JP2005098192A - エンジンのノック制御装置 - Google Patents

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真人 星野
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Abstract

【課題】ノイズの影響を受けず、ノッキングの発生を正確に検知する。
【解決手段】ノックセンサの出力にノイズ成分が重畳しているか否かを気筒毎に判定し(S303)、重畳しているときは、その気筒について、ノック判定の対象となる周波数帯から、周波数番号i=1により特定される、中心周波数の比較的に低いものを除外する(S308)。ノイズ成分が重畳していない気筒については、周波数番号i=1〜5により特定されるすべての周波数帯をノック判定の対象とする(S306)。
【選択図】 図6

Description

本発明は、エンジンのノック制御装置に関し、詳細には、高速フーリエ変換(以下「FFT」という。)等を用いた振動解析によるノック判定の結果をもとに、ノッキングを抑制する技術に関する。
エンジンにノッキングが発生しているか否かを判定し、発生したノッキングを抑制するもの、特に多気筒エンジンにおけるノッキングを抑制するものとして、次の装置が知られている。すなわち、ノッキングの発生をノックセンサの出力に基づいて判定するものである。また、ノック判定に際し、ノッキングが発生しているか否かの判断のためのしきい値を気筒毎に適合させ、個別に設定するものも知られている(特許文献1)。
特開2002−155795号公報(段落番号0029)
しかしながら、上記の装置には、次のような問題がある。すなわち、上記の装置は、ノック音以外のノイズ成分による誤判定を防止するため、ノックセンサの出力にノイズ成分が重畳している場合は、該当する気筒について、前記判断のためのしきい値を増大させるものであり、ノック判定に際してノイズ成分の影響を完全に排除し得るものでも、その影響自体を緩和し得るものでもない。このため、重畳しているノイズ成分の大きさを正確に特定することができない場合は、たとえしきい値を変更したとしても、変更後のしきい値が常に適切であるとは限らず、誤判定を確実に防止し得るとは限らない。
本発明は、ノック判定に際してノイズ成分の影響を排除するか、あるいはその影響自体を緩和することを可能として、ノッキングの発生を正確に検知し、誤判定を防止することを目的とする。
本発明では、燃焼時における筒内圧力を気筒毎に、かつ振動成分を含んで検出し、検出した圧力をもとに、ノッキングの特徴を示すものと設定された所定の周波数帯(以下「特徴周波数帯」という。)の振動の大きさを、周波数別強度として気筒毎に検出し、検出した周波数別強度をもとに、該当する気筒にノッキングが発生しているか否かを判定する。そして、周波数別強度の検出に際し、検出の対象となる周波数帯を気筒間で異ならせる。ここで、対象となる周波数帯を異ならせるのは、検出される圧力にノック音以外のノイズ成分が含まれるときであるのが好ましい。
本発明によれば、周波数別強度を検出する周波数帯を気筒間で異ならせることとしたので、ノック判定に際し、気筒毎に最適なフィルタ特性を設定することが可能となる。例えば、検出される圧力にノイズ成分が含まれるときに、前記対象となる周波数帯を異ならせることで、該当する気筒について、ノイズ成分の影響を排除するか、あるいはその影響自体を緩和することができ、ノイズ成分の大きさによらずノッキングの発生を正確に検知することができる。
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るノック制御装置を備える自動車用エンジン(以下「エンジン」という。)1の構成を示している。
エンジン1は、直噴式のエンジンである。吸気通路11には、スロットル弁12が設置されている。吸入空気は、スロットル弁12により流量が調整され、吸気弁14の開期間に筒内に流入する。スロットル弁12の上流には、エアフローメータ13が設置されている。エアフローメータ13により吸入空気の流量が検出される。エンジン1の本体には、燃焼室に臨ませてインジェクタ15及び点火プラグ16が設置されている。吸入空気に対し、インジェクタ15から運転状態に応じた量の燃料が噴射されるとともに、形成された混合気に対し、点火プラグ16により点火が行われる。排ガスは、排気弁17の開期間に排気通路18に排出される。エンジン1の本体には、クランク角センサ19、冷却水温度センサ20、筒内圧力センサ21及びアクセルセンサ22が設置されている。クランク角センサ19の検出信号は、次に述べるコントロールユニット23において、エンジン回転数Neの算出に用いられる。筒内圧力センサ21は、圧力の振動成分に感応する圧電素子を含んで構成されるものであり、そのようなものとして、いわゆるノックセンサを採用することができる。アクセルセンサ22は、運転者によるアクセル操作量を検出するためのものである。エアフローメータ13、クランク角センサ19、冷却水温度センサ20、筒内圧力センサ21及びアクセルセンサ22の検出信号は、コントロールユニット23に出力される。コントロールユニット23は、入力した信号をもとに、通常の条件に従って燃料噴射量及び点火時期を演算するとともに、演算結果に応じてインジェクタ15及び点火プラグ16を作動させる。また、コントロールユニット23は、以下に述べるようにエンジン1にノッキングが発生しているか否かを判定し、ノッキングが発生していると判定した場合は、発生したノッキングを抑制するための制御として、上記の演算結果に対して点火時期を遅らせて設定する。
次に、コントロールユニット23の構成を、図2に示すブロック図により説明する。
ブロック(以下「B」と略す。)1では、筒内圧力センサ21の出力を、ADコンバータのダイナミックレンジに適合させる。
B2では、コントロールユニット23内のADコンバータを作動させ、アナログ値の筒内圧力Pcylをディジタル値に変換する。ディジタル値への変換は、B3で設定する検出期間に行う。
B3では、検出期間を所定のクランク角範囲に設定する。例えば、1番気筒について、上死点後のクランク角(以下「ATDC」という。)で10〜60°に設定する。
B4では、ディジタル値の筒内圧力PcylにFFT処理を施す。FFT処理は、検出期間を複数のウィンドウに区切り、ウィンドウ毎に行う。FFT処理により、共振周波数のそれぞれに対応させて、次に示すドレーパの式(1)により算出される5つの共振モードのレベル(以下「振動強度」という。)を算出する。なお、(1)式において、fi(i=1〜5)をモード毎の共振周波数(「中心周波数」に相当する。)、Cを雰囲気音速、Bをシリンダボア径、ρmnをモード別係数とする。モード別係数ρmnは、共振モードの形態に応じた値に設定され(図3)、添え字mは、径方向振動の次数を、nは、周方向振動の次数を示す。FFT処理の結果は、コントロールユニット23内の記憶装置に保存する。
fi=C×ρmn/(π×B) ・・・(1)
B5では、FFT処理の結果をもとに、筒内圧力の周波数別強度KDLiを演算する。周波数別強度KDLiの演算は、検出期間に渡ってFFT処理により得た各振動強度FFTi(i=1〜5)を共振モード毎に積算して行う。
B6では、バックグラウンドレベルBGLを演算する。本実施形態では、周波数別強度の加重平均値KDLaveiをバックグラウンドレベルBGLとする。
B7では、周波数別強度KDLiとバックグラウンドレベルBGLとの差分ΔKDLiを算出する。ここで、差分ΔKDLiの算出は、算出した周波数別強度KDLiのうち、ノイズの発生状況に応じて選択したもののみについて行う。本実施形態では、筒内圧力Pcylにノイズ成分が重畳している場合に、周波数番号i=1に対応する周波数別強度KDL1をノック判定の対象から除外する。なお、算出した周波数別強度KDLiから特定のもの(=KDL1)以外を選択する動作が、「周波数別強度の検出」に相当する。
B8では、差分ΔKDLiと、B9で設定するしきい値SLiとを比較し、差分ΔKDLiのほうが大きい共振モードが1つでもある場合に、エンジン1にノッキングが発生していると判定する。
B9では、しきい値SLiを、エンジン回転数Neに応じた値に設定する。
B10では、ノッキングの発生を検知した場合に、発生したノッキングを抑制するため、点火時期を通常値に対して所定のクランク角だけ遅らせて設定するとともに、その後点火時期を徐々に進めていく制御を行う。例えば、ノッキングの発生を検知したことにより点火時期を比較的に大きな第1の角度だけ一気に遅らせた後、所定の時間当たりに第1の角度よりも小さい第2の角度ずつ進めていく。
次に、コントロールユニット23の動作を、図4〜7に示すフローチャートにより説明する。
図4は、振動強度演算ルーチンのフローチャートである。このルーチンは、図8に示す検出開始割込タイミング(=ATDC10°)において、対応する気筒j(ここでは、j=1)について実行される。なお、以下の説明において、気筒番号(例えば、1〜4)をjで表す。
S101では、気筒判別を行う。具体的には、今回のノック判定の対象が1番気筒であるとの判別が行われる。
S102では、イニシャライズ処理を行う。
S103では、ADコンバータを作動させ、筒内圧力Pcylのディジタル値への変換を開始する。
S104では、変換した筒内圧力Pcylをサンプリングする。ここで、1回のFFT処理に際してサンプリングするデータ数Nsmpは、64に設定している。
S105では、サンプル数が所定値Nsmpに達したか否かを判定する。Nsmpに達したときは、S106へ進み、達していないときは、S104へ戻り、筒内圧力Pcylのサンプリングを継続する。
S106では、サンプリングした64個の筒内圧力Pcylに対してFFT処理を施し、共振モード毎の振動強度FFTiを算出する。
S107では、算出した振動強度FFTiを記憶装置に保存する。
S108では、今回のノック判定に際して実行したFFT処理の回数nを1だけカウントアップする。
S109では、カウントアップ後のFFT実行回数nが所定値Nmaxに達したか否かを判定する。Nmaxに達したときは、このルーチンを終了し、達していないときは、S104へ戻り、次のウィンドウにより筒内圧力Pcylをサンプリングする。なお、Nmaxは、検出期間(=ATDC10〜60°)に収まり得るウィンドウの数の最大値に設定する。
図5〜7は、ノック判定ルーチンのフローチャートである。このルーチンは、図8に示す検出終了割込タイミング(=ATDC60°)において、対応する気筒j(ここでは、j=1)について実行される。
S201では、ADコンバータを停止させ、筒内圧力Pcylのディジタル値への変換を終了する。
S202では、積算周波数別強度σFFTiを演算する。σFFTiの演算は、1回目からNmax回目までのFFT処理により得た各振動強度を、共振モード毎に積算して行う。
S203では、時間補正を行う。すなわち、演算した積算周波数別強度σFFTiに下式(2)による処理を施し、検出期間(=ATDC10〜60°)当たりのものへの正規化を行う。なお、本ステップにおける処理に際し、検出期間をクランク角から時間に換算するものとし、筒内圧力Pcylのサンプリング間隔をtsmpとする。
σFFTi=σFFTi×検出期間/(Nsmp×Nmax×tsmp) ・・・(2)
S204では、正規化した積算周波数別強度σFFTiをもとに、図6に示すフローチャートに従いノック判定を行う。
図6に示すフローチャートにおいて、S301では、気筒jについて前回にノック判定を行った際の判定結果をクリアする。
S302では、周波数別強度KDLiを演算する。KDLiの演算は、積算周波数別強度σFFTiを読み込むとともに、読み込んだσFFTiをエンジン回転数Neで除算して行う。
KDLi=σFFTi/Ne ・・・(3)
S303では、図7に示すフローチャートに従いノイズ判定を行う。なお、このノイズ判定については後に説明する。
S304では、バックグラウンドレベルBGLを演算する。本実施形態では、バックグラウンドレベルBGLを、周波数別強度の加重平均値(以下「平均周波数別強度」という。)KDLaveiとし、下式(4)により算出する。なお、前回のノック判定に際してこのS304で算出した平均周波数別強度を、KDLavein-1とする。
BGL=KDLavei=(KDLi+15×KDLavein-1)/16 ・・・(4)
S305では、ノイズ判定フラグFnoiseが0であるか否かを判定する。0であるときは、ノックセンサ21により検出された筒内圧力Pcylにノイズ成分が重畳していないものとしてS306へ進み、0でないときは、この筒内圧力Pcylにノイズ成分が重畳しているものとしてS307へ進む。ノイズ判定フラグFnoiseは、通常は0に設定されており、後述するノイズ判定において、所定のレベルを超える大きさのノイズ成分が検出された場合に1に設定される。
S306では、設定された5つの周波数帯のすべてについてノック判定を行うべく、ノック判定の対象とする特徴周波数帯のうち、共振周波数が最も低いものに対応する周波数番号i(図3)を1に設定する。
S307では、エンジン1の運転状態が所定の領域内にあるか否かを判定する。所定の領域は、回転数又は負荷により定められ、ノイズが発生し得る領域として予め設定する。運転状態がこの領域内にあるときは、S308へ進み、この領域内にないときは、S306へ進む。
前記所定の領域は、ノイズレベルがピークとなる回転数Neφ(=2000〜4000rpm)を実験により定め、このピーク回転数Neφを基準として、例えば、図9に示すように設定する。ピーク回転数Neφに0.7又は1.3を乗算して所定の値Ne1(=Neφ×0.7),Ne2(=Neφ×1.3)を算出し、これらの値Ne1,Ne2を上下限とする領域(Ne1≦Ne≦Ne2)に設定する。
S308では、設定された5つの周波数帯のうち、共振周波数が最も低いもの(i=1)をノック判定の対象から除外するべく、ノック判定の対象とする特徴周波数帯のうち、共振周波数が最も低いものに対応する周波数番号i(図3)を2に設定する。
S309では、S−N差分ΔKDLiを演算する。S−N差分ΔKDLiは、周波数別強度KDLiとバックグラウンドレベルBGLとの差であり、ΔKDLiの演算は、周波数別強度KDLiから平均周波数別強度KDLaveiを減算して行う。
ΔKDLi=KDLi−KDLavei ・・・(5)
S310では、算出したS−N差分ΔKDLiがノック判定のためのしきい値SLi以下であるか否かを判定する。しきい値SLiは、エンジン回転数Neに応じて共振モード毎に設定する。S−N差分ΔKDLiがSLi以下であるときは、S311へ進み、SLiよりも大きいときは、S314へ進む。
S311では、気筒jについてノッキングが発生していないとの判定を下す。
S312では、周波数番号iに1を加算し、加算後のiにより特定される特徴周波数帯を判定の対象とする。
S313では、周波数番号iが5を超えたか否かを判定する。5を超えたときは、対象とすべきすべての特徴周波数帯についてノック判定が終了したものとして、このルーチンを終了する。一方、5を超えていないときは、S309へ戻り、次の特徴周波数帯について、S−N差分ΔKDLiとしきい値SLiとを比較する(S310)。
S314では、気筒jについてノッキングが発生しているとの判定を下す。
以上、S309〜314の処理によれば、共振モードに応じたすべての周波数別強度KDLiがSLi以下であるときに、エンジン1にノッキングが発生していないと判定し(S311)、周波数別強度KDLiのうち、SLiよりも大きいものが1つでもあるときに、ノッキングが発生していると判定することとなる(S314)。
なお、ノッキングが発生しているとの判定を下したときは、ECU23は、該当する気筒jについて、図2のB10に関して述べた制御を行い、発生したノッキングを抑制する。
また、ノック判定の対象とする特徴周波数帯は、ノイズ成分が検出されていない気筒については周波数番号i=1〜5により特定されるものとなり、ノイズ成分が検出された気筒については周波数番号i=2〜5により特定されるものとなる。すなわち、本実施形態では、ノイズ成分が検出されていない気筒と検出された気筒とで、対象とする特徴周波数帯を異ならせることとしている。
図7に示すフローチャートにおいて、S401では、エンジン回転数Neが所定値SLne以上であるか否かを判定する。SLne以上であるときは、S402へ進み、それ以降の処理により気筒jについて、ノイズ成分が検出されたか否かを判定する。SLne未満であるときは、新たなノイズ判定を禁止すべくS411へ進み、前回のノイズ判定の結果を実質的に維持する。
S402では、気筒jに対し、燃料の供給が停止されているか否かを判定する。停止されているとき(以下「燃料カット時」という。)は、S403へ進み、停止されていないとき(以下「燃料非カット時」という。)は、S407へ進む。
S403では、非カット時カウンタCNTnfcの値を0に設定する。
S404では、カット時カウンタCNTfcの値を1だけ増加させる。
S405では、増加後のカット時カウンタCNTfcの値が所定値、例えば、8に達したか否かを判定する。達したときは、S406へ進み、達していないときは、S411へ進む。
S406では、カット時レベルLEVfcを、燃料カット時における周波数番号i=1についての平均周波数別強度KDLave1に設定する。
一方、燃料非カット時において、S407では、カット時カウンタCNTfcの値を0に設定する。
S408では、非カット時カウンタCNTnfcの値を1だけ増加させる。
S405では、増加後の非カット時カウンタCNTnfcの値が所定値(ここでは、8)に達したか否かを判定する。達したときは、S410へ進み、達していないときは、S411へ進む。
S410では、非カット時レベルLEVnfcを、燃料非カット時における周波数番号i=1についての平均周波数別強度KDLave1に設定する。
S411では、ノイズ判定値NOISEを算出する。ノイズ判定値NOISEは、非カット時レベルLEVnfcをカット時レベルLEVfcで除算して算出する。
NOISE=LEVnfc/LEVfc ・・・(6)
S412では、算出したノイズ判定値NOISEが所定値SLnoiseを超えているか否かを判定する。超えているときは、S413へ進み、超えていないときは、S414へ進む。なお、所定値SLnoiseは、気筒毎に、エンジン回転数Neに応じて設定する。
S413では、気筒jについて、ノイズ成分を検出したとの判定を下し、ノイズ判定フラグFnoiseを1に設定する。
S414では、気筒jについて、ノイズ成分を検出していないとの判定を下し、ノイズ判定フラグFnoiseを0に設定する。
本実施形態に関し、クランク角センサ19、筒内圧力センサ21、アクセルセンサ22及びECU23によりノック制御装置が構成される。すなわち、筒内圧力センサ21が筒内圧力検出手段としての機能を持ち、クランク角センサ19及びアクセルセンサ22が運転状態検出手段としての機能を持つ。また、ECU23が持つ機能のうち、図6に示すフローチャートのS302〜308の機能が周波数別強度検出手段に、S304,309〜314の機能がノック判定手段に相当する。図7に示すフローチャート全体の機能がノイズ判定手段に相当し、図2に示すB10が点火制御手段としての機能を持つ。
本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
第1に、ノック判定の対象とする特徴周波数帯を気筒間で異ならせることとしたので、各気筒について、判定に用いる周波数別強度を得る際の最適なフィルタ特性を設定することができる。特に、筒内圧力センサ21の出力にノイズ成分が重畳しているときに特徴周波数帯を異ならせることとしたので、該当する気筒について、ノイズ成分の影響を受けることなくノック判定を行うことができ、ノッキングの発生を正確に検知することができる。
第2に、ノック判定に際し、周波数番号i=1に対応する周波数帯を対象とするか否かによりフィルタ特性を変化させることとした。この周波数番号のものは、小さなエネルギーのノイズ源によっても振動を起こし易い。このため、ノイズ成分の影響を効果的に排除することができる。また、ノイズ成分の有無を比較的正確に判定することができるので、ノイズ成分の影響を排除することに加え、誤ったノイズ判定を防止しつつ、演算を簡素化することができる。
第3に、フィルタ特性を、エンジンが所定のノイズ発生領域内にあるときにのみ変化させることとした。ノイズが発生し得る領域を実験等により予め特定し、その領域のみについてフィルタ特性の可変設定を行うこととすれば、設定に要する工数を削減し、装置を簡単に作製することができる。
以上では、予め設定された周波数帯のうち、特定のもの(i=1)をノイズの発生状況に応じてノック判定の対象から除外する場合を例に説明した。しかしながら、常に発生するか、あるいは発生頻度が高いノイズの特徴は、実験等により予め特定することが可能である。また、1つのノックセンサにより複数の気筒を対象にノック判定を行う場合は、気筒毎に問題となるノイズの特徴が異なることもあるが、そのような特徴も予め確認することが可能である。そこで、ノック判定の対象とする特徴周波数帯を気筒毎に設定し、フィルタ特性を予め気筒毎に適合させておくこともできる。
また、以上では、筒内圧力波形の周波数変換手段としてFFTを採用することとしたが、FFTに代え、例えば、ウェーブレット変換を採用してもよい。
本発明の一実施形態に係るノック制御装置を備えるエンジンの構成 同上ノック制御装置の構成 共振モードの形態及びドレーパの式におけるモード別係数ρmn 振動強度演算ルーチンのフローチャート ノック判定ルーチンのフローチャート 同上ルーチンにおけるノック判定処理のサブルーチン 同上ルーチンにおけるノイズ判定処理のサブルーチン 筒内圧力Pcylの検出開始タイミング及び検出終了タイミング ノイズ発生領域
符号の説明
1…エンジン、11…吸気通路、12…スロットル弁、13…エアフローメータ、14…吸気弁、15…インジェクタ、16…点火プラグ、17…排気弁、18…排気通路、19…クランク角センサ、20…冷却水温度センサ、21…筒内圧力センサ、22…アクセルセンサ、23…コントロールユニット。

Claims (8)

  1. 燃焼時における筒内圧力を気筒毎に、かつ振動成分を含んで検出する筒内圧力検出手段と、
    検出した圧力をもとに、ノッキングの特徴を示すものと設定された所定の周波数帯の振動の大きさを、周波数別強度として気筒毎に検出する周波数別強度検出手段と、
    検出した周波数別強度をもとに、該当する気筒にノッキングが発生しているか否かを判定するノック判定手段と、を含んで構成され、
    周波数別強度検出手段は、周波数別強度を検出する対象となる周波数帯を気筒間で異ならせるエンジンのノック制御装置。
  2. 筒内圧力検出手段により検出される圧力にノック音以外のノイズ成分が含まれるか否かを判定するノイズ判定手段を更に含んで構成され、
    周波数別強度検出手段は、ノイズ成分が含まれるとの判定を受けて、前記対象となる周波数帯を異ならせる請求項1に記載のエンジンのノック制御装置。
  3. 前記所定の周波数帯として第1の周波数帯と、これとは異なる第2の周波数帯とが設定され、
    周波数別強度検出手段は、前記対象となる周波数帯として、一部の気筒については第1及び第2の周波数帯を、それ以外の気筒については第2の周波数帯のみを採用する請求項1又は2に記載のエンジンのノック制御装置。
  4. 前記第1の周波数帯の中心周波数が前記第2の周波数帯の中心周波数よりも低い請求項3に記載のエンジンのノック制御装置。
  5. エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段を更に含んで構成され、
    周波数別強度検出手段は、検出した運転状態が所定の領域にあるときに前記対象となる周波数帯を異ならせ、検出した運転状態が前記所定の領域以外の領域にあるときに前記対象となる周波数帯を全気筒について一致させる請求項1〜4のいずれかに記載のエンジンのノック制御装置。
  6. ノック判定手段の判定結果に応じて点火時期を変更する点火制御手段を更に含んで構成される請求項1〜5のいずれかに記載のエンジンのノック制御装置。
  7. 燃焼時における筒内圧力を気筒毎に、かつ振動成分を含んで検出する筒内圧力検出手段と、
    検出した圧力をもとに、筒内圧力の周波数帯毎の振動の大きさを、周波数別強度として気筒毎に検出する周波数別強度検出手段と、
    検出した周波数別強度をもとに、該当する気筒にノッキングが発生しているか否かを判定するノック判定手段と、を含んで構成され、
    周波数別強度検出手段は、
    ノッキングの特徴を示すものとして複数の周波数帯が設定され、第1の気筒について、前記複数の周波数帯から特定の周波数帯を含む1以上の周波数帯を選択する一方、第1の気筒以外の第2の気筒について、前記複数の周波数帯から前記特定の周波数帯を除く少なくとも1つの周波数帯を選択する手段と、
    筒内圧力検出手段により検出した圧力をもとに、第1及び第2の気筒の夫々について、選択した周波数帯の周波数別強度を検出する手段と、を含んで構成されるエンジンのノック制御装置。
  8. 燃焼時における筒内圧力を気筒毎に、かつ振動成分を含んで検出し、
    検出した圧力をもとに、第1の気筒について、ノッキングの特徴を示すものと設定された1以上の所定の周波数帯の振動の大きさを検出する一方、第1の気筒以外の第2の気筒について、ノッキングの特徴を示すものとして設定された、前記所定の周波数帯とは異なる少なくとも1つの周波数帯の振動の大きさを検出し、
    検出した振動の大きさをもとに、該当する気筒にノッキングが発生しているか否かを判定し、
    ノッキングが発生していると判定したときは、そのノッキングを抑制するための制御を行うエンジンのノック制御装置。
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