JP2005092250A - 接触帯電装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 帯電ローラ2にAC+DCの電圧を印加する接触帯電装置において、その帯電ローラ2にAC+DCの電圧を印加してAC電流を変化させたときに感光体3の表面電位が所定の値に安定して一定となるAC電流を表面電位安定電流値Ihとしたとき、その表面電位安定電流値Ih以上表面電位安定電流値Ihの1.5倍までの電流値を、帯電ローラ2に流すAC電流とする。このようにすれば、DCの電圧のみを印加する場合に比べて温度や湿度等の環境変化に伴う被帯電体の表面帯電電位の変化が少ない。また、帯電ローラ2に流すAC電流を上記の範囲に規制するので、オゾンの発生を少なくできる。
【選択図】 図1
Description
このような帯電装置には、コロナ放電方式による帯電装置の他に、帯電ローラ等の帯電部材を直接感光体に接触させた状態で、そこに電圧を印加することにより感光体の表面を帯電する接触帯電方式の帯電装置がある。この接触帯電装置は、帯電時に発生するオゾンの量がコロナ放電方式に比べて少ないことが知られている。
また、このような接触帯電装置にも、印加する電圧が直流だけのDC印加方式と、交流と直流を共に印加するAC+DC印加方式とがあり、そのDC印加方式とAC+DC印加方式にも、それぞれ定電流方式と定電圧方式とがある。
そのオゾン生成物は、吸湿しやすい性質を持っているため、例えば高湿時などに吸湿して抵抗変化を生じさせるため、電子写真方式により感光体上に潜像を形成した際には、その潜像が乱れやすいということがあった。
しかしながら、このDC印加方式の場合には、温度及び湿度等の環境変化により帯電部材の抵抗値が変化するとそれに伴って帯電する感光体表面の帯電電位が変化しやすいという欠点があった。
例えば、図6に温度と帯電部材(帯電ローラ)の抵抗値との関係を示すように、温度が上昇すると帯電部材の抵抗値は小さくなる。
このようなDC印加方式の帯電装置としては、例えば特許文献1に記載されているものがあり、このものでは温度と湿度を測定し、ある環境条件では定電流制御を行ない、別の環境条件のもとでは定電圧制御を行なうようにすることで異常画像の発生を防止するようにしている。
しかしながら、このような画像形成装置では、その潤滑剤が感光体の表面に残留したトナーをクリーニングするクリーニングブレード等のクリーニング部材に影響を与えてしまい、トナーの中や感光体の表面に存在する微粒子がクリーニング部材をすり抜けてしまう量が多くなってしまうということがあった。
また、感光体の削れ防止効果を高めたり、その感光体の表面に対するトナーの離形性を高めたりする潤滑剤を使用しても、トナーの中などに存在する微粒子が感光体の表面に付着することによって起きるフィルミング現象が発生したりしないようにして、良好な帯電性能が得られるようにすることも目的とする。
上記帯電部材にAC+DCの電圧を印加してAC電流を変化させたときに上記被帯電体の表面電位が所定の値に安定して一定となるAC電流を表面電位安定電流値Ihとしたとき、その表面電位安定電流値Ih以上表面電位安定電流値Ihの1.5倍までの電流値を、帯電部材に流すAC電流としたものである。
そうすれば、2段階で上記AC電流が上記範囲内の規制電流値になるように制御されるので、異常画像の発生とフィルミングの発生を、より確実に防止することができる。
そうすれば、帯電音を聞くことによって周波数を変更すれば、それによって交流電流値も変化する。そして、上記所定の音量を帯電音が聞こえない音量としておけば、接触帯電装置を耳ざわりな帯電音がしないようにすることができる。
そして、その周波数の調整は、製造段階で行なうようにするとよい。そうすれば、周波数を製造段階で帯電音が聞こえないレベルにまで調整しておくようにすることにより、最初の使用時に帯電音が聞こえないようにすることができる。
また、AC+DCの電圧を印加する方式は、帯電動作時にオゾンが多く発生しやすいという短所があるが、その点に関しては帯電部材に流すAC電流を、表面電位安定電流値Ih以上表面電位安定電流値Ihの1.5倍までの範囲とすることによって低い範囲に規制するので、オゾンの発生を少なくして異常画像の発生を防止することができる。
図1はこの発明による接触帯電装置の一実施形態例を画像形成装置の作像部と共に示す構成図である。
この接触帯電装置1は、画像形成装置の作像部に帯電部材である帯電ローラ2を設ける。その帯電ローラ2は、図示しないバネ等の付勢力により被帯電体である感光体3の表面に、帯電に適した所定の加圧力で圧接している。
その感光体3は、矢示A方向に回転可能に支持されており、その感光体3の回りには現像装置4と、転写ローラ5と、クリーニング装置6と、除電ランプ7とがそれぞれ設けられている。
その接触帯電装置1により帯電された感光体3の表面は、露光装置9から照射される光により露光され、そこに静電潜像が形成される。
一方、図示しない給紙機構から転写紙Pが給送され、その転写紙Pが上レジストローラ11と下レジストローラ12との間に挾持されて一旦停止して、感光体3の表面に形成されているトナー像の画像先端と同期を取るタイミングで給送される。
そして、転写ローラ5による画像の転写後に感光体3上に残った残留トナーは、感光体3が矢示A方向に回転を続けることによりクリーニング装置6まで移送され、そこでクリーニングブレード6aにより掻き取られ、クリーニング装置6内に回収される。
その後、感光体3上に残った残留電位は、クリーニング装置6と帯電ローラ2との間に設けられている除電ランプ7により除電され、次の帯電ローラ2による帯電に備える。
そして、その接触帯電装置1により帯電ローラ2に流す電流である帯電電流値を、図2で説明する表面電位安定電流値Ih以上その表面電位安定電流値Ihの 1.5倍(好ましくは 1.2倍)までの電流値としている。
図2は、直流成分の電圧と交流成分の電圧を重畳した電圧(AC+DCの電圧)を帯電ローラ2に印加して、AC電流を変化させたときの感光体3の表面電位の変化を測定した実験結果である。なお、その際のDC側の印加電圧は−600Vである。
したがって、接触帯電装置1において、帯電ローラ2にAC+DCの電圧を印加した際に流すAC電流は、図2に示した表面電位安定電流値Ih以上になるようにすれば、感光体3の表面を常に一定の電位に帯電することができる。
それによって、上述したような潤滑剤を使用する画像形成装置であって、クリーニング部材をすり抜けた微粒子が帯電ローラ2の位置まで達するものがあったときでも、その帯電ローラ2に流れるAC電流は最大でも表面電位安定電流値Ihの 1.5倍までの低い範囲の電流値となるため、微粒子の溶融を防いでフィルミングの発生を防止することができる。
図3は、帯電ローラにDC電圧のみを印加して、その際の帯電ローラへの印加電圧と感光体表面の帯電電位との関係を示した線図である。
接触帯電装置では、一般的に帯電ローラにDC電圧のみを印加したときには、図3に示す電圧Vhのところから感光体が帯電し始め、その電圧Vhから絶対値で大きくなる側(図3で右方側)の電圧で、その帯電は継続される。なお、この電圧Vhは、帯電ローラの材質等によって決まる数値である。
今、電圧Vhを放電開始電圧、感光体上の帯電された表面電位をVopc、帯電ローラへの印加電圧をVrとすると、表面電位Vopcは、Vopc=Vr−Vhとなる。
そこで、図3で説明した帯電ローラにDC電圧のみを印加した際に得られる放電開始電圧Vhと、帯電ローラへAC+DCの電圧を印加する際のAC側の電圧との関係を求めるために行なった実験の結果を表1,表2に示す。
なお、実験結果の評価は、形成したドット画像を目視により評価することとした。
また、Vhの絶対値に対する交流の振幅倍率が1.83倍となる1100Vになると、ドット画像の濃度が上昇し始めた(評価△)。これは、負帯電を行なって、負に帯電したトナーで現像を行なう電子写真方式の画像形成装置では、帯電が十分に行なわれなくなるとドット画像の濃度が上昇し始めることによるものである。
そして、その振幅倍率が1.85倍となる1200Vになると、ドット画像の濃度が上昇し始め(評価△)、その倍率が2.0倍になる1300Vになると、帯電異常画像のない良好な画像が得られた(評価○)。
そして、そのマイクロコンピュータのRAMには、この接触帯電装置で使用する帯電ローラの前述した表面電位安定電流値Ih及び放電開始電圧(直流)Vhが、予め記憶されている。
そして、この制御装置50は、帯電用電源(図1の帯電用電源8を参照)に対して、交流電圧を変更する交流電圧変更信号を出力すると共に、周波数を大きくするように変更する周波数変更信号も出力する。
すなわち、図5のフローがスタートすると、まずステップ1で帯電ローラに印加する交流成分の電圧が、その交流の振幅が図3で説明した放電開始電圧Vhの絶対値の2.0倍以上になる電圧であるか否かを判断する。
そこでは、帯電ローラに流れるAC電流が、表面電位安定電流値Ih以上その表面電位安定電流値Ihの1.5倍までの範囲の規制電流値にあるか否かを判断する。
一方、ステップ2の判断でAC電流が規制電流値内になくてNOの判断をしたときには、ステップ5へ進んで周波数を大きくする。
すると、周知のように周波数を変更すると交流電流値も変化するので、上述したAC電流が大きくなる。
そこで、上記AC電流が、まだ規制電流値内に入っていなければ、まだ周波数を大きくするのが不足しているので、再びステップ5へ戻ってさらに周波数を大きくし、ステップ6でそのAC電流が規制電流値内に入るとステップ4へ進んで、現在設定している条件(周波数)で固定し、この処理を終了する。
なお、上記周波数は、帯電時に発生する帯電音と関係が深いため、この接触帯電装置を搭載する画像形成装置の製造段階では、予め設定する帯電音の所定の音量を、例えば耳で聞こえなくなる音、もしくは小さな音にすることにより周波数を決めるようにするとよい。
請求項1の接触帯電装置によれば、帯電部材に流すAC電流を、被帯電体の表面電位が安定する範囲で極力低い範囲に規制するので、オゾンの発生を少なくして異常画像の発生を防止することができると共に、フィルミングの発生も防止することができる。
3:感光体(被帯電体) 8:帯電用電源
50:制御装置
Claims (5)
- 被帯電体に帯電部材を接触させた状態で該帯電部材に交流成分の電圧と直流成分の電圧とを重畳したAC+DCの電圧を印加することにより前記被帯電体を帯電する接触帯電装置において、
前記帯電部材にAC+DCの電圧を印加してAC電流を変化させたときに前記被帯電体の表面電位が所定の値に安定して一定となるAC電流を表面電位安定電流値Ihとしたとき、該表面電位安定電流値Ih以上その表面電位安定電流値Ihの1.5倍までの電流値を、前記帯電部材に流すAC電流としたことを特徴とする接触帯電装置。 - 被帯電体に帯電部材を接触させた状態で該帯電部材に交流成分の電圧と直流成分の電圧とを重畳したAC+DCの電圧を印加することにより前記被帯電体を帯電する接触帯電装置において、
前記帯電部材にDC電圧のみを印加してその電圧を徐々に変化させたときに前記被帯電体が帯電し始める電圧を放電開始電圧Vhとしたとき、前記帯電部材に印加する交流成分の電圧を、その交流の振幅が前記放電開始電圧Vhの絶対値の2.0倍以上になる電圧としたことを特徴とする接触帯電装置。 - 請求項2記載の接触帯電装置において、前記帯電部材に印加する交流成分の電圧を、その交流の振幅が前記放電開始電圧Vhの絶対値の2.0倍以上になる電圧にしても前記帯電部材に流すAC電流が、前記帯電部材にAC電流を流したときに前記被帯電体の表面電位が所定の値に安定して一定となる表面電位安定電流値Ih以上その表面電位安定電流値Ihの1.5倍までの範囲の規制電流値にならないときには前記帯電部材に印加する交流成分の電圧の周波数を大きくする側に変更して該AC電流が前記範囲内の規制電流値になるように制御する制御手段を設けたことを特徴とする接触帯電装置。
- 帯電動作時に発生する帯電音が所定の音量になるように前記周波数を調整するようにしたことを特徴とする請求項3記載の接触帯電装置。
- 前記周波数の調整は、製造段階で行なうことを特徴とする請求項4記載の接触帯電装置。
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JP2008033014A (ja) * | 2006-07-28 | 2008-02-14 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置および帯電装置 |
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2004
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