JPH1194732A - サンプルセル及びこれを用いた旋光計、尿検査装置 - Google Patents

サンプルセル及びこれを用いた旋光計、尿検査装置

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JPH1194732A
JPH1194732A JP25453697A JP25453697A JPH1194732A JP H1194732 A JPH1194732 A JP H1194732A JP 25453697 A JP25453697 A JP 25453697A JP 25453697 A JP25453697 A JP 25453697A JP H1194732 A JPH1194732 A JP H1194732A
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JP25453697A
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Tatsuro Kawamura
達朗 河村
Kimimasa Miyazaki
仁誠 宮崎
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単で高信頼性の旋光計と試験紙等の消耗品
を使用することなく維持管理が容易な尿検査装置と、こ
れに使用するサンプルセルで、被検試料の交換、セル内
の洗浄を容易にできる事を目的とする。 【解決手段】 被検試料に磁場を印加する旋光計と、尿
中を伝搬する光の旋光度を測定ことによって、尿の異常
の有無を検査する尿検査装置において、サンプルセルに
コイルを巻き、さらに、被検試料をサンプルセルに導入
又は排出する導入排出口等を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶液における、溶
質の同定、純度検定、濃度決定等に使用可能な旋光計に
関するものである。例えば、果糖、ショ糖、グルコース
等の水溶液濃度を検知する旋光検知型糖度計として実現
可能で有る。又、特に尿中のグルコース、蛋白質等の旋
光性物質の濃度を検査する尿検査装置として利用する場
合、その高信頼性、小型、低価格等の特徴から実用性が
高く、また、試験紙等の消耗品が不要なため、広く普及
が期待される。更に、これら旋光計及び尿検査装置に使
用するサンプルセルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来例を図12に示す。図12におい
て、121は、ナトリウムランプ、バンドパスフィルタ
ー、レンズ、スリット等によって構成された略平行光を
投射する光源で、波長589nmのナトリウムのD線を
投射する。122は偏光子、123は被検試料を保持す
るサンプルセル、124は検光子、125は検光子12
4を回転する検光子ローテーター、126は光センサ
ー、127は検光子ローテーター125を制御しかつ光
センサー126の信号を記録解析するコンピュータであ
る。
【0003】この従来例の原理を図13を用いて以下に
説明する。図13において、横軸は偏光子122と検光
子126の光軸の相対角度Θ、縦軸は光センサー126
に到達する光の強度I即ち光センサー126の出力信号
である。実線は、被検試料が旋光性を示さない場合で、
ΘとIの関係は以下の(式1)に示される。
【0004】 I=T×I0×(COSΘ)2 (式1) ここで、 T :被検試料の透過率 I0 :被検試料への入射光強度 なお、サンプルセル、検光子の透過、参照損失は無視し
ている。Θの変化即ち検光子126の回転に伴い、π/
2ごとにIが最小になる消光点が現れる。
【0005】次に被検試料が旋光性を示しその旋光度=
αの場合は、図13の点線で示され、(式2)の様にな
る。
【0006】 I=T×I0×(COS(Θ−α))2 (式2) これらかわかる様に、旋光性を示さない被検試料に比べ
て、消光点がαずれる。この様に、消光点の位置のずれ
をコンピュータ127によって見いだすことによって、
旋光度を測定することができる。
【0007】この例の場合、変調成分が存在しないた
め、光センサー126の出力信号のS/Nがあまり良く
なく、消光点の位置を正確には、把握しにくい。従っ
て、αが小さい被検試料を高精度に測定することは難し
い。
【0008】そこで、消光点の位置の把握精度を向上す
るために、図14に示した構成例が使用される。図14
において、121〜127は前例で示した物と全く同じ
である。141は偏光方向を振動させる光ファラデー変
調器である。142は光ファラデー変調器141を駆動
する信号発生器である。143は光センサー126の出
力信号を光ファラデー変調器の振動変調信号を参照信号
として位相敏感検波するロックインアンプである。本例
の動作原理を図15を用いて以下に説明する。
【0009】図15において、横及び縦軸は図13と同
じく、それぞれ、ΘとIで、消光点付近を拡大して示し
ている。光ファラデー変調器141によって、偏光方向
を振幅=δ、角周波数ωで振動変調する。この時のIは
(式2)より、次の(式3)の様に示される。
【0010】 I=T×I0×(COS(Θ−α+δ×SIN(ω×t)))2 (式3) ここで、 t:時間 図15においては、消光点付近即ちΘ π/2なので、
このΘを次の(式4)の様に表現できる。
【0011】Θ=π/2+β (式4) ここで、 |β|≪1 この(式4)を(式3)に代入すると次の(式5)が導
出される。
【0012】 I=T×I0×(SIN(β−α+δ×SIN(ω×t)))2 (式5) 今、被検試料の旋光度、及び振動変調の振幅を小さい、
即ち|α|≪1,δ≪1,とすると、(式5)は次の
(式6)の様に近似される。
【0013】 I T×I0×(β−α+δ×SIN(ω×t))2 =T×I0×((β−α)2+2×(β−α)×δ×SIN(ω×t) +(δ×SIN(ω×t))2) =T×I0×((β−α)2+2×(β−α)×δ×SIN(ω×t) +(δ2/2×(1−COS(2×ω×t)))) (式6) これより、光センサーの出力信号Iには、角周波数0
(直流)、ω、2×ωの各信号成分が存在することがわ
かる。これは、図15を見ても明かである。このIを振
動変調信号を参照信号としてロックインアンプで位相敏
感検波すると、角周波数ω成分すなわち次の(式7)に
示すSを取り出すことができる。
【0014】 S=T×I0×2×(β−α)×δ (式7) このSは、β=αの時のみ、ゼロになりここが消光点で
ある。検光子を回転させる即ちβを掃引して、Sがゼロ
になるときのβが旋光度αである。
【0015】以上の様に、偏光方向を変調することによ
って、この変調周波数成分の信号のみを光源強度、電源
の揺らぎ、輻射等のノイズから分離して、選択的に取り
出すことができ、S/Nの高い信号Sを得ることができ
る。このSから、正確に消光点を見いだすことができ、
高精度に旋光度αを測定できる。
【0016】この従来の技術で用いているサンプルセル
は、ガラス等の直方体で、透過面は透明になっている。
このため、被検試料中を光が伝搬することができる。し
かし、サンプルセルに磁場を印加する構造にはなってい
ない。また、上部が開放されており、ここから、スポイ
ト、ピペッタ、シリンジ等で被検試料を導入及び排出す
る。一般的には、被検試料の入れ換えは、サンプルセル
ごと行う、すなわち被検試料をサンプルセルに導入した
後、サンプルセルを光学系に設置する。
【0017】一方、尿中のグルコース、蛋白質等の従来
の検査方法としては、試薬等を尿に浸し、これの呈色反
応を分光測定機等によって観測する方法があった。ただ
し、この方法では、試験紙等の消耗品が必要であった。
しかし、上記の高精度旋光計で尿の旋光度を測定する
と、尿中の旋光性物質であるグルコース、蛋白質の様に
低濃度で存在している物質の旋光度を検知でき、これか
らそれらの濃度を算出できる。これによって、消耗品無
しで尿のグルコース、蛋白質濃度の検査が可能になる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな方式においては、変調器や検光子の回転手段が必要
になり、構成が複雑になる欠点があった。これによっ
て、低価格化、高信頼性化に限界が生じた。また、被検
試料の交換、サンプルセル内の洗浄に手間がかかるとい
う課題が有った。
【0019】本発明は、従来例の課題を考慮して、高信
頼性で扱い易く、小型、低価格のサンプルセルを提供で
き、それを用いた旋光計及び尿検査装置を提供すること
を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、光が被検試料
中を伝搬する構成で、被検試料を保持し、かつ被検試料
に光の伝搬方向に磁場成分を印加するものであり、磁場
成分を印加するためにサンプルセルを軸としてコイルを
巻き、前記被検試料を前記サンプルセルへ導入及び、前
記被検試料をセルより排出する導入排出口を少なくとも
1個所設置するサンプルセルである。
【0021】また、本発明は、導入排出口を、光が伝搬
する光路をよりも上部に設置とするのサンプルセルであ
る。
【0022】また、本発明は、被検試料をサンプルセル
へ導入及びサンプルセルより排出する導入排出口を少な
くとも1個所設置するとともに、空気が出入りする通気
口を少なくとも1個所設置するサンプルセルである。
【0023】また、本発明は、導入排出口を、被検試料
を保持する空間の最下部に、空気が出入りする前記通気
口を光が伝搬する光路よりも上部に設置するのサンプル
セルである。
【0024】また、本発明は、排出口及び通気口を光が
伝搬する光路よりも上部に設置するサンプルセルであ
る。
【0025】また、本発明は前記旋光計を用いてを尿の
旋光度を計測することによって尿を検査する尿検査装置
である。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明は、以下に述べる原理を利
用している。
【0027】媒質中に光を伝搬させ、その伝搬方向に磁
場を印加すると、光の偏光方向が伝搬に従って回転す
る。この現象を光ファラデー効果と呼んでいる。この光
ファラデー効果は、次の(式8)で表される。
【0028】a=V×H×L (式8) ここで、 a:偏光方向の回転角度[分] V:媒質のベルデの定数[分/A] H:磁場[A/m] L:伝搬距離[m] この(式8)のVは、媒質、光の波長、温度によって異
なる。各種の媒質のVの1例を(表1)に示す。
【0029】
【表1】
【0030】この光ファラデー効果を利用したものに、
従来の技術で用いられている光ファラデー変調器があ
る。これは、棒状のフリントガラスにソレノイドコイル
を巻きこれに電流を流すことによって磁場を印加して、
磁場方向に伝搬する光の偏光方向を変調するものであ
る。ソレノイドコイルに流す電流を制御することによっ
て、自由に変調することができる。
【0031】この様に、光ファラデー効果によって、媒
質に磁場を印加すると、偏光方向を変調することができ
る。これは、(表1)からもわかるように、溶媒とし
て、広く使用される水、クロロホルム、アセトン等にお
いても同じである。
【0032】従って、被検試料が溶解している溶液に磁
場を印加すると、この溶液自身が光ファラデー効果によ
って、溶液中を伝搬する光の偏光方向を回転させる。す
なわち、被検試料を保持しているサンプルセルごとに磁
場を印加すれば、このサンプルセル及び磁場印加手段が
光ファラデー変調器として機能する。ここでの、磁場印
加手段としては、光の伝搬方向に磁場を印加するソレノ
イドコイル、磁石等がある。この磁場を変調するには、
ソレノイドコイルに流す電流を変調するか、磁石と被検
試料までの距離を変調することで、可能になる。
【0033】上記の様に、サンプルセルに磁場を印加し
て、この磁場を振動変調することによって、偏光方向を
振動変調することができ、従来の技術と同様に旋光度を
測定することができる。
【0034】また、磁場を掃引、すなわち磁場を特定の
強度から特定の強度まで変化(磁場の極性の変化も含
む)させると、偏光方向を回転させることができる。こ
れによって、検光子を回転させた場合と同じ効果を得る
ことが可能になる。即ち、従来の技術においては、検光
子を回転した時の消光点のずれを、検光子の角度を直読
していたが、本実施の形態においては、磁場を掃引した
時の消光点のずれを、例えば電流で読み取りこれを磁場
へさらに角度へ換算することによって、被検試料の旋光
度を測定することができる。これは、実質的には、被検
試料の旋光性物質によって生じた旋光度と、印加磁場に
よる光ファラデー効果による偏光方向の回転角が一致す
る磁場を検知していることになる。
【0035】この磁場の掃引は、必ずしも強度を連続的
に変化させることのみならず、離散的に変化させること
も含んでいる。偏光方向の回転に伴う、光センサーの出
力信号の変化特性が既知なため、少なくとも2点で測定
し、これらの測定値から、内挿叉は外挿し旋光度を算出
することが可能で、これは、特に測定時間の短縮に有効
である。
【0036】次に、長期反復的な使用によりサンプルセ
ルの光の透過面が汚染された場合のことについて説明す
る。この時、この汚染が旋光性を示さない物質によって
なされていれば、実質的に(式1)におけるTが減少し
たことに相当し、消光点の位置が不明確になり、測定精
度が悪化する、。この場合(式2)のIの変化割合(Θ
に対する)や、(式7)のSの傾き(βに対する)が減
少する。従って、Tが既知の参照試料を測定し、これら
の減少量から、汚染量を検知することが可能である。こ
の汚染量が特定の値を越えた時に、サンプルセルの洗浄
叉は交換を指示することができる。なお、この時は、必
ずしも参照試料を設ける必要はなく、Tの最小値が既知
の被検試料の測定結果から汚染量を検知しても良い。
【0037】一方、この汚染が旋光性物質によってなさ
れていれば、(式2)のI、(式7)のSは、それぞれ
Θ、β方向に平行移動する。これにより、消光点の位
置、即ち測定された旋光度もこの移動分だけずれる。こ
の移動分は、汚染物質による旋光度で、被検試料による
旋光度に単純に加算される。従って、あらかじめ旋光度
が既知の参照試料を測定し、この測定値と既知の旋光度
の差を算出し、この差で被検試料の測定値を補正する。
これによって、汚染物質によって生じた誤差を補償する
ことができる。
【0038】この様に、旋光度が既知の参照試料を測定
することによって、サンプルセルの汚染による誤差を補
償することができる。従って、長期反復使用におけるサ
ンプルセルの洗浄叉は交換時期を、透過面の透過率が低
下して特定値に到達するまで大幅に延長することがで
き、維持管理が容易になる。
【0039】特に、家庭用尿検査装置として使用する場
合、この維持管理の容易性が普及を大きく促進する。
【0040】以上の様に、サンプルセルに磁場を印加す
ることで、これを光ファラデー変調器として機能させる
ことにより、簡単な構成で、小型、低価格かつ高精度の
旋光計を実現することができる。
【0041】又、サンプルセル中に尿を入れ、これに磁
場を印加することで、尿の旋光度を測定することがで
き、尿中のグルコース、蛋白質等の濃度を検査する尿検
査装置を実現することができる。これは、消耗品が不要
で、維持管理が容易で、高信頼性、小型、低価格等の特
徴から実用性が極めて高い。
【0042】サンプルセルへの磁場の印加は、サンプル
セルに直接コイルを巻くことで、実現する。これによっ
て、低価格化、小型化かつ堅牢化が可能になる。また、
更に、コイルの長さを、被検試料中の伝搬光路長よりも
短くすることで、留めしろ及び被検試料の輸液路が確保
しやすい。
【0043】ここで、このサンプルセルへ被検試料を導
入するための導入口、サンプルセルより被検試料を排出
するための排出口、更に通気口を、サンプルセルに設置
する。これによって、被検試料の交換、セル内の洗浄、
が容易なり、実用性が向上する。
【0044】又、サンプルセル中に尿を入れ、これに磁
場を印加することで、尿の旋光度を測定することがで
き、尿中のグルコース、蛋白質等の濃度を検査する尿検
査装置を実現することができる。これは、消耗品が不要
で、維持管理が容易で、高信頼性、小型、低価格等の特
徴を示す。更に、サンプルセルに導入口、排出口、通気
口を設置することで、被検試料の交換、セル内の洗浄が
容易になり、実用性が極めて高い。
【0045】(実施の形態1)本発明の実施の形態につ
いて、図1を用いて以下に詳細に説明する。図1におい
て、1は本発明のサンプルセルの骨格部分である。これ
は、アルミ製直方体より、図の様に、中心部分を円筒形
に削り出し、さらに、この円筒形部分の軸を中心に直径
8mmの穴を開けて製作した。これの、両端に、直径1
2mm、深さ2.5mmの穴を開け、ここに2に示す直
径12mm、厚さ2.5mmのガラス板をはめ込み、被
検試料を封止した。本実施の形態の場合、光路長は50
mmで、約2.5ccの被検試料を保持することができ
た。3は被検試料に磁場を印加するコイルである。これ
は、削り出した円筒形の部分を軸にして、直径0.7m
mのエナメル線を600回転巻き長さ35mmのコイル
を構成した。これによって、被検試料に磁場を印加する
ことができた。4は被検試料を伝搬する光ビームの光路
である。5は直径6mmの導入排出口で、光路4より上
部に設置する。被検試料をセル内へ導入する際は、この
導入排出口より流し込む。同時に、セル内の空気はこの
導入排出口より排出される。この時、導入排出口5が光
路4より上部にあるため、空気が光路4中に残留するこ
とはなく、光路を妨害しない。
【0046】一方、被検試料をセルより排出する時は、
この導入排出口より、吸引排出する。また、被検試料を
入れ替える場合は、この導入排出口より新たな被検試料
を導入し、これで古い被検試料を置換する。また、セル
内を洗浄する時は、この導入排出口より、水または洗浄
液を導入しながら行う。
【0047】以上のように本実施の形態によれば、サン
プルセルに直接コイルを巻くことで、被検試料に磁場を
印加でき、さらにサンプルセルに導入排出口を設置する
ことによって、被検試料の交換、セル内の洗浄が容易な
り、その実用的効果は極めて大きい。
【0048】(実施の形態2)第2の実施の形態につい
て、図2を用いて以下に詳細に説明する。図2におい
て、6は本発明のサンプルセルの骨格部分である。これ
は、アルミ製直方体より、図の様に、中心部分を円筒形
に削り出し、さらに、図に示した様にこの円筒形部分の
軸を中心に、底面が8×13mmで、上面が8×8mm
の台形体状の穴を開ける。これによって、約5.7度
(tan−1(5/50))の傾きを形成することがで
きた。これの、右端に、直径12mm、深さ2.5mm
の穴を開け、左端に、直径22mm、深さ2.5mmの
穴を開け、これらにそれぞれ7、8に示す直径12m
m、厚さ2.5mm及び直径12mm、厚さ2.5mm
のガラス板をはめ込み、被検試料を封止する。
【0049】本実施の形態の場合、光路長は50mm
で、約4.2ccの被検試料を保持することができる。
3は被検試料に磁場を印加するコイルである。これは、
削り出した円筒形の部分を軸にして、直径0.7mmの
エナメル線を600回転巻き長さ35mmのコイルを構
成した。これによって、被検試料に磁場を印加すること
ができた。4は被検試料を伝搬する光ビームの光路であ
る。
【0050】9は直径6mmの導入排出口で光路4より
上部に設置した。これは実施の形態1と同様に機能する
が、被検試料を保持する空間の上部が傾いているため、
空気が抜けやすくなっている。従って、セル中に泡など
が混入した場合でも、傾きに沿って泡が移動するため、
泡が光ビームを妨害しない。
【0051】以上のように本実施の形態によれば、被検
試料の交換、セル内の洗浄が容易なり更には、泡等の妨
害を受けにくなり、その実用的効果は極めて大きい。
【0052】(実施の形態3)第3の実施の形態につい
て、図3を用いて以下に詳細に説明する。図3において
3、4、6、7、8は、本発明の実施の形態2における
3、4、6、7、8と同じものである。10は直径1.
0mmの通気口で光路4より上部に設置し、11は直径
2.5mmの導入排出口で、被検試料を保持する空間の
最下部に設置した。被検試料をセル内へ導入する際は、
この導入排出口11より流し込む。この時、セル内の空
気はこの通気口10より排出される。一方、被検試料を
セルより排出する時は、この導入排出口11より、排出
され、同時に、通気口10よりセルへ空気が流入する。
また、セル内を洗浄する時は、この導入排出口より、水
または洗浄液を導入及び排出することによって行う。
【0053】本実施の形態は、被検試料を保持する空間
の上部に傾きを設け、この傾きに沿って、空気が移動す
る側に通気口10を設置したことにより、さらに、空気
が抜けやすくなっている。
【0054】従って、セル中に泡などが混入した場合で
も、傾きに沿って泡が移動し、しかも通気口10を光路
4よりも上部設置したために、泡が光ビームを妨害しな
い。また導入排出口11を、被検試料を保持する空間の
最下部に設置したことにより、被検試料の排出が容易に
なった。また、この様に導入排出口11が下部に接して
いるため、被検試料の導入の際に、セル内の空気と混ざ
り合い泡が発生することを大幅に軽減できた。
【0055】以上のように本実施の形態によれば、被検
試料の交換、セル内の洗浄が容易なり更には、泡等の妨
害を受けにくなり、その実用的効果は極めて大きい。
【0056】(実施の形態4)第4の実施の形態につい
て、図4を用いて以下に詳細に説明する図4において、
12は本発明のサンプルセルの骨格部分である。これ
は、アルミ製直方体より、図の様に、中心より35mm
を直径17mmの円筒形に削り出す。さらに、図に示し
た様に、中心部分を円筒形に削り出し、さらに、直径1
2底面mmで、角度約5.7度(tan−1(5/5
0))の穴を開けた。これによって、被検試料を保持す
る空間の上部と下部に傾き(角度5.7度)を設けるこ
とができた。これの、両端に、直径22mm、深さ2.
5mmの穴を開け、これらに8に示す直径12mm、厚
さ2.5mmのガラス板をはめ込み、被検試料を封止す
る。
【0057】本実施の形態の場合、光路長は50mm
で、約5.7ccの被検試料を保持することができる。
3、4は実施の形態2と同じである。10は直径1.0
mmの通気口で、光路4より上部に、11は直径2.5
mmの導入排出口で被検試料を保持する空間の最下部
に、設置した。被検試料をセル内へ導入する際は、この
導入排出口11より流し込む。この時、セル内の空気は
この通気口10より排出される。
【0058】一方、被検試料をセルより排出する時は、
この導入排出口11より、排出され、同時に、通気口1
0よりセルへ空気が流入する。この時、下部に傾きを設
けたため、排出はより容易である。また、セル内を洗浄
する時は、この導入排出口より、水または洗浄液を導入
及び排出することによって行う。
【0059】本実施の形態は、被検試料を保持する空間
の下部に傾きを設けたことにより、この傾きに沿って、
被検試料が移動し、さらに移動する側に導入排出口11
を設置したことにより、実施の形態2よりも、排出が容
易になった。このように導入排出口11を、被検試料を
保持する空間の最下部に設置したことにより、被検試料
の排出が容易になった。また、これによって被検試料の
導入の際に、セル内の空気と混ざり合い泡が発生するこ
とが大幅に軽減できた。
【0060】また、実施の形態2と同様に、上部の傾き
と通気口10を設けたことにより、セル中に泡などが混
入した場合でも、傾きに沿って泡が移動するため、泡が
光ビームを妨害しない。従って、セル中に泡などが混入
した場合でも、傾きに沿って泡が移動し、しかも通気口
10を光路4よりも上部設置したために、泡が光ビーム
を妨害しない。
【0061】以上のように本実施の形態によれば、被検
試料の交換、セル内の洗浄が容易なり更には、泡等の妨
害を受けにくなり、その実用的効果は極めて大きい。
【0062】(実施の形態5)第5の実施の形態につい
て、図5を用いて以下に詳細に説明する。図5において
3、4、6、7、8は、本発明の実施の形態2における
3、4、6、7、8と同じものである。13は直径2.
5mmの導入口で、被検試料を保持する空間の最下部
に、14は直径2.5mmの排出通気口で、光路4より
上部に設置した。この導入口13より被検試料をセル内
へ導入し、セル内の空気はこの排出通気口14より排出
される。
【0063】一方、被検試料を交換する時は、この導入
口13より、新たな被検試料を導入し、古い被検試料を
排出通気口14より押し出し排出することによって、置
換する。また、セル内を洗浄する時は、この導入口13
より、水または洗浄液を導入し、排出通気口14より排
出することによって行う。本実施の形態は、被検試料を
保持する空間の上部に傾きを設け、この傾きに沿って、
空気が移動する側に排出通気口14を設置したことによ
り、空気が抜けやすくなっている。従って、セル中に泡
などが混入した場合でも、傾きに沿って泡が移動するた
め、泡が光ビームを妨害しない。導入口13を、被検試
料を保持する空間の最下部に設置したことにより、被検
試料の導入の際に、セル内の空気と混ざり合い泡が発生
することが大幅に軽減できた。
【0064】また、置換しやすい構造であるため被検試
料の交換が容易である。以上のように本実施の形態によ
れば、被検試料の交換、セル内の洗浄が容易なり更に
は、泡等の妨害を受けにくなり、その実用的効果は極め
て大きい。
【0065】(実施の形態6)第6の実施の形態につい
て、図6を用いて以下に詳細に説明する。図6において
3、4、8、12は、本発明の実施の形態4における
3、4、8、8、12と同じものである。15は直径6
mmの導入口で光路4より上部に設置した。被検試料を
セル内へ導入する際は、この導入口15より流し込む。
同時に、セル内の空気はこの導入排出口より排出され
る。この時、導入排出口5が光路4より上部にあるた
め、空気が光路4中に残留することはなく、さらに被検
試料を保持する空間の上部が傾いているため、空気が抜
けやすくなっている。従って、セル中に泡などが混入し
た場合でも、傾きに沿って泡が移動するため、泡が光ビ
ームを妨害しない。16は直径2.5mmの排出口で、
試料を保持する空間の最下部に設置した。また被検試料
を保持する空間の下部に傾きを設けたことにより、この
傾きに沿って、被検試料が移動し、さらに移動する側に
排出口16を設置したことにより、排出は容易である。
【0066】一方、被検試料を交換する時は、この導入
口15より、新たな被検試料を導入し、古い被検試料を
排出口16より押し出し排出することによって、置換す
る。また、セル内を洗浄する時は、この導入口15よ
り、水または洗浄液を導入し、排出口16より排出する
ことによって行う。
【0067】以上のように本実施の形態によれば、置換
しやすい構造であるため被検試料の交換、セル内の洗浄
が容易なり、更には、泡等の妨害を受けにくなり、その
実用的効果は極めて大きい。
【0068】(実施の形態7)第7の実施の形態につい
て、図7を用いて以下に詳細に説明する。図7において
3、4、8、12は、本発明の実施の形態4における
3、4、8、12と同じものである。17は直径2.5
mmの導入口で、被検試料を保持する空間の下部に接し
ている。18は直径2.5mmの排出口で被検試料を保
持する空間の最下部に設置した。19は直径1.0mm
の通気口で、光路4より上部に設置した。被検試料をセ
ル内へ導入する際は、この導入口17より流し込み、セ
ル内の空気はこの通気口19より排出される。この時、
上部の傾きを設けたことにより、セル中に泡などが混入
した場合でも、傾きに沿って泡が移動するため、泡が光
ビームを妨害しない。従って、セル中に泡などが混入し
た場合でも、傾きに沿って泡が移動し、しかも通気口1
9を光路4よりも上部設置したために、泡が光ビームを
妨害しない。また、この様に導入口17が下部に接して
いるため、被検試料の導入の際に、セル内の空気と混ざ
り合い泡が発生することを大幅に軽減できた。
【0069】一方、被検試料をセルより排出する時は、
この排出口18より、排出され、同時に、通気口19よ
りセルへ空気が流入する。この時、下部に傾きを設けた
ため、排出はより容易である。また、被検試料を交換す
る時は、この導入口17より、新たな被検試料を導入
し、古い被検試料を排出口18より押し出し排出するこ
とによって、置換する。セル内を洗浄する時は、この導
入口17より、水または洗浄液を導入し、排出口18よ
り排出することによって行う。
【0070】以上のように本実施の形態によれば、被検
試料の交換、セル内の洗浄が容易なり、更には、泡等の
妨害を受けにくなり、その実用的効果は極めて大きい。
【0071】(実施の形態8)第8の実施の形態につい
て、図8を用いて以下に詳細に説明する。図8において
1〜4は、本発明の実施の形態1における1〜4と同じ
ものである。20は直径2.5mmの導入口で、被検試
料を保持する空間の最下部に設置した。21は直径2.
5mmの排出口で、被検試料を保持する空間の最下部に
設置した。22,23は直径1.0mmの通気口で、光
路4より上部に設置した。被検試料をセル内へ導入する
際は、この導入口20より流し込み、セル内の空気はこ
の通気口22,23より排出される。この時、通気口2
2、23を光路4よりも上部設置したために、泡が光ビ
ームを妨害しない。また、この様に導入口20が下部に
接しているため、被検試料の導入の際に、セル内の空気
と混ざり合い泡が発生することを大幅に軽減できた。一
方、被検試料をセルより排出する時は、この排出口21
より、排出され、同時に、通気口22,23よりセルへ
空気が流入する。
【0072】また、被検試料を交換する時は、この導入
口20より、新たな被検試料を導入し、古い被検試料を
排出口21より押し出し排出することによって、置換す
る。セル内を洗浄する時は、この導入口20より、水ま
たは洗浄液を導入し、排出口21より排出することによ
って行う。
【0073】以上のように本実施の形態によれば、被検
試料の交換、セル内の洗浄が容易なり、更には、泡等の
妨害を受けにくなり、その実用的効果は極めて大きい。
【0074】(実施の形態9)本発明の第9の実施の形
態を、図9を用いて説明する。図9において、1,3は
第1の実施の形態で示したサンプルセルである。4も第
1の実施の形態で示した光ビームの光路である。97
は、長さ150mmのレール状の基板である。98は半
導体レーザ投射モジュールで、波長780nmの半導体
レーザの光を長軸約4mm、短軸約2mmの楕円形の略
平行光にして投射する。また、半導体レーザの駆動回路
も内臓しており、半導体レーザを連続発振させる。99
は、紙面に平行な偏光成分の光のみを透過する偏光子で
ある。910は検光子で、紙面に垂直な偏光成分の光の
みを透過するように配置する。911は検光子910を
透過した光を検知する光センサーである。
【0075】これら1、98,99,910,911は
基板97に固定されている。ここで、1に固定用ネジ穴
を設け、基板97に固定している。912は電流源で、
コイル3に±5Aまでの電流を流すことができる。91
3は電流源912に指令信号を発しかつロックインアン
プ914の出力信号を記録解析するコンピュータであ
る。914は信号発生器で、振動変調信号を電流源91
2に供給する。電流源912はこの振動変調信号を振動
変調電流信号に変換してコンピュータ913から指令さ
れた掃引電流に重畳し、これをコイル3に供給する。本
実施の形態では、1.3KHzの変調信号を振幅=0.
02Aの振動変調電流信号に変換して、コイル3に供給
している。915はロックインアンプで、信号発生器9
14の振動変調信号を参照信号として、光センサー91
1の出力信号を位相敏感検波する。このロックインアン
プ15の出力信号は(式6)の光センサー911の出力
信号の角周波数ω成分に相当する、即ち、(式7)に示
したSである。従って、このSがゼロになる時が消光点
である。
【0076】次に図10を用いて説明する。コンピュー
タ913が電流源912に指令信号を発し、コイル3に
流す電流を−1.5〜1.5Aまで掃引する。この時の
ロックインアンプ915の出力信号を示したのが図10
である。図10において、横軸は、コイル3に流す電流
J、縦軸はロックインアンプ915の出力信号(任意
値)を示している。
【0077】実線は、被検試料として旋光性を示さない
純水を測定した場合で、Jがゼロの時が消光点である。
これは、被検試料である純水に磁場が印加されず光ファ
ラデー効果による偏光方向の回転が起こらない状態であ
る。Jを変化させると、(式4)における、βすなわち
検光子を回転させた時と同様にロックインアンプ915
の出力信号Sが変化する。
【0078】一方、図10の点線は、被検試料として、
温度=20℃、濃度=250mg/dlのショ糖水溶液
を測定した場合である。J=1.21Aの時が消光点で
ある。即ち、実線を+1.21A幅平行移動した直線に
なっている。この消光点のずれ幅が被検試料の旋光度に
相当する。これを定量的に確認する。ショ糖による旋光
度αは(式9)より,α=[α]/10000×0.0
5×250 0.0831゜である。
【0079】次に、光ファラデー効果による偏光方向の
回転角度aを(式8)から算出すると、以下のようにな
る。
【0080】ソレノイドコイル4’の特性からJ=1.
21Aの時、磁場H=6.05×103 A/mとな
る。これと、(表1)に示した水のベルデの定数Vから a=1.645×10-2×6.05×104×0.05 4.976[分] 0.083゜ 以上から、被検試料の旋光度と光ファラデー効果による
回転角度が一致することを確認した。
【0081】更に、本実施の形態を用いて、温度=20
℃、濃度=50,100,150,250mg/dlの
ショ糖水溶液の旋光度を測定し、この結果を図11に示
す。図11において、横軸は濃度、縦軸は消光点になる
電流Jである。この図11から線形性も実証した。従来
の技術においては、検光子を回転し、ロックインアンプ
力信号すなわちSがゼロになるときの検光子の角度を直
読することにより、被検試料の旋光度を測定していた。
一方、本実施例においては、磁場を掃引し即ち電流を掃
引し、ロックインアンプ915の出力信号Sがゼロにな
る電流値を読み取り、これを上記の様に磁場へさらに角
度へ換算することによって、被検試料の旋光度を測定す
る。
【0082】なお、本実施の形態では、磁場の掃引範囲
に消光点が存在したが、図10及び(式7)のように、
磁場即ち電流Jに対してロックインアンプ915の出力
信号Sが直線的に変化するため、掃引範囲内にに消光点
が存在しない場合でも、外挿することによって旋光度を
算出できることは明かである。又、このJとSの関係が
直線であることから、必ずしも連続的に掃引する必要は
なく、少なくとも2点での測定結果から、内挿叉は外挿
することによって、旋光度を算出できる。これによって
測定時間の短縮も可能になる。
【0083】次に、本実施の形態おいて未洗浄で長期放
置され透過面が汚染されたサンプルセルを使用して、純
水を被検試料として測定した。この場合、J=0.02
Aの時に消光点を示した。これから、サンプルセルの透
過面の汚染物質による旋光度dは(式8)、(表1)か
ら d=1.645×10-2×102×0.05 0.082[分] 1.4×10-3 ゜ となる。このサンプルセルで測定する時は、測定値から
dを差し引くことによって補正できる。上記の様に、長
期反復使用する場合でも、旋光度が既知な参照試料も測
定して、この測定値で、被検試料の測定値を補正するこ
とにより高精度の測定が可能となる。この操作によっ
て、サンプルセルの洗浄叉は交換時期は、透過面の透過
率が低下し特定値に至るまで延長することができる。
【0084】以上のように本実施の形態によれば、被検
試料の交換、セル内の洗浄が容易な旋光計及び尿検査装
置が実現でき、その実用的効果は極めて大きい。
【0085】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、高
信頼性、小型、低価格、消耗品が不要、メンテナンスフ
リー、である旋光計、尿検査装置及びこれに使用するサ
ンプルセルを実現でき、その実用的効果は極めて大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成図
【図2】本発明の第2の実施の形態の構成図
【図3】本発明の第3の実施の形態の構成図
【図4】本発明の第4の実施の形態の構成図
【図5】本発明の第5の実施の形態の構成図
【図6】本発明の第6の実施の形態の構成図
【図7】本発明の第7の実施の形態の構成図
【図8】本発明の第8の実施の形態の構成図
【図9】本発明の第9の実施の形態の構成図
【図10】同実施の形態の動作説明図
【図11】同実施の形態の動作説明図
【図12】従来の実施の形態の構成図
【図13】同の実施の形態の動作説明図
【図14】従来の異なる実施の形態の構成図
【図15】同の実施の形態の動作説明図
【符号の説明】
1 サンプルセルの骨格部分 2 ガラス板 3 コイル 4 光ビームの光路 5 導入排出口

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光が被検試料中を伝搬する構成で、前記
    被検試料を保持し、かつ前記被検試料に光の伝搬方向に
    磁場成分を印加するサンプルセルで、磁場成分を印加す
    るためにサンプルセルを軸としてコイルを巻き、前記被
    検試料を前記サンプルセルへ導入及び、前記被検試料を
    セルより排出する導入排出口を少なくとも1個所設置す
    ることを特徴とするサンプルセル。
  2. 【請求項2】 前記被検試料をサンプルセルへ導入及
    び、前記被検試料をサンプルセルより排出する前記導入
    排出口を、光が伝搬する光路をよりも上部に設置するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のサンプルセル。
  3. 【請求項3】 光が被検試料中を伝搬する構成で、前記
    被検試料を保持し、かつ前記被検試料に光の伝搬方向に
    磁場成分を印加するサンプルセルで、磁場成分を印加す
    るためにサンプルセルを軸としてコイルを巻き、前記被
    検試料をサンプルセルへ導入及びサンプルセルより排出
    する導入排出口を少なくとも1個所設置することと、空
    気が出入りする通気口を少なくとも1個所設置すること
    を特徴とするサンプルセル。
  4. 【請求項4】 前記被検試料を前記サンプルセルへ導入
    及び排出する前記導入排出口を、前記被検試料を保持す
    る空間の最下部に、前記空気が出入りする前記通気口を
    光が伝搬する光路よりも上部に設置することを特徴とす
    る請求項3に記載のサンプルセル。
  5. 【請求項5】 光が被検試料中を伝搬する構成で、前記
    被検試料を保持し、かつ前記被検試料に光の伝搬方向に
    磁場成分を印加するサンプルセルで、磁場成分を印加す
    るためにサンプルセルを軸としてコイルを巻き、前記被
    検試料をサンプルセルへ導入する導入口を少なくとも1
    個所設置することと、前記被検試料をサンプルセルより
    排出及び空気が出入りする排出通気口を少なくとも1個
    所設置することを特徴とするサンプルセル。
  6. 【請求項6】 前記被検試料を前記サンプルセルより排
    出及び空気が出入りする前記排出通気口を、光が伝搬す
    る光路よりも上部に設置することを特徴とする請求項5
    に記載のサンプルセル。
  7. 【請求項7】 光が被検試料中を伝搬する構成で、前記
    被検試料を保持し、かつ前記被検試料に光の伝搬方向に
    磁場成分を印加するサンプルセルで、磁場成分を印加す
    るためにサンプルセルを軸としてコイルを巻き、前記被
    検試料をサンプルセルへ導入する導入口を少なくとも1
    個所設置することと、前記被検試料をサンプルセルより
    排出口を少なくとも1個所設置することを特徴とするサ
    ンプルセル。
  8. 【請求項8】 前記被検試料を前記サンプルセルへ導入
    する導入口を、光が伝搬する光路よりも上部に、前記被
    検試料をサンプルセルより排出する前記排出口を、前記
    被検試料を保持する空間の最下部に、設置することを特
    徴とする請求項7に記載のサンプルセル
  9. 【請求項9】 光が被検試料中を伝搬する構成で、前記
    被検試料を保持し、かつ前記被検試料に光の伝搬方向に
    磁場成分を印加するサンプルセルで、磁場成分を印加す
    るためにサンプルセルを軸としてコイルを巻き、前記被
    検試料をサンプルセルへ導入する導入口を少なくとも1
    個所設置することと、前記被検試料をサンプルセルより
    排出する排出口を少なくとも1個所設置することと、空
    気が出入する排出通気口を少なくとも1個所設置するこ
    とを特徴とするサンプルセル。
  10. 【請求項10】 前記被検試料をサンプルセルより排出
    する前記排出口を、前記被検試料を保持する空間の最下
    部に、空気が出入りする前記通気口を光が伝搬する光路
    よりも上部に設置することを特徴とする請求項9に記載
    のサンプルセル。
  11. 【請求項11】 前記被検試料をサンプルセルより排出
    する前記排出口及び、空気が出入りする前記通気口を光
    が伝搬する光路よりも上部に設置することを特徴とする
    請求項9に記載のサンプルセル。
  12. 【請求項12】 前記被検試料を保持する空間の上部が
    傾いていることと、この傾きにより、空気が移動する側
    に前記導入排出口を設置することを特徴とする請求項1
    または2に記載のサンプルセル。
  13. 【請求項13】 前記被検試料を保持する空間の上部が
    傾いていることと、この傾きにより、空気が移動する側
    に前記排出通気口または前記通気口または前記導入口を
    設置することを特徴とする請求項3、4、5、6、7、
    8、9、10または11に記載のサンプルセル。
  14. 【請求項14】 前記被検試料を保持する空間の下部が
    傾いていることと、この傾きにより、セルより被検試料
    を排出する際、被検試料が移動する側に前記導入排出口
    または前記排出口を設置することを特徴とする請求項
    3、4、5、6、7、8、9、10、12または13に
    記載のサンプルセル。
  15. 【請求項15】 前記導入口、または導入排出口を、被
    検試料を保持する空間の下部に接する様に設置すること
    を特徴とする請求項3、5、6、7、9、10、11、
    13または14に記載のサンプルセル。
  16. 【請求項16】 略平行光を投射する単色光源と、前記
    略平行光のうち特定方向の偏光成分のみを透過する偏光
    子と、請求項1,2、3、4、5、6、7、8、9、1
    0、11、13、14または15に記載のサンプルセル
    のコイルに電流を流すことによって、前記被検試料に磁
    場を印加する電流源と、前記コイルに流す電流を掃引す
    ることによって磁場を掃引する磁場掃引手段と、前記磁
    場を掃引する際に前記コイルに流す電流を変調すること
    によって前記磁場を振動変調する磁場変調手段と、前記
    被検試料を透過した光のうち特定方向の偏光成分のみを
    透過する検光子と、前記検光子を透過した光を検知する
    光センサーと、前記光センサーの出力信号を前記磁場変
    調手段の振動変調信号を参照信号として位相敏感検波す
    るロックインアンプと、前記磁場掃引手段の磁場掃引信
    号と前記ロックインアンプの出力信号に基づいて前記被
    検試料の旋光度を算出する手段とを備えたことを特徴と
    する旋光計。
  17. 【請求項17】 尿の旋光度を、請求項16に記載の旋
    光計で計測することによって、尿を検査することを特徴
    とする尿検査装置。
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