JP2005098793A - センサウェルユニットおよび測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 全反射減衰の状態を測定する測定装置において、センサウェルユニットの位置変動を防止する。
【解決手段】 センサウェルユニット20に、誘電体ブロック22の上面と薄膜層12との界面23bに対して略平行に延びる下面24b,25bを備えた第1および第2のつば部24,25を形成する。第1のつば部24の下面24bには、断面円弧状の接触部を有する第1の物体(例えば球体)31の一部を緊密に受け入れてこの物体31に対して該第1のつば部24を位置規定する第1の穴24dを形成し、第2のつば部25の下面25bには、つば部24,25の並び方向が長径とされて、断面円弧状の接触部を有する第2の物体(例えば球体)32の一部を受け入れる長穴である第2の穴25dを形成する。そして測定装置側に物体31、32を取り付け、第1の物体31と第1の穴24dとの係合および、第2の物体32と第2の穴25dとの係合により、センサウェルユニット20を位置規定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、表面プラズモンの発生を利用して試料中の物質を分析する表面プラズモン共鳴測定装置等の測定装置および、そのような測定装置を構成するセンサウェルユニットに関するものである。
金属中においては、自由電子が集団的に振動して、プラズマ波と呼ばれる粗密波が生じる。そして、金属表面に生じるこの粗密波を量子化したものは、表面プラズモンと呼ばれている。
従来、この表面プラズモンが光波によって励起される現象を利用して、試料中の物質を定量分析する表面プラズモン共鳴測定装置が種々提案されている。そして、それらの中で特に良く知られているものとして、 Kretschmann配置と称される系を用いるものが挙げられる(例えば特許文献1参照)。
上記の系を用いる表面プラズモン共鳴測定装置は基本的に、例えばプリズム状に形成された誘電体ブロックと、この誘電体ブロックの一面に形成されて試料に接触させられる金属膜と、光ビームを発生させる光源と、上記光ビームを誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと金属膜との界面で全反射条件が得られ、かつ表面プラズモン共鳴による全反射減衰が生じ得るように種々の角度で入射させる光学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度を測定して全反射減衰角もしくはその変化に関する情報を取得する情報取得手段とを備えてなるものである。
なお上述のように種々の入射角を得るためには、比較的細い光ビームを入射角を変えて上記界面に入射させてもよいし、あるいは光ビームに種々の角度で入射する成分が含まれるように、比較的太い光ビームを上記界面に収束光状態であるいは発散光状態で入射させてもよい。前者の場合は、入射した光ビームの入射角の変化にしたがって反射角が変化する光ビームを、上記反射角の変化に同期して移動する小さな光検出器によって検出したり、反射角の変化方向に沿って延びるエリアセンサによって検出することができる。一方後者の場合は、種々の反射角で反射した光ビームの成分を全て受光できる方向に延びるエリアセンサによって検出することができる。
上記構成の表面プラズモン共鳴測定装置において、光ビームを金属膜に対して全反射角以上の特定入射角θSPで入射させると、該金属膜に接している試料中に電界分布をもつエバネッセント波が生じ、このエバネッセント波によって金属膜と試料との界面に表面プラズモンが励起される。エバネッセント光の波数ベクトルが表面プラズモンの波数と等しくて波数整合が成立しているとき、両者は共鳴状態となり、光のエネルギーが表面プラズモンに移行するので、誘電体ブロックと金属膜との界面で全反射した光の強度が鋭く低下する。この光強度の低下は、一般に光検出手段により暗線として検出される。
なお上記の共鳴は、入射ビームがp偏光のときにだけ生じる。したがって、光ビームがp偏光で入射するように予め設定しておく、もしくは、p偏光成分のみを検出するように設定しておく必要がある。
この全反射減衰(ATR)が生じる入射角θSPから表面プラズモンの波数が分かると、試料の誘電率が求められる。すなわち表面プラズモンの波数をKSP、表面プラズモンの角周波数をω、cを真空中の光速、εm とεS をそれぞれ金属、試料の誘電率とすると、以下の関係がある。
Figure 2005098793
試料の誘電率εS が分かれば、所定の較正曲線等に基づいて試料中の特定物質の濃度が分かるので、結局、全反射減衰角を知ることにより、特定物質の定量分析を行うことができる。
また、全反射減衰(ATR)を利用する類似のセンサーとして、例えば非特許文献1の第21〜23頁および第26〜27頁に記載がある漏洩モードセンサも知られている。この漏洩モードセンサは基本的に、例えばプリズム状に形成された誘電体ブロックと、この誘電体ブロックの一面に形成されたクラッド層と、このクラッド層の上に形成されて、試料に接触させられる光導波層と、光ビームを発生させる光源と、上記光ビームを上記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックとクラッド層との界面で全反射条件が得られ、かつ光導波層での導波モードの励起による全反射減衰が生じ得るように種々の角度で入射させる光学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度を測定して導波モードの励起状態、つまり全反射減衰角もしくはその変化に関する情報を取得する情報取得手段とを備えてなるものである。
上記構成の漏洩モードセンサにおいて、光ビームを誘電体ブロックを通してクラッド層に対して全反射角以上の入射角で入射させると、光導波層においてエバネッセント波が発生し、ある特定の波数を有するエバネッセント波が導波モードで伝搬するようになる。こうして導波モードが励起されると、該特定の波数を有するエバネッセント波を発生させた入射光のほとんどが光導波層に取り込まれるので、上記界面で全反射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じる。そして導波光の波数は光導波層の上の試料の屈折率に依存するので、全反射減衰が生じる上記特定入射角を知ることによって、試料の屈折率や、それに関連する試料の特性を分析することができる。
また、以上のような測定装置は、バイオセンサーとして、薄膜上(表面プラズモン共鳴測定装置の場合は金属膜上、漏洩モードセンサの場合は光導波層上)に特定物質(例えば抗原)と結合するセンシング物質(例えば抗体)を配し、各検体についてそのセンシング物質との結合の有無および/または結合状態を測定する等の試料分析に用いられる。このような試料分析方法としては、各検体を含む試料液の溶媒による屈折率変化の影響を排除するために、その溶媒と同一のバッファ液のみをウェルに分注し、検体を含まない状態での屈折率情報(例えば、全反射減衰角)を取得し、その後、液体試料を分注して反応後の屈折率情報状態を測定することにより検体のみの反応を正確に抽出する方法が提案されている。
なお、表面プラズモン共鳴測定装置としては、前述の全反射減衰を生じる特定入射角の測定をする装置のほか、複数の波長の光ビームを界面に入射させ、各波長毎の全反射減衰の程度を検出する装置、あるいは、光ビームを界面に入射させるとともに、この光ビームの一部を、界面入射前に分割し、この分割した光ビームを界面で反射した光ビームと干渉させて、該干渉の状態を測定する装置等種々のタイプがある。いずれも、薄膜層上の測定対象物の屈折率もしくはその変化に関する情報を間接的に取得することにより測定対象物の分析等に用いられる測定装置である。
以上説明したタイプの測定装置に対しては、試料交換等測定時のハンドリングの効率化を図るために、上述の誘電体ブロックと、誘電体ブロックの上面に配された薄膜層と、該薄膜層上に試料を保持する試料保持部とが一体的に形成されたセンサウェルユニットを用いることが提案されており、特許文献2にはその種のセンサウェルユニットの一例が記載されている。この特許文献2に記載されているセンサウェルユニットは、誘電体からなる本体に、その上面に開口する検体ウェル(従来の試料保持部)を設け、該検体ウェルの内底面に薄膜層を設けてなるものであり、本体の検体ウェル下部が従来の誘電体ブロックとして光ビームの入出力部の役割を担うものとして構成されている。また、多数の試料についての測定を高速に行うためおよびハンドリングのさらなる効率化のために、バー状もしくはプレート状の誘電体からなる本体に検体ウェルを1次元状もしくは2次元状に複数備えてなるセンサウェルユニットも提案されており、該センサウェルユニットの複数の検体ウェルに対して並列的に複数の光ビームを入射させ、各ウェルの界面における反射光を個別に検出する測定装置も提案されている。
特開平6−167443号 特開2002−296172号 「分光研究」第47巻 第1号(1998)
前述の通り、同一検体ウェルについて時間をおいて複数回測定し、検体とセンシング物質の結合の有無を含む結合状態の変化を調べる場合、複数の試料についての効率的な測定を行うために、1回目の測定が終了した第1のセンサウェルユニットを測定部(のセンサ保持手段)から取外し、第2のセンサウェルユニットを測定部に設置して測定を行い、もう一度第1のセンサウェルユニットを設置して測定を行うという動作を繰り返すバッチ処理を行うことがある。この場合、一つのセンサウェルユニットを測定部から一旦取り外した後、再度設置して測定を行うと、最初の界面と後の界面との間に位置変動が生じ、そのために測定誤差が生じることがある。
本発明は上記事情に鑑みて、センサウェルユニットの界面の位置変動を防止して、高い測定精度を実現できる測定装置を提供することを目的とする。
また本発明は、そのような測定装置を構成するセンサウェルユニットを提供することを目的とする。
本発明による第1のセンサウェルユニットは、
光ビームを出射する光源と、
前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、該誘電体ブロックの上面に設けられた薄膜層および該薄膜層上に試料を保持する試料保持部を一体的に備えてなるセンサウェルユニットと、
前記センサウェルユニットを所定位置に着脱自在に保持するセンサ保持手段と、
前記光ビームを、前記誘電体ブロックに対して、前記誘電体ブロックの上面と前記薄膜層との界面で全反射条件が得られる入射角度で入射させる光ビーム入射手段と、
前記界面で反射された光ビームを検出する手段とを備えた測定装置を構成する前記センサウェルユニットであって、
各々が前記界面と略平行に延びる下面を備え、前記試料保持部を間に置いて互いに離れた位置に設けられた第1および第2のつば部を有し、
前記第1のつば部の前記下面には、断面円弧状の接触部を有する物体の一部を緊密に受け入れてこの物体に対して該第1のつば部を位置規定する第1の穴が形成され、
前記第2のつば部の前記下面には、この第2のつば部および前記第1のつば部の並び方向が長径とされた長穴であって、断面円弧状の接触部を有する物体の一部を受け入れる第2の穴が形成され、
前記誘電体ブロックは、前記第1および第2の穴の中心を結ぶ直線と平行に延びて、該直線よりも下側に形成された縦壁面を備えていることを特徴とするものである。
なお上記第1の穴は、正円形に形成されることが特に好ましいが、断面円弧状の接触部を有する物体(例えば球体や円錐体等)の一部を緊密に受け入れることができる形状であれば何でもよく、例えば三角形に形成されてもよい。一方、上記第2の穴は、長円形または長方形、さらには概略長方形でその4つの隅部に丸みが付けられたような形状(要するに、2つの長辺が互いに平行となっている形状)に形成されることが特に好ましい。
そしてこれら第1および第2の穴はいずれも、それらが形成されるつば部を貫通するものであってもよいし、あるいは、該つば部の全厚の途中までの深さを有する、いわゆる止まり穴として形成されてもよい。そしてそれら第1および第2の穴の内周面下端部は、つば部下面と略直角に形成されて、それら両面がなすエッジ部が上記物体と接するようにされてもよいし、あるいは、つば部下面に対して傾めに形成されて、その斜面が上記物体と接するようにされてもよい。
他方、上記誘電体ブロックの縦壁面は、該誘電体ブロックの少なくとも下端面近傍に形成されていることが望ましい。またこの縦壁面は、前記界面に対して略垂直でかつ前記第1および第2の穴の各中心を結ぶ直線を含む面内に形成されていることが特に望ましい。
また、本発明による第2のセンサウェルユニットは、
光ビームを出射する光源と、
前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、該誘電体ブロックの上面に設けられた薄膜層および該薄膜層上に試料を保持する試料保持部を一体的に備えてなるセンサウェルユニットと、
前記センサウェルユニットを所定位置に着脱自在に保持するセンサ保持手段と、
前記光ビームを、前記誘電体ブロックに対して、前記誘電体ブロックの上面と前記薄膜層との界面で全反射条件が得られる入射角度で入射させる光ビーム入射手段と、
前記界面で反射された光ビームを検出する手段とを備えた測定装置を構成する前記センサウェルユニットであって、
各々が前記界面と角度をなす縦壁面を備え、前記試料保持部を間に置いて互いに離れた位置に設けられた第1および第2のリブを有し、
前記第1および第2のリブの一方の下面には、前記縦壁面と交わる方向に延びて、所定径の球体の一部を緊密に受け入れる、例えば断面V字形の切欠きが形成され、
前記第1および第2のリブの他方の下面には、前記界面と平行な当接面が形成されていることを特徴とするものである。
なお本発明による第1および第2のセンサウェルユニットは、試料保持部を1つだけ有するものであってもよいし、1次元状もしくは2次元状に並べられた複数の試料保持部を有するものであってもよい。
一方、本発明による第1の測定装置は、
光ビームを出射する光源と、
前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、該誘電体ブロックの上面に設けられた薄膜層および該薄膜層上に試料を保持する試料保持部を一体的に備えてなるセンサウェルユニットと、
前記センサウェルユニットを所定位置に着脱自在に保持するセンサ保持手段と、
前記光ビームを、前記誘電体ブロックに対して、前記誘電体ブロックの上面と前記薄膜層との界面で全反射条件が得られる入射角度で入射させる光ビーム入射手段と、
前記界面で反射された光ビームを検出する手段とを備えた測定装置であって、
センサウェルユニットとして、前述した本発明による第1のセンサウェルユニットが用いられるとともに、
前記センサ保持手段が、
前記第1のつば部の第1の穴に、下方から一部が緊密に入り込むように所定位置に固定された断面円弧状の接触部を有する第1の物体と、
前記第2のつば部の第2の穴に、下方から一部が入り込むように所定位置に固定された断面円弧状の接触部を有する第2の物体と、
前記誘電体ブロックの縦壁面が当接可能な所定位置に固定された保持ポイントと、
前記センサウェルユニットを、その前記縦壁面が前記保持ポイントに当接するように付勢する付勢手段とを含んで構成されていることを特徴とするものである。
ここで、上記第1および第2の物体は、前記界面が略水平となる向きにセンサウェルユニットを保持するように配置されていることが望ましい。また、断面円弧状の接触部を有するこれら第1および第2の物体としてより具体的には、球体からなるものや、円錐体からなるものを好適に用いることができる。またこれら第1および第2の物体は、それぞれ第1および第2の穴と接触する接触部が上述のように断面円弧状となっていればよいものであり、全体では例えば棒状に形成されて、接触部のみが球体あるいは円錐体とされているもの等も適用可能である。
また、本発明による第2の測定装置は、
光ビームを出射する光源と、
前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、該誘電体ブロックの上面に設けられた薄膜層および該薄膜層上に試料を保持する試料保持部を一体的に備えてなるセンサウェルユニットと、
前記センサウェルユニットを所定位置に着脱自在に保持するセンサ保持手段と、
前記光ビームを、前記誘電体ブロックに対して、前記誘電体ブロックの上面と前記薄膜層との界面で全反射条件が得られる入射角度で入射させる光ビーム入射手段と、
前記界面で反射された光ビームを検出する手段とを備えた測定装置であって、
センサウェルユニットとして、前述した本発明による第2のセンサウェルユニットが用いられるとともに、
前記センサ保持手段が、
前記第1および第2のリブの縦壁面の一方が1個に、他方が2個に当接可能な所定位置に固定された第1、第2および第3の保持ポイントと、
前記第1および第2のリブの一方に形成された前記切欠きに、下方から一部が緊密に入り込むように所定位置に固定された球体と、
前記第1および第2のリブの他方に形成された前記当接面が当接可能な所定位置に固定された第4の保持ポイントと、
前記センサウェルユニットを、その前記縦壁面が前記第1、第2および第3の保持ポイントに当接するように付勢する第1の付勢手段と、
前記センサウェルユニットを、その前記当接面が前記第4の保持ポイントに当接するように付勢する第2の付勢手段とを含んで構成されていることを特徴とするものである。
ここで上記球体および第4の保持ポイントは、前記界面が略水平となる向きに前記センサウェルユニットを保持するように配置されていることが望ましい。
また上記球体も、上記切欠きと接触する接触部が球面となっていればよいものであり、全体では例えば棒状に形成されて、接触部のみが球体とされているもの等も適用可能である。
なお本発明による第1および第2の測定装置は、前記薄膜層を、金属膜からなるものとし、前述の表面プラズモン共鳴による効果を利用して測定を行う、いわゆる表面プラズモン共鳴測定装置として構成することができる。あるいは該測定装置は、前記薄膜層を、誘電体ブロックの前記上面に形成されたクラッド層と該クラッド層上に形成された光導波層からなるものとし、該光導波層における導波モードの励起による効果を利用して測定を行う、いわゆる漏洩モードセンサとして構成することもできる。
また、本発明による第1および第2の測定装置は、前記界面で反射した後に検出された光ビームに基づいて、前記薄膜層上の測定対象物の屈折率情報を取得する屈折率情報取得手段を備えて構成されてもよいし、あるいは、この光ビームの強度を検出して全反射減衰角情報を取得する全反射減衰情報取得手段を備えて構成されてもよい。
「測定対象物の屈折率情報を取得する」とは、例えば、薄膜層上に配される試料の屈折率自体を取得するものであってもよいし、あるいは薄膜層上に抗体等のセンシング物質を固定し、抗原抗体反応による屈折率の変化や変化の有無を取得するものであってもよい。
屈折率情報の取得方法は、界面に対して種々の入射角度で入射させた光ビームの該界面での反射光を検出して、全反射減衰角もしくはその角度変化を検出することにより屈折率もしくは屈折率変化を取得するものであってもよいし、また、D.V.Noort,K.johansen,C.-F.Mandenius, Porous Gold in Surface Plasmon Resonance Measurement, EUROSENSORS XIII, 1999, pp.585-588 に記載されているように、複数の波長の光ビームを前記界面で全反射条件が得られる入射角で入射させ、各波長毎に前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して、各波長毎の全反射減衰の程度を検出することにより屈折率もしくは屈折率変化を取得するものであってもよい。さらに、P.I.Nikitin,A.N.Grigorenko,A.A.Beloglazov,M.V.Valeiko,A.I.Savchuk,O.A.Savchuk, Surface Plasmon Resonance Interferometry for Micro-Array Biosensing, EUROSENSORS XIII, 1999, pp.235-238 に記載されているように、光ビームを前記界面で全反射条件が得られる入射角で入射させるとともに、この光ビームの一部を、この光ビームが前記界面に入射する前に分割し、この分割した光ビームを、前記界面で全反射した光ビームと干渉させて、その干渉後の光ビームの干渉縞の変化を検出することにより屈折率の変化を取得するものであってもよい。
すなわち、「測定対象物の屈折率情報」とは、測定対象物の屈折率に応じて変化するものであればいかなるものでもよく、測定対象物の屈折率に応じて変化する全反射減衰角や全反射減衰を生じる光ビーム波長、測定対象物の屈折率変化に応じて変化する全反射減衰角の変化や全反射減衰を生じる光ビーム波長の変化あるいは干渉縞の変化等がその例である。
一方、「全反射減衰角情報を取得する」とは、全反射減衰角もしくはその角度変化を検出することにより薄膜層上の測定対象物の屈折率もしくは屈折率変化等の屈折率情報を取得することを意味するものである。
本発明による第1の測定装置においては、本発明による第1のセンサウェルユニットが用いられるとともに、センサ保持手段が、上記センサウェルユニットの第1の穴に、下方から一部が緊密に入り込むように所定位置に固定された断面円弧状の接触部を有する第1の物体と、上記センサウェルユニットの第2の穴に、下方から一部が入り込むように所定位置に固定された断面円弧状の接触部を有する第2の物体と、誘電体ブロックの前記縦壁面が当接可能な所定位置に固定された保持ポイントと、センサウェルユニットを、その前記縦壁面が上記保持ポイントに当接するように付勢する付勢手段とを含んで構成されているので、例えばセンサウェルユニットの前記界面と平行で第1および第2の穴の中心を通る軸をx、該界面と平行で軸xと直交する軸をy、これら両軸xおよびyと直交する軸をzと定めた直交座標系における位置、並びに各軸周りの回転方向θ、φ、ψにおける回転位置を、常に一定に定めることができる。
すなわち、センサウェルユニットの第1の穴に上記第1の物体が緊密に入り込むことにより該センサウェルユニットのx、y、z軸系における原点位置が定められ、その状態でセンサウェルユニットの第2の穴に上記第2の物体が入り込むことにより該センサウェルユニットのφ方向およびψ方向の回転位置が定められ、さらに、付勢されたセンサウェルユニットの前記縦壁面が前記保持ポイントに当接することにより、該センサウェルユニットのθ方向の回転位置が定められる。
また本発明による第2の測定装置においては、本発明による第2のセンサウェルユニットが用いられるとともに、センサ保持手段が、上記センサウェルユニットの第1および第2のリブの縦壁面の一方が1個に、他方が2個に当接可能な所定位置に固定された第1、第2および第3の保持ポイントと、上記第1および第2のリブの一方に形成された切欠きに、下方から一部が緊密に入り込むように所定位置に固定された球体と、上記第1および第2のリブの他方に形成された当接面が当接可能な所定位置に固定された第4の保持ポイントと、センサウェルユニットを、その前記縦壁面が前記第1、第2および第3の保持ポイントに当接するように付勢する第1の付勢手段と、センサウェルユニットを、その前記当接面が前記第4の保持ポイントに当接するように付勢する第2の付勢手段とを含んで構成されているので、ここでも、上記x、y、z直交座標系における位置、並びに各軸周りの回転方向θ、φ、ψにおける回転位置を、常に一定に定めることができる。
すなわちこの第2の測定装置においては、上記球体が第1の測定装置における第1の物体と、また上記第4の保持ポイントが第1の測定装置における第2の物体と近い作用を果たす。ただしこの場合、上記切欠きはリブの縦壁面と交わる方向に延びるものとなっているので、この切欠きと球体の係合だけではセンサウェルユニットが該切欠きの延びる方向に移動し得るが、第1の付勢手段で付勢されたセンサウェルユニットの前記縦壁面が第1、第2および第3の保持ポイントに当接することにより、この移動も抑えられる。またこの場合、前記第4の保持ポイントとセンサウェルユニットの当接面との当接だけでは、その当接面と平行な面内でセンサウェルユニットが移動し得るが、第1の付勢手段で付勢されたセンサウェルユニットの前記縦壁面が第1、第2および第3の保持ポイントに当接し、そして、上記切欠きが球体と係合していることにより、この移動も抑えられる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1の(a)、(b)および(c)はそれぞれ、本発明の第1の実施形態によるセンサウェルユニット20および、このセンサウェルユニット20を用いる測定装置の一部を示す平面図、立断面図および一部破断側面図である。
このセンサウェルユニット20は表面プラズモン共鳴測定用のものであり、細長い透明な誘電体からなる本体21を備え、この本体21の上面21aに開口し、所定の深さを有する検体ウェル23が該本体21に複数(例えば16個)一列に設けられ、各検体ウェル23の内底面23aに金属膜12が蒸着により被着されてなるものである。すなわち、本体21は、後述の光ビームに対して透明な誘電体ブロック22と検体ウェル23の内側面を構成する試料保持部23’とが一体的に形成されてなるものであり、誘電体ブロック22の上面はすなわち検体ウェル23の内底面23aである。したがって、検体ウェル23の内底面23aに設けられた金属膜12とは誘電体ブロック22の上面に設けられた金属膜であり、検体ウェル23の内底面23aと金属膜12との界面とは、誘電体ブロック22の上面と金属膜12との界面に相当する。
本体21は例えば透明樹脂等からなり、検体ウェル23は開口部から下方に向かって次第に径が縮小する断面円形の容器状に構成されている。また、検体ウェル23の内底面23aに設けられている金属膜12上には、さらに特定物質と結合するセンシング物質14が固定されている。この検体ウェル23には、例えば、検体を含む試料液が蓄えられる。
また、本体21の一端からは第1フランジ(つば部)24が、他端からは第2フランジ25がそれぞれ延出しており、これらフランジ24,25は、互いに同じ厚さを有するとともに、本体21の上面21aと面一(つらいち)の平坦な上面24a,25aと、それらの上面24a,25aと平行な平面をなす下面24b,25bを備えている。さらに第1フランジ24には、その下面24bから上面24aまで貫通する正円形の第1の穴24dが形成され、他方第2フランジ25には、その下面25bから上面25aまで貫通する長円形の第2の穴25dが形成されている。そして誘電体ブロック22は、上記第1の穴24dと第2の穴25dの中心を結ぶ直線と平行に延びて、該直線よりも下側に形成された縦壁面22fを備えている。なお上記第2の穴25dは、長円形とする他、長方形や、概略長方形でその隅部に丸みが付けられたような形状とされてもよい。
次に図2を参照して、上記センサウェルユニット20を用いて構成される表面プラズモン共鳴測定装置について説明する。同図に側面形状を示す該表面プラズモン共鳴測定装置1は、上記センサウェルユニット20と、定盤2と、センサウェルユニット20を定盤2の上方の所定位置に着脱自在に保持する後述のセンサ保持手段(図2中では省略)と、それぞれが光ビームLを出射する、検体ウェル23と同数の光源5A,5B,…5Pと、各光源5A,5B,…5Pから出射された光ビームLを誘電体ブロック22に対して、検体ウェル23の内底面と金属膜12との界面23bで全反射条件が得られるように種々の入射角度で入射させる、検体ウェル23と同数の光ビーム入射光学系6A,6B,…6Pと、上記界面23bで反射した光ビームLの強度を検出する、検体ウェル23と同数の光検出手段7A,7B,…7Pと、光検出手段7A,7B,…7Pの出力に基づいて全反射減衰角情報を取得するコンピュータシステム等からなる信号処理部10と、この信号処理部10に接続された表示手段11とを備えてなる。なお本例においては、光検出手段7A,7B,…7Pおよび信号処理部10により、屈折率情報取得手段の一つである全反射減衰情報取得手段が構成されている。
上記光ビーム入射光学系6A,6B,…6Pと光検出手段7A,7B,…7Pとは、保持されたセンサウェルユニット20を間に挟むように、定盤2にそれぞれ固定部2a、2bを介して取り付けられており、光ビーム入射光学系6A,6B,…6Pの内の1つと光検出手段7A,7B,…7Pの内の1つが、16個の検体ウェル23の各々に整合する状態に配設されている。
各光ビーム入射光学系6A,6B,…6Pは、対応するレーザ光源5A,5B,…5Pから発散光状態で発せられた光ビームLを平行光とするコリメータレンズ61と、光ビームLを集光する集光レンズ62とを備えてなる。
各光検出手段7A,7B,…7Pは、多数の受光素子が1列に配されてなるラインセンサーから構成されており、光ビームLの進行方向に対して受光素子の並設方向がほぼ直角となる方向(図2中の矢印A方向)に配設されている。ラインセンサとしては、フォトダイオードアレイ、CCDラインセンサ等が挙げられるが、光検出手段としてはラインセンサに限らず、その他2分割フォトダイオードなどを用いてもよい。
なお本例においては、図2中に示すように定盤2に平行な面をxy面とし、該xy面内において光ビーム入射光学系6、センサウェルユニット20および光検出手段7の並び方向をy軸方向、それに直交する方向をx軸方向、xy面に垂直な方向をz軸方向と規定する。また、x、y、zの各軸周りの回転方向をθ、φ、ψ方向と規定する。すなわち、yz面内における回転方向をθ方向、zx面内における回転方向をφ方向、xy面内における回転方向をψ方向と規定する。
センサウェルユニット20は後述のセンサ保持手段により、複数の検体ウェル23の並び方向、つまり検体ウェル23の内底面23aと金属膜12との界面に平行でかつ前記第1の穴24dと第2の穴25dの各中心を通る直線が延びる方向が上記x軸と平行になり、そして上記界面がz軸に対して直角となる状態に保持される。
次に、上記構成の表面プラズモン共鳴測定装置による試料分析について説明する。なおここでは、センサウェルユニット20の16個の検体ウェル23のうち、光ビーム入射光学系6Aおよび光検出手段7Aに整合する状態とされた1つの検体ウェル23を例に取って説明するが、その他の検体ウェル23においても測定は同様になされるものである。
表面プラズモン共鳴測定を行う際には、半導体レーザ等からなる光源5Aが駆動され、光源5Aから光ビームLが発散光の状態で出射する。この光ビームLは光ビーム入射光学系6Aのコリメータレンズ61により平行光化され、集光レンズ62によって集光されて収束光状態で誘電体ブロック22に入射し、誘電体ブロック22の上面(すなわち検体ウェル23の内底面23a)と金属膜12との界面23bに対して種々の入射角成分を含む状態で入射する。なお、この入射角の範囲は、上記界面23bにおいて光ビームLの全反射条件が得られ、かつ、表面プラズモン共鳴が生じ得る角度範囲を含む範囲とされる。ここで、検体ウェル23の内底面23aと界面23bは略同一面とみなすことができる。また光源5Aは、光ビームLが界面23bに対してp偏光状態で入射する向きに配置されている。
上記界面23bにp偏光状態で入射した光ビームLは該界面23bで全反射し、全反射した光ビームLは光検出手段7Aによって検出される。光ビームLは、上述の通り界面23bに対して種々の入射角成分を含む状態で入射するから、全反射した光ビームLにも、種々の反射角で反射した成分が含まれることになる。光検出手段7Aにおいては、この種々の反射角で全反射された光ビームLの各成分を、それぞれ異なる受光素子が受光し、各受光素子によって検出された上記反射光ビームLの強度分布を示す信号を出力する。
界面23bに特定入射角θSPで入射した上記光ビームLの成分は、金属膜12と該金属膜上の物質との界面に表面プラズモンを励起させるので、この光成分については反射光強度が鋭く低下する。つまり上記特定入射角θSPが全反射減衰角であり、この角度θSPにおいて反射光強度は極小値を示す。この反射光強度が低下する領域は、反射した光ビームL中の暗線Dとして観察され、光検出手段7Aが出力する光量検出信号から各受光素子毎の検出光量を調べ、暗線を検出した受光素子の位置に基づいて上記入射角(全反射減衰角)θSPを求めることができる。図3は、光ビームLの界面への入射角θと光検出手段7Aで受光した光ビームの光強度Iとの関係を概略的に示すものである。この全反射減衰角θSPは、ウェル底面の金属膜12に接している物質の誘電率つまりは屈折率が変化すると、それに応じて図3中において左右方向に変動する。なお、この入射角θおよび特定入射角θSPは上記界面に対する入射角であって、前述したx軸周りの回転方向θとは異なる。
本実施形態において金属膜12の表面に固定されているセンシング物質14は、特定物質と結合するものであり、このセンシング物質14上に特定物質を含む試料液が滴下されると、その特定物質とセンシング物質14との結合状態に応じて金属膜12上の測定対象物たるセンシング物質14の屈折率が変化して、図3の特性曲線が左右方向に移動する形に変化する(すなわち全反射減衰角θSPが左右方向に変動する)。そこで、全反射減衰角θSPの変化を測定することにより、試料液中に特定物質が存在するか否かを検出することができる。なおこの場合は、試料液15およびセンシング物質14の双方が、分析対象の試料となる。このような特定物質とセンシング物質との組合せとしては、例えば抗原と抗体とが挙げられる。
信号処理部10は、以上の原理に基づいて試料液15中の特定物質とセンシング物質14との反応状態を検出し、その結果を表示部11に表示する。
以上の測定操作は他の15個の検体ウェル23に対しても並行して同様になされ、16個の検体ウェル23に蓄えられている試料液15に対する測定が同時になされる。なお、16個の検体ウェル23に対する光ビームLの照射および全反射減衰角θSPの検出は、互いに厳密に同時に行なう必要はなく、開始あるいは終了の時間が互いに多少ずれていても構わない。
上述の通り、試料液15にセンシング物質14と結合する特定物質が存在するか否かは、試料液15を検体ウェルに分注する前後における全反射減衰角の変化を測定することにより検出することができる。なお、試料液15の溶媒による屈折率変化の影響を除去するために、試料液分注前の測定は、試料液の溶媒と同一成分のバッファ液を検体ウェルに溜めた状態で行う。
試料液分注前の測定(反応前測定)と試料液分注後の測定(反応後測定)との間には、試料分注、および所定の反応時間等のための時間を要する。この測定間の時間を有効に活用するため、1つのセンサウェルユニットについての反応前測定後に、一旦センサウェルユニットを測定部から外し、別のセンサウェルユニットについての反応前測定(あるいは反応後測定)を行うというバッチ処理が行われており、これによりハイスループット化を実現することができる。
その反面、このバッチ処理によりセンサウェルユニット20の取外し、再セッティングという工程が必要となるために、従来装置では反応前測定と反応後測定時のセンサウェルユニット20の位置ずれ、より詳細には界面23bの位置ずれが生じることがあり、それが測定精度を損なう要因となっていた。
本実施形態のセンサウェルユニット20および測定装置は、上記界面23bの位置ずれを防止できるものとなっている。以下その点について、センサウェルユニット20を示した図1、並びに該センサウェルユニット20を保持するセンサ保持手段4を示す図4および5を参照して詳しく説明する。
図4および5はそれぞれ、センサ保持手段4がセンサウェルユニット20を測定部から解放した状態と、測定部に保持した状態を示すものである。なおこれらの図において、図2に示した光源5A,5B,…5P、光ビーム入射光学系6A,6B,…6Pおよび光検出手段7A,7B,…7Pは省略してある。
図示の通り該センサ保持手段4は、前記定盤2の上に固定された断面略コ字状の保持ブロック30と、この保持ブロック30の左右両端の立ち上がり部の上面に固定された互いに同径の第1の球体31および第2の球体32と、保持ブロック30の上に固定されたポイント取付部材34に固定された保持ポイントとしての第3の球体33とを有している。ここで第1の球体31および第2の球体32は、互いの中心間の距離が、センサウェルユニット20の第1の穴24dと第2の穴25dの中心間の距離と等しい状態にして、互いに同じ高さ位置に固定されている。なお図1では、これらの球体31〜33を、ハッチングを付した円で表示してある。
またこのセンサ保持手段4は、前記x軸と平行な方向に延びる状態に配設され、操作ハンドル35によって回動操作される回動軸36と、この回動軸36の左右両端部近傍に固定された1対の操作アーム37、37と、保持ブロック30の左右両端の立ち上がり部にそれぞれ回動軸38、38周りに回動自在に取り付けられた1対の保持アーム39、39と、これらの保持アーム39、39の各先端部に取り付けられた押圧ローラ40、40と、保持アーム39、39を回動軸38、38を中心にして図5中の矢印R方向に回動付勢する引っ張りバネ等からなる1対の付勢手段41、41(図中では一方のみ表示)とを備えている。
以下、上記構成を有するセンサ保持手段4の作用について説明する。図4に示す解放状態下においては、操作アーム37、37が各々保持アーム39、39の後端部を押し下げ、押圧ローラ40、40が高く浮いた状態になる。この状態で押圧ローラ40、40はセンサウェルユニット20の第1フランジ24、第2フランジ25とは干渉せず、該センサウェルユニット20を測定部にセットしたり、あるいはそこから取り出すことができる。
次いでセンサウェルユニット20が測定部にセットされ、操作ハンドル35が例えば図5中の矢印S方向に操作されて、操作アーム37、37が各々保持アーム39、39の後端部から上方に離れると、保持アーム39、39は付勢手段41、41の作用により図5中の矢印R方向に回動する。それにより該保持アーム39、39の前端部の押圧ローラ40、40が下降動し、センサウェルユニット20の第1フランジ24、第2フランジ25を下方に押し付ける。なおこのとき第1フランジ24および第2フランジ25が、付勢されている押圧ローラ40、40から下向きに受ける力は、図1(c)に矢印Fで示す位置に加わる。
第1フランジ24および第2フランジ25に上記下向きの力が加わることにより、第1フランジ24の第1の穴24dに第1の球体31の一部が緊密に入り込み、また第2フランジ25の第2の穴25dに第2の球体32の一部が入り込む。こうして第1の穴24dに第1の球体31の一部が緊密に入り込むことによりセンサウェルユニット20のx、y、z軸系における原点位置が定められる。そして、第2の穴25dに第2の球体32の一部が入り込むことにより、センサウェルユニット20のφ方向およびψ方向の回転位置が定められる。さらに、第1フランジ24および第2フランジ25に上記下向きの力が加わることにより、センサウェルユニット20には図1(c)に矢印Mで示すモーメントが作用するので、該センサウェルユニット20の誘電体ブロック22の下部は図1(c)に矢印fで示す方向に動いて、その縦壁面22fが第3の球体33に当接する。この当接により、該センサウェルユニット20のθ方向の回転位置が定められる。なお、上記第1の球体31および第2の球体32に代えて、それぞれ先端が第1フランジ24、第2フランジ25側を向くように配置された円錘体等を用いることもできる。
以上のようにしてセンサウェルユニット20は、測定部に保持される際には、x、y、z直交座標系における位置、並びに各軸周りの回転方向θ、φ、ψにおける回転位置が常に一定に定められる。この一定の位置とは、センサウェルユニット20の界面23bが水平となり、かつ複数の検体ウェル23の並び方向がx軸と揃うようになる位置である。そこで、前述のバッチ処理を行っても界面23bの位置ずれが発生せず、高い測定精度が実現される。
なお本実施形態において、第1の穴24dおよび第2の穴25dはそれぞれ第1フランジ24および第2フランジ25を貫通する穴として形成されているが、それらの穴は第1フランジ24および第2フランジ25の全厚の途中の深さまで形成された、いわゆる止まり穴として形成されてもよい。また第1の穴24dは、正円形とする他、例えば三角形状に形成されてもよい。また本実施形態において、第1の穴24dおよび第2の穴25dの球体31、32に接する部分はエッジ状とされているが、この部分はフランジ下面24b、25bに対して傾めに形成されて、その斜面が球体31、32と接するようにされてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態によるセンサウェルユニットについて説明する。図6の(a)、(b)および(c)はそれぞれ、本発明の第2の実施形態によるセンサウェルユニット520および、このセンサウェルユニット520を用いる測定装置の一部を示す平面図、立断面図および一部破断側面図である。なお、この図6において、図1中の要素と同等の要素には同符号を付し、それらについての説明は特に必要のない限り省略する(以下、同様)。
この第2の実施形態によるセンサウェルユニット520も表面プラズモン共鳴測定用のものであり、前述した第1実施形態のセンサウェルユニット20と比べると、誘電体ブロック22の縦壁面22fの位置が異なるものであり、その他の構成は基本的に同様とされている。すなわち本実施形態のセンサウェルユニット520において、誘電体ブロック22の縦壁面22fは、界面23bに対して垂直でかつ第1の穴24dと第2の穴25dの各中心を結ぶ直線を含む面内に形成されている。
このようなセンサウェルユニット520に対して、測定装置側の第3の球体33も図4、5に示した測定装置におけるのとは位置を変え、それに当接するセンサウェルユニット20の界面23bが水平となり、かつ複数の検体ウェル23の並び方向がx軸と揃うようになる位置に固定されている。そこでこの場合も、界面23bの位置ずれを防止して、高い測定精度を得ることができる。
次に図7を参照して、本発明による測定装置の好ましい実施形態について説明する。同図の(a)に実線で示すように、センサウェルユニット20の前記界面に垂直で第1の穴24dと第2の穴(図示せず)の各中心を結ぶ直線を含む面と、誘電体ブロック22の縦壁面22fとの距離がdであるときに、上記界面は水平に保たれているとする。なお図中、30は測定装置側の保持ブロック、31は第1の球体、33は第3の球体である。この状態から、センサウェルユニット20が熱膨張して、上記距離dがd+Δdに変化すると、センサウェルユニット20は同図に破線で示すように傾いてしまう。
そこで、同図の(b)に示すように保持ブロック30において、上記面と縦壁面22fとの隔たり方向(y軸方向)に厚みdを有し、誘電体ブロック22と同じ熱膨張係数を有する部材30Rを介設しておく。すると、上記距離dがd+Δdに変化したとき、この部材30Rの厚さもdからd+Δdに変化して、第3の球体33が誘電体ブロック22から遠ざかる方向にΔdだけ移動するので、センサウェルユニット20が傾いてしまうことが防止される。したがって、この同図(b)に示す構成を採用すれば、センサウェルユニット20の熱膨張による測定精度低下を防止することができる。
次に、本発明の第3の実施形態によるセンサウェルユニットについて説明する。図8の(a)、(b)および(c)はそれぞれ、本発明の第3の実施形態によるセンサウェルユニット620および、このセンサウェルユニット620を用いる測定装置の一部を示す平面図、立断面図および一部破断側面図である。
このセンサウェルユニット620も表面プラズモン共鳴測定用のものであり、測定用の基本的な構成は第1の実施形態によるセンサウェルユニット20と同様とされ、左右両端部に第1リブ624および第2リブ625を有している。これら第1リブ624および第2リブ625は各々、前記界面23bに対して垂直な縦壁面624hおよび625hを備えている。また第1リブ624の下面には、上記縦壁面624hと交わる方向に延びる切欠き624bが形成されている。一方、第2リブ625の下面には、前記界面23bと平行な当接面625bが形成されている。
次に、上記センサウェルユニット620を用いる表面プラズモン共鳴測定装置のセンサ保持手段604について説明する。なおこの装置の表面プラズモン共鳴測定に関わる光学的要素は基本的に図2に示したものと同様であるので、それらについての図示および説明は省略する。
該センサ保持手段604は、図4および5に示したものとそれぞれ同様の操作ハンドル35と、回動軸36と、1対の操作アーム37、37と、回動軸38、38と、1対の保持アーム39、39と、押圧ローラ40、40と、付勢手段41、41とを備えている。
またこのセンサ保持手段604は、操作ハンドル635と、この操作ハンドル635により操作されて図中の矢印H方向(y軸方向)に往復移動する第1の付勢手段としての押し当て部材636、636と、一方の押し当て部材636と向き合うように配置された縦部材660に固定された第1の保持ポイント641および第2の保持ポイント642と、他方の押し当て部材636と向き合うように配置された縦部材660に固定された第3の保持ポイント643とを有している。なおこれらの保持ポイント641、642および643は例えば球体からなるものであり、図8においてはハッチングを付した円で表示してある。さらにこのセンサ保持手段604は、定盤2の上に固定されたブロック661上に固定された第4の保持ポイント644と、同じくブロック661上に固定された球体645とを有している。
以下、上記構成を有するセンサ保持手段604の作用について説明する。図9に示す解放状態下においては、操作アーム37、37が各々保持アーム39、39の後端部を押し下げ、押圧ローラ40、40が高く浮いた状態になる。この状態で押圧ローラ40、40はセンサウェルユニット620の第1リブ624および第2リブ625とは干渉しない。また1対の押し当て部材636、636はそれぞれ縦部材660、660から大きく離間した位置を取るので、該センサウェルユニット620を測定部にセットしたり、あるいはそこから取り出すことができる。
次いでセンサウェルユニット620が測定部にセットされ、操作ハンドル35が例えば図10中の矢印S方向に操作されて、操作アーム37、37が各々保持アーム39、39の後端部から上方に離れると、保持アーム39、39は第2の付勢手段41、41の作用により図10中の矢印R方向に回動する。それにより該保持アーム39、39の前端部の押圧ローラ40、40が下降動し、センサウェルユニット620の第1リブ624、第2リブ625を下方に押し付ける。なおこのとき第1リブ624および第2リブ625が、付勢されている押圧ローラ40、40から下向きに受ける力は、図8(c)に矢印F1で示す位置に加わる。
それとともに、操作ハンドル635が例えば図10中の矢印T方向に操作されて、1対の押し当て部材636、636がそれぞれ縦部材660、660に近付く方向に移動されると、押し当て部材636、636の前端部のローラ636a、636aが各々センサウェルユニット620の第1リブ624、第2リブ625を前方に(縦部材660、660側に)弾力的に押し付ける。このとき第1リブ624および第2リブ625が、押し当て部材636、636により付勢されて前向きに受ける力は、図8(c)に矢印F2で示す位置に加わる。
上述のように第1リブ624および第2リブ625に上記下向きの力が加わることにより、第2リブ625の当接面625bが下から第4の保持ポイント644によって受け止められ、また第1リブ624の下面の切欠き624bに球体645の一部が緊密に入り込む。それとともに、第1リブ624および第2リブ625に上記前向きの力が加わることにより、第2リブ625の縦壁面625hが第1の保持ポイント641および第2の保持ポイント642に押し当てられ、また第1リブ624の縦壁面624hが第3の保持ポイント643に押し当てられる。
ここで、上記切欠き624bは第1リブ624の縦壁面624hと交わる方向に延びるものとなっているので、この切欠き624bと球体645の係合だけではセンサウェルユニット620が該切欠き624bの延びる方向に移動し得るが、前向きに付勢されたセンサウェルユニット620の縦壁面624hおよび625hが3個の保持ポイント641、642および643に当接することにより、この移動は抑えられる。また、第2リブ625の当接面625bと第4の保持ポイント644との当接だけでは、その当接面625bと平行な面内でセンサウェルユニット620が移動し得るが、上記のようにセンサウェルユニット620の縦壁面624hおよび625hが3個の保持ポイント641、642および643に当接し、そして、上記切欠き624bが球体645と係合していることにより、この移動も抑えられる。
以上のようにしてセンサウェルユニット620は、測定部に保持される際には、x、y、z直交座標系における位置、並びに各軸周りの回転方向θ、φ、ψにおける回転位置が常に一定に定められる。この一定の位置とは、センサウェルユニット620の界面前記界面23bが水平となり、かつ複数の検体ウェル23の並び方向がx軸と揃うようになる位置である。そこで、前述のバッチ処理を行っても界面23bの位置ずれが発生せず、高い測定精度が実現される。
次に、本発明の測定装置の別の実施形態である漏洩モードセンサについて説明する。図11は、本実施形態の漏洩モードセンサの断面形状を示しており、本装置も上記と同様の複数のウェル23を備えたセンサウェルユニット20’を備えている。ただし、図示のようにウェル23の底面には金属膜に代えてクラッド層740が形成され、さらにその上には光導波層741が形成されている。それ以外の構成は図2の表面プラズモン共鳴測定装置と同一である。
センサウェルユニット20’の本体は、例えば合成樹脂やBK7等の光学ガラスからなるものである。一方クラッド層740は、本体(すなわちその一部である誘電体ブロック22)よりも低屈折率の誘電体や、金等の金属を用いて薄膜状に形成されている。また光導波層741は、クラッド層740よりも高屈折率の誘電体、例えばPMMAを用いてこれも薄膜状に形成されている。クラッド層740の膜厚は、例えば金薄膜から形成する場合で36.5nm、光導波層741の膜厚は、例えばPMMAから形成する場合で700nm程度とされる。
上記構成の漏洩モードセンサにおいて、光源5から出射した光ビームLを誘電体ブロック22を通して各ウェル23のクラッド層740に対して全反射角以上の入射角で入射させると、該光ビームLが誘電体ブロック22とクラッド層740との界面23bで全反射するが、クラッド層740を透過して光導波層741に特定入射角で入射した特定波数の光は、該光導波層741を導波モードで伝搬するようになる。こうして導波モードが励起されると、入射光のほとんどが光導波層741に取り込まれるので、上記界面23bで全反射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じる。
光導波層741における導波光の波数は、該光導波層741の上の試料液15の屈折率に依存するので、全反射減衰が生じる上記特定入射角を知ることによって、試料液15の屈折率や、それに関連する試料液15の特性を分析することができる。また、表面プラズモン共鳴測定装置の場合と同様に、光導波層741上に特定物質と結合するセンシング物質を設けておくことにより、試料液15中の特定物質の有無等の検出を行うことができる。
この種の漏洩モードセンサにおいても、センサウェルユニット20’に対して、前述のセンサウェルユニット20、520あるいは620に適用された保持構造を適用することができ、その場合も前述と同様の効果を奏することができる。
図12は、本発明のさらに別の実施形態である測定装置を模式的に示した図である。この測定装置は、図2の測定装置と同様に、センサウェルユニット20およびそれを保持するセンサ保持手段4を備えるものであるが、これらについては図1、4および5に示したものと同様であるため省略してある。そして以下では、既述の各実施形態と異なる、被検体とセンシング物質との結合状態を得る測定方法に関してのみ説明する。
本実施形態の測定装置においては、センサウェルユニット20を挟んで光源320A〜PとCCD360A〜Pとが配設されており、これら光源320A〜PとCCD360A〜Pとの間には、コリメータレンズ350A〜P、干渉光学系、集光レンズ355A〜Pおよびアパーチャー356A〜Pが配設されている。
上記干渉光学系は、偏光フィルタ351A〜P、ハーフミラー352A〜P、ハーフミラー353A〜Pおよびミラー354A〜Pにより構成されている。さらに、CCD360A〜Pは信号処理部361に接続されており、信号処理部361は表示部362に接続されている。
以下、本実施の形態の測定装置における試料の測定について説明する。光源320A〜Pが駆動されて光ビーム330A〜Pが発散光の状態で出射される。この光ビーム330A〜Pはコリメータレンズ350A〜Pにより平行光化されて偏光フィルタ351A〜Pに入射する。偏光フィルタ351A〜Pを透過して界面に対してp偏光で入射するようにされた光ビーム330A〜Pは、ハーフミラー352A〜Pにより一部がレファレンス光ビーム330Rとして分割され、ハーフミラー352A〜Pを透過した残りの光ビーム330Sは界面に入射する。界面で全反射した光ビーム330Sおよびミラー354A〜Pで反射したレファレンス光ビーム330Rはハーフミラー353A〜Pに入射して合成される。合成された光ビーム330’は集光レンズ355A〜Pにより集光され、アパーチャー356A〜Pを通過してCCD360A〜Pによって検出される。このとき、CCD360A〜Pで検出される光ビーム330’は、光ビーム330Sとレファレンス光ビーム330Rとの干渉の状態に応じて干渉縞を発生させる。
試料液15の分注後から継続的に複数回測定し、CCD360A〜Pにより検出される干渉縞の変化を検出することにより、試料中の特定物質とセンシング物質との結合の有無を検出することができる。つまりこの場合は、上記特定物質とセンシング物質14との結合状態に応じてセンシング物質14の屈折率が変化すると、界面で全反射した光ビーム330Sおよびレファレンス光ビーム330Rがハーフミラー353A〜Pにより合成される際に、干渉の状態が変化するため、上記干渉縞の変化に応じて結合を検出することができる。
信号処理部361は、以上の原理に基づいて上記反応の有無を検出し、その結果が表示部362に表示される。
この種の測定装置においても、センサウェルユニット20に対して、既述のセンサウェルユニット20、520あるいは620に適用された保持構造を適用することができ、その場合も前述と同様の効果を奏することができる。
なお以上は、1次元状に複数の検体ウェルが設けられているセンサウェルユニットを例に挙げて説明したが、検体ウェルを1つのみ有する従来の検体チップ状のセンサウェルユニット、あるいは2次元状に複数の検体ウェルが設けられているプレート状のセンサウェルユニットに対して本発明を適用することもできる。
本発明の第1の実施形態によるセンサウェルユニットおよび、このセンサウェルユニットを用いる表面プラズモン共鳴測定装置の一部を示す平面図(a)、立断面図(b)および一部破断側面図(c) 上記表面プラズモン共鳴測定装置の要部正面図 光ビーム入射角と検出光強度との関係を示す図 上記表面プラズモン共鳴測定装置を構成するセンサ保持手段の、センサウェルユニットを解放した状態を示す斜視図 上記表面プラズモン共鳴測定装置を構成するセンサ保持手段の、センサウェルユニットを保持した状態を示す斜視図 本発明の第2の実施形態によるセンサウェルユニットおよび、このセンサウェルユニットを用いる表面プラズモン共鳴測定装置の一部を示す平面図(a)、立断面図(b)および一部破断側面図(c) 本発明の別の実施形態である表面プラズモン共鳴測定装置の要部を示す概略図 本発明の第3の実施形態によるセンサウェルユニットおよび、このセンサウェルユニットを用いる表面プラズモン共鳴測定装置の一部を示す平面図(a)、立断面図(b)および一部破断側面図(c) 図8のセンサウェルユニットを保持する手段の、センサウェルユニットを解放した状態を示す斜視図 図8のセンサウェルユニットを保持する手段の、センサウェルユニットを保持した状態を示す斜視図 本発明の別の実施形態による漏洩モードセンサの要部正面図 本発明のさらに別の実施形態による測定装置を示す概略図
符号の説明
4、604 センサ保持手段
5A〜P 光源
6A〜P 光ビーム入射光学系
7A〜P 光検出手段(フォトダイオードアレイ)
12 金属膜
14 センシング物質
15 試料液
20、20’、520、620 センサウェルユニット
21 センサウェルユニット本体
22 誘電体ブロック
22f 縦壁面
23 検体ウェル
23a 検体ウェルの内底面(誘電体ブロックの上面)
23b 界面
24、25 フランジ(つば部)
24b,25b フランジの下面
24d 第1の穴
25d 第2の穴
31、32、33 球体
41 付勢手段
624 第1リブ
624b 第1リブの切欠き
624h、625h リブの縦壁面
625 第2リブ
625b 第2リブの当接面
636 押し当て部材
641、642、643、644 保持ポイント
645 球体
740 クラッド層
741 光導波層

Claims (11)

  1. 光ビームを出射する光源と、
    前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、該誘電体ブロックの上面に設けられた薄膜層および該薄膜層上に試料を保持する試料保持部を一体的に備えてなるセンサウェルユニットと、
    前記センサウェルユニットを所定位置に着脱自在に保持するセンサ保持手段と、
    前記光ビームを、前記誘電体ブロックに対して、前記誘電体ブロックの上面と前記薄膜層との界面で全反射条件が得られる入射角度で入射させる光ビーム入射手段と、
    前記界面で反射された光ビームを検出する手段とを備えた測定装置を構成する前記センサウェルユニットであって、
    各々が前記界面と略平行に延びる下面を備え、前記試料保持部を間に置いて互いに離れた位置に設けられた第1および第2のつば部を有し、
    前記第1のつば部の前記下面には、断面円弧状の接触部を有する物体の一部を緊密に受け入れてこの物体に対して該第1のつば部を位置規定する第1の穴が形成され、
    前記第2のつば部の前記下面には、この第2のつば部および前記第1のつば部の並び方向が長径とされた長穴であって、断面円弧状の接触部を有する物体の一部を受け入れる第2の穴が形成され、
    前記誘電体ブロックは、前記第1および第2の穴の中心を結ぶ直線と平行に延びて、該直線よりも下側に形成された縦壁面を備えていることを特徴とするセンサウェルユニット。
  2. 前記第1の穴が正円形のものであることを特徴とする請求項1記載のセンサウェルユニット。
  3. 前記第2の穴が長円形または長方形のものであることを特徴とする請求項1または2記載のセンサウェルユニット。
  4. 前記誘電体ブロックの縦壁面が、該誘電体ブロックの少なくとも下端面近傍に形成されていることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載のセンサウェルユニット。
  5. 前記誘電体ブロックの縦壁面が、前記界面に対して略垂直でかつ前記第1および第2の穴の各中心を結ぶ直線を含む面内に形成されていることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載のセンサウェルユニット。
  6. 光ビームを出射する光源と、
    前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、該誘電体ブロックの上面に設けられた薄膜層および該薄膜層上に試料を保持する試料保持部を一体的に備えてなるセンサウェルユニットと、
    前記センサウェルユニットを所定位置に着脱自在に保持するセンサ保持手段と、
    前記光ビームを、前記誘電体ブロックに対して、前記誘電体ブロックの上面と前記薄膜層との界面で全反射条件が得られる入射角度で入射させる光ビーム入射手段と、
    前記界面で反射された光ビームを検出する手段とを備えた測定装置を構成する前記センサウェルユニットであって、
    各々が前記界面と角度をなす縦壁面を備え、前記試料保持部を間に置いて互いに離れた位置に設けられた第1および第2のリブを有し、
    前記第1および第2のリブの一方の下面には、前記縦壁面と交わる方向に延びて、所定径の球体の一部を緊密に受け入れる切欠きが形成され、
    前記第1および第2のリブの他方の下面には、前記界面と平行な当接面が形成されていることを特徴とするセンサウェルユニット。
  7. 前記切欠きが、断面V字形のものであることを特徴とする請求項6記載のセンサウェルユニット。
  8. 光ビームを出射する光源と、
    前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、該誘電体ブロックの上面に設けられた薄膜層および該薄膜層上に試料を保持する試料保持部を一体的に備えてなるセンサウェルユニットと、
    前記センサウェルユニットを所定位置に着脱自在に保持するセンサ保持手段と、
    前記光ビームを、前記誘電体ブロックに対して、前記誘電体ブロックの上面と前記薄膜層との界面で全反射条件が得られる入射角度で入射させる光ビーム入射手段と、
    前記界面で反射された光ビームを検出する手段とを備えた測定装置であって、
    前記センサウェルユニットとして請求項1から5いずれか1項記載のセンサウェルユニットが用いられるとともに、
    前記センサ保持手段が、
    前記第1のつば部の第1の穴に、下方から一部が緊密に入り込むように所定位置に固定された断面円弧状の接触部を有する第1の物体と、
    前記第2のつば部の第2の穴に、下方から一部が入り込むように所定位置に固定された断面円弧状の接触部を有する第2の物体と、
    前記誘電体ブロックの縦壁面が当接可能な所定位置に固定された保持ポイントと、
    前記センサウェルユニットを、その前記縦壁面が前記保持ポイントに当接するように付勢する付勢手段とを含んで構成されていることを特徴とする測定装置。
  9. 前記第1および第2の物体が、前記界面が略水平となる向きに前記センサウェルユニットを保持するように配置されていることを特徴とする請求項8記載の測定装置。
  10. 光ビームを出射する光源と、
    前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、該誘電体ブロックの上面に設けられた薄膜層および該薄膜層上に試料を保持する試料保持部を一体的に備えてなるセンサウェルユニットと、
    前記センサウェルユニットを所定位置に着脱自在に保持するセンサ保持手段と、
    前記光ビームを、前記誘電体ブロックに対して、前記誘電体ブロックの上面と前記薄膜層との界面で全反射条件が得られる入射角度で入射させる光ビーム入射手段と、
    前記界面で反射された光ビームを検出する手段とを備えた測定装置であって、
    前記センサウェルユニットとして請求項6または7記載のセンサウェルユニットが用いられるとともに、
    前記センサ保持手段が、
    前記第1および第2のリブの縦壁面の一方が1個に、他方が2個に当接可能な所定位置に固定された第1、第2および第3の保持ポイントと、
    前記第1および第2のリブの一方に形成された前記切欠きに、下方から一部が緊密に入り込むように所定位置に固定された球体と、
    前記第1および第2のリブの他方に形成された前記当接面が当接可能な所定位置に固定された第4の保持ポイントと、
    前記センサウェルユニットを、その前記縦壁面が前記第1、第2および第3の保持ポイントに当接するように付勢する第1の付勢手段と、
    前記センサウェルユニットを、その前記当接面が前記第4の保持ポイントに当接するように付勢する第2の付勢手段とを含んで構成されていることを特徴とする測定装置。
  11. 前記球体および第4の保持ポイントが、前記界面が略水平となる向きに前記センサウェルユニットを保持するように配置されていることを特徴とする請求項10記載の測定装置。
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