JP2005099360A - 部品検査ラインの検定方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 部品を検査するための検査ラインの稼働状況を効率良く監視して早期対応を図る。
【解決手段】 検定用の治具を部品の代わりパレットに位置決め保持して各検査工程に搬送する。パレットに記憶機能を設け、検定用である旨の識別情報を記憶させる。各検査機で識別情報を読み取らせ、識別情報に基づいて検査機に通常の検査動作と検定動作とを択一的に選択して実行させる。検査機は、検定動作を実行したときに、検定結果に基づいて異常か否かを判断して異常のときには外部に異常を表示する。また、各検査機での検査結果を記憶機能に記憶し、検査終了後に識別番号に対応付けして全ての検査データを読み取り、パレットごとでの部品の合否の履歴を監視して、部品検査ラインを検定する。
【選択図】 図14
【解決手段】 検定用の治具を部品の代わりパレットに位置決め保持して各検査工程に搬送する。パレットに記憶機能を設け、検定用である旨の識別情報を記憶させる。各検査機で識別情報を読み取らせ、識別情報に基づいて検査機に通常の検査動作と検定動作とを択一的に選択して実行させる。検査機は、検定動作を実行したときに、検定結果に基づいて異常か否かを判断して異常のときには外部に異常を表示する。また、各検査機での検査結果を記憶機能に記憶し、検査終了後に識別番号に対応付けして全ての検査データを読み取り、パレットごとでの部品の合否の履歴を監視して、部品検査ラインを検定する。
【選択図】 図14
Description
本発明は、部品検査ラインの検定方法及び装置に関し、例えば使用後に回収されたレンズ付きフイルムユニットから分離したストロボユニットが再使用可能であるか否かを検査する検査ラインを評価する検定方法及び装置に関するものである。
従来、使用済みのレンズ付きフイルムユニットを回収し、回収したものからストロボユニット(ストロボ装置)を取り出し、取り出したストロボユニットが再使用可能かどうかを検査する検査方法が提案されている(特許文献1)。この検査方法では部品を保持して各検査位置に供給する部品搬送器として検査パレットが用いられ、取り出されたストロボユニットをこの検査パレットに位置決め保持し、検査パレットを検査ライン内の各検査工程に順に供給しながら検査を行うようにしている。
各検査パレットには、記憶手段と通信手段とを有する情報管理手段が設けてある。各検査工程で行われる部品ごとの検査で得られた検査データは、検査パレットの情報管理手段に各々記憶される。全ての検査が終了すると、情報管理手段から検査データが一括して読み取され、所定の閾値により各検査項目毎に合否が判定される。そして、更にこの判定データからストロボユニットごとに総合判定される。この総合判定データに基づいて各ストロボユニットが複数のグループ、例えばそのまま再使用可能な良品、修理が必要な修理品、不合格品、再検査品などのグループに仕分けされ、各検査項目毎の判定データ及びストロボユニット毎の総合判定データは各情報管理手段に記憶される。
ところで、検査の品質を向上するためには、各検査工程に設置した検査機の動作確認や位置精度、検査パレットの寸法精度などの検定を常に行う必要がある。しかし、検査機の検定作業は、検査機の動作を止めて行うため、検査作業の効率が低下する。また、検査パレットの場合には取り出して1個ずつ検定作業を行うため手間となる。
また、部品の検査ラインを改良又は変更するのに時間がかかるとリサイクルの効率が低下する欠点もあった。
本発明の目的は、上述のような背景に鑑みてなされたもので、検査ラインの不都合を早期に発見し、部品の検査作業の品質を向上するように工夫するとともに、検査ラインの改良や変更に早期に対応することこができる部品検査ラインの検定方法及び装置を提供するある。
上記目的を達成するために、まず、第1に各工程の検査機の検定をライン又は検査機の動作を止めずに行いたい。そこで本発明では、記憶機能及び通信機能を有する情報管理手段を設けたパレットに部品を位置決め保持して、複数の検査工程に順に搬送して部品の検査を行う検査ラインを検定するにあたり、検査ライン各部の検査機の精度を検定するための治具を前記パレットに保持させるとともに、前記治具を保持した検定用のパレットの記憶手段に検定用のパレットである旨の識別情報を前記通信機能を使って入力し、その検定用のパレットを任意の周期で前記検査用のパレットと一緒に検査ラインに投入して検定用のパレットを各検査工程に順に供給し、前記パレットが各検査工程に到達するときに、前記通信手段を用いて前記記憶手段から前記識別情報を読み取り、その識別情報が検定用のパレットである場合に、各検査機が前記部品を検査する検査動作とは異なる検定動作を実行して、各検査機が検定結果の合否を判断するようにしたものである。なお、検定が不合格の場合にはその検査機が異常を外部に表示するようにしてもよい。
また、検査パレットを検定する場合、一々検査パレットを検査ラインから抜き取って検定する手間を省くために、パレットごとで異なる識別情報を前記記憶機能に記憶させ、全ての検査が終了した後、各情報管理手段に記憶した検査データを前記識別情報に対応付けして読み取って、各部品毎の合否の判定を識別情報ごとに行って前記各パレットの時系列的な合否の状況を監視するようにしたものである。これによれば、パレットに保持した部品の合否の履歴を監視することで長期的に使用して摩耗により位置精度が低下するなどの不都合なパレットを早期に発見することができる。
さらに、検査機の異常を発見するたには、検査開始からの累計を集計して合否の履歴を監視したのでは、全体数が大きすぎて不都合のある部品の比重が低くなり、不都合のある検査機、又は不都合のあるパレットの早期な発見が行えない欠点があるため、各部品の合否の判定を現時点から予め決めた時点までさかのぼった範囲で時系列的に監視して、検査ラインの時系列的な状況を把握するようにしている。
また、一般的に、作業用ラインは、検査工程が多くなればなるほど、制御部の制御(プログラム)が肥大し、変更や修正に手間がかかる。また、ラインの変更などに迅速に対応することができない。そこで、部品をストックするバッファ工程と、前記部品を検査する複数の検査工程とを前記搬送方向に順に並べて一体的に設け、前記搬送手段が前記部品をバッファ工程から前記各検査工程に順に供給するようにした工程ユニットを、複数繋いでラインを構築するとともに、前記工程ユニットを、搬送方向の下流側の工程ユニットのバッファ工程が空きの場合に前記搬送手段を動作させてパレットを搬送する駆動制御部と、搬送方向の上流側からパレットが供給されることに応答してその上流側の工程ユニットの制御部から前記パレットに保持した部品の検査結果の情報を受け取るデータ受け取り手段と、データ受け取り手段により受け取った検査情報をパレットに対応付けして記憶しておき、その検査情報に自身が持つ各検査工程で検査した結果の情報を付与して新検査情報として記憶する情報付与記憶手段と、そのパレットを下流側の工程ユニットに排出することに応答してそのパレットに対応付けした前記新検査情報を下流側の工程ユニットの制御部に送る通信手段とで構成したものである。
本発明によれば、検定用の治具を保持した検定用のパレットをラインに投入し、かつその検定パレットの情報管理手段に検定パレットである旨の識別情報を記憶させ、各検査機で識別情報に基づいて通常の検査動作とは異なる検定動作を実行させて各検査機の検定を行うようにしたから、ラインや検査機を止めずに各検査機の検定を行うことができる。
また、別の発明では、各部品毎の合否の判定を識別情報ごとに行うようにしたから、各パレットの時系列的な合否の状況を監視でき、これにより、パレットに保持した部品の合否の履歴を監視することで長期的に使用して摩耗により位置精度が低下するなどの不都合なパレットを早期に発見することができる。
さらに、他の発明では、各部品の合否の判定を現時点から予め決めた時点までさかのぼった範囲で時系列的に監視するようにしたから、検査開始からの全ての累計を集計して合否の履歴を監視するのと比較して、検査機の異常などの検査ラインの稼働状況を早期に発見することができる。
また、部品の検査装置では、バッファ工程及び複数の検査工程からなる工程ユニットを複数繋げてラインを構成するようにし、工程ユニットごとに搬送を制御する制御部を設けたから、ラインの変更や修正が容易に行え、また、データの授受も工程ユニット間で行うようにしたから、データの伝送も簡便に行える。
フイルムユニット2は、図1に示すように、撮影機構等を備えたユニット本体3と、これを収納する外ケース4とから構成されており、この外ケース4に入れたままで写真撮影が行われる。この外ケース4からは、撮影レンズ5、ファインダー対物窓6、レリーズボタン7、撮影枚数表示板8、巻き上げノブ9、ストロボ発光部10、及びストロボ充電スイッチ11が露呈している。
図2において、ユニット本体3は、パトローネ付き写真フイルム12が装填される本体部13、この本体部13の背面に被着され、本体部13との間で写真フイルムを光密に収納する後カバー14、本体部13の前に被着される前カバー15、本体部13と前カバー15との間に配置される露光ユニット16、ストロボユニット17とから構成されている。露光ユニット16には、カウンター機構、シャッター機構、フイルム巻止め機構、及びレンズ5等が内蔵され、これらは一体化されている。撮影レンズ5は、露光ユニット16に組み込まれている。
本体部13には、パトローネが装填されるパトローネ室20と、パトローネから引き出された未露光の写真フイルムをロール状に収納するフイルム収納室21とが設けられている。こられの底は開口となっており、後カバー14に設けたプルトップ式の底蓋22,23によって塞がれる。フイルム収納室21の底蓋23は、写真フイルム装填の際にパトローネから未露光の写真フイルムをロール状に巻き取る治具等を挿入するためのものであり、またパトローネ室20の底蓋22は、撮影終了後に撮影済みフイルムを収納したパトローネを取り出すときの蓋となる。
パトローネ室20と未露光フイルム収納室21との間には、露光開口24が成形されており、この前面に露光ユニット16が爪結合によって着脱自在に取り付けられる。露光ユニット16の右横、すなわち未露光フイルム収納室21の前面には、ストロボユニット17が爪結合によって着脱自在に取り付けられる。
ストロボユニット17は、図3に示すように、ストロボ基板25とこれに形成されたスルーホールに半田付けされる電気部品とから構成されている。ストロボ基板25には、充電開始用接点26,27が形成された銅箔パターン等が印刷されている。電気部品はストロボ発光部10の他に、シンクロスイッチ33、電源電池34(図2参照)が取り付けられる電池用接片35,36、メインコンデンサ37、ネオン管38等からなり、これらの接続端子はストロボ基板25の外部に露呈している。ストロボ発光部10には、プロテクター、リフレクター、トリガ電極板、及び放電管が組み込まれている。また、銅箔パターンの上には、製造時期と再使用回数及びその時期などを記載する履歴用の表示部39が設けられている。なお、ネオン管38の代わりに、LEDやランプを用いても良い。
充電開始用接点26,27は、ストロボ基板25からL字状に折り曲げられた弾性自在な一接片と、その下のストロボ基板25に面状に設けられた他接片とからなる。ストロボ充電スイッチ11は、その背面に設けた短絡板40が一接片を押圧して一接片の一部を他接片に接触させるON位置と、一接片の押圧を解除して他接片から離すOFF位置との間で移動する。ネオン管38は、メインコンデンサ37への充電が完了した際に点滅又は点灯し、外ケース4に設けた開口4a(図1参照)を通して外部に充電完了を表示する。また、シンクロスイッチ33は、露光ユニット16に設けたシャッタ羽根が固定の絞り開口を全開する際に一方の接片33aを押圧し、この接片33aが他方の接片33bに接触することによりONする。
図4に示すように、ストロボユニット17の回路41は、充電開始用接点26,27が短絡されると、昇圧回路42により電池用接片35,36にセットされた電源電池34の電圧が昇圧され、この高電圧出力がトリガ用コンデンサ44及びメインコンデンサ37を充電するようになっている。トリガ用コンデンサ44には、トリガ用トランス45が接続され、その一次巻線45aにはシンクロスイッチ33の接片33aが、二次巻線45bには放電管31の放電を開始させるためのトリガ電極板30がそれぞれ接続されている。なお、符号38は、充電完了表示用のネオン管である。
放電管31は、両端子がメインコンデンサ37の端子37a,37bに接続され、メインコンデンサ37に蓄えられた電荷によって放電する。プロテクターは、放電管31から放電された光を通して被写体に向けて配光する。リフレクターは、放電管31から放電された光をプロテクタに向けて反射させる。
工場では、現像所から回収したフイルムユニット2を供給コンベヤに移載し、ここで、外ケース4を取り外した後、移載装置により図5に示すフイルムユニット2の分解ライン65に搬送する。この分解ライン65は、自動化となっており、インデックス回転テーブルにフイルムユニット2を順次移載して分解してゆく。
インデックス回転テーブルには、所定間隔ごとに複数の分解パレットが固定されており、この分解パレットにフイルムユニット2が1個ずつ一定の姿勢で保持される。保持されたフイルムユニット2は、各ステーションで自動的に分解される。これにより、巻き上げノブ9、前カバー15、レンズ5、受け板29、ストロボ充電スイッチ11、ストロボユニット17、露光ユニット16、電池34、及び後カバー14が結合している本体部13とに分解される。
巻き上げノブ9、前カバー15、及び本体部13は、同じ樹脂材料であるからそのままの状態で樹脂再生工程に送られ、ペレット化される。これとは異なった色の樹脂材料である受け板29、及びストロボ充電スイッチ11は別の樹脂再生工程に送られる。また、樹脂材料の異なる撮影レンズ5は、他の樹脂再生工程に送られる。さらに、露光ユニット16は、機能検査を行った後にフイルムユニットの組立ライン70に送られる。なお、電源電池34は、専門の電池回収業者に引き渡される。
取り出されたストロボユニット17は、表示部39から製造時期と再使用回数及びその時期とが自動的に読み取られ、耐用年数を経過していないものが検査ラインに投入される。この検査ライン102は、ストロボユニット17を一定の姿勢で保持させた検査パレット50を複数の検査工程に順に供給して、ストロボユニット17の形状、電気特性、外観、及び動作等を検査し、この検査結果の情報に応じてストロボユニット17を再使用可能な合格品、修理可能な準不合格品、及び再使用不可能な不合格品の少なくとも3種類に仕分けする。
検査ライン102は、ストロボユニット供給工程51、エアークリーニング工程53、履歴データ転送工程52、電気検査工程56、スイッチ動作検査工程54、外観検査工程55、データ転送・履歴マーキング工程57、合格品払出し工程58、準不合格品払出し工程59、及び不合格品払出し工程60とから構成されている。
このうち電気検査工程56は、12個の検査ステーションからなり、各検査ステーション56a〜56lには、それぞれ1台ずつ電気検査機が設けられている。電気検査工程56は、12個の検査パレットを同時に取り込んで、12個のストロボユニット17を同時に検査する。これらの電気検査工程56の前後には、取り込み装置62及び取り出し装置63が設置されており、また、取り込み装置62の前後、及び取り出し装置63の後には、複数の検査パレット50を待機するためのストック装置64、140,141がそれぞれ設置されている。
検査パレット50には、図6及び図7に示すように、ストロボユニット17を一定の姿勢に保持する2つの押さえ爪66,67が設けられている。ストロボユニット17は、検査パレット50によりプロテクター28が上方に、且つストロボ基板25に対してプロテクター28とは逆側に設けられたメインコンデンサ37が下方に向いた一定の姿勢で保持される。また、この押さえ爪66,67によってストロボユニット17が保持されたときに、ストロボユニット17は、2つの位置決めピン68,69により精度良く位置決めされる。押さえ爪66,67は、軸71,72を中心に回動自在となっており、バネ73,74によりストロボユニット17を保持する方向に向けて付勢されている。供給及び払出し工程51,58,59,60には、押さえ爪66,67をバネ73,74の付勢に抗して回転させる押圧機構が設けられている。この押圧機構の作動により検査パレット50とストロボユニット17との着脱が行われる。
検査パレット50には、情報管理手段として光通信機能を備えたID(Identification)ユニット75が設けられている。このIDユニット75は、前面に配置された投光窓75a、受光窓75bを介して、検査パレット50にセットされたストロボユニット17の履歴データや検査データ等を記憶するとともに、これらのデータを制御手段としてのコンピュータ(図5参照) 76に転送する。
図8に示すように、IDユニット75は、前記投光窓75a、受光窓75bを介してコンピュータ76(図5参照)等とデータの送受信を行う赤外線投受光部77、通信I/F78、CPU79、メモリ80からなる。各検査機とコンピュータ76とには、IDユニット75とデータの送受信を行う赤外線投受光部82、通信I/F83、CPU84、入出力I/F(RS232C、デジタルI/O)85からなるIDユニット81が接続されている。
このように、各検査パレット50には、記憶手段と通信手段とを有する情報管理手段が設けられている。各ストロボユニット17は、検査パレット50が循環される過程で各検査工程にて検査項目毎に検査される。この検査データは各情報管理手段に記憶される。全ての検査が終了すると、各情報管理手段から検査データが一括して読み取され、所定の閾値により各検査項目毎に判定される。そして、更にこの判定データからユニット部品毎に総合判定される。この総合判定データに基づいて各ストロボユニット17が複数のグループに仕分けされ、各検査項目毎の判定データ及びストロボユニット毎の総合判定データは各情報管理手段に記憶される。
検査ライン102のうちの電気検査工程56以外の工程は、図9に示すように、複数の工程をひとまとまりにしてユニット化した工程ユニット94を複数繋げて構成されている。工程ユニット94は、搬送手段101、ガイド手段、バッファ工程95、3個の検査工程96〜98、及び工程制御部99からなり、搬送方向の上流側から順にバッファ工程95、3個の検査工程96〜98が配されている。各検査工程96〜98には、検査装置又は機構が設置される。搬送手段101は、搬送ベルト、駆動手段、及びドライバで構成されている。
搬送ベルトは、各工程95〜98に検査パレット50を順に供給する長さで駆動プーリと従動プーリとの間で掛け巻けされている。搬送ベルトには、各工程95〜98のピッチに合わせて表面に複数の押し板が設けらている。押し板は、各検査パレット50を搬送方向に押して、各検査パレット50を各工程95〜98に1個ずつ順番に供給する。ドライバは、工程制御部99の指令を受けて駆動手段を駆動して駆動プーリを一方向に回転させる。バッファ部95には、検査パレット50を検知するセンサ100が設けられており、センサ100は、検査パレット50が在るか否かの情報を在否データとして工程制御部99に送る。
検査パレット50は、搬送面を基準にストロボユニット17を位置決め保持し、搬送方向に延びたガイド手段で前記搬送面を下面から支持しながら搬送手段101により搬送方向に搬送されることでストロボユニット17を各工程95〜98に供給する。
第1〜第3工程96〜98には、位置決め手段が設けられており、位置決め手段により検査パレット50を位置決めすることでストロボユニット17が所定位置に位置決めされる。この位置決めは、水平面における位置決めであり、搬送方向、及び搬送方向に直交する方向との両方を同時に位置決めする。そして、ストロボユニット17の高さ方向での位置決めは、検査パレット50の搬送面を基準にして行っている。
工程制御部99は、搬送手段101を駆動制御する簡単なプログラムを記憶したROM、一対のインターフェース、及びRAMなどを備えている。一方のインターフェースは、搬送方向の上流側に接続される工程ユニット94aの工程制御部99aに設けたインターフェースと接続される。これにより、上流側の工程ユニット94aから種々の情報を受けるとともに、バッファ工程95が空いているか否かの在否データを上流側の工程ユニット94aの工程制御部99aに送る。なお、下流側に接続される工程ユニット94bに対しては、他方のインターフェースを介して前記種々の情報を送るとともに、下流側の工程ユニット94bからバッファ工程95bの在否データを受け取る。
工程制御部99が実行するプログラムは、自工程の第1工程96,第2工程97,第3工程98の作業が完了したときに、下流側の工程ユニット94bのバッファ工程95bが空いているか否かの在否データのみに基づいて駆動手段を駆動するか否かを判断する、という簡単なプログラムである。例えば、自工程の第1工程96,第2工程97,第3工程98の作業が完了したときに、下流側のバッファ工程95bが空きである場合には、駆動手段を駆動する。その駆動も次の1工程分だけ検査パレット50を送る長さに応じた時間だけ駆動する。空きでなかった場合には、空きとなるまで駆動手段の駆動を停止し、空きとなった時点で駆動手段を駆動する。
なお、前記種々の情報には、検査パレット50にストロボユニット17がセットされているか否か、ストロボユニット17の各検査結果などがある。これらデータからなる情報は、上流側の工程ユニットから供給されてくる検査パレット50の移送に同期してその工程制御部から送られ、その情報をRAMに記憶し、各工程に検査パレット50を順に移送することに同期してRAM内で下位アドレスにシフトして検査パレット50ごとに情報を管理し、検査パレット50を下流側の工程ユニットに送り出すことに同期してRAMの最下位アドレスから読み出して下流側の工程ユニットの工程制御部に送る。勿論、検査パレット50を下流側の工程ユニットに送り出したときにRAMから読み出した情報はクリアされ、各工程ユニット自身が受け持つ検査パレット50の情報のみがRAMに溜まるようになっている。なお、検査パレット50のIDユニット75の記憶容量に制限があるため、簡便な検査機などの特定の検査機では、検査結果などの小容量のデータを、IDユニット75に記憶させずに、前記インターフェースを使って検査パレット50の搬送と同期して送って最後にコンピュータ76に伝送する。
次に、ストロボユニット17の検査ラインの作用を説明する。ストロボユニット供給工程51では、フイルムユニット分解ライン65から供給されたストロボユニット17を各検査パレット50に保持させるとともに、IDユニット75の全データをリセットする。このリセットに際しては、そのままで判定されたときには判定結果が必ず不合格となるデータ、例えば“F”を書き込む。これは、通信異常や作業ミスによって測定データや判定データがIDユニット75に書き込まれなかったときに、データ不明のものを間違って合格品として集積されることを防止するためのものである。また、搬送先のデータ・検査条件のデータでも“F”を使用しないようにすることによりデータ異常が検出できるので、例えば再度検査を実行させたり、途中排出させたりという処理を行うことができる。
エアークリーニング工程53は、ストロボユニット17の全体をクリーニングする第1工程と、その後にプロテクタをクリーニングする第2工程とから構成されている。第1工程では、ストロボユニット17に向けてエアーを吹き付け、ストロボユニット17に付着したゴミを吹き飛ばす。
第2工程では、帯状のクリーニングテープが巻き付けられたクリーニングヘッドと、洗浄液を上方からストロボ発光部10のプロテクターに向けて噴射する洗浄液噴射装置とが設けられており、洗浄液噴射装置から洗浄液が噴射された後に、検査パレット50がクリーニングヘッドの下部まで移動した後に、クリーニングヘッドがプロテクターの表面を押圧する位置まで移動し、クリーニングテープを左右方向に数回往復運動してプロテクターの表面をクリーニングする。
履歴データ転送工程52では、まず表示部39からマーキングされている生産年月日、生産工場、製品タイプ、使用回数、リユース許可年月日が読み取られ、これらのデータとともに、検査条件、集荷地区、分解装置等の工程経路の実績等のデータが履歴データとしてIDユニット75に転送される。この表示部39の読み取りは、例えば履歴データ転送工程52に設けられた専用のコンピュータに接続された読み取り部83によって行われ、IDユニット75への転送は、同コンピュータに接続されたIDユニット81によって行われる。読み取り部83は、表示部を撮像するCCDと、撮像した画像データに基づいて履歴を判別する判別手段とから構成されている。
履歴データ転送工程での作業が完了したストロボユニット17は、ストック装置64に取り込まれ、その後取り込み装置62に12個分が一列に並べられ、プッシャー機構142によりストック装置140に12個同時にシフトされる。各電気検査工程56には、チェンジャー機構が各々設けられている。各チェンジャー機構は、電気検査工程56にある検査済みの検査パレット50を取り出し装置63に排出するとともに、未検査の検査パレット50をストック装置140から電気検査工程56に供給する。
電気検査工程56では、12個の検査パレット50に対して並行して電気検査を行う。電気検査は、シンクロスイッチ33の接触抵抗の測定、電池用接片35,36間のリーク電流の測定、メインコンデンサ37への充電時間の測定、充電完了表示用のネオン管38の点灯又は点滅確認、ストロボ発光量の測定等である。このように測定作業が多い各検査工程56では、他の工程よりも作業時間(タクト)が長いが、この電気検査工程56は12個のストロボユニット17を同時に検査するから、1個当たりの検査時間としては短くなる。これにより、各電気検査工程56と他の工程との作業時間の均等化を図ることができる。
各電気検査工程56には、電気検査装置61が設けられている。電気検査装置61は、図10に示すように、検査パレット50を遮光する遮光カバー86、この遮光カバー86の内部に設けられた複数のプローブピン87と、遮光カバー86の開口86aを通してストロボ光量を測定するストロボ光測定部90と、プローブピン87を通して測定した抵抗、電圧、電流、及び時間などの測定データやメインコンデンサ37に充電を行った後にシンクロスイッチ33をONにしてストロボ光を測定した測定データをIDユニット75に記憶する制御部88とから構成されている。
プローブピン87は、遮光カバー86が上方から遮光位置に下降した際に、ストロボ基板25の所定パターン上に接触する。ストロボ光測定部90は、円筒内に拡散板91、NDフィルター92、及びフォト・ダイオード93とが入射順に内蔵されており、ソレノイド89でシンクロスイッチ33をONすることにより発光させ、その時にフォト・ダイオード93から得られる電圧に基づいてストロボ発光量を測定する。
電気検査済みの検査パレット50は、電気検査工程56から取り出し装置63に排出され、その後ストック装置141に送られ、ここから1個ずつスイッチ動作検査工程54に送られる。スイッチ動作検査工程54には、スイッチ動作検査機が設置されている。スイッチ動作検査機は、正規の部品であるストロボ充電スイッチ11と同じ寸法の部品(セラミック製の疑似部品)を用い、この疑似部品を、ストロボユニット17を基準とした位置で、実際に使用するのと同じ動作となるように移動させて、移動位置に応じて充電開始用接点26,27が導通するか否かの検査を行う。このように製品と同じ部品を用いて検査を行うことで電気的なスイッチ導通検査に加えて組立適性の検査も行える。
検査ライン102には、検査パレット50以外に、検定パレットが定期的に投入される。検定パレットは、各工程の装置を検定するために、複数種類用意されている。スイッチ動作検査機用の検定パレットは、実際のストロボユニット17のストロボ基板25の面を基準として、スイッチ動作検査機の動作を調査をしたり、スイッチ動作検査機の作動位置など精度を確認したりする。
外観検査工程55は6個の工程(2個の工程ユニットの組み合わせ)で構成されている。各工程に設けられた検査機は、IDユニット75から検査条件データを読み取り、これに従って検査方法を自動選択する。例えば、同じストロボユニット17であっても、フイルムユニット2の種類によってシンクロスイッチ33の接片長がわずかずつ異なっているのが普通であり、これによって検査条件が異なってくる。第1工程では、再組立の際に他の部品と緩衝して組み込めない等の不良を無くすために、ストロボ基板25に半田付けされた各電気部品の姿勢を検査する。この検査は、例えば、電源回路43を構成するトランジスタ103が図7に点線で示したように倒れている場合には、透過型のフォトセンサ等の位置センサを用いて、その倒れ角度を測定する。そして、その測定データをIDユニット75に記憶させる。
第2工程では、ストロボ発光部10のプロテクターの表面の傷、及び汚れ等の検査を行う。この検査機は、斜め上方からプロテクターの表面に向けてファイバー照明を施し、反対側に固定したCCDカメラで反射光を撮像し、反射光の角度のズレに基づいて傷及び汚れの検査を行う。この傷及び汚れ全体の面積を測定し、この面積データをIDユニット75に記憶させる。なお、この検査機は、特開平7−229839号公報の明細書段落番号[0033]及び図11に説明されているので、詳しい説明を省略する。
第3工程では、リフレクターの内面汚れ検査を行う。この検査機は、プロテクターの上方に配置したCCDカメラと、このCCDカメラを挟んだ両側に配置したファイバー照明とから構成されている。CCDカメラは、プロテクターを通してリフレクターの内面にピントが合っており、リフレクターの内面に写ったファイバー照明光を撮像し、撮像した輝度に応じて汚れの検査を行う。この汚れの検査では、汚れを色によって大きく2種類に分け、白ブツ,黒ブツの斑点として、この数を測定する。そして、この数データをIDユニット75に記憶させる。なお、この検査機は、特開平7−229839号公報の明細書段落番号[0034]及び図12に説明されているので、詳しい説明を省略する。
第4工程では、シンクロスイッチ33の曲がり検査を行う。この検査は、上方から撮像するCCDカメラでシンクロスイッチの先端部の画像を抽出し、この先端部の位置データと予め記憶してある正規の位置データとを比較して両者の距離寸法を測定する寸法測定法で行う。シンクロスイッチ33の曲がり検査は、フイルムユニット2の正面から見て上下方向と横方向とを測定する。なお、この検査機は、特開平7−229839号公報の明細書段落番号[0035]及び図13に説明されているので、詳しい説明を省略する。
第5工程では、メインコンデンサ37の曲がり検査を行う。前方から撮像するCCDカメラでメインコンデンサ37の画像を撮像し、且つ、他のCCDカメラでメインコンデンサ37の側面の画像をミラーを介して撮像する。これらの画像の画像データをそれぞれ前述したと同じ寸法測定法等によって正規の画像データと比較し、フイルムユニット2の正面から見て横方向と後方向の距離寸法を測定する。なお、この検査機は、特開平7−229839号公報の明細書段落番号[0036]及び図13に説明されているので、詳しい説明を省略する。
第6工程では、正面から撮像するCCDカメラと背面から撮像する他のCCDカメラとで電池用接片35,36を撮像し、前述したと同じ寸法測定法にて電池用接片35,36の曲がりを検査する。この電池用接片35,36の曲がり検査では、フイルムユニット2の正面から見て上下方向,後方向,横方向の距離寸法を測定する。なお、検査パレット50には、CCDカメラで各部品を撮像し易くするために、撮像対象部品のバックに白色の板119〜121(図6参照)が取り付けられている。なお、この検査機は、特開平7−229839号公報の明細書段落番号[0037]及び図13に説明されているので、詳しい説明を省略する。
各測定データは、検査機の内部で階級化処理が施された後、各検査機に備えつけられたIDユニット81を介してIDユニット75に書き込まれる。この階級化処理は、次の数式1によって行われる。
(数1)
Ln =INT(An ×Xn +Bn )
Ln :階級値
An :ゲイン値
Xn :測定値の生データ
Bn :バイアス値
INT:実数の整数化処理(少数部の切捨て・切上げ・四捨五入等)
Ln =INT(An ×Xn +Bn )
Ln :階級値
An :ゲイン値
Xn :測定値の生データ
Bn :バイアス値
INT:実数の整数化処理(少数部の切捨て・切上げ・四捨五入等)
ゲイン値An は、主に面積データを扱う場合に用いられ、通常は「1」より大きな値であるが、本実施例のように寸法データのみを扱う場合には、主に「1」とする。また、バイアス値Bn は主に寸法データを扱う場合に用いられ、本実施例では例えば20とする。例えば、測定値の生データが3.456mmのときには、INTを四捨五入とすると、階級値Ln は数式1により次のようになる。
Ln =INT(1×3.456+20)
=INT(23.456)
=23
Ln =INT(1×3.456+20)
=INT(23.456)
=23
この階級化処理によって、転送する各データが圧縮され、転送時間が短縮されるとともに、階級値の同一なデータ数を累計することによって図11に示すような度数分布データ表や図12に示すようなグラフの作成が容易に行える。そして、これらの表やグラフはオンラインでリアルタイムに変更が可能である。なお、図11の符号A〜Lは、例えばストロボユニット17の電気部品の姿勢、プロテクターの傷、プロテクターの汚れ、リフレクタの内面汚れ(白ブツ)、リフレクタの内面汚れ(黒ブツ)、X接片曲がり(上)、X接片曲がり(横)、メインコンデンサの曲がり(横)、メインコンデンサの曲がり(後)、電池接片曲がり(上)、電池接片曲がり(後)、電池接片曲がり(横)の各検査項目を示し、各セル(升目)に記載した数値は、各階級の発生件数を示す。また、図12の符号P,Q,R,Sは、検査した部品名を示す。
外観検査工程55を通過した検査パレット750は、データ転送・履歴マーキング工程57に搬送される。このデータ転送・履歴マーキング工程57では、これまでの全データがIDユニット75,81を介してコンピュータ76に転送される。コンピュータ76は、個々のデータをそれぞれの閾値によって、例えば「合格」、「要修理」、「不合格」、「要再検査」の4段階に判定する。
例えば、図11に示すように、最上層のセルに書き込まれた測定不能が「要再検査」、階級値「1」から二重線βまでの領域が「合格」、二重線βから二重線γまでの領域が「要修理」、二重線γ以下の領域が「不合格」を示す。そして、「不合格」と「要再検査」の合計をNGとして、最下層のセルにNGの発生率を示してある。例えば、Aの検査項目(電気部品の姿勢)では、「不合格」はゼロであり、NGは「要再検査」を示す「37」であり、NGの発生率は2.59%になる。なお、「合格」、「不合格」、「要再検査」を決める階級値の範囲は、検査項目ごとで異なる。図11には、各検査項目ごとに二重線を記載して「合格」、「不合格」、「要再検査」との判定の領域の範囲を示している。
更に、コンピュータ76は、これら全ての検査項目毎の判定に基づいて各ストロボユニット17を総合判定し、ストロボユニット17の各々を「良品」、「修理品」、「不合格品」、「再検査品」の4種類に分類する。そして、この総合判定データを各検査パレット50のIDユニット75に転送するとともに、「良品」と総合判定されたストロボユニット17の表示部39に、マーキングを施し、再使用回数の履歴を施す。なお、「良品」とは、全検査項目の判定が「合格」のものである。「修理品」とは、1項目でも「要修理」の判定を受けたものである。「不合格品」とは、1項目でも「不合格」の判定を受けたものである。「再検査品」とは、1項目でも「要再検査」の判定を受けたものである。
また、コンピュータ76は、各IDユニット75から転送された全データをデータベースに記録する。このデータベースは、前述した度数分布データ表やグラフ(図11,図12)の作成の他に、オフラインで別途統計処理することにより、製品1つ1つの品質データとして利用することも、集計してロットデータとして利用することもできる。
ところで、ストロボユニット17の高さ方向での位置決めは、検査パレット50で搬送面を基準にして行っているから、各工程では検査パレット50を基準に位置決めすることでストロボユニット17の位置決めも同時に行える。しかし、検査パレット50を長期的に使用すると、搬送面が削れて位置決めが狂ってくる。このため、個々の検査パレット50に対しても検査する必要がある。
そこで、各検査パレット50のIDユニット75に、固有番号となる識別情報を記憶させている。検査パレット50の識別情報は、各IDユニット75から転送されたストロボユニット17の検査結果の全データと共に読み取られる。検査結果の全データは、検査パレット50の識別情報に対応付けしてデータベース化される。そして、図13に示すように、検査パレット50に対する全検査項目の結果に基づいて、検査パレット50の総合判定と各検査項目の判定の合格率を計算し、常時最新の集計を表示する。
また、各検査パレット50ごとに各検査項目の測定データ(階級値)を読み取り、検査したストロボユニット17の順番で時系列的に記録すると同時に、その数値データを図14に示すように常時折れ線グラフで表示する。さらに、各検査項目の判定データを読み取り、最新のデータから規定時間あるいは規定数量前までのデータを集計して、合格率を計算し、そのデータの時系列推移を図15に示すように、折れ線グラフで表示する。このように検査パレット50に対する合格率を時系列で算出していくことで、長期的に使用することで不都合が生じる検査パレット50を迅速に検出することができる。
なお、合格率を時系列で表示するときには、検査ライン102が稼働したままでデータを集計して合格率を計算するため、読み取ったデータからカウントする部分は検査パレット50が到着する度にカウントアップが必要になる。このように次の検査パレット50が到着する時間内、つまり各工程での予め決められた作業時間内で演算を行うためには、前述したようなデータベース化や合格率、グラフ化などプログラム処理に負荷をかけ、処理速度を下げることになる。そこで、読み取った全てのデータのうち、合格率の計算処理が必要なものはフラグを立てて処理の要求を出し、演算の必要なものだけを絞り込むようにしている。合格率の計算処理が必要ないものに対しては、合格率を計算するときに用いる処理個数のカウントだけを行う。
さらに、次の検査パレット50が到着するまでに全データの処理が間に合う範囲で1回分を均等に分割し、処理が必要なデータに関して前記の規則で規定した1回の処理数の範囲で集計して合格率を計算する。計算が終了したらカウントはクリアされる。そして、読み取ったデータからカウントしたデータを配列変数で定義することにより、処理は簡便に表記されるようになる。
演算した結果データは、グラフ表示するために記憶手段に保存されるが、保存する記憶手段によってはタイミング良く取り込めないこともある。このため、バッファ(メモリ)を設け、結果データをバッファに転送して一時的に貯めておいてから記憶手段に記録するとともに、バッファに転送された後に、到着する検査パレット50のカウントを行うようにすればよい。
このようにして得られた時系列の各項目の測定データや各項目と総合の合格率は、折れ線グラフなどでモニタなどに表示するため、視覚的に把握が容易になるとともに、傾向判断の品質管理図判定を自動実行することで作業者が席を離れた場合でも的確に警報を出すことができる。品質管理図判定には例えば、偏差警報・連の片側連続発生などの条件が指定されている。なお、検査項目によっては連続異常が連続した指定回数のうちの規定回数以上になったときに異常としてもよい。例えば、連続した9回のうちの3回以上異常のときのみ異常と判断する。
データ転送・履歴マーキング工程57を経たストロボユニット17は、合格品払出し工程58に搬送される。ここでは、検査パレット50のIDユニット75から総合判定データを読み取ることにより、合格品のストロボユニット17のみが払い出される。払い出されたストロボユニット17は、合格品集積部118に所定量となるまで集積され、その後フイルムユニット2の組立ライン70に供給される。
合格品払出し工程58を経て残ったストロボユニット17は、準不合格品払出し工程59に搬送される。ここでは、準不合格品のストロボユニット17のみが払い出され、準不合格品集積部122に搬送される。そして、ストロボユニット17は検査パレット50からトレイに移される。このトレイの各々にもIDユニット75が設置されており、検査パレット50のIDユニット75に記憶されていた全てのデータが各トレイのIDユニット81に転送される。また、これと同時に、コンピュータ76は、準不合格品集積部122に設置されたIDユニット81を介して各IDユニット75から階級値データを読み出し、各検査項目ごとに同一階級値の累計を常時実施する。これによって、リアルタイムで度数分布グラフに展開することもでき、検査状況の確認がオンラインで可能となる。
準不合格品集積部122のトレイに集積されたストロボユニット17は、IDユニット75のデータに従って不具合のある部品毎に仕分けされ、自動詰め替え機によって再集積部123に再集積される。このときの仕分け方法としては、例えば各検査項目毎の仕分けも可能であるが、この場合には例えば8000項目以上となって実際的でない。そこで、同一部品毎に仕分けると、例えば5〜20項目となって適度な項目数となるとともに、部品毎であるから修理の実施に際して都合がよい。そして、再集積部123に再集積されストロボユニット17は、修理工程124に送られ、不良部品の手直しが行われる。手直しされたストロボユニット17は、ストロボユニット供給工程51に戻され、再検査された後、合格品と判定された場合には、合格品払出し工程58、合格品集積部118を経てフイルムユニットの組立ライン70に供給される。
準不合格品払出し工程59を経て更に残ったストロボユニット17は、不合格品払出し工程60に搬送される。ここで、不合格品のストロボユニット17が払い出され、不合格品集積部125に所定量になるまで集積された後、再使用可能な部品を選別し、再使用可能な部品がリサイクルされる。また、不合格品払出し工程60を経てさらに残ったストロボユニット17は、再検査品であるから、払い出されることなくそのままストロボユニット供給工程51に向けて循環される。
また、検査ライン102には、全ての検査機を検定するための治具、すなわち検定用パレットを、複数の検査パレット50と一緒に検査ライン102に投入する。投入時期は、任意でもよく、また一定周期でもよい。そして、これら検定用パレットを予め待機場所に一時待機させておき、任意又は一定時期に検査ラインに自動的に投入することができる構成にするのが好適である。この検査パレットの記憶手段には、検定用である旨の識別情報が入力されている。検定用パレットは、検査機に応じて異なる。例えば、ストロボユニット17の外観を検査する検査機に対しては、ストロボユニット17と同じ形状をした模擬部品を耐久性のある材料で形成し、その模擬部品をパレットに保持した形態となっている。
なお、複数の検査機で共通して使用することができる検定用パレットを用いても良い。また、各検査工程では、識別情報を読み取ることで、到着したパレットが検査パレット50か検定用のパレットかを判別し、検査パレット50であれば予め決められた検査動作、例えば履歴読み取り、清掃、修正又は検査動作を実施し、また、検査検定用パレットであれば検定動作を実施する。このようにすれば、一々検査ライン102を止めることなく、各検査機の動作精度のズレなどを監視することができる。
検定用動作は、例えば履歴データ転送工程の場合には、履歴読み取りセンサの読み取りマークの安定度が閾値内にあるかや、読み取り内容が正規なものいなっているかを確認する。他の検査工程では、測定した値が閾値内にあるかを確認する。検定結果が許容範囲外になったら異常を通報し、設備を停止させる。また、検査検定用パレットは払い出し工程58〜60やストロボユニット供給工程51では、その工程の装置を動作させずに、一定の周期で検査ライン102を循環する。これにより、一定の周期で検定を行うことができる。また、同時に検査検定用パレットの測定データを記録することで、時間経過での検査状態の確認も出来る。これにより、各工程の検査用装置又は機構での検査機能が徐々にずれ始めた場合に、迅速に対応することができる。この検定方法としては、検定パレットであることを認識すると、各検査機が部品を検査する検査動作とは異なる検定動作を実行して、各検査機が検査機の動作精度や電気的な精度などの測定データを測定してそのデータを自己分析して検定結果の合否を判断するようにしている。
また、外観検査工程55用の検定などでは、検定パレットに対して検査機に通常の作業動作を行わせ、検定パレットが検査機の外観検査作業の精度などの測定データをIDユニット75に書き込み、別の工程で外観検査用の検定パレット50と認識したときに、その測定データを読み取り、その測定データをコンピュータ76などに送って、その測定データを閾値と比較して外観検査用の検査機の検定結果を判断している。すなわち、この検定方法は、検定パレットであることを認識すると、各検査機が部品を検査する検査動作と同じ動作を実行して、その検査パレット側が検査機の動作精度などの測定データを測定し、そのデータを検査機の識別番号に対応付けしてIDユニット75に書き込み、任意の工程に搬送された後に、ここで読み出されてその工程で読み出し、又はコンピュータ76に送って、得られたデータに基づいてそのデータに対応する検査機の検定結果の合否を判断するようにしてもよい。この場合、検査パレットには、外観検査機の作動を検知するセンサや測定器具が搭載されている。
以上説明した実施例では、個々の測定データはIDユニットに記憶しておき、全ての検査が終了した後、コンピュータがIDユニットから全検査項目の測定データを読み出して各検査項目毎の判定及び総合判定を行うようにしているが、各検査項目毎の判定は各検査機で行い、この判定データをオンラインでコンピュータに伝送するようにしてもよい。この場合でも、判定の閾値も1ヶ所で管理することができる。
また、IDユニットに、例えばLEDや液晶表示板等の表示手段を設け、目視によって総合判定等のデータを確認できるようにしてもよい。また、修理の方法は、検査ライン内で行っても、外部で行ってもよく、また治具等を用いて復元するものと、新しい部品と交換するものとがある。また、IDユニットの通信機能として、光通信を採用したが、この他に、マイクロ波通信、磁気通信等を用いることができ、通信距離、コスト等の点から使い分けることができる。なお、本発明は、リサイクル品だけでなく、新規作成のストロボユニットの検査にも用いることができる。
リサイクルされるレンズ付きフイルムユニットのストロボ装置に限らず、捨てられたカメラに内蔵のストロボユニット(ストロボ装置)を取り出して再使用するときにも本発明を採用することができる。
また、本発明は、検査対象の部品としては、ストロボユニットに限らず、周知の部品のいずれのものにも採用することができる。
2 レンズ付きフイルムユニット
17 ストロボユニット
50 検査パレット
56 電気検査工程
61 電気検査装置
62 取り込み装置
63 取り出し装置
64,140,141 ストック装置
142 プッシャー機構
146 チャンジャー機構
17 ストロボユニット
50 検査パレット
56 電気検査工程
61 電気検査装置
62 取り込み装置
63 取り出し装置
64,140,141 ストック装置
142 プッシャー機構
146 チャンジャー機構
Claims (5)
- 記憶機能及び通信機能を有する情報管理手段が設けられたパレットに部品を位置決め保持し、前記部品を保持した検査用のパレットを検査ラインに循環させて前記部品を複数の検査工程に順に搬送して各検査工程に設置した検査機で部品を検査させる部品検査ラインの検定方法において、
前記各検査機の精度を検定するための治具を前記パレットに保持させるとともに、前記治具を保持した検定用のパレットの記憶手段に検定用のパレットである旨の識別情報を前記通信機能を使って入力し、その検定用のパレットを任意の周期で前記検査用のパレットと一緒に検査ラインに投入して検定用のパレットを各検査工程に順に供給し、前記パレットが各検査工程に到達するときに前記通信手段を用いて前記記憶手段から前記識別情報を読み取り、その識別情報が検定用のパレットである場合に、各検査機が前記部品を検査する検査動作と同じ又は異なる動作を実行して検査機又は検査パレットから得られるデータに基づいて検定結果の合否を判断することを特徴とする部品検査ラインの検定方法。 - 前記検定機は、検定結果が不合格の場合に異常を外部に表示することを特徴とする請求項1記載の部品検査ラインの検定方法。
- 複数の検査工程を経由しながら検査ラインを循環するパレットに記憶機能及び通信機能を有する情報管理手段を設けるとともに、前記パレットに部品を一定の姿勢で保持させて循環させる過程で各検査工程にて前記部品の検査を行い、これらの検査の結果を情報管理手段に記憶させる部品検査ラインの検定方法において、
前記パレットごとで異なる識別番号を前記記憶機能に記憶させ、全ての検査が終了した後、各情報管理手段に記憶した検査データを前記識別番号に対応付けして読み取って、各部品毎の合否の判定を識別番号ごとに行って前記各パレットの時系列的な合否の状況を監視することを特徴とする部品検査ラインの検定方法。 - 複数の検査工程を経由しながら検査ラインを循環するパレットに記憶機能及び通信機能を有する情報管理手段を設けるとともに、前記パレットに部品を一定の姿勢で保持させて循環させる過程で各検査工程にて前記部品の検査を行い、これらの検査の結果を情報管理手段に記憶させる部品検査ラインの検定方法において、
前記各部品の合否の判定を現時点から予め決めた時点までさかのぼった範囲で時系列的に監視して検査ラインの時系列的な状況を把握することを特徴とする部品検査ラインの検定方法。 - 部品を保持するパレットを搬送手段で搬送方向に搬送して各検査工程に供給する部品の検査装置において、
前記部品をストックするバッファ工程と、前記部品を検査する複数の検査工程とを前記搬送方向に順に並べて一体的に設け、前記搬送手段が前記部品をバッファ工程から前記各検査工程に順に供給するようにした工程ユニットを、複数繋いでラインを構築するとともに、
前記工程ユニットを、搬送方向の下流側の工程ユニットのバッファ工程が空きの場合に前記搬送手段を動作させてパレットを搬送する駆動制御部と、搬送方向の上流側からパレットが供給されることに応答してその上流側の工程ユニットの制御部から前記パレットに保持した部品の検査結果の情報を受け取るデータ受け取り手段と、データ受け取り手段により受け取った検査情報をパレットに対応付けして記憶しておき、その検査情報に自身が持つ各検査工程で検査した結果の情報を付与して新検査情報として記憶する情報付与記憶手段と、そのパレットを下流側の工程ユニットに排出することに応答してそのパレットに対応付けした前記新検査情報を下流側の工程ユニットの制御部に送る通信手段とで構成したことを特徴とする部品検査ラインの検定装置。
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