JP2005099034A - 光学特性測定用被検試料の輸液装置、これを用いた旋光計、及び光学特性測定用被検試料の輸液方法 - Google Patents

光学特性測定用被検試料の輸液装置、これを用いた旋光計、及び光学特性測定用被検試料の輸液方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 サンプルセルを光学特性測定装置より着脱せず、かつ泡を生じさせずにセル内に被検試料を導入することのできる使い勝手に優れた輸液方法、輸液装置および旋光計を提供する。
【解決手段】 光学特性を計測するための液状の被検試料を一時収容する容器と、被検試料を保持し、被検試料に投射光を透過させるためのサンプルセルの底部と容器の前記試料に浸漬する箇所を接続する管路とを備えた光学特性測定用被検試料の輸液装置において、容器およびサンプルセルの少なくとも一方を上下に移動させる昇降機を具備させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、液状試料の純度検定や、その溶質の同定、濃度判定等に用いる光学特性測定装置、特に尿検査装置に応用可能な旋光計に関するものであり、より詳しくは、試料をその測定用サンプルセルへ導入するための輸液装置および輸液方法に関するものである。
一般に、被検試料の光学特性、例えば吸光度や旋光度は、サンプルセルに保持された被検試料に光を伝搬させ、被検試料中を伝搬した光を分析して求める。サンプルセルには、主としてガラス等からなる箱形で、光を透過させるための一対の透明な透過面を備えた容器が用いられている。
従来、これら光学特性の測定は、サンプルセルに、その開放された上部からスポイト、ピペッタ、シリンジ等で被検試料を注入したのち、サンプルセルを光学系に設置して行われていた。すなわち、被検試料の導入、排出やサンプルセルの洗浄は、いったんサンプルセルを光学系から取り外して行う必要があった。このように、これら光学特性の測定は作業性が悪く、非常に手間がかかるものであった。また、サンプルセル内の光路中に泡が存在すると、測定値にばらつきが生じやすかった。
近年、旋光計を用いた尿検査方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。グルコースや蛋白質すなわちアルブミンは、旋光性を示す。そこで、尿の旋光度を測定することにより、尿中のこれらの濃度を求めようとするものである。この方法によると、試薬等を尿に浸し、その呈色反応を分光測定機等によって観測する従来の尿検査方法のように試験紙等の消耗品を必要とせず、低濃度のグルコースや蛋白質を検出することが可能である。
特開平09−138231号公報
本発明は、上記のような従来の光学特性測定装置のもつ問題点を解決し、被検試料の導入排出や、サンプルセルの洗浄が容易で、サンプルセル内の被検試料に泡が混入して光路を妨害することなく精度の高い測定を可能とする光学特性測定装置用の輸液装置を提供することを目的とする。
また、小型で信頼性の高い旋光計および尿検査装置を安価で提供することを目的とする。
本発明は、光学特性を計測するための液状の被検試料を一時収容する容器と、前記被検試料を保持し、同被検試料に投射光を透過させるためのサンプルセルの底部と前記容器の前記試料に浸漬する箇所を接続する管路と、前記容器および前記サンプルセルの少なくとも一方を上下に移動させる昇降機を備えた光学特性測定用被検試料の輸液装置に関する。
また、本発明は、略平行光を投射する単色光源と、前記略平行光のうち特定方向の偏光成分のみを透過する偏光子と、前記偏光子を透過した前記略平行光が透過するように配された液状の被検試料を保持するためのサンプルセルと、前記サンプルセル中の前記被検試料を透過する前記略平行光の伝搬方向に磁場を印加するためのコイルと、前記コイルに電流を流す電流源と、前記コイルに流す電流を掃引する磁場掃引手段と、前記コイルに流す電流を変調する磁場変調手段と、前記被検試料を透過した光のうち特定方向の偏光成分のみを透過する検光子と、前記検光子を透過した光を検知する光センサと、前記光センサの出力信号を前記磁場変調手段の振動変調信号を参照信号として位相敏感検波するロックインアンプと、前記磁場掃引手段の磁場掃引信号と前記ロックインアンプの出力信号に基づいて前記被検試料の旋光度を算出する演算部を具備し、さらに、上記の光学特性測定用被検試料の輸液装置を備えた旋光計に関する。
さらに、本発明は、光学特性を測定するための液状の被検試料を一時的に収容するための容器、前記被検試料を保持し、同被検試料に投射光を透過させるためのサンプルセル、および前記容器の前記試料に浸漬する箇所と前記サンプルセルの底部とを接続する管路と、前記容器および前記サンプルセルの少なくとも一方を上下に移動させる昇降機を具備する光学特性測定装置を用い、被検試料または洗浄液を前記容器に注入するステップと、前記昇降機を用いて前記容器および前記サンプルセルの少なくとも一方を上下に移動させることにより、前記容器内に注入された前記被検試料または洗浄液を、前記管路を通じて前記サンプルセルに導入するステップとを具備する光学特性測定用被検試料の輸液方法にも関する。
上記輸液方法においては、前記昇降機を用いて前記容器および前記サンプルセルの少なくとも一方を上下に移動させることにより、前記サンプルセル内の前記被検試料を、前記サンプルセルから前記容器に排出するのが好ましい。
また、上記輸液方法においては、前記サンプルセルに前記被検試料が残存した状態で、さらに前記各ステップにより前記サンプルセルに光学特性を測定するための他の液状被検試料または洗浄液を導入し、前記サンプルセルに残存した前記被検試料または洗浄液を前記サンプルセルより排出するとともに前記他の液状被検試料または洗浄液で置換するのが好ましい。
なお、前記被検試料としては、尿が好ましい。
本発明によれば、低価格で作業性が高い光学測定装置用被検試料の輸液方法および輸液装置を提供することができる。また、この輸液方法および輸液装置はサンプルセルへの被検試料の導入の際の泡の混入を避けることができるため、これを用いることにより、小型で使い勝手に優れた旋光計および尿検査装置を安価で提供することが可能になる。
本発明の光学特性測定用被検試料の輸液方法は、光学特性を測定するための液状の試料を一時的に収容するための容器、被検試料を保持し、同被検試料に投射光を透過させるためのサンプルセル、および容器の試料に接する箇所とサンプルセルの底部とを接続する管路と、前記容器および前記サンプルセルの少なくとも一方を上下に移動させる昇降機を具備する光学特性測定装置を用い、被検試料または洗浄液を容器に注入するステップと、前記昇降機を用いて前記容器および前記サンプルセルの少なくとも一方を上下させることにより、容器内に注入された被検試料または洗浄液を、管路を通じてサンプルセルに導入するステップとを具備する。
サンプルセル内の被検試料は、前記昇降機を用いて前記容器および前記サンプルセルの少なくとも一方を上下させることにより、前記サンプルセルから前記容器に排出することができる。
また、サンプルセルに被検試料が残存した状態で、さらに各ステップによりサンプルセルに光学特性を測定するための他の液状被検試料または洗浄液を導入し、サンプルセルに残存した被検試料または洗浄液をサンプルセルより排出するとともに他の液状被検試料または洗浄液で置換することができる。
本発明の光学特性測定用被検試料の輸液装置は、光学特性を計測するための液状の被検試料を一時収容する容器と、被検試料を保持し、同被検試料に投射光を透過させるためのサンプルセルの底部と容器の試料に浸漬する箇所を接続する管路と、容器およびサンプルセルの少なくとも一方を上下に移動させる昇降機とを備える。
本発明の光学特性測定用被検試料の輸液装置は、光学特性測定用の液状の被検試料を保持するサンプルセルに一端を接続するための三方活栓と、三方活栓の他の一端に接続されたシリンジを備えてもよい。前記三方活栓の残りの一端には、例えば試料収容容器を接続する。
本発明の光学特性測定用被検試料の輸液装置は、光学特性測定用の液状試料を保持するサンプルセルに接続するための試料排出用のシリンジを具備してもよい。シリンジとサンプルセルの間に三方活栓を介して接続することで、サンプルセル内の試料を三方活栓の開放された一端より外部へ排出することができる。
上記の輸液装置は、例えば水溶液中の果糖、ショ糖、グルコース等の濃度を測定する旋光計等に適用できる。
とりわけ、略平行光を投射する単色光源と、略平行光のうち特定方向の偏光成分のみを透過する偏光子と、偏光子を透過した略平行光が透過するように配された液状の被検試料を保持するためのサンプルセルと、サンプルセル中の被検試料を透過する略平行光の伝搬方向に磁場を印加するためのコイルと、コイルに電流を流す電流源と、コイルに流す電流を掃引する磁場掃引手段と、コイルに流す電流を変調する磁場変調手段と、被検試料を透過した光のうち特定方向の偏光成分のみを透過する検光子と、検光子を透過した光を検知する光センサと、光センサの出力信号を磁場変調手段の振動変調信号を参照信号として位相敏感検波するロックインアンプと、磁場掃引手段の磁場掃引信号およびロックインアンプの出力信号に基づいて被検試料の旋光度を算出する演算部とを具備する旋光計に用いることにより、旋光度の測定が容易な旋光計が得られる。
特に、この旋光計を用いて尿の旋光度を測定することにより、容易かつ高精度で尿中のグルコースおよびアルブミンの濃度を求めることができる。したがって、優れた尿検査装置を提供することが可能になる。
本発明の輸液装置は、様々な液状試料用の光学特性測定装置に応用可能である。
以下の実施例および参考例では、光学特性測定装置の一例として旋光計、とりわけ試料中を伝搬する光に磁場を印加し、試料中の旋光性物質による旋光を磁場の印加によって補償して旋光性物質の濃度を求める磁場印加型の旋光計について説明する。
《実施例》
本実施例の輸液装置を図1を用いて説明する。
一時収容容器1は、採取した液状の被検試料を収容する。サンプルセル2は、一時収容容器1より供給された被検試料を保持する。サンプルセル2に収容された被検試料に対し、図中、矢印方向に光を透過させて光学特性が測定される。サンプルセル2は、光路長が50mmで、約5.7ccの被検試料を保持することができる。
サンプルセル2は、以下のようにして加工して得られたものである。
まず、直方体のアルミニウム製ブロックの長軸方向(長さ55mm)の側面を、両端それぞれ長さ10mmを残して削り出して直径17mmの円筒状に加工した。さらに、長軸方向の二面の間に、長軸に対して約5.7度(≒tan−1(5/50))傾斜して貫通した直径が12mmの円筒状の空間部を形成した。ついで、これらの面に、それぞれ深さが2.5mmで直径が22mmの円形の穴を開け、これらに厚さが2.5mmで直径が22mmの円形のガラス板4を嵌合した。
サンプルセル2の削り出された円筒形の外周には、サンプルセル2の内部に収容された被検試料に磁場を印加するためのコイル3が捲回されている。このコイル3は、直径0.7mmのエナメル線を600回転巻いて構成されたものである。
サンプルセル2には、円筒状空間部の上端部および下端部には、それぞれ直径が1.0mmの通気口6および直径が2.5mmの導入排出口5が配されている。
導入排出口5は、直径が2.5mmの配管7を通じて一時収容容器1に接続されている。一時収容容器1は、昇降機8に保持されている。
以下、本輸液装置の作動方法について説明する。
まず、被検試料を、ビーカ等から一時収容容器1に供給する。尿検査装置のサンプル供給用に用いる場合には、一時収容容器1に直接排尿してもよい。
ここで、一時収容容器1に供給する際には、供給された被検試料の液面がサンプルセル2の導入排出口5よりも低くなるように、一時収容容器1の高さが昇降機8により調整される。ここで、被検試料供給時に被検試料に泡が発生した場合、泡が上部へ移動し終わるまで待機することが好ましい。
泡の上昇が終了した時点で、昇降機8によって一時収容容器1を上昇させる。このとき、サンプルセル2は固定されている。一時収容容器1中の被検試料の液面が導入排出口5より高くなると、一時収容容器1中の被検試料は、導入排出口5よりサンプルセル2内に導入される。一時収容容器1をさらに上昇させ、一時収容容器1内の被検試料の液面が光路よりも高くなると、被検試料の光学特性を計測することが可能になる。ここで、配管7の一時収容容器1側の開口部7aは、サンプルセル2に被検試料を導入する前後において、ともに一時収容容器1中の被検試料の液面より下位に位置するように配される。すなわち、図に示すように、一時収容容器1の側面の最下端に配してもよいし、底面または条件を満たす限り側面の下端から離れた箇所に配してもよい。
サンプルセル2内に被検試料が導入されると、サンプルセル2内の空気は、通気口6より排出される。特に、円筒状空間部の軸に傾きをもたせ、サンプルセル2の最下端より被検試料を導入すると、被検試料はより円滑にサンプルセル2に供給される。これにより、さらにサンプルセル2内の被検試料に泡が混入しにくくなる。
サンプルセル2内の被検試料を排出するときは、一時収容容器1を降下させ、サンプルセル2中の被検試料を導入排出口5より一時収容容器1に戻す。このとき、通気口6よりサンプルセル2内に空気が流入する。
サンプルセル2内を洗浄するときは、一時収容容器1に水または洗浄液を入れ、これを上記と同様にサンプルセル2に導入し、排出すればよい。
サンプルセル2内の被検試料を交換する場合、被検試料が十分量あるときは、一時収容容器1に新たな被検試料を入れ、上記と同様にサンプルセル2へ移動させ、サンプルセル2内の先の被検試料を通気口6より排出させ、こうして被検試料を置換するようにしてもよい。洗浄する場合も同様である。
以上の構成により、光学系にあらかじめ設置されたサンプルセルに泡を混入させることなく被検試料を導入することができる。また、サンプルセルからの被検試料の排出や被検試料の交換、さらにはセルの洗浄においても、光学系からのセルの取り外しを必要としない。したがって、高精度の光学特性の測定が可能になるとともに、作業性が大幅に向上する。
《参考例1》
本参考例の輸液装置の概略を図2に示す。
本参考例に用いたサンプルセル2は、実施例で用いたものと同様のものである。ただし、導入排出口5に接続された配管17の他端は、三方活栓10の端部cに接続されている。また、三方活栓10の端部bは、シリンジ9に接続されており、端部aは、配管18を通じてロート11に接続されている。
まず、被検試料は、ロート11へ投入される。尿検査装置として使用する場合は、ロート11に直接排尿してもよい。次に、三方活栓10のab間を通じさせ、シリンジ9内に被検試料を吸入する。
ここで、シリンジ9に被検試料を吸入する際、シリンジ9内の被検試料に泡が発生した場合、この泡が上部へ移動し停止するまで待機する。停止した時点で、三方活栓10のbc間を通じさせ、さらにシリンジ9を駆動して被検試料をサンプルセル2へ導入する。液面が光路より高くなるまで被検試料を導入したのち、測定を行う。特に、シリンジ9を、プランジャ部を上方にして配することにより、シリンジ9に被検試料の泡を捕集したまま、被検試料をサンプルセル2に導入することができる。これにより、サンプルセル2に導入する被検試料中に泡が混入することを防止することができる。
被検試料をサンプルセル2より排出する際は、三方活栓10のbc間を通じさせてサンプルセル2内の被検試料をシリンジ9に吸引し、次にab間を通じさせてロート11へ排出する。サンプルセル2を洗浄するときは、ロート11に水または洗浄液入れた後、これを上記と同様にサンプルセルへ移動させ、洗浄後これを排出する。また、実施例1と同様に、被検試料を収容したサンプルセルに新たな被検試料または洗浄液を送り込んで先の被検試料または洗浄液と置換してもよい。
なお、ロート11にかえて、実施例の一時収容容器1を用いてもよい。
また、たとえば、配管18にゴム製のチューブを用い、被検試料を収容したボウルにその開口端を浸漬させてもよい。
また、三方活栓10を用いなくても、シリンジ9と配管17との結合を適宜切りはなし、シリンジ9で被検試料または水等の洗浄液を直接採取し、またはこれらをサンプルセル2より排出すれば、上記と同様な効果が得られる。
以上のように、本参考例の輸液装置では、実施例の輸液装置における一時収容容器1と昇降機8の機能を実質的にシリンジ9が果たしている。
《参考例2》
本参考例の輸液装置を、図3に示す。
本参考例の輸液装置においても、実施例で用いたものと同様のサンプルセル2を用いる。ただし、通気口6にかえて直径2.5mmの吸引口12が形成されている。
また、本参考例の輸液装置は、実施例で用いたものと同様のシリンジ9、三方活栓10およびロート11を用いる。サンプルセル2の吸引口12は、三方活栓10の端部aと配管14で接続されている。三方活栓10の端部bはシリンジ9と接続されている。サンプルセル2の導入排出口5は、ロート11と配管13により接続されている。
被検試料は、ロート11に供給される。また、尿検装置に使用する場合は、ロート11に直接排尿してもよい。
三方活栓10のab間を通じさせ、シリンジ9で吸引させることによって、ロート11の被検試料をサンプルセル2内に導入する。サンプルセル2内の被検試料の液面を光路より高くしてから測定を行う。
以上の構成により、被検試料をロート11に流し込む際に配管13を通過する際に発生した泡がサンプルセル2に混入しても、さらにシリンジ9で吸引することによって、泡をシリンジ9内へ移動させることができる。シリンジ9に吸引した泡が被検試料の上面に達して停止した後に、被検試料をサンプルセルへ再度導入することで、サンプルセル2への泡の混入を防ぐことができる。
被検試料をサンプルセル2より排出する際は、三方活栓10のab間を通じさせたまま、一旦シリンジ9で、サンプルセル2内の被検試料を吸引した後、三方活栓10のbc間を通じさせ、端部cよりシリンジ9内の被検試料を排出する。ここで、1回の動作で排出しきれない場合は、上記の動作を繰り返せばよい。
サンプルセル2内を洗浄するときは、ロート11に水または洗浄液を注入した後、これを被検試料の場合と同様にサンプルセル2へ供給し、洗浄後、排出する。また、三方活栓10のbc間を通じさせて、水または洗浄液を三方活栓10の端部cよりシリンジ9に導入した後、三方活栓10のab間を通じさせて、シリンジ9よりサンプルセル2内に導入しても良い。
三方活栓10は必ずしも必要ではなく、たとえばシリンジ9を駆動してサンプルセル2内の被検試料をロート11の側へ排出しても良い。
《参考例3》
本参考例では、参考例2の輸液装置を旋光計の試料供給用に用いた場合について説明する。
本参考例の旋光計の構成を図4に示す。
半導体レーザ投射モジュール15は、波長が780nmのレーザ光を長軸約4mm、短軸約2mmの楕円形の略平行光にして投射する。また、半導体レーザ投射モジュール15は、内蔵された半導体レーザの駆動回路により投射する半導体レーザを連続発振させる。
偏光子23は、半導体レーザ投射モジュール15より投射された光のうち、特定方向の偏光成分、例えば紙面に平行な偏光成分の光のみを透過する。
サンプルセル2は、半導体レーザ投射モジュール15より投射され、さらに偏光子23を透過した光を受光し、内部を伝搬させる。
検光子24は、サンプルセル2を透過した光のうち、特定方向の偏光成分を透過する。ここで、検光子24は、偏光子23と直交ニコルの状態をなしている。すなわち、偏光子23が紙面に平行な偏光成分の光のみを透過する場合、検光子24は紙面に垂直な偏光成分の光のみを透過するように配置される。光センサ25は、検光子24を透過した光を検知する。
コンピュータ20は、電流源19に指令信号を発し、コイル3に流す電流を−5〜5Aの範囲で掃引させる。一方、信号発生器21は、1.3kHzの振動変調信号を電流源19に供給する。電流源19は、信号発生器21からの振動変調信号を振幅0.02Aの振動変調電流信号に変換し、さらにコンピュータ20から指令された掃引電流に重畳した後、これをコイル3に供給する。
ロックインアンプ22は、信号発生器21の振動変調信号を参照信号として、光センサ25の出力信号を位相敏感検波する。このロックインアンプ22の出力信号は、光センサ25の出力信号の角周波数成分に相当することから、ロックインアンプ22の出力信号がゼロになる時が消光点である。
コンピュータ20は、ロックインアンプ22の出力信号を記録解析する。
実際に、上記旋光計を用いて、温度が20℃で、純水および濃度が250mg/dlのショ糖水溶液の旋光度を測定した。
コイル3に流す電流を−1.5〜1.5Aの範囲で掃引したときのロックインアンプ22の出力信号を図5に示す。図5において、横軸はコイル3に流す電流Jで、縦軸はロックインアンプ22の出力信号(任意値)である。
図中、実線は、旋光性を示さない純水の測定結果を示す。Jがゼロの時が消光点である。これは、被検試料である純水に磁場が印加されず光ファラデー効果による偏光方向の回転が起こらない状態である。
一方、図中、点線は、ショ糖水溶液の測定結果である。この場合、Jが1.21Aの時が消光点である。即ち、実線を+1.21A幅平行移動した直線になっている。この消光点のずれ幅が被検試料の旋光度に相当する。
更に、上記の旋光計を用いて、温度20℃で、濃度が50、100、150および250mg/dlのショ糖水溶液を、順に測定した。
まず、濃度50mg/dlのショ糖水溶液をロート11へ流し込み、シリンジ9で吸引してサンプルセル2へ導入したのち、旋光度を測定した。測定が終了すると、サンプルセル2内のショ糖水溶液をシリンジ9に吸入し、三方活栓10の端部cより排出した。次にロート11に水を流し込みこの水をサンプルセル2内に導入してサンプルセル2内を洗浄した。この水を排出したのち、濃度100mg/dlのショ糖水溶液をロート11へ流し込み、同様にサンプルセル2内に導入して旋光度を測定した。
この結果を図6に示す。図中、横軸は濃度、縦軸は消光点になる電流Jである。図から明らかなように、濃度と測定値は一次式で近似されることが確認された。これより、本参考例の旋光計によると、サンプルセルへの泡の混入を防ぐことができ、精度の高い測定が可能になる。また、セル内の洗浄を行うことによって、効率的に多数の被検試料を計測することができる。
以上のように本参考例の旋光計はグルコース濃度を高精度で測定することができる。グルコースと同様に旋光性を示すアルブミンについても同様に高精度の測定が可能である。すなわち、尿検査に用いることにより、尿糖値や尿中アルブミン濃度を正確に把握することが可能になる。また、被検試料の交換や、セルの洗浄が容易なことから、使用者の作業負担を大幅に低減することができる。
なお、被検試料を移動させる手段としては、上記実施例において用いた昇降機やシリンジのほか、ポンプを用いてもよい。
本発明の一実施例の輸液装置の構成を示す概略図である。 本発明の参考例の輸液装置の構成を示す概略図である。 本発明の他の参考例の輸液装置の構成を示す概略図である。 本発明のさらに他の参考例の旋光計の構成を示す概略図である。 同旋光計を用いて得られた純水およびショ糖水溶液におけるコイルに流した電流Jとロックインアンプの出力信号の関係を示す特性図である。 ショ糖水溶液の濃度と同旋光計で消光点の現れた電流値Jの関係を示す特性図である。
符号の説明
1 一時収容容器
2 サンプルセル
3 コイル
4 ガラス板
5 導入排出口
6 通気口
7 配管
8 昇降機
9 シリンジ
10 三方活栓
a、b、c 端部
11 ロート
13、14、17 配管
15 半導体レーザ投射モジュール
17、18 配管
19 電流源
20 コンピュータ
21 信号発生器
22 ロックインアンプ
23 偏光子
24 検光子
25 光センサ

Claims (6)

  1. 光学特性を計測するための液状の被検試料を一時収容する容器と、前記被検試料を保持し、同被検試料に投射光を透過させるためのサンプルセルの底部と前記容器の前記試料に浸漬する箇所を接続する管路と、前記容器および前記サンプルセルの少なくとも一方を上下に移動させる昇降機を備えた光学特性測定用被検試料の輸液装置。
  2. 略平行光を投射する単色光源と、前記略平行光のうち特定方向の偏光成分のみを透過する偏光子と、前記偏光子を透過した前記略平行光が透過するように配された液状の被検試料を保持するためのサンプルセルと、前記サンプルセル中の前記被検試料を透過する前記略平行光の伝搬方向に磁場を印加するためのコイルと、前記コイルに電流を流す電流源と、前記コイルに流す電流を掃引する磁場掃引手段と、前記コイルに流す電流を変調する磁場変調手段と、前記被検試料を透過した光のうち特定方向の偏光成分のみを透過する検光子と、前記検光子を透過した光を検知する光センサと、前記光センサの出力信号を前記磁場変調手段の振動変調信号を参照信号として位相敏感検波するロックインアンプと、前記磁場掃引手段の磁場掃引信号と前記ロックインアンプの出力信号に基づいて前記被検試料の旋光度を算出する演算部を具備し、さらに、請求項1記載の光学特性測定用被検試料の輸液装置を備えた旋光計。
  3. 前記被検試料が尿である請求項2記載の旋光計。
  4. 光学特性を測定するための液状の被検試料を一時的に収容するための容器、前記被検試料を保持し、同被検試料に投射光を透過させるためのサンプルセル、および前記容器の前記試料に浸漬する箇所と前記サンプルセルの底部とを接続する管路と、前記容器および前記サンプルセルの少なくとも一方を上下に移動させる昇降機を具備する光学特性測定装置を用い、被検試料または洗浄液を前記容器に注入するステップと、前記昇降機を用いて前記容器および前記サンプルセルの少なくとも一方を上下に移動させることにより、前記容器内に注入された前記被検試料または洗浄液を、前記管路を通じて前記サンプルセルに導入するステップとを具備する光学特性測定用被検試料の輸液方法。
  5. 前記昇降機を用いて前記容器および前記サンプルセルの少なくとも一方を上下に移動させることにより、前記サンプルセル内の前記被検試料を、前記サンプルセルから前記容器に排出する請求項4記載の光学特性測定用被検試料の輸液方法。
  6. 前記サンプルセルに前記被検試料が残存した状態で、さらに前記各ステップにより前記サンプルセルに光学特性を測定するための他の液状被検試料または洗浄液を導入し、前記サンプルセルに残存した前記被検試料または洗浄液を前記サンプルセルより排出するとともに前記他の液状被検試料または洗浄液で置換する請求項4記載の光学特性測定用被検試料の輸液方法。
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