JP2005101335A - 半導体膜のレーザアニーリング方法とその装置 - Google Patents

半導体膜のレーザアニーリング方法とその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 照射ビームの掃引方向前後の強度分布を最適化して、多結晶シリコン膜の大結晶粒化を促進するレーザアニーリング方法とそのためのレーザアニーリング装置を提供する。
【解決手段】 レーザ光源からのレーザビームを光学系により一方向に細長の矩形状に成形して、非晶質半導体膜に照射し、半導体膜をアニーリングする方法であって、ビーム形状成形手段に入射面と出射面とが互いに傾斜する楔状板を含んで、照射ビームを楔状板に透過させて、その透過した照射ビームを当該一方向のいずれか側に緩慢に且つ反対側に急峻にした強度プロフイルに調整して、該半導体膜に対して照射ビームを該な緩慢な側に相対的に移動するように走査して、結晶化させる。上記ビーム形状成形手段が、さらに、シリンドリカルレンズを含んで、シリンドリカルレンズが照射ビームを上記の楔状板を介して半導体膜上に集光させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、基板上に予め製膜した半導体膜にレーザを照射しながら走査して順次加熱して結晶化処理を行なうレーザアニーリング方法とそれに用いるアニーリング装置に関する。
大きな面域の半導体基板を得る方法として、ガラス基板上にCVDなどの気相形成法によりシリコン膜などの半導体膜を形成する方法が知られており、半導体膜を基板として多数の薄膜トランジスタを形成配置して半導体装置に利用されている。しかし、気相形成法により形成した半導体膜は、通常は非晶質であり、電子移動度が小さく、高速動作が要求される用途、例えば、液晶ディスプレーパネルの駆動用などには適用できなかった。非晶質を多結晶質にするには、レーザビームを非晶質膜に照射してその照射部位を定速で走査するレーザアニーリング法が利用されている。この方法では、レーザの照射部位で非晶質シリコンを局部的に短時間で溶融し、照射部位が通過した後に溶融部が冷却する過程で、結晶化されて多結晶体に変換するものである。
従来のレーザアニーリング法は、特許文献1に開示のように、レーザ光源からのレーザビームを、導波路やシリンドリカルレンズアレイを用いて、ビーム断面の一方向にのみ強度分布を均一化し、このレーサビームを、集光用のシリンドリカルレンズを通してビーム断面の当該一方向に直交した他方向にのみシリコン膜上に集光して、照射ビームを断面形状が細長矩形状ないし線状になるように調整して、シリコン膜上その狭幅方向に掃引して、照射ビームの長さを幅とする多結晶の帯域を形成していた。
特開2001−7045号公報
シリコン多結晶膜にトランジスターなどの半導体素子を形成するには、シリコン膜の各結晶粒径が大きいほど、電子移動度が高くなるので、好ましい。そのためには、大きな結晶粒を作るためのレーザアニーリング技術が必要である。一般には、結晶粒の大粒径化には、結晶化すべき部位における昇温過程と冷却過程の温度プロフィルが重要で、微細結晶の生成と生成した結晶粒の成長とに適した照射条件で照射する必要がある。シリコン膜上に照射した細長形状の照射ビームの照射部位で加熱溶融したシリコンの領域は、照射部位の通過に伴って、急速に冷却されるが、結晶粒の成長は、溶融後の冷却過程の温度勾配と関係しており、冷却速度を高めて、温度勾配を大きくすることが大型の結晶粒を作るのに有利であることが期待できる。しかしながら、従来のレーザアニーリング法においては、上記移動方向で見たレーザビームのエネルギー分布は、レーサ発振器から放射されたままのエネルギー分布、例えば、ガウス分布を近似的に維持しており、移動方向のピーク位置の前後にわたって対称的で、しかも、すその長いなだらかで緩慢に低下する強度分布を持っていた。従来のアニーリング法の緩慢な強度分布では、ピーク通過後の冷却速度に限界があり、大結晶化には限度があった。
本発明は、上記に鑑み、照射ビームの掃引方向の前と後ろでの強度分布を最適化して、多結晶のシリコン膜の大結晶粒化を促進するレーザアニーリング方法とそのためのレーザアニーリング装置を提供しようとするものである。
本発明の半導体膜のレーザアニーリング方法は、レーザ光源からのレーザビームをビーム強度均一化手段によりビーム断面の一方向にビーム強度を均一化してビーム形状成形手段に入射し、ビーム形状成形手段により照射ビームを該一方向にほぼ直交する他の方向に集光して照射ビーム断面を細長矩形状に成形して、非晶質半導体膜に照射し、半導体膜をアニーリングする方法であって、その特徴は、ビーム形状成形手段に入射面と出射面とが互いに傾斜する楔状板を含んで、照射ビームを楔状板に通過させて、該照射ビームを上記他の方向のいずれか側に緩慢に低下させ且つ反対側に急峻に低下させた強度プロフイルに調整して、該半導体膜に対して照射ビームを該緩慢低下側に相対的に移動するように走査して、結晶化させるのである。
このように、アニーリング方法は、ビーム断面が線状形状を有する照射ビームを半導体膜に走査しながら照射するに際して、照射ビームを透光性の楔状板に通過させて、ビーム断面の線状形状を走査方向の前後のエネルギー分布を非対称にして、照射ビームの分布を移動側を相対的に緩慢にし、反対側を急峻な分布にして、半導体膜に対して照射ビームをなだらか側に移動しながら、照射をするのである。
半導体膜のレーザアニーリング装置は、レーザ光源と、該レーザ光源からのレーザビームをビーム断面の一方向にビーム強度につき均一化するビーム強度均一化手段と、該ビーム強度均一化手段からのレーザビームを入射して、照射ビームを該一方向に直交する他の方向に集光して細長矩形状に成形して、非晶質半導体膜に照射するビーム形状成形手段と、半導体膜に対して照射ビームを相対的に移動させる走査手段とを含んで、照射ビームにより半導体膜をアニーリングする装置であって、その特徴は、上記ビーム形状成形手段が、透光性で入射面と出射面とが互いに傾斜する楔状板を含んで、照射ビームを楔状板に通過させて上記他方向のいずれか側に緩慢に低下させ、且つ反対側に急峻に低下させた強度プロフイルに調整して、走査手段が該半導体膜に対して照射ビームを該緩慢な側に向けて相対的に移動するように走査して、結晶化させるのである。
また、このアニーリング装置は、ビーム断面が線状形状を有する照射ビームを半導体膜に走査しながら照射する光学系を含むが、光学系が、照射ビームを通過させる透光性の楔状板を含んで、ビーム断面の線状形状を走査方向の前後のエネルギー分布を非対称にして、照射ビームの進行側を相対的になだらかにし、反対側を急峻な分布にして、半導体膜に対して照射ビームをなだらか側に移動しながら、照射をするのである。
上記本発明のレーザアニーリング方法及びその装置においては、光学系に楔状板を介挿して、線状形状をその狭幅方向の前と後ろとで非対称になるようなエネルギー分布にすることができ、半導体膜に対して照射ビームをエネルギー分布のそのなだらかで緩慢な側に移動するように走査して、照射ビームの緩慢な側で未処理の半導体膜を予熱して、他方の急峻な側の通過で急速に加熱し、その直後に急速に冷却して、大きな温度勾配にして結晶成長を促進し、大形結晶粒の均一に分布した多結晶半導体膜、即ち、多結晶半導体基板を提供して、この上に高速動作の可能な多数のトランジスター等を形成した半導体装置にすることができる。
実施の形態1.
本発明においては、半導体膜は、その用途により、特に、シリコン膜が利用でき、シリコン膜は、通常、ガラス基板上にCVD法等により1μm以下の厚さに製膜されて非晶質である。この非晶質膜上にレーザ照射して多結晶膜にされ、半導体回路を形成するための半導体基板として利用される。
半導体膜に対してレーザ光源は、赤外域から紫外域の光源が使用できるが、特に、シリコン膜に対応して、レーザ光源は、330nm〜800nmの可視光域が利用できる。この波長域は、シリコン膜に対してある程度の透光性があって、その膜の厚さ方向に均一に加熱することができ、光吸収特性が良好であるので、好ましい。このようなレーザ光源には、基本波が赤外域にあり、第一高調波(基本波の2倍周波光)ないし第2高調波(基本波の3倍周波光)が可視光域にようなレーザ光でその高調波が利用される。例えば、Nd:YAGレーザの第一高調波532nmが利用できる。
本発明は、レーザ光源からのレーザビームを、光学系により照射ビームに変換されるが、レーザ光源からのレーザビームは、通常は、断面円形で、ガウス分布を有し、光学系では、このレーザビームを、半導体膜上に照射すべき照射ビームの断面が狭幅の矩形状ないし線状に調整する。照射ビームは、半導体膜上に、断面線状のその長手方向に対して直交する方向に、即ち、照射ビームの狭幅方向に、移動させながら照射し、半導体膜を照射部位で加熱しながら加熱部位を移動させて、所要のアニーリングを行なう。
光学系は、レーザ光源からのレーザビームをビーム強度均一化手段によりビーム断面の一方向にビーム強度を均一化してビーム形状成形手段に入射し、ビーム形状成形手段により照射ビームの断面を、該一方向に直交する他の方向に集光して細長矩形状にないし線状に成形するものである。
この実施形態においては、ビーム形状成形手段は、透明で入射面と出射面とが互いに傾斜する楔状板を含んでいる。楔状板は、照射ビームを楔状板に通過させてその照射ビームを当該他の方向のいずれか側になだらかで緩慢にし且つ反対側に急峻にした強度プロフイルに調整される。照射ビームを照射するに際しては、半導体膜に対して照射ビームをなだらかな側に相対的に移動するように走査して、結晶化させる。
このような本発明のアニーリング方法を実現するためのアニーリング装置は、半導体膜を形成した基板を支持するステージと、レーザ光源と、レーザ光源からのレーザビームを照射ビームに変換して半導体膜に照射する光学系と、半導体膜の基板を支持するステージと照射ビームとを相対的に移動させる走査手段とを含んでいる。光学系としては、該レーザ光源からのレーザビームをビーム断面の一方向にビーム強度につき均一化するビーム強度均一化手段と、該ビーム強度均一化手段からのレーザビームを入射して該照射ビームの断面を当該一方向に直交する他の方向に細長の矩形状に成形して、非晶質半導体膜に照射するビーム形状成形手段とを含む。
上記ビーム形状成形手段には、上記楔状板を含む。さらに、楔状板と共に、集光用のシリンドリカルレンズを含んで、上記楔状板を介して半導体膜上に集光させて、細長矩形状に成形にして、当該一方向のいずれか側になだらかに且つ反対側に急峻にした強度プロフイルに調整される。そして、上記走査手段が、基板上の半導体膜に対して照射ビームを相対的に移動させるが、半導体膜上を照射ビームがそのなだらかな強度分布を有する側を進行方向にして、始動し、照射ビームの加熱領域は、矩形状ないし線状の照射ビームの長さを幅にして掃引して形成される。
図1(A)と図1(B)において、本発明の実施形態として、レーザ光源1からのレーザビーム2を光学系3を通過させて、ガラス基板7上の非晶質シリコン膜5に、照射ビーム21を照射して、結晶化させるものであるが、この図で、光学系2は、強度分布均一化手段30として、y方向に反射面320、320を有する光学ガラスの導光路30を用いて、y方向に均一化させ、ビーム形状成形手段31として、x方向にのみシリコン膜表面に集光させる集光用シリンドリカルレンズ31と、この集光用シリンドリカルレンズ31と熱処理すべきシリコン膜5との間に配置した楔状板6とを用いている。
楔状板6は、2つの主面、即ち、入射面61と出射面60とが、平行でなく適当な角度δで、傾斜した斜面をなし、照射ビーム21は、楔状板6を通過して、傾斜した主面61、60の間で、屈折されて、照射部位22が、わずかに変位する。
楔状板6がなければ、集光用シリンドリカルレンズ31は、この例では、図1(B)中破線で示すように、X方向に対称形の照射ビーム210をガラス基板上に形成した非晶質シリコン膜5上に進行方向に集光して垂直に照射するが、楔状板6は、照射ビームを屈折させて、図1(B)において、垂直位置よりx方向に変位させる。
図2(A)と図2(B)に詳細を示すが、楔状板6の入射面61と出射面とは、平行でなく、適当な角度δで傾斜した斜面をなし、通常は、光学ガラスにより、成形される。集光レンズからの照射ビーム21が楔状板6を通過する際には、図2(B)に示すように、楔状板6の厚肉側を通過したビームと薄肉側を通過したビームとは光路長が異なり、焦点位置もずれる。そこで、図2(C)に照射ビームのプロフイルと、図2(D)に照射部位22おけるに狭幅方向のビーム強度分布と、をそれぞれ示すように、楔状板6によりシリコン膜上の照射部位22で形成した強度分布は、強度ピーク223に対して強度プロフイルの裾部が非対称となり、強度プロフイルには、強度ピーク223から急峻に強度低下する側221と、その反対側に、なだらかにないし緩慢に低下する側222とが形成される。強度プロフイルの緩慢な側222は、楔状板6の厚肉側に対応して、照射ビームが屈折する方向であり、急峻な側221は、楔状板6の薄肉側に対応しており、照射ビームの屈折する方向の反対側である。
本発明のアニーリング法においては、図2(A)〜図2(D)において、基板7に対して、照射ビーム21を相対的に、矢示の方向に移動させることにより、半導体膜上の強度分布は、緩慢な側222が、急峻な側221に先んじて、非晶質領域52を照射し始め、遅れて強度ピーク223が通過し、その通過直後に急峻な側221が通過することになる。
照射過程では、シリコン膜の非晶質部位は、照射ビーム21のプロフィルの緩慢な側222により予熱を受けながら昇温し、多数の結晶核の生成ないし微細な結晶粒の発生が起こり、次いで、強度ビーク223の到来でさらに加熱されて、結晶核ないし微細結晶はさらに成長して、結晶粒が粗大化する。特に、緩慢な側222により予熱ないしその後のピーク強度の通過過程で、シリコン膜がシリコンの融点以上の温度に十分加熱されれば、微結晶領域を含む非晶質膜は、全部又は局部的に溶融し、強度ピークが通過して急峻な側221の通過に伴ない、急速に低下され、溶融シリコンが結晶化し成長する。
この成長過程においては、強度ピークの直後の急峻な側221のシリコン膜上の移動が溶融シリコンと結晶化シリコンとの間の大きな温度勾配を形成し、その温度勾配も照射ビームの移動に伴なってシリコン膜上を移動するので、温度勾配に向かって結晶界面の移動を続けて結晶を粗大に成長させるので、結晶域54では、大きな結晶粒の分布が得られる。然しながら、この成長過程では、照射ビームの長手方向(即ち、照射ビームの移動方向に対して直角方向)の強度分布は、良好に均一化されているので、シリコン膜上ではこの方向に温度勾配は生せず、この方向には結晶は成長しない。従って、結晶粒は、照射ビームの移動方向に一次元的に成長する(但し、照射ビームの長手方向には多数の結晶粒が並存することはある)。この一次元的な結晶粒成長は、ビーム加熱中のシリコン融液中に又は融液と結晶粒との界面で自然核発生が生じるまで続き、自然核が発生した時は、その自然核の幾つかがその温度勾配に従って成長して新たな粗大結晶となる。
本発明においては、照射ビームの強度プロフィルに急峻に低下する側を、照射ビームの移動方向と反対側に設定し、強度ピークの到来で形成したシリコン膜の溶融を急冷して大きな温度勾配を設けることにより、結晶粒の熱流方向への成長速度を高め、自然核発生までに成長を確保するもので、これにより、数ミクロンメータの結晶粒サイズを得ることができる。
楔状板6の上記角度δは、5〜45°が好ましい。この範囲は、特に、楔状板6が光学ガラスで、レーザビームが可視光であるときには好ましい。5°未満の角度δのでは、移動方向の前後にわたる強度プロフイルに大きな差が形成できず、強度ピークでの大きな強度から急峻に低下する裾部が形成されない。また、角度δが45°を越えると、照射ビーム21が楔状板の出射面で全反射により楔状板を透過しないことがあり、又、照射ビーム21が楔状板6で屈折されてシリコン膜中を斜めに入射して、その照射部位22における照射ビームのエネルギー密度が低下する。楔上板6の上記の角度δの一層好ましい範囲は、7°〜25°である。7°以上では、強度ピーク223の片側に急峻化と反対側に緩慢な低下を明確に実現でき、他方、25°以下にすれば、楔状板により屈折された照射ビームの半導体膜の法線に対する入射角によるエネルギー密度の低下を20%以下にすることができて、照射部位への入射エネルギーの点でも好ましい。
図3(A)と図3(B)は、主面間の角度δを有する楔状板6の配置を光学系の光軸廻り反転した例を示す。図4には、図3(A)との配置と図3(B)の配置とに対応して、角度δ=10°の光学ガラスの楔状板6を用いて、楔状板6を通過した照射ビーム211の照射面上の強度分布を測定した結果を、それぞれ、曲線aと曲線bで示している。この例では、急峻な側の強度の低下は、ピーク強度から40μm幅で実質的にゼロ強度に到達しているが、他方、緩慢側は、ピーク強度から緩やかに低減し、ピーク位置から100ないし200μmの距離でもピーク強度の10〜20%の強度を保持していることが判る。
実施形態2.
本発明の別の実施形態は、照射ビームによるシリコン膜上の照射部位をシリコン膜に対して相対的に往復走査させ、照射部位の往復折り返しの際に、上記の楔状板を反転させることを含む。
上記の楔状板を含む光学系は、半導体膜に照射ビームを照射しながら、照射ビームを半導体膜上に相対的に走査するのであるが、走査方向については、照射部位を加熱後に急冷するために、楔状板が形成する照射ビームの緩慢に低下する側を移動方向に配向して、強度の急峻に低下する側を後側に配置する必要があり、照射ビームの移動方向と楔状板の厚肉側方向とは、上記の如く一致させるのが好ましい。
この実施形態は、図4(A)と図4(B)には、楔状板6の厚肉側方向を、走査中の照射ビーム21のシリコン膜5上の移動方向と一致させる態様を示しているが、シリコン膜上の往復移動しながら広い面域を照射ビーム21により掃引するため、移動方向を切り替える毎に、楔状板を照射ビームに対して厚肉側と薄肉側とを互いに反対方向に反転させて、楔状板6の厚肉側方向を照射ビームの移動方向に常に一致させ、これにより、照射ビームを往復移動させながら照射し多結晶化処理を連続化することができる。
楔状板6を反転させる1つの方法は、楔状板6の楔断面の法線廻りに半回転させることである。図1の例では、y軸に平行で楔断面内に設けた軸を回転軸にしてその廻りに半回転を繰り返すことができる。楔状板の他の反転方法は、図1において、楔状板6をx軸廻りに半回転させ、あるいは、照射ビーム21の光軸廻りの半回転させることも利用できる。
反転機構には、楔状板の楔断面に垂直な回転軸をサーボモータなどで半回転するように回転駆動する。また、別の反転機構は、楔状板6を枠体により枠組みして、この枠の設けた回転軸を、サーボ機構により半回転駆動することができる。楔状板6を光軸廻りのリングないしスリーブその他の筒体の内側に固定して、筒体廻りに設けた歯車を、サーボモータに連動する回転軸の歯車を噛み合せて、スリーブを半回転毎回転させることもできる。サーボモータは、走査手段の制御装置に接続した制御装置により、走査の折返し毎に、サーボモータを駆動して、楔状板を半回転させる。
本発明のレーザアニーリング方法とレーザアニーリング装置は、半導体装置製造分野で、大面域のシリコン基板の製造、半導体素子の形成による半導体装置の製造、さらに、液晶ディスプレイ用の駆動回路として利用することができる。
本発明の実施形態に係るレーザアニーリング装置の断面図(A、B)を示す。 本発明のレーザアニーリング方法及びその装置に使用する楔状板を含む照射レーザの機構を示す詳細図で、(A)は楔状板とシリコン膜との間の照射ビームの詳細図、(B)は、さらに詳細な照射ビームの挙動図、(C)は、照射ビームでシリコン膜を掃引した時のシリコン膜上の照射部位と結晶領域を示す上面図、さらに、(D)は、照射部位における照射ビームの強度分布を示す図である。 本発明の実施形態に係るレーザアニーリング方法及びその装置の楔状板を含む照射レーザの機構を示す詳細図で、照射ビームの移動方向と楔状板の方向との関係を示す図(A、B)。 楔状板により照射面上に形成した照射ビームを移動方向に沿って測定した強度分布を示すグラフである。
符号の説明
1 レーザ光源、2 レーザビーム、3 光学系、30 強度分布均一化手段、31 ビーム形状成形手段、5 シリコン膜、6 楔状板、7 ガラス基板。

Claims (6)

  1. レーザ光源からのレーザビームをビーム強度均一化手段によりビーム断面の一方向にビーム強度を均一化してビーム形状成形手段に入射し、ビーム形状成形手段により照射ビームを該一方向に直交する他の方向に集光して照射ビーム断面を細長矩形状に成形して、非晶質半導体膜に照射し、半導体膜をアニーリングする方法であって、
    ビーム形状成形手段に入射面と出射面とが互いに傾斜する楔状板を含んで、照射ビームを楔状板に通過させて、該照射ビームをピーク強度から上記一方向のいずれか側に緩慢に低下させ且つ反対側に急峻に低下させた強度プロフイルに調整して、該半導体膜に対して照射ビームを該緩慢な側に相対的に移動するように走査して、結晶化させる半導体膜のレーザアニーリング方法。
  2. 上記ビーム形状成形手段が、さらに、シリンドリカルレンズを含み、該シリンドリカルレンズが照射ビームを上記の楔状板を介して半導体膜上に集光させる請求項1に記載のレーザアニーリング方法。
  3. 照射ビームによるシリコン膜上の照射部位をシリコン膜に対して相対的に往復走査させ、照射部位の往復折り返しの際に、上記の楔状板を反転させることを含む請求項1又は2に記載のレーザアニーリング方法。
  4. レーザ光源と、該レーザ光源からのレーザビームをビーム断面の一方向にビーム強度につき均一化するビーム強度均一化手段と、該ビーム強度均一化手段からのレーザビームを入射して照射ビームを該一方向に直交する他の方向に集光して細長矩形状に成形して非晶質半導体膜に照射するビーム形状成形手段と、半導体膜に対して照射ビームを相対的に移動させる走査手段とを含んで、照射ビームにより半導体膜をアニーリングする装置であって、
    上記ビーム形状成形手段が、透光性で入射面と出射面とが互いに傾斜する楔状板を含んで、照射ビームを楔状板に通過させて、ピーク強度から上記他方向のいずれか側に緩慢に低下させ且つ反対側に急峻に低下させた強度プロフイルに調整して、
    走査手段が該半導体膜に対して照射ビームを該緩慢な側に相対的に移動するように走査して、半導体膜を結晶化させる半導体膜のレーザアニーリング装置。
  5. 上記ビーム形状成形手段が、さらに、シリンドリカルレンズを含み、該シリンドリカルレンズが照射ビームを上記の楔状板を介して半導体膜上に集光させる請求項4に記載のレーザアニーリング装置。
  6. アニーリング装置がさらに、楔状板の楔方向を反転させる反転機構を含み、照射ビームによるシリコン膜上の照射部位をシリコン膜に対して相対的に往復走査させ、照射部位の往復折り返しの際に、上記の反転機構が楔状板を反転させることを含む請求項4又は5に記載のレーザアニーリング装置。
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