JP2005096201A - 平版印刷版原版および平版印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 支持体上に、(A)赤外線吸収剤と、(B)重合開始剤と、(C)重合性化合物と、(D)特定のフルオロ脂肪族基含有共重合体とを含有し、印刷インキ、湿し水またはこれらの両方により除去可能な画像記録層を有する平版印刷版原版、および該平版印刷版原版を、印刷機に装着し、赤外線レーザーで画像様に露光した後、平版印刷版原版に、油性インキと水性成分とを供給して、平版印刷版原版の赤外線レーザー未露光部分を除去し、印刷する平版印刷方法。
【選択図】 なし
Description
この平版印刷版を作製するため、従来、親水性の支持体上に親油性の感光性樹脂層(画像記録層)を設けてなる平版印刷版原版(PS版)が広く用いられている。通常は、平版印刷版原版を、リスフィルム等の原画を通した露光を行った後、画像部の画像記録層を残存させ、非画像部の画像記録層をアルカリ性現像液又は有機溶剤によって溶解して除去することで親水性の支持体の表面を露出させる方法により製版を行って、平版印刷版を得ている。
機上現像の具体的方法としては、例えば、湿し水、インキ溶剤又は湿し水とインキとの乳化物に溶解し又は分散することが可能な画像記録層を有する平版印刷版原版を用いる方法、印刷機のローラー類やブランケット胴との接触により、画像記録層の力学的除去を行う方法、湿し水、インキ溶剤等の浸透によって画像記録層の凝集力又は画像記録層と支持体との接着力を弱めた後、ローラー類やブランケット胴との接触により、画像記録層の力学的除去を行う方法が挙げられる。
なお、本発明においては、特別な説明がない限り、「現像処理工程」とは、印刷機以外の装置(通常は自動現像機)を使用し、液体(通常はアルカリ性現像液)を接触させることにより、平版印刷版原版の画像記録層の未露光部分を除去し、親水性支持体表面を露出させる工程を指し、「機上現像」とは、印刷機を用いて、液体(通常は印刷インキ及び/又は湿し水)を接触させることにより、平版印刷版原版の画像記録層の未露光部分を除去し、親水性支持体表面を露出させる方法及び工程を指す。
しかしながら、従来の紫外から可視領域の光を利用する画像記録方式を機上現像などの製版作業の簡易化に用いた場合、露光後も画像記録層が定着しないため室内光にたいする感光性を有し、平版印刷版原版を包装から出した後、機上現像が完了するまでの間、完全に遮光状態に保つ必要があった。
従来の紫外から可視領域の光を利用する製版方法では、感光性の平版印刷版原版に対して低照度から中照度で像様露光を行い、画像記録層における光化学反応による像様の物性変化によって画像記録を行う。これに対して、上述した高出力レーザーを用いる方法では、露光領域に極短時間に大量の光エネルギーを照射して、光エネルギーを効率的に熱エネルギーに変換させ、その熱により、画像記録層において化学変化、相変化、形態又は構造の変化等の熱変化を起こさせ、その変化を画像記録に利用する。従って、画像情報はレーザー光等の光エネルギーによって入力されるが、画像記録は光エネルギーに加えて熱エネルギーによる反応も加味された状態で行われる。通常、このような高パワー密度露光による発熱を利用した記録方式はヒートモード記録と呼ばれ、光エネルギーを熱エネルギーに変えることは光熱変換と呼ばれる。
上記のような重合反応などの反応を用いる方法は、重合体微粒子の熱融着により形成される画像部に比べ、画像部の化学結合密度が高いため画像強度を向上させることが可能であるが、機上現像性と、細線再現性や耐刷性との両立という点では未だ不十分であった。
(1) 支持体上に、(A)赤外線吸収剤と、(B)重合開始剤と、(C)重合性化合物と、(D)少なくとも下記(a)および(b)のモノマーの共重合体より得られるフルオロ脂肪族基含有共重合体とを含有し、印刷インキ、湿し水またはこれらの両方により除去可能な画像記録層を有する平版印刷版原版。
(a)下記一般式(I)または(II)で示されるフルオロアルキル(メタ)アクリレート:
(b)ポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体。
(2) 前記(D)フルオロ脂肪族基含有重合体が、前記画像記録層の固形分に対し 、1〜30重量%の割合で含まれることを特徴とする前記(1)に記載の平版印刷版原 版。
(3) 前記(A)赤外線吸収剤、(B)重合開始剤、および(C)重合性化合物の 全てまたは一部がマイクロカプセルに内包されていることを特徴とする前記(1)また は(2)に記載の平版印刷版原版。
(4) 前記画像形成層上に、さらに、印刷インキ、湿し水またはこれらの両方によ り除去可能な保護層を設けることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の 平版印刷版原版。
(5) 前記保護層が、(D)少なくとも下記(a)および(b)のモノマーの共重 合体より得られるフルオロ脂肪族基含有共重合体を含有することを特徴とする前記(4 )に記載の平版印刷版原版。
(a)下記一般式(I)または(II)で示されるフルオロアルキル(メタ)アクリレー ト:
(b)ポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体。
(6) 支持体上に、(A)赤外線吸収剤と、(B)重合開始剤と、(C)重合性化合物と、(D)少なくとも下記(a)および(b)のモノマーの共重合体より得られるフルオロ脂肪族基含有共重合体とを含有し、印刷インキ、湿し水またはこれらの両方により除去可能な画像記録層を有する平版印刷版原版を、印刷機に装着し、赤外線レーザーで画像様に露光した後、または、赤外線レーザーで画像様に露光した後、印刷機に装着し、前記平版印刷版原版に、油性インキと水性成分とを供給して、前記平版印刷版原版の赤外線レーザー未露光部分を除去し、印刷する平版印刷方法。
(a)下記一般式(I)または(II)で示されるフルオロアルキル(メタ)アクリレート:
(b)ポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体。
本発明の平版印刷版原版は、支持体上に、(A)赤外線吸収剤と、(B)重合開始剤と、(C)重合性化合物と、(D)少なくとも下記(a)および(b)のモノマーの共重合体より得られるフルオロ脂肪族基含有共重合体とを含有し、印刷インキ、湿し水またはこれらの両方により除去可能な画像記録層を有するものである。
本発明における画像記録層には、760〜1200nmの赤外線を発するレーザーを光源とする画像形成を効率的に行うことを可能にするため、赤外線吸収剤が含有される。赤外線吸収剤は、吸収した赤外線を熱に変換する機能を有している。この際発生した熱により、後述する重合開始剤(ラジカル発生剤)が熱分解し、ラジカルを発生する。本発明で用いられるかかる赤外線吸収剤は、波長760〜1200nmに吸収極大を有する染料又は顔料である。
好ましい染料としては、例えば、特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭60−78787号等の公報に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等の公報に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号等の公報に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号公報等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許第434,875号明細書記載のシアニン染料等を挙げることができる。
また、特に好ましい他の例として、特開2002−278057号公報に記載の特定インドレニンシアニン色素を挙げることができる。
さらに、赤外線吸収剤としては、水溶性であることが好ましいが、非水溶性の場合は、分散や混合溶媒に溶解する等の方法により添加することもできる。
本発明に用いることができる重合開始剤は、熱、光又はその両方のエネルギーにより、ラジカルを発生させ、後述する重合性化合物の硬化反応を開始、進行させる。このための重合開始剤としては、熱により分解してラジカルを発生する熱分解型のラジカル発生剤が有用である。このようなラジカル発生剤は前述した赤外線吸収剤と併用することで、赤外線レーザーを照射した際に赤外線吸収剤が発熱し、その熱によりラジカルを発生するものであり、これらの組合せによりヒートモード記録が可能となる。
ラジカル発生剤としては、オニウム塩、トリハロメチル基を有するトリアジン化合物、過酸化物、アゾ系重合開始剤、アジド化合物、キノンジアジドなどが挙げられるが、オニウム塩が高感度であり、好ましい。以下に、本発明においてラジカル重合開始剤として好適に用い得るオニウム塩について説明する。好ましいオニウム塩としては、ヨードニウム塩、ジアゾニウム塩、スルホニウム塩が挙げられる。本発明において、これらのオニウム塩は酸発生剤ではなく、ラジカル重合の開始剤として機能する。本発明において特に好適に用いられるオニウム塩は、下記一般式(ii)〜(iv)で表されるオニウム塩である。
本発明の画像記録層に用いる重合性化合物は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物であり、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いることができる。これらは、例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつ。モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物、及び単官能若しくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基や、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更にハロゲン基や、トシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
(ただし、R4及びR5は、H又はCH3を示す。)
感度の点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合、2官能以上が好ましい。また、画像部すなわち硬化膜の強度を高くするためには、3官能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。
また、画像記録層中の他の成分(例えばバインダーポリマー、重合開始剤、着色剤等)との相溶性、分散性に対しても、重合性化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や、2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、支持体や後述の保護層等との密着性を向上せしめる目的で特定の構造を選択することもあり得る。
以下、本発明において使用されるフルオロ脂肪族基含有共重合体(「フッ素系ポリマー」と略記することもある)について詳細に説明する。本発明で用いるフッ素系ポリマーは少なくとも下記(a)および(b)のモノマーの共重合体より得られる。
(a)下記一般式(I)または(II)で示されるフルオロアルキル(メタ)アクリレート:
(b)ポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体。
上記各基における置換基としては、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜12のアルキル基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜12のアリール基)、スルファモイル基、カルボキシル基が挙げられる。式IIIにおいて、好ましいYは炭素数2〜4の直鎖または分岐鎖アルキレン基であり、好ましいqは2〜50、より好ましくは3〜30の整数である。
本発明の画像記録層には、上記以外の成分、例えば、バインダーポリマー、界面活性剤、着色剤、焼き出し剤、重合禁止剤、高級脂肪酸誘導体、可塑剤、無機微粒子、低分子親水性化合物等を含有させることができる。
本発明では、画像記録層の皮膜特性や機上現像性の向上のため、バインダーポリマー用いることができる。バインダーポリマーとしては、従来公知のものを制限なく使用でき、皮膜性を有する線状有機ポリマーが好ましい。このようなバインダーポリマーの例としては、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ノボラック型フェノール系樹脂、ポリエステル樹脂、合成ゴム、天然ゴムが挙げられる。
アミド残基の具体例としては、−CH2 CH=CH2 、−CH2 CH2 −Y(式中、Yはシクロヘキセン残基を表す。)、−CH2 CH2 −OCO−CH=CH2 が挙げられる。
インキに対する溶解性又は分散性を向上させるためには、バインダーポリマーは、親油的な方が好ましく、湿し水に対する溶解性又は分散性を向上させるためには、バインダーポリマーは、親水的な方が好ましい。このため、本発明においては、親油的なバインダーポリマーと親水的なバインダーポリマーを併用することも有効である。
かかるバインダーポリマーは、従来公知の方法により合成することができる。側鎖に架橋性基を有するバインダーポリマーは、ラジカル重合又は高分子反応によって容易に合成できる。
バインダーポリマーの含有量は、画像記録層の全固形分に対して、10〜90質量%であるのが好ましく、20〜80質量%であるのがより好ましい。この範囲で、良好な画像部の強度と画像形成性が得られる。
また、重合性化合物とバインダーポリマーは、質量比で1/9〜7/3となる量で用いるのが好ましい。
本発明において、画像記録層には、印刷開始時の機上現像性を促進させるため、および、塗布面状を向上させるために界面活性剤を用いるのが好ましい。界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、本発明における(D)成分を除くフッ素系界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いられる両性界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、カルボキシベタイン類、アミノカルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル類、イミタゾリン類が挙げられる。
界面活性剤は、画像記録層に、0.001〜10質量%含有させることが好ましく、0.01〜5質量%含有させることがより好ましい。
本発明の画像記録層には、可視光域に大きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用することができる。具体的には、オイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等、及び特開昭62−293247号公報に記載されている染料を挙げることができる。また、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタン等の顔料も好適に用いることができる。
これらの着色剤は、画像形成後、画像部と非画像部の区別がつきやすいので、添加する方が好ましい。なお、添加量は、画像記録層中に、0.01〜10質量%の割合が好ましい。
本発明の画像記録層には、焼き出し画像生成のため、酸又はラジカルによって変色する化合物を添加することができる。このような化合物としては、例えばジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、チアジン系、オキサジン系、キサンテン系、アンスラキノン系、イミノキノン系、アゾ系、アゾメチン系等の各種色素が有効に用いられる。
本発明の画像記録層には、画像記録層の製造中又は保存中において(C)重合性化合物の不要な熱重合を防止するために、少量の熱重合防止剤を添加するのが好ましい。
熱重合防止剤としては、例えば、ヒドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩が好適に挙げられる。
熱重合防止剤は、画像記録層に、約0.01〜約5質量%含有させるのが好ましい。
本発明の画像記録層には、酸素による重合阻害を防止するために、ベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で画像記録層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、画像記録層の全固形分に対して、約0.1〜約10質量%であるのが好ましい。
本発明の画像記録層は、機上現像性を向上させるために、可塑剤を含有してもよい。
可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジオクチルフタレート、オクチルカプリルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジアリルフタレート等のフタル酸エステル類;ジメチルグリコールフタレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、トリエチレングリコールジカプリル酸エステル等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレエート等の脂肪族二塩基酸エステル類;ポリグリシジルメタクリレート、クエン酸トリエチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル等が好適に挙げられる。
可塑剤は、画像記録層に、約30質量%以下の割合で含有させることが好ましい。
本発明の画像記録層は、表面粗面化による界面接着性の強化、画像部の硬化皮膜強度向上及び非画像部の機上現像性向上のために、無機微粒子を含有してもよい。
無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、アルギン酸カルシウム又はこれらの混合物が好適に挙げられる。
無機微粒子は、平均粒径が5nm〜10μmであるのが好ましく、0.5μm〜3μmであるのがより好ましい。上記範囲であると、画像記録層中に安定に分散して、画像記録層の膜強度を十分に保持し、印刷時の汚れを生じにくい親水性に優れる非画像部を形成することができる。
上述したような無機微粒子は、コロイダルシリカ分散物等の市販品として容易に入手することができる。
無機微粒子の含有量は、画像記録層の全固形分に対して、20質量%以下であるのが好ましく、10質量%以下であるのがより好ましい。
本発明の画像記録層は、機上現像性向上のため、親水性低分子化合物を含有しても良い。親水性低分子化合物としては、例えば、水溶性有機化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコール類及びそのエーテル又はエステル誘導体類、グリセリン、ペンタエリスリトール等のポリヒドロキシ類、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンモノエタノールアミン等の有機アミン類及びその塩、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の有機スルホン酸類及びその塩、フェニルホスホン酸等の有機ホスホン酸類及びその塩、酒石酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸、アミノ酸類等の有機カルボン酸類及びその塩等が上げられる。
本発明においては、上記の画像記録層構成成分を画像記録層に含有させる方法として、いくつかの態様を用いることができる。一つは、例えば、特開2002−287334号公報に記載のごとく、該構成成分を適当な溶媒に溶解して塗布する分子分散型画像記録層である。もう一つの態様は、例えば、特開2001−277740号公報、特開2001−277742号公報に記載のごとく、前記(A)、(B)および(C)の全て又は一部をマイクロカプセルに内包させて画像記録層に含有させるマイクロカプセル型画像記録層である。さらに。マイクロカプセル型画像記録層において、該構成成分は、マイクロカプセル外にも含有させることもできる。ここで、マイクロカプセル型画像記録層は、疎水性の構成成分をマイクロカプセルに内包し、親水性構成成分をマイクロカプセル外に含有することが好ましい態様である。より良好な機上現像性を得るためには、画像記録層をマイクロカプセル型画像記録層とすることが有利である。
本発明の画像記録層は、同一又は異なる上記各成分を同一又は異なる溶剤に分散、又は溶かした塗布液を複数調製し、複数回の塗布、乾燥を繰り返して形成することも可能である。
塗布する方法としては、種々の方法を用いることができる。例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げられる。
本発明の平版印刷版原版は、画像記録層における傷等の発生防止、酸素遮断、高照度レーザー露光時のアブレーション防止などの目的のために、印刷インキ、湿し水またはこれらの両方により除去可能な保護層を画像記録層上に設けることもできる。
本発明においては、通常、露光を大気中で行うが、保護層は、画像記録層中で露光により生じる画像形成反応を阻害する大気中に存在する酸素、塩基性物質等の低分子化合物の画像記録層への混入を防止し、大気中での露光による画像形成反応の阻害を防止する。従って、保護層に望まれる特性は、酸素等の低分子化合物の透過性が低いことであり、更に、露光に用いられる光の透過性が良好で、画像記録層との密着性に優れ、かつ、露光後の機上現像処理工程で容易に除去することができるものであるのが好ましい。このような特性を有する保護層については、以前より種々検討がなされており、例えば、米国特許第3,458,311号明細書および特開昭55−49729号公報に詳細に記載されている。
ポリビニルアルコールの具体例としては、71〜100%加水分解された分子量300〜2400の範囲のものが好適に挙げられる。具体的には、例えば、株式会社クラレ製のPVA−105、PVA−110、PVA−117、PVA−117H、PVA−120、PVA−124、PVA−124H、PVA−CS、PVA−CST、PVA−HC、PVA−203、PVA−204、PVA−205、PVA−210、PVA−217、PVA−220、PVA−224、PVA−217EE、PVA−217E、PVA−220E、PVA−224E、PVA−405、PVA−420、PVA−613、L−8が挙げられる。
上記ポリビニルアルコール(PVA)等の(共)重合体の分子量は、2000〜1000万の範囲のものが好ましく使用でき、より好ましくは2万〜300万の範囲のものである。
更に、保護層には、他の機能を付与することもできる。例えば、露光に用いられる赤外線の透過性に優れ、かつ、それ以外の波長の光を効率よく吸収しうる、着色剤(例えば、水溶性染料)の添加により、感度低下を引き起こすことなく、セーフライト適性を向上させることができる。
本発明の平版印刷版原版に用いられる支持体は、特に限定されず、寸度的に安定な板状物であればよい。例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上述した金属がラミネートされまたは蒸着された紙またはプラスチックフィルム等が挙げられる。好ましい支持体としては、ポリエステルフィルムおよびアルミニウム板が挙げられる。中でも、寸法安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板が好ましい。
機械的粗面化処理の方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法等の公知の方法を用いることができる。
電気化学的粗面化処理の方法としては、例えば、塩酸、硝酸等の酸を含有する電解液中で交流または直流により行う方法が挙げられる。また、特開昭54−63902号公報に記載されているような混合酸を用いる方法も挙げられる。
陽極酸化処理の条件は、用いられる電解質により種々変わるので一概に特定することはできないが、一般的には、電解質濃度1〜80質量%溶液、液温5〜70℃、電流密度5〜60A/d m2 、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分であるのが好ましい。形成される陽極酸化皮膜の量は、1.0〜5.0g/m2 であるのが好ましく、1.5〜4.0g/m2 であるのがより好ましい。この範囲で、良好な耐刷性と平版印刷版の非画像部の良好な耐傷性が得られる。
また、支持体の色濃度としては、反射濃度値として0.15〜0.65であるのが好ましい。この範囲で、画像露光時のハレーション防止による良好な画像形成性と現像後の良好な検版性が得られる。
支持体に表面処理を施した後又は下塗層を形成させた後、必要に応じて、支持体の裏面にバックコートを設けることができる。
バックコートとしては、例えば、特開平5−45885号公報に記載されている有機高分子化合物、特開平6−35174号公報に記載されている有機金属化合物又は無機金属化合物を加水分解及び重縮合させて得られる金属酸化物からなる被覆層が好適に挙げられる。中でも、Si(OCH3 )4 、Si(OC2 H5 )4 、Si(OC3 H7 )4 、Si(OC4 H9 )4 等のケイ素のアルコキシ化合物を用いるのが、原料が安価で入手しやすい点で好ましい。
本発明の平版印刷版原版においては、必要に応じて、画像記録層と支持体との間に下塗層を設けることができる。下塗層が断熱層として機能することにより、赤外線レーザーによる露光により発生した熱が支持体に拡散せず、効率よく利用されるようになるため、高感度化が図れるという利点がある。また、未露光部においては、画像記録層の支持体からのはく離を生じやすくさせるため、機上現像性が向上する。
下塗層としては、具体的には、特開平10−282679号公報に記載されている付加重合可能なエチレン性二重結合反応基を有しているシランカップリング剤、エチレン性二重結合反応基を有しているリン化合物等が好適に挙げられる。
下塗層の塗布量(固形分)は、0.1〜100mg/m2 であるのが好ましく、3〜30mg/m2 であるのがより好ましい。
本発明の平版印刷方法においては、上述した本発明の平版印刷版原版を、赤外線レーザーで画像様に露光する。
本発明に用いられる赤外線レーザーは、特に限定されないが、波長760〜1200nmの赤外線を放射する固体レーザー及び半導体レーザーが好適に挙げられる。赤外線レーザーの出力は、100mW以上であるのが好ましい。また、露光時間を短縮するため、マルチビームレーザーデバイスを用いるのが好ましい。
1画素あたりの露光時間は、20μ秒以内であるのが好ましい。また、照射エネルギー量は、10〜300mJ/cm2 であるのが好ましい。
具体的には、平版印刷版原版を赤外線レーザーで露光した後、現像処理工程を経ることなく印刷機に装着して印刷する方法、平版印刷版原版を印刷機に装着した後、印刷機上において赤外線レーザーで露光し、現像処理工程を経ることなく印刷する方法等が挙げられる。
その結果、水性成分は露出した親水性の表面に付着し、油性インキは露光領域の画像記録層に着肉し、印刷が開始される。ここで、最初に版面に供給されるのは、水性成分でもよく、油性インキでもよいが、水性成分が未露光部の画像記録層により汚染されることを防止する点で、最初に油性インキを供給するのが好ましい。水性成分及び油性インキとしては、通常の平版印刷用の湿し水と印刷インキが用いられる。
このようにして、平版印刷版原版はオフセット印刷機上で機上現像され、そのまま多数枚の印刷に用いられる。
1.平版印刷版原版の作成
(1)支持体の作成
<アルミニウム板>
厚み0.3mmのアルミニウム板(材質1050)の表面の圧延油を除去するため、10質量%アルミン酸ソーダ水溶液を用いて50℃で30秒間、脱脂処理を施した後、毛径0.3mmの束植ナイロンブラシ3本とメジアン径25μmのパミス−水懸濁液(比重1.1g/cm3)を用いアルミ表面を砂目立てして、水でよく洗浄した。この板を45℃の25%水酸化ナトリウム水溶液に9秒間浸漬してエッチングを行い、水洗後、さらに60℃で20%硝酸に20秒間浸漬し、水洗した。この時の砂目立て表面のエッチング量は約3g/m2であった。
(実施例1〜5及び比較例1)
上記支持体上に、下記組成の画像記録層塗布液(1)をバー塗布した後、70℃、60秒でオーブン乾燥し、乾燥塗布量1.0g/m2の画像記録層を形成して平版印刷版用原版を得た。
・水 50g
・プロピレングリコールモノメチルエーテル 50g
・下記のマイクロカプセル(1)(固形分換算で) 5g
・下記の重合開始剤(1) 0.5g
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 0.5g
(日本化薬(株)製、SR444)
・表1のフルオロ脂肪族基含有共重合体(a) 表2に記載
油相成分として、トリメチロールプロパンとキシレンジイソシアナート付加体(三井武田ケミカル(株)製、タケネートD−110N)10g、ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬(株)製、SR444)3.15g、下記の赤外線吸収剤(1)0.35g、3−(N,N−ジエチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン(山本化成製ODB)1g、及びパイオニンA−41C(竹本油脂(株)製)0.1gを酢酸エチル17gに溶解した。水相成分としてPVA−205の4質量%水溶液40gを調製した。油相成分及び水相成分を混合し、ホモジナイザーを用いて12000rpmで10分間乳化した。得られた乳化物を、蒸留水25gに添加し、室温で30分攪拌後、40℃で3時間攪拌した。このようにして得られたマイクロカプセル液の固形分濃度を、20質量%になるように蒸留水を用いて希釈した。平均粒径は0.3μmであった。
実施例3の画像記録層塗布液中のフルオロ脂肪族基含有共重合体(a)を表1の(b)〜(f)に各々変える以外は、実施例3と同様にして平版印刷版用原版を各々得た。
上記支持体上に、下記組成の画像記録層塗布液(2)をバー塗布した後、100℃、60秒でオーブン乾燥し、乾燥塗布量1.2g/m2の画像記録層を形成して平版印刷版用原板を得た。
・下記の赤外線吸収剤(2) 0.05g
・上記の重合開始剤(1) 0.2g
・下記のバインダーポリマー(1) 0.5g
(平均分子量8万)
・重合性化合物 1.0g
イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート
(新中村化学工業(株)製、NKエステルM−315)
・ビクトリアピュアブルーのナフタレンスルホン酸塩 0.02g
・表1のフルオロ脂肪族基含有共重合体(a) 表2に記載
・メチルエチルケトン 18.0g
実施例13の画像記録層塗布液中のフルオロ脂肪族基含有共重合体(a)を表1の(b)〜(f)に各々変える以外は、実施例13と同様にして平版印刷版用原版を各々得た。
実施例3の画像記録層上に、下記組成の保護層塗布液(1)をバー塗布した後、125℃、80秒でオーブン乾燥し、乾燥塗布量0.5g/m2の保護層を形成して平版印刷版用原版を得た。保護層の塗布面状は均一性に優れたものであった。
・ポリビニルアルコール(ケン化度98.5%)
(クラレ(株)製、PVA105) 1.0g
・表1のフルオロ脂肪族基含有共重合体(a) 0.01g
・水 19.0g
実施例13の画像記録層上に、上記組成の保護層塗布液(1)をバー塗布した後、125℃、80秒でオーブン乾燥し、乾燥塗布量0.5g/m2の保護層を形成して平版印刷版用原版を得た。保護層の塗布面状は均一性に優れたものであった。
なお、本実施例において、フルオロ脂肪族基含有共重合体(a)を用いずに保護層を形成したところ、保護層の塗布面状は不均一であり、保護層に欠陥が観察された。
得られた平版印刷版原版を水冷式40W赤外線半導体レーザー搭載のCreo社製Trendsetter3244VXにて、出力9W、外面ドラム回転数150rpm、解像度2400dpiの条件で露光した。露光画像には細線チャートを含むようにした。得られた露光済み原版を現像処理することなく、ハイデルベルグ社製印刷機SOR−Mのシリンダーに取り付けた。湿し水(EU−3(富士写真フイルム(株)製エッチ液)/水/イソプロピルアルコール=1/89/10(容量比))とTRANS−G(N)墨インキ(大日本インキ化学工業社製)とを用い、湿し水を供給した後、毎時6000枚の印刷速度で印刷を行った。
(1)上述のようにして、100枚印刷を実施し、画像記録層の未露光部の印刷機上での機上現像が完了し、印刷用紙にインキが転写しない状態になるまでに要した印刷用紙の枚数を機上現像性として計測した。
上述したように、100枚印刷して非画像部にインキ汚れがない印刷物が得られたことを確認した後、続けて500枚の印刷を行った。合計600枚目の印刷物の細線チャート(10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、60、80、100および200μmの細線を露光したチャート)を25倍のルーペで観察し、途切れることなくインキで再現された細線幅により、細線再現性を評価した。(細線再現性における細線幅が細いほど、平版印刷版原版の感度が高い。)
上述したように、細線再現性の評価において印刷を行った後、更に印刷を続けた。印刷枚数を増やしていくと徐々に画像記録層が磨耗しインキ受容性が低下するため、印刷用紙におけるインキ濃度が低下した。インキ濃度(反射濃度)が印刷開始時よりも0.1低下したときの印刷枚数により、耐刷性を評価した。
結果を表2に示す。
Claims (6)
- 支持体上に、(A)赤外線吸収剤と、(B)重合開始剤と、(C)重合性化合物と、(D)少なくとも下記(a)および(b)のモノマーの共重合体より得られるフルオロ脂肪族基含有共重合体とを含有し、印刷インキ、湿し水またはこれらの両方により除去可能な画像記録層を有する平版印刷版原版。
(a)下記一般式(I)または(II)で示されるフルオロアルキル(メタ)アクリレート:
(b)ポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体。 - 前記(D)フルオロ脂肪族基含有重合体が、前記画像記録層の固形分に対し、1〜30重量%の割合で含まれることを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版原版。
- 前記(A)赤外線吸収剤、(B)重合開始剤、および(C)重合性化合物の全てまたは一部がマイクロカプセルに内包されていることを特徴とする請求項1または2に記載の平版印刷版原版。
- 前記画像形成層上に、さらに、印刷インキ、湿し水またはこれらの両方により除去可能な保護層を設けることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の平版印刷版原版。
- 前記保護層が、(D)少なくとも下記(a)および(b)のモノマーの共重合体より得られるフルオロ脂肪族基含有共重合体を含有することを特徴とする請求項4に記載の平版印刷版原版。
(a)下記一般式(I)または(II)で示されるフルオロアルキル(メタ)アクリレート:
(b)ポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体。 - 支持体上に、(A)赤外線吸収剤と、(B)重合開始剤と、(C)重合性化合物と、(D)少なくとも下記(a)および(b)のモノマーの共重合体より得られるフルオロ脂肪族基含有共重合体とを含有し、印刷インキ、湿し水またはこれらの両方により除去可能な画像記録層を有する平版印刷版原版を、印刷機に装着し、赤外線レーザーで画像様に露光した後、または、赤外線レーザーで画像様に露光した後、印刷機に装着し、前記平版印刷版原版に、油性インキと水性成分とを供給して、前記平版印刷版原版の赤外線レーザー未露光部分を除去し、印刷する平版印刷方法。
(a)下記一般式(I)または(II)で示されるフルオロアルキル(メタ)アクリレート:
(b)ポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体。
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