。この貫通孔47は、上記連結ピン41が挿通されるようになっている。
図3が示すように、前ブロック部材39と後ブロック部材40とは、左右方向に沿って嵌め合わされる。このとき、両者には、上記段部42、45が形成されているから、前ブロック部材39と後ブロック部材40とは、いわゆるあいじゃくり状態で嵌め合わされることになる。しかも、前ブロック部材39の凹部43に後ブロック部材40の軸部46が嵌合する。この状態で、同図では図示されていないが、上記連結ピン41が貫通孔44、47に挿通され、前ブロック部材39と後ブロック部材40とが回動可能な状態で確実に連結される。なお、本実施形態では、連結ピン41が容易に挿通されるように、貫通孔47には、座ぐり加工が施されている。
(5) 座フレーム
次に、図1が示すように、座フレーム13は、一対の座面区画部材48、49(座面を区画する部材)を備えている。座面区画部材48、49は、それぞれ、上記上骨部材17、18に沿って前後方向に延びている。これら座面区画部材48、49には、シート部材が取り付けられるようになっており、シート部材が取り付けられることによって、車いすの座面が構成されるようになっている。なお、本実施形態では、座面区画部材48、49は、受け具50によって支持された状態で上骨部材17、18の側方に配置されている。
この受け具50は、アルミニウム合金等の金属のほかゴムや樹脂等により構成される。本実施形態では、受け具50は、同図が示すように略U字状に形成され、上骨部材17、18に取り付けられている。そして、座面区画部材48、49は、この受け具50に支持されることによって、上骨部材17、18と直接に接触することが回避されている。なお、受け具50は、前後方向に沿ってさらに多数設けられていてもよい。
(6) 第2ヒンジ機構
座フレーム13を構成する座面区画部材48は、前座面区画部材51と後座面区画部材52とに二分割されており、両者は、ヒンジ機構53(第2ヒンジ機構)を介して回動可能に連結されている。同様に、上記座面区画部材49も、前座面区画部材54と後座面区画部材55とに二分割されており、両者は、ヒンジ機構56(第2ヒンジ機構)を介して回動可能に連結されている。これらヒンジ機構53、56により、後座面区画部材52、55は、それぞれ、前座面区画部材51、54に対して俯仰することができるようになっている。したがって、前述のように、メインフレーム11を構成する後上骨部材30、37が俯仰すると、当該後上骨部材30、37と共に座フレーム13を構成する後座面区画部材52、55が俯仰することになる。このことによる作用効果については、後に詳述される。
図10は、上記座面区画部材48の要部拡大分解斜視図であり、ヒンジ機構53の構造が図示されている。なお、ヒンジ機構56は、ヒンジ機構53と同様の構成である。したがって、以下では、ヒンジ機構53の構造についてのみ説明され、ヒンジ機構56の説明は、省略される。
同図が示すように、ヒンジ機構53は、前座面区画部材51の後端に突設された略矩形の連結板部57と、後座面区画部材52の先端に軸方向に沿って設けられた溝58と、連結ピン59とを備えている。そして、連結板部57が溝58内に嵌め込まれ、その状態で両者に連結ピン59が挿通されることによって、後座面区画部材52は、前座面区画部材51に対して連結ピン59を俯仰中心として俯仰するようになっている。つまり、上記連結板部57及び溝58によってクレビスコネクターが構成され、上記連結ピン59によって連結されている。すなわち、このとき、連結ピン59は、クレビスピンを構成することになる。
また、特に本実施形態では、図1が示すように、上記連結ピン59の中心(仮想中心軸線)と、上記連結ピン41の中心(仮想中心軸線)とが一致されている。すなわち、上記第1ヒンジ機構31による後上骨部材30の俯仰中心軸線と、上記ヒンジ機構53による後座面区画部材52の俯仰中心軸線とは、一致されている。同様に、上記第1ヒンジ機構38による後上骨部材37の俯仰中心軸線と上記ヒンジ機構56による後座面区画部材55の俯仰中心軸線とが一致されている。このことによる作用効果については、後に詳述される。
さらに、本実施形態では、図10が示すように、前座面区画部材51は、二分割されている。具体的には、前座面区画部材51の前方部分は、筒状部材60(外筒部材)から構成され、前座面区画部材51の後方部分には、嵌合軸部材61(内軸部材)が形成されている。そして、この嵌合軸部材61が筒状部材60に嵌め込まれることによって、全体として前座面区画部材51が構成されている。
後に詳述されるクロスメンバー対15、16は、上記筒状部材60に連結されている。また、嵌合軸部材61は、前座面区画部材51の前方部分の後端部に一体的に形成されており、当該前方部分の外径が縮径されることによって形成されている。筒状部材60の内径は、嵌合軸部材61の外径に対応されている。したがって、同図の矢印62の方向に沿って嵌合軸部材61が筒状部材60の内部に挿通された場合には、筒状部材60は、嵌合軸部材61にがたつきが生じることなく支持され、且つ嵌合軸部材61に対して軸方向を中心として相対的に回動可能となっている。筒状部材60が相対的に嵌合軸部材61に対して回転することによる作用効果については、後述される。なお、前座面区画部材54も前座面区画部材51と同様の構造であるので、その説明は省略される。
(7) クロスメンバー対
次に、図1が示すように、座フレーム13を構成する座面区画部材48、49には、上記クロスメンバー対15、16が連結されている。クロスメンバー対15は、一対のクロスメンバー63、64を備えている。本実施形態では、クロスメンバー対15とクロスメンバー対16とは、同様の構成であり、クロスメンバー対16は、クロスメンバー対15の後方に当該クロスメンバー対15と平行に配置されている。また、各クロスメンバー対15、16は、座フレーム13及びメインフレーム11の前方に配置されている。具体的には、各クロスメンバー対15、16は、上記ヒンジ機構31、38及びヒンジ機構53、56の双方よりも前方に配置されている。このことによる作用効果については、後述される。なお、本実施形態では、2対のクロスメンバー対15、16が設けられているが、さらに多数対のクロスメンバー対が設けられていてもよいし、1対のクロスメンバー対のみが設けられていてもよい。
各クロスメンバー63、64は、本実施形態では、アルミニウム合金等等の金属製の丸パイプにより構成されている。もっとも、各クロスメンバー63、64は、例えば角パイプや無垢材等により構成されていてもよいことは勿論である。各クロスメンバー63、64は、同一構造の部材であって、両者がX字状に交差配置されている。各クロスメンバー63、64は、回動中心軸65によって連結されており、これにより、各クロスメンバー63、64は、回動中心軸65を回動中心として相対的に回動自在となっている。なお、回動中心軸65は、止め輪(リテーナ)等によって抜け止めがなされている。
クロスメンバー63(一方のクロスメンバー)の一端部66は、座面区画部材48(一方の座面区画部材)の上記筒状部材60(図10参照)に連結固定されており、他端部67が下骨部材20(他方の下骨部材)に連結されている。また、クロスメンバー64(他方のクロクメンバー)の一端部(図1では図示せず)は、座面区画部材49(他方の座面区画部材)の筒状部材(図1では図示せず)に連結固定されており、他端部68が下骨部材19(一方の下骨部材)に連結されている。クロスメンバー64も同様に各座面区画部材48、49及び下骨部材19、20に連結されている。クロスメンバー63、64のそれぞれの一端部64等は、例えば溶接によって座面区画部材48、49(具体的には、上記筒状部材60)に固定されている。
クロスメンバー63、64のそれぞれの他端部67、68は、図示されていない支持ピンを介して下骨部材20、19に連結されている。具体的には、各下骨部材20、19には、それぞれ一対の支持板69、70が設けられており、クロスメンバー63、64の各他端部67、68に支持ピンが挿通されている。そして、この支持ピンの両端部が支持板69、70に支持されることによって、クロスメンバー63、64の他端部67、68は、支持板69、70に対して回動可能な状態で支持されている。
(8) 支持機構
一方、前述のように、座フレーム12は、図1及び図10が示すように支持機構14によってメインフレーム11に対して支持されている。この支持機構14は、連結パイプ71(筒状部材)と連結棒72(棒状部材)とを備えており、各下骨部材19、20にそれぞれ設けられている。なお、各支持機構14は、同様の構成であるから、以下では、下骨部材19側に配置された支持機構14のみについて説明される。
支持機構14を構成する連結パイプ71及び連結棒72は、例えばアルミニウム合金等の金属に構成されている。連結パイプ71の下端部は、メインフレーム11を構成する下骨部材19に固定されている。本実施形態では、連結パイプ71は、ブラケット73を介して下骨部材19に連結されている。なお、連結パイプ71の上端部が、所要のブラケット等を介して上骨部材17側に連結されていてもよいことは勿論である。
連結棒72は、座面区画部材48と一体的に形成されている。具体的には、連結棒72は、前座面区画部材51の後方(上記ヒンジ機構53の近傍)に設けられており、前座面区画部材51に直交して下方へ延びている。すなわち、連結棒72の上端部が前座面区画部材51に連結され、且つ連結棒72は、その下端部側から連結パイプ71の内側に挿通されている。連結棒72の外径は、連結パイプ71の内径に対応されており、連結棒72は、がたつきが生じることなくぴったりと連結パイプ71内に挿通されている。ただし、連結棒72は、連結パイプ71に対して、その軸方向(上下方向)に沿ってスライド自在となっている。
本実施形態に係る車いす用車体フレーム10は、前述のように、連結部材21、23にキャスターが取り付けられ、連結部材22、24に後輪が取り付けられると共に、背フレーム12及び座フレーム13にシート部材が装着されることによって、背面及び座面を有する車いすが構成される。そして、この車いす用車体フレーム10によれば、当該車いすは、次のような動作が可能である。
(9) 車いす用車体フレームの機能
図11及び図12は、車いす用車体フレーム10の側面図であり、車いす用車体フレーム10のリクライニング動作を説明するものである。
図11が示すように、背フレーム12は、メインフレーム11の上骨部材17、18と一体的に設けられており、後上骨部材30、37は、ヒンジ機構31、38を介して前上骨部材29、36と連結されている。したがって、図12が示すように、ヒンジ機構31、38を介して後上骨部材30、37が下方に倒伏することにより、背フレーム12(背面)も後方へ傾斜する。一方、座フレーム13については、ヒンジ機構53、56を介して後座面区画部材52、55が下方に倒伏することによって、座面の後方部分が下方へ沈下する。つまり、座面の後方部分のみが下方へ沈下すると共にシート背面が後方へ傾斜し、座面及びシート背面は、リクライニングする。
図13及び図14は、車いす用車体フレーム10の正面図であり、車いす用車体フレーム10の折畳動作を説明するものである。
図13が示すように、座フレーム13は、支持機構14を介してメインフレーム11に連結されており、しかも、上述のようにクロスメンバー対15、16を介してメインフレーム11と連結されている。したがって、図14が示すように、クロスメンバー対15、16を構成するクロスメンバー63、64の交差角度が変化することによって、左右一対の上骨部材17、18及び下骨部材19、20と座面区画部材48、49との左右方向の距離が変化する。つまり、クロスメンバー63、64の交差角度が変化されることによって、車いす用車体フレーム10は、左右方向に折り畳まれることになる。
しかも、このとき、支持機構14によって、座フレーム13はメインフレーム11に対して幾何学的位置関係が保持され、メインフレーム11に対して上下方向にのみスライドすることができるので、車いす用車体フレーム10の折畳動作がスムーズに行われる。さらに、クロスメンバー対15、16が上記各ヒンジ機構31、38、53、56(図1参照)よりも前方に配置されているので、上記リクライニング動作を実現するための機構及び折畳動作を実現するための機構は、それぞれ別個独立して構成され得る。このことは、上記リクライニング動作を実現するための機構及び折畳動作を実現するための機構が、それぞれ容易且つ安価に構成されることを意味し、その結果、車いす用車体フレーム10の製造コストが抑えられるという利点がある。
このように、本実施形態に係る車いす用車体フレーム10では、座面の後方部分が下方へ沈み込みながら背面がリクライニングされるので、当該車いすの利用者は、リクライニングの際に体勢がくずれることなく、快適なリクライニングが実現される。しかも、クロスメンバー対15、16が配置されることによって、当該車いすが折畳可能となるので、当該車いすはコンパクトに収納され、自動車等に容易に積載することができる。
特に、本実施形態に係る車いす用車体フレーム10では、次のような作用効果を奏する。
上記後上骨部材17、18の俯仰を実現するヒンジ機構31、38は、前後一対のブロック部材39、40が連結されることによって構成される。このとき、両者に設けられた軸部46が凹部43に嵌め込まれるので、これらヒンジ機構31、38は、高い剛性が確保される。すなわち、後上骨部材17、18は、前上骨部材29,36に対してねじれることなく、連結ピン41の回りに正確に回動する。これにより、座面の後方部分及び背面がリクライニングされる際に、車いす用車体フレーム10がねじれることがなく、当該車いすの利用車にとって安心感のあるリクライニングが実現される。
また、上記一対のブロック部材39、40は、連結ピン41の中心軸線(俯仰中心軸線)に沿ってあいじゃくり状に結合されているので、上記ヒンジ機構31、38の剛性は、さらに高くなるという利点がある。しかも、上記ヒンジ機構31、38の俯仰中心軸線は、それぞれ、ヒンジ機構53、56の俯仰中心軸線と一致されているので、座面の後方部分が屈曲する位置とメインフレーム11が屈曲される位置とが一致することになる。したがって、リクライニング時において、当該車いすの利用車は違和感を覚えることはなく、一層安心感のあるリクライニングが実現される。
さらに、本実施形態では、支持機構14は、特に連結パイプ71に連結棒72が挿通支持されるという構造を備えるので、メインフレーム11と座フレーム13との幾何学的位置関係が簡単且つ確実に保持され、支持機構14が安価に構成されるという利点がある。
加えて、座面区画部材48、49のうちクロスメンバー対15、16が連結された部分、すなわち、前座面区画部材51、54は、筒状部材60に嵌合軸部材61が挿通された構造を備えており、嵌合軸部材61に対して筒状部材60が軸方向回りに回動可能であるから、クロスメンバー63、64の交差角度が変化した場合に、当該クロスメンバー63、64の交差角度の変化を相殺するように座面区画部材48、48が回転することになる。その結果、座面区画部材48、49にシート部材が固定されている場合であっても、当該シート部材が強く引っ張られたり、又は弛んでしまうことが防止されるという利点がある。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明される。
図15は、本発明の第2の実施形態に係る車いす用車体フレーム80の斜視図である。
この車いす用車体フレーム80も上記第1の実施形態に係る車いす用車体フレーム10と同様に、車いすの骨格を構成するものであって、メインフレーム11と、メインフレーム11と一体的に形成された背フレーム12と、メインフレーム11に沿って配置された座フレーム81と、座フレーム81をメインフレーム11に対して位置決め保持する支持機構82と、後述されるように配置されたクロスメンバー対15、16とを備えている。
本実施形態に係る車いす用車体フレーム80が上記第1の実施形態に係る車いす用車体フレーム10と異なるところは、(a) 第1の実施形態では、座フレーム13がその中間部分において屈曲可能となっていたのに対し、本実施形態に係る車いす用車体フレーム80では、座フレーム81(座面を区画する部材)は屈曲する構造を有さず、メインフレーム11の前方部分に沿って配置されている点、(b) 第1の実施形態では、座面は、座フレーム13によって構成されていたのに対し、本実施形態に係る車いす用車体フレーム80では、座フレーム81が座面の前方部分を構成し、座面の後方部分は、メインフレーム11によって構成される点、及び(c) 上記第1の実施形態では、支持機構14は、連結パイプ71と連結棒72とを備えているのに対し、本実施形態に係る車いす用車体フレーム80では、フラットバー87、88により構成されている点である。なお、その他の構成については、上記第1の実施形態に係る車いす用車体フレーム10と同様である。
座フレーム81は、一対の座面区画部材84、85を備えている。座面区画部材84、85は、それぞれ、上記上骨部材17、18に沿って前後方向に延びている。これら座面区画部材84、85には、シート部材が取り付けられるようになっており、シート部材が取り付けられることによって、車いすの座面の前半部分が構成されるようになっている。
また、本実施形態では、座面の後半部分は、メインフレーム11の後上骨部材30、37によって構成される。すなわち、これら 後上骨部材30、37にはシート部材が取り付けられるようになっており、シート部材が取り付けられることによって、車いすの座面の後半部分が構成されるようになっている。したがって、当該車いすに利用者が腰掛けた場合には、利用者の太ももから膝の部分が座面区画部材84、85によって支持され、太ももから臀部が後上骨部材30、37によって支持されることになる。すなわち、本実施形態では、この後上骨部材30、37が座面を区画する部材を兼ねている。
本実施形態では、上記第1の実施形態に係る車いす用車体フレーム10と同様に、座面区画部材84、85は、受け具86によって支持されている。すなわち、この受け具86は、上骨部材17、18に固定されており、座面区画部材84、85は、この受け具86に支えられた状態で上骨部材17、18の側方に配置されている。なお、同図では、簡略化のために、上骨部材17側に設けられた受け具86のみ図示されているが、実際には上骨部材18側にも受け具86が設けられている。
この受け具86は、上記第1の実施形態に係る車いす用車体フレーム10と同様に、アルミニウム合金等の金属のほかゴムや樹脂等により構成される。座面区画部材84、85は、この受け具86に支持されることによって、上骨部材17、18と直接に接触することが回避されている。なお、受け具86は、前後方向に沿ってさらに多数設けられていてもよい。
図16は、図15におけるXVI−XVI断面であり、支持機構82の構造を示している。
支持機構82は、同図が示すように一対のフラットバー87、88を備えている。各フラットバー87、88は、同様の形状、構成であって、左右対象に配置されている。一方のフラットバー87(第1の連結棒)は、クロスメンバー63とメインフレーム11とを力学的に連結している。具体的には、フラットバー87は、その両端部がそれぞれクロスメンバー63の中間部とメインフレーム11に設けられた補強部材89とに連結されている。この場合、フラットバー87は、ピン91によりクロスメンバー63及び補強部材89に連結されている。そして、特に本実施形態では、フラットバー87の両端部が補強部材89とクロスメンバー63とに位置合わせされるために、フラットバー87は、中間部分で屈曲されている。
また、他方のフラットバー88(第2の連結棒)は、クロスメンバー64とメインフレーム11とを力学的に連結している。具体的には、フラットバー88は、その両端部がそれぞれクロスメンバー64の中間部とメインフレーム11に設けられた補強部材90とに連結されている。この場合も、フラットバー88は、ピン91によって連結されている。そして、上記フラットバー87と同様に、フラットバー88の両端部が補強部材90とクロスメンバー64とに位置合わせされるために、フラットバー88は、中間部分で屈曲されている。
なお、上記補強部材89、90は、例えばアルミニウム合金等の金属からなるパイプ部材から構成され得る。補強部材89は、上骨部材17(具体的には前上骨部材29)と下骨部材19とに架け渡されるように配置され、補強部材90は、上骨部材18(具体的には前上骨部材36)と下骨部材20とに架け渡されるように配置されている。これにより、メインフレーム11の剛性が向上されている。ただし、補強部材89、90は、省略されていてもよいことは勿論である。そして、補強部材89、90が省略された場合は、フラットバー87、88は、メインフレーム11の他の部分に連結されればよい。
本実施形態に係る車いす用車体フレーム80においても、ヒンジ機構31、38を介して後上骨部材30、37が下方に倒伏することにより、背フレーム12(背面)も後方へ傾斜する。したがって、座面の後方部分が下方へ沈下すると共にシート背面が後方へ傾斜し、座面及びシート背面は、リクライニングする。さらに、上記第1の実施形態に係る車いす用車体フレーム10と同様に、クロスメンバー対15、16を構成するクロスメンバー63、64の交差角度が変化することによって、左右一対の上骨部材17、18及び下骨部材19、20と座面区画部材84、85との左右方向の距離が変化する。つまり、クロスメンバー63、64の交差角度が変化されることによって、車いす用車体フレーム10は、左右方向に折り畳まれることになる。
しかも、このとき、支持機構82によって、座フレーム81はメインフレーム11に対して幾何学的位置関係が保持されるので、車いす用車体フレーム80の折畳動作がスムーズに行われる。さらに、クロスメンバー対15、16が上記各ヒンジ機構31、38よりも前方に配置されているので、上記リクライニング動作を実現するための機構及び折畳動作を実現するための機構は、それぞれ別個独立して構成され得る。このことは、上記リクライニング動作を実現するための機構及び折畳動作を実現するための機構が、それぞれ容易且つ安価に構成されることを意味し、その結果、車いす用車体フレーム80の製造コストが抑えられるという利点がある。
このように、本実施形態に係る車いす用車体フレーム80では、座面の後方部分が下方へ沈み込みながら背面がリクライニングされるので、当該車いすの利用者は、リクライニングの際に体勢がくずれることなく、快適なリクライニングが実現される。しかも、クロスメンバー対15、16が配置されることによって、当該車いすが折畳可能となるので、当該車いすはコンパクトに収納され、自動車等に容易に積載することができる。
特に、本実施形態に係る車いす用車体フレーム80では、支持機構82は、フラットバー87、88により構成されるから、メインフレーム11と座フレーム13との幾何学的位置関係を維持するための構造がきわめて簡単である。したがって、支持機構82が一層安価に構成されるという利点がある。
本実施形態では、上記ヒンジ機構31、38が採用されているので、上記第1の実施形態と同様に、後上骨部材17、18は、前上骨部材29,36に対してねじれることなく、連結ピン41の回りに正確に回動し、これにより、座面の後方部分及び背面がリクライニングされる際に、車いす用車体フレーム80がねじれることがなく、当該車いすの利用車にとって安心感のあるリクライニングが実現されるという利点がある。ただし、当該ヒンジ機構31、38に代えて、他のヒンジ機構、たとえば従来から一般的に採用されているクレビスコネクターが採用されてもよい。
また、本実施形態では、座面区画部材84、85と上記クロスメンバー対15、16とは直接連結されているが、この構造に代えて、上記第1の実施形態と同様に、座面区画部材84。85が筒状部材(図10の参照符号60)及び嵌合軸部材(図10の参照符号61)を備えて構成されていてもよいことは勿論である。このような構造が採用された場合は、クロスメンバー63、64の交差角度が変化した場合に、当該クロスメンバー63、64の交差角度の変化を相殺するように座面区画部材84、85が回転することになり、その結果、座面区画部材84、85にシート部材が固定されている場合であっても、当該シート部材が強く引っ張られたり、又は弛んでしまうことが防止される。
本発明は、車いすのほか歩行器、シャワーキャリー等の骨組みを構成するフレームに適用され得る。また、本発明は、いわゆるバギー車の車体フレームにも適用され得る。
図1は、本発明の一実施形態に係る車いす用車体フレームの斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る車いす用車体フレームに採用されるヒンジ機構の拡大正面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る車いす用車体フレームに採用されるヒンジ機構の一部断面分解拡大平面図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る車いす用車体フレームの後上骨部材の要部拡大正面図である。 図5は、図4におけるV−V断面図である。 図6は、図4におけるVI−VI断面図である。 図7は、本発明の第1の実施形態に係る車いす用車体フレームの後上骨部材の要部拡大正面図である。 図8は、本発明の第1の実施形態に係る車いす用車体フレームの後上骨部材の要部拡大平面図である。 図9は、本発明の第1の実施形態に係る車いす用車体フレームの後上骨部材の要部拡大側面図である。 図10は、本発明の第1の実施形態に係る車いす用車体フレームの座面区画部材の要部拡大分解斜視図である。 図11は、本発明の第1の実施形態に係る車いす用車体フレームの側面図である。 図12は、本発明の第1の実施形態に係る車いす用車体フレームの側面図である。 図13は、本発明の第1の実施形態に係る車いす用車体フレームの正面図である。 図14は、本発明の第1の実施形態に係る車いす用車体フレームの正面図である。 図15は、本発明の第2の実施形態に係る車いす用車体フレーム80の斜視図である。 図16は、図15におけるXVI−XVI断面である。
符号の説明
10・・・車いす用車体フレーム
11・・・メインフレーム
12・・・背フレーム
13・・・座フレーム
14・・・支持機構
15・・・クロスメンバー対
16・・・クロスメンバー対
17・・・上骨部材
18・・・上骨部材
19・・・下骨部材
20・・・下骨部材
21・・・連結部材
22・・・連結部材
23・・・連結部材
24・・・連結部材
25・・・補強部材
26・・・補強部材
27・・・補強部材
28・・・補強部材
29・・・前上骨部材
30・・・後上骨部材
31・・・ヒンジ機構
32・・・棒状部材
33・・・棒状部材
36・・・前上骨部材
37・・・後上骨部材
38・・・ヒンジ機構
39・・・前ブロック部材
40・・・後ブロック部材
41・・・連結ピン
42・・・段部
43・・・凹部
44・・・貫通孔
45・・・段部
46・・・軸部
47・・・貫通孔
48・・・座面区画部材
49・・・座面区画部材
51・・・前座面区画部材
52・・・後座面区画部材
53・・・ヒンジ機構
54・・・前座面区画部材
55・・・後座面区画部材
56・・・ヒンジ機構
57・・・連結板部
58・・・溝
59・・・連結ピン
60・・・筒状部材
61・・・嵌合軸部材
63・・・クロスメンバー
64・・・クロスメンバー
65・・・回動中心軸
66・・・一端部
67・・・他端部
68・・・他端部
71・・・連結パイプ
72・・・連結棒
80・・・車いす用車体フレーム
81・・・座フレーム
82・・・支持機構
84・・・座面区画部材
85・・・座面区画部材
87・・・フラットバー
88・・・フラットバー
89・・・補強部材
90・・・補強部材
91・・・ピン

Claims (13)

  1. 座面を区画する部材と、当該座面を区画する部材に設けられ、背面を区画する部材とを有する車いす用車体フレームであって、
    座面を区画する部材は、ヒンジ機構を介して前側部材及び後側部材に二分割されており、後側部材が前側部材に対して俯仰することによって座面の後半部分及び背面が傾斜するように構成された車いす用車体フレーム。
  2. 上記座面を区画する部材は左右方向に対向配置され、各座面を区画する部材をそれぞれ支持する一対の部材を有するメインフレームが設けらると共に、
    相対的に回動可能な状態でX字状に形成されたクロスメンバー対が座面を区画する部材とこれを支持する部材との間に介在されることによって、当該座面を区画する部材及びこれを支持する部材が左右方向に折畳可能に配置されている請求項1に記載の車いす用車体フレーム。
  3. 上記クロスメンバー対は、上記ヒンジ機構よりも前方に配置されている請求項1又は2に記載の車いす用車体フレーム。
  4. 左右方向に沿って対向配置されると共に前後方向に延びる一対の上骨部材及び各上骨部材の下方に当該各上骨部材に平行に配置された一対の下骨部材を有するメインフレームと、
    各上骨部材に沿って配置され、座面を構成するシート部材が装着される一対の座面区画部材を有する座フレームと、
    各上骨部材の後端部に設けられ、背面を構成するシート部材が装着される一対の背面区画部材を有する背フレームと、
    一端が一方の座面区画部材の所定部に連結されると共に他端が他方の下骨部材の所定部に連結された一のクロスメンバー及び一端が他方の座面区画部材の所定部に連結されると共に他端が一方の下骨部材の所定部に連結された他のクロスメンバーを有し、互いの中央部同士が回動自在に結合されることによってX字状に形成されたクロスメンバー対と、
    メインフレームに対する座フレームの幾何学的位置関係を維持すべくメインフレームに対して座フレームを支持する支持機構とを備え、
    上記各上骨部材は前上骨部材及び後上骨部材に二分割され、且つ後上骨部材が前上骨部材に対して相対的に俯仰可能なように第1ヒンジ機構を介して連結されていると共に、上記各座面区画部材は前座面区画部材及び後座面区画部材に二分割され、且つ後座面区画部材が前座面区画部材に対して相対的に俯仰可能なように第2ヒンジ機構を介して連結されており、
    上記クロスメンバー対は、第1ヒンジ機構及び第2ヒンジ機構の双方よりも前方に配置されている車いす用車体フレーム。
  5. 上記第1ヒンジ機構は、
    上記前上骨部材の後端に設けられた前ブロック部材と、上記後上骨部材の前端に設けられた後ブロック部材と、両者を連結する連結ピンとを備え、
    前ブロック部材又は後ブロック部材のいずれか一方には、上記後上骨部材の俯仰中心軸線に沿って突出する係合軸部が形成され、
    前ブロック部材又は後ブロック部材のいずれか他方には、上記俯仰中心軸線に沿って係合凹部が設けられており、
    上記係合軸部は、上記俯仰中心軸線の方向に沿って上記係合凹部に所定のはめあいによって回動可能に嵌合されている請求項4に記載の車いす用車体フレーム。
  6. 上記前ブロック部材と上記後ブロック部材とは、上記俯仰中心軸線に沿ってあいじゃくり状に結合されている請求項5に記載の車いす用車体フレーム。
  7. 上記第1ヒンジ機構の俯仰中心軸線と上記第2ヒンジ機構の俯仰中心軸線とは、一致されている請求項4ないし6のいずれかに記載の車いす用車体フレーム。
  8. 上記支持機構は、
    上下方向に沿って配置され、上記上骨部材と上記下骨部材とを連結する筒状部材と、
    上端が上記座面区画部材に連結され、下端部から上記筒状部材に挿通された棒状部材とを有する請求項4ないし7のいずれかに記載の車いす用車体フレーム。
  9. 上記座面区画部材のうち上記クロスメンバー対が連結された部分は、外筒部材に内軸部材が挿通されることによって構成されており、外筒部材は、内軸部材に対して軸方向を中心に回動自在に設けられている請求項4ないし8のいずれかに記載の車いす用車体フレーム。
  10. 左右方向に沿って対向配置されると共に前後方向に延びる一対の上骨部材及び各上骨部材の下方に当該各上骨部材に平行に配置された一対の下骨部材を有するメインフレームと、
    各上骨部材の前半部分に沿って配置され、座面の前半部分を構成するシート部材が装着される一対の座面区画部材を有する座フレームと、
    各上骨部材の後端部に設けられ、背面を構成するシート部材が装着される一対の背面区画部材を有する背フレームと、
    一端が一方の座面区画部材の所定部に連結されると共に他端が他方の下骨部材の所定部に連結された一のクロスメンバー及び一端が他方の座面区画部材の所定部に連結されると共に他端が一方の下骨部材の所定部に連結された他のクロスメンバーを有し、互いの中央部同士が回動自在に結合されることによってX字状に形成されたクロスメンバー対と、
    メインフレームに対する座フレームの幾何学的位置関係を維持すべくメインフレームに対して座フレームを支持する支持機構とを備え、
    上記各上骨部材は当該上骨部材の前半部分を構成する前上骨部材及び座面の後半部分を構成するシート部材が装着される後上骨部材に二分割され、且つ後上骨部材が前上骨部材に対して相対的に俯仰可能なようにヒンジ機構を介して連結されており、
    上記クロスメンバー対は、当該ヒンジ機構よりも前方に配置されている車いす用車体フレーム。
  11. 上記ヒンジ機構は、
    上記前上骨部材の後端に設けられた前ブロック部材と、上記後上骨部材の前端に設けられた後ブロック部材と、両者を連結する連結ピンとを備え、
    前ブロック部材又は後ブロック部材のいずれか一方には、上記後上骨部材の俯仰中心軸線に沿って突出する係合軸部が形成され、
    前ブロック部材又は後ブロック部材のいずれか他方には、上記俯仰中心軸線に沿って係合凹部が設けられており、
    上記係合軸部は、上記俯仰中心軸線の方向に沿って上記係合凹部に所定のはめあいによって回動可能に嵌合されている請求項10に記載の車いす用車体フレーム。
  12. 上記前ブロック部材と上記後ブロック部材とは、上記俯仰中心軸線に沿ってあいじゃくり状に結合されている請求項11に記載の車いす用車体フレーム。
  13. 上記支持機構は、
    上記一のクロスメンバーの中間部と上記メインフレームとを連結する第1の連結棒と、上記他のクロスメンバーの中間部と上記メインフレームとを連結する第2の連結棒とを備え、各連結棒の両端部は、上記各クロスメンバー及び上記メインフレームに回動自在に連結されている請求項10ないし12のいずれかに記載の車いす用車体フレーム。

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