JP2005101856A - 高周波伝送基板および高周波伝送基板接続構造 - Google Patents

高周波伝送基板および高周波伝送基板接続構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 加工精度や難加工性材料等を用いた場合に発生するクラック等の影響を受けることなく、容易に製造可能な高周波伝送基板を得る。また、電圧定在波比を改善することができる高周波伝送基板接続構造を得る。
【解決手段】 高周波信号を伝送する伝送線路と、該伝送線路の延在方向に沿う当該伝送線路の中心軸上において前記伝送線路を配置する面と垂直をなす面に対して面対称の関係にあって、前記伝送線路と離間するとともに相互いに離間して配置される1対の導電部とをセラミック基板等の基板上に形成する。さらに、前記導電部における接続端から、当該接続端を始点として延長する当該導電部の終点までの長さの全てが前記高周波信号の波長の略1/4の長さであるように各々の導電部を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波の信号を伝送する伝送線路を含む高周波伝送基板、および、この高周波伝送基板を接続する高周波伝送基板接続構造に関する。
一般に、高周波伝送基板において高周波の信号を伝送させた場合(以下、高周波伝送基板を単に伝送基板ともいい、当該伝送基板によって伝送される信号を単に伝送信号ともいう。)、当該伝送基板の裏面においても前記伝送信号が伝送される(以下、伝送基板の裏面を流れる信号をグランド信号ともいう。)。このとき、前記伝送信号と前記グランド信号との間に位相差が生じてしまうと、反射電力が大きくなる。通常、伝送基板を接続した場合、当該伝送基板の接続部においては前記位相差が発生してしまうため、電圧定在波比VSWR(Voltage Standing Wave Ratio)が大きく劣化するという問題があった。なお、以下の説明では電圧定在波比を単に、VSWRという。
そこで、従来の伝送基板においては、当該伝送基板の裏面グランド接続を行なうことができるように、伝送線路の入出力端の両側にスルーホールを設けている(例えば、特許文献1)。
そして、従来、高周波伝送基板を接続する際には、第1の貫通孔(前記スルーホールと同義。)によって第1のグランド層と導通されたグランド端子を当該高周波伝送基板に設け、第2のRF(Radio Frequency)ラインとグランドラインとが形成された導電体フィルムにより基板間のRFラインおよびグランド端子間を接続することによってVSWRの改善を行なっている(例えば特許文献1。)。
また、高周波伝送基板の接続部において、バイアホール(前記スルーホールと同義。)を介して接地する接地端を前記高周波伝送基板上のマイクロストリップ信号線路の長手方向の両端に対称に設け、前記高周波伝送基板の厚さを伝送波長の約1/4以下とし、前記接地端を共平面型線路の接地線路にそれぞれ接続するとともに、前記接地線路を互いにワイヤストラップ接続することにより高周波伝送基板間を接続することでVSWRの改善を行なっている(例えば特許文献2。)。
特開平06−188603号公報(第3頁、第1図) 特開平09−223906号公報(第4−5頁、第1図)
しかしながら、従来の高周波伝送基板(以下、単に伝送基板ともいう。)においては、前記スルーホールを設ける際の加工精度等の影響により、当該伝送基板と他の伝送基板との間を接続した場合に、VSWRの改善を十分に行なうことができない。特に、セラミック基板等を用いる場合には、当該セラミックが難加工性材料であることから、スルーホールの加工によりクラックが発生してしまう場合があった。
また、従来の高周波伝送基板接続構造(以下、単に接続構造ともいう。)によってもVSWRの改善はできるが、仮に精度よく所定の位置にスルーホールを形成できたとしても、当該スルーホールの径の長さが影響して、伝送信号の伝送経路とグランド信号の伝送経路との間に位相差の違いが生じてしまうため、十分に前記VSWRの改善を図ることができない。
そこで本発明では、加工精度、加工性等の影響を受けることなく、容易に製造可能な高周波伝送基板を得ることを目的とする。
また、VSWRを十分に改善することができる高周波伝送基板接続構造を得ることを目的とする。
この発明にかかる高周波伝送基板は、高周波信号を伝送する伝送線路と、該伝送線路の延在方向に沿う当該伝送線路の中心軸上において前記伝送線路を配置する面と垂直をなす面に対して面対称の関係にあって、前記伝送線路と離間するとともに相互いに離間して配置される1対の導電部とを有し、前記導電部はいずれも、接続端を始点として延長する当該導電部の終点が前記高周波信号の波長の略1/4の長さである。
また、この発明にかかる高周波伝送基板接続構造は、ともに、高周波信号を伝送する伝送線路を有して導電体上に配置され、少なくともいずれか一方が、高周波信号を伝送する伝送線路と、該伝送線路の延在方向に沿う当該伝送線路の中心軸上において前記伝送線路を配置する面と垂直をなす面に対して面対称の関係にあって、前記伝送線路と離間するとともに相互いに離間して配置される1対の導電部とを有し、いずれの前記導電部も、接続端を始点として延長する当該導電部の終点が前記高周波信号の波長の略1/4の長さの高周波伝送基板である2枚の高周波伝送基板と、前記2枚の高周波伝送基板の各伝送線路間を電気的に接続する第1の接続手段と、前記2枚の高周波伝送基板うち、いずれかの高周波伝送基板上の導電部と他方の高周波伝送基板上の所定の部位とを電気的に接続する第2の接続手段とを含んで構成される。
この発明にかかる高周波伝送基板は、上記のように構成することにより加工精度、加工性等を問題とせずにVSWRを十分に改善することができる。
また、この発明にかかる高周波伝送基板接続構造は、上記のように構成することにより、伝送される高周波信号の周波数近傍におけるVSWRを十分に改善することができる。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における高周波伝送基板1の主要部を示す図である。図1(a)において、高周波信号を伝送する伝送線路2は、例えばセラミック基板上に形成される。また、前記伝送線路2の両側には導電部3が形成される。なお、前記導電部3は、前記伝送線路2と接触することなく形成する。また、前記伝送線路2等を形成する基板はセラミック基板に限られることはないが、以下の説明においてはセラミック基板を使用する場合について説明する。
また、前記導電部3どうしは、前記伝送線路2の中心軸上において前記伝送線路2を配置する面と垂直をなす面に対して面対称の関係となるように配置する。
なお、当該伝送基板1の導電部3は、図1(a)のように伝送線路2と垂直に形成してもよいし、図1(b)のように前記導電部3と前記伝送線路2との間に適当な角度を有していてもよい。
すなわち、当該導電部3は以下の条件を満足するように設ければよい。
条件1.前記伝送線路2と接触することなく形成する。
条件2.導電部3どうしは、前記伝送線路2の中心軸上において前記伝送線路2を配置する面と垂直をなす面に対して面対称の関係となるように配置する。
前記導電部3は、後述する接続手段によって他の基板と接続される接続端4と、当該接続端4を始点として延長する当該導電部3の終点5との間の距離が、前記伝送線路2を伝送する高周波信号の波長(以下、伝送線路2を伝送する高周波信号の波長を伝送波長ともいい、単にλともいう。)の略1/4となるように形成される。このように前記導電部3の接続端4と終点5との間の距離を略1/4となるように形成することにより、当該伝送基板1を接続した際に、当該接続端4が形成された基板の、表面の電位と裏面の電位とを同電位とすることができる。
例えば、伝送信号の周波数(以下、伝送周波数ともいう。)をf=15[GHz]とした場合、光速がc=3.0×10[m/s]であるから、伝送波長は、

λ=(3.0×10)/(15×10)=0.02[m] (1)

となる。なお、(1)は真空時の波長の長さである。
導電部3の長さLは上述のようにλ/4であるが、実際には高周波伝送基板1の実効誘電率εr_effを考慮するため、前記導電部3の長さLは、

L=λ/(4*√(εr_eff))=0.005/√(εr_eff)[m]
=5/√(εr_eff)[mm] (2)

となる。
なお、実効誘電率εr_effは伝送基板1の材質や当該伝送基板1を配置する空間の誘電率等を考慮して決定する。
たとえば、実効誘電率εr_eff=7のアルミナ系の基板を使用した場合、前記導電部3の長さLは、
L=5/√7[mm]
≒1.89[mm]
となる。なお、前記実効誘電率εr_effは、使用環境の温度、伝送周波数、基板厚さ等によって変化するため、各々の条件に応じて決定する必要があり、簡易的には、下記(3)式に示すM.V.Schneiderの式によって求められることが一般に知られている。
εr_eff=(εr+1)/2
+((εr−1)/2)*(1+10h/W)^(−0.5) (3)
なお、式(3)中のεrは基板の比誘電率、hは基板の厚さ、Wは伝送線路2の幅である。
以上のように構成された伝送基板1は、図2のように接続される。なお、当該図2は、接続される両伝送基板が図1(a)に記載の伝送基板1とした場合を高周波伝送基板接続構造の一例として示した図である。
両伝送基板1は、プレート6上のキャリア7に配置される。なお、前記プレート6およびキャリア7は、ともに導電体である。また、通常、前記キャリア7の材料としては、伝送線路2等を形成する基板と線膨張係数の値が近い導電体が使用される。例えば、セラミック基板の場合には、銅タングステン合金、コバール等が使用される。また、加工性や材料費を考慮してアルミ等が用いられる場合もある。
前記伝送基板1は、前記キャリア7上に半田付け等によって固定される。そして、前記伝送基板1を固定された前記キャリア7は、プレート6上に固定される。なお、通常、前記キャリア7を前記プレート6に固定する際には半田付けのように固着するような固定方法ではなく、ネジによる固定等の取り外し可能な固定方法によって固定される。
取り外し可能な固定方法とすることで、性能試験等の際に、前記キャリア7と前記伝送基板1とをモジュールとして取り扱うことを可能とし、効率良く作業が行なえるからである。
また、加工性が良く材料費も安価であるアルミなどを前記キャリア7として用いた場合に、当該アルミ等とセラミック基板との線膨張係数の値が大きく異なることに起因して発生するクラック等を抑制するためでもある。
キャリア7上に固定された前記伝送基板1は、図2に示す接続構造のように、一方の伝送線路2と他方の伝送線路2とが、リボンやワイヤといった接続手段8によって電気的に接続され、伝送信号は前記一方の伝送線路2から前記他方の伝送線路2へと接続手段8を介して伝送される。また、一方の導電部3と、当該一方の導電部3に対応する他方の導電部3との間も同様に接続手段8によって電気的に接続される。
なお、接続構造によって両基板間の接続を行なうに際には、伝送線路2の特性インピーダンスZoと、接続手段8において、伝送信号が伝送される部分および前記グランド信号が伝送する部分の特性インピーダンスZo2とが略一致するように、前記伝送基板1における伝送線路2と導電部3との間の離間間隔d、接続手段8として使用するリボン等の幅、および隣接するリボンとリボンとの間の離間間隔wを設定することが望ましい(図3)。
一方、前記グランド信号は、図2(b)に図示するように、一方の前記伝送基板裏面から当該伝送基板裏面と同電位となる前記導電部3の接続端4、接続手段8、他方の伝送基板1における前記導電部3の接続端4、当該他方の伝送基板裏面へと流れる。
図4は、本実施の形態1における接続構造において高周波信号を伝送させた場合についてシミュレーションして得られた、本実施の形態1における接続構造の反射特性を示す図である。なお、シミュレーションには3次元電磁界シミュレータを使用し、伝送周波数を14.5GHzとした。
また、比較のために図5(a)および図5(b)に記載した接続構造についてシミュレーションした結果も示す。なお、図5中の9はスルーホールである。
図4に示すように、本実施の形態1の接続構造を用いた場合には、伝送周波数(ここでは14.5GHz。)近傍の反射特性が著しく改善されている。
スルーホール9を有するものの場合、反射特性が全体的に若干改善されてはいるが、反射特性の改善を目的とする周波数、すなわち伝送信号の周波数近傍においては本実施の形態1における接続構造による効果のほうが明らかに大きい。
以上のように、本実施の形態1における高周波伝送基板1および高周波伝送基板接続構造によれば、前記導電部3の長さを伝送波長の略1/4の長さとすることで、接続端4の電位と、当該接続端4が配置されている伝送基板1の部位の電位とを同電位とすることができるため、伝送信号とグランド電流との間に位相差が生じない。したがって、各伝送基板1における伝送線路2の接続部において前記高周波信号が反射することを抑制できるため、VSWRを著しく改善することができる。
一般に、高周波信号の反射特性は周波数が高くなるにつれて劣化する傾向にある。そのため、伝送周波数が高い場合には反射特性の改善を図ることが困難である。しかし、本実施の形態1に記載の接続構造によれば、伝送周波数が高いものであっても、当該伝送周波数近傍での反射特性を確実に改善することができる。
また、本実施の形態1の伝送基板においては、前記導電部3を蒸着やめっき等を使用して形成することができ、従来の伝送基板ように位置公差の大きいスルーホール9を設ける必要がないため、加工精度の影響を受けにくい。したがって、当該基板を用いることでVSWR改善を確実かつ十分に行なうことができる。
さらにまた、本実施の形態1の基板においては、スルーホール9を設けることがないため、難加工材からなる基板を用いる場合でも、加工の際に発生するクラック等を考慮しなくてもよい。したがって、難加工材であるセラミック基板、フェライト基板、GaAs基板の適用が容易となる。したがって、量産性、生産コスト等の面でのメリットが大きい。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2における高周波伝送基板接続構造を示す図である。本実施の形態2の接続構造における一方の伝送基板は、前記実施の形態1において説明した図1に記載の高周波伝送基板1である。また、他方の高周波伝送基板10は、当該伝送基板10の表面と裏面とが導通するようにスルーホール9が設けられたものである。なお、以下の説明では前記図1と同様の構成である伝送基板を第1の伝送基板1といい、スルーホール9が設けられている伝送基板10を第2の伝送基板10という。
両伝送基板1、10における伝送線路2、2は、前記実施の形態1と同様にリボン等の接続手段8によって接続される。また、前記第1の伝送基板1における導電部3は、当該第1の伝送基板1と対向する第2の伝送基板10上のスルーホール9と接続される(図6(b))。
図7は、本実施の形態2における接続構造の反射特性についてシミュレーションした結果を示す図である。シミュレーションの諸条件は、前記実施の形態1において説明した図4の場合と同様である。なお、当該図7には、前記図4と同様、図5に記載の接続構造の反射特性および前記実施の形態1における接続構造の反射特性も示してある。
図7のように、本実施の形態2における接続構造によっても、前記実施の形態1の接続構造と同様に、伝送周波数における反射特性が著しく改善されている。また、他の周波数における反射特性も改善されており、その範囲は前記実施の形態1の接続構造よりも広く、改善の程度も大きい。
以上のように、本実施の形態2における高周波伝送基板接続構造によれば、所望の周波数における反射特性を著しく改善することができる。
また、伝送周波数を含む、より広い周波数帯域での反射特性を改善することができる。
実施の形態3.
図8は実施の形態3における高周波伝送基板接続構造を示す図である。なお、本実施の形態3では、接続される2つの伝送基板が、ともに図1に記載の伝送基板1である場合について説明する。
本実施の形態3において、一方の伝送基板1上の伝送線路2は他方の伝送基板1上の伝送線路2とリボン等の接続手段8によって接続される。そして、一方の伝送基板1上の導電部3は対応する、他方の伝送基板1上の導電部3と導電体ケース11における凸部12によって接続される(図8(c))。
以上のように、本実施の形態3における高周波伝送基板接続構造によれば、各伝送基板1の導電部間を接続手段8によって電気的に接続するとともに、伝送線路2を少なくとも覆うような導電体ケース11を用いることで、リボン等によって接続するよりも簡単に導電部間の接続を行なうことができ、さらに、前記実施の形態1または前記実施の形態2に記載の接続構造と同様の効果を得ることができる。
また、導電体ケース11で覆うことにより、伝送基板1からの電磁輻射(Electro Magnetic Interference:EMI)を抑制するとともに、伝送基板間の空間アイソレーションを確保することができる。
また、本実施の形態3においては、前記導電体ケース11によって両伝送基板を覆う場合について説明したが、いずれか一方の伝送基板1における伝送線路2を前記導電体ケース11によって覆う場合であっても同様の効果が得られる。また、前記凸部12は伝送基板を接続するそれぞれの態様に応じて適当に設ければよい。
また、前記実施の形態1ないし前記実施の形態3においては、導電部3の形状が矩形のものについて説明したが、前記導電部3の形状はこれに限られるものではなく、前記実施の形態1において説明した条件を満して導電部3を形成すれば、当該導電部3はどのような形状でもよい。例えば、図9に示すような形状で当該導電部3を形成してもよい。
すなわち、図9(a)、(b)のように、接続端4から複数の方向に当該導電部3が延在するようにしてもよいし同図(c)のように扇形にしてもよい。なお、図9(a)においては、隣り合う導電部3の間の角度が90度の場合、同図(b)においては前記角度が45度の場合について図示しているが、前記角度は任意に定めることができる。したがって、前記角度が鋭角となるように導電部3を設けてもよいし、鈍角となるように設けてもよい。このことは図9(c)の扇形の中心角についても同様である。また、前記接続端4から前記導電部3が延在する方向は図9(a)においては2方向、同図(b)においては3方向となっているが、前記方向は何方向あってもよい。
また、前記実施の形態1および前記実施の形態2においては高周波信号の一例として14.5GHzの周波数を有する高周波信号についてシミュレーション結果を示したが、前記実施の形態1および前記実施の形態2に記載の接続構造が適用できる伝送周波数はこれに限られることはない。
特に、マイクロ波以上では反射特性の改善が困難となる傾向があるため、伝送周波数がどのような周波数であっても、当該伝送周波数での反射特性を著しく改善することができる、前記実施の形態1ないし3に記載の接続構造を当該マイクロ波以上の高周波数帯域において適用した場合の効果は大きい。なかでも、Ku帯(12GHz〜18GHz近傍)では、前記条件1および条件2を満足する導電部3の作成、伝送基板間の接続等を容易に行なうことが可能であるので適用しやすい。
また、導電部3は、伝送信号が入力される側の伝送基板、または前記伝送信号が出力される側の伝送基板のいずれに設けてもよい。
また、前記実施の形態1ないし前記実施の形態3においては、伝送基板1の材質がセラミックである場合について説明したが、当該材質は、フェライト基板、GaAs基板等の難加工性のものであっても、樹脂等の加工が容易なものであってもよい。
また、前記接続構造によって、当該伝送基板1と接続される他方の伝送基板1の材質もまたセラミックでなく、上述した、フェライト基板、GaAs基板等の難加工性のものや樹脂等の加工が容易なものであってもよい。
特に、他方の伝送基板1の材質が樹脂等である場合には、スルーホール9を設けることが容易であることから前記実施の形態2における接続構造や図10に記載のようなスルーホール9を利用した接続構造を用いることが容易にできる。
もちろん、難加工性の材料を用いる場合であっても、当該難加工性材料の加工条件の最適化等によりクラック等を考慮することなくスルーホール9を設けることができる場合には、難加工性材料からなる伝送基板どうしを接続する際にも前記図10に記載のようなスルーホール9を利用した接続構造等を採用することもできる。
この発明の実施の形態1における高周波伝送基板の要部を示す図である。 この発明の実施の形態1における高周波伝送基板接続構造を示す図である。 この発明の実施の形態1における高周波伝送基板上の伝送線路と導電部との間隔を説明する図である。 この発明の実施の形態1における高周波伝送基板接続構造の反射特性を示す図である。 各種の高周波伝送基板接続構造を示す図である。 この発明の実施の形態2における高周波伝送基板接続構造を示す図である。 この発明の実施の形態2における高周波伝送基板接続構造の反射特性を示す図である。 この発明の実施の形態3における高周波伝送基板接続構造を示す図である。 この発明における導電部の形状の一例を示す図である。 この発明における高周波伝送基板接続構造の他の例を示す図である。
符号の説明
1 高周波伝送基板、2 伝送線路、3 導電部、4 接続端、5 接続端の終点、6 プレート、7 キャリア、8 接続手段、9 スルーホール、10 第2の伝送基板、11 導電体ケース、12 凸部。

Claims (6)

  1. 高周波信号を伝送する伝送線路と、
    該伝送線路の延在方向に沿う当該伝送線路の中心軸上において前記伝送線路を配置する面と垂直をなす面に対して面対称の関係にあって、前記伝送線路と離間するとともに相互いに離間して配置される1対の導電部とを有し、
    前記導電部はいずれも、接続端を始点として延長する当該導電部の終点が前記高周波信号の波長の略1/4の長さであることを特徴とする高周波伝送基板。
  2. 導電部と、基板の裏面との間が絶縁されてなることを特徴とする請求項1に記載の高周波伝送基板。
  3. ともに高周波信号を伝送する伝送線路を有して導電体上に配置され、少なくともいずれか一方が請求項1または2に記載の高周波伝送基板である2枚の高周波伝送基板と、
    前記2枚の高周波伝送基板の各伝送線路間を電気的に接続する第1の接続手段と、
    前記2枚の高周波伝送基板のうち、いずれかの前記高周波伝送基板上の各導電部における接続端と他方の高周波伝送基板上の所定の部位とを電気的に接続する第2の接続手段とを含んで構成される高周波伝送基板接続構造。
  4. 一方の高周波伝送基板における導電部の接続端と他方の高周波伝送基板に設けるスルーホールとが第2の接続手段によって接続されることを特徴とする請求項3に記載の高周波伝送基板接続構造。
  5. 第1の接続手段の特性インピーダンスおよび第2の接続手段の特性インピーダンスが、伝送線路の特性インピーダンスと略同一となるように、導電部と伝送線路との離間間隔、第1の接続手段の幅および第2の接続手段の幅を設定したことを特徴とする請求項3または4に記載の高周波伝送基板接続構造。
  6. 第2の接続手段は、2枚の高周波伝送基板上の各伝送線路のうち、少なくとも一方の伝送線路を覆う導電体を含んで構成されることを特徴とする請求項3ないし5に記載の高周波伝送基板接続構造。
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