JP2002174767A - レーザ処理用のレーザ光学系 - Google Patents

レーザ処理用のレーザ光学系

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JP2002174767A
JP2002174767A JP2000374263A JP2000374263A JP2002174767A JP 2002174767 A JP2002174767 A JP 2002174767A JP 2000374263 A JP2000374263 A JP 2000374263A JP 2000374263 A JP2000374263 A JP 2000374263A JP 2002174767 A JP2002174767 A JP 2002174767A
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Tetsuya Ogawa
哲也 小川
Tatsuki Okamoto
達樹 岡本
Yukio Sato
行雄 佐藤
Junichi Nishimae
順一 西前
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非晶質半導体膜を結晶化するためのレーザ熱
処理に使用するレーザ学系に関し、半導体膜表面に照射
した狭幅線状レーザビームを干渉によるリップルのない
均一化を図る。 【解決手段】 レーザ熱処理装置に使用するレーザ光学
系が、レーザ光源から入射されたレーザビームを均一化
するホモジナイズ光学系と、該ホモジナイズ光学系によ
り均一化したビームプロフィルを半導体膜上に転写する
転写レンズ系と、を含み、ホモジナイズ光学系と転写レ
ンズ系とが、光軸を回転中心として相対的に0.1°〜
45°の角度で配置されている。ホモジナイズ光学系に
は、導波路、中空ミラー又はレンチキュラが使用され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被照射物のレーザ
処理における照射レーザビームのプロフィルを改善した
レーザ光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】多結晶ケイ素膜の製造方法には、予め、
基板に、CVDなどの気相形成法により非晶質のケイ素
膜を被着形成し、この非晶質ケイ素膜の表面をレーザビ
ームで走査することにより、多結晶化する方法が知られ
ている。多結晶化方法には、例えば、レーザ光源からの
レーザビームを集光レンズにより非晶質ケイ素膜上に集
光してレーザ照射し、照射の際にケイ素膜を走査させ
て、溶融凝固の過程で、結晶化させるものがある。この
レーザビームは、照射位置では、ビームの軸方向プロフ
ィルが軸対象ガウス分布であるから、多結晶ケイ素膜
は、面方向への均一性が非常に低く、これを半導体基板
として薄膜トランジスタを製造に使用するのは困難であ
った。
【0003】さらに、波長の短いエキシマレーザを用い
て、レーザビームを矩形状の分布にして半導体膜に照射
加熱する技術が知られている。例えば、特開平11−1
6851号や同10−333077号公報には、発振器
からのレーザビームを、光軸に垂直な面内で互いに交叉
するシリンダアレイに通して、その前方に収束レンズを
通して、半導体膜表面に収束させるものであった。この
方法は、ガウス分布を採るレーザビームを、2つのシリ
ンダアレイにより、直交する2方向で均一な強度分布に
するものであり、半導体膜表面での照射レーザビーム
は、半導体表面上で、直交する2方向で異なった幅とな
っており、照射レーザビームを2方向のいずれかの方向
に掃引移動することにより、半導体膜上に一定幅の多結
晶帯域を繰り返し成形するものであった。
【0004】長方形状の照射レーザビームを使用して半
導体膜の加熱結晶化する場合、レーザビームの移動方向
の強度プロフィルが結晶成長に大きく影響し、その長手
方向の強度分布が結晶領域幅を左右するが、上記の方法
は、移動方向のプロフィルを適切に選択できず、特にそ
の幅を小さくできず、大きな結晶粒を形成して結晶性に
優れた結晶膜を作ることはできなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、別願に
おいて、薄膜ケイ素の結晶化のための装置において、レ
ーザ発振器に、強度分布成形手段とビーム形状成形手段
とを含む光学系を接続して、照射レーザビームの形状
を、長手方向に長くて均一な分布を有し、且つ幅方向を
狭幅にして線状になして、狭幅方向に掃引するレーザ光
学系を、既に、提案している(特願平11−17923
3)。
【0006】これは、一例として、図4と図5に示すよ
うに、強度分布成形手段3として1対の反射面を対向し
て設けた光導波路3を使用したホモジナイズ光学系によ
りビーム断面の長手方向のビームプロフィルを均一化し
た後、ビーム形状成形手段4として、転写レンズによっ
て、ケイ素膜表面へ転写する光学系である。
【0007】この光学系は、線状の照射レーザビームの
長手方向には、均一な強度分布を確保するので、照射レ
ーザビームをその狭幅方向に半導体膜表面上に走査させ
ることにより、線状照射レーザビームの長さを幅とする
加熱領域を溶融と凝固による結晶化とを行ない、広幅で
一方向凝固による大きな結晶粒から成る結晶性の高い結
晶帯を形成することができる利点がある。このような照
射レーザビームの走査を表面上に施すことにより、非晶
質ケイ素膜の広い面域を短時間で多結晶化することがで
きる。
【0008】然しながら、上記の光学系で成形した線状
の照射レーザビームのプロフィルは、必ずしも、長手方
向に均一分布にはならず、図6に示すように、ビームを
狭幅とすることによって長手方向の強度分布は、却って
ビーム周縁部で大きくなって、リップルを発生すること
が判っている。
【0009】このような半導体膜上の照射レーザビーム
にこのようなリップルがあると、実際にはケイ素膜の均
一なレーザ加熱は不可能で長手方向に温度勾配を生じ
る。即ち、レーザビーム周縁部に強度の大きな部分があ
ると、ビーム走査された半導体膜のレーザ照射領域は特
に過熱されて、その部分の半導体膜が溶損し或いは基板
から剥離するなどの欠陥を生じることがあった。
【0010】ビームプロフィル均一化手段としてホモジ
ナイズ光学系3は、上述のように、レーザ発振器1から
のレーザ光を、相対向する1対の反射面を有する導波路
13ないし中空ミラー内の反射面の間で各々異なる回数
反射させてレーザビームの強度分布を均一化して、その
ビームを転写レンズ系4によりケイ素膜5上で重ね合わ
せている。導波路内でのビームは、反射面でのビームの
各部分の反射回数が異なるので、各々光路差を持ってお
り、これを重ね合わせると干渉が起こり、図6に示すよ
うな強度分布にリップルを生じるのである。
【0011】上記の照射ビームの強度分布にリップルを
生じると、レーザ照射により多結晶化したケイ素膜の面
域で特性のばらつきが生じ、このような多結晶ケイ素膜
を基板に用いて多数の薄膜トランジスタを形成すると、
薄膜トランジスタ間の特性にばらつきが生じるので、集
積回路が正常に動作しないことがあった。
【0012】本発明は、上記の問題に鑑み、一般に、レ
ーザビームを均一化するホモジナイズ光学系とこの均一
化したビームプロフィルを被照射物上に転写する転写レ
ンズ系を使用した場合のビーム相互の干渉を防止して照
射レーザビームの長手方向の強度分布を均一にする光学
系を提供するものである。本発明は、特に、被照射物と
して非晶質ケイ素膜に適用してその多結晶化をするため
のレーザ加熱装置に適用して、結晶面域に亘って格子欠
陥の少ない多結晶ケイ素膜を製造可能にする光学系を提
供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のレーザ光学系
は、レーザ光源から入射されたレーザビームを均一化す
るホモジナイズ光学系と該ホモジナイズ光学系により均
一化したビームプロフィルを被照射物の表面上に転写す
る転写レンズ系とから成るレーザ光学系であり、ホモジ
ナイズ光学系と転写レンズ系とが、光軸を回転中心とし
て相対的に角度を設けて配置され、これにより、被照射
物の表面上に転写された長方形状の照射ビームの強度分
布に長手方向にリップルの生じない均一な分布を得るも
のである。
【0014】本発明の光学系は、リップルの防止は、ホ
モジナイズ光学系と転写レンズ系の相対的な回転によ
り、ホモジナイズ光学系における多重反射に起因した干
渉を防止することにより実現するものである。そのため
に、このホモジナイズ光学系と転写レンズ系との相対角
度は、0.1°〜45°の範囲に設定するのが好まし
い。
【0015】本発明においては、ホモジナイズ光学系
は、入射光の規則的な、例えば、ガウス分布の、強度分
布を有するレーザビームを、光軸に直交する一方向に又
は二方向について均一にするものである。このようなホ
モジナイズ光学系には、例えば、1対の対向する反射面
を備えた導波路、1対の反射鏡が対面してなる中空ミラ
ー、または、多数の小レンズを配列したレンチキュラー
が利用される。本発明は、さらに、一方向に均一できる
他のホモジナイズ光学系を利用することもでき、ホモジ
ナイズ光学系に起因する干渉縞を防止して、照射レーザ
ビームの均一化を図ることができる。
【0016】ここに、本発明に使用する転写レンズ系
は、ホモジナイズ光学系によりいずれか一方向(以下、
y方向とする)に均一化されたビームプロフィルをその
方向について被照射物上に転写ないし結像するものであ
る。これにより、被照射物上の照射レーザビームは、y
方向には、所望の長さで均一であって、リップルのない
強度分布を持つビーム形状とすることができる。
【0017】さらに、本発明の光学系は、好ましくは、
さらに、転写レンズ系の前方又は後方に転写レンズ系か
らのレーザビームを均一化の方向に直交する方向に被照
射物上に集光する集光レンズを配置するのが好ましい。
特に、集光レンズは、転写レンズ系と被照射物の間に配
置して、転写レンズ系からのビームプロフィルを、該y
方向に対して直交方向(以下、x方向)に被照射物上に
集光するようにできる。これにより、x方向について狭
幅で、y方向について長く且つ均一な強度分布を有する
ビーム形状の照射レーザビームを被照射物上に形成する
ことができる。本発明は、特に集光レンズを使用して線
状にした照射レーザビームについて、上記ホモジナイズ
光学系と転写レンズ系との相対回転によって、そのy方
向の強度リップルを防止してその平坦化を補償すること
ができる。
【0018】本発明の光学系は、特に、被照射物とし
て、基板上に形成した半導体膜の加熱処理、例えば、非
晶質半導体膜の結晶化に利用され、例えば、非晶質ケイ
素膜に適用して、多結晶ケイ素膜の製造に好適に利用で
きる。
【0019】本発明の光学系は、半導体膜、例えば、ケ
イ素膜の多結晶化を図るのに、レーザ光源には330〜
800nmの範囲の波長光が利用できる。特に、上記レ
ーザ光源は、NdまたはYbのイオンドープの結晶若し
くはガラスを励起媒質としたQスイッチ発振固体レーザ
の高調波が利用できる。レーザ光源は、QスイッチN
d:YAGレーザの第2高調波が、好ましい。このよう
なレーザ源には、Nd:YAGレーザの第3高調波、N
d:ガラスレーザの第2高調波または第3高調波、N
d:YVO4レーザの第2高調波または第3高調波、N
d:YLFレーザの第2高調波または第3高調波、Y
b:YAGレーザの第2高調波または第3高調波、Y
b:ガラスレーザの第2高調波または第3高調波が利用
できる。また、Ti:Al23(サファイア)レーザの
基本波または第2高調波もが利用可能である。
【0020】本発明の光学系は、非晶質又は結晶質のケ
イ素膜の結晶化に適用するには、上記330〜800n
mの範囲の波長光の各種光源が好適である。この波長範
囲は、ケイ素膜に対してある程度の透過性能を有するの
でケイ素膜の膜厚方向への均一加熱が可能となり、ケイ
素膜の一方向結晶化には好適である。
【0021】上記被レーザ熱処理膜には、基板上に成膜
された半導体膜が利用され、半導体膜には、ケイ素膜を
含む。半導体膜が被着される基板には、ガラスまたは石
英基板を使用することができる。特に、本発明の方法
は、基板上に成形した非晶質または多結晶ケイ素膜に広
く適用することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】実施の形態1.この実施形態にお
いてはレーザ光学系が、y方向ホモジナイズ光学系3
と、y方向転写レンズ系4と、x方向コリメート・集光
レンズ系14、16と、から成る例を示す。ここでは、
被照射物には、半導体膜の例として、基板上に被着形成
した非晶質ケイ素膜5に適用する例を示す。この実施形
態では、レーザ発振器1には、Nd:YAG固体発振器
の第2高調波を利用することができ、このレーザ光を使
用し、非晶質ケイ素膜を多結晶化する例で説明する。
【0023】図1には、y方向ホモジナイズ光学系3に
は導波路13を利用した光学系を示すが、レーザ発振器
1の放射レーザビーム2は、レンズ12を介して、y方
向導波路13に入射されて、導波路13内のy方向に対
向する反射面により多重反射を繰り返してy方向のみが
均一化される。ホモジナイズ光学系3には、導波路13
と同様に、中空ミラー、即ち、空間を設けて互いに平行
に又はテーパ状に対面する1対の反射鏡も利用できる。
この実施形態では、以下に、専ら、導波路13の例を示
す。
【0024】導波路13から放射されたビームは、y方
向転写レンズ系4とコリメート・集光レンズ14、16
により、半導体膜5上に照射されるが、y方向転写レン
ズ系4は、y方向に屈折可能な円筒レンズ15(15
1、152)が利用され、導波路13から放射されたビ
ームを、y方向について、ケイ素膜5上に転写する。
【0025】y方向転写レンズ系4から放射したレーザ
は、x方向に関しては、コリメート・集光レンズ14、
16により、コリメート・集光され、半導体膜上に集光
されて照射される。従って、ケイ素膜膜上の最終的な照
射レーザビーム8のプロフィルは、長手方向のみが均一
化された線状プロフィルとなる。
【0026】本発明は、ホモジナイズ系3と転写レンズ
系4とを相対的に光軸を回転中心として0.1°〜45
°の範囲内で回転させ、これにより、線状照射レーザビ
ーム8の長手方向の強度分布が、図2に示すように、干
渉縞が消失して、高い精度で均一化することができる。
【0027】ホモジナイズ系3と転写レンズ系4との回
転のために、本実施例においては、導波路13の反射面
31の法線方向N3と、転写レンズ系4の転写を担う方
向N4との相対角度を0.1°〜45°の範囲内で光軸
(Z方向)廻りに適当に回転させる。言い換えれば、導
波路13の反射面31に平行な方向P3と、転写レンズ
系4であるシリンドリカルレンズ15(151、15
2)の円筒軸P4との相対的角度の上記0.1°〜45
°の範囲内で光軸(Z方向)廻りに回転させることにな
る。
【0028】従来の如く、導波路13の均一化を担う方
向(図1では、厚さが小さい方向、即ち、N3)と転写
レンズ系4が転写を担う方向(図1では、シリンドリカ
ルレンズ151、152のレンズ作用を最も大きく持つ
方向N4)が平行であると、照射レーザビーム8の長手
方向に干渉縞が発生し、必ずしも均一なビームプロフィ
ルとはならなかったが、この実施形態では、上記の両方
向を0.1°以上の角度でずらすことにより、干渉がな
くなり、均一化する。
【0029】この導波路13と転写レンズ系4との相対
的回転角度には2つの方法がある。1つは、図1におい
て、導波路13を、光学系を支持する装置(不図示)本
体に固定して、転写レンズ系4は装置には回転可能に配
置し、転写レンズ系4を導波路13に対して上記角度範
囲で光軸廻り回転して角度調整して、干渉を消す方法で
ある。
【0030】他の方法は、その反対に、導波路13を装
置に対して光軸廻りに回転可能に配置し、転写レンズ系
4を装置に固定するもので、導波路13を適宜、光軸廻
りに回転させて、干渉を消すようにする。
【0031】このように均一なビームのプロフィルを有
する照射レーザビーム8によりケイ素膜5表面を走査し
て、レーザ加熱と冷却とを行なえば、広幅の結晶帯が格
子欠陥の少ない良質の多結晶被膜にしたケイ素基板の形
成が可能となり、特性の揃った薄膜トランジスタが得ら
れ、集積回路を正常に動作させることができる。
【0032】実施の形態2.この実施の形態の光学系
は、ホモジナイズ光学系3として、レンチキュラレンズ
30を利用する例であるが、図3には、ホモジナイズ光
学系3とy方向転写レンズ系4、とx方向集光レンズ1
6(x方向円筒レンズ)から成る例を示す。
【0033】ホモジナイズ光学系3には、レーザ発振器
1からの放射レーザビーム2の方向に前後1対のレンチ
キュラレンズ30(33、33)が対面して配置され
て、放射レーザビーム2がレンチキュラレンズ33、3
3の通過により均一化され、レンチキュラレンズ33、
33の前方には、フィールドレンズ35と、y方向に開
いたスリット36とを設けて、スリットにおいてビーム
断面がy方向に均一化された形状とされる。
【0034】さらに、y方向転写レンズ系4としてy方
向シリンドリカルレンズ15を配置して、ケイ素膜5上
にy方向に結像させると共に、x方向集光レンズ16と
してx方向シリンドリカルレンズ16により、x方向に
は狭幅に集光され、こうして、基板50(例えば、ガラ
ス基板)上に被膜形成されたケイ素膜5上には線状の照
射レーザビーム8が形成される
【0035】この実施形態においては、スリット36の
隙間方向N3に対して、y方向転写レンズ系4の転写を
担う方向N4(図3では、シリンドリカルレンズ15の
レンズ作用を最も大きく持つ方向)とを、光軸(z方
向)廻りに相対的に回転させる。回転角を0.1°〜4
5°の範囲とすればよく、これにより、ケイ素膜上での
照射レーザビームの干渉を抑制して、その分布を均一に
することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明は、ホモジナイズ光学系とこれに
より均一化されたビームプロフィルを被照射物上に転写
する転写レンズ系との相対角度を、光軸を回転中心とし
て、0.1°から45°の範囲とする様になしたので、
被照射物上の照射レーザビームは、長方形状ないし線状
の長手方向に干渉縞がなくなり、長方形状ないし線状の
均一なプロフィルのビームが得られる。このような均一
な照射ビームの走査により、被照射物表面を広い面積に
わたり一様な強度分布でレーザ処理することが可能とな
る。
【0037】ホモジナイズ光学系には、導波路、中空ミ
ラーまたはレンチキュラを使用することができ、レーザ
ビームの干渉を防止して、被照射物表面の照射レーザビ
ームに効率よく均一なビームプロフィルを成形できる。
【0038】本発明の光学系は、転写レンズ系の前方又
は後方に集光レンズを配置して、転写レンズ系からのレ
ーザビームを均一化の方向に直交する方向に半導体膜上
に集光するようにすれば、長手方向には均一の分布を有
する狭幅の線状照射レーザビームとすることができ、こ
れにより半導体膜上を走査すれば、広幅の加熱帯域で均
一加熱とそれによる大きい結晶粒の結晶化が可能とな
る。
【0039】本発明では、半導体膜の結晶化に利用すれ
ば、多結晶半導体膜を製造することができる。特に、ガ
ラスまたは石英基板上の非晶質または多結晶ケイ素膜を
用いれば、液晶ディスプレイなどの高性能の薄膜トラン
ジスタ用の多結晶ケイ素基板として利用でき、これを使
用した液晶ディスプレイの性能を高めることができる。
【0040】レーザ源に、Nd又はYbのイオンドープ
の結晶又はガラスを励起媒質としたQスイッチ発振固体
レーザの高調波を使用すれば、このレーザが干渉性が高
く均一なビームプロフィルを得にくいにも拘わらず、本
発明の光学系の干渉防止により、均一なビームプロフィ
ルに成形することを可能にすると共に、このレーザビー
ムの高効率のレーザ熱処理が可能となる。
【0041】特に、Nd:YAGレーザの第2高調波を
使用することにより、均一なビームプロフィルを効率よ
く成形することを可能になり、結晶化速度を高めて、結
晶化ケイ素膜の量産性を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体膜のレーザ熱処理用のレーザ
光学系の構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態のレーザ光学系を実施し
たときの半導体膜上の照射レーザビームのプロフィルを
示す。
【図3】 本発明の他の実施形態に係るレーザ光学系の
側部断面を示す。
【図4】 半導体膜のレーザ熱処理用のレーザ光学系の
構成を示すブロック図である。
【図5】 半導体膜のレーザ熱処理用のレーザ光学系の
構成を示す。
【図6】 半導体膜のレーザ熱処理用のレーザ光学系に
より半導体膜に照射レーザビームのプロフィルを示す。
【符号の説明】
1 レーザ発振器、3 ホモジナイズ光学系、31 導
波路、33 レンチキュラ、4 転写レンズ系、16
集光レンズ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 行雄 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 西前 順一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2H087 KA26 LA26 RA00 RA07 RA45

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被照射物にレーザ光を照射してレーザ処
    理するためのレーザ光学系であって、レーザ光学系が、
    レーザ光源から入射されたレーザビームを均一化するホ
    モジナイズ光学系と、該ホモジナイズ光学系により均一
    化したビームプロフィルを被照射物上に転写する転写レ
    ンズ系と、を含み、ホモジナイズ光学系と転写レンズ系
    とが、光軸を回転中心として相対的に0.1°〜45°
    の角度で配置されていることを特徴とするレーザ光学
    系。
  2. 【請求項2】 上記ホモジナイズ光学系が、導波路、中
    空ミラー、若しくはレンチキュラであることを特徴とす
    る請求項1に記載のレーザ光学系。
  3. 【請求項3】 光学系が、さらに、転写レンズ系の前方
    又は後方に転写レンズ系からのレーザビームを均一化の
    方向に直交する方向に被照射物上に集光する集光レンズ
    を配置した請求項1又は2に記載のレーザ光学系。
  4. 【請求項4】 上記被照射物が、基板上に成形した非晶
    質または多結晶ケイ素膜である請求項1ないし3のいず
    れかに記載のレーザ光学系。
  5. 【請求項5】 上記レーザ光源が、NdまたはYbのイ
    オンドープの結晶若しくはガラスを励起媒質としたQス
    イッチ発振固体レーザの高調波であることを特徴とする
    請求項1ないし4いずれかに記載のレーザ光学系。
  6. 【請求項6】 上記レーザ光源は、QスイッチNd:Y
    AGレーザの第2高調波であることを特徴とする請求項
    5に記載のレーザ光学系。
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