JP2005101544A - 熱流制御システム、および熱電変換モジュールの吸発熱特性評価装置 - Google Patents

熱流制御システム、および熱電変換モジュールの吸発熱特性評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】熱電変換モジュールの吸発熱作用を最大限に利用して、エネルギー利用効率を向上させ、制御可能な温度範囲を拡大し、かつ、熱電変換モジュールのサイズの自由度を高める。
【解決手段】庫室7の上面に高熱伝導接着材料4を接合し、この高熱伝導接着材料4の上面に熱電変換モジュール6cの吸熱面を接合し、このモジュール6cの吸熱面に対向する発熱面に高熱伝導接着材料4、熱伝導ブロック5、接着材料4を順に接合して積層し、この接着材料4の上面に熱電変換モジュール6bの吸熱面を接合し、このモジュール6bの発熱面に接着材料4、熱伝導ブロック5、接着材料4を順に接合して積層し、この接着材料4の上面に熱電変換モジュール6aの吸熱面を接合し、このモジュール6aの発熱面に接着材料4を接合し、この接着材料4を庫室8の下面に連結させ、これらモジュール6a〜6cの駆動電流値をモジュールごとに制御する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、熱電変換モジュールの吸発熱作用を用いた熱流制御システム、および熱電変換モジュールの吸発熱特性評価装置に関する。
従来、発熱体を冷却する方法としては、冷媒を発熱体に接触させて循環させたり、ファンを回して空冷したり、コンプレッサー方式で冷却する方法が一般的である。これらの方法は、熱流制御が難しい、熱回収効率が悪い、また、騒音を発生する等のデメリットがある。また、局部の冷却や急速冷却を必要とするときに使えないケースがある。
コンプレッサーに関しては、最近では、脱フロンガスなどエコロジー志向の高まりを受け、これを使わない電子式冷却の方式が普及し始めている。この電子式冷却には、ペルチェ効果を利用した固体冷却素子であるペルチェモジュール(素子)が用いられている。ペルチェ効果とは、性質の異なる2つの金属や半導体を接続した電気回路をつくりこれに電流を流すと2つの接点間で、一方が吸熱、他方が発熱という温度差が生じる現象である。
従って、このペルチェモジュールは、第1に、ソリッドステート・タイプなので小型化が可能である。第2に、直流電流を流すだけで可動部分がないため取り扱いが簡単な上、騒音、振動がない。第3に、±0.1[℃]の精度で高精度の温度コントロールが可能。第4に、信頼性が高く密封部品としてノーメンテナンスで使用できる、などの特徴を有する。また、電源極性の切り替えで加熱、冷却の両作用が可能であるため、熱流を制御する素子としてCPUの冷却やワンボックス切り替えタイプの温冷蔵庫などに使用されたりしている(例えば特許文献1参照)。
また、ペルチェモジュールの温度コントロール領域を拡大する方式としては、カスケードタイプのペルチェモジュールがある。これは、熱電変換素子をピラミッド状に複数層積み重ねることにより、上段(小面積)側で吸熱した熱量を下段(大面積)側へ放熱するもので、吸熱面積によって吸熱量をコントロールし、隣接する積層素子間の吸発熱収支をバランスさせている(例えば非特許文献1参照)。
特許第3343286号公報 坂田 亮、外35名,「熱電変換工学 −基礎と応用−」,リアライズ社,平成13年3月30日,p.29−33,141−143
前述のように、ペルチェモジュールの応用製品の代表例としてはCPU冷却装置が挙げられる。その一般的な方式は、ペルチェモジュールの一方の面に放熱(吸熱)フィンとファンを取り付けて冷却しながらこの面を室温などの周囲温度に保ち、もう一方の面だけを吸熱に利用するものであり、ペルチェモジュールの両面の温度差を極力小さくして、吸熱量を大きくする使い方が一般的である。
これに対して、ペルチェモジュールでコントロールする温度領域を拡大しながら吸熱作用をさせたい装置の場合(電子冷蔵庫、実験用低温環境槽など)には、同一モジュール内で同一素子を積層させるピラミッド構造のカスケード方式で低温のコントロール領域を拡大する手法が用いられており、吸熱部の面積を大きくするためにモジュールの全体が大きくなり、また、モジュールの大きさの制限により、積層数や吸熱部のサイズが制限されてしまうなどの問題がある。
また、ペルチェモジュールを応用して製品化されている冷却装置は、CPU上面にペルチェモジュールを何枚か並列で接合させて、当該CPUから発生した熱を吸熱するだけのものでしかなく、折角吸熱した分のエネルギーを捨ててしまい、エネルギー利用効率が悪いという短所がある。これまでは、ペルチェモジュールの吸発熱作用の同時性を活かしてエネルギー利用効率を高めたり、吸発熱した熱を、熱流ブロックなどを使って所望の方向に誘導し、保温作用と保冷作用をともに実現したりする装置はなかった。
本発明はこのような実情を考慮してなされたもので、熱電変換モジュールの吸発熱作用を最大限に利用してエネルギー利用効率を向上させ、制御可能な温度範囲を拡大し、かつ、熱電変換モジュールのサイズの自由度を高めた熱流制御システム、および熱電変換モジュールの吸発熱特性評価装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明に係わる熱流制御システムは、複数枚の熱電変換モジュールを、熱伝導部材を介して積層した吸発熱体を備え、この吸発熱体の少なくとも一部の複数枚の熱電変換モジュールへの電力供給を、熱電変換モジュールごとに制御することを特徴とする。
本発明に係わる熱流制御システムでは、複数枚の熱電変換モジュールを、熱伝導部材を介して積層した吸発熱体の少なくとも一部の複数枚の熱電変換モジュールへの電力供給を、熱電変換モジュールごとに制御するようにしたので、熱電変換モジュールのサイズの自由度を高めた上で、吸発熱体の吸熱側と発熱側で制御可能な温度範囲を拡大させ、各モジュール間の吸発熱量の収支を最適化し、かつ、各モジュールの消費電力を低減することができる。
本発明の骨子は、複数枚の熱電変換(ペルチェ)モジュールからなる吸発熱体において個々のモジュールの吸熱作用と発熱作用の効率を高めるとともに、隣接するモジュール間の熱流制御を最適化し、熱電変換モジュールのサイズの自由度を高めた上で、吸発熱体全体としての消費電力を抑制しながら、コントロール可能な温度範囲と吸発熱体の吸熱量を最大化できるシステムを提供することである。
以下、前述した考え方に基づく本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態にしたがった熱流制御システムの概略的構成図である。図2は、図1に示した熱流制御システムの庫室構造の一例を説明する図である。図3は、図2に示した熱電変換モジュールによる吸発熱の理想状態を模式化した図である。図4は、図1に示した熱流制御システムにおける熱電変換モジュールの吸熱温度特性の一例を示す図である。図5は、図1に示した熱流制御システムにおける各熱電変換モジュールの独立電源制御の結果得られた、吸発熱開始時から熱平衡までの温度状態を説明する図である。
図6は、図1に示した熱流制御システムにおける熱電変換モジュールの積層構造が、2枚の熱電変換モジュールからなり、温室と冷室の2庫室だけを得ると仮定した場合の各熱電変換モジュールへの入力電力と、この入力電力に対して得られる温度差の関係の一例を表す図である。図7は、図1に示した熱流制御システムの温室側と冷室側の熱電変換モジュールの温度の入力電力依存性の一例を示す図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態にしたがった熱流制御システムでは、設ける庫室の数に対応した数の熱電変換(ペルチェ)モジュールを積層させて、これを吸発熱体としている。これらの熱電変換モジュールの面積は同一である。
この熱電変換モジュールは、N型およびP型の熱電半導体1を、電極2を介して直列に接続し、電極2に高熱伝導絶縁フレーム材3を接合してなる。直列に接続した熱電半導体1の一端はP型とし、他端はN型とする。1枚の熱電変換モジュールの熱電半導体1が全て直列に接続されていない構成とすることもできる。また、1枚の熱電変換ジュールが複数の熱電半導体1のグループで構成されるように見えても良い。
この際、複数の熱電変換モジュール同士、および熱電変換モジュールと庫室との間は、放熱シリコングリースやシリコンゲルやカーボンからなる熱伝導シート材などの高熱伝導接着材料4、及び、アルミや銅やニッケルなどの熱伝導性の良い材料からなる熱伝導ブロック5を介して接合される。
具体的には、例えば、図2に示したように、第1庫室7の上面に高熱伝導接着材料4を接合し、この高熱伝導接着材料4の上面に熱電変換モジュール6cの吸熱面を接合し、この熱電変換モジュール6cの吸熱面に対向する発熱面に高熱伝導接着材料4、熱伝導ブロック5、接着材料4を順番に積層接合し、この接着材料4の上面に熱電変換モジュール6bの吸熱面を接合し、この熱電変換モジュール6bの発熱面に接着材料4、熱伝導ブロック5、接着材料4を順番に積層接合し、この接着材料4の上面に熱電変換モジュール6aの吸熱面を接合し、この熱電変換モジュール6aの発熱面に接着材料4を接合し、この接着材料4を第2庫室8の下面に接合する。
この場合、図2に示した庫室8が温側の室となり、庫室7が冷側の室となる。つまり、庫室7内に熱吸収対象物を載置した場合には、この熱吸収対象物が有する熱が熱電変換モジュール6cの吸熱面に吸熱され、庫室8内に熱伝達対象物を載置した場合には、熱電変換モジュール6aの発熱面から発生した熱が熱伝達対象物に伝達される。
高熱伝導接着材料4および熱伝導ブロック5の接合の方法は圧着、ねじ止め、又は接着剤など、熱伝導を高く維持できる方法をケースバイケースで採用する。また、熱伝導ブロック5による熱回収効率を上げるために、当該熱伝導ブロック5の周囲を断熱性樹脂11(図1参照)などで覆ってもよい。
それぞれの熱電変換モジュールの電極2(図1参照)のうち、当該熱電変換モジュールの端部に位置する電極2aおよび2bは、電源線12を介して、スイッチング回路13と接続され、スイッチング回路13は、電源線12を介して直流電源ユニット14と接続される。この直流電源ユニット14は複数の直流電源14a〜14cを備える。スイッチング回路13は、信号線15を介して温度コントローラ16と接続される。
また、庫室7、庫室8内、および熱伝導ブロック5上には、熱電対などの温度センサ17が取り付けられる。これら温度センサ17は信号線15を介して温度コントローラ16と接続される。これら温度センサ17、直流電源ユニット14、スイッチング回路13および温度コントローラ16の機能については後述する。
図2に示した熱電変換モジュール6a〜6c間の熱伝導ブロック5は、高熱伝導接着材料4を介して、第1庫室7、第2庫室8、第3庫室21および、第4庫室22の内壁面に接合される。これにより、熱電変換モジュール6cから放熱された熱が庫室22内に、熱電変換モジュール6bから放熱された熱が庫室21内に、熱電変換モジュール6aから放熱された熱が庫室8内にそれぞれ伝達されるようになる。
図2で示した、熱電変換モジュール6a,6b間に積層される熱伝導ブロック5と、これに接合して高熱伝導接着材料4を介して第3庫室21に接合した熱伝導体ブロック5は一体の部材としてもよい。熱電変換モジュール6b,6c間に積層される熱伝導ブロック5と、これに接合して高熱伝導接着材料4を介して第4庫室22に接合した熱伝導体ブロック5も一体の部材としてもよい。
熱伝導ブロック5、高熱伝導接着材料4および各庫室との接合の方法は、圧着、ねじ止め、または接着剤など庫室壁面の形状に適した方法、庫室への熱伝導を高く維持できる方法をケースバイケースで採用する。庫室7,8,21,22の内壁面は、アルミや銅などの熱伝導壁23からなる。また、庫室7,8,21,22の外壁面は断熱壁24からなり、庫外への熱放出や外部からの熱流入を防ぐ。ただし、庫室7,8,21,22の内壁面である熱伝導壁23と高熱伝導接着材料4との接合部分には断熱壁24を設けない。
前記断熱壁24は、グラスウール、ロックウール、木質繊維断熱材、古紙再生系断熱材、硬質ウレタンボード、その他真空スチール管などの魔法瓶構造をなす。各庫室7,8,21,22の間の空間は、空気断熱にする、あるいは断熱材25を埋め込んで断熱構造とする。空気断熱とするか断熱材25を使用するかは、製品仕様の設定温度条件で選択する。
庫室7,8,21,22内の形状は、熱伝導壁23と、庫内に載置する熱吸収対象物または熱伝達対象物(例えば缶ジュールやペットボトルなど)とが当接する箇所の面積が広くなるように、当該対象物の形状に合わせて、例えば升目構造にする、または円柱くり抜き構造にするなどの工夫を施す。これにより熱伝導壁23と対象物間の熱伝達の効率を高めることができる。
また、庫内への放熱をスムーズにするために、庫室7,8,21,22の内壁面および外壁面にフィン26を取り付けた構造としてもよい。図3では、庫室8の内壁面にフィン26を取り付けた構成を図示している。更に、電力供給制御による温度バランスの調整が難しいケースでは、温室側に放熱用の窓もしくはフィン26もしくはファンを取り付けて熱を外部へ逃がす構造としてもよい。図3では、庫室8の外壁面にフィン26を取り付けた構成を図示している。
図2に示した直流電源ユニット14の直流電源14aは、スイッチング回路13を介して、熱電変換モジュール6aに電力を供給する。直流電源14bは、スイッチング回路13を介して、熱電変換モジュール6bに電力を供給する。直流電源14cは、スイッチング回路13を介して、熱電変換モジュール6cに電力を供給する。これにより、熱電変換モジュールごとに、個別の値をもつ電流を入力することができる。
スイッチング回路13は、直流電源14aから熱電変換モジュール6a、直流電源14bから熱電変換モジュール6b、および、直流電源14cから熱電変換モジュール6cへの通電または遮断を行なうスイッチをそれぞれ備える。
スイッチング回路13の各スイッチは、温度コントローラ16によりオン状態またはオフ状態に制御される。これにより、熱電変換モジュールごとに、当該熱電変換モジュールに対する通電および遮断を制御でき、例えば、直流電源14bと熱電変換モジュール6bの間、および直流電源14cと熱電変換モジュール6cの間を通電状態とする一方で、直流電源14aと熱電変換モジュール6aの間を遮断状態とすることができる。
また、温度コントローラ16は、各温度センサ17が測定した温度状態を監視する。温度コントローラ16は、監視する温度状態に基づいて、PID制御などにより熱バランスを計算してスイッチング回路13を動作させ、直流電源14a,14bおよび14cから熱電変換モジュール6a,6bおよび6cへの電力供給量をコントロールする。
熱電変換モジュール6a,6bおよび6cは、それぞれ、直流電源14a,14bおよび14cからの電力を受け、吸熱作用と発熱作用を起こす。代表的な熱電変換モジュールは、前述したように、N型とP型の熱電半導体1の直列接続(図1参照)で構成され、図1中の矢印の向きに電流を流すとモジュールの下面で吸熱が起き、上面で発熱が起きる。
本発明の第1の実施形態にしたがった熱流制御システムは、前述した原理で生成された冷熱と温熱を複数の庫室に分配し、断熱材による熱の閉じ込めと、各モジュール間および庫室の温度状態に基づいた熱電変換モジュールへの電力供給制御により、各庫室から所望の温度の熱を得ることができる。また、このように高温側の庫室を上方に配置し、低温側の庫室を下方に配置することによって、熱の自然対流を利用して温熱と冷熱の移動をスムーズにして、温室と冷室の温度バランスを得るまでの時間を短縮することが出来るとともに、得られた熱の温度状態を安定に保ち易くすることができる。
熱電変換モジュールの吸熱能力(吸熱量)、および、当該熱電変換モジュールの発熱面と吸熱面の温度差の関係は、一般的に図4に示すような特性を示す。つまり、吸熱量は、入力電流と温度差の関数であり、同一の入力電流のもとでは、発熱面と吸熱面の温度差が大きいほど、吸熱量は減少する。
また、図3に示すように、熱電変換モジュールを積層させた場合、熱伝導の損失がないと仮定すると、熱電変換モジュール6cの発熱量Qは、熱電変換モジュール6cの吸熱量Qに、熱電変換モジュール6cの消費電力に相当する熱量P3を加えた値となる。また、熱電変換モジュール6bの発熱量Qは、熱電変換モジュール6bの吸熱量Qに、熱電変換モジュール6bの消費電力に相当する熱量P2を加えた値となる。また、熱電変換モジュール6aの発熱量Qは、熱電変換モジュール6aの吸熱量Qに、熱電変換モジュール6aの消費電力に相当する熱量P1を加えた値となる。つまり、Q>Q>Q>Qの関係が成り立つ。
従って熱電変換モジュールの積層構造を設計する場合には、最も高温な庫室と接続する側の熱電変換モジュールの吸熱能力が、積層する熱電変換モジュール6a〜6cの中で最大となるように選択するのがよい。すなわち、高温側から数えてn枚の熱電変換モジュールを積層する場合には、1番目からn番目のモジュールの吸熱能力Q,Q,・・・,Qの間に、Q>Q>・・・>Qの関係が成り立つ仕様のモジュールと動作条件(各モジュールの発熱面と吸熱面の温度設定)を揃える。これによって、効率よく吸発熱体の吸熱面から発熱面への熱流をコントロールし易くなり、更に、前述したように、各熱電変換モジュールへの電源供給を独立に制御することにより、可変温度範囲を拡大し、また、電源のスイッチングでの入力PID(比例・微分・積分)制御により、各庫室の熱バランスをとり易くする。
図2に示した熱流制御システムの設計において、Q>Q>Q>Qの条件を満たすには、例えば、同一の特性をもつ熱電変換モジュールを、図2に示したように熱電変換モジュール6a,6bおよび6cとして3枚積層させ、熱電変換モジュール6aに流す電流をI、熱電変換モジュール6bに流す電流をI、熱電変換モジュール6cに流す電流をIとして、I>I>Iの関係を満たすように、温度コントローラ16およびスイッチング回路13により制御することが考えられる。
ところで、熱流制御システムでは、所望の電力量を供給して、かつ庫室7,8,21,22の温度を所望の温度に設定するように設計するのが好ましい。前述のように同一の特性をもつモジュールを使用する場合には、電力量と設定温度の調整には限界がある。したがって、Q>Q>Q>Qの条件を満たした上で、種々の特性をもつモジュールの中から、所望の電力量と温度の条件(例えば、図3に示した温度T>T>T>Tとなるような条件)を満たすような特性をもつ熱電変換モジュールの組合せを選択し、これらを図2に示した熱電変換モジュール6a〜6cとして積層させて、それぞれのモジュールに流す電流を個別に制御する。
例えば、前述した熱電変換モジュールの積層順やモジュール仕様を満たす条件で熱電変換モジュール6a〜6cへの電源入力をコントロールして熱バランスさせると、図5に示したように、一定時間後に熱平衡を得ることが出来る。この図5に示した特性によれば、吸発熱体の発熱面である、熱電変換モジュール6aの発熱面からに限らず、熱電変換モジュール6bの発熱面および熱電変換モジュール6cの発熱面からも熱を取り出し、冷室である第1庫室7の温度と、温室である第2庫室8の温度との間の温度をもつ熱を、第3庫室21および第4庫室22に供給できることが分かる。
また、熱電変換モジュールの積層構造が2枚のモジュールからなる積層構造であり、温室と冷室の2庫室だけを得る場合の各モジュールへの入力電力と得られる温度差ΔTの関係をグラフで表すと図6のような特性となる。また、温室側と冷室側のモジュールの温度の入力電力依存性は図7のような特性となる。図7に示したグラフ中で、軌跡31〜33は、高温室側モジュールの入力電力Pを20、40および60[W]とした場合の、冷室側モジュールの入力電力変化に対する温室内の温度変化を示し、軌跡34〜36は、高温室側モジュールの入力電力Pを20、40および60[W]とした場合の、冷室側モジュールの入力電力変化に対する冷室内の温度変化を示す。
図6に示した特性から、高温室側モジュールの入力電力を一定にした上で冷室側モジュールの入力電力を0から一定の値まで増加させた場合は、温室と冷室間の温度差が増加し、冷室側モジュールの入力電力が一定の値を超えると、温度差が減少に転ずる。また、高温室側モジュールの入力電力を増加させると、温度差が増加することが分かる。
また、図7に示した特性から、高温室側モジュールの入力電力を一定にした上で冷室側モジュールの入力電力を増加させた場合、温室の温度は直線的に増加することが分かる。また、冷室の温度は、高温室側モジュールの入力電力を一定にした上で冷室側モジュールの入力電力を0から一定の値まで増加させた場合は減少し、冷室側モジュールの入力電力が一定の値を超えると、増加に転ずることが分かる。また、また、高温室側モジュールの入力電力を増加させると、温室の温度が増加し、冷室の温度が減少することが分かる。
従って、限られた定格の電源で所望の温度差ΔT、T(温室の温度)およびT(冷室の温度)を得るためには、複数枚積層させた熱電変換モジュールごとに最適な入出力制御を行なう必要がある。この制御は、前述のように温度コントローラ16とスイッチング回路13が担う。また、断熱能力を100%に近づけることで、スイッチング回路13で、複数枚の中の一部の熱電変換モジュールだけを動作させたときの、高温側から冷温側への熱の逆流入を防ぎ、省エネの保温作用を実現する。
例えばプラントを制御する装置や計算機、計器などは、電気室や現場において動作しながら発熱するが、本発明の第1の実施形態にしたがった熱流制御システムを用いれば、これらの熱を能動的に回収することができるので、装置動作の安定性や超寿命化に寄与することが出来る。また熱流を制御して回収した熱を所望の媒体や庫室に誘導/保管することができるので、廃熱を別目的の利用に転換できるようになる。
以上のように本発明の第1の実施形態にしたがった熱流制御システムは、熱電変換モジュールを複数枚積層させた多層構造により、吸発熱体の吸熱側と発熱側で制御可能な温度範囲を拡大させる利点を有した上で、熱電変換モジュール6a〜6cの吸熱面と発熱面の双方の熱をともに取り出して利用することで、熱電変換モジュール6a〜6cのへの入力エネルギーの利用効率を向上させる。
また、多層構造の複数枚の熱電変換モジュール6a〜6cへの入力電力を互いに独立に制御するので、吸発熱体の吸熱側と発熱側の間で制御可能な温度範囲を拡大させ、また、吸熱量を大きくとることができ、また、各熱電変換モジュールの吸発熱面の設定温度を所望の状態に切り替えることができる。
さらに、温度コントローラ16による制御により、複数枚の中の一部の熱電変換モジュールだけを動かしたときの、吸発熱体の高温側から冷温側への熱の逆流入を防いだり、設定可能な温度の精度を高めたりすることができる。また、温度コントローラ16による制御により、熱電変換モジュールの多層構造部において温度の異なる熱伝導ブロック5を、当該熱伝導ブロック5と断熱材で設けた熱流路で各庫室に接合させて当該多層構造部から所望の温度の熱を取り出すので、熱流を管理して各庫室の温度を所望温度にコントロールすることができる。
この熱流制御では、温度コントローラ16が温度センサ17よる温度のモニタリング結果に基づいてPID演算を行なうことにより、熱電変換モジュール6a〜6cとの電力の入出力を調整して安定な温度制御と温度誤差の最小化を実現する。
また、断熱材25には、断熱に最適な材質や構造(真空断熱層や高性能断熱材)を備えて外部との断熱性を良くしたので、熱電変換モジュール6a〜6cによる吸発熱結果を長時間維持し易くさせて、当該熱電変換モジュール6a〜6cへの入力電力量を節減することができる。また、庫室7,8,21,22の内側面に備えられた熱伝導壁23の形状を、庫室内の熱伝達対象物または熱吸収対象物の形状に合致するように加工することで、熱伝達率を向上させるので、庫室内の対象物を冷やしたり温めたりする時間を短縮することができる。
また、多層構造の複数枚の熱電変換モジュールは、冷室側と接続する熱電変換モジュールから温室側と接続する熱電変換モジュールにかけて、それぞれの吸熱量を増加させることで温室と冷室間の温度差を最大にし、系全体の温度安定性を良く保つことができる。その他、温室と冷室の熱容量比を最適化したり、温熱を放出したりするための窓やファンやフィンなどの放熱構造を備えることで、系全体の熱バランスの安定性を向上させることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態にしたがった熱流制御システムの概略的構成図である。図9は、図8に示した熱流制御システムの庫室構造の一例を説明する図である。
図9に示した熱電変換モジュール6a〜6cの吸熱能力(吸熱量)と、発熱面と吸熱面の温度差の関係は、一般的に図10に示すような特性を示す。つまり、吸熱量は、入力電流と温度差の関数であり、同一の入力電流のもとでは、発熱面と吸熱面温度差が大きいほど、吸熱量は減少する。図11は、図10に示した特性をもつ熱電変換モジュールと同じ熱電変換モジュールの駆動電圧に対する、当該熱電変換モジュールの吸熱面と発熱面の温度差の特性の一例を示す図である。
図8に示すように、本発明の第2の実施形態にしたがった熱流制御システムは、複数枚の熱電変換(ペルチェ)モジュールを積層させて、これを吸発熱体としている。これらの熱電変換モジュールの面積は同一である。
これら積層した熱電変換モジュールの構造は、図1に示した構造と同じである。ただし、それぞれの熱電変換モジュールは、図1に示したスイッチング回路13の代わりに直流電源ユニット37と接続される。直流電源ユニット37は、図示しない複数の直流電源を備える。また、直流電源ユニット37は温度コントローラ16と接続され、温度センサ17の出力をモニタリングしながら直流電源ユニット37の出力を最適に調整して、それぞれの熱電変換モジュール6a〜6cへの出力を制御する機能を有する。
なお、熱電変換モジュール6a〜6cへの出力の制御は、図1に示した直流電源ユニット14、スイッチング回路13および温度コントローラ16を用いて行なってもよい。
また、本発明の第2の実施形態にしたがった熱流制御システムの庫室構造(図9参照)は図2に示した形態と同様であるが、図2に示した第3庫室21および第4庫室22は設けていない。
図9に示した熱電変換ジュールの吸発熱の理想状態は図3に示した形態と同じであり、熱伝導の損失がないと仮定すると、熱電変換モジュール6cの吸熱量Q、熱電変換モジュール6cの発熱量Q、熱電変換モジュール6bの発熱量Q、および、熱電変換モジュール6aの発熱量Qの関係は、Q>Q>Q>Qとなる。
図10および図11に示したような特性を持つ熱電変換モジュールを1つだけ用いてこれを吸発熱体として、例えば、当該吸発熱体の吸熱面(冷側)と発熱面(温側)の温度差ΔT=70[℃]の温冷蔵庫(例えば、冷側−5[℃]、温側65[℃])を実現しようとすると、図11に示したグラフにしたがって、駆動電圧は16[V]、駆動電流は6[A]となるので、吸発熱体の消費電力は、6[A]×16[V]=96[W]となる。この場合、吸発熱体の吸熱量は、図10で示したグラフにしたがい、約3[W]となる。
これに対し、熱電変換モジュールを図9に示したように多層化して、これを吸発熱体とすると、モジュールの枚数の増加に伴い、熱流制御システムのとしてのイニシャルコストは増大するが、モジュール一枚あたりの温度差ΔTの値が小さくてすむ。このようにモジュール一枚あたりの温度差ΔTの値が小さくなると、モジュール一枚あたりの駆動電流を小さくすることができる。熱電変換モジュールの消費電力は駆動電流値の2乗に比例するので、モジュール一枚あたりの駆動電流値を小さくすれば、吸発熱体全体の消費電力が大幅に小さくなる。よって、熱流制御システムのランニングコストを低減することができるので、トータルコストの低い熱流制御システムを実現することができる。
また、図10のグラフで示されるように、熱電変換モジュールに対する駆動電流値が高くなるほど、電流の増加分に対する吸熱量の増加分は徐々に小さくなる。よって、モジュール一枚ごとの駆動電流を小さくすることができれば、ペルチェ効果の効率の高い入出力領域でモジュールを動作させることが出来るようになるので、前述したQ>Q>Q>Qの関係を満たし、積層モジュールを1つのモジュールとしてみた場合の吸熱面と発熱面の温度差ΔTを保った上で、積層モジュールのうち吸熱側のモジュールに対する駆動電流値の自由度を高めることができる。よって、積層モジュールを1つのモジュールとしてみた場合の、当該モジュールの吸熱量が高くなるような駆動電流値を設定することが可能になる。
図8に示した熱流制御システムの設計において、Q>Q>Q>Qの条件(図3参照)を満たした上で、モジュール全体の消費電力を少なくして、かつ、モジュール全体の吸熱能力を上昇させるには、例えば、図12に示したような駆動電流および駆動電圧の組合せにより各モジュールを駆動させればよい。
図12は、図9に示した熱流制御システムにおける吸発熱体の各熱電変換モジュールの使用条件の一例を表にして示す図である。この図12に示した1枚目,2枚目,3枚目のモジュールは、それぞれ、熱電変換モジュール6c,6b,6aと対応する。
各モジュールの駆動電圧値および駆動電流値を図12に示した組合せとした場合の、各モジュールの消費電力と吸熱量について説明する。
まず、1枚目の熱電変換モジュール6cの吸熱面と発熱面の温度差ΔT=10[℃]として、図10および図11に示したグラフにしたがい、モジュール6cの駆動電流値を1[A]とし、駆動電圧値を2.5[V]とすれば、モジュール6cの消費電力は、1[A]×2.5[V]=2.5[W]となる。この場合のモジュール6cの吸熱量は、図10で示したグラフにしたがい、約10[W]となる。
また、2枚目の熱電変換モジュール6bの吸熱面と発熱面の温度差ΔT=25[℃]として、図10および図11に示したグラフにしたがい、モジュール6bの駆動電流値を2[A]とし、モジュール6bの駆動電圧値を5.5[V]とすれば、モジュール6bの消費電力は、2[A]×5.5[V]=11[W]となる。この場合の熱電変換モジュール6bの吸熱量は、図10で示したグラフにしたがい、約13[W]となる。
また、3枚目の熱電変換モジュール6aの吸熱面と発熱面の温度差ΔT=35[℃]として、図10および図11に示したグラフにしたがい、モジュール6aの駆動電流値を5[A]、モジュール6aの駆動電圧値を12.5[V]とすれば、モジュール6aの消費電力は、5[A]×12.5[V]=62.5[W]となる。この場合の熱電変換モジュール6aの吸熱量は、図10で示したグラフにしたがい、約27[W]となる。
この場合、2枚目の熱電変換モジュール6bの吸熱量(約13[W])は、1枚目の熱電変換モジュール6cの吸熱量(約10[W])と消費電力(2.5[W])の和より大きく、3枚目の熱電変換モジュール6aの吸熱量(約27[W])は、2枚目の熱電変換モジュール6bの吸熱量(約13[W])と消費電力(11[W])の和より大きいので、熱の逆流は起きない。
積層モジュールを一つのモジュールとしてみた場合、1枚目の熱電変換モジュール6cの吸熱量(約10[W])は積層モジュール全体の吸熱量となる。また、積層モジュールを一つのモジュールとしてみた場合の消費電力を76[W]とし、吸熱面と発熱面の温度差ΔT=70[℃]とすることができる。
よって、図10,図11に示したような特性のモジュールを1枚だけ用いた場合と比較して、複数枚のモジュールを積層した場合では、温度差ΔTを同じ70[℃]とした上で、消費電力を20[W]低くして、かつ、吸熱量を約3倍の約10[W]に上昇させることができ、性能の優れたモジュールを実現することができる。
図13は、図9に示した熱流制御システムにおける、熱電変換モジュールを積層させてなる吸発熱体の吸熱面と発熱面の所望の温度差および所望の吸熱量に対応する、それぞれの熱電変換モジュールの駆動電流の値を対応付けたテーブルの一例を示す図である。
図9に示した熱流制御システムにおいて、熱電変換モジュール6a〜6cを動作させる場合に、熟練した作業者でなくとも、前述したような、吸発熱体の所望の温度差を保ち、消費電力の低減および吸熱量の向上を可能とするために、まず、図13に示したようなテーブルを、温度コントローラ16の図示しないメモリに予め記憶しておく。
そして、温度コントローラ16に、吸発熱体の所望の温度差ΔTと吸発熱体の所望の吸熱量Qの値の入力を受け付ける機能、および、これら入力された温度差ΔT、吸熱量Q、および、図13に示したテーブルを照合することで、各モジュール6a〜6cに対する適切な駆動電流値を導き出し、この導いた駆動電流値により各モジュール6a〜6cへの入力電力を制御する機能をもたせる。
このような機能をもたせることで、熟練した作業者でなくとも、吸発熱体の所望の温度差ΔTおよび所望の吸熱量Qの値を入力することで、この入力された温度差ΔTを吸発熱体の発熱面と吸熱面の実際の温度差とし、前述のように入力された吸熱量Qを吸発熱体の吸熱面の実際の吸熱量とした上で、吸発熱体の消費電力を低減させるような電源制御を行なうことができる。
以上のように、本発明の第2の実施形態にしたがった熱流制御システムでは、複数枚積層させた熱電変換モジュールの各モジュールへの電力供給を個別に制御するので、一枚の熱電変換モジュールを吸発熱体とした熱流制御システムと比較して、複数枚の熱電変換モジュールをピラミッド状に積層させる必要がなくなり、前述のように各モジュールの面積を全て同一とした場合であっても、各モジュールの吸発熱量の収支バランスを保った上で、複数のモジュールでなる吸発熱体の吸熱面と発熱面の温度差を所望の値とし、吸発熱体の消費電力を低減させ、かつ、吸発熱体の吸熱能力を向上させることができるようになる、よって吸発熱体の設計の自由度が向上する。
また、複数枚の熱電変換モジュールを積層することにより、吸発熱体としての熱容量が大きくなり、一旦実現された温度が吸発熱体の吸熱面と発熱面において保持されやすくなるので、温度制御の容易化・安定化が可能になる。単一の熱電変換モジュールのみを用いて、これを吸発熱体とした場合、吸熱面側の温度を低く保つために、場合によっては発熱面側の冷却装置を設ける必要があるが、熱電変換モジュールを多段とすることでモジュール一枚あたりの消費電力量が抑えられた場合には、多段化したモジュールでなる吸発熱体の発熱面の温度が上昇しにくくなるので、冷却装置を設けなくとも吸熱面側の温度を低く保つことができる。
本発明の第2の実施形態にしたがった熱流制御システムでは、特性が同一である熱電変換モジュールを複数枚積層させて、これを吸発熱体としていたが、熱電変換モジュールは、その材料の組合せによって、低温度域において熱電変換可能なものや、高温度域において熱電変換可能なものがある。例を挙げると、ビスマス・テルル系熱電変換素子は、一般的に常温から300[℃]付近までの温度範囲で熱電効果を発揮し、スクッテルダイト熱電変換素子は、一般的に300[℃]付近から600[℃]付近までの温度範囲で熱電効果を発揮する。このように特性の異なるモジュール同士を組合せて積層モジュールを構成することで、同一特性のモジュールを積層させる場合と比較して、使用可能温度範囲の自由度を向上させることができる。
本発明の第2の実施形態を吸発熱体が複数ある場合にも適用することができる。この場合、一つの吸発熱体内の複数の熱電変換モジュールへの電力供給が熱電変換モジュールごとに行なわれていれば、第2の実施形態と同様な効果を得ることができる。この時、異なる吸発熱体に属する同じ層の熱電変換モジュールへの電力供給が、異なる吸発熱体に属する同じ層の熱電変換モジュールを直列に接続することも、並列に接続することも、別の電源を用いて供給する構成のいずれとすることもできる。
また、3枚以上の熱電変換モジュールを積層させる場合において、複数枚の熱電変換モジュールへの電力供給を独立して制御することができれば、その内の一部の熱電変換モジュールへの電力供給の制御が独立していなくても、全て独立に制御する場合に比べて効果は少なくなるものの、本発明の第2の実施形態と同様な効果を得ることができる。すなわち、3枚の熱電変換モジュールを積層した場合において、2枚の熱電変換モジュールについては直列に接続するような構成とすることもできる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図14は、本発明の第3の実施形態にしたがった熱電変換モジュールの冷温配分(吸発熱特性)評価装置の概略的構成図である。
本発明の第3の実施形態にしたがった冷温配分(吸発熱特性)評価装置は、2つの庫室50,51を備える。ここでは、庫室50を温室として、庫室51を冷室として使用する。各庫室は、外壁に真空断熱層41(図8参照)または高性能断熱材の層を備え、外気との断熱性能を、第1の実施形態にしたがった熱流制御システムの各庫室7,8,21,22と比較して限りなく100%に近づける。真空断熱層41の封止には断熱性能の良い断熱樹脂42などの絶縁体を用いる。真空断熱層41の内壁には熱伝導率の良い材質(NiやCuやAlなど)からなる熱伝導体43が設けられる。この熱伝導体43は、庫室50,51の外壁の一部をなしており、温室、冷室それぞれの内部での熱伝導を良くする。
熱電変換(ペルチェ)モジュール44の吸熱面44aと発熱面44bには、熱伝導接着材料46が接合される。これら熱伝導接着材料46には、前述した熱伝導体43を小さい熱抵抗で接合させる。熱電変換モジュール44と熱伝導接着材料46の接合、もしくは、熱伝導接着材料46と庫室50,51の内壁面(熱伝導体43)の接合は、放熱シリコングリースやシリコンゲルやカーボンからなる熱伝導シート材を介して行なう。接合の方法は圧着やねじ止め、接着剤など庫室壁面の形状に適した方法、熱伝導を高く維持できる方法をケースバイケースで採用する。なお、図示はしないが、熱電変換モジュール44が直流電源と接続されるのはもちろんである。
熱電変換モジュール44と熱伝導接着材料46の周囲は断熱材45で覆われ、外部との熱交換を防ぐ。庫室50と庫室51の内部には、加熱対象物48や冷却対象物49を設置し、両室の熱容量を調整することで、両室の温度バランスを保ちやすくする。また、庫室50,51内にメモリ機能付の温度センサ47を設置し、熱電変換モジュール44の吸発熱開始時から熱平衡状態に移行するまでの庫室50と庫室51の温度変化を所望の時間間隔で記録する。
以上のように、本発明の第3の実施形態にしたがった熱電変換モジュールの冷温配分(吸発熱特性)評価装置は、熱電変換モジュール44からの吸発熱エネルギーを外部へ逃がさず(限りなく100%に近づけ)、各庫室間の温度差ΔTの限界やペルチェモジュールの冷却能力飽和時間、および、熱電変換モジュール44の発熱量と吸熱量の割合を定量的かつ簡易に評価することができる。
また、前述の構成要素の材質や寸法や構造を、本発明の第1の実施形態、または第2の実施形態にしたがった熱流制御システムや所望の熱流制御システムと一致させることで、より実使用環境に近い形で熱電変換(ペルチェ)モジュールの性能評価を行なうことが出来るようになる。
なお、この発明は、前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合せてもよい。
本発明の第1の実施形態にしたがった熱流制御システムの概略的構成図。 図1に示した熱流制御システムの庫室構造の一例を説明する図。 図2に示した熱電変換モジュールによる吸発熱の理想状態を模式化した図。 図1に示した熱流制御システムにおける熱電変換モジュールの吸熱温度特性の一例を示す図。 図1に示した熱流制御システムにおける各熱電変換モジュールの独立電源制御の結果得られた、吸発熱開始時から熱平衡までの温度状態を説明する図。 図1に示した熱流制御システムにおける熱電変換モジュールの積層構造が、2枚の熱電変換モジュールからなり、温室と冷室の2庫室だけを得ると仮定した場合の各熱電変換モジュールへの入力電力と、この入力電力に対して得られる温度差の関係の一例を表す図。 図1に示した熱流制御システムの温室側と冷室側の熱電変換モジュールの温度の入力電力依存性の一例を示す図。 本発明の第2の実施形態にしたがった熱流制御システムの概略的構成図。 図8に示した熱流制御システムの庫室構造の一例を説明する図。 図9に示した熱流制御システムにおける熱電変換モジュールの吸熱温度特性の一例を示す図。 図10に示した特性をもつ熱電変換モジュールと同じ熱電変換モジュールの駆動電圧に対する吸熱面と発熱面の温度差の特性の一例を示す図。 図9に示した熱流制御システムにおける吸発熱体の各熱電変換モジュールの使用条件の組合せの一例を表にして示す図。 図9に示した熱流制御システムにおける吸発熱体の吸熱面と発熱面の所望の温度差および所望の吸熱量に対応する、それぞれの熱電変換モジュールの駆動電流値を対応付けたテーブルの一例を示す図。 本発明の第3の実施形態にしたがった熱電変換モジュールの冷温配分(吸発熱特性)評価装置の概略的構成図。
符号の説明
1…熱電半導体、2…電極、3…高熱伝導絶縁フレーム材、4,46…高熱伝導接着材料、5…熱伝導ブロック、6a〜6c,44…熱電変換(ペルチェ)モジュール、7…第1庫室、8…第2庫室、11…断熱性樹脂、12…電源線、13…スイッチング回路、14,37…直流電源ユニット、14a〜14c…直流電源、15…信号線、16…温度コントローラ、17…温度センサ、21…第3庫室、22…第4庫室、23…熱伝導壁、24…断熱壁、25…断熱材、26…フィン、41…真空断熱層または高性能断熱材、42…断熱樹脂、43…熱伝導体、45…断熱材、47…メモリ機能付き温度センサ、48…加熱対象物、49…冷却対象物、50,51…庫室。

Claims (18)

  1. 複数枚の熱電変換モジュールを、熱伝導部材を介して積層した吸発熱体と、
    この吸発熱体の少なくとも一部の複数枚の前記熱電変換モジュールへの電力供給を、前記熱電変換モジュールごとに制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする熱流制御システム。
  2. 複数枚の熱電変換モジュールを、熱伝導部材を介して積層した吸発熱体と、
    前記複数枚の熱電変換モジュールへの電力供給を、前記熱電変換モジュールごとに制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする熱流制御システム。
  3. 複数枚の熱電変換モジュールを、熱伝導部材を介して積層した吸発熱体と、
    前記熱電変換モジュールそれぞれへの電力供給をオン・オフするスイッチ手段と、
    このスイッチ手段による前記熱電変換モジュールへの電力供給のオン・オフを、前記熱電変換モジュールごとに制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする熱流制御システム。
  4. 前記吸発熱体は、特性の異なる複数枚の熱電変換モジュールを、前記熱伝導部材を介して積層してなり、
    前記吸発熱体の吸熱側に位置する熱電変換モジュールから放熱側に位置する熱電変換モジュールにかけて、当該熱電変換モジュールの吸熱量を増加させた積層構造としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱流制御システム。
  5. 前記制御手段は、
    前記吸発熱体の吸熱面と発熱面の温度差および前記吸発熱体の吸熱量と、各々の熱電変換モジュールに供給する電力量との関係を記憶する記憶手段と、
    前記吸発熱体の吸熱面と発熱面の温度差および前記吸発熱体の吸熱量を入力する手段とを有し、
    この入力する手段から入力された前記吸発熱体の吸熱面と発熱面の温度差および前記吸発熱体の吸熱量に対する各々の熱電変換モジュールの電力量を前記記憶手段から導き出して、この電力量となるように各々の熱電変換モジュールへの電力供給を制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱流制御システム。
  6. 前記吸発熱体の熱伝導部材の周囲を断熱材で覆う構造としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱流制御システム。
  7. 複数の室を備え、
    前記熱伝導部材は、前記室内に連結される構造としたことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の熱流制御システム。
  8. 前記吸発熱体の吸熱面、発熱面、前記熱伝導部材、および前記それぞれの室内のうち少なくとも一箇所の温度を測定する測定手段をさらに備え、
    前記制御手段は、
    前記測定手段が測定した温度に基づいて、前記複数枚の熱電変換モジュールへの電力供給を、前記熱電変換モジュールごとに制御することを特徴とする請求項7に記載の熱流制御システム。
  9. 前記それぞれの室の外側面に断熱部材を備えたことを特徴とする請求項7または8に記載の熱流制御システム。
  10. 前記それぞれの室の内側面に熱伝導部材を備えたことを特徴とする請求項7乃至9の何れかに記載の熱流制御システム。
  11. 前記室内の内側面の熱伝導部材の形状を、前記室内に載置する熱伝達対象物および熱吸収対象物のうち少なくとも一方の表面の形状と合致するように加工したことを特徴とする請求項10に記載の熱流制御システム。
  12. 前記それぞれの室が有する熱を室外に放出する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項7乃至11の何れかに記載の熱流制御システム。
  13. 前記吸発熱体は、前記複数の熱電変換モジュールを、前記熱伝導部材を介して縦型に積層してなり、
    前記吸発熱体の上面を当該吸発熱体の放熱面とし、前記吸発熱体の下面を当該吸発熱体の吸熱面としたことを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の熱流制御システム。
  14. 熱電変換モジュールを備える吸発熱体の当該熱電変換モジュールの放熱面が有する熱を熱伝達対象物に伝達する手段と、
    熱吸収対象物が有する熱を前記熱電変換モジュールの吸熱面に伝達する手段と
    を備えたことを特徴とする熱流制御システム。
  15. 複数の室を具備し、
    これらの室に熱伝導部材を連結し、
    この熱伝導部材に熱電変換モジュールを連結した構造とし、
    この熱電変換モジュールの吸発熱特性を測定する手段を備えたことを特徴とする熱電変換モジュールの吸発熱特性評価装置。
  16. 前記連結された複数の室、熱伝導部材、および熱電変換モジュールを断熱部材で囲んだ構造としたことを特徴とする請求項15に記載の熱電変換モジュールの吸発熱特性評価装置。
  17. 前記熱電変換モジュールの吸発熱特性は、前記熱電変換モジュールの吸発熱開始時から熱平衡状態に移行するまでの温度変化を示す特性であることを特徴とする請求項15または16に記載の熱電変換モジュールの吸発熱特性評価装置。
  18. 前記複数の室および熱電変換モジュールの材質、寸法および構造のうち少なくとも一つの要素を、所望の熱流制御システムのそれと一致させたことを特徴とする請求項15または16に記載の熱電変換モジュールの吸発熱特性評価装置。
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