JP2005102902A - ゴルフプレー情報記録システム - Google Patents

Abstract

【課題】打球に使用したゴルフクラブのクラブ情報が自動的に収集できないというプレー情報として欠落する部分をなくし、かつ、ホールアウト後、各プレーヤーのスコアシートを、ホストコンピュータが自動的に作成することができる。
【解決手段】ゴルフクラブ２のグリップ部分に無線ＩＣタグによるクラブ情報記憶具を備え、コース３の地面にタグ情報読取装置５を高密度に埋め込み配置し、無線ＩＣタグを有するゴルフボール４を用いてこれを複数のタグ情報読取装置５が検出する。これら情報をデータサーバ８が収集してゴルフボール４の静止位置を演算すると共にクラブ情報記憶具から握り圧の情報を得てスイングの開始を判断する。ゴルフボール４が移動して次の静止位置が確定することにより、データサーバ８がホール番号とそのコースでの打球数とを演算するので、自動的にスコアシートをプリントアウトでき、また、プレー情報も充実させることができる。
【選択図】図１

Description

本発明は、センサを有するゴルフクラブとゴルフコース上でゴルフボール位置の特定が可能なシステムとを用いてプレーヤーのプレー状況の情報確認を行ないこれらゴルフプレー情報を容易に収集できると共に自動的にスコアシートを得ることができるゴルフプレー情報記録システムに関するものである。

ゴルフプレーにおいて、プレーヤーはスコアを手書きでスコアシートに記録しているが、ゴルフクラブによる打球の都度、細かな状況を記録収集する行為は、ホールごとでさえも、プレーの妨げとなるので禁止されるべきである。しかし、プレーヤーは自分の一打ごとに対するプレーの詳細、例えば、使用したクラブ種類の記述、ボール飛距離の測定、スイング動作の撮影などによりプレー情報を収集して、プレー技術の向上を図る欲求を禁じ得ない。

上述するような、ゴルフプレーおよびその技量向上の支援情報を供給するゴルフ情報システムが既に開示されている（特許文献１参照）。

このゴルフ情報システムでは、例えば、図１２に示されるように、プレーヤー１が必要事項を入力し所定情報を画面表示できる携帯端末１０１と収集情報を処理して所望データに作成するホストコンピュータ１０８とがコース３の設備以外に用意される。各コース３では、ゴルフボール情報を検出する複数のゴルフボールセンサ１０５、プレーヤー１の動作を撮影する複数のカメラ１０６、および少なくとも一つの気象観測装置１０７が備えられている。

携帯端末１０１は、プレーヤー１により所持され、ホストコンピュータ１０８と無線通信が可能であり、所定の入力により所望の出力が音声および／または画像で得られる。ゴルフボールセンサ１０５は複数位置からゴルフボール１０４を捉え、ゴルフボール１０４の位置方向からホストコンピュータ１０８の演算によりゴルフボール１０４の位置、速度、方向、飛距離、および打球の質を含むボール情報を得ることができる。従って、プレーヤー１は、事前に入力されたコース情報により、グリーン３２のホールカップ３３までの距離などの各種情報、また例えば気象観測装置１０７から気象条件、などを入手でき、更に、他の条件を加味したクラブ選択のアドバイスを得ることもできる。

しかし、上述した設備だけでは、複数のプレーヤーそれぞれに対する各ゴルフボール、更に使用したゴルフクラブの種別などの識別がつかず、このようなデータは、コースごとまたは打球毎にプレーヤーが携帯端末に入力する必要がある。

この改善策の一つとして、無線周波数タグでコード化されたゴルフボールを使用し、競技エリアの地面下に多数のアンテナを設け、アンテナで検知したコードによりゴルフボールを特定すると共にその位置を確定することにより、ゴルフボールの所有者を特定すると共に、ゴルフボールの位置精度を高めたゴルフ用設備が提案されている（特許文献２参照）。

しかしながら、特許文献１に特許文献２のゴルフ用設備に記載されたゴルフボールを使用したとしても、ボール情報は各プレーヤーごとに分離できるが、その打球ごとのプレー情報は得られない。

また、ゴルフクラブで、シャフトまたはヘッドにセンサおよびマイクロコンピュータを組み込み、スイング角度またはヘッドスピードをチェック可能としたものが提案されている（特許文献３参照）。

ここで、特許文献３に記載されたゴルフクラブに、センサの代わりに、特許文献２に記載のゴルフボールと同様、無線周波数タグによるクラブ情報のメモリを備えることにより、その位置をホストコンピュータへ送ることができる。

しかし、特定されたプレーヤーが多数のゴルフクラブの中から取り出して打球した一つのゴルフクラブのクラブ情報をホストコンピュータで自動識別して選択することは困難である。

従って、プレーヤーはプレー中にはプレーに集中し、ホールアウト後、各プレーヤーのスコアシートが自動的に作成されてプリントアウトされ、内容を各自で確認して署名することは困難である。
特開平９−２３９０８９号公報（図１参照） 特表２００３−５１８９９４号公報（図１参照） 特開平１１−１２８４３０号公報（図１、図２参照）

解決しようとする課題は、例えば打球に使用したゴルフクラブのクラブ情報が自動的に収集できないなど、プレー情報として欠落する部分があること、および、ホールアウト後、内容をプレーヤー各自が確認して署名する各プレーヤーのスコアシートを、ホストコンピュータが自動的に作成してプレーヤーに提供することができないので、プレーヤーがコースでプレーに集中できないことである。

本発明は、ゴルフ競技で全ホールをプレー終了後、プレーヤーのスコアシートを、ホストコンピュータが自動的に作成してプレーヤーに提供するため、無線通信により読取可能な個別識別情報をボール情報として内部のタグに記憶するゴルフボールと、無線通信により読取可能な個別識別情報をクラブ情報として記憶すると共にプレーヤーがグリップを握ったことを検知したことを打球開始信号として無線通信により送信するタグをクラブ情報記憶具として内部に備えるゴルフクラブとをコース上のゴルフ競技で用いている。また、各コースには、固定された位置情報を予め記憶し、前記打球開始信号を受けた際に前記ゴルフボールからボール情報、またゴルフクラブからクラブ情報を読み取り前記位置情報と共に前記ネットワークに転送する多数のタグ情報読取装置を分散して備えている。

このような構成により、前記ホストコンピュータが、前記ネットワークを介して、前記タグ情報読取装置から受けるタグ情報読取装置の位置情報およびボール情報から、静止するゴルフボールの位置を演算してホール番号を記録し、前記打球開始信号を受けた際に同一ホール番号内での打球数を演算して記録し、打球開始信号の受付後に演算して得たゴルフボールの静止位置がホールカップ内の場合にはそのコースをホールアウトしたと判断し所定の記録をスコアデータに作成するプログラムを備えることを本発明によるゴルフプレー情報記録システムの主要な特徴としている。

更に、プレーヤーの技量向上に必要なプレー情報を収集しネットワークを介してホストコンピュータを用いて記録するため、前記クラブ情報記憶具は、グリップを握ったプレーヤーの掌から体温、脈拍を含む生体情報を得る生体情報センサを備え、プレーヤーがグリップを握ったことを検知した際に前記生体情報を前記生体情報センサから得て記憶し、前記タグ情報読取装置は前記打球開始信号を受けた際に前記ゴルフクラブからクラブ情報と共に前記生体情報を読み取り前記ネットワークに転送している。

また、更に撮像情報取得装置および気象情報計測装置を固定した位置に備え、プレーヤーのショット映像およびその時点での風向き、風速を含む気象情報を位置情報と共にネットワークに送出している。これら送出時期は前記クラブ情報記憶具から前記ネットワークを介して前記打球開始信号を受けた時点である。また前記ホストコンピュータは受けた生体情報、カメラ情報、および気象情報をスコアデータに添付するゴルフプレー情報に記録するプログラムを備えている。

前記撮像情報取得装置および／または気象情報計測装置は、前記タグ情報読取装置に対して無線通信を実行してもよい。無線通信の場合、撮像情報取得装置および気象情報計測装置それぞれの位置は撮像情タグ情報読取装置により検知される。しかし、ネットワークを介して直接ホストコンピュータと接続する際には、撮像情報取得装置および気象情報計測装置それぞれは自己の位置情報を記憶し、送出情報と共に位置情報をホストコンピュータに送出している。前記タグ情報読取装置も、前記ネットワークに対して無線通信を実行してもよい。

また、前記タグ情報読取装置、撮像情報取得装置、および／または気象情報計測装置はゴルフクラブの前記打球開始信号を受けた時点から対象のゴルフボールがショットされた後に静止した時点までの情報を読み取り前記ネットワークへ転送し、前記ホストコンピュータは受けた情報を所定条件に基づき処理して前記スコアデータに添付するゴルフプレー情報に記録することができる。

更に、前記ホストコンピュータは、前記ゴルフプレー情報から得られたアドバイス情報をアドバイザーから入力された際にはこのアドバイス情報を前記ゴルフプレー情報に追加記録することもできる。

本発明によるゴルフプレー情報記録システムは、複数のタグ情報読取装置がゴルフボールおよびゴルフクラブから読み取ったボール情報およびクラブ情報並びにタグ情報読取装置の位置情報に基づいて、ホストコンピュータが、ゴルフボールの位置を特定し、プレーのホール番号、並びに使用する個人情報および各コースにおける打球数を演算できるため、ホールアウト後のスコアを自動的に作成することができる。従って、プレーヤーは、プレー中にスコアを記入する手間を省くことができるので、プレーに集中できるという利点がある。

また、各ショットの際、ゴルフクラブのグリップをショットのため強く握った時点をショットの開始とし、また、ショット後にゴルフボールが静止した時点をその打球の終了と見なすことができるので、その間の映像を撮影し、気象状態を計測できるため、ホストコンピュータは、正確なプレー情報を容易に得ることができるうえ、多くのプレー関連情報を収集できるので、ホールアウト後の勉強が充実し、技術の向上に大いに役立つという利点がある。

本発明は、ゴルフ競技で全ホールをプレー終了した後、プレーヤーのスコアシートを、ホストコンピュータが自動的に作成してプレーヤーに提供すること、およびプレーヤーの技量向上に必要なプレー情報を、ネットワークを介しホストコンピュータを用いて収集し記録するという目的を有している。このため、無線により情報の書込み読取りが可能な無線ＩＣ（集積回路）タグのようなメモリを利用し、これを内蔵するゴルフボールおよびゴルフクラブを使用し、コース上に多数分散配備されるタグ情報読取装置が近くの無線ＩＣタグからボール情報およびクラブ情報を読み取り、これを収集するホストコンピュータがショットの後にゴルフボールが静止するまでを一打として各コースの打球を計数している。

また、プレーヤーの体調、気象条件、スイングの映像など、技量向上に必要なプレー情報を十分に取得するため、ゴルフクラブのグリップ部分に掌の握り圧により体温、脈拍などを計測できる生体情報取得センサを備え、各コースには多数の撮像情報取得装置と少なくとも一つの気象情報計測装置とを更に備えて多種のプレー情報を、ホストコンピュータであるデータサーバが収集し記録している。

この構成の結果、プレーヤーは、プレーに集中することができるうえ、全ホールのプレー終了後に自動的にスコアシートおよび各コースにおける詳細なプレー情報の提供を受けることができる。

本発明の実施例１について図１を参照して説明する。図は説明の簡略化のため模式化されている。

図１は、本発明のシステムにおける構成要素の配置に対する実施の一形態を示す図であって、プレーヤー１がゴルフクラブ２を持ってコース３のティーグラウンド３１に立っている。ゴルフクラブ２は、例えば周知の無線通信により読取り書込み可能な個別識別情報を記憶する無線ＩＣ（集積回路）タグを内蔵してクラブ情報を記憶しており、複数のタグ情報読取装置５によって記憶されたクラブ情報が読み取られる。ゴルフボール４も、同様に周知の無線ＩＣタグを内蔵してボール情報を記憶しており、複数のタグ情報読取装置５によって記憶されたボール情報が読み取られる。

コース３では、地面の中で浅い位置に多数のタグ情報読取装置５が分散して配備され、地上では両側それぞれに複数の撮像情報取得装置６および一つの気象情報計測装置７が配備されている。気象情報計測装置７は地形により複数が配備されてもよい。

タグ情報読取装置５は、コース３におけるティーグラウンド３１付近では低密度でよいが、グリーン３２付近ではゴルフボール４の移動距離が短くなるので高密度で配置されている。更に、ティー位置付近にタグ情報読取装置５１が、またカップホール３３の位置付近にはタグ情報読取装置５２がゴルフボール４に位置を、より確実に検知できるように配備されている。撮像情報取得装置６は、何れの位置からも同等の視野でカメラが画面を捉えられるようにほぼ等間隔であることが望ましい。

上記構成要素に加えて、例えばクラブハウス（図示されていない）にデータサーバ８がホストコンピュータとして備えられている。

図２に示されるように、タグ情報読取装置５はデータサーバ８と通信用のネットワーク９で接続されている。ネットワーク９は、このシステムのために独立したＬＡＮ（ローカルエリアネットワーク）でも、インターネットを利用してもよい。撮像情報取得装置６および気象情報計測装置７も同様にネットワーク９を介してデータサーバ８と接続されてもよい。しかし、本実施の形態では無線通信によりタグ情報読取装置５を介してネットワーク９と接続している。

図３では、位置を移動するゴルフクラブ２およびゴルフボール４、並びに位置が固定されるタグ情報読取装置５、撮像情報取得装置６、および気象情報計測装置７それぞれの位置関係が示されている。ネットワーク９と接続するタグ情報読取装置５が、アンテナ５１を介してゴルフクラブ２、ゴルフボール４、撮像情報取得装置６、および気象情報計測装置７それぞれと無線通信により信号・情報を授受している。

次に、図４に図３を併せ参照して、ゴルフクラブ２に内蔵される無線ＩＣタグを用いたクラブ情報記憶具２１について説明する。クラブ情報記憶具２１は、クラブ情報メモリ２２、生体情報取得センサ２３、信号処理部２４、およびアンテナ２５を有している。無線ＩＣタグは、所定のリーダライターから受ける電波により誘導電力を発生し、信号処理部２４を駆動できるが、電源を内蔵して、よりよい通信環境を形成することがよい。

クラブ情報メモリ２２は、ゴルフクラブ２に固有の識別符号、種別・番号、メーカ名などが製造段階で予め記憶されている。クラブ情報メモリ２２には、ライターにより所持者名などのデータを書き込むことができる。生体情報取得センサ２３は、グリップ部分に固定され、プレーヤー１がショットのため強く握ったことを検知した後、体温、脈拍などの生体情報を計測して信号処理部２４へ通知する。信号処理部２４は、生体情報取得センサ２３から生体情報計測値を受けた際にクラブ情報メモリ２２から所定のクラブ情報を読み取って、生体情報計測値と共にアンテナ２５から無線電波により送出する。

次に、図５に図１および図３を併せ参照してタグ情報読取装置５について説明する。

図示されるタグ情報読取装置５は、アンテナ５１、送受信部５２、信号処理部５３、および固有情報メモリ５４を有する。アンテナ５１を介して送受信部５２が、信号処理部５３の制御によりゴルフクラブ２、ゴルフボール４、撮像情報取得装置６、および気象情報計測装置７に所定の無線電波を送出しており、無線電波の届く範囲で、それぞれと無線通信により信号・情報を授受する。

信号処理部５３は、電波を受付けた際、その受信電波の強さを計測し、固有情報メモリ５４から所定の固有情報を読み出して受付けした情報と共にネットワーク９を介してデータサーバ８へ送出する。固有情報メモリ５４には、タグ情報読取装置５に固有な識別符号、コースでの位置などが予め書き込まれている。したがって、データサーバ８は、送信元周辺の複数のタグ情報読取装置５から受けた複数の情報から送信元の位置を演算できる。すなわち、移動するゴルフクラブ２およびゴルフボール４の静止した位置を正確に求めることができる。

次に、図６に図１および図３を併せ参照して撮像情報取得装置６について説明する。

図示される撮像情報取得装置６は、画像情報センサ６１、撮影方向駆動部６２、撮影情報取得部６３、カメラ制御部６４、送受信部６５、アンテナ６６、およびカメラ情報メモリ６７を備える。画像情報センサ６１は、例えばプレーヤー１のスイングを撮影するため、撮影情報取得部６３の広範囲の影像から移動する人影、ゴルフボールなどを選択してカメラ制御部６４へ通知する。撮影方向駆動部６２は、カメラ制御部６４から撮影方向情報を受けてカメラである撮影情報取得部６３を撮影対象のプレーヤー１方向に回転移動させる。撮影情報取得部６３は、カメラ本体であり視野にある映像を撮影情報としてカメラ制御部６４に送り、カメラ制御部６４により撮影方向またはズーミングによる視野範囲を決定すると共に撮影の開始・終了が制御される。

カメラ制御部６４は、通信範囲内のタグ情報読取装置５から静止したゴルフボール情報を傍受した際に駆動し、受信電波の最も強いタグ情報読取装置５へカメラの方向付けをしてそのゴルフボール４に近づくゴルフクラブ２を所持するプレーヤー１を狙うよう制御する。ゴルフボール４の正確な静止位置は送受信部６５およびアンテナ６６、並びにタグ情報読取装置５およびネットワーク９を介してデータサーバ８から受けることができる。

カメラ情報メモリ６７は、カメラに関する固有情報を予め記憶するが、位置が固定されている場合、その位置情報も書き込まれデータサーバ８における演算の手間を省いている。

次に、図７に図１および図３を併せ参照して気象情報計測装置７について説明する。

図示される気象情報計測装置７は、雨量センサ７１、風向・風速センサ７２、温度・湿度センサ７３、信号処理部７４、送受信部７５、およびアンテナ７６を備える。雨量センサ７１は雨量を、風向・風速センサ７２は風向き・風速などを、温度・湿度センサ７３は温度・湿度などを、それそれ計測している。

信号処理部７４は、雨量センサ７１、風向・風速センサ７２、および温度・湿度センサ７３により計測された値を、例えば、ティーグラウンド３１でプレーヤー１が第１打をショットしたことをデータサーバ８から受けた際に、送受信部７５およびアンテナ７６、並びにタグ情報読取装置５およびネットワーク９を介してデータサーバ８へ送出する。

次に、図８に図１および図２を併せ参照して、データサーバ８について説明する。データサーバ８は一つの情報処理装置であり、システム内ではホストコンピュータに相当する。

図示されるデータサーバ８には、送受信部８１、データ入力部８２、処理部８３、画面表示部８４、データベースメモリ８５、およびデータ出力部８６が備えられる。

送受信部８１は、ネットワーク９を介してタグ情報読取装置５と接続し、タグ情報読取装置５は勿論、ゴルフクラブ２、ゴルフボール４、撮像情報取得装置６、および気象情報計測装置７とも処理部８３との間で処理部８３の制御を受けて情報の送受を行う。データ入力部８２はキーボードなどの入力装置である。コース３での固定位置情報、プレーヤー１の個人情報などの固有データはこのデータ入力部８２から処理部８３の制御を受けてネットワーク９を介して関連構成要素に入力することができる。

処理部８３は、複数のゴルフクラブ２、複数のゴルフボール４、または複数の同一種装置から受けた電波強度からそのもののコース上の位置を正確に演算し、所定の送付先に送出して、コースでの打数を計測し、各ホールアウト後、スコアに作成する。処理部８３は、処理結果を画面表示部８４に画面表示すると共にデータベースメモリ８５の所定領域に格納する。更に、データ出力部８６は、データ入力部８２から指示されたデータを、処理部８３の制御によりディスク８７、用紙８８などの指示された記録媒体に出力する。

例えば、図９に示されるようなプレー情報が、データ入力部８２から指定することにより、画面表示部８４に画面表示されるか、またはデータ出力部８６から記録媒体により出力される。すなわち、コース情報、コースの平面図上に打球に対するスイング位置、当時の気象状態などのプレー情報、使用したゴルフクラブ情報、プレーヤーの体調、更に、プロプレーヤーからのアドバイス情報などが含まれる。また競技のスコアシートを印字出力することができる。

次に、図８並びに図１０および図１１に図１から図３までを併せ参照して処理部８３の主要動作手順について説明する。

まず、データサーバ８は、データ入力部８２から例えばプレーヤー１により、使用するゴルフクラブ２のクラブ情報およびゴルフボール４のゴルフ情報、並びにプレーヤー１の個人情報の入力を受付け（手順Ｓ１）する。入力情報を受付けした処理部８３は、これらをデータベースメモリ８５に格納し記憶すると共に、このプレーヤー１に対するスコアシートとなる報告用紙パターンを準備（手順Ｓ２）する。

プレーヤー１は最初のコース３である第１ホールのティーグラウンド３１に立ち、ゴルフボール４をティーアップする。ティーグラウンド３１でティーアップされ静止したゴルフボール４のゴルフ情報は、ティーグラウンド３１およびその付近の複数のタグ情報読取装置５により読み取られてデータサーバ８まで到達する。

処理部８３は、複数のタグ情報読取装置５から受付けた同一ゴルフボール４からの受信電波の強さ情報からその位置を演算（手順Ｓ３）し、これが第１ホールでない場合（手順Ｓ４のＮＯ）には、そのコースのティーグラウンドに通知して警告を表示（手順Ｓ５）する。この結果、ボール位置情報は消滅（手順Ｓ６）して上記手順Ｓ３に戻る。

上記手順Ｓ４が「ＹＥＳ」で第１ホールの場合、処理部８３は、そのコース３の気象情報を気象情報計測装置７から受け付け、データベースメモリ８５の所定の領域に記録（手順Ｓ１１）する。処理部８３は、ゴルフボール４の位置に最も近いタグ情報読取装置５１からゴルフクラブ２の生体情報を受付けし記録（手順Ｓ１２）した際に、この時点をショットの開始と判断してタグ情報読取装置５１に通知する。

撮像情報取得装置６は、タグ情報読取装置５１からゴルフクラブ２の生体情報を受付けした時点から撮影を開始し、撮像情報をデータサーバ８へ送る。処理部８３はこの撮像情報を受け付けてデータベースメモリ８５の所定領域に記録（手順Ｓ１３）する。

静止していたゴルフボール４はプレーヤー１のショットにより移動しその位置から消滅した後、コース３上で再び静止する。したがって、処理部８３は、複数のタグ情報読取装置５から受付けた同一ゴルフボール４からの受信電波の強さ情報からその静止位置を演算（手順Ｓ１４）する。

このボール位置がグリーン３２に設けられたホールカップ３３の外（手順Ｓ１５のＮＯ）である場合、処理部８３は、データベースメモリ８５におけるそのプレーヤー１の報告用紙パターンに第１打を記録（手順Ｓ１６）する。

一方、上記手順Ｓ１５が「ＹＥＳ」で第１打球がホールカップ３３の中にあった場合、処理部８３は、データベースメモリ８５におけるそのプレーヤー１の報告用紙パターンにホールインワンを記録（手順Ｓ２０）し、図面にはないが「ホールインワン」をティーグラウンドの表示板に掲示する。

プレーヤー１は、次の第２ホール、一般化すれば第（Ｎ＋１）ホールのティーグラウンド３１に立ち、ゴルフボール４をティーアップする。ティーグラウンド３１でティーアップされ静止したゴルフボール４のゴルフ情報は、第２ホールのティーグラウンド３１およびその付近の複数のタグ情報読取装置５により読み取られてデータサーバ８まで到達する。

処理部８３は、複数のタグ情報読取装置５から受付けた同一ゴルフボール４からの受信電波の強さ情報からその位置を演算（手順Ｓ２１）し、これが第（Ｎ＋１）ホールでない場合（手順Ｓ２２のＮＯ）には、そのコースのティーグラウンドに通知して警告を表示し、この結果、ボール位置情報は消滅（手順Ｓ２３）して手順は上記手順Ｓ２１に戻る。

上記手順Ｓ２２が「ＹＥＳ」で第（Ｎ＋１）ホールの場合、処理部８３は、そのコース３の気象情報を気象情報計測装置７から受け付け、データベースメモリ８５の所定の領域に記録する上記手順１１に戻り、第１打のショットに対する手順から開始する。

上記手順Ｓ１６で第１打が報告用紙パターンに記録された場合、プレーヤー１は第２打、一般化すれば第（Ｍ＋１）打を開始することとなる。したがって、処理部８３は、ゴルフボール４の位置に最も近いタグ情報読取装置５１からゴルフクラブ２の生体情報を受付けし記録（手順Ｓ３１）した際に、この時点をショットの開始と判断してタグ情報読取装置５１に通知する。

撮像情報取得装置６は、タグ情報読取装置５１からゴルフクラブ２の生体情報を受付けした時点から撮影を開始し、撮像情報をデータサーバ８へ送る。処理部８３はこの撮像情報を受け付けてデータベースメモリ８５の所定領域に記録（手順Ｓ３２）する。

静止していたゴルフボール４はプレーヤー１のショットにより移動しその位置から消滅した後、コース３上で再び静止する。したがって、処理部８３は、複数のタグ情報読取装置５から受付けた同一ゴルフボール４からの受信電波の強さ情報からその静止位置を演算（手順Ｓ３３）する。

このボール位置がグリーン３２におけるホールカップ３３の外（手順Ｓ３４のＮＯ）である場合、処理部８３は、データベースメモリ８５におけるそのプレーヤー１の報告用紙パターンに第（Ｍ＋１）打を記録（手順Ｓ３５）して、次の、ゴルフボール４の位置に最も近いタグ情報読取装置５１からゴルフクラブ２の生体情報を受付けし記録する上記手順Ｓ３１に戻り、以降の手順を繰り返す。

上記手順Ｓ３４が「ＹＥＳ」で第（Ｍ＋１）打球がホールカップの中にあった場合、処理部８３は、第（Ｎ＋１）ホールのホールアウトと判断し、データベースメモリ８５におけるそのプレーヤー１の報告用紙パターンの第（Ｎ＋１）ホール領域に第（Ｍ＋１）打球を記録（手順Ｓ４１）する。この第（Ｎ＋１）ホールが最終ホールでない場合（手順Ｓ４２のＮＯ）には、手順は上記手順Ｓ２１に戻り、次のコースに対する上記手順を繰り返す。

上記手順Ｓ４２が「ＮＯ」で最終ホールの場合、処理部８３は、最終ホールの打球数を記録した後、データベースメモリ８５からそのプレーヤー１のスコアシートを編集し、例えば、データ出力部８６のプリンタから用紙を記録媒体としたスコアシートを出力（手順Ｓ４３）する。

上述するように、無線ＩＣタグを内蔵するゴルフクラブ２およびゴルフボール４を使用し、コース３上に多数分散配備されるタグ情報読取装置５が近くの無線ＩＣタグからボール情報およびクラブ情報を読み取り、これを収集するホストコンピュータのデータサーバ８がショットの後にゴルフボール４が静止するまでを一打として各コースの打球を計数するというの構成を採用したので、プレーヤーは、スコアをプレー中に記載することなく、ゴルフ競技に集中できる。

更に、ゴルフクラブ２のグリップ部分に掌の握り圧により体温、脈拍などを計測できる生体情報取得センサ２３を備え、各コース３には多数の撮像情報取得装置６と少なくとも一つの気象情報計測装置７とを更に備えて多種のプレー情報をホストコンピュータであるデータサーバ８が収集し記録している。従って、プレーヤーの体調、気象条件、スイングの映像など、技量向上に必要なプレー情報を十分に取得でき、かつホールアウトの後にそのプレーヤーにその多彩なプレー情報を、記録媒体により提供できるという効果がある。

上記説明ではコース３上のみのプレーを対象に説明した。ゴルフボール４がショットによりコース３の領域から外れたＯＢ（アウトオブバウンズ）の場合、ゴルフクラブ２の空振りの場合など、ゴルフボール４がコース３の領域内で移動し着地できなかった場合には、ホールアウトした際に、データサーバ８のデータ入力部８２からその修正を入力することができる。

本発明の他の実施例について説明する。

上述した撮像情報取得装置６および気象情報計測装置７それぞれは、図３、図６、および図７を参照して説明されたように、その送出情報を無線通信によりタグ情報読取装置５に読み取りされるとした。しかし、図２、図６、および図７で破線により示されるように、撮像情報取得装置６および気象情報計測装置７それぞれは、ネットワーク９に直結し、自己のコース上の位置を固有情報として予め記憶して置き、ネットワーク９を介してタグ情報読取装置５または／およびデータサーバ８に通知することとしてもよい。

本発明によれば、例えばボールに無線ＩＣタグを固着し、静止する機会のあるボール競技一般で、ボールの静止位置を識別する技術を用いることができる。この構成で、例えば撮影を開始または停止するなどにより多彩なプレー情報を容易に無駄を省いて取得することができる。個人競技の場合にはユニホームに無線ＩＣタグを固定することができるので、競技または遊戯など、静止状態から動きのある状態情報を得るという用途に適用するのに有効である。

ゴルフプレー情報記録システムの構成要素における配置の実施の一形態を模式的に示した説明図である。（実施例１） 図１における構成要素のうち、データサーバとの接続状態に関する実施の一形態を示した説明図である。 図１における構成要素のうち、タグ情報読取装置との接続に関する実施の一形態を示した説明図である。 図１における構成要素のうち、クラブ情報記憶具における機能ブロック構成の実施の一形態を示した説明図である。 図１における構成要素のうち、タグ情報読取装置における機能ブロック構成の実施の一形態を示した説明図である。 図１における構成要素のうち、撮像情報取得装置における機能ブロック構成の実施の一形態を示した説明図である。 図１における構成要素のうち、気象情報計測装置における機能ブロック構成の実施の一形態を示した説明図である。 図１における構成要素のうち、データサーバにおける機能ブロック構成の実施の一形態を示した説明図である。 本発明によるプレー情報における構成の実施の一形態を示した説明図である。 図１の構成要素におけるデータサーバの主要手順の前半に対する実施の一形態を示した説明図である。 図１の構成要素におけるデータサーバの主要手順の後半に対する実施の一形態を示した説明図である。 従来におけるゴルフ情報システムのブロック構成の一例を示した図である。

符号の説明

１ プレーヤー
２ ゴルフクラブ
３ コース
４ ゴルフボール
５ タグ情報読取装置
６ 撮像情報取得装置
７ 気象情報計測装置
８ データサーバ
９ ネットワーク
２１ クラブ情報記憶具
２２ クラブ情報メモリ
２３ 生体情報取得センサ
２４ 信号処理部
２５、５１、６６、７６ アンテナ
３１ ティーグラウンド
３２ グリーン
３３ カップホール
５２、６５、７５、８１ 送受信部
５３ 信号処理部
５４ 固有情報メモリ
６１ 画像情報センサ
６２ 撮影方向駆動部
６３ 撮影情報取得部
６４ カメラ制御部
６７ カメラ情報メモリ
７１ 雨量センサ
７２ 風向・風速センサ
７３ 温度・湿度センサ
７４ 信号処理部
８２ データ入力部
８３ 処理部
８４ 画面表示部
８５ データベースメモリ
８６ データ出力部
８７ ディスク
８８ 用紙

Claims (9)

1. ゴルフ競技で必要なスコア情報、およびプレーヤーの技量向上に必要なプレー情報を収集しネットワークを介しホストコンピュータを用いて記録するシステムであって、
   無線通信により読取可能な個別識別情報をボール情報として内部のタグに記憶するゴルフボールと、無線通信により読取可能な個別識別情報をクラブ情報として記憶すると共にプレーヤーがグリップを握ったことを打球開始信号として検知し無線通信により送信するタグをクラブ情報記憶具として内部に備えるゴルフクラブとをコース上のゴルフ競技で用い、
   各コースには、固定された位置情報を予め記憶し、前記打球開始信号を受けた際に前記ゴルフボールからボール情報、かつゴルフクラブからクラブ情報それぞれを読み取り前記位置情報と共に前記ネットワークに転送する多数のタグ情報読取装置を分散して備え、かつ
   前記ホストコンピュータは、前記ネットワークを介して、前記タグ情報読取装置から受けるタグ情報読取装置の位置情報およびボール情報から静止するゴルフボールの位置を演算してホール番号を記録し、前記打球開始信号を受けた際に同一ホール番号内での打球数を演算して記録し、打球開始信号の受付後に演算して得たゴルフボールの静止位置がホールカップ内の場合にはそのコースをホールアウトしたと判断し所定の記録をスコアデータに作成するプログラムを備えることを特徴とするゴルフプレー情報記録システム。
2. 請求項１に記載のゴルフプレー情報記録システムにおいて、前記クラブ情報記憶具は、グリップを握ったプレーヤーの掌から体温、脈拍を含む生体情報を得る生体情報センサを備え、プレーヤーがグリップを握ったことを検知した際に前記生体情報を前記生体情報センサから得て記憶し、前記タグ情報読取装置は前記打球開始信号を受けた際に前記ゴルフクラブからクラブ情報と共に前記生体情報を読み取り前記ネットワークに転送し、前記ホストコンピュータは受けた生体情報を前記スコアデータに添付するゴルフプレー情報に記録するプログラムを備えることを特徴とするゴルフプレー情報記録システム。
3. 請求項１に記載のゴルフプレー情報記録システムにおいて、前記タグ情報読取装置と無線通信を行い、人物映像を追跡または静止ゴルフボール位置の情報を受け、かつ前記打球開始信号を受けた際に撮影を開始して保存すると共に所定時間経過後に撮影を停止して、保存された撮像情報をカメラ情報として前記タグ情報読取装置を介して前記ネットワークへ送出する撮像情報取得装置を更に備え、前記ホストコンピュータは受けたカメラ情報を前記スコアデータに添付するゴルフプレー情報に記録するプログラムを備えることを特徴とするゴルフプレー情報記録システム。
4. 請求項３に記載のゴルフプレー情報記録システムにおいて、前記タグ情報読取装置と無線通信を行い、風向き、風速を含む気象情報を計測して、前記打球開始信号を受けた際に、この時点での計測値を有する気象情報を、前記タグ情報読取装置を介して前記ネットワークへ送出する気象情報計測装置を更に備え、前記ホストコンピュータは受けた気象情報を前記スコアデータに添付するゴルフプレー情報に記録するプログラムを備えることを特徴とするゴルフプレー情報記録システム。
5. 請求項１に記載のゴルフプレー情報記録システムにおいて、固定された位置情報を記憶しかつ人物映像を追跡または静止ゴルフボール位置の情報を受け、前記ネットワークを介して前記打球開始信号を受けた際に撮影を開始して保存すると共に所定時間経過後に撮影を停止して、前記位置情報と共に保存された撮像情報をカメラ情報として前記ネットワークへ送出する撮像情報取得装置を更に備え、前記ホストコンピュータは受けたカメラ情報を前記スコアデータに添付するゴルフプレー情報に記録するプログラムを備えることを特徴とするゴルフプレー情報記録システム。
6. 請求項５に記載のゴルフプレー情報記録システムにおいて、固定された位置情報を記憶しかつ風向き、風速を含む気象情報を計測しており、前記ネットワークを介して前記打球開始信号を受けた際に前記位置情報と共にこの時点での計測値を有する気象情報を前記ネットワークへ送出する気象情報計測装置を更に備え、前記ホストコンピュータは受けた気象情報を前記スコアデータに添付するゴルフプレー情報に記録するプログラムを備えることを特徴とするゴルフプレー情報記録システム。
7. 請求項３から請求項６までのうちの一つに記載のゴルフプレー情報記録システムにおいて、前記タグ情報読取装置は前記ネットワークに対し無線通信を介して接続することを特徴とするゴルフプレー情報記録システム。
8. 請求項３から請求項７までのうちの一つに記載のゴルフプレー情報記録システムにおいて、前記タグ情報読取装置、撮像情報取得装置、および／または気象情報計測装置は前記ゴルフクラブの前記打球開始信号を受けた時点から対象のゴルフボールがショットされた後に静止した時点までの情報を読み取り前記ネットワークへ転送し、前記ホストコンピュータは受けた情報を所定条件に基づき処理して前記スコアデータに添付するゴルフプレー情報に記録するプログラムを備えることを特徴とするゴルフプレー情報記録システム。
9. 請求項２から請求項８までのうちの一つに記載のゴルフプレー情報記録システムにおいて、前記ホストコンピュータは、前記ゴルフプレー情報から得られたアドバイス情報をアドバイザーから入力された際にはこのアドバイス情報を前記ゴルフプレー情報に追加記録するプログラムを備えることを特徴とするゴルフプレー情報記録システム。
   
   

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