JP2005101303A - 配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶ポリマー絶縁層を具備する配線基板において、貫通孔の内壁に、錫並びにインジウムを含まない金属めっきがほどこされたことによって導通信頼性の高い配線基板を提供する。
【解決手段】少なくとも、液晶ポリマー絶縁層1aを具備する配線基板において、液晶ポリマー絶縁層1aに設けられた貫通孔3の内壁に、錫並びにインジウムを含まない金属めっき5がほどこされたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種AV機器や家電機器・通信機器・コンピュータおよびその周辺機器等の電子機器に使用される配線基板に関するものであり、特に絶縁層の少なくとも一部に液晶ポリマー絶縁層を用いた配線基板に関する。
従来、半導体素子等の能動部品や容量素子・抵抗素子等の受動部品を多数搭載して所定の電子回路を構成した混成集積回路を形成するための配線基板は、通常、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸させてなる絶縁層にドリルによって上下に貫通孔を形成し、この貫通孔内部および絶縁層表面に配線導体を形成した絶縁基板を、多数積層することによって形成されている。
一般に、現在の電子機器は、移動体通信機器に代表されるように小型・薄型・軽量・高性能・高機能・高品質・高信頼性が要求されており、このような電子機器に搭載される混成集積回路等の電子部品も小型・高密度化が要求されるようになってきており、このような高密度化の要求に応えるために、電子部品を構成する配線基板も、配線導体の微細化や絶縁層の薄層化、貫通孔の微細化が必要となってきている。このため、近年、貫通孔を微細化するために、ドリル加工より微細加工が可能なレーザ加工が用いられるようになってきた。
しかしながら、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸させてなる絶縁層は、ガラスクロスをレーザにより穿孔加工することが困難なために貫通孔の微細化には限界があり、また、ガラスクロスの厚みが不均一であるために、均一な孔径の貫通孔を形成することが困難であるという問題点を有していた。
このような問題点を解決するために、アラミド樹脂繊維で製作した不織布にエポキシ樹脂を含浸させた絶縁基材や、ポリイミドフィルムにエポキシ系接着剤を塗布した絶縁基材を絶縁層に用いた配線基板が提案されている。
しかしながら、アラミド不織布やポリイミドフィルムを用いた絶縁基材は吸湿性が高く、吸湿した状態で半田リフローを行なうと半田リフローの熱により吸湿した水分が気化してガスが発生し、絶縁層間で剥離してしまう等の問題点を有していた。
このような問題点を解決するために近年、配線基板の絶縁層の材料として液晶ポリマーを用いることが検討されている。液晶ポリマーからなる絶縁層は、剛直な分子で構成されているとともに分子同士がある程度規則的に並んだ構成をしており分子間力が強いことから、高耐熱性・高弾性率・高寸法安定性・低吸湿性を示し、ガラスクロスのような強化材を用いる必要がなく、また、微細加工性にも優れるという特徴を有している。さらに、高周波領域においても、低誘電率・低誘電正接であり高周波特性に優れるという特徴を有している。
このような液晶ポリマー絶縁層を用いた配線基板において配線導体を形成する方法としては、絶縁基板の表面に銅箔を接着した後、これをエッチングして配線回路を形成する方法、または配線回路に形成された銅箔を絶縁基板に転写する方法、絶縁基板の表面に金属めっき法によって回路を形成する方法等が用いられている。また、配線回路の多層化に伴い、異なる層間の導通をとるために、貫通孔に半田などのスズ、インジウムを含有する低融点の金属粉末を含有する導電性ペーストを充填し、熱処理して低融点金属を軟化、あるいは溶融させ、金属粉末同士を接合させて、貫通孔内に導体を形成し、絶縁基板に隔てられた配線回路を電気的に接続することが行われている(特許文献1参照)。
特開2002−353634号公報
しかしながら、導電性ペーストが錫あるいはインジウムを含む低融点金属を含有する場合、上記した熱処理の際に、低融点金属の溶融に伴う急激な吸熱反応によって、導電性ペーストと接触していた液晶ポリマー絶縁層が収縮し、その結果、貫通孔に形成された導体が貫通孔の内壁から剥離してしまうという問題を有していた。この問題は錫あるいはインジウムと、液晶ポリマー絶縁層との相互作用によって引き起こされるものである。
この問題に対して、例えば、錫およびインジウムを含まない導電性ペーストを用いる方法も考えられるが、導電性ペーストの融点が上昇するため、導電性ペーストを構成する金属粒子同士の熱処理による結合性が劣化するため、導通経路が細くなり、導電性ペーストを熱処理して形成される導電体の導電性が低下することが予想される。
本発明は、貫通孔に形成された導体の貫通孔の内壁からの剥離を抑制するとともに、低い抵抗を有する貫通孔導体を実現する配線基板を提供することを目的とするものである。
本発明の配線基板は、少なくとも、液晶ポリマー絶縁層を具備する配線基板において、液晶ポリマー絶縁層に設けられた貫通孔の内壁に、錫並びにインジウムを含まない金属めっきがほどこされたことを特徴とする。
また、本発明の配線基板は、金属めっきが、Cu、Niから選ばれた少なくとも1種類以上を含有することが望ましい。
また、本発明の配線基板は金属めっきをほどこした貫通孔に導電性ペーストが充填されていることが望ましい。
また、本発明の配線基板は、導電性ペーストが錫並びにインジウムを含まないことが望ましい。
また、本発明の配線基板は金属めっきの厚みが5〜30μmであることが望ましい。
本発明の配線基板は、導電性ペーストにより形成される貫通孔充填物よりも低抵抗の金属めっきによる貫通孔導体を貫通孔の内壁に形成することで、貫通孔に形成される導通経路の抵抗を小さくすることができる。そして、さらに金属めっきが錫並びにインジウムを含まない為、液晶ポリマー絶縁層と錫もしくはインジウムとの相互作用が生じることがなく、金属めっきや導電性ペーストなどから形成された貫通孔導体が、貫通孔の内壁から剥離してしまうという問題点を解決できる。
なお、錫並びにインジウムを含まないとは、少なくとも不純物レベル以下であり、不可避的に混入する量までも、排除するものではない。
また、金属めっき以外の部分から拡散などにより移動した微量の錫もしくはインジウムについても排除するものではない。
また、抵抗値が低いCu、Niにより金属めっきを形成することで、貫通孔導体の抵抗をさらに小さくすることができ、高速信号における信号伝達ロスを小さくすることができる。
また、金属めっきを施した貫通孔に導電性ペーストを充填することで、金属めっきによる導通経路の他に導電性ペーストの金属同士の接触による導通経路が形成される為に、導通経路が広くなり、抵抗が低くなるとともに接続信頼性を向上させることができる。
また、錫並びにインジウムを含まない導電性ペーストを用いることで、仮に、貫通孔に形成された金属めっきの厚みが薄くても、導電性ペーストから錫もしくはインジウムが金属めっきに拡散することがなく、貫通孔導体が貫通孔の内壁から剥離してしまうということがなく、信頼性の高い配線基板を提供できる。
また、金属めっきの厚みを5μm以上にすることで、仮に、貫通孔に、錫もしくはインジウムを含有する導電性ペーストを充填したとしても、錫もしくはインジウムが金属めっきに拡散して、液晶ポリマー絶縁層にまで到達することを抑制することができるため、貫通孔導体の貫通孔の内壁からの剥離を抑制することができる。
また、金属めっきの厚みを30μm以下にすることで、金属めっきと液晶ポリマー絶縁層との熱膨張差による剥離を防止することができる。このようにして、導電性ペーストの埋め込み性が向上するとともに、接続信頼性を向上させることができる。
図1は、本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す図である。この図において1はコア基板、3は貫通孔、5は貫通孔めっきである金属めっき、7は導電性ペーストなどからなる貫通孔充填物、9は貫通孔ふためっき、11は表層絶縁層、13は表層絶縁層11に形成したビア、15は高密度配線層を示している。
このような配線基板において、コア基板1を貫通して形成された貫通孔3の内壁には金属めっき5が施され、コア基板1の上下面を電気的に接続している。
本発明の配線基板においては、図2に示すように、コア基板1が、少なくとも1層の液晶ポリマー絶縁層1aから構成されることが重要である。なお、このような液晶ポリマー絶縁層1aは、他の液晶ポリマー絶縁層1aと、少なくとも熱硬化性樹脂を含有する被覆層1bを介して積層されることが望ましい。なお、図2では、貫通孔3等は省略した。
なお、ここで液晶ポリマー絶縁層1aとは、溶融時に液晶状態あるいは光学的に複屈折する性質を有するポリマーからなるフィルムを指し、一般に溶液状態で液晶性を示すリオトロピック液晶ポリマーフィルムや溶融時に液晶性を示すサーモトロピック液晶ポリマーからなるフィルム、あるいは、熱変形温度で分類される1型・2型・3型すべての液晶ポリマーからなるフィルムを含むものである。
また、液晶ポリマー絶縁層1aは、温度サイクル信頼性・半田耐熱性・加工性の観点からは200〜400℃の温度、特に250〜350℃の温度に融点を有するものが好ましく、さらに、フィルムとしての物性を損なわない範囲内で、熱安定性を改善するための酸化防止剤や耐光性を改善するための紫外線吸収剤等の光安定剤、難燃性を改善するためのハロゲン系もしくはリン酸系の難燃性剤、アンチモン系化合物やホウ酸亜鉛・メタホウ酸バリウム・酸化ジルコニウム等の難燃助剤、潤滑性を改善するための高級脂肪酸や高級脂肪酸エステル・高級脂肪酸金属塩・フルオロカーボン系界面活性剤等の滑剤、熱膨張係数を調整するため、および/または機械的強度を向上するための酸化アルミニウム・酸化珪素・酸化チタン・酸化バリウム・酸化ストロンチウム・酸化ジルコニウム・酸化カルシウム・ゼオライト・窒化珪素・窒化アルミニウム・炭化珪素・チタン酸カリウム・チタン酸バリウム・チタン酸ストロンチウム・チタン酸カルシウム・ホウ酸アルミニウム・スズ酸バリウム・ジルコン酸バリウム・ジルコン酸ストロンチウム等の充填材を含有してもよい。
さらに、コア基板1に設けられた貫通孔3の内壁には、錫並びにインジウムを含まない金属めっき5が施され、コア基板1の両面を電気的に接続する貫通孔めっき5となっている。
即ち、本発明では、導電性ペーストに換えて、貫通孔めっき5を施しており、さらに貫通孔めっき5が錫並びにインジウムを含まない為、抵抗を小さくすることができるとともに、貫通孔めっき5が貫通孔3の内壁から剥離してしまうという問題点を解決できるのである。
なお、貫通孔めっき5が錫並びにインジウムを含まないというのは、貫通孔3の内壁と接触する部分において、錫並びにインジウムの含有量が0.3質量%以下であることを意味し、さらに、0.1質量%、0.01質量%以下とすることが望ましい。
また、本発明の配線基板においては、貫通孔めっき5が、Cu、Niから選ばれた少なくとも1種類もしくは組み合わせで構成されていることが望ましい。このような金属めっき5は金属の抵抗値が低く、例えば、配線基板に用いる場合には、高速信号における信号伝達ロスを小さくすることができる。特に、Cuは安価であり、マイグレーションを起こしにくいため好適に用いられる。
また、本発明の配線基板においては、金属めっき5を施した貫通孔3に貫通孔充填物7として導電性ペースト7が充填されていることが望ましい。金属めっき5を施した貫通孔3に導電性ペースト7が充填されていると、金属めっき5による導通経路の他に導電性ペースト7中の低抵抗金属同士の接触による導通経路が形成される為に抵抗を小さくすることができるとともに接続信頼性を向上させることができる。
また、本発明の配線基板においては、金属めっき5を施した貫通孔3に、錫並びにインジウムを含まない導電性ペースト7が充填されていることが、特に、望ましい。
導電性ペースト7が錫並びにインジウムを含まない為、貫通孔3内に存在する導電性物質を多くできるため、抵抗を小さくできるとともに、貫通孔充填物7が貫通孔3の内壁から剥離してしまうという問題点を解決できるため、接続信頼性を向上させることができる。
このような導電性ペースト7としては、例えば、熱硬化性樹脂とCu、Ag等の高融点、低抵抗の導体のみを配合した導電性ペースト7が好適に用いられ、導電性粒子同士の結合力を大きくするために、例えば、低抵抗のCu粒子の表面にAgをコートした銀コート銅粉末などが好適に用いられる。
また、本発明の配線基板においては、金属めっき5の厚みが5〜30μmからなることが望ましい。金属めっき5の厚みを5μm以上とすることで、金属めっき5の抵抗を小さくすることができるとともに、仮に、錫もしくはインジウムを含有する導電性ペースト7を貫通孔3内に充填したとしても、錫もしくはインジウムが金属めっき5を拡散して、液晶ポリマー絶縁層1aに到達することを防止することができる。また、上記の効果は金属めっき5の厚みを10μm以上とすることで格段に大きくなる。
また、金属めっき5の厚みを30μm以下にすることで、貫通孔径が150μm以上の穴径に対する十分な中空構造が確保できる。このようにして、導電性ペースト7の埋め込み性が向上するとともに、接続信頼性を向上させることができる。
本発明の配線基板の製造方法としては、例えば、図3(a)に示すように、液晶ポリマー絶縁層1aと被覆層1bとを積層した積層体の表面に銅箔2を積層した銅貼り絶縁基板に、図3(b)に示すように、COレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、フェムト秒レーザー等のレーザー或いは、ドリルなどにより貫通孔3を形成する。
次に、図4(c)に示すように、貫通孔3を形成した銅貼り絶縁基板の銅箔2および貫通孔3に無電解めっき5a、電解めっき5bを施して、錫並びにインジウムを含まない貫通孔めっき5を形成する。この貫通孔めっき5には、例えば、Cuめっき、Niめっきが好適に用いられる。
次に、図4(d)に示すように、この貫通孔めっき5が形成された貫通孔3に貫通孔充填物7を充填する。この貫通孔充填物7としては、絶縁樹脂が用いられるが、さらに、絶縁樹脂と金属粒子とで構成される導電性ペースト7を用いることが抵抗を低くするという点で望ましい。特に、導電性ペースト7に錫もしくはインジウムを含まない方が、貫通孔めっき5が貫通孔3の内壁から剥離してしまうという問題点を解決できる点で望ましい。また、貫通孔めっき5が5μm以上の厚みを有する場合には、錫もしくはインジウムを含有する導電性ペースト7を用いてもよい。
次に、図1の配線基板のように貫通孔3上にビア13が形成できるように、図5(e)に示すように、貫通孔ふためっき9を施すことが望ましい。
そして、図5(f)に示すように、不要な銅箔2、無電解めっき5a、電解めっき5b、ふためっき9をエッチングにより除去し、コア基板1を作製することができる。
本発明の配線基板は、例えば図1のように上記で説明したコア基板1の少なくとも一方の主面にコア基板1の液晶ポリマー絶縁層1aよりも薄い表層絶縁層11と高密度配線層15とビア13とを具備するビルドアップ配線層を形成してもよい。なお、ビルドアップ配線層を形成する方法としては、アディティブ法、セミアディティブ法、サブトラクティブ法の3つの方法があるが、本発明の配線基板はいずれの方法を用いても電気的特性、熱的特性、機械的特性、信頼性ともに良好なものが得られる。
以下に、セミアディティブ法によるビルドアップ配線層の形成について詳細に説明する。
まず、上記のようにして得られたコア基板1の表面に対してバフ研磨等の物理的粗化もしくは薬品処理等の化学的粗化を行い、表層絶縁層11を貼る。コア基板1の表面を粗化することによって、コア基板1上に形成する表層絶縁層11の密着力を高めることができる。次に、COレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、フェムト秒レーザー等のレーザーを用いて、表層絶縁層11に有底貫通孔を形成する。
次に、表層絶縁層11上と有底貫通孔に無電解めっきを施こす。次に、無電解めっき上に感光性のレジストを貼付あるいは塗布し、露光、現像をして非配線部分にレジストを残す。その後、電解めっきにより配線を形成し、レジスト剥離を行い、全面をソフトエッチングして、不要な無電解めっきを除去し、高密度配線層15およびビア13を形成する。この時、ビア13は電解めっきあるいは導電性ペーストなどにより、有底貫通孔を充填するように形成することが望ましい。このように、有底貫通孔を充填することにより、ビア13の抵抗を低くできるとともに、ビア13上に、さらに他のビア13を形成できることから配線長を短くすることができる。
次に、高密度配線層15と表層絶縁層11を粗化して、他の表層絶縁層11を貼り、以降上記と同じ工程を繰り返すことにより、所望の層数の例えば、図1に示すような配線基板を得ることができる。なお、図1においては、銅箔2は省略した。
なお、本発明は上記形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。
コア基板1の絶縁層として、融点310℃、厚み50μmの全芳香族型ポリエステルの液晶ポリマー絶縁層1aを用いた。この液晶ポリマー絶縁層1aを被覆層1bを介して、図3(a)のように、6層積層した。被覆層1bは平均粒径1μmの球状溶融シリカフィラーとエポキシ樹脂を体積比で50:50の比率で混合し、ドクターブレード法で厚み20μmに形成したものを用いた。また、液晶ポリマー絶縁層1aの表面は接着性を良くするためにプラズマ処理でRa2.0μmに予め、粗化したものを用いた。また、この積層体の表裏面にも被覆層1bを積層した。なお、プラズマ処理はサムコ・インターナショナル社製PX250を用い、電圧27KV、真空度0.1torrとして、活性ガスとして酸素、4フッ化メタンを用いて行った。
次に、このように積層された積層体の表裏面に厚み18μmの電解銅箔2を330℃、5MPaの条件で積層して銅張り積層板を作製した。
この銅張り積層板に、UV―YAGレーザーを用いて、φ150μmの貫通孔3を複数形成した。なお、これらの貫通孔3のピッチは500μmとした。
次に、銅箔2と貫通孔3に、表1に示す厚みのSn、Cu、Niの無電解めっき5a、電解めっき5bを順次形成した。
次に、貫通孔3に表1に示す組成の導電性ペースト7をスクリーン印刷により充填し、次に貫通孔3上に銅めっきを施し、貫通孔ふためっき9を形成した。
次に、ネガ型の感光性ドライフィルムレジストを貼付して配線として残す部分をガラスマスクを通して感光させた。その後、炭酸ナトリウム水溶液により、非感光部分を現像して電解めっき5bを露出させて、塩化第二鉄より、電解めっき5b、無電解めっき5a、銅箔2をエッチングして、配線を形成した。
なお、導通信頼性の評価を行なうためのテスト基板は、その内部にコア基板1を介して位置する上下の2層の配線導体と、両者を電気的に接続する貫通孔3とでチェーンを形成したものとした。また、導通信頼性の評価は、試料を温度が−55℃の条件で30分、125℃の条件で30分を1サイクルとする温度サイクル試験(TCT)を行ない、1000サイクル後のビアチェーンの導通抵抗を測定し、試験前後の導通抵抗の変化率を比較することにより評価した。また、貫通孔めっき5である金属めっき5並びに貫通孔充填剤7の内壁剥離の有無をクロスセクションで各々100箇所観察した。表1に導通信頼性の評価結果と内壁剥離の有無を示す。
Figure 2005101303
本発明の範囲外である貫通孔3内壁に金属めっき5として錫めっき5を施した試料No.1は温度サイクル後の抵抗変化率が97%となり信頼性が非常に低くなった。また、内壁の剥離も認められた。また、金属めっき5が無く、貫通孔充填剤7として導電性ペースト7を充填した試料No.2、3のうち、導電性ペースト7が樹脂とCuにより構成された試料No.2は、温度サイクル後の抵抗変化率は23%となり、試料No.1よりは改善されたものの、実用に適するレベルにはなく、また、初期抵抗が16.2μΩ・cmと非常に高かった。また、導電性ペースト7がSnを含む半田と、樹脂と、Cuとで構成された試料No.3は温度サイクル後の抵抗変化率が120%となり、また、内壁の剥離も多発しており、著しく信頼性に劣るものであった。
一方、本発明の貫通孔3の内壁に錫、インジウムを含まない金属めっき5を施した試料No.4〜17は初期抵抗がいずれも9.7μΩ・cm以下で、かつ温度サイクル試験後の抵抗変化率が15.4%以下と優れた値を示した。
以下に本発明の範囲の試料について詳細に説明する。
貫通孔3の内壁に20μmのCuめっき5を施し、貫通孔充填物7の組成を変化させた試料No.4〜6についてみると、樹脂のみを充填した試料No.4は、Sn入り半田と、樹脂とCuとからなる貫通孔充填物7を用いた試料No.5や、樹脂とCuとからなる貫通孔充填物7を用いた試料No.6に比較して初期抵抗が9.2μΩ・cmと高くなった。
一方、貫通孔充填物7として、導電性ペースト7を用いた試料5、6は、初期抵抗が8.3、8.5μΩ・cmと低くなった。
なお、試料No.4〜6では、いずれも抵抗変化率が低く、内壁剥離も皆無であり、信頼性に優れるものであった。
また、貫通孔3の内壁に3μmのCuめっき5を施し、試料No.4〜6と同様に、貫通孔充填物7の組成を変化させた試料No.7〜9についてみると、抵抗の低いCuめっき5の量が少ないため、若干初期抵抗が高くなった。また、Snを含有する導電性ペースト7を用いた試料No.8では、温度サイクル試験後の抵抗変化率が15.4%と大きくなる傾向にあった。また、実用に問題はないものの、若干の内壁剥離が確認された。
また、金属めっき5の厚みを5〜40μmの範囲で変化させた試料No.10〜14では、いずれも初期抵抗が低く、抵抗変化率も7.7%以下であり、いずれも良好な特性を示した。ただし、めっき厚みが40μmの試料No.14では、若干、導電性ペースト7の充填性に難があった。
また、Niめっき5を用いてめっき厚みを3〜10μmの範囲で変化させた試料No.15〜17でも、Cuめっき5の場合と同様の傾向を示し、特に、Niめっき5の厚みが10μmの試料No.17では、初期抵抗が8.3μΩ・cm、抵抗変化率が7.4%と非常に特性もよく、内壁剥離も認められず、信頼性の高いものであった。
本発明の配線基板の一例を説明するための要部拡大断面図である。 本発明の配線基板に用いるコア基板の一例を説明するための断面図である。 本発明の配線基板の製造工程を説明するための工程図である。 本発明の配線基板の製造工程を説明するための工程図である。 本発明の配線基板の製造工程を説明するための工程図である。
符号の説明
1・・・コア基板
1a・・・液晶ポリマー絶縁層
3・・・貫通孔
5・・・金属めっき、貫通孔めっき
7・・・導電性ペースト、貫通孔充填物

Claims (5)

  1. 少なくとも、液晶ポリマー絶縁層を具備する配線基板において、液晶ポリマー絶縁層に設けられた貫通孔の内壁に、錫並びにインジウムを含まない金属めっきが施されていることを特徴とする配線基板。
  2. 金属めっきが、Cu、Niから選ばれた少なくとも1種類以上を含有することを特徴とする請求項1記載の配線基板。
  3. 金属めっきをほどこした貫通孔に導電性ペーストが充填されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の配線基板。
  4. 導電性ペーストが錫並びにインジウムを含まないことを特徴とする請求項3に記載の配線基板。
  5. 金属めっきの厚みが5〜30μmであることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の配線基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016042540A (ja) * 2014-08-18 2016-03-31 株式会社クラレ 多層回路基板の製造方法

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