JP2005092115A - ズームレンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】 画角の小さい望遠端においてもゴーストの発生を効果的に抑制できるズームレンズを提供する。
【解決手段】 物体側より順に、正の第1のレンズ群G1と、負の第2のレンズ群G2と、開口絞りStと、正の第3のレンズ群G3と、正の第4のレンズ群G4とを備える。第1のレンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズL1と、両凸面の正レンズである第2レンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第3レンズL3とを含む。第1レンズL1と第2レンズL2との接合面S2に反射防止膜を形成する。第3レンズL3,第2レンズL2での内面反射により生じた不要光は接合面S2の反射防止膜により減衰される。第2レンズL2の像側面は像側に凸なので、そこでの内面反射による不要光は光軸に対して大きな角度をもち、像面まで達しにくい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばデジタルスチルカメラ(以下、単にデジタルカメラという。)に好適に用いられるリアフォーカスタイプのズームレンズに関し、特に望遠端での画角が比較的小さいズームレンズに関する。
従来より、ビデオカメラ用のズームレンズとして、例えば全系を4群で構成し、第1レンズ群および第3レンズ群を固定とし、第2レンズ群を光軸方向に移動することにより変倍を行い、それに伴う像点位置の移動と合焦(フォーカシング)を第4レンズ群により行うようなリアフォーカスタイプのものが知られている。このようなタイプのズームレンズとしては、例えば特許文献1に記載されているものがある。
特開2001−324676号公報
特許文献1に記載されたズームレンズでは、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとからなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとにより第1のレンズ群G1を構成すると共に、負メニスカスレンズと正メニスカスレンズとの接合面に反射防止膜を形成している。この接合面の反射防止膜は、2つのレンズ面の間を往復した反射光が像面に達することで生ずるゴーストフレアを低減する目的で形成されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載されたズームレンズでは、上記の接合レンズのうち、像側に配置されるレンズは、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズであり、その像側の面(光出射面)が像側に凹(物体側に凸)となっているため、この面への光線入射状態は垂直入射に近い。そのため、この面で反射した光がさらに接合面で反射すると、その反射光は光軸と平行に近い光路をとる。この場合、接合面には反射防止膜が施されているものの、そこでの反射光の強度を完全にゼロにするわけにはいかず、幾分かの反射光が光軸とほぼ平行な光路をたどって像面に達するため、依然としてゴーストフレアが生ずるおそれがある。特に、このような現象は、例えばズーム比を大きくするために、望遠端での画角を小さく(すなわち、望遠端での倍率を大きく)した場合に顕著に現れることが予想される。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたもので、その目的は、画角の小さい望遠端においてもゴーストの発生を効果的に抑制することができるズームレンズを提供することにある。
本発明のズームレンズは、物体側より順に、正の屈折力を有する第1のレンズ群と、負の屈折力を有する第2のレンズ群と、開口絞り部材と、正の屈折力を有する第3のレンズ群と、正の屈折力を有する第4のレンズ群と備え、第1のレンズ群が、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両側面が凸面の正レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとを含み、かつ、負メニスカスレンズと正レンズとの接合面に反射防止膜を形成するようにしたものである。
本発明のズームレンズでは、正メニスカスレンズにおける内面反射により生じた不要光や、両凸面の正レンズにおける内面反射により生じた不要光が、負メニスカスレンズと正レンズとの接合面に形成された反射防止膜の存在によって減衰される。しかも、両凸面の正レンズにおける内面反射により生じた不要光は、光軸に対して大きな角度をもつので、像面にまで達することが少なくなる。
本発明のズームレンズでは、第2のレンズ群が広角端から望遠端への変倍の際に像側に移動するものであり、第4のレンズ群が第2のレンズ群の移動に伴う像面変動を補正するように移動するものであるように構成することが可能である。そして、本発明は、ズームレンズの望遠端における半画角が12度以下である場合に特に好適に適用される。
反射防止膜は、負メニスカスレンズの像側面に接して形成するのが好ましい。また、正メニスカスレンズの屈折率N3は条件式(1)を満足するのが好ましい。また、負メニスカスレンズの屈折率N1および正レンズの屈折率N2は条件式(2)を満足するのが好ましい。また、正レンズのアッベ数ν2は条件式(3)を満足するのが好ましい。
本発明のズームレンズによれば、正メニスカスレンズにおける内面反射により生じた不要光や、両凸面の正レンズにおける内面反射により生じた不要光を、負メニスカスレンズと正レンズとの接合面に形成された反射防止膜の存在によって減衰させることができる。しかも、両凸面の正レンズにおける内面反射により生じた不要光は、光軸に対して大きな角度をもつので、像面にまで達することが少なくなる。このため、一般にゴーストが発生しやすい望遠端においても、ゴーストを効果的に抑制することができる。
特に、正メニスカスレンズの屈折率N3を1. 8よりも小さくすれば、正メニスカスレンズにおける内面反射による不要光の発生自体を抑制できるので、ゴーストの発生をより効果的に低減できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、単に実施の形態という。)について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係るズームレンズの一構成例を表すものである。図1(A)は広角端におけるレンズ配置を示し、図1(B)は望遠端におけるレンズ配置を示している。符号Zobjで示す側が物体側、すなわち、撮影用の被写体が存在する側であり、符号Zimgで示す側が結像側(像面側)である。また、符号Siは、最も物体側の構成要素の面を1番目(S1)として、像面側に向かうに従い順次増加するi番目の光透過面を示す。絞りはS11で示している。符号Diは、i番目の面とi+1番目の面との光軸上の面間隔を示す。
図1に示した本実施の形態に係るズームレンズ1は、例えばデジタルカメラに搭載して好適なものであり、光軸Z1に沿って、物体側より順に、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4を備えている。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には、開口絞りStが設けられている。このズームレンズ1の図示しない結像面(撮像面)には、CCDなどの撮像素子(図示せず)が配置される。CCDの撮像面付近には、撮像面を保護するためのカバーガラスL11が配置されている。
このズームレンズ1は、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3とが固定群となっている。また、第2レンズ群G2を光軸Z1方向に移動させることにより変倍が行われるようになっている。また、第4レンズ群G4を光軸Z1方向に移動させることにより、変倍時に発生する像面位置の変動を補正すると共に、物体距離の変化による合焦を行うようになっている。
第1レンズ群G1は、全体として正の屈折力を有している。この第1レンズ群G1は、物体側から順に、例えば第1レンズL1〜第3レンズL3を配設した構成となっている。第1レンズL1は、物体側に凸面を向けた負のメニスカスレンズとなっている。第2レンズL2は、両凸レンズで構成される。第1レンズL1と第2レンズL2とは、互いに接合され、その接合面S2には反射防止膜が形成されている。より詳細には、第1レンズL1の像側面(光出射面)に反射防止膜が形成され、所定の接合剤によって第2レンズL2と接合されている。第1レンズL1の屈折率は高く(例えば1.8以上)、第2レンズL2の屈折率はより低い(例えば1.5〜1.6程度)。接合剤の屈折率は第2レンズL2の屈折率と同程度(例えば1.56程度)である。第3レンズL3は、物体側に凸面を向けた正のメニスカスレンズによって構成される。反射防止膜としては、広い波長域で良好な反射防止が可能な多層構造のものを用いるのが好ましいが、単層構造のものであってもよい。
第2レンズ群G2は、全体として負の屈折力を有している。この第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凹の第4レンズL4と、両凹の第5レンズL5)と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第6レンズL6とを配設した構成となっている。第5レンズL5と第6レンズL6とは、互いに接合されている。
第3レンズ群G3は、全体として正の屈折力を有している。この第3レンズ群G3は、少なくとも1面が非球面形状である単一の第7レンズL7によって構成されている。第7レンズL7は、製造性を考慮して、プラスチックレンズであることが望ましい。
第4レンズ群G4は、全体として正の屈折力を有している。この第4レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第8レンズL8および両凸形状の第9レンズL9からなる接合レンズと、少なくとも1面が非球面形状の第10レンズL10)を有して構成される。第10レンズL10は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズである。非球面形状を有する第10レンズL10は、製造性を考慮して、プラスチックレンズであることが望ましい。
このズームレンズ1は、さらに、以下の条件式(1)〜(3)を満足するように構成されている。これらの条件式において、N1,N2,N3は、それぞれ、第1レンズL1〜第3レンズL3のd線に対する屈折率を示し、ν2は第2レンズL2のd線(波長587.6nm)に対するアッベ数を示す。
N3<1. 8 ……(1)
N1−N2>0. 15……(2)
ν2>50 ……(3)
次に、以上のような構成のズームレンズ1の光学的な作用および効果について説明する。
このズームレンズ1では、第1レンズ群G1と第3レンズ群G3とを固定とし、第2レンズ群G2を光軸Z1方向に移動させることにより変倍が行われる。第2レンズ群G2は、広角端から望遠端への変倍に際し、図1の矢印Aで示したように、光軸Z1方向に沿って像側に移動する。第4レンズ群G4は、第2レンズ群G2の広角端から望遠端への移動に伴い、矢印Bで示したように例えば物体側に凸の軌跡を描くように、光軸Z1方向に沿って移動する。これにより、変倍時に発生する像面変動を補正すると共に、物体距離の変化による合焦を行う。
このズームレンズ1では、第1レンズ群G1における第1レンズL1と第2レンズL2との接合面S2に反射防止膜を設けているので、以下の作用により、像面におけるゴーストの発生を抑制することができる。
第1は、第3レンズL3の内面反射に起因する不要光(有害光)の発生強度を抑制することができる点である。
図2は、望遠端の位置における、第3レンズL3の内面反射に起因する不要光の発生メカニズムを表すものである。第3レンズL3の屈折率は空気の屈折率に比べて高いことから、規定の画角(最大画角)範囲の外から入射した斜め入射光P1は、第3レンズL3の像側の面(出射面)S5において全反射しやすい。臨界角を越える角度で面S5に入射する場合が多いからである。この臨界角は、第3レンズL3の屈折率が高ければ高いほど小さいので、面S5への入射角は容易に臨界角を越える。この面S5で反射した光は、一旦、物体側Zobjの方向に進み、第1レンズL1と第2レンズL2との接合面S2で反射したのち、再び像面側Zimgの方向に進み、開口絞りStを通って結像面に至る。この光は、本来予定されていない不要光であるので、結像面上でゴーストとなり得る。
ところが、第1レンズL1と第2レンズL2との接合面S2には、反射防止膜が形成されているので、この接合面S2での反射光強度が低減される。すなわち、本実施の形態では、第1レンズL1の像側面(光出射面)に反射防止膜を形成し、接合剤を介して第2レンズL2と接合するようにしている。すなわち、屈折率の高い(1.8以上)第1レンズL1と、屈折率の低い接合剤(1.56程度)との界面に反射防止膜を設けている。このため、この界面での反射を特に効果的に抑制することができる。界面反射は、屈折率の差が大きいほど顕著に起きるからである。この結果、たとえ、上記の界面で反射した不要光が結像面に達したとしても、その強度は、著しいゴーストを引き起こすようなものではなく、実用上支障のない程度にまでゴーストが低減される。
また、条件式(1)に示したように、第3レンズL3の屈折率N3を1. 8よりも小さくしたことにより、第3レンズL3の面S5への入射角が臨界角を越える場合が少なくなり、面S5での全反射が起きにくくなるので、ゴーストがさらに低減される。
第2は、第2レンズL2の内面反射に起因する不要光の発生強度を抑制することができる点である。
図3および図4は、第2レンズL2の内面反射に起因する不要光発生のメカニズムを表すものである。ここで、図3は本実施の形態のズームレンズの場合を示し、図4は比較例に係るズームレンズの場合を示す。
図4に示した比較例では、第1レンズL11および第3レンズL13は、それぞれ、本実施の形態における第1レンズL1および第3レンズL3と同様の形状であるが、第2レンズL12は正のメニスカスレンズである。すなわち、第2レンズL12の像側の面S3は、物体側に向かって凸である。このため、画角範囲外からの斜め入射光P3が面S3に入射するときの入射角θ2は垂直に近くなり、その結果、この面S3で反射したのち、さらに接合面S2で反射して像面側に向かう光の方向は、光軸Z1と平行に近くなる。このような光は、開口絞りStを通過して結像面に到達し得るので、ゴーストフレアが発生しやすい。
このような現象は、特に、半画角ωが小さい場合、例えばズームレンズにおける望遠端で起きやすい。半画角ωが小さいと、入射光の有効な入射角範囲が小さく、斜め入射光の多くが不要光の原因になり得るからである。したがって、例えば上記した特許文献1に記載したズームレンズのように、望遠端における半画角ωが大きく、12度以上(12.2〜12.6)もある場合には、第2レンズL12の像側の面S3が物体側に凸であっても、この面S3での内面反射に起因するゴースト発生はあまり問題にはならない。
これに対して、本実施の形態では、図3に示したように、第2レンズL2を正の両凸レンズとしている。すなわち、第2レンズL2の像側の面S3は、物体側に向かって凹(像面側に向かって凸)である。このため、画角範囲外からの斜め入射光P2が面S3に入射するときの入射角θ1は、図4における入射角θ2よりも小さくなる。このため、この面S3での反射の後、さらに接合面S2で反射して像面側に向かう不要光は、光軸Z1に対してかなり大きな角度をもった方向に進むことになる。したがって、このような不要光は、その殆どが開口絞りStによって遮断されるか、あるいは後続の第2レンズ群G2〜第4レンズ群G4の有効径から外れ、結像面には到達し得ない。このため、ゴーストフレアの発生が抑制される。
また、本実施の形態のズームレンズ1では、望遠端における半画角ωが12度以下、より詳細には、例えば4〜6度と、極めて小さくなっている。このため、仮に第2レンズL2の像側の面S3を物体側に凸にすると、図4で示したように、接合面S2で反射して像面側に向かう不要光が開口絞りStを通過する確率が高く、これが結像面に到達して深刻なゴーストフレアを引き起こすおそれが多分にある。そこで、本実施の形態のように、第2レンズL2の像側の面S3を物体側に凹にすれば、面S3での反射の後さらに接合面S2で反射して像面側に向かう不要光の方向が光軸Z1となす角度を大きくすることができ、その殆どが開口絞りStによって遮断されるか、あるいは後続の第2レンズ群G2〜第4レンズ群G4の有効径から外れるようになる。すなわち、第1レンズL1と第2レンズL2との接合面S2に反射防止膜を設けるという工夫と、第2レンズL2の像側の面S3を物体側に凹にするという工夫とを併用して初めて、本実施の形態のように、半画角が極めて小さいズームレンズにおいても、ゴーストフレアの発生を効果的に低減することができるのである。
本実施の形態のズームレンズには、上記のほか、以下の利点がある。
条件式(2)に示したように、第1レンズL1の屈折率N1と第2レンズL2の屈折率N2との差を0. 15よりも大きくしたことにより、ペッツバール和を最適化することができ、像面湾曲を容易に補正することができる。なお、このようにN1とN2との差を大きくすると、通常は、接合面S2での反射が大きくなる傾向があるが、本実施の形態では、上記したように、接合剤の屈折率NaをN2と同程度にすると共に、大きい屈折率N1をもつ第1レンズL1の像側の面S2に反射防止膜を設けているので、接合剤と第2レンズL2との界面においても、また、接合剤と第1レンズL1との界面においても、反射が抑制されて不要光が減衰され、問題を生じない。
また、条件式(3)に示したように、第2レンズL2のアッベ数ν2を50よりも大きくしたことにより、軸上色収差を効果的に補正することができる。
また、絞りStに近い位置にある第3レンズ群G3を非球面形状にすることにより、特に球面収差の補正を行い易くなる。また、第4レンズ群G4において、最も像側に配置された第10レンズL10の像側の面を非球面形状にすることにより、特に像面湾曲および歪曲収差の補正を行い易くなる。
このように、本実施の形態によれば、第1レンズL1と第2レンズL2との接合面S2に反射防止膜を設けると共に、第2レンズL2の像側の面S3を物体側に凹にしたので、半画角が極めて小さいズームレンズにおいてもゴーストフレアの発生を効果的に低減することができる。
次に、本実施の形態に係るズームレンズ1の具体的な数値実施例について説明する。以下、第1および第2の数値実施例(実施例1,2)についてまとめて説明する。
表1〜表3は、実施例1に係るズームレンズの基本的なレンズデータを表し、表4〜表6は、実施例2に係るズームレンズの基本的なレンズデータを表すものである。より詳細には、表1および表4は、ズームレンズの基本的なレンズデータを表し、表2および表5は、表1および表4における可変面間隔に関するデータを表し、表3および表6は、表1および表4における非球面の形状に関するデータを表す。
Figure 2005092115
Figure 2005092115
Figure 2005092115
Figure 2005092115
Figure 2005092115
Figure 2005092115
表1および表4のレンズデータにおける面番号Siの欄には、各実施例のズームレンズについて、物体側から像面側に向かうに従い順次増加する各面の番号を示している。曲率半径Riは面Siの曲率半径である。この欄には、図1および図2に示した符号Riに対応させて、絞りStも含めて物体側からi番目の構成要素の面の曲率半径の値を示す。曲率半径Riの値が∞の部分は、平面であることを示す。面間隔Diの欄についても、図1に示した符号Diに対応させて、物体側からi番目の面Siとi+1番目の面Si+1との光軸上の間隔を示す。曲率半径Riおよび面間隔Diの値の単位はミリメートル(mm)である。Ndj,νdjの欄には、それぞれ、物体側からj 番目のレンズ要素のd線(波長587.6nm)に対する屈折率およびアッベ数の値を示す。また、fは、全系の焦点距離(mm)を示す。ωは、半画角を示す。表1および表4に示したように、実施例1のズームレンズの焦点距離の範囲は、7.99〜58.97、実施例2のズームレンズの焦点距離の範囲は、8.10〜44.92である。また、実施例1のズームレンズの画角2ωは、望遠端で8.4度、広角端で61.4度であり、実施例2のズームレンズの画角2ωは、望遠端で11.8度、広角端で64.4度である。
表2に示した面間隔データは、実施例1の望遠端(f=58.97mm)および広角端(f=7.99mm)における面間隔D5,D10,D13,D18のデータであり、表5に示した面間隔データは、実施例2の望遠端(f=44.92mm)および広角端(f=8.10mm)における面間隔D5,D10,D13,D18のデータである。
表3および表6に示した非球面データは、以下の数1によって表される非球面多項式における定数または係数である。
Figure 2005092115
この非球面多項式は、光軸Z1に直交する方向にY軸をとって非球面の形状を表したものである。非球面は、数1で表される曲線を光軸Z1の周りに回転して得られる曲面である。Yは、光軸Z1からレンズ面までの距離(高さ)に相当する。Zの値は、光軸Z1から高さYの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面(光軸に垂直な平面)に下ろした垂線の長さ、すなわち非球面の深さを示す。Rは近軸曲率半径(光軸近傍におけるレンズ面の曲率半径)である。KAは離心率(または円錐定数)を表し、A2n(=A4 ,A6 ,A8 ,A10)は、それぞれ、4次,6次,8次,10次の非球面係数を表す。なおn=2,4,6,8である。
図4および図7に示したように、実施例1のズームレンズは、第3レンズ群G3を構成する第7レンズL7の両面(第12面、13面)と、第4レンズ群G4における最も像側に配置された第10レンズL10の像側の面(第18面)とが非球面形状となっている。一方、実施例2のズームレンズは、第7レンズL7の両面(第12面、13面)と、第4レンズ群G4における最も像側に配置された第10レンズL10の両面(第17面、18面)とが非球面形状となっている。実施例1,2のズームレンズにおいて、非球面形状を有する第7レンズL7および第10レンズL10は、プラスチックレンズで構成されている。
実施例1,2のズームレンズは、第2レンズ群G2および第4レンズ群G4が、変倍の際に移動するようになっている。このため、第2レンズ群G2および第4レンズ群G4の前後の面間隔D5,D10,D13,D18の値は、変倍に伴い変化する。
実施例1,2では、ともに、上記の条件式(1)〜(3)を満たしている。具体的には、実施例1,2ともにN3=1.713であり、条件式(1)を満たしている。また、N1−N2の値は、実施例1,2についてそれぞれ約0.36,0.23であり、条件式(2)を満たしている。さらに、ν2の値は、実施例1,2についてそれぞれ70.2,60.3であり、条件式(3)を満たしている。
図5〜図8は、各実施例のズームレンズについての諸収差を示している。より詳しくは、図5および図6はそれぞれ、実施例1のズームレンズについての広角端および望遠端における収差を示し、図7および図8はそれぞれ、実施例2のズームレンズについての広角端および望遠端における収差を示す。
図5〜図8において、それぞれ、(A)は球面収差を示し、(B)は非点収差を示し、(C)はディストーション(歪曲収差)を示し、(D)は倍率色収差を示している。非点収差を示す(B)において、実線はサジタル像面に対する収差を示し、破線はタンジェンシャル(メリジオナル)像面に対する収差を示している。球面収差は、波長587.6nm(d線),波長460nm,波長615nmについての値を、それぞれ、実線,一点鎖線および2点鎖線で示す。図5〜図8の各収差図において、特に波長を明記していないものは、d線に対する収差を示す。各収差図において、FnoはFナンバーを示し、ωは半画角を示す。
以上のレンズデータおよび収差図からわかるように、各実施例について、高い変倍比と広画角とが達成されている。また、変倍時における収差変動が抑えられている。
また、望遠端での半画角ωは、実施例1,2についてそれぞれ4.2度、5.9度であり、上記の特許文献1のズームレンズに比べて極めて小さくなっているものの、上記の説明のように、第1レンズL1と第2レンズL2との接合面S2に反射防止膜を設けると共に第2レンズL2を両凸の正レンズにしたことにより、ゴーストの発生を効果的に低減できた。
以上、実施の形態およびいくつかの実施例をあげて説明したが、本発明は、上記実施の形態および各実施例に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径R、面間隔Dおよび屈折率Nおよびアッベ数νの値等は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得る。例えば、上記実施例1,2では、第2レンズL2の光出射面S3の曲率半径を270〜300mm程度の大きな値にしたが、より小さい値(きついカーブ)にしてもよい。この場合には、第2レンズL2の光出射面S3での反射後、接合面S2で反射して像面側に向かう不要光が光軸Z1に対してより大きな角度をなすことになるので、ゴーストの発生をより一層低減することができる。
また、上記各実施例では、第4レンズ群G4のうち、最も像面側のレンズL10に非球面を用いるようにしたが、他のレンズ部分を非球面形状にしてもよい。
本発明の一実施の形態に係るズームレンズの一構成例を表すレンズ断面図である。 望遠端の位置におけるゴースト発生メカニズムの一例を説明するための図である。 本実施の形態のズームレンズにおいて、ゴーストの発生が抑制される原理を説明するための図である。 比較例のズームレンズにおいて、ゴーストが多く発生する様子を説明するための図である。 本発明の一実施例に係るズームレンズの広角端での収差を表す図である。 本発明の一実施例に係るズームレンズの望遠端での収差を表す図である。 本発明の他の実施例に係るズームレンズの広角端での収差を表す図である。 本発明の他の実施例に係るズームレンズの望遠端での収差を表す図である。
符号の説明
1…ズームレンズ、G1〜G4…第1〜第4レンズ群、L1〜L10…第1〜第10レンズ、L11…カバーガラス、St…開口絞り、Z1…光軸、P1〜P3…不要光。

Claims (7)

  1. 物体側より順に、
    正の屈折力を有する第1のレンズ群と、
    負の屈折力を有する第2のレンズ群と、
    開口絞り部材と、
    正の屈折力を有する第3のレンズ群と、
    正の屈折力を有する第4のレンズ群と
    を備え、
    前記第1のレンズ群は、物体側から順に、
    物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、
    両側面が凸面の正レンズと、
    物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと
    を含み、かつ、
    前記負メニスカスレンズと前記正レンズとの接合面に反射防止膜が形成されている
    ことを特徴とするズームレンズ。
  2. 前記第2のレンズ群は、広角端から望遠端への変倍の際に像側に移動し、
    前記第4のレンズ群は、前記第2のレンズ群の移動に伴う像面変動を補正するように移動する
    ことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  3. 望遠端における半画角が12度以下である
    ことを特徴とする請求項2に記載のズームレンズ。
  4. 前記反射防止膜は、前記負メニスカスレンズの像側面に接して形成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のズームレンズ。
  5. 前記正メニスカスレンズの屈折率N3が条件式(1)を満足することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズ。
    N3<1. 8 ……(1)
  6. 前記負メニスカスレンズの屈折率N1および前記正レンズの屈折率N2が条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のズームレンズ。
    N1−N2>0. 15……(2)
  7. 前記正レンズのアッベ数ν2が条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のズームレンズ。
    ν2>50 ……(3)
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