JP2005099445A - 光ケーブル - Google Patents

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Masayoshi Yamanaka
正義 山中
Takeshi Osato
健 大里
Michio Suematsu
道雄 末松
Keiji Ohashi
圭二 大橋
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Abstract

【課題】 本発明は、ケーブルコアの外周に2層構造のシースを設けて、リサイクル性の向上を図った光ケーブルを提供する。
【解決手段】 かゝる本発明は、ケーブルコア110の外周に2層構造の内層シース131と外層シース132が施されている光ケーブル100にあり、機能層120側の不織布からの繊維片が内層シース131側に付着することがあっても、少なくとも外層シース132側を内層シース131側からスムーズに剥離することによって、リサイクル性の向上を図ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ケーブルコアの外周に2層構造のシースを設けることで、リサイクル時少なくとも外層側のシースを容易に剥離できるようにした光ケーブルに関する。
近年、光ケーブルには、基幹の通信伝送路において使用される大型のものや、FTTH(Fiber To The Home)の実現に向けて、中〜小規模エリアのアクセス系において使用される細径化された小型のものまで種々のものが提案されている。
大型の光ケーブルとしては、多数の単心の光ファイバ心線を集合させて光ファイバユニットを作り、この光ファイバユニットの複数本を撚り合わせた光ファイバユニットケーブルや、ケーブルセンタのスロット(外周に複数の溝を有するロット状の樹脂長尺体)の外周溝に多数の光ファイバテープ心線や多数の単心の光ファイバ心線を収納させたものなどがある。また、小型の光ケーブルとしては、多数又は比較的少数の光ファイバテープ心線や単心の光ファイバ心線を集合させたものなどがある。いずれのケーブル形態であっても、通常最外層にはプラスチック製のシース(外被)を施してある。また、ケーブルによっては、内部のケーブルコア部分に介在の繊維集合体(ヤーン)を充填させたり、不織布などの押さえテープを巻回させたり、また、用途によっては、例えば、ケーブルコア上に水止層(不織布などに吸水性樹脂を含ませた層)などを設けたり、さらに、この上に融着防止層を施すことなどが行われている(特許文献1)。
特開2002−243999
ところが、今後このような各種の光ケーブルは、大量に使用される一方、大量廃棄も予想されるため、昨今、リサイクルの点が問題となってきている。
特に、リサイクルの対象としてシース材料の回収が挙げられるが、光ケーブルのシース直下の構造によっては、シース材料側に別のケーブル構成材料が不純物として混入するという問題がある。例えば、上記のような繊維集合体や不織布のような材料を用いた層があると、その繊維片がシースの剥離時、その内側に付着するという問題や、ケーブルコア部分の介在である繊維集合体(ヤーン)の繊維片がシース内側に付着するという問題などである。
シース材料がポリエチレンの場合、これに繊維片や不織布が僅かでも混入していると、これが不純物となり、材料価値が著しく低下する。不純物の混入があっても、低級の再生材料としては使用できるものの、ポリエチレンの通常のバージン材料としての使用は困難となる。従って、ケーブル構成材料の回収にあたっては、異種材料の混入がないように、他のケーブル構成材料と厳格に分離する必要がある。
そこで、このような要求に答えるべく、本発明者等は、シースを2層構造とした。特にケーブルコア側の内層シースにあっては、薄手(例えば1mm以下)に構成し、これと、上述した繊維片や不織布などとの付着はある程度容認する一方、2層目の外層シース側を、内層シース側から剥離し易くすることにより、少なくとも外層シースにあっては、不純物混入の殆どないシース材料の回収を可能とした。
本発明は、このように基本的には、シースを2層構造として、リサイクル時少なくとも外層側のシースを容易に剥離回収できる、リサイクル性に優れた光ケーブルを提供するものである。
請求項1記載の本発明は、ケーブルコアの外周に内層シースと外層シースが施されていることを特徴とする光ケーブルにある。
請求項2記載の本発明は、前記内層シース厚が1.0mm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の光ケーブルにある。
請求項3記載の本発明は、前記内層シース材料の融点が前記外層シース材料のそれと同等か又はそれより高いことを特徴とする請求項1又は2記載の光ケーブルにある。
請求項4記載の本発明は、前記内層シース材料が低純度の樹脂材料で、前記外層シースが通常純度の樹脂材料であることを請求項1、2又は3記載の光ケーブルにある。
請求項5記載の本発明は、前記内層シース及び外層シース部分のうち少なくとも外層シース側に引き裂き用のリップコードが施されていることを請求項1、2、3又は4記載の光ケーブルにある。
本発明によると、ケーブルコアの外周に2層構造の内層シースと外層シースが施されているため、上述したように、内層シース材料へのある程度の不純物の混入は容認する一方で、外層シース材料にあっては、殆ど不純物混入のない通常のバージン材料としての回収が可能となる。内層シース材料にあてっも、不純物混入の程度によっては、低級の再生材料として使用することができる。
図1は、本発明の一つの実施の形態に係る光ケーブルを示したものである。この光ケーブル100において、110はケーブルコア、120はケーブルコア110上の押さえ巻層、131は内層シース、132は外層シース、141,142は内層シース131及び外層シース132に施した引き裂き用のリップコードである。
本発明において、ケーブルコア110の内部構造は、特に限定されず、例えばスロットを有する大型のコア構造、複数本の光ファイバユニットを撚り合わせたコア構造、多数又は比較的少数の光ファイバテープ心線や単心の光ファイバ心線を集合させた小型のコア構造などが挙げられる。また、ケーブルコア部分に介在の繊維集合体(ヤーン)を充填させたものであってもよい。
上記押さえ巻層120には、通常不織布が用いられることが多く、この上には、内層シース131を施した後、外層シース132を施す。これらの各シース層は、押出機により押し出し被覆することにより、迅速に施すことができる。ここで、内層シース121は、押さえ巻層120側の付着力から外層シース132側を保護する機能(付着防止機能)があれば、十分であるため、そんなに厚い必要はなく、薄手(薄肉)でも十分対応できる。特に、その厚さを1mm以下とすれば、その分熱容量が小さくなるため、押さえ巻層120側との付着力を逓減させることができる。例えば、押さえ巻層120側が不織布を含む場合、これとの熱融着などを抑えることができる。この結果、内層シース121側を剥離したとき、不織布の繊維片、即ち不純物の付着量が少なくなるため、回収材料の純度を高めることが可能となる。
一方、外層シース132は、内層シース131部分が薄い分ケーブルの機械的強度を担う部分となるため、ケーブル構造に見合った厚手のものとして形成する。
このような内層シース131及び外層シース132の使用材料は、特に限定されず、異種樹脂でも、同一又は同種樹脂であってもかまわない。異種樹脂の場合、内層シース131側の樹脂材料の融点が、外層シース132側のそれより高いものを選ぶとよい。そうすると、外層シース132の押し出し被覆時、内層シース材料側が押出熱により溶融され難くなり、付着力の低下が期待できるからである。即ち、内層シース131側の外層シース132側への付着力を抑えて、互いに剥離し易い構造が得られる。
また、同一又は同種樹脂の場合(融点が同等の場合)にあっても、通常押出機のクロスヘッドから、薄手の内層シース131側の樹脂材料が押さえ巻層120上に押し出しされたとき、その接触と共に内層シース側の樹脂材料の温度は、低下して、外層シース材料の融点以下となり易いため、外層シース132側とそれほど強く付着されることがなく、許容できる剥離性が得られるからである。
また、内層シース131側にあっては、当初から押さえ巻層120側との付着により、不織布からの繊維片などの混入が想定できるため、低純度の樹脂材料、例えば低級の再生材料を用いることができる。これにより、コストダウンが可能となる。
このような構造の内層シース131及び外層シース132の剥離にあたっては、それぞれの部分に予め施してある引き裂き用のリップコード141,142を引っ張ることにより、簡単に行うことができる。勿論、手順としては、最初に外層シース132側のリップコード142により外層シース132側を剥離する。このとき、内層シース131側の付着力は、上述したように、小さく抑えられているため、スムーズに剥離することができる。この後、内層シース131側のリップコード141により内層シース131側を剥離するわけであるが、内層シース厚が1mm以下のときには、上述したように、押さえ巻層側との付着力は、やはり小さく抑えられているため、スムーズに剥離することができる。なお、樹脂量も多い外層シース132側の回収をメインとした場合、外層シース132側のリップコード142のみとすることもできる。内層シース131側の樹脂量は、もともと少量で、不純物の混入が免れないことから、個別に回収することなく、押さえ巻層材料側と一緒に処理した方が得策の場合もあるからである。
なお、上記実施の態様では、ケーブルコア110外周に押さえ巻層120のある場合であったが、本発明はこれに限定されず、その他の層があってもよいし、或いは、ケーブルコア110部分に介在が充填してあっがあって、この上に内層シース131を施す構成であってもよい。
本発明に係る光ケーブルの一つの実施の形態になる縦断面図である。
符号の説明
100・・・光ケーブル、110・・・ケーブルコア、120・・・押さえ巻層、131・・・内層シース、132・・・外層シース、141,142・・・リップコード、

Claims (5)

  1. ケーブルコアの外周に内層シースと外層シースが施されていることを特徴とする光ケーブル。
  2. 前記内層シース厚が1.0mm以下であることを特徴とする請求項1記載の光ケーブル。
  3. 前記内層シース材料の融点が前記外層シース材料のそれと同等か又はそれより高いことを特徴とする請求項1又は2記載の光ケーブル。
  4. 前記内層シース材料が低純度の樹脂材料で、前記外層シースが通常純度の樹脂材料であることを請求項1、2又は3記載の光ケーブル。
  5. 前記内層シース及び外層シース部分のうち少なくとも外層シース側に引き裂き用のリップコードが施されていることを請求項1、2、3又は4記載の光ケーブル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009086663A (ja) 2007-09-28 2009-04-23 Furukawa Electric North America Inc 光ファイバケーブル
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