JP2005093181A - 三次元高分子錯体及びそれからなる多孔質水素吸蔵材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 下記一般式(1):
R−(COOH)n
[式中、Rはテトラジン、トリアジン、キノキサリン、1,5−ナフチリジン、フェナジン、ピリダジン、ピリミジン、フタラジン、キナゾリン、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、キノリン、1,9,10−アンチリジン、9a−アザフェナレン、ヘプタアザフェナレン及びペリミジンからなる群から選択される一つの複素環を示し、nは1〜3の整数を示す。]
で表される第一の有機配位子と、金属原子と、前記金属原子に配位可能な原子を有する二座配位可能な第二の有機配位子とが三次元的に結合してなることを特徴とする三次元高分子錯体、並びにそれからなる多孔質水素吸蔵材料。
【選択図】 なし
Description
R−(COOH)n
[式中、Rはテトラジン、トリアジン、キノキサリン、1,5−ナフチリジン、フェナジン、ピリダジン、ピリミジン、フタラジン、キナゾリン、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、キノリン、1,9,10−アンチリジン、9a−アザフェナレン、ヘプタアザフェナレン及びペリミジンからなる群から選択される一つの複素環を示し、nは1〜4の整数を示す。]
で表される第一の有機配位子と、金属原子と、前記金属原子に配位可能な原子を有する二座配位可能な第二の有機配位子とが三次元的に結合してなることを特徴とする三次元高分子錯体である。
R−(COOH)n
[式中、Rはテトラジン、トリアジン、キノキサリン、1,5−ナフチリジン、フェナジン、ピリダジン、ピリミジン、フタラジン、キナゾリン、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、キノリン、1,9,10−アンチリジン、9a−アザフェナレン、ヘプタアザフェナレン及びペリミジンからなる群から選択される一つの複素環を示し、nは1〜4の整数を示す。]
で表される第一の有機配位子と、金属原子と、前記金属原子に配位可能な原子を有する二座配位可能な第二の有機配位子とが三次元的に結合してなることを特徴とするものである。
(i)先ず、前記第一の有機配位子と前記金属の塩とを溶媒中で混合し、第一の有機配位子と金属との錯体(金属錯体)を生成せしめる。次いで、その金属錯体を含む溶液と前記第二の有機配位子を含む溶液とを混合して目的の三次元高分子錯体を得る方法。
(ii)先ず、前記第二の有機配位子と前記金属の塩とを溶媒中で混合し、第二の有機配位子と金属との錯体(金属錯体)を生成せしめる。次いで、その金属錯体を含む溶液と前記第一の有機配位子を含む溶液とを混合して目的の三次元高分子錯体を得る方法。
Copper(II) sulfate pentahydrate 0.85gを380mLの無水エタノールに溶解し、1,2,4,5-tetrazine-3,6-dicarboxylic acid(tzdc)0.58gを加えて反応液を室温〜40℃で数日間加熱撹拌した。得られた反応混合物にトリエチレンジアミン(TED) 0.19gの無水トルエン(7mL)溶液を加え、オートクレーブ{テフロン(米国デュポン社の登録商標)内容器}を用いて120℃で3時間加熱撹拌した。得られた沈殿をろ過、メタノールで洗浄し、100℃にて減圧乾燥することによって本発明の三次元高分子錯体(Cu-tzdc-TED Complex)の粉末を得た。得られた粉末を粉末X線結晶構造解析およびガス吸着量測定装置にて確認したところ、確かに三次元規則構造をもった多孔質構造体であった。
Ni(II)のBF4塩160mgを30mLの無水メタノールに溶解し、1,2,4,5-tetrazine-3,6-dicarboxylic acid(tzdc)120mgを窒素下で加えて溶解した。この溶液を室温で撹拌し反応容器の底に粉末が析出するまで撹拌を続けた。得られた粉末を、窒素雰囲気下にてトリエチレンジアミン(TED)39mgの無水トルエン(7mL)溶液に加え、オートクレーブ{テフロン(米国デュポン社の登録商標)内容器}を用いて120℃で3時間加熱撹拌した。得られた沈殿をろ過により単離し、100℃にて減圧乾燥することによって本発明の三次元高分子錯体(Ni(tzdc) Complex)の粉末を得た。得られた粉末を粉末X線結晶構造解析およびガス吸着量測定装置にて確認したところ、確かに三次元規則構造をもった多孔質構造体であった。
Copper(II) sulfate pentahydrate 3.5gを1.6Lのメタノールに溶解し、テレフタル酸2.3g、ギ酸50mLを加えた。反応液を室温〜40℃で数日間加熱撹拌した。得られた反応混合物にトリエチレンジアミン(TED)0.79gのトルエン(30mL)溶液を加え、オートクレーブ{テフロン(米国デュポン社の登録商標)内容器}を用いて150℃で3時間加熱撹拌した。得られた沈殿をろ過、メタノールで洗浄し、100℃にて減圧乾燥することによって比較のための高分子錯体(Cu-BDC-TED Complex)の青色粉末を1.2g得た。
Ni(II)のBF4塩250mgを30mLのメタノールに溶解し、3,6-bis(2-pyridyl) 1,2,4,5-tetrazine(bptz)120mgを窒素雰囲気下で加えて溶解した。この溶液を室温で撹拌しおよそ4〜5時間ほどで淡赤色から深緑色に変化したが、さらに反応容器の底に粉末が析出するまで撹拌を続けた。得られた粉末を、窒素雰囲気下にてアセトニトリルに再溶解しトルエンを加えて数日間静置して沈殿を得た。得られた沈殿をろ過により単離し、100℃にて減圧乾燥することによって比較のための高分子錯体(Ni(bptz) Complex)の結晶を得た。
Zinc perchlorate hexahydrate 250mgを30mLのクロロホルム/アセトニトリル混合溶媒に溶解し、次いで3,6-bis(2-pyridyl)-1,2,4,5-tetrazine(bptz)120mgを加えて溶解した後、室温で静置した。析出した結晶をろ過により単離し、100℃にて減圧乾燥することによって比較のための高分子錯体(Zn(bptz) Complex)の榿色の結晶を得た。
Copper(II) formate 1.25gをメタノール(27ml)に溶解し、フマル酸0.58g、ギ酸1ml、Dimethylformamide(DMF)(17ml)溶液に加えた。反応液を室温〜40℃で数日間加熱撹拌した。反応混合物にトリエチレンジアミン(TED) 0.19gのトルエン(12.5ml)溶液を加え、オートクレーブ{テフロン(米国デュポン社の登録商標)内容器}を用いて150℃で3時間加熱撹拌した。得られた沈殿をろ過し、メタノールで洗浄した後、100℃にて減圧乾燥することによって比較のための高分子錯体(Cu-fuma-TED Complex)の緑色の固体を得た。
テレフタル酸の代わりに2,3-difluorobenzene-1,4-dicarboxy1ic acidを用いた以外は比較例1と同様にして比較のための高分子錯体(Cu-DFBDC-TED Complex)の緑色固体を得た。
テレフタル酸の代わりに2,3-dimethoxybenzene-1,4-dicarboxylic acidを用いた以外は比較例1と同様にして比較のための高分子錯体(Cu-DMBDC-TED Complex)の青色固体を得た。
単層カーボンナノチューブ(SWCNT)(Aldrich社製、ミクロ孔容量:0.17ml/g)を用いた。
炭素微粒子を用いた従来例として、引用文献:第29回炭素材料学会年会(2002年12月4日〜6日)要旨集、(2002),p162−163,[2B04]に記載の炭素微粒子のデータを引用した。
実施例1〜2及び比較例1〜7で得られた各試料について、高圧2成分吸着装置(日本ベル社製、商品名:FMS-BG)を用いて室温にて高圧水素ガス吸着測定を行った。なお、バックグラウンドデータはヘリウムを用いて行い、重量法に基づいて吸着量(試料に吸着した水素の量(重量%))を算出した。得られた結果を図1〜図3に示す。なお、比較例8の文献値は、図3に示した。
Claims (5)
- 下記一般式(1):
R−(COOH)n
[式中、Rはテトラジン、トリアジン、キノキサリン、1,5−ナフチリジン、フェナジン、ピリダジン、ピリミジン、フタラジン、キナゾリン、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、キノリン、1,9,10−アンチリジン、9a−アザフェナレン、ヘプタアザフェナレン及びペリミジンからなる群から選択される一つの複素環を示し、nは1〜4の整数を示す。]
で表される第一の有機配位子と、金属原子と、前記金属原子に配位可能な原子を有する二座配位可能な第二の有機配位子とが三次元的に結合してなることを特徴とする三次元高分子錯体。 - 前記金属原子が、銅、ニッケル、タングステン、パラジウム、クロム、ロジウム、モリブデン、亜鉛、ジルコニウム、マンガン、鉄、ルテニウム、オスミウム、銀、カドミウム、レニウム、イリジウム、コバルト及び金からなる群から選択される少なくとも一つの金属原子であることを特徴とする請求項1記載の三次元高分子錯体。
- 前記第二の有機配位子が、トリエチレンジアミン、ピラジン、ビピリジル、キノキサリン、ナフタリジン及びフェナジンからなる群から選択される少なくとも一つの二座配位子であることを特徴とする請求項1又は2記載の三次元高分子錯体。
- 平均細孔径が5〜15オングストロームに制御された多孔質材料であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の三次元高分子錯体。
- 請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の三次元高分子錯体からなることを特徴とする多孔質水素吸蔵材料。
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