JP2005098613A - 浴室乾燥換気装置および該装置を備えた浴室構造 - Google Patents

浴室乾燥換気装置および該装置を備えた浴室構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 熱交換素子で結露が発生しても、その結露水が装置本体内に溜まるのを防ぐことのできる浴室乾燥換気装置を提供する。
【解決手段】 浴室内空気を吸い込んで建物の外へ排出する排気ファン26と、建物の外の外気を吸い込んで浴室へ給気する給気ファン28と、排気ファン26および給気ファン28をそれぞれ回転駆動するモータ25,27と、排気ファン26によって吸い込まれた浴室内空気と給気ファン28によって吸い込まれた外気との間で熱交換を行う熱交換素子12とを備えた浴室乾燥換気装置10であって、浴室内空気の流れに沿って熱交換素子12の下流側に設けられた排気室20の底壁20Aにドレン排出口30を形成し、熱交換時に浴室内空気中の水分が結露して生じた結露水を、ドレン排出口30を介して装置本体外へ排出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、浴室内での衣類の乾燥、または浴室内の乾燥および換気を行うのに好適な浴室乾燥換気装置、およびその浴室乾燥換気装置を備えた浴室構造に関するものである。
最近、住宅に浴室乾燥換気装置を設置することが一般化しつつある。このような浴室乾燥換気装置は、装置本体内に、給気ファン、排気ファンおよびヒータ等が設けられ、給気ファンによって装置本体内に外気を吸い込んで、その外気をヒータで暖めながら浴室内に供給することにより、暖かい空気を浴室内で循環させるようになっている。そして、浴室内に衣類を干しておけば、循環する暖かい空気で衣類の温度が上がり、これにより、衣類の水分を積極的に蒸発させることができる。また、循環する暖かい空気で浴室内の壁、天井および床等の温度が上がるため、壁、天井および床等に付着した水分(水滴)も積極的に蒸発させることができ、浴室内の乾燥さらには浴室内の換気も行うことが可能となっている。
ところで、上記浴室乾燥換気装置では、蒸発した水分を含む暖かい浴室内空気を排気ファンによって装置本体内に吸引し、そのまま建物の外に排気しているため、浴室内空気が有する熱エネルギを無駄に排出してしまう欠点がある。
そこで、図10に示すように、本体ケース1内に熱交換素子2を設けるとともに、この熱交換素子2を用いて、排気ファン3によって排気される浴室内空気と給気ファン4によって吸い込まれた外気との間で熱交換を行って、浴室内空気が有する熱エネルギを回収し、浴室内に戻すようにした浴室乾燥換気装置が提案されている。
特許第2543129号公報(第2頁、第1図)
しかしながら、上記従来の技術では、熱交換素子で結露が発生したときに、その結露によって生じた結露水が装置本体内に溜まるという問題がある。すなわち、浴室内空気は、外気に比べて高温高湿であり、熱交換素子において外気との間で熱交換する際に外気によって急激に冷やされると、浴室内空気に含まれていた水分が熱交換素子で結露して、その結露によって生じた結露水が装置本体内に溜まってしまうのである。
なお、装置本体内に結露水が溜まると、装置本体が腐食したり、結露水が浴室内に一気に流れ出したりして、新たな問題が発生する。
本発明の課題は、熱交換素子で結露が発生しても、その結露水が装置本体内に溜まるのを防ぐことのできる浴室乾燥換気装置、およびその浴室乾燥換気装置を備えた浴室構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、浴室内空気を吸い込んで建物の外へ排出する排気ファンと、建物の外の外気を吸い込んで浴室へ給気する給気ファンと、前記排気ファンおよび給気ファンを回転駆動する駆動手段と、前記排気ファンによって吸い込まれた浴室内空気と前記給気ファンによって吸い込まれた外気との間で熱交換を行う熱交換素子とを備えた浴室乾燥換気装置であって、前記浴室内空気の流れに沿って前記熱交換素子の下流側に設けられた排気室の底部にドレン排出口を形成し、熱交換時に前記浴室内空気中の水分が結露して生じた結露水を、前記ドレン排出口を介して装置本体外へ排出することを特徴としている。
上記構成によれば、熱交換する際に浴室内空気が外気によって急激に冷やされて、浴室内空気に含まれていた水分が熱交換素子において結露して結露水となっても、その結露水はドレン排出口を介して装置本体外へ排出されるので、結露水が装置本体内に溜まることはない。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記ドレン排出口を、前記熱交換素子で熱交換後の浴室内空気を前記装置本体外へ排出するための排気口に兼用したことを特徴としている。
上記構成によれば、熱交換素子で熱交換後の浴室内空気を結露水と共にドレン排出口を介して装置本体外へ排出することができるので、熱交換素子で熱交換後の浴室空気を排出するためのダクトを特に設ける必要がなくなり、浴室乾燥換気装置の全体構成が簡略化する。
請求項3に記載の発明は、請求項1において、前記ドレン排出口にドレン排出管の一端を取り付け、該ドレン排出管の他端を、下水に繋がった排水管もしくは樋に接続させたことを特徴としている。
上記構成によれば、結露水や熱交換素子で熱交換後の浴室空気を、ドレン排出管を介して排水管または樋に導いて、外部へ容易に排出することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2において、前記ドレン排出口にドレン排出管の一端を取り付け、該ドレン排出管の他端を建物の外壁面に開口させたことを特徴としている。
上記構成によれば、結露水や熱交換素子で熱交換後の浴室空気を、建物の外壁に開口したドレン排出管の開口端から外部へ容易に排出することができる。
請求項5に記載の発明は浴室構造に関する発明で、請求項1〜4のいずれか1項に記載の浴室乾燥換気装置を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、熱交換素子で結露が発生しても、その結露水はドレン排出口を介して装置本体外へ容易に排出されので、結露水が装置本体内に溜まるのを防ぐことができる。
以下、本発明の実施例を図面に従って説明する。
図1は実施例1を示しており、浴室空調装置としての浴室乾燥換気装置10の概念図である。本浴室乾燥換気装置10は、図1に示すように、箱型形状の本体ケース11を有し、この本体ケース11の内部には熱交換素子12が設置されている。熱交換素子12は略四角柱(図2参照)をなし、その中心軸が図1の紙面垂直方向に向くよう配置されている。
熱交換素子12は、図2に示すように、段ボール紙の断面形状に似た断面構成を有する樹脂製のシート13,14を多数積層したものであり、このシート13,14は空気を通す細長い通路Pが多数平行に配列されている。シート13とシート14は交互に積層され、シート13の通路Pとシート14の通路Pとは互いに直交して配置されている。また、熱交換素子12の4つの角部には面取り15が形成され、各面取り15の外表面にはシール部材16がそれぞれ貼り付けられている。
このような構成の熱交換素子12は、図1に示すように、各面取り15のシール部材16が本体ケース11の内面に密着し、本体ケース11の内部を4つの室に画成している。本実施例では、4つの部屋として、ダクト17を介して浴室内に連通した浴室内空気吸込室18と、ダクト19を介して建物の外に連通した排気室20と、ダクト21を介して建物の外に連通した外気吸込室22と、ダクト23を介して浴室内に連通した給気室24とが画成されている。
浴室内空気吸込室18にはモータ25によって回転駆動される排気ファン26が、外気吸込室22にはモータ27によって回転駆動される給気ファン28がそれぞれ設置されている。また、給気室24には、ダクト23の接続口付近にヒータ29が設置されている。なお、モータ25,27は駆動手段を構成している。
また、本実施例では、排気室20の底部つまり底壁20Aにドレン排出口30が形成され、このドレン排出口30には、上下方向に配置されたドレン排出管31の一端側が接続されている。
次に、上記構成の浴室乾燥換気装置10の作用について説明する。
モータ25によって排気ファン26を回転させると、浴室内空気がダクト17を通って浴室内空気吸込室18に吸い込まれ、さらに熱交換素子12に流入する。また同時に、モータ27によって給気ファン28を回転させると、建物の外の外気がダクト21を通って外気吸込室22に吸い込まれ、さらに熱交換素子12に流入する。
熱交換素子12に流入した浴室内空気と外気は、それぞれ直交して配置された、熱交換素子12の通路Pを通過する際に互いに熱交換を行う。ここでは、浴室内空気の方が外気よりも温度が高いので、浴室内空気が有する熱(熱エネルギー)は外気側に伝達され、これにより、浴室内空気の温度が低下し、逆に外気の温度が上昇する。
浴室内空気は温度が高いだけでなく、通常、湿度も高いので、熱交換素子12での熱交換時に、外気によって急激に冷やされると、浴室内空気に含まれていた水分が熱交換素子12の通路P内に結露する。結露した水滴は時間の経過とともに成長し、やがて結露水となって熱交換素子12の外表面へと流れ、さらに熱交換素子12の外表面を伝って排気室20の底部に流れる。そして、排気室20の底部に流れた結露水は、排気室20底部のドレン排出口30を介してドレン排出管31へ流れ、外部に排出される。
また、熱交換素子12を通過し温度が低下した浴室内空気は排気室20に流れ込み、さらにダクト19を通って建物の外に排気される。一方、熱交換素子12を通過し温度が上昇した外気は給気室24に流れ込み、この給気室24においてヒータ29で加熱されて更に温度が高められてから、ダクト23を通って浴室内に供給される。
本実施例によれば、浴室内空気と外気との熱交換時に、浴室内空気に含まれていた水分が結露して生じた結露水を、排気室20底部のドレン排出口30を介してドレン配管31へ流すことができるので、結露水が装置本体(つまり本体ケース11)内に溜まることがなく、結露水に起因して装置本体が腐食したり、結露水が浴室内に一気に流れ出したりする不具合を未然に防止することができる。
次に、図3〜図5は本実施例の変形例を示している。
図3においては、排気室20の底壁20Aは、熱交換素子12のシール部材16との密着面側が高くなるよう傾斜しており、また排気室20の側壁底部にドレン排出口32が形成されている。このドレン排出口32にはドレン排出管33が傾斜して取り付けられている。ここでは、ドレン排出管33の傾斜角は排気室20の底壁20Aの傾斜角に略等しくなっており、またドレン排出管33は、その底部が排気室20の底壁20Aの延長線上に合致するように配置されている。
この変形例によれば、排気室20の底壁20Aが傾斜しているので、熱交換素子12で生じた結露水が底壁20A上に滴下したときに、その滴下した結露水はドレン排出口32に向かってスムーズに流れるようになる。
また、ドレン排出管33の底部が排気室20の底壁20Aの延長線上に合致しているので、排気室20の底壁20Aを流れてきた結露水は、ドレン排出口32で塞き止められることはなく、さらにドレン排出管33内もスムーズに流れることができる。
図4においては、図3に示したドレン排出口32に、上下方向に配置されたドレン排出管34が取り付けられている。ドレン排出管34はその上端側がカットされ、このカットされた部分がドレン排出口32に合致している。排気室20の底壁20Aが傾斜している点は、図3の変形例と同じである。
この変形例の場合も、排気室20の底壁20Aが傾斜しているので、結露水が底壁20A上に滴下したときに、その滴下した結露水はドレン排出口32に向かってスムーズに流れるようになる。
図5においては、浴室内空気を建物の外へ排出するためのダクト19Aの一側(図では左側)に傾斜部19Bが設けられ、その傾斜部19Bが本体ケース11の側壁底部に取り付けられている。また、傾斜部19Bの底部にはドレン排出口35が形成され、このドレン排出口35に、上下方向に配置されたドレン排出管36の上端が接続されている。排気室20の底壁20Aが傾斜している点は、図3の変形例と同じである。またダクト19Aは、その傾斜部19Bの底部が排気室20の底壁20Aの延長線上に合致するように配置され、さらに傾斜部19Bの傾斜角は排気室20の底壁20Aの傾斜角に略等しくなっている。
この変形例の場合も、排気室20の底壁20Aおよびダクト19Aの傾斜部19Bが傾斜しているので、結露水が底壁20A上に滴下したときに、その滴下した結露水は底壁20Aおよび傾斜部19Bを通り、ドレン排出口35に向かってスムーズに流れるようになる。
図6は実施例2による浴室乾燥換気装置10の概念図である。本実施例では、排気室20の底壁20Aに、上下方向に配置されたドレン排出管37の上端が接続されている。このドレン排出管37の径は、実施例1におけるドレン排出管31(図1参照)の径よりも大きく設定されている。
上記構成によれば、結露水が熱交換素子12から底壁20A上に滴下したとき、その滴下した結露水はドレン排出管37を介して外部に排出される。また、上記構成においては、熱交換素子12を通過して温度が下がった浴室内空気が、ドレン排出管37を介して建物の外へ排気される。
本実施例によれば、浴室内空気をドレン排出管37を利用して建物の外へ排気することができるので、浴室空気を排気するためのダクトなどを特に設ける必要がなくなり、浴室乾燥換気装置10の全体構成が簡略化する。
図7は実施例3による浴室構造の概念図である。本実施例では、上述の浴室乾燥換気装置10が浴室41の天井部41Aに設けられている。浴室乾燥換気装置10のダクト17,23は浴室41内にそれぞれ連通し、また、ダクト19,21はその先端部が建物の外壁42まで延設され、外壁42において外気に開放されている。浴室乾燥換気装置10のドレン排出管31にはドレン配管43の一端部が接続され、このドレン配管43の他端部は建物の外壁42を貫通して、建物の外側に設けられた樋44の側部に接続されている。ドレン配管43は僅かに傾斜して配置されており、ドレン排出管31側では高さが高く、樋44側では低くなっている。
また、浴室41の床部には排水管45が設けられ、この排水管45の先端は下水(図示省略)まで延設されている。なお、46は浴室41内に設置された浴槽、47は浴室41内に設けられたランドリーパイプ、48はランドリーパイプ47に吊るされた衣類である。
本実施例によれば、熱交換素子12で生じた結露水がドレン排出管31およびドレン配管43を通って樋44へ滞りなく流れ、結露水を浴室乾燥換気装置10内から外部へ効率よく排出することができる。
次に、図8および図9は本実施例の変形例を示している。
図8においては、ドレン配管43の他端部が樋44に接続されてはおらず、建物の外壁42において外気に開放されている。すなわち、ドレン配管43の他端部は建物の外壁42を貫通したところで切断されており、開放端43Aとなっている。
この変形例の場合は、熱交換素子12で生じた結露水はドレン排出管31およびドレン配管43を介して開放端43Aから外部に滞りなく流れ、結露水を浴室乾燥換気装置10内から外部へ効率よく排出することができる。
図9においては、ドレン配管43の他端部が上下方向に配置された配管49に接続され、この配管49の先端部が排水管45に接続されている。なお、排水管45の先端は下水(図示省略)に繋がっている。
この変形例の場合も、熱交換素子12で生じた結露水は、ドレン排出管31、ドレン配管43および配管49を介して排水管45に滞りなく流れ、結露水を浴室乾燥換気装置10内から外部へ効率よく排出することができる。
実施例1による浴室乾燥換気装置の概念図である。 熱交換素子の外観斜視図である。 実施例1の変形例による浴室乾燥換気装置の概念図である。 実施例1の他の変形例による浴室乾燥換気装置の概念図である。 実施例1の更に他の変形例による浴室乾燥換気装置の概念図である。 実施例2による浴室乾燥換気装置の概念図である。 実施例3による浴室構造の構成図である。 実施例3の変形例による浴室構造の構成図である。 実施例3の他の変形例による浴室構造の構成図である。 従来例による浴室乾燥換気装置の概念図である。
符号の説明
10 浴室乾燥換気装置
11 本体ケース
12 熱交換素子
18 浴室内空気吸込室
20 排気室
20A 底壁
22 外気吸込室
24 給気室
25,27 モータ
26 排気ファン
28 給気ファン
29 ヒータ
30,32,35 ドレン排出口
31,33,34,36,37 ドレン排出管
41 浴室
42 建物の外壁
43 ドレン配管
44 樋
45 排水管

Claims (5)

  1. 浴室内空気を吸い込んで建物の外へ排出する排気ファンと、
    建物の外の外気を吸い込んで浴室へ給気する給気ファンと、
    前記排気ファンおよび給気ファンを回転駆動する駆動手段と、
    前記排気ファンによって吸い込まれた浴室内空気と前記給気ファンによって吸い込まれた外気との間で熱交換を行う熱交換素子とを備えた浴室乾燥換気装置であって、
    前記浴室内空気の流れに沿って前記熱交換素子の下流側に設けられた排気室の底部にドレン排出口を形成し、熱交換時に前記浴室内空気中の水分が結露して生じた結露水を、前記ドレン排出口を介して装置本体外へ排出することを特徴とする浴室乾燥換気装置。
  2. 前記ドレン排出口を、前記熱交換素子で熱交換後の浴室内空気を前記装置本体外へ排出するための排気口に兼用したことを特徴とする請求項1に記載の浴室乾燥換気装置。
  3. 前記ドレン排出口にドレン排出管の一端を取り付け、該ドレン排出管の他端を、下水に繋がった排水管もしくは樋に接続させたことを特徴とする請求項1に記載の浴室乾燥換気装置。
  4. 前記ドレン排出口にドレン排出管の一端を取り付け、該ドレン排出管の他端を建物の外壁面に開口させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の浴室乾燥換気装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の浴室乾燥換気装置を備えたことを特徴とする浴室構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007051864A (ja) * 2005-08-16 2007-03-01 Lg Electronics Inc 換気システム
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JP2011196567A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Toto Ltd 浴室乾燥装置

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