JP2005096862A - 離脱部材を有するキャップ及び薬剤収容容器 - Google Patents

離脱部材を有するキャップ及び薬剤収容容器 Download PDF

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Abstract

【課題】 開封を容易かつ安全に行えるキャップ、及び、複数の薬剤の混合前に使用に供するのを防止可能な薬剤収容容器を提供する。
【解決手段】 収容容器本体1と相対回転可能であるキャップ本体41と、キャップ本体41が収容容器本体1に対して所定の回転位置にあるときに、キャップ本体41から離脱して密封蓋部材の一部を露出させる離脱部材42とを有するキャップ40と、そのキャップ40を設けてある薬剤収容容器X。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体を収容可能な容器本体に装着可能であると共に、前記容器本体の開口部を封止する密封蓋部材の外側に覆設可能なキャップ、及び、このキャップを設けてある薬剤収容容器に関する。
従来、点滴などの輸液用薬剤等の液体を収納する薬剤収容容器は、その開口部をゴム製等の蓋部材(ゴム栓等)で密封し、その容器の開口部と蓋部材とを、樹脂製或いは金属製のキャップで密閉するように覆っている。
薬剤収容容器の使用に際しては、キャップの一部を破断或いは分離して蓋部材の一部を露出させる。そして、その露出した部位の蓋部材に注射針を刺し、ゴム栓を開けることなく点滴に供するようにしている。
ここで、蓋部材を開けないのは、点滴に供するまでに、薬剤収容容器内の輸液用薬剤に異物が混入するのを防止して容器内が汚染するのを避けるためであり、蓋部材と薬剤収容容器の開口部とをキャップで密閉するように覆うのは、点滴に供するまでに、蓋部材の注射針を刺す場所が微生物等に汚染されて注射針から微生物が注射用薬液に混入するのを防止するためである。
このような薬剤収容容器に装着可能なキャップとして、例えば、輸液用プルトップ付きキャップ(例えば、特許文献1)、或いは、キャップに外力を加えてキャップの一部を脆弱部から破断して分離し、蓋部材の一部を露出させる構成(例えば、特許文献2〜3)が知られていた。
特許文献1の輸液用プルトップ付きキャップは、プルトップ構造を有する上側蓋体と、ボトル上端部に単独接合するフランジ部が形成された下側蓋体と、この下側蓋体の開口を封止する封口用フィルム上にゴム栓(蓋部材)を有するように構成されていた。
使用に際しては、上側蓋体に備えられている引き千切り片を引っ張ることにより上側蓋体を取り外し、輸液針を露出する蓋部材に差し込んでボトル内に貫通させていた。
また、特許文献2に開示のキャップは、キャップの頂面と基部との間に切断用の薄肉部を設け、キャップの頂面を蓋部材側に押すことによって薄肉の脆弱部を破断してキャップの頂面と基部とを分離し、蓋部材を露出させるように構成されていた。
さらに、特許文献3に開示のキャップは、キャップを上方に押すと、キャップの一部は脆弱部から破断され、蓋部材の天面が露出する構成となっていた。
従って、上述したキャップは、キャップを開封して点滴などに供するまで蓋部材或いは薬剤収容容器の内部が汚染するのを防止できると共に、キャップの開閉が容易に確認できる(未開封を確実に確認できる)構成となっていた。
一方、前記薬剤収容容器には、複数(例えば2種類)の薬剤を収容しており、未使用時には2種類の薬剤を別々の収容部に隔離した状態で収容し、使用時には2種類の薬剤を収容した収容部を無菌的に連通させてこれら薬剤を混合し、点滴などに供することが可能な形態が知られていた。
このような薬剤収容容器として、各収容部を連通する連通部の封止状態を回転操作により解除するもの(例えば、特許文献4)があった。
このような薬剤収容容器においては、複数の薬剤の混合を、キャップ部分の回転等の簡単な操作で行うことが可能となっていた。
実開平3−94234号公報(実用新案登録請求の範囲、第5頁、第1〜2図参照)
特開平10−310162号公報(特許請求の範囲、段落0009〜0013、図1〜5参照)
実開平7−21564号公報(段落0006、図2参照)
特許3281388号公報(第13頁、第31図参照)
特許文献4に開示の薬剤収容容器においては、複数の薬剤の混合前に蓋部材に注射針を刺す等して点滴使用に供する、といった誤操作をする虞があった。
そのため、キャップを開封して蓋部材が露出した時点(つまり、注射針を蓋部材に刺す直前)で、複数の薬剤の混合が完了している薬剤収容容器であれば、このような誤操作を防止できると考えられる。
他方、上述した薬剤収容容器に装着可能なキャップにおいては、キャップを開封して蓋部材を露出させる際に、プルトップの引き千切り片を引っ張る構成(特許文献1)、或いは、キャップに外力を加えてキャップの一部を破断或いは分離する構成(特許文献2〜3)であるため、開封には面倒な作業が必要であった。
さらに、特許文献2〜3に開示の密封容器のキャップの構成では、脆弱部を破断した際に形成される破断端部が残る問題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、開封を容易かつ安全に行えるキャップ、及び、複数の薬剤の混合前に使用に供するのを防止可能な薬剤収容容器を提供する点にある。
(構成1)
上記目的を達成するための本発明に係るキャップの第1特徴構成は、
液体を収容可能な容器本体に装着可能であると共に、前記容器本体の開口部を封止する密封蓋部材の外側に覆設可能なキャップにおいて、
前記キャップは、
前記容器本体と相対回転可能であるキャップ本体と、
前記キャップ本体が前記容器本体に対して所定の回転位置にあるときに、前記キャップ本体から離脱して前記密封蓋部材の一部を露出させる離脱部材とを有する点にある。
本構成のキャップは、キャップ本体と離脱部材とで構成しており、キャップ本体が容器本体に対する所定の回転位置以外にあるときには離脱部材はキャップ本体と一体化した状態にある。しかし、離脱部材は、キャップ本体が容器本体に対して所定の回転位置にあるときにキャップ本体から離脱するように構成してあり、キャップ本体を容器本体に対して所定の回転位置に達するまで相対回転させると、離脱部材はキャップ本体から離脱可能となる。
このように、本発明の第1特徴構成に記載のキャップであれば、キャップ本体を容器本体に対して相対回転させて所定の回転位置に位置させない限り、離脱部材を離脱させて密封蓋部材の一部を露出させることができないため、使用に際しては、キャップ本体を容器本体に対して意識的に相対回転させる動作が必ず必要となる。
そのため、作業者が点滴等の作業を始める前に誤って離脱部材を離脱させてしまったり、収容容器の搬送時等に離脱部材が離脱してしまう、といった不都合が発生することがない。従って、例えば、キャップ本体が密封蓋部材の外側に無菌的に覆設されているような場合、使用直前まで密封蓋部材の無菌状態を確実に維持することができる。
一方、キャップ本体を容器本体に対して相対回転させてキャップを開封する際においては、所定の回転位置まで回転させるだけでよいため開封作業が容易である。さらに、キャップの開封は、離脱部材が離脱することにより完了するため、破断端部等が生じることがない。そのため、開封を容易かつ安全に行えるキャップを提供することができる。
(構成2)
本発明に係るキャップの第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記離脱部材が前記キャップ本体と共に回転可能に設けてある点にある。
本発明の第2特徴構成に記載のキャップであれば、離脱部材がキャップ本体と共に回転可能となり、キャップ本体が容器本体に対して所定の回転位置に達すると、キャップ本体から離脱部材が離脱可能となる。そのため、例えばキャップ本体のみを保持して容器本体に対して相対回転させれば、離脱部材を離脱可能な位置に到達させることができるため、離脱部材を離脱させる際の操作性が向上する。
(構成3)
本発明に係るキャップの第3特徴構成は、上記第1又は2特徴構成に加えて、
前記離脱部材の少なくとも1つの端部が、前記キャップ本体の周囲の一部を占めるように構成してある点にある。
本発明の第3特徴構成に記載のキャップであれば、離脱部材をキャップ本体から離脱させる際に、作業者が離脱部材の少なくとも1つの端部が位置するキャップ本体の周囲に手を添えると、離脱部材の少なくとも1つの端部を容易に保持することができる。そして、離脱部材の離脱方向に手を移動させると離脱部材をキャップ本体から容易かつ確実に離脱することができる。
(構成4)
上記目的を達成するための本発明に係る薬剤収容容器の第4特徴構成は、
上記第1〜3特徴構成の何れかのキャップを設けた薬剤収容容器とした点にある。
通常、薬剤を収容した容器は、使用直前まで厳密な無菌状態を維持することが要求される。そして、第1〜3特徴構成の何れかのキャップは、上述したように、使用に際してキャップ本体を容器本体に対して相対回転させる動作が必ず必要となるため、誤って離脱部材が離脱して開封状態となることがなくなり、使用直前まで密封蓋部材の無菌状態を確実に維持することができる。
つまり、本発明の第4特徴構成に記載の薬剤収容容器であれば、前記キャップを適用可能な薬剤収容容器となるため、使用直前まで確実に無菌状態を維持することができる薬剤収容容器となる。
さらに、この薬剤収容容器は開封を容易かつ安全に行えるキャップを備えるため、点滴などの使用に供し易い薬剤収容容器を提供することができる。
(構成5)
本発明に係る薬剤収容容器の第5特徴構成は、上記第4特徴構成に加えて、
前記容器本体が、第一薬剤を収容する第一収容部と、第二薬剤を収容すると共に前記第一収容部材と連通路を介して連通する第二収容部とを設けてあり、
前記連通路を封止する封止部材を設けると共に、前記封止部材は、前記連通路を封止した状態の封止姿勢と前記連通路の封止を解除した状態の開封姿勢とに切替自在に設けられ、
前記キャップ本体が前記容器本体に対して前記所定の回転位置に位置したときに、前記封止部材が開封姿勢となる点にある。
上述したように、キャップ本体が容器本体に対して所定の回転位置にあるとき、離脱部材はキャップ本体から離脱可能となっている。このとき、密封蓋部材の一部が露出可能となり、注射針等の液体移送手段を貫入できる状態となる。そして、キャップ本体が容器本体に対して所定の回転位置に位置したときに、封止部材が開封姿勢となるように構成されているため、第一薬剤は連通路を経て第二収容部材へと移動可能となり、第一薬剤と第二薬剤との混合は完了した状態となっている。
つまり、本発明の第5特徴構成に記載の薬剤収容容器であれば、離脱部材がキャップ本体より離脱可能で、かつ、液体移送手段を貫入できる状態になるタイミングと、第一薬剤と前記第二薬剤との混合が完了するタイミングとがほぼ一致する構成とすることができる。
この薬剤収容容器であれば、第一薬剤と第二薬剤との混合前に誤って液体移送手段を密封蓋部材に貫入させることはない。従って、第一薬剤と第二薬剤とを混合しないで患者に供するような誤操作を防止することができる。
(構成6)
本発明に係る薬剤収容容器の第6特徴構成は、上記第4又は5特徴構成に加えて、
前記容器本体に、前記キャップ本体の相対回転を制限する回転制限部を設けてある点にある。
本発明の第6特徴構成に記載の薬剤収容容器であれば、回転制限部を設けた所望の位置でキャップ本体の容器本体に対する相対回転を停止する等の制限を加えることができる。
例えば、離脱部材を離脱させる位置でキャップ本体の容器本体に対する相対回転を停止させるような位置に回転制限部を設ける構成とすれば、確実に離脱部材をキャップ本体から離脱させることができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1〜6に、本発明の薬剤収容容器Xの概略図を示す。
薬剤収容容器Xは主として医療用に用いられ、例えば、液体として医療用輸液等の薬液を患者等に供するための容器である。本実施例における薬剤収容容器Xは、未使用時には複数の薬剤を別々の収容部材に隔離した状態で収容し、使用時には複数の薬剤を収容した収容部を無菌的に連通させてこれら薬剤を混合し、点滴などに供することが可能に構成されているものを示す。
薬剤収容容器Xは、キャップ40と収容容器本体1とを有する。
キャップ40は、収容容器本体1に装着可能であると共に、収容容器本体1の開口部12を封止する密封蓋部材30の外側に覆設可能に形成されている。覆設可能とは、密封蓋部材30を覆うように設けてあることをいうものとする。このとき、キャップ40は、密封蓋部材30を無菌的に覆設するのが好ましい。
また、収容容器本体1は、複数(例えば2種類)の液体薬剤を別々に収容可能で、使用時にはこれら液体薬剤を無菌的に混合可能な形態とする。
この薬剤収容容器Xの使用に際して、キャップ40を開封して密封蓋部材30の一部を露出させ、その露出した箇所の密封蓋部材30に注射針(液体移送手段)を貫入させ、ゴム栓を開けずに点滴に供するようにしている。
以下に、各部材の詳細を述べる。
キャップ
キャップ40は、キャップ本体41と離脱部材42とを有する(図3参照)。
キャップ本体41は、収容容器本体1と相対回転可能に構成されている。具体的には、収容容器本体1における第一収容部材10の外周に設けられた装着係合部11とキャップ本体係合部43とが係合し、キャップ本体41と収容容器本体1とが相対回転可能となっている。
後述するように、キャップ本体41は熱可塑性材料で形成されている場合はある程度の変形が可能であるため、キャップ本体41を収容容器本体1に装着する際にキャップ本体41を押圧すると、キャップ本体係合部43が装着係合部11を乗り越えるように移動可能となる。このようにして、装着係合部11とキャップ本体係合部43とを係合させることができる。
離脱部材42は、キャップ本体41が収容容器本体1に対して所定の回転位置にあるときに、キャップ本体41から離脱して密封蓋部材30の一部を露出させるように構成されている。
離脱部材42は、例えば、キャップ本体41が円筒状で上面が平坦に形成される場合は、キャップ本体41の上面形状に対応した板状の部材とし、離脱部材42をキャップ本体41から離脱させたときに、キャップ本体41の一部が連通するように構成される。本実施例では、離脱部材42の中央部42aが嵌め込まれているキャップ本体41の中央孔部41aにおいて連通する場合を例示する。
キャップ本体41を収容容器本体1に対して相対回転させるとき、離脱部材42は、キャップ本体41と共に回転可能となるように構成するのが好ましい。
このように構成すると、例えば、作業者がキャップ本体41のみを保持して収容容器本体1に対して相対回転させれば、離脱部材42を離脱可能な位置に到達させることができるため、離脱部材42を離脱させる際の操作性が向上する。
また、離脱部材42の少なくとも1つの端部44が、キャップ本体41の周囲46の一部を占めるように構成する。
このように構成すると、離脱部材42をキャップ本体41から離脱させる際に、作業者が離脱部材42の少なくとも1つの端部44が位置するキャップ本体41の周囲46に手を添えると、離脱部材42の少なくとも1つの端部44を容易に保持することができる。そして、キャップ本体41が収容容器本体1に対して所定の回転位置に達したときに離脱部材42の離脱方向(図3:矢印方向)に手を移動させると、離脱部材42をキャップ本体41から容易かつ確実に離脱することができる。
本実施例では、このような端部を離脱部材42の両端(44a、44b)に設けた構成とする。
ここで、前記所定の回転位置とは、例えば、装着係合部11の一部に設けた切欠部14の位置とする。
このとき、離脱部材42の両端部44a、44bに、装着係合部11と係合する鍵部45a、45bをそれぞれ設ける。このように構成すると、離脱部材42の鍵部45が切欠部14以外の場所に位置しているときは鍵部45と装着係合部11とが係合しているため、離脱部材42はキャップ本体41と一体化した状態とすることができる。
一方、キャップ本体41を収容容器本体1に対して相対回転させ、離脱部材42の鍵部45が切欠部14に位置するまで回転させると(つまり、キャップ本体41が収容容器本体1に対して所定の回転位置にあるとき)、鍵部45と装着係合部11との係合が解除される。
そして、離脱部材42は、キャップ本体41から離脱可能となる。
そのため、離脱部材42が所定の回転位置(鍵部45と装着係合部11との係合が解除される位置)以外で離脱するのを防止できる。
つまり、キャップ本体41を収容容器本体1に対して相対回転させて所定の回転位置に位置させない限り、離脱部材42を離脱させて密封蓋部材30の一部を露出させることができないため、点滴に供する前には、キャップ本体41を収容容器本体1に対して意識的に相対回転させる動作が必ず必要となる。そのため、作業者が点滴作業を始める前に誤って離脱部材42を離脱させてしまう、或いは、薬剤収容容器Xの搬送時等に離脱部材42が離脱してしまう、といった不都合が発生することがない。そのため、使用直前まで密封蓋部材30の無菌状態を確実に維持することができる。
キャップ本体41は密封蓋部材30の外側に無菌的に覆設されているため、離脱部材42がキャップ本体41から離脱すると、キャップ本体41が中央孔部41aにより連通して密封蓋部材30の一部が露出することになる。
この時点で密封蓋部材30は外部空気と接触して密封蓋部材30の無菌状態は解除されたことになる。そして、直ちに露出した密封蓋部材30に注射針を液体移送手段侵入部31に貫入させると、注射針を貫入させる場所が微生物等に汚染されることは殆どないため、注射針から微生物の汚染源が注射用薬液に混入するのを防止できる。
一方、キャップ本体41を収容容器本体1に対して相対回転させてキャップ40を開封する際においては、キャップ本体41を収容容器本体1に対して所定の回転位置まで回転させるだけでよいため開封作業が容易である。さらに、キャップ40の開封は離脱部材42が離脱することにより完了するため、破断端部等が生じることがなく、安全に開封作業を行える。
キャップ本体41及び離脱部材42の形成材料は、ポリエチレン、ポリエチレンーポリプロピレン、ポリプロピレン、ポリエチエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の熱可塑性材料等とすることが可能である。キャップ本体41と離脱部材42とは別部材であるため、異なる材料により形成することが可能である。
密封蓋部材
第一収容部材10の連通路60の反対側にある開口部12は、密封蓋部材30により封止されている(図2〜3参照)。
密封蓋部材30は、ゴム材等の弾性材料で構成するのが好ましく、成形された密封蓋部材30全体がある程度弾性変形可能に構成してある。このように弾性変形可能に成形することにより、密封蓋部材30と第一収容部材10の内面とが密着できるため、第一収容部材10に収容されている第一薬剤が、第一収容部材10から漏洩することを防止することができる。
また、例えば、密封蓋部材30の中央部分には、注射針等の液体移送手段が貫入可能な液体移送手段侵入部31を設けると、注射針を貫入させる部位を容易に認識することができる。
収容容器本体
上述したように、本実施例における薬剤収容容器Xは、未使用時には複数の薬剤を別々の収容部材(第一収容部材及び第二収容部材)に隔離した状態で収容し、使用時には複数の薬剤を収容した収容部を無菌的に連通させてこれら薬剤を混合可能な形態である。以下に、この構成を詳述する。
(第一収容部材及び第二収容部材)
複数の薬剤を混合する混合機構としては、2室を連通させる公知の方法を用いればよい。具体的には、回転操作により連通孔の封止部が剥離し2室が連通するもの(例えば、特許3281388号公報、特開2001−161791号公報、特開平4−327850号公報、特開平4−367663号公報)、回転操作により連通孔の封鎖部材が連通孔に対し開放移動されるもの(例えば、特開平6−225920号公報、実公昭51−31252号公報)、2室の相対回動により閉鎖状態から連通状態に変わるもの(例えば、特開平4−329957号公報、特開平5−3905号公報)、押し込み操作により隔壁膜を破断して連通させるもの(例えば、実公昭51−9510号公報)等がある。これらの仕組みを用いると、広いスペースを要せず、キャップ部分の回転や押込み等の簡単な操作で2液を混合することができる。
本実施形態では、2種類の液体薬剤を回転操作により混合可能な形態を例示する。
図1〜2に示したように、収容容器本体1は、第一薬剤を収容した第一収容部材10と、第二薬剤を収容すると共に第一収容部材10と連通路60を介して連通する第二収容部材20とを設けてある。
上述したように第一収容部材10に設けられている開口部12は密封蓋部材30により密封封止されており、密封蓋部材30を軸心周りに回動可能にキャップ本体41が第一収容部材10(収容容器本体1)に係合装着されている。
第一収容部材10は第一薬剤を収容する薬剤収容空間13、第二収容部材20は第二薬剤を収容する薬剤収容空間21をそれぞれ形成し、これら空間は、それぞれ、収容する薬剤の量に応じた容量に形成することが可能である。例えば、薬剤収容空間13は20mL、薬剤収容空間21は480mLの容量を有するように構成してある。
第一収容部材10と第二収容部材20とは一体成形した形態であってもよく、別部材として成形した後、連通路60を介して連通するように接続する形態であってもよい。本実施例では、第一収容部材10と第二収容部材20とは別部材として成形した後、第一収容部材10の下部と第二収容部材20との上部とを嵌合させることにより接続したものを例示してある。
第一収容部材10と第二収容部材20とは任意の形状に成形することが可能であるが、第一収容部材10は、密封蓋部材30及びキャップ本体41を回動させる必要があるため、円筒状に成形するのが好ましい。また、第二収容部材20は、使用に際しての持ち運びに適した形状、例えば、円筒状、チューブ状の形状を採用することが可能である。
第一収容部材10の外側面には、キャップ本体41を係合装着可能な装着係合部11を設けてある。
第一収容部材10及び第二収容部材20の形成材料は、ポリエチレン、ポリエチレンーポリプロピレン、ポリプロピレン、ポリエチエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の熱可塑性材料等とすることが可能である。
尚、第一薬剤及び第二薬剤は、医療用輸液等の液体薬剤に限られるものではなく、例えば、一方が固体、或いは、粉末状の薬剤とすることも可能である。
(封止部材)
連通路60は、封止部材50により封止或いは開封自在となる。つまり、封止部材50は、連通路60を封止した状態の封止姿勢(図4参照)と連通路60の封止を解除した状態の開封姿勢(図5参照)とに切替自在に設けられている。
封止部材50が封止姿勢である時には、二種類の薬剤を別々の収容空間(薬剤収容空間13及び薬剤収容空間21)に隔離した状態で収容可能となり、封止部材50が開封姿勢である時には、二種類の薬剤を収容した収容空間を無菌的に連通させて二種類の薬剤を混合することが可能となる。
本実施例では、封止部材50は、連通路60を封止片により開閉することにより封止或いは開封自在に形成してある(図1〜2参照)。
そのため、連通路60は、第一収容部材10の下面(或いは第二収容部材20の上面)に設けた隔壁61に切り欠き部を設けて形成するのが好ましい。
封止片50は、例えば、密封蓋部材30に対して係合固定されており、第一収容部材10に密封蓋部材30およびキャップ本体41を嵌着した状態で、隔壁61に接当して連通路60を封止可能な接当部51を有する。
第一収容部材10に対してキャップ本体41を軸心周りに回動操作すると、接当部511の隔壁61に対する接当姿勢を変更することができる。つまり、接当部51は、隔壁61の連通路60を閉塞して第一薬剤と第二薬剤とを隔壁61で仕切って別々に保存可能な状態(封止姿勢:図4参照)から、上記回動操作を実行することにより、連通路60を連通させて第一薬剤と第二薬剤とを混合可能な状態(開封姿勢:図5参照)とに切替できるように構成してある。
そして、キャップ本体41が収容容器本体1に対して前記所定の回転位置に位置したときに、封止片(封止部材)50が開封姿勢となるように構成してある。
つまり、上述したように、キャップ本体41が収容容器本体1に対して前記所定の回転位置にあるとき、鍵部45と装着係合部11との係合が解除され、離脱部材42は、キャップ本体41から離脱可能となっている。このとき、密封蓋部材30の一部が露出可能となり、注射針を貫入できる状態となる。そして、キャップ本体41が収容容器本体1に対して前記所定の回転位置にあるとき、封止片50が開封姿勢となるように構成されているため、第一薬剤は連通路60を経て第二収容部材20へと移動し、第一薬剤と第二薬剤との混合は完了した状態となっている。
つまり、離脱部材42がキャップ本体41より離脱可能で、かつ、注射針を貫入できる状態になるタイミングと、第一薬剤と前記第二薬剤との混合が完了するタイミングとがほぼ一致する構成となる。
そのため、第一薬剤と第二薬剤との混合前に誤って注射針を密封蓋部材30に貫入させることはない。従って、第一薬剤と第二薬剤とを混合しないで患者に供するような誤操作を防止することができる。
そして、好ましくは第一薬剤と第二薬剤とを充分に混合させた後、注射針を密封蓋部材30に貫入した状態で薬剤収容容器Xを第一収容部材10が下になるように転倒させると、第一薬剤と第二薬剤との混合薬剤は注射針を経て患者に供される(図6参照)。
(回転制限部)
収容容器本体1に、キャップ本体41の相対回転を制限する回転制限部70を設けるのが好ましい(図3〜5参照)。
例えば、離脱部材42を離脱させる位置でキャップ本体41の収容容器本体1に対する相対回転を停止させるように、収容容器本体1(例えば、第1収容部材10の外側)に回転制限部70を、キャップ本体41に回転制限部70と係合する係止部71を、それぞれ設ける構成とする。このとき、回転制限部70と係止部71とが係合すればキャップ本体41の収容容器本体1に対する相対回転が停止し(図5参照)、確実に離脱部材42をキャップ本体41から離脱させることができる。
(別実施例)
上述した実施例では、離脱部材42をキャップ本体41から離脱させる際には、作業者が手で離脱させる旨を例示したが、これに限られるものではない。その他の実施形態として、例えば、キャップ本体41が収容容器本体1に対して所定の回転位置に達したときに、離脱部材42が、離脱部材42を押し上げる押上手段によりキャップ本体41から離脱可能となるように構成することが可能である。
このように構成すると、キャップ本体41が収容容器本体1に対して所定の回転位置に達すると、自動的に離脱部材42がキャップ本体41から離脱可能となるため、点滴等の作業効率が向上する。
本発明の薬剤収容容器の概略図 本発明の薬剤収容容器の要部概略図 本発明のキャップの概略図 封止部材の封止姿勢を示した要部概略図 封止部材の開封姿勢を示した要部概略図 本発明の薬剤収容容器を使用に供するときの要部概略図
符号の説明
1 収容容器本体
30 密封蓋部材
40 キャップ
41 キャップ本体
42 離脱部材
X 薬剤収容容器

Claims (6)

  1. 液体を収容可能な容器本体に装着可能であると共に、前記容器本体の開口部を封止する密封蓋部材の外側に覆設可能なキャップにおいて、
    前記キャップは、
    前記容器本体と相対回転可能であるキャップ本体と、
    前記キャップ本体が前記容器本体に対して所定の回転位置にあるときに、前記キャップ本体から離脱して前記密封蓋部材の一部を露出させる離脱部材とを有するキャップ。
  2. 前記離脱部材が前記キャップ本体と共に回転可能に設けてある請求項1に記載のキャップ。
  3. 前記離脱部材の少なくとも1つの端部が、前記キャップ本体の周囲の一部を占めるように構成してある請求項1又は2に記載のキャップ。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載のキャップを設けてある薬剤収容容器。
  5. 前記容器本体が、第一薬剤を収容する第一収容部と、第二薬剤を収容すると共に前記第一収容部材と連通路を介して連通する第二収容部とを設けてあり、
    前記連通路を封止する封止部材を設けると共に、前記封止部材は、前記連通路を封止した状態の封止姿勢と前記連通路の封止を解除した状態の開封姿勢とに切替自在に設けられ、
    前記キャップ本体が前記容器本体に対して前記所定の回転位置に位置したときに、前記封止部材が開封姿勢となる請求項4に記載の薬剤収容容器。
  6. 前記容器本体に、前記キャップ本体の相対回転を制限する回転制限部を設けてある請求項4又は5に記載の薬剤収容容器。
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