JP2005096043A - センターレス研削盤に使用される調整砥石と、その製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各部の形状、位置、寸法の精度を向上させることができて高品質な研削を可能となし、また組立の手間をなくして全体として安価に製造されるものとなす。
【解決手段】単体の砥石材料からなる円筒体70の外周面70aで、該円筒体70の中心線s1上の特定間隔位置ごとに環状凹み溝7dを形成され、該環状凹み溝7dのそれぞれは前記中心線s1と同心の円周面からなる底面部a1と、前記円筒体70の半径面からなり前記中心線s1方向で対向された一対の側面部a2、a2とを備えてなるものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、センターレス研削盤に使用される調整砥石と、その製法に関する。ここに、センターレス研削盤は従来より一般的に知られているもののほかに、後述する芯無円筒研削盤をも含む概念である。
左右方向に沿わせた支持ブレードを備え、該支持ブレードの前後側の一方に調整砥石車を、そして他方に研削砥石車を配設されたセンターレス研削盤は存在している。
上記研削盤で軸状ワークを研削する際は、支持ブレードの上端面に左右向きの軸状ワークの周面部を支持させて、調整砥石車と研削砥石車のそれぞれを適当速度で回転させた状態となし、次に該軸状ワークの周面部の前後方向での対向個所を研削砥石車と調整砥石車とで挟み付け、その後、これら研削砥石車と調整砥石車との相対距離を漸次に小さくなすように作動させる。これにより、軸状ワークは研削砥石車及び調整砥石車により回転されつつその周面部を研削される。
上記のようなセンターレス研削盤では、小径の軸状ワークを加工するため、特許文献1に示すように、前記支持ブレードを平面視櫛歯形状となされ、前記調製砥石を該支持ブレードと干渉しないような多フランジ形となされることがある。
該多フランジ形調製砥石は、具体的には、円盤形となされた複数の調製砥石要素体を形成してこれらの左右側面が平行となるように特定直線上に並列させると共に、隣接した調製砥石要素体の間に該調製砥石要素体よりも小径となされた円盤形のスペーサと、該スペーサと略同一径となされた厚めの紙等とを位置させてこれら全体をセンターレス研削盤の調製砥石軸に一体状に組み付けられる構造となされている。
このように形成された多フランジ形調製砥石は、隣接した左右の調製砥石要素体の個所に環状凹み溝が形成され、該環状凹み溝のそれぞれの内方に、支持ブレードの櫛歯形状の単一歯に相当する凸部個所が進入するものとなる。
該進入により、研削砥石と調製砥石とは該進入のない場合に較べてさらに近接することが可能となり、軸状ワークは支持ブレードの全厚に対し比較的小径であってもこれら研削砥石と調製砥石によりその周面を研削されるようになる。
特開2003−200334号公報
上記センターレス研削盤で高品質な研削を行うには、前記多フランジ形調製砥石は、各調製砥石要素体の周面の中心線を前記特定直線上に出来るだけ正確に合致させると共に、前記環状凹み溝に支持ブレードの前記凸部個所が出来るだけ正確且つ密状に進入するものとなすことが重要であり、このためには、前記調製砥石を構成する前記調製砥石要素体、前記スペーサ及び前記紙等の同心性や、それぞれの前記環状凹み溝についての、幅や前記特定直線上での位置を正確に確保することが必要である。
しかし、従来の多フランジ形調製砥石は、前記調製砥石要素体、前記スペーサ及び前記紙等を組み立てて形成されるものであって、該組立過程において前記紙が変形したり、それぞれの部材の形状及び寸法についての誤差が累積されるため、たとえその構成部材のそれぞれを正確な形状及び寸法となしても全体として充分な精度を確保することが極めて難しいのであり、これがために、前記支持ブレードとの隙間の調整や、前記調整砥石要素体の各々の振れ回りの是正などが必要となり、これに多大な手間がかかるものとなっている。
本発明はこれらの問題点を解消させることを目的としている。
上記目的を達成するため、本願の第1の発明は、請求項1に記載したように、単体の砥石材料からなる円筒体の外周面で、該円筒体の中心線上の特定間隔位置ごとの個所に環状凹み溝を形成され、該環状凹み溝のそれぞれは前記中心線と同心の円周面からなる底面部と、それぞれが前記円筒体の半径面からなっていて前記中心線方向で対向された一対の側面部とを備えてなることを特徴としている。
第2の発明は、請求項2に記載したように、単体の砥石材料体に特定直線を中心とした外周面を形成すると共に、ダイヤモンドホイールカッタで前記特定直線と同心の複数の環状凹み溝を前記特定直線上の特定間隔位置ごとに配置した状態の並列状に加工するように実施することを特徴とする。この際、砥石材料体は請求項3に記載したようにラバー砥石材料からなるものとなす。
上記した各発明の前記環状凹み溝のそれぞれは他の環状凹み溝の位置と無関係にその位置が決定されるものとなり、したがってそれぞれの前記環状凹み溝の位置は前記砥石材料体の他の部位の位置誤差と無関係になる。また前記砥石材料体の外周面と、前記環状凹み溝との中心線は正確に合致したものとなる。
上記した本発明によれば、次のような効果が得られる。
即ち、請求項1に記載の調整砥石によれば、前記円筒体の外周面や前記環状凹み溝についての、形状、位置及び寸法などの精度が従来のように組立に起因して損なわれることのないものとなって、これらの精度を良好に維持させることができるのであり、また各部精度の向上によって前記円筒体の外周面や環状凹み溝の振れ回りなどがなくなるため、前記環状凹み溝と前記支持ブレードの凸部個所との隙間を従来の半分程度にした状態の下で該環状凹み部の内方に該凸部個所を進入させることができて、高品質の研削を行わせることができるのであり、また調整砥石自体についての組立の手間がなくなるため、製造コストも相応に低減させることができるのである。
請求項2に記載の方法によれば、請求項1に記載した調整砥石を製造することができる。
この際、請求項3に記載のようにすれば、センターレス研削盤に適した調整砥石を容易且つ安価に製造できるようになる。
図1は本発明に係る調整砥石を使用したセンターレス研削盤の一種であるところの芯無円筒研削盤を示す平面図、図2は前記研削盤の要部を示しAは平面図でBは側面図、図3は前記研削盤の調整砥石車の一部を示す断面図、図4は前記研削盤の調整砥石を製造する装置を示す平面図、図5は前記研削盤の支持ブレードを示しAは側面図でBは正面図、図6は前記支持ブレードの平面図、図7は前記調整砥石車と前記支持ブレードの関係を示す一部平面図、図8は前記研削盤の作動説明図、図9は前記研削盤で軸状ワークを研削する状況を示す側面図である。
図1において、1はベッドであり、2はベッド1上に第一案内軌道1aを介してz軸方向(左右方向)の移動自在に設けられた調整砥石中間台、そして3はベッド1上に第二案内軌道1bを介してx軸方向(前後方向)の移動自在に設けられた研削砥石台である。
4はベッド1と同体状に設けられた調整砥石中間台2送り用の駆動モータで、調整砥石中間台2をネジ送り機構4aを介してz軸方向へ送り移動させるものである。
5はベッド1と同体部位に設けられた研削砥石台3送り用の駆動モータで、研削砥石台3をネジ送り機構5aを介してx軸方向へ送り移動させるものである。
調整砥石中間台2上には調整砥石台6が第三案内軌道2a及び図示しないネジ送り機構を介してx軸方向の位置変更可能に設けられている。該調整砥石台6上には砥石幅7aをワークwの研削部長さよりも大きくなされた調整砥石車7が左右一対の軸受8、8を介してz軸方向の回転中心線7b回りの回転自在に設けられると共に、この調整砥石車7をウオームホイールギヤ機構9を介して矢印方向alへ回転駆動するものとした調整砥石用モータ10が固設されている。
上記調整砥石車7は前記軸受8、8に回転自在に支持されて前記回転中心線7b回りへ回転される調整砥石軸7eに調整砥石7Aを固定したものとなされている。そして、調整砥石7Aの詳細は次のようになされているのであって、即ち、図3に示すようにラバー砥石材料からなる円筒体70の外周面70aの幅方向(z軸方向)上の特定間隔L1ごとの位置に特定幅b10の環状凸み溝7dを形成され、各環状凹み溝7dが前記円筒体70の中心線s1と同心で円筒体70の外周面70aより小さい半径の円周面となされた底面部a10と、前記円筒体70の半径面からなっていて前記中心線s1方向で対向された一対の側面部a20、a20とを備えたものであり、例えば、外周面70aの直径を230mmとなされ、外周面70a幅方向(z軸方向)上の17mm長さ間隔ごとの位置に幅b10が13.5mmの環状凸部7cを形成され、また外周面70a幅方向(z軸方向)上の17mm長さ間隔ごとの位置(z軸方向で隣接した2つの環状凸部7c、7c間の位置)mに幅b11が3.5mmの環状凹み溝7dを形成されると共に該環状凹み溝7dの深さd1を35mmとなされる。
該調整砥石7Aの製造は、例えば次のように行うのであって、即ち、図4に示すように、ラバー砥石材料からなる単体の円筒状砥石材料体71を特定回転中心s2回りへ送り回転される支持送り回転軸72、72に固定して、該円筒状砥石材料体71を送り回転させ、一方では該特定回転中心s2と平行な方向f3に送り移動可能となされ且つ該特定回転中心s2と直交する方向f4へも送り移動可能となされたカッター台73を設け、該カッター台73に石などの加工に使用されるダイヤモンドホイールカッタ74を装設し、該ダイヤモンドホイールカッタ74の作動状態の下でカッター台73を適宜に送り移動させて外筒面70a及び環状凹み溝7dを形成するように実施する。この際、必要に応じてダイヤモンドホイール74aは交換される。
また研削砥石台3の上面には砥石幅11aを調整砥石車7のそれ7aと略同一となされた研削砥石車11が左右一対の軸受12、12を介して回転中心軸1lb回りの回転自在に設けられると共に、研削砥石車11をベルト伝動機構13を介して矢印方向a2へ回転駆動するための研削砥石用モータ14が固設されている。この際、研削砥石車11の回転中心1lbは調整砥石車7のそれとほぼ同じ高さとなされる。
研削砥石車11と調整砥石車7との間にはワーク支持部16が送り砥石中間台2と同体状に設けてある。このワーク支持部16は軸状ワークwの両端部を受け止める−対のワーク端面受部材16a、16aと、軸状ワークwの周面下部を受け止めるワーク周面支持部16bとからなっている。
一対のワーク端面受部材16a、16aは研削砥石車11と調整砥石車7との左右各側となる個所で送り砥石中間台2と同体状箇所に上下方向及びx軸方向の位置調整可能に設けられるものであり、図2に示すように、ワーク端面受部材16a、16aのそれぞれは前記送り砥石中間台2に研削砥石車11側への張出状に固定された張出支持部材blと、この張出支持部材blの先端の特定高さ個所にz軸方向の特定軸線b2回りへ回転自在に装着されたワーク当接部材b3とからなっている。
ワーク周面支持部16bは一対のワーク端面受部材16a、16aの間となる送り砥石中間台2箇所にワーク端面受部材16a、16aに対して上下方向及びx軸方向への位置調整可能に設けられるもので、前記張出支持部材b1、b1の先部上面に設けられた結合部材b4と、これら結合部材b4を介して起立状に固定されワークw周面部の下部を支持するものとした平面視櫛歯状の支持ブレード17とを有するものとなされている。
該支持ブレード17の詳細について説明すると、図5及び図6に示すように、上端面cがワークwの周面部を支持する個所となされ且つ調整砥石車7側へ向けて漸次に降下する傾斜面となされており、またz軸方向に沿わせられて前記研削砥石車11と前記調整砥石車7の間に位置されると共にz軸方向に対する傾斜角度の変更可能で且つ上下方向及びx軸方向の位置調整可能となされており、また正面視方形の板状体となされていて、x軸方向の厚さt11を加工計画ワーク径の最大値に対応する大きさ(例えば加工計画ワーク径の最大値が12mmであるとき凡そ12.1mm)となされると共に、下部(下端から全高さの1/3〜3/5程度の範囲個所)17aの厚さt12を上部17bのそれt11よりも大きくなされていて下部17aと上部17bの間に下部厚さt12と上部厚さt11を連続させる傾斜厚部17cを形成されており、また上部17bの幅方向(z軸方向)上の適当間隔ごとの位置で前記厚さt11方向の一側に前記調整砥石車7の環状凸部7cに対応する特定幅の切込み17dを前記厚さt11方向の深さd2が漸次浅くなるように上側から下側へ向けて形成されると共に、上端面cの前記切込み17d位置よりも前記調整砥石車7の側の部分c1を超硬質材17eで形成されている。
この際、各切込み17dの幅b12はこれに対応した1つの前記環状凸部7cが該切込み17dの内方に図7に示すように進入して軸状ワークwを研削している状態の下で研削屑が支持ブレード17と調整砥石車7との間から円滑に排出され得る最小寸法となされる。
なお、17fは縦向きのネジ孔、そして17gは横向き透孔であり、これらは張出支持部材b1、b1に支持ブレード17を固定する際に使用されるものである。
次に上記芯無円筒研削盤で加工径範囲の最大値である12mmの直径の軸状ワークを直径10mmまで研削する場合のその使用例及び各部の作動について図8及び図9をも参照して説明する。この際、研削砥石車11としては、ダイヤモンド又はCBNなどの超砥粒ホイールが使用される。
先ず支持ブレード17に対する調整砥石車7のx軸方向の位置を図9に示すように加工径が12mmの軸状ワークw5に適するように位置させる。このとき、調整砥石車7の各環状凸部7cは支持ブレード17の対応する切込み17d内に僅かに進入した状態となると同時に、各環状凹み溝7dには支持ブレード17の切込み17d、17d間部位である凸部個所17tが進入した状態となる。この後、各部を作動状態にすると、研削砥石車11はx軸方向の後退側flの初期位置に送り移動された状態となり、また調整砥石車7はz軸方向の図8に示す初期位置plに送り移動された状態となり、また研削砥石車11と調整砥石車7とは何れも回転状態となる。
この状態の下で、予め用意してある調整砥石車7の砥石幅7aよりも短いものとなされた軸状ワークwを、一対のワーク端面受部材16a、16aの間でワーク周面支持部16b上に手作業により若しくはローディングロボットにより供給する。これにより、軸状ワークw5は図2に示す軸状ワークwと同様に支持ブレード17の支持面cの超硬質材個所c1と調整砥石車7の砥石周面とで支持される。
次に研削開始指令を図示しない制御装置に入力するのであり、これにより以下の作動が自動的に行われる。
即ち、先ず、送り砥石用サーボモータ4や研削砥石用サーボモータ5が必要に応じて正作動することにより、研削砥石車11が図2Aに示すようにx軸方向の前進側f2へ適当速度で送り変位され、軸状ワークw5の周面に接する位置p2からさらに0.1mmだけ前進側f2へ送り変位された位置p3に達して停止する。このとき研削砥石車11は軸状ワークw5の右側位置klに位置する。次に送り砥石用サーボモータ4が正作動して調整砥石車7がz軸方向の右側elへ特定距離(研削砥石車11の砥石幅11aの2倍よりも僅かに長い距離)glだけ送り移動されて右側終端位置p4に達する。このとき研削砥石車11は軸状ワークw5の左側位置k2に位置する。これにより、軸状ワークw5は従来のセンターレス研削盤による研削と同様に研削砥石車11に研削されてその直径が0.1mm減少した状態となる。
次に右側終端位置p4において研削砥石車11がさらに0.lmmだけ前述同様に前進側f2へ送り変位された位置p5に達して停止する。この後、送り砥石用サーボモータ4が逆作動して調整砥石車7がz軸方向の左側e2へ先と同じ特定距離glだけ送り移動されて左側終端位置p6に達する。このとき研削砥石車11は再び軸状ワークw5の右側位置klに位置する。これにより、軸状ワークw5は研削砥石車11に研削されてその直径がさらに0.lmm減少した状態となる
以後はこのような研削砥石車11の前進側flへの0.lmm送りと、調整砥石車7の左右何れかの側el又はe2への特定距離gl送りとからなる一単位の片道研削を必要な回数だけ繰り返し、軸状ワークw5の直径が10mmとなった時点で研削を終了する。この後、研削砥石車11及び調整砥石車7は初期位置plに復帰し、復帰後に支持ブレード17上の研削済みの軸状ワークw5を手作業により若しくはアンローディングロボットにより外方へ取り出す。
以上により一つの軸状ワークw5の研削が終了するのであり、以後は各軸状ワークについて同様の手順や作動が繰り返される。
このような研削中、加工径範囲の最大値である12mmの直径の軸状ワークw5の対応した負荷が支持ブレード17の上端面cの超硬質材17e上面に付与されるが、z軸方向で隣接した2つの切込み17d、17d間個所が補強リブとして機能すると共に支持ブレード17の下部17aの厚さが大きくなされているため、支持ブレード17は高品質の研削を実施するうえに十分な剛性を有するのである。また支持ブレード17の傾斜厚部17cは研削時の負荷に関連して発生する応力の集中を回避させる上で寄与する。
一方、上記芯無円筒研削盤で加工径範囲の最小値である6mmの直径の軸状ワークw6を直径4mm程度に研削する場合には、先と同様に、先ず支持ブレード17に対する調整砥石車7のx軸方向の位置を図9に示すように加工径が6mmの軸状ワークw6に適するように位置させる。
即ち、調整砥石車7の各環状凸部7cを支持ブレード17の対応する切込み17d内に大きく進入させ、軸状ワークw6を支持ブレード17の上端面cの高い側(研削砥石車側)に支持させて、該軸状ワークw6の周面に調整砥石車7の環状凸部7cの周面と研削砥石車11とを当接させるようにする。
このほかの点は先の場合に準じた研削加工を実施する。
該軸状ワークw6の研削では、調整砥石車7の環状凸部7cが支持ブレード17の切込み17d内に大きく進入するため、加工径範囲の最小値である6mmの直径の軸状ワークw6であっても、該軸状ワークw6の周面に調整砥石車7の環状凸部7cの周面と研削砥石車11とが支障なく当接するものとなる。この際にも、軸状ワークw6の研削に対応した負荷が支持ブレード17の上端面cの超硬質材17e上面に付与されるのであり、支持ブレード17は高品質の研削を実施するうえで先の場合よりも余裕のある剛性を有するものとして機能する。
上記した各軸状ワークw5、w6の研削では、軸状ワークw5、w6は従来のセンターレス研削盤によると同様に研削されると共に、従来の円筒研削盤におけると同様なトラバース研削が行われるものとなる。そして、調整砥石車7が右側elへ送り変位されているときは研削砥石車11は軸状ワークw5、w6の周面上を左側e2へ相対変位しつつ特定距離glだけ移動されるため、軸状ワークw5、w6が研削砥石車7の砥石幅7aよりも短いにも拘わらず、研削砥石車11の右端側も軸状ワークw5、w6に接して研削に寄与するのであり、また調整砥石車7が左側e2へ送り変位されているときは研削砥石車11は軸状ワークw5、w6の周面上を右側elへ相対変位されつつ特定距離glだけ移動されるため、軸状ワークw5、w6が研削砥石車11の砥石幅11aよりも短いにも拘わらず、研削砥石車11の左端側も軸状ワークw5、w6に接して研削に寄与する。一方、調整砥石車7と軸状ワークw5、w6とはこれらの摩擦接触に起因して、これらのz軸方向の相対変位は比較的小さいものとなる。従って、研削砥石車11の砥石周面11cの全幅が軸状ワークw5、w6の周面に接するものとなって均等に摩耗するものとなる。
研削砥石車11や調整砥石車7に対する軸状ワークw5、w6の位置は従来のセンターレス研削と同様に重要であり、従って軸状ワークw5、w6の径や材質などが変化したときは、支持ブレード17及びワーク端面受部材16a、16aのそれぞれの上下位置を調整したり、送り砥石中間台2と送り砥石台6とのx軸方向の相対変位により調整砥石車7と、支持ブレード17及びワーク端面受部材16a、16aとのx軸方向の距離を調整する。なお、必要であれば支持ブレード17を任意な方向へ傾斜させることも差し支えない。
また一対のワーク端面受部材16a、16aのz軸方向位置や、支持ブレード17のz軸方向長さは上記トラバース研削にとって重要であって、次のように決定される。
即ち、一対のワーク端面受部材16a、16aのz軸方向位置は図1に示すように調整砥石車7の左右の外側近傍位置となすのが一対のワーク端面受部材16a、16a間の距離以下の長さ範囲内での種々の長さの軸状ワークwを支障なく研削する上で好ましい。しかし、軸状ワークwが比較的長いときは調整砥石車7の左右各側部から外側へ比較的離して位置させることも差し支えないのであり、この状態での研削はワーク端面受部材16a、16aの位置に関連して、調整砥石車7のz軸方向の研削送り距離を大きくなすことが必要となる。逆に軸状ワークwが比較的短いときは、一対のワーク端面受部材16a、16aは調整砥石車7の左右各個部から内側へ寄せて互いに近接した状態に位置させることも差し支えないのであり、この状態での研削はワーク端面受部材16a、16aの位置に関連して、調整砥石車7のz軸方向の研削送り距離を小さくなすことが可能となる。
また支持ブレード17のz軸方向長さは一対のワーク端面受部材16a、16aのz軸方向間隔に出来るだけ合致させるのが、−対のワーク端面受部材16a、16a間の距離以下の長さ範囲内での軸状ワークwの長さの変化に広く適応させる上で有利であるが、軸状ワークWの長さによっては適当に短くなすことも可能である。
上記実施例では調整砥石車7をz軸方向へ送り変位させるトラバース研削を実施したが、調整砥石車7を研削砥石車11と正対させた状態としてz軸方向へ変位させることなく、研削砥石車11をx軸方向へのみ送り変位させるプランジ研削により軸状ワークwを研削することも差し支えない。
なお、本発明は上記芯無円筒研削盤のほか、従来の一般的なセンターレス研削盤にも実施することができるものである。
本発明に係るセンターレス研削盤の一種である芯無円筒研削盤を示す平面図である。 前記研削盤の要部を示しAは平面図でBは側面図である。 前記研削盤の調整砥石車の一部を示す断面図である。 前記研削盤の調整砥石を製造するための装置を示す平面図である。 前記研削盤の支持ブレードを示しAは側面図でBは正面図である。 前記支持ブレードの平面図である。 前記調整砥石車と前記支持ブレードの関係を示す平面図である。 前記研削盤の作動説明図である。 前記研削盤による軸状ワークの研削状況を示す側面図である。
符号の説明
7 調整砥石
7d 環状凹み溝
32 特定直線
70 円筒体
70a 外周面
71 砥石材料体
74 ダイヤモンドホイールカッタ
a1 底面部
a2 側面部
s1 中心線

Claims (3)

  1. 単体の砥石材料からなる円筒体の外周面で、該円筒体の中心線上の特定間隔位置ごとの個所に環状凹み溝を形成され、該環状凹み溝のそれぞれは前記中心線と同心の円周面からなる底面部と、それぞれが前記円筒体の半径面からなっていて前記中心線方向で対向された一対の側面部とを備えてなることを特徴とするセンターレス研削盤に使用される調整砥石。
  2. 単体の砥石材料体に特定直線を中心とした外周面を形成すると共に、ダイヤモンドホイールカッタで前記特定直線と同心の複数の環状凹み溝を前記特定直線上の特定間隔位置ごとに配置した状態の並列状に加工するように実施することを特徴とするセンターレス研削盤に使用される調整砥石の製造方法。
  3. ラバー砥石材料からなる前記砥石材料体を用いて実施することを特徴とする請求項2記載のセンターレス研削盤に使用される調整砥石の製造方法。
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JP2008307627A (ja) * 2007-06-13 2008-12-25 Mitsui Seiki Kogyo Co Ltd ドラム型調整車の研磨装置

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