JP2005097081A - リン酸カルシウムウィスカーの製造方法 - Google Patents

リン酸カルシウムウィスカーの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】この発明は、大きな生産効率と、長軸長さが少なくとも数十μmオーダーのアパタイト結晶の合成とを両立させる手法を見出し、本手法を提供することを目的とする。
【解決手段】80〜250℃でオルトリン酸とプロトンとを生成するリン酸カルシウムゲル化合物を、要すれば酸化チタンとともに、水及び親水性有機溶媒の少なくとも一方を含む溶媒に、分散させて分散液を得る分散工程と、密閉容器内で前記分散液を80〜250℃で加熱する加熱工程とを有し、加熱前の分散液のpHを9以下とし、加熱後の分散液のpHを3.9〜9にすることを特徴とするリン酸カルシウムウィスカーの製造方法。
【選択図】図1

Description

この発明は、リン酸カルシウムウィスカーの製造方法に関し、更に詳しくは、骨や歯の生体材料、カラム等の充填材料、及び汚染物質の吸着等を目的とした環境材料、さらには、各種材料の補強材料等の合成方法として幅広く利用することができるリン酸カルシウムウィスカーの製造方法に間する。
現在までに、骨や歯の修復材料として、水酸アパタイト焼結体やリン酸カルシウム水和硬化材が開発され、実用化されているが、近年では、次世代の生体材料として、細胞と材料とを複合化させた再生医療を利用した補填材が期待されている。このような再生医療に用いられる材料として要求される項目としては、細胞や生体組織等が侵入しやすい気孔構造を有すること、生体適合性に優れる材質であること等が挙げられる。
このような材料の一つとして、生体親和性に優れた水酸アパタイトウィスカーを利用した多孔体が挙げられる。この多孔体の特徴は、ウィスカー同士の絡み合いにより気孔が形成されるために、そのウィスカーの形態制御により容易に気孔構造を制御できることである。但し、ある程度の気孔を形成させるために、数十〜数百μmオーダーのウィスカーが必要と思われる。
従来、低結晶性アパタイトゲルを出発原料とした数百nmオーダーの微細なアパタイト結晶の水熱合成方法(非特許文献1参照)、及び、縮合リン酸カルシウムゲルを出発原料とし、水熱処理前のpHを10〜11になる濃度のアンモニアを添加した数マイクロオーダーのアパタイト結晶の水熱合成によって、ウィスカーを製造していたが、いずれも多孔体用のウィスカーとしてサイズが十分でなかった(非特許文献2参照)。
一方、上記の多孔体を得るための数十〜数百μmオーダーのウィスカーを合成するためには、EDTAやクエン酸を用いた錯体分解法等による均一溶液からの水熱合成を用いる手法もあるが、これらの方法では、濃度を低く抑えた均一溶液を出発原料とするために、生産効率が低いといった問題があった。
例えば、クエン酸を用いた、均一溶液からの水熱合成では、20〜30μmのウィスカーが得られるものの、その出発原料のカルシウム濃度は、0.02Mである(非特許文献3)。また、EDTAを用いた、均一溶液からの水熱合成では、その出発原料のカルシウム濃度が比較的高い0.1Mの場合、長さが10μm以下のウィスカーしか得られていない(非特許文献4)。このことから、従来の技術においては、カルシウム濃度を高めると得られるウィスカーの長さが小さく成る傾向にあるので、長いウィスカーを得るにはカルシウム濃度を低くする必要があった。
日本化学会誌 1991(10) p.1402〜1407
Hosokawa Powder Technology Foundation Annual Report No.6 1998 p.87〜91 J.Mater.Sci.,29,1994,p.3399−3402 J.Chem.Tech.Biotechnol.,57,1993,p.349−353
そこで、この発明では、大きな生産効率と、長軸長さが少なくとも数十μmオーダーのアパタイト結晶の合成とを両立させる手法を見出し、本手法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、
80〜250℃でオルトリン酸とプロトンとを生成するリン酸カルシウムゲル化合物を、水及び親水性有機溶媒の少なくとも一方を含む溶媒に、分散させて分散液を得る分散工程と、密閉容器内で前記分散液を80〜250℃で加熱する加熱工程とを有し、加熱前の分散液のpHを9以下とし、加熱後の分散液のpHを3.9〜9にすることを特徴とするリン酸カルシウムウィスカーの製造方法であり、
請求項2は、
80〜250℃でオルトリン酸とプロトンとを生成するリン酸カルシウムゲル化合物及び酸化チタンを、水及び親水性有機溶媒の少なくとも一方を含む溶媒に、分散させて分散液を得る分散工程と、密閉容器内で前記分散液を80〜250℃で加熱する加熱工程とを有し、加熱前の分散液のpHを9以下とし、加熱後の分散液のpHを3.9〜9にすることを特徴とするリン酸カルシウムウィスカーの製造方法であり、
請求項3は、
前記分散工程において、pH調整剤を前記分散液に含有させる請求項1又は2に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法であり、
請求項4は、
前記加熱工程において、pH調整剤を前記分散液に含有させる請求項1〜3の何れか1項に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法であり、
請求項5は、
前記pH調整剤が、酸を含むpH調整剤である請求項3又は4に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法であり、
請求項6は、
前記pH調整剤が、尿素を含有するpH調整剤である請求項3〜5の何れか1項に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法であり、
請求項7は、
前記親水性有機溶媒が、少なくともアルコールを含む溶媒である請求項1〜6の何れか1項に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法であり、
請求項8は、
前記アルコールが、少なくとも2−プロパノールである請求項7に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法であり、
請求項9は、
前記リン酸カルシウムゲル化合物が、縮合リン酸カルシウムゲル化合物である請求項1〜8の何れか1項に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法であり、
請求項10は、
前記縮合リン酸カルシウムゲル化合物が、ピロリン酸カルシウムゲル、トリポリリン酸カルシウムゲル、およびヘキサメタリン酸カルシウムゲルより成る群から選択される少なくとも1種を含む請求項9に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法である。
従来技術によると、10μm以上の大きなアパタイトウィスカーを得るためには、出発原料の濃度を低く抑える必要があったが、この発明においては、出発原料の濃度が比較的高くても10μm以上の大きな長軸長を有するリン酸カルシウムウィスカーを供給できる。さらに、この発明の製造方法では、従来よりも結晶中に取り込まれた炭酸イオン量を多くすることもでき、吸収性生体材料としてより有利である。
また、酸化チタンの添加により副生成物であるリン酸水素カルシウムの生成を抑えることができるので、大きな生産効率でアパタイトウィスカーを製造することができる。
(分散工程)
この発明に係るリン酸カルシウムウィスカーの製造方法(以下において、単に、「この発明の方法」と略称することがある。)においては、先ず、80〜250℃でオルトリン酸とプロトンとを生成するリン酸カルシウムゲル化合物を、水及び親水性有機溶媒の少なくとも一方を含む溶媒に、分散させて分散液を得る分散工程を採用する。
この発明の方法におけるリン酸カルシウムゲル化合物は、80〜250℃に加熱するとオルトリン酸及びプロトンを生成するカルシウム含有化合物である限り特に制限がなく、好適例として、縮合リン酸カルシウムゲル化合物を挙げることができる。
前記縮合リン酸カルシウムゲル化合物としては、ピロリン酸カルシウムゲル、トリポリリン酸カルシウムゲル、及びヘキサメタリン酸カルシウムゲル等の縮合リン酸カルシウムゲル化合物を挙げることができ、この発明においてはこれらの群から選択される少なくとも1種を使用することができる。
トリポリリン酸カルシウムゲルの場合、下記の反応式により、80〜250℃に加熱するとオルトリン酸イオン及び水素イオンを生成し、カルシウムイオンとオルトリン酸イオンが反応することにより、アパタイトを形成する。トリポリリン酸カルシウムゲル以外の縮合リン酸ゲル化合物においてもこのトリポリリン酸カルシウムゲルと同様である。
Figure 2005097081
Figure 2005097081
この発明の方法においては、分散工程において、リン酸カルシウムゲル化合物は、ゲルを形成させることが出来れば、様々なリン酸塩とカルシウム塩とから得ることができる。例えば、縮合リン酸カルシウムゲルであれば、縮合リン酸ナトリウムと硝酸ナトリウムとを混合し、縮合リン酸カルシウムゲルを形成させることが出来る。
この発明の方法においては、出発原料にゲルを形成するリン酸カルシウムゲル化合物を用いているので、分散液におけるこのリン酸カルシウムゲル化合物の濃度が比較的高濃度でも目的のウィスカーを得ることができる。この発明においては、分散液中のカルシウム濃度が少なくとも0.3Mであっても、長軸長の大きなリン酸カルシウムウィスカーを製造することができる。
この発明に係るリン酸カルシウムウィスカーの製造方法における酸化チタンとしては、その結晶型についての制限がなく、例えばブルッカイト型、アナターゼ型、及びルチル型等のいずれの結晶型であってもよい。また、二酸化チタンは一般にTiOと言う一般式で表記されるのであるが、この発明における酸化チタンとしてはTi2n−1の一般式で示される結晶相を含んでいても良い。
この発明の方法に使用される酸化チタンは、その効果が大きくなるため、酸化チタンの一次粒子径が小さく、分散している方が好ましい。特に、酸化チタンのゾルやゲルを用いるのが好ましい。
この発明の方法における親水性有機溶媒としては、水に溶解し、又は混和可能な有機溶媒を挙げることができ、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、及びペンタノール等の親水性低級アルコール、エタンジオール、プロパンジオール、ブタンジオール、及びペンタンジオール等の親水性グリコール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル及びジプロピルエーテル等の、低級アルキル基を有するジアルキルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、及びトリオキサン等の環状エーテル、ジメチルケトン、ジエチルケトン、及びメチルエチルケトン等の、低級アルキル基を有するジアルキルケトン等を挙げることができる。これらの中でも親水性有機溶媒として前記親水性低級アルコールが好ましく、特に炭素数1〜4の低級アルキル基を有する低級アルコールが好ましい。
低級アルコールを分散工程における溶媒に使用すると、低級アルコールにリン酸カルシウムゲル化合物を分散させるだけで加熱後の分散液のpHを3.9〜9にすることができるので、分散液のpHをことさら調節する必要がなくなるので好都合である。
溶媒として前記低級アルコールを採用する場合、低級アルコールの中でも2−プロパノールが好適である。2−プロパノールを溶媒として使用すると、少ない添加量でpHの制御効果を発揮することができるため、その他の溶媒に比べて加熱前後のpH調整をより容易に行うことができる。
この発明の方法においては水及び親水性有機溶媒のいずれか一種を単独で使用することもでき、また前記の二種を併用することもできる。溶媒として、水と親水性有機溶媒との混合物を使用する場合、その混合物に対する親水性有機溶媒の濃度としては、例えば60容量%以下、特に50容量%以下であるのが好ましい。
この発明の方法における分散工程では、リン酸カルシウムゲル化合物及び更に要すれば酸化チタンを、水及び親水性有機溶媒の少なくとも一方を含む溶媒に、分散させて分散液を得る。
この場合、分散液におけるリン酸カルシウムゲゲル化合物の含有量としては、分散液100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜15重量部を挙げることができる。リン酸ゲル化合物の含有量が前記範囲内にあるとリン酸カルシウムウィスカーを好適に製造することができる。リン酸ゲル化合物の含有量が前記下限値よりも少ないと収量が少なくなるすぎることがあり、リン酸ゲル化合物の含有量が前記上限値よりも多いと得られるリン酸カルシウムウィスカーの大きさが小さくなりすぎることがある。また、分散液における酸化チタンの含有量としては、分散液100重量部に対して0.001〜0.1重量部、好ましくは0.005〜0.05重量部を挙げることができる。酸化チタンの含有量が前記下限値よりも少ないと効果が無いことがあり、酸化チタンの含有量が前記上限値よりも多いと必要以上の添加量となるため、好ましくない。また、前記分散液中でのリン酸ゲル化合物と酸化チタンとの含有比率(重量比)としては10:1〜1000:1が好ましく、特に50:1〜500:1が好ましい。
水及び親水性有機溶媒の少なくとも一方を含む溶媒に、前記リン酸カルシウムゲル化合物を混合するに際し、分散液内のリン原子に対するカルシウム原子のモル比(Ca/P)は、0.5〜2.0に、特に1.4〜1.8に調節するのが好ましい。リン酸カルシウムゲルとしてピロリン酸カルシウムゲル、トリポリリン酸カルシウムゲル、およびヘキサメタリン酸カルシウムゲルを用いた場合、前記モル比(Ca/P)は、それぞれ1.0、0.8、0.5となるため、これらのリン酸カルシウムゲルのみからカルシウムイオンやリン酸イオンを供給することにより、リン酸カルシウムウィスカーを合成しても良いが、好ましくは、最終的に得られるリン酸カルシウムウィスカーであるアパタイトのモル比(Ca/P)に合わせるように、リン酸カルシウムゲル化合物以外に、Caイオンを生成するカルシウム塩やリン酸イオンを生成するリン酸塩等を別途に添加しても良い。この場合、モル比は1.4〜1.8に調節するのが好ましい。つまり、これらのイオンの存在量はゲル化合物の組成のCa/Pモル比に合わせる必要は無く、過剰量でも良い。更には、アパタイトウィスカーの組成を制御するために、別途、炭酸イオン、フッ素イオン、塩化物イオン、陽イオン等を供給する化合物を添加し、アパタイト結晶構造中のカルシウムイオンサイト、リン酸イオンサイト及び水酸化物イオンサイトに各イオンを導入することも出来る。
水及び/又は親水性有機溶媒を含む溶媒と前記リン酸カルシウムゲル化合物とさらには酸化チタンとを混合する順序に制限はない。また、前記溶媒とリン酸カルシウムゲル化合物とさらには酸化チタンとを添加して攪拌混合して分散液を得る際の攪拌手段についても特に制限がない。
この発明の方法においては、次の加熱工程にて反応を行う前に前記分散液のpHを9以下に調節することが大事である。分散液のpHが9を越えると、得られるリン酸カルシウムウィスカーの長軸長さが1〜8μm程度の微細なウィスカーとなるのに対し、加熱前の分散液のpHが9以下であると、得られるリン酸カルシウムウィスカーの長軸長さが、10μm〜100μmの大きなウィスカーが得られる。加熱前のpHを調整するためには、pH調整剤を添加するのが好ましい。また、pHを9以下に調整することと相俟って、酸化チタンを添加することによりリン酸水素カルシウムの生成を抑えることができ、更にウィスカーの成長を促進する効果が奏される。
前記pH調整剤としては、次の加熱工程に供される分散液のpHが9以下にすることができる限り特に制限がなく、具体的にはpH7以下特にpH5以下に調整することのできる酸を挙げることができ、またpH7〜9に調整することのできるアルカリを挙げることができる。前記酸としては、硝酸、塩酸等のプロトン酸を挙げることができ、前記アルカリとしては、水酸化ナトリウム及び尿素等を挙げることができる。又、pH調節剤の添加により、その酸濃度及び出発原料濃度によっては、出発原料のリン酸カルシウムゲル化合物を溶解させた状態で用いても良い。
(加熱工程)
この発明の方法においては、前記分散工程で得られたところの、pHが9以下に調整された分散液を、80〜250℃に加熱し、しかもその加熱後の分散液のpHを3.9〜9に調整する。
加熱温度が80℃より低い場合には、ウィスカーの成長速度が遅いため、リン酸カルシウムウィスカーの長軸長が短く成り過ぎ、前記加熱温度が250℃を超える場合には、それ以上、リン酸カルシウムウィスカーの長軸長が増加することはなく、生産コスト面で不利となるため、好ましくない。
分散液を加熱すると分散液のpHが低下することがある。したがって、加熱後の分散液のpHを調整する必要がある。この発明の方法においては、加熱後の分散液のpHを3.9〜9に調整することが大事である。加熱後の分散液のpHが3.9を下回る場合には、得られる生成物の主成分がリン酸水素カルシウムとなるので、リン酸カルシウムウィスカーを得ることができない。また、加熱後の分散液のpHが9を超えると、ウィスカーの成長が抑えられ、10μm以上のリン酸カルシウムウィスカーを得ることができない。
加熱前後の分散液のpHの調整は、pH調整剤を分散液に添加することにより行うことができる。前記pH調整剤としては、前記分散工程で使用されるpH調整剤と同様のpH調整剤を使用することができ、例えば、硝酸または塩酸等の無機酸、酢酸等の有機酸、アンモニアまたは水酸化ナトリウム等のアルカリ、水熱処理により分解して、アルカリを放出する尿素等を挙げることができ、特に塩酸及び硝酸が好ましい。また、尿素もpH調整剤として好ましい。尿素を使用すると、水熱処理により温度の上昇と共に分解してアパタイト生成反応の進行とともに生成するプロトンを中和し、しかも生成する炭酸イオンによって分散液のpHをこの発明で規定する範囲内に容易に制御することができる。さらに尿素の分解により発生する炭酸イオンがアパタイトに取り込まれて炭酸含有アパタイトが形成される。炭酸含有アパタイトは、炭酸を含有していない水酸アパタイトに比べて、生体内で吸収される速度が早くて生体内置換材料として有用であり、細胞担体材料に使用可能な有利な材料として有用である。また、添加する尿素の分散液における濃度を調整することにより、得られるアパタイトウィスカーのアスペクト比を容易に制御することができる。
なお、加熱前のpHが9以下である分散液を加熱してもそのpHが3.9未満に低下しない場合には、特にこの加熱工程において分散液のpHを調整する必要がないが、pHにより、アパタイトウィスカーの大きさを制御することが出来るため、必要なアパタイトウィスカーの大きさに合わせてpHを本発明の範囲内で調整することも出来る。
分散液の加熱は、溶媒の容積が減少しないように行うことが必要である。したがって、分散液の加熱は、耐圧製の密閉容器内で行うことが望ましい。
分散液の加熱時間は、通常1〜48時間である。
かくして分散液の加熱が終了すると、得られる生成液中には、リン酸カルシウムウィスカーが生成している。この発明の方法により製造されるリン酸カルシウムウィスカーは、その平均長軸長が10〜100μmであり、従来品よりも大きなウィスカーである。ウィスカーは液中に存在しているため、濾過や遠心分離等でウィスカーを分離し、乾燥を経て、ウィスカーを取り出すことが出来るが、これらの分離・乾燥方法については特に限定しない。又、分離と同時に、或いは、分離後にウィスカーの洗浄を行っても良い。
以下、実施例および比較例を挙げて、この発明をより具体的に説明する。なお、この発明は実施例の内容に限定するものではない。
(実施例1〜13)
トリポリリン酸ナトリウム水溶液と硝酸カルシウム水溶液とをCa/P=1.67となるように混合したトリポリリン酸カルシウムゲルに表1に示す種類の溶媒を表1に示す添加量で添加し、次いで所定の濃度の尿素とアンモニアと硝酸とを添加し、その溶液を耐圧密閉用器内に充填し、140℃で24時間処理を行った。この時、加熱前の溶媒のpHは2〜7であり、加熱中の溶媒のpHは3.9〜7であった。得られた生成物は、XRD(X線回折分析)により主成分がリン酸カルシウムウィスカー(ヒドロシキアパタイト、HAp)であることを確認した。実施例1及び4〜6における、リン酸カルシウムウィスカーのSEM(走査型電子顕微鏡)写真を図1〜4に示す。これらにより、リン酸カルシウムウィスカーの結晶の長軸長さが10〜100μm程度であることが分かる。さらに、図6に示す実施例1、下記比較例4で得られたリン酸カルシウムウィスカー結晶のFT−IRスペクトル測定の結果により得られた炭酸イオンのピーク面積の比較により、従来の製造方法よりも、実施例1の方がアパタイトウィスカーの結晶中に炭酸イオンが、多く取り込まれていることが分かる。
(比較例1)
硝酸カルシウム水溶液とリン酸水素アンモニウム水溶液をCa/P=1.67となるように混合し、低結晶性アパタイトゲルを形成させた水溶液を耐圧密閉容器内に充填し、140℃で24時間処理を行った。得られた生成物は、XRDでアパタイト単一相であることを確認した。また、SEMによりリン酸カルシウムウィスカーの結晶の長軸長さが150nm程度であることが分かった。
(比較例2)
トリポリリン酸ナトリウム水溶液と硝酸カルシウム水溶液をCa/P=1.67となるように混合し、トリポリリン酸カルシウムゲルを形成させた液に、反応で生成するプロトンを中和するのに必要な理論量と同じ濃度となるようにアンモニアを添加し、その液を耐圧密閉用器内に充填し、140℃で24時間処理を行った。この時、加熱前の溶媒のpHは、10.3であり、加熱後の溶媒のpHは5.5であった。得られた生成物は、XRDでアパタイト単一相であることを確認した。また、SEMによりリン酸カルシウムウィスカーの結晶の長軸長さが1〜8μm程度であることが分かった。
(比較例3)
トリポリリン酸ナトリウム水溶液と硝酸カルシウム水溶液をCa/P=1.67となるように混合し、トリポリリン酸カルシウムゲルを形成させた液に、反応で生成するプロトンを中和するのに必要な理論量の20%濃度のアンモニアを添加し、その液を耐圧密閉用器内に充填し、140℃で24時間処理を行った。この時、加熱前の溶媒のpHは、10.1であり、加熱後の溶媒のpHは3.4であった。得られた生成物は、XRDでリン酸水素カルシウム(DCPA)が主成分であることが分かった。
(比較例4)
トリポリリン酸ナトリウム水溶液と硝酸カルシウム水溶液をCa/P=1.67となるように混合し、トリポリリン酸カルシウムゲルを形成させた液に、2−プロパノールを30体積%添加し、反応で生成するプロトンを中和するのに必要な理論量と同じ濃度となるようにアンモニアを添加し、その液を耐圧密閉用器内に充填し、140℃で24時間処理を行った。この時、加熱前の溶媒のpHは、10.4であり、加熱後の溶媒のpHは7.9であった。得られた生成物は、XRDでアパタイト単一相であることを確認した。また、図4に示す、SEMによりアパタイトウィスカーの結晶の長軸長さが2〜5μm程度であることが分かり、FT−IRの結果によりより得られた炭酸イオンのピーク面積の比較により、リン酸カルシウムウィスカーの結晶に含まれる炭酸イオン量が低いことが分かった。
(比較例5)
トリポリリン酸ナトリウム水溶液と硝酸カルシウム水溶液をCa/P=1.67となるように混合し、トリポリリン酸カルシウムゲルを形成させた液に、エタノールを10体積%添加し、その液を耐圧密閉用器内に充填し、140℃で24時間処理を行った。この時、加熱後の溶媒のpHは3.6以下であった。得られた生成物は、XRDでリン酸水素カルシウムが多量に存在していることを確認した。
各比較例及び実施例の結果を表1にまとめた。以上により、出発原料濃度を同じにして従来技術の合成法(比較例1〜5)に比べて、この発明での合成法により大きなアパタイトウィスカーを得ることができ、アパタイトウィスカーの結晶の長軸の長さが10μm以上のアパタイトウィスカーの結晶を得られることが分かる。
特に、実施例1〜6によると、pH調整剤として尿素を使用した場合、容易にpHの制御が可能になり、この発明の範囲内のpHとすることができる。また、実施例4〜6の各リン酸カルシウムウィスカーのSEM写真から、尿素濃度が低いほど、アスペクト比の高い結晶が得られることが分かり、ウィスカーの形態を制御することも可能である。それぞれのアスペクト比は、実施例4が約8、実施例5が約15、実施例6が約19であった。
更に、実施例7〜11によると、pH調整剤を添加しない場合においても、親水性溶媒としてアルコールを選択することにより、所定のpH範囲に制御することが可能である。
特に、実施例7及び比較例5によると、エタノールでは10vol%で所定のpHに制御できないが、2−プロパノールを用いた場合には、10vol%で所定のpHに制御することができ、ウィスカーを合成できることが分かる。そのため、2−プロパノールは、その添加効果が高く、容易にウィスカーを合成することができる。
また、実施例12〜13によると、pH調整剤として硝酸を添加することにより、より大型のウィスカーを合成することが可能となった。
Figure 2005097081
(実施例14〜19)
平均一次粒子径が20nmである酸化チタンゾルを、表2に示す所定濃度に表2に示す所定の溶媒に分散させた液に、トリポリリン酸ナトリウム水溶液と硝酸カルシウム水溶液とをCa/Pモル比が1.67となるように添加し、トリポリリン酸カルシウムゲルを形成させ、この液に2−プロパノ-ルを所定量添加し、更に所定の濃度のアンモニアと硝酸とを添加して分散液を得た。その分散液を耐圧密閉用器内に充填し、140℃で24時間の加熱処理を行った。この時、加熱前の溶液のpHは0.9〜8.4であり、加熱後の溶液のpHは4.4〜4.5であった。得られた生成物は、XRD(X線回折分析)により主成分がヒドロキシアパタイト(HAp)であることを確認した。実施例18のXRDスペクトルチャートを図7に示す。また、実施例18で得られたヒドロキシアパタイトのSEM(走査型電子顕微鏡)写真を図8に示した。この図8により、長軸長さが30〜90μm程度のリン酸カルシウムウィスカーが生成していることが分かった。
各実施例の結果を表2にまとめた。出発原料濃度を同じにした従来技術の合成法(比較例1、4)に比べて、この発明におけるリン酸カルシウムウィスカーの製造方法を用いると、より大きなリン酸カルシウムウィスカーを得ることができた。このリン酸カルシウムウィスカーの平均長軸長は30μm以上であった。また、加熱前のpHを硝酸やアンモニアでpH9以下に制御することが可能であり、さらに、親水性有機溶媒を添加することにより加熱後のpHを所定の範囲内に制御することが可能であった。
Figure 2005097081
図1は、この発明の実施例1におけるリン酸カルシウムウィスカーのSEM写真である。 図2は、この発明の実施例4におけるリン酸カルシウムウィスカーのSEM写真である。 図3は、この発明の実施例5におけるリン酸カルシウムウィスカーのSEM写真である。 図4は、この発明の実施例6におけるリン酸カルシウムウィスカーのSEM写真である。 図5は、この発明の比較例4におけるリン酸カルシウムウィスカーのSEM写真である。 図6は、この発明の実施例、比較例のFT−IRスペクトルチャートである。 図7は、実施例18におけるリン酸カルシウムウィスカーのSEM写真である。

Claims (10)

  1. 80〜250℃でオルトリン酸とプロトンとを生成するリン酸カルシウムゲル化合物を、水及び親水性有機溶媒の少なくとも一方を含む溶媒に、分散させて分散液を得る分散工程と、密閉容器内で前記分散液を80〜250℃で加熱する加熱工程とを有し、加熱前の分散液のpHを9以下とし、加熱後の分散液のpHを3.9〜9にすることを特徴とするリン酸カルシウムウィスカーの製造方法。
  2. 80〜250℃でオルトリン酸とプロトンとを生成するリン酸カルシウムゲル化合物及び酸化チタンを、水及び親水性有機溶媒の少なくとも一方を含む溶媒に、分散させて分散液を得る分散工程と、密閉容器内で前記分散液を80〜250℃で加熱する加熱工程とを有し、加熱前の分散液のpHを9以下とし、加熱後の分散液のpHを3.9〜9にすることを特徴とするリン酸カルシウムウィスカーの製造方法。
  3. 前記分散工程において、pH調整剤を前記分散液に含有させる請求項1又は2に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法。
  4. 前記加熱工程において、pH調整剤を前記分散液に含有させる請求項1〜3の何れか1項に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法。
  5. 前記pH調整剤が、酸を含むpH調整剤である請求項3又は4に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法。
  6. 前記pH調整剤が、尿素を含有するpH調整剤である請求項3〜5の何れか1項に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法。
  7. 前記親水性有機溶媒が、少なくともアルコールを含む溶媒である請求項1〜6の何れか1項に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法。
  8. 前記アルコールが、少なくとも2−プロパノールである請求項7に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法。
  9. 前記リン酸カルシウムゲル化合物が、縮合リン酸カルシウムゲル化合物である請求項1〜8の何れか1項に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法。
  10. 前記縮合リン酸カルシウムゲル化合物が、ピロリン酸カルシウムゲル、トリポリリン酸カルシウムゲル、およびヘキサメタリン酸カルシウムゲルより成る群から選択される少なくとも1種を含む請求項9に記載のリン酸カルシウムウィスカーの製造方法。

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