JP2005089315A - 脂質混合物含有皮膚外用剤原料及びこれを用いた皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】感染症の危険のある哺乳動物以外の動物から採取された脂質であって、哺乳動物から採取された脂質より、皮膚の保湿効果が高く、アトピー性皮膚炎の治療に効果の大きい脂質混合物を用いる皮膚外用剤原料及びこれを用いた皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】有機溶剤によって軟骨魚綱板鰓類の魚の脳又は脊髄より抽出されてなる糖セラミド、リン脂質、ステロールを主成分とする脂質混合物を含有する皮膚外用剤原料及びこれを用いた皮膚外用剤。
【選択図】なし
【解決手段】有機溶剤によって軟骨魚綱板鰓類の魚の脳又は脊髄より抽出されてなる糖セラミド、リン脂質、ステロールを主成分とする脂質混合物を含有する皮膚外用剤原料及びこれを用いた皮膚外用剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、糖セラミド等を含有する脂質混合物よりなる皮膚外用剤原料及びこれを配合してなる皮膚外用剤に関する。さらに詳しくは、軟骨魚綱板鰓類の魚の脳又は脊髄より抽出された糖セラミド等を主成分として含有する脂質混合物よりなる皮膚外用剤原料及びこれを配合してなる皮膚外用剤に関する。
牛又は馬の脳又は脊髄からの脂質を用いる皮膚外用剤は、ガングリオシドを配合した特開昭61−286307号公報及びスフィンゴ脂質を配合した特開昭62−56414号公報によって開示されている。また、哺乳動物の脳より抽出した脂質混合物を有効成分とする皮膚外用剤は特公平4−57641号公報によって開示されている。しかしながら、牛又は馬などの哺乳動物より採取された脂質を用いるものは、特に牛の場合、疾病、例えば狂牛病などが人に感染する懸念があるとして皮膚外用剤への使用が近年規制されている。また、魚介類からのスフィンゴミエリン又はセラミド2−アミノエチルホスホン酸を酵素分解して得られるセラミドの製造法は、特開平7−265089号公報によって開示されている。
また、セラミド類似化合物を含有する皮膚外用剤は知られている。例えば、特定のセラミド類似化合物、水酸化リン脂質及び多価アルコールを配合してなる脂質分散組成物含有皮膚外用剤が特開2003−146872号公報によって提供されているが、この技術は、合成のセラミド類似化合物を皮膚外用剤原料とするものであって、安価である利点はあるものの、天然のセラミドを原料とするものに比べて皮膚外用剤として効果が低い欠点がある。
特開昭61−286307号公報
特開昭62−56414号公報
特公平4−57641号公報
特開平7−265089号公報
特開2003−146872号公報
また、セラミド類似化合物を含有する皮膚外用剤は知られている。例えば、特定のセラミド類似化合物、水酸化リン脂質及び多価アルコールを配合してなる脂質分散組成物含有皮膚外用剤が特開2003−146872号公報によって提供されているが、この技術は、合成のセラミド類似化合物を皮膚外用剤原料とするものであって、安価である利点はあるものの、天然のセラミドを原料とするものに比べて皮膚外用剤として効果が低い欠点がある。
本発明は、感染症の危険のある哺乳動物以外の動物から採取された脂質であって、哺乳動物から採取された脂質より、皮膚の保湿効果が高く、アトピー性皮膚炎の治療に効果の大きい脂質混合物を用いる皮膚外用剤原料及びこれを用いた皮膚外用剤を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者は、哺乳動物以外から採取された脂質を用いた皮膚外用剤原料を鋭意研究の結果、軟骨魚綱魚類の脳又は脊髄から有機溶剤によって抽出して得られる脂質混合物を用いることによって、上記の課題を解決し得ることを見出し、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)有機溶剤によって軟骨魚綱板鰓類の魚の脳又は脊髄より抽出されてなる糖セラミド、リン脂質、ステロールを主成分とする脂質混合物を含有することを特徴とする皮膚外用剤原料、
(2)軟骨魚綱板鰓類の魚が、サメであることを特徴とする第1項記載の皮膚外用剤原料、
(3)第1項又は第2項記載の皮膚外用剤原料に、配合剤を添加してなることを特徴とする皮膚外用剤、及び
(4)配合剤が、多価アルコール、ベタイン類、アスコルビン酸又はその誘導体及びムコ多糖類の中から選択された1種又は2種以上であることを特徴とする第3項記載の皮膚外用剤、
を提供するものである。
すなわち本発明は、
(1)有機溶剤によって軟骨魚綱板鰓類の魚の脳又は脊髄より抽出されてなる糖セラミド、リン脂質、ステロールを主成分とする脂質混合物を含有することを特徴とする皮膚外用剤原料、
(2)軟骨魚綱板鰓類の魚が、サメであることを特徴とする第1項記載の皮膚外用剤原料、
(3)第1項又は第2項記載の皮膚外用剤原料に、配合剤を添加してなることを特徴とする皮膚外用剤、及び
(4)配合剤が、多価アルコール、ベタイン類、アスコルビン酸又はその誘導体及びムコ多糖類の中から選択された1種又は2種以上であることを特徴とする第3項記載の皮膚外用剤、
を提供するものである。
本発明によれば、感染症の危険のある哺乳動物以外の動物から採取された脂質であって、哺乳動物から採取された脂質より、皮膚の保湿効果が高く、乾皮症や肌荒れ症の改善に顕著な効果があり、アトピー性皮膚炎の治療に効果の大きい脂質混合物を用いる皮膚外用剤原料及びこれを用いた皮膚外用剤を提供することができる。
本発明に用いる有機溶剤は、軟骨魚綱板鰓類の魚の脳又は脊髄に存在する脂質混合物を溶解する有機溶剤を使用することができる。例えば、クロロメタン、ジクロロメタン、クロロホルム、4塩化炭素、ジクロロエタン、ジクロロエチレンなどの塩素化炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールなどの脂肪族アルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどの脂肪族ケトン類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテルなどの脂肪族エーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどの脂肪酸エステル類、クロルベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類などを、単独、又は、混合して、若しくは併用して使用することができる。本発明に用いる有機溶剤は、前記有機溶剤とともに少量の水を使用することができる。
本発明に用いる有機溶剤は、クロロホルム/メタノール、または、クロロホルム/メタノール/水の混合溶剤、もしくは、アセトン単独とクロロホルム/メタノールの混合溶剤の併用を好適に使用することができる。クロロホルム/メタノール、または、クロロホルム/メタノール/水の混合溶剤は、本発明に用いる脂質混合物を溶解して抽出することができ、低温のアセトン単独使用によれば、本発明に用いる脂質混合物を溶解することなく、不純物などを溶解して抽出除去することができる。水を少量添加することによって、クロロホルム/メタノール混合溶剤の脂質混合物の抽出を効果的に行うことができる。本発明に用いる有機溶剤は、クロロホルム/メタノールの混合比率が、容積比で3:1〜1:2のものを効果的に使用することができる。クロロホルム/メタノールの混合比率が、容積比で2.5:1.5〜1.5:0.5の組成の混合溶剤が好ましく、容積比で2:1のものを特に好ましく使用することができる。クロロホルム/メタノール/水の混合溶剤を使用する場合には、クロロホルム/メタノールの混合溶液1容積部に対して、0.2容積部以下の水を添加したものを好適に使用することができる。
本発明に用いる有機溶剤は、クロロホルム/メタノール、または、クロロホルム/メタノール/水の混合溶剤、もしくは、アセトン単独とクロロホルム/メタノールの混合溶剤の併用を好適に使用することができる。クロロホルム/メタノール、または、クロロホルム/メタノール/水の混合溶剤は、本発明に用いる脂質混合物を溶解して抽出することができ、低温のアセトン単独使用によれば、本発明に用いる脂質混合物を溶解することなく、不純物などを溶解して抽出除去することができる。水を少量添加することによって、クロロホルム/メタノール混合溶剤の脂質混合物の抽出を効果的に行うことができる。本発明に用いる有機溶剤は、クロロホルム/メタノールの混合比率が、容積比で3:1〜1:2のものを効果的に使用することができる。クロロホルム/メタノールの混合比率が、容積比で2.5:1.5〜1.5:0.5の組成の混合溶剤が好ましく、容積比で2:1のものを特に好ましく使用することができる。クロロホルム/メタノール/水の混合溶剤を使用する場合には、クロロホルム/メタノールの混合溶液1容積部に対して、0.2容積部以下の水を添加したものを好適に使用することができる。
魚類は、硬骨魚類(綱)及び軟骨魚類(綱)に大別される。軟骨魚綱(こう)は、板鰓(ばんさい)類(サメ、エイなど)と全頭類(ギンザメなど)に分類され、板鰓類はサメとエイ目よりなる。
本発明に用いる軟骨魚綱板鰓類の魚は、サメ以外の漁獲は少ないため、原料の安定的入手の点から、漁獲量の多いサメを特に好適に使用することができる。
本発明に用いる軟骨魚綱板鰓類サメは、同じ軟骨魚綱板鰓類に属するエイ目以外のものを総称する。例えば、アブラザメ、青ザメ、ホシザメ、ネズミザメ、ヨシキリザメ、アイザメ、クロザメ、ウバザメなどを挙げることができる。捕獲されたサメの肉、ひれ、肝臓、皮膚以外の内臓、脳や脊髄などは、利用価値の低い肥料用としてしか使用されず、もしくは廃棄処分されている。
本発明に用いる脂質混合物は、サメの脳又は脊髄から抽出された脂質混合物を特に好適に使用することができる。
本発明に用いる軟骨魚綱板鰓類の魚は、サメ以外の漁獲は少ないため、原料の安定的入手の点から、漁獲量の多いサメを特に好適に使用することができる。
本発明に用いる軟骨魚綱板鰓類サメは、同じ軟骨魚綱板鰓類に属するエイ目以外のものを総称する。例えば、アブラザメ、青ザメ、ホシザメ、ネズミザメ、ヨシキリザメ、アイザメ、クロザメ、ウバザメなどを挙げることができる。捕獲されたサメの肉、ひれ、肝臓、皮膚以外の内臓、脳や脊髄などは、利用価値の低い肥料用としてしか使用されず、もしくは廃棄処分されている。
本発明に用いる脂質混合物は、サメの脳又は脊髄から抽出された脂質混合物を特に好適に使用することができる。
本発明に用いる脂質混合物に含有される糖セラミドは、セラミドに糖類が結合した物質であって、セラミドの種類、結合する糖の種類によって多種類の物質が存在する。
本発明に用いる脂質混合物に含有されるセラミドは、糖が結合していないセラミドを含有することができる。
本発明に用いる脂質混合物に含有されるリン脂質は、大別してグリセリンを基本骨格とするグリセロリン脂質(代表例はレシチン)とスフィンゴシン塩基を基本骨格とするスフィンゴリン脂質(代表例はスフィンゴミエリン)よりなり多種類存在する。
本発明に用いる脂質混合物に含有されるステロールはステロイドアルコールの総称であって、主としてコレステロールであるが、コレステロール以外の種々の種類のステロール類を含有することができる。また、ステロールのエステルを含有することができる。
本発明に用いる脂質混合物に含有されるセラミドは、糖が結合していないセラミドを含有することができる。
本発明に用いる脂質混合物に含有されるリン脂質は、大別してグリセリンを基本骨格とするグリセロリン脂質(代表例はレシチン)とスフィンゴシン塩基を基本骨格とするスフィンゴリン脂質(代表例はスフィンゴミエリン)よりなり多種類存在する。
本発明に用いる脂質混合物に含有されるステロールはステロイドアルコールの総称であって、主としてコレステロールであるが、コレステロール以外の種々の種類のステロール類を含有することができる。また、ステロールのエステルを含有することができる。
本発明に用いる脂質混合物は、軟骨魚綱板鰓類の魚の脳又は脊髄から有機溶剤によって抽出されるが、有機溶剤の種類によって抽出される物質の割合や種類が多少変化する。従来用いられてきた哺乳動物(一般的には牛や馬)とは同じ糖セラミド、リン脂質、ステロールであってもそれぞれの種類は異なり、このことが、皮膚外用剤として、哺乳動物由来の脂質混合物に比較して軟骨魚綱板鰓類の魚の脳又は脊髄由来の脂質混合物がより皮膚外用剤として優れた効果を発揮する原因となることができる。
本発明に用いる軟骨魚綱板鰓類の魚の脳又は脊髄から得られる脂質混合物は、糖セラミド28〜35重量%、リン脂質28〜35重量%、ステロール20〜28重量%の割合で抽出される有機溶剤で抽出すると、哺乳動物の脳又は脊髄より抽出した同様な物質に比較して、より皮膚の保湿効果が高く、アトピー性皮膚炎などの治療効果が大きいため、皮膚外用剤原料及びこれを用いた皮膚外用剤に特に好適に使用することができる。糖セラミド、リン脂質、ステロールが前記組成以外のものであっても軟骨魚綱板鰓類の魚の脳又は脊髄から抽出した脂質混合物は、哺乳動物の脳又は脊髄から抽出した脂質混合物より皮膚外用剤として優れた効果を発揮することができる。
本発明に用いる軟骨魚綱板鰓類の魚の脳又は脊髄から得られる脂質混合物は、糖セラミド28〜35重量%、リン脂質28〜35重量%、ステロール20〜28重量%の割合で抽出される有機溶剤で抽出すると、哺乳動物の脳又は脊髄より抽出した同様な物質に比較して、より皮膚の保湿効果が高く、アトピー性皮膚炎などの治療効果が大きいため、皮膚外用剤原料及びこれを用いた皮膚外用剤に特に好適に使用することができる。糖セラミド、リン脂質、ステロールが前記組成以外のものであっても軟骨魚綱板鰓類の魚の脳又は脊髄から抽出した脂質混合物は、哺乳動物の脳又は脊髄から抽出した脂質混合物より皮膚外用剤として優れた効果を発揮することができる。
本発明皮膚外用剤原料は、軟骨魚綱板鰓類の魚の脳又は脊髄から、本発明に用いる有機溶剤によって抽出された糖セラミド、リン脂質、ステロールを主成分とする脂質混合物を含有するものであって、皮膚の保湿効果が高く、乾皮症や肌荒れ症の改善に顕著な効果があり、アトピー性皮膚炎の治療に効果の大きい皮膚外用剤の有効成分として使用することができる。
本発明皮膚外用剤原料は、必要に応じて、防腐剤、溶媒等を前記脂質混合物に添加、混合して本発明皮膚外用剤の製剤用に使用することができる。
本発明皮膚外用剤原料は、本発明皮膚外用剤の製剤用に、固形分として、皮膚外用剤の0.0001重量%以上の量を、症状に応じて適宜選択して配合することができる。
本発明皮膚外用剤は、前記脂質混合物よりなる皮膚外用剤原料に、配合剤を添加して製剤することができる。配合剤を添加することによって、皮膚外用剤原料の薬効を相乗的に強めることができる。
本発明皮膚外用剤は、適用対象部位を特に限定することなく、顔面、唇、手、首、足などに使用することができる。また、製剤の形態も、軟膏、ゲル、クリーム、水溶液(ローション)、乳液、散剤など任意の製剤として使用することができる。
本発明皮膚外用剤原料は、必要に応じて、防腐剤、溶媒等を前記脂質混合物に添加、混合して本発明皮膚外用剤の製剤用に使用することができる。
本発明皮膚外用剤原料は、本発明皮膚外用剤の製剤用に、固形分として、皮膚外用剤の0.0001重量%以上の量を、症状に応じて適宜選択して配合することができる。
本発明皮膚外用剤は、前記脂質混合物よりなる皮膚外用剤原料に、配合剤を添加して製剤することができる。配合剤を添加することによって、皮膚外用剤原料の薬効を相乗的に強めることができる。
本発明皮膚外用剤は、適用対象部位を特に限定することなく、顔面、唇、手、首、足などに使用することができる。また、製剤の形態も、軟膏、ゲル、クリーム、水溶液(ローション)、乳液、散剤など任意の製剤として使用することができる。
本発明に用いる配合剤は、通常皮膚外用剤に使用することのできる配合剤を、特に制限することなく使用することができるが、本発明に用いる脂質混合物よりなる皮膚外用剤原料の薬効を相乗的に強めるためには、配合剤として多価アルコール、ベタイン類、アスコルビン酸又はその誘導体及びムコ多糖類の中から選択された1種又は2種以上を使用するのが特に好適である。
本発明に用いる配合剤は、前記配合剤のほか、本発明の目的を達成できるものであれば、保湿、増粘、薬用、紫外線吸収、酸化防止、抗菌、芳香、着色などの効果を付与することのできる配合剤を特に制限することなく使用することができる。例えば、ラノリン、ミンク油、馬油、アーモンド油、ヒマシ油、ホホバ油、メドフォード油、オリーブ油などの動植物油脂類、コレステリン、ラノリンアルコール、フィトステロールなどの動植物油由来のステロール類及びこれらの誘導体、固形パラフィン、セレシン、鯨ロウ、ミツロウ、カルナウバロウなどの鉱物、動植物油由来のワックス類、流動パラフィン、スクアランなどの炭化水素油、ラウリルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコールなどの高級アルコール類、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸などの高級脂肪酸類、ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソオクタン酸セトステアリル、イソステアリン酸アルキルエステルなどの合成油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸塩などの界面活性洗浄剤類、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などの界面活性剤類、エタノール、プロパノールなどの低級アルコール類、ヒアルロン酸塩、ピロリドンカルボン酸塩、加水分解コラーゲン液などの保湿剤、カチオン化デキストランなどのカチオンリンス剤類、カラギーナン、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマーなどの増粘剤類、アルニカエキス、アロエエキス、海草エキス、カモミラエキス、カンゾウエキス、キナエキス、ニンニクエキス、メリッサエキスなどの植物抽出エキス類、紫外線吸収剤、酸化防止剤、キレート剤、香料、色素、抗菌剤などを使用することができる。
本発明に用いる配合剤は、前記配合剤のほか、本発明の目的を達成できるものであれば、保湿、増粘、薬用、紫外線吸収、酸化防止、抗菌、芳香、着色などの効果を付与することのできる配合剤を特に制限することなく使用することができる。例えば、ラノリン、ミンク油、馬油、アーモンド油、ヒマシ油、ホホバ油、メドフォード油、オリーブ油などの動植物油脂類、コレステリン、ラノリンアルコール、フィトステロールなどの動植物油由来のステロール類及びこれらの誘導体、固形パラフィン、セレシン、鯨ロウ、ミツロウ、カルナウバロウなどの鉱物、動植物油由来のワックス類、流動パラフィン、スクアランなどの炭化水素油、ラウリルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコールなどの高級アルコール類、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸などの高級脂肪酸類、ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソオクタン酸セトステアリル、イソステアリン酸アルキルエステルなどの合成油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸塩などの界面活性洗浄剤類、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などの界面活性剤類、エタノール、プロパノールなどの低級アルコール類、ヒアルロン酸塩、ピロリドンカルボン酸塩、加水分解コラーゲン液などの保湿剤、カチオン化デキストランなどのカチオンリンス剤類、カラギーナン、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマーなどの増粘剤類、アルニカエキス、アロエエキス、海草エキス、カモミラエキス、カンゾウエキス、キナエキス、ニンニクエキス、メリッサエキスなどの植物抽出エキス類、紫外線吸収剤、酸化防止剤、キレート剤、香料、色素、抗菌剤などを使用することができる。
本発明に用いる多価アルコールは、分子内に2個以上のヒドロキシル基を有する化合物であり、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、イソプレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタエリスリトール、キシリトール、ソルビトール、グルコース、ガラクトース、フラクトース、イノシトール、マルトース、スクロース、マルチトールなどを挙げることができる。これらの中で、イソプレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール又はマルチトールなどを好適に使用することができる。
1,2−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール及びイソプレングリコールは、抗菌性を有するので、特に好適に使用することができる。これらの多価アルコールは、1種を単独で用いることができ、または、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明に用いる多価アルコールは、皮膚外用剤中に1〜50重量%添加することができる。多価アルコールを添加することによって、皮膚保湿性が向上し、製剤に際して分散性を良好にすることができる。
本発明に用いるベタイン類は、化学式(CH3)3N+CH2COO-で示されるベタイン(別名グリシンベタインとも呼ばれる)又はその誘導体であって、動植物に広く存在し、テンサイの葉や軟体動物に多く含まれている。本発明に用いるベタイン類は、例えば、トリメチルグリシン、γ−ブチロベタイン、ホマリン、トリゴネリン、β−アラニンベタイン、カルニチン、アトリニン、ホモセリンベタイン、アントプレウリン、バリンベタイン、リジンベタイン、オルニチンベタイン、アラニンベタイン、タウロベタイン、スタキドリン、グルタミン酸ベタイン、フェニルアラニンベタインなどを使用することができる。これらのベタイン類は、1種を単独で用いることができ、または、2種以上を組み合わせて用いることもできる。本発明に用いるベタイン類は、皮膚外用剤中に0.01〜15重量%添加することができる。
1,2−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール及びイソプレングリコールは、抗菌性を有するので、特に好適に使用することができる。これらの多価アルコールは、1種を単独で用いることができ、または、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明に用いる多価アルコールは、皮膚外用剤中に1〜50重量%添加することができる。多価アルコールを添加することによって、皮膚保湿性が向上し、製剤に際して分散性を良好にすることができる。
本発明に用いるベタイン類は、化学式(CH3)3N+CH2COO-で示されるベタイン(別名グリシンベタインとも呼ばれる)又はその誘導体であって、動植物に広く存在し、テンサイの葉や軟体動物に多く含まれている。本発明に用いるベタイン類は、例えば、トリメチルグリシン、γ−ブチロベタイン、ホマリン、トリゴネリン、β−アラニンベタイン、カルニチン、アトリニン、ホモセリンベタイン、アントプレウリン、バリンベタイン、リジンベタイン、オルニチンベタイン、アラニンベタイン、タウロベタイン、スタキドリン、グルタミン酸ベタイン、フェニルアラニンベタインなどを使用することができる。これらのベタイン類は、1種を単独で用いることができ、または、2種以上を組み合わせて用いることもできる。本発明に用いるベタイン類は、皮膚外用剤中に0.01〜15重量%添加することができる。
本発明に用いるアスコルビン酸は、組成分子式C6H8O6の4価アルコールであり、分子内に不飽和結合、分子内エステル環を有し、L−型とD−型とが存在する。L−型のみが抗壊血病作用を与え、特に限定しなければ、通常L−型アスコルビン酸であるビタミンCをアスコルビン酸と呼んでいる。動物の副腎や柑橘類などに多く含まれ、これら天然物から抽出することもできるが、D−グルコースを出発原料として、化学合成および発酵合成などによって工業的に製造されたものが多用されている。
本発明に用いるアスコルビン酸の誘導体は、例えばL−アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルカリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルカルシウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルアルミニウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルカリウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルカルシウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルアルミニウム、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸カリウム、L−アスコルビン酸硫酸カルシウム、L−アスコルビン酸マグネシウム、L−アスコルビン酸硫酸アルミニウム、L−アスコルビン酸2−グルコシドなどを使用することができる。
これらのアスコルビン酸類は、1種を単独で用いることができ、または、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
アスコルビン酸又はその誘導体が本発明に用いる脂質混合物と共存すると、コラーゲン合成能が高まり、皮膚の正常化をさらに助けることができる。
本発明に用いるアスコルビン酸又はその誘導体は、皮膚外用剤中に0.05〜30重量%添加することができる。
本発明に用いるムコ多糖類は、本来動物の粘液由来の多糖類を総称するものであるが、構成糖としてアミノ糖を含む多糖と定義されるようになり、今日では化学的系統名としてのグリコサミノグリカンという名称が一般的になっている。
本発明に用いるムコ多糖類は、例えばヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ケラタン硫酸又はこれらの塩類などを使用することができる。ムコ多糖類が本発明に用いる脂質混合物と共存すると、水分をよりよく保持し、保湿性を高めるのみならず、相乗作用を著しく向上することができる。
ムコ多糖類は、生体内では、ほとんどがタンパク質と共有結合してムコタンパク質として存在する。ムコは、ヘキソサミンやシアル酸などのアミノ糖含有物質を示すものとして使用されているが、ムコタンパク質は、今日では化学的系統名としてのプロテオグリカンという名称が一般的になっている。
本発明に用いるムコ多糖類は、グリコサミノグリカン又はプロテオグリカンの1種を単独で用いることができ、または、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明に用いるムコ多糖類は、皮膚外用剤中に0.001〜5重量%添加することができる。
本発明に用いるアスコルビン酸の誘導体は、例えばL−アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルカリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルカルシウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸リン酸エステルアルミニウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルカリウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルカルシウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸硫酸エステルアルミニウム、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸カリウム、L−アスコルビン酸硫酸カルシウム、L−アスコルビン酸マグネシウム、L−アスコルビン酸硫酸アルミニウム、L−アスコルビン酸2−グルコシドなどを使用することができる。
これらのアスコルビン酸類は、1種を単独で用いることができ、または、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
アスコルビン酸又はその誘導体が本発明に用いる脂質混合物と共存すると、コラーゲン合成能が高まり、皮膚の正常化をさらに助けることができる。
本発明に用いるアスコルビン酸又はその誘導体は、皮膚外用剤中に0.05〜30重量%添加することができる。
本発明に用いるムコ多糖類は、本来動物の粘液由来の多糖類を総称するものであるが、構成糖としてアミノ糖を含む多糖と定義されるようになり、今日では化学的系統名としてのグリコサミノグリカンという名称が一般的になっている。
本発明に用いるムコ多糖類は、例えばヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ケラタン硫酸又はこれらの塩類などを使用することができる。ムコ多糖類が本発明に用いる脂質混合物と共存すると、水分をよりよく保持し、保湿性を高めるのみならず、相乗作用を著しく向上することができる。
ムコ多糖類は、生体内では、ほとんどがタンパク質と共有結合してムコタンパク質として存在する。ムコは、ヘキソサミンやシアル酸などのアミノ糖含有物質を示すものとして使用されているが、ムコタンパク質は、今日では化学的系統名としてのプロテオグリカンという名称が一般的になっている。
本発明に用いるムコ多糖類は、グリコサミノグリカン又はプロテオグリカンの1種を単独で用いることができ、または、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明に用いるムコ多糖類は、皮膚外用剤中に0.001〜5重量%添加することができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例、比較例によりなんら限定されるものではない。
試験方法は次の方法によって行った。
1)脂質混合物の成分組成分析試験は、高速液体クロマトグラフィーにより、含有量を分析した。
2)脂質混合物の溶解性、分散性の測定試験は、吸光度測定計[島津製作所(株)製、「UV−1650PC」]を使用して、波長650nm、光路長1cmに設定し、分散液の吸光度を測定した結果によって評価した。一般に、溶液、分散液の吸光度と溶解性、分散性とはLog10(I0/I)=εcdの関係がある。ここで、I0は入射光の強さ、Iは透過光の強さ、εはモル吸光係数、cは液中の溶質・分散質のモル濃度、dは透過液の厚さ(光路長)を示す。
3)脂質混合物を含有する皮膚外用剤の官能性試験は、3)−1:老人性乾皮症に対する改善効果、3)−2:アトピー性皮膚炎に対する改善効果、3)−3:肌荒れ症に対する改善効果、3)−4:塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善についての官能性の比較、及び、3)−5:唇の荒れやすさの改善の比較を、角質層保水率測定器を使用して経表皮水分蒸散率(TEWL)を測定する方法と、被試験者の自覚認識と、医師の病理所見の併用によって行った。
3)−1:老人性乾皮症に対する改善効果の試験は、老人性乾皮症患者9名を3人ずつ3グループに分け、1グループに1種類の分散液を使用薬剤として塗布して行った。患者の患部に1日2回、3ヶ月間連続して塗布した後、各人の症状の改善度を調査した。評価は、著しく改善A、かなり改善B、やや改善C、不変D、悪化E、の5段階として、それぞれに該当する人数によって行った。
3)−2:アトピー性皮膚炎に対する改善効果の試験は、アトピー性皮膚炎患者12名を4人ずつ3グループに分けて行った。分散液塗布及び評価は、3)−1:老人性乾皮症に対する改善効果の試験と同様にして行った。
3)−3:肌荒れ症に対する改善効果の試験は、肌荒れ症患者18名を6人ずつ3グループに分けて行った。分散液塗布及び評価は、3)−1:老人性乾皮症に対する改善効果の試験と同様にして行った。
3)−4:塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善についての官能性の比較は、健常で普通の皮膚の女性(年令20〜25才)75名を15人ずつ5グループに分けて行った。朝、晩、1日2回、1ヶ月間連続して、各人の顔面の一方の頬に、全員に本発明の同一の分散液を塗布し、他の一方の頬に各グループごとに比較用の分散液を塗布して行った。1ヶ月後に、各人の左右の頬を比較し、塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善の各項目ごとに、官能性の状況を調査した。評価は、本発明の分散液の方が比較用分散液より、著しくよいA、かなりよいB、ややよいC、差がないD、比較用の方がよいE、の5段階として、それぞれに該当する人数によって行った。
3)−5:唇の荒れやすさの改善の比較は、年令20〜25才の唇の荒れやすい女性24名を8人ずつ3グループに分けて行った。各グループの人に、本発明に用いる脂質混合物を含有する口紅、比較用2種類の口紅を、2月の1ヶ月間1日2回連続して塗布した後、各人の症状の改善度を調査した。評価は、著しく改善A、かなり改善B、やや改善C、不変D、悪化E、の5段階として、それぞれに該当する人数によって行った。
試験方法は次の方法によって行った。
1)脂質混合物の成分組成分析試験は、高速液体クロマトグラフィーにより、含有量を分析した。
2)脂質混合物の溶解性、分散性の測定試験は、吸光度測定計[島津製作所(株)製、「UV−1650PC」]を使用して、波長650nm、光路長1cmに設定し、分散液の吸光度を測定した結果によって評価した。一般に、溶液、分散液の吸光度と溶解性、分散性とはLog10(I0/I)=εcdの関係がある。ここで、I0は入射光の強さ、Iは透過光の強さ、εはモル吸光係数、cは液中の溶質・分散質のモル濃度、dは透過液の厚さ(光路長)を示す。
3)脂質混合物を含有する皮膚外用剤の官能性試験は、3)−1:老人性乾皮症に対する改善効果、3)−2:アトピー性皮膚炎に対する改善効果、3)−3:肌荒れ症に対する改善効果、3)−4:塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善についての官能性の比較、及び、3)−5:唇の荒れやすさの改善の比較を、角質層保水率測定器を使用して経表皮水分蒸散率(TEWL)を測定する方法と、被試験者の自覚認識と、医師の病理所見の併用によって行った。
3)−1:老人性乾皮症に対する改善効果の試験は、老人性乾皮症患者9名を3人ずつ3グループに分け、1グループに1種類の分散液を使用薬剤として塗布して行った。患者の患部に1日2回、3ヶ月間連続して塗布した後、各人の症状の改善度を調査した。評価は、著しく改善A、かなり改善B、やや改善C、不変D、悪化E、の5段階として、それぞれに該当する人数によって行った。
3)−2:アトピー性皮膚炎に対する改善効果の試験は、アトピー性皮膚炎患者12名を4人ずつ3グループに分けて行った。分散液塗布及び評価は、3)−1:老人性乾皮症に対する改善効果の試験と同様にして行った。
3)−3:肌荒れ症に対する改善効果の試験は、肌荒れ症患者18名を6人ずつ3グループに分けて行った。分散液塗布及び評価は、3)−1:老人性乾皮症に対する改善効果の試験と同様にして行った。
3)−4:塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善についての官能性の比較は、健常で普通の皮膚の女性(年令20〜25才)75名を15人ずつ5グループに分けて行った。朝、晩、1日2回、1ヶ月間連続して、各人の顔面の一方の頬に、全員に本発明の同一の分散液を塗布し、他の一方の頬に各グループごとに比較用の分散液を塗布して行った。1ヶ月後に、各人の左右の頬を比較し、塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善の各項目ごとに、官能性の状況を調査した。評価は、本発明の分散液の方が比較用分散液より、著しくよいA、かなりよいB、ややよいC、差がないD、比較用の方がよいE、の5段階として、それぞれに該当する人数によって行った。
3)−5:唇の荒れやすさの改善の比較は、年令20〜25才の唇の荒れやすい女性24名を8人ずつ3グループに分けて行った。各グループの人に、本発明に用いる脂質混合物を含有する口紅、比較用2種類の口紅を、2月の1ヶ月間1日2回連続して塗布した後、各人の症状の改善度を調査した。評価は、著しく改善A、かなり改善B、やや改善C、不変D、悪化E、の5段階として、それぞれに該当する人数によって行った。
実施例1
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(A)の作製。
ウバザメの新鮮な脳と脊髄100kgをよく脱血した後、65℃の温水300Lでよく洗い、細かく砕いて脱水、乾燥した。この乾燥物にクロロホルム80L及びメタノール40Lを加え、室温に保ってホモジナイズし、遠心分離後、上澄液を分取し、クロロホルム、メタノールを除去後、アセトン60Lを35℃以下で加えてよく混和し、静置後、アセトン層を除去し残留物を乾燥し、本発明皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(A)を作製した。収量は7.2kgであった。
脂質混合物(A)の分析結果は、糖セラミド32.3重量%、リン脂質31.1重量%、ステロール24.1重量%であった。
実施例2
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(B)の作製。
ヨシキリザメの新鮮な脳と脊髄100kgをよく脱血した後、アセトン100Lを加えて、実施例1と同様にホモジナイザー処理し、−10℃に冷却したアセトン500Lとともによく混和し、静置後、アセトン層を除去し残留物を乾燥し、メタノール100Lを加えてよく混和し、さらにクロロホルム150Lを加えてよく混和し、静置後、上澄液を分取し、クロロホルム、メタノールを除去後、乾燥し、本発明皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(B)を作製した。収量は6.8kgであった。
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(A)の作製。
ウバザメの新鮮な脳と脊髄100kgをよく脱血した後、65℃の温水300Lでよく洗い、細かく砕いて脱水、乾燥した。この乾燥物にクロロホルム80L及びメタノール40Lを加え、室温に保ってホモジナイズし、遠心分離後、上澄液を分取し、クロロホルム、メタノールを除去後、アセトン60Lを35℃以下で加えてよく混和し、静置後、アセトン層を除去し残留物を乾燥し、本発明皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(A)を作製した。収量は7.2kgであった。
脂質混合物(A)の分析結果は、糖セラミド32.3重量%、リン脂質31.1重量%、ステロール24.1重量%であった。
実施例2
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(B)の作製。
ヨシキリザメの新鮮な脳と脊髄100kgをよく脱血した後、アセトン100Lを加えて、実施例1と同様にホモジナイザー処理し、−10℃に冷却したアセトン500Lとともによく混和し、静置後、アセトン層を除去し残留物を乾燥し、メタノール100Lを加えてよく混和し、さらにクロロホルム150Lを加えてよく混和し、静置後、上澄液を分取し、クロロホルム、メタノールを除去後、乾燥し、本発明皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(B)を作製した。収量は6.8kgであった。
実施例3
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(A)を使用する分散液の作製。
実施例1で作製した脂質混合物(A)1.0重量部、グリセリン5.0重量部、1,3−ブタンジオール20.0重量部を、超高圧ホモジナイザー[みづほ工業(株)製、「M−140K」]で処理し、精製水を74.0重量部を加えて分散液を作製した。精製水は、以下各例とも蒸留水を使用した。本実施例3の分散液の吸光度測定結果は0.089であった。この結果は、実施例3の分散液の溶解性、分散性が牛脳脂質又は馬脳脂質を使用した分散液の溶解性、分散性より明らかに優れていることを示している。
老人性乾皮症、アトピー性皮膚炎、肌荒れ症の3症状に対する、本実施例3の分散液を使用薬剤として塗布した改善効果の結果を第1表に示す。
実施例4
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(A)を使用する分散液の作製。
実施例1で作製した脂質混合物(A)1.0重量部、グリセリン5.0重量部、1,3−ブタンジオール12.0重量部、3−メチル−1,3−ブタンジオール2.0重量部、トリメチルグリシン5.0重量部、ヒアルロン酸ナトリウム1.0重量部、L−アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム2.0重量部を、実施例3と同様に超高圧ホモジナイザー処理し、精製水を72.0重量部を加えて分散液を作製した。本実施例4の分散液を一方の頬に塗布し、他の一方の頬に比較用分散液を塗布したときの、塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善の官能性試験の結果を第2表に示す。
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(A)を使用する分散液の作製。
実施例1で作製した脂質混合物(A)1.0重量部、グリセリン5.0重量部、1,3−ブタンジオール20.0重量部を、超高圧ホモジナイザー[みづほ工業(株)製、「M−140K」]で処理し、精製水を74.0重量部を加えて分散液を作製した。精製水は、以下各例とも蒸留水を使用した。本実施例3の分散液の吸光度測定結果は0.089であった。この結果は、実施例3の分散液の溶解性、分散性が牛脳脂質又は馬脳脂質を使用した分散液の溶解性、分散性より明らかに優れていることを示している。
老人性乾皮症、アトピー性皮膚炎、肌荒れ症の3症状に対する、本実施例3の分散液を使用薬剤として塗布した改善効果の結果を第1表に示す。
実施例4
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(A)を使用する分散液の作製。
実施例1で作製した脂質混合物(A)1.0重量部、グリセリン5.0重量部、1,3−ブタンジオール12.0重量部、3−メチル−1,3−ブタンジオール2.0重量部、トリメチルグリシン5.0重量部、ヒアルロン酸ナトリウム1.0重量部、L−アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム2.0重量部を、実施例3と同様に超高圧ホモジナイザー処理し、精製水を72.0重量部を加えて分散液を作製した。本実施例4の分散液を一方の頬に塗布し、他の一方の頬に比較用分散液を塗布したときの、塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善の官能性試験の結果を第2表に示す。
実施例5
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(A)を使用するクリームの作製。
実施例1で作製した脂質混合物(A)0.5重量部、ステアリン酸グリセリン4.5重量部、ポリオキシエチレン(20)セチルアルコール2.0重量部、モノステアリン酸デカグリセリル1.0重量部、パルミチン酸セチル1.0重量部、ステアリン酸4.0重量部、セタノール2.0重量部、ベヘニルアルコール2.0重量部、スクワラン8.0重量部、ミリスチン酸オクチルドデシル7.0重量部、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル2.0重量部、メチルポリシロキサン(100cSt)0.2重量部、パラオキシ安息香酸メチル0.2重量部、パラオキシ安息香酸ブロピル0.1重量部、カルニチン1.0重量部、グリセリン4.0重量部、ジグリセリン5.0重量部、L−アルギニン0.1重量部、精製水53.4重量部をホモミキサー[特殊機化(株)製、「TKオートホモミキサー20型」]により処理しクリームを作製した。
実施例6
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(B)を使用する乳液の作製。
実施例2で作製した脂質混合物(B)0.1重量部、ポリオキシエチレン(20)セチルアルコール1.0重量部、ステアリン酸ソルビタン1.0重量部、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビット0.8重量部、ステアリン酸0.5重量部、パルミチン酸セチル0.5重量部、ベヘニルアルコール0.5重量部、スクワラン10.0重量部、ホホバ油5.0重量部、パラオキシ安息香酸メチル0.1重量部、パラオキシ安息香酸ブロピル0.1重量部、カルボキシビニルポリマー1%水溶液10.0重量部、L−アスコルビン酸2−グルコシド5.0重量部、1,3−ブタンジオール5.0重量部、トリエタノールアミン0.2重量部に精製水60.2重量部を加えて混合し乳液を作製した。
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(A)を使用するクリームの作製。
実施例1で作製した脂質混合物(A)0.5重量部、ステアリン酸グリセリン4.5重量部、ポリオキシエチレン(20)セチルアルコール2.0重量部、モノステアリン酸デカグリセリル1.0重量部、パルミチン酸セチル1.0重量部、ステアリン酸4.0重量部、セタノール2.0重量部、ベヘニルアルコール2.0重量部、スクワラン8.0重量部、ミリスチン酸オクチルドデシル7.0重量部、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル2.0重量部、メチルポリシロキサン(100cSt)0.2重量部、パラオキシ安息香酸メチル0.2重量部、パラオキシ安息香酸ブロピル0.1重量部、カルニチン1.0重量部、グリセリン4.0重量部、ジグリセリン5.0重量部、L−アルギニン0.1重量部、精製水53.4重量部をホモミキサー[特殊機化(株)製、「TKオートホモミキサー20型」]により処理しクリームを作製した。
実施例6
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(B)を使用する乳液の作製。
実施例2で作製した脂質混合物(B)0.1重量部、ポリオキシエチレン(20)セチルアルコール1.0重量部、ステアリン酸ソルビタン1.0重量部、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビット0.8重量部、ステアリン酸0.5重量部、パルミチン酸セチル0.5重量部、ベヘニルアルコール0.5重量部、スクワラン10.0重量部、ホホバ油5.0重量部、パラオキシ安息香酸メチル0.1重量部、パラオキシ安息香酸ブロピル0.1重量部、カルボキシビニルポリマー1%水溶液10.0重量部、L−アスコルビン酸2−グルコシド5.0重量部、1,3−ブタンジオール5.0重量部、トリエタノールアミン0.2重量部に精製水60.2重量部を加えて混合し乳液を作製した。
実施例7
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(A)を使用するハンドクリームの作製。
実施例1で作製した脂質混合物(A)0.5重量部、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油0.2重量部、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(30)ソルビトール0.5重量部、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル0.5重量部、モノステアリン酸ソルビタン0.5重量部、ステアリン酸2.0重量部、ベヘニルアルコール0.5重量部、ミツロウ2.0重量部、パルミチン酸セチル1.0重量部、2−エチルヘキサン酸セチル5.0重量部、デカメチルシクロペンタシロキサン5.0重量部、メチルポリシロキサン(100cSt)2.0重量部、αトコフェロール0.2重量部、パラオキシ安息香酸メチル0.1重量部、パラオキシ安息香酸ブチル0.1重量部、コンドロイチン硫酸ナトリウム
0.5重量部、1,3−ブタンジオール5.0重量部、1,2−ペンタンジオール2.0重量部、ソルビトール2.5重量部、トリエタノールアミン0.2重量部に精製水69.8重量部を加えて混合しハンドクリームを作製した。
実施例8
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(B)を使用する口紅の作製。
実施例2で作製した脂質混合物(B)3.0重量部、ヒマシ油43.7重量部、オリーブ油5.0重量部、液状ラノリン5.0重量部、硬化ヒマシ油5.0重量部、2−エチルヘキサン酸セチル10.0重量部、キャンデリラロウ5.0重量部、ミツロウ5.0重量部、オゾケライト2.0重量部、パラフィン3.0重量部、カルナバロウ5.0重量部、メチルグルコースセスキステアリン酸塩1.0重量部、酸化チタン2.0重量部、赤色201号2.0重量部、赤色202号1.0重量部、黄色4号2.0重量部、香料0.3重量部を混合し口紅を作製した。
本実施例8の口紅を用いた唇の荒れやすさの改善の結果を第3表に示す。
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(A)を使用するハンドクリームの作製。
実施例1で作製した脂質混合物(A)0.5重量部、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油0.2重量部、テトラオレイン酸ポリオキシエチレン(30)ソルビトール0.5重量部、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル0.5重量部、モノステアリン酸ソルビタン0.5重量部、ステアリン酸2.0重量部、ベヘニルアルコール0.5重量部、ミツロウ2.0重量部、パルミチン酸セチル1.0重量部、2−エチルヘキサン酸セチル5.0重量部、デカメチルシクロペンタシロキサン5.0重量部、メチルポリシロキサン(100cSt)2.0重量部、αトコフェロール0.2重量部、パラオキシ安息香酸メチル0.1重量部、パラオキシ安息香酸ブチル0.1重量部、コンドロイチン硫酸ナトリウム
0.5重量部、1,3−ブタンジオール5.0重量部、1,2−ペンタンジオール2.0重量部、ソルビトール2.5重量部、トリエタノールアミン0.2重量部に精製水69.8重量部を加えて混合しハンドクリームを作製した。
実施例8
皮膚外用剤原料に用いる脂質混合物(B)を使用する口紅の作製。
実施例2で作製した脂質混合物(B)3.0重量部、ヒマシ油43.7重量部、オリーブ油5.0重量部、液状ラノリン5.0重量部、硬化ヒマシ油5.0重量部、2−エチルヘキサン酸セチル10.0重量部、キャンデリラロウ5.0重量部、ミツロウ5.0重量部、オゾケライト2.0重量部、パラフィン3.0重量部、カルナバロウ5.0重量部、メチルグルコースセスキステアリン酸塩1.0重量部、酸化チタン2.0重量部、赤色201号2.0重量部、赤色202号1.0重量部、黄色4号2.0重量部、香料0.3重量部を混合し口紅を作製した。
本実施例8の口紅を用いた唇の荒れやすさの改善の結果を第3表に示す。
比較例1
実施例3の脂質混合物(A)を、牛脊髄脂質[Laboratoires Serobiologiques社製、「ビオセラミドLS」]に代えた以外は、実施例3と同様にして分散液を作製した。分散液の吸光度測定結果は0.315であった。
老人性乾皮症、アトピー性皮膚炎、肌荒れ症の3症状に対する、本比較例1の分散液を使用薬剤として塗布した改善効果の結果を第1表に示す。
比較例2
実施例3の脂質混合物(A)を、馬脊髄脂質[Laboratoires Serobiologiques社製、「ビオセラミドCH」]に代えた以外は、実施例3と同様にして分散液を作製した。分散液の吸光度測定結果は0.332であった。
老人性乾皮症、アトピー性皮膚炎、肌荒れ症の3症状に対する、本比較例2の分散液を使用薬剤として塗布した改善効果の結果を第1表に示す。
比較例3
実施例4のトリメチルグリシンを精製水に代えた以外は、実施例4と同様にして分散液を作製した。実施例4の分散液を一方の頬に塗布し、他の一方の頬に本比較例3の分散液を比較用分散液として塗布したときの、塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善の官能性試験の結果を第2表に示す。
比較例4
実施例4のL−アスコルビン酸リン酸エステルナトリウムを精製水に代えた以外は、実施例4と同様にして分散液を作製した。実施例4の分散液を一方の頬に塗布し、他の一方の頬に本比較例4の分散液を比較用分散液として塗布したときの、塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善の官能性試験の結果を第2表に示す。
比較例5
実施例4のヒアルロン酸ナトリウムを精製水に代えた以外は、実施例4と同様にして分散液を作製した。実施例4の分散液を一方の頬に塗布し、他の一方の頬に本比較例5の分散液を比較用分散液として塗布したときの、塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善の官能性試験の結果を第2表に示す。
比較例6
実施例4の脂質混合物(A)を精製水に代えた以外は、実施例4と同様にして分散液を作製した。実施例4の分散液を一方の頬に塗布し、他の一方の頬に本比較例6の分散液を比較用分散液として塗布したときの、塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善の官能性試験の結果を第2表に示す。
比較例7
実施例4の脂質混合物(A)を牛脊髄脂質[Laboratoires Serobiologiques社製、「ビオセラミドLS」]に代えた以外は、実施例4と同様にして分散液を作製した。実施例4の分散液を一方の頬に塗布し、他の一方の頬に本比較例7の分散液を比較用分散液として塗布したときの、塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善の官能性試験の結果を第2表に示す。
比較例8
実施例8の脂質混合物(B)を牛脊髄脂質[Laboratoires Serobiologiques社製、「ビオセラミドLS」]に代えた以外は、実施例8と同様にして口紅を作製した。本比較例8の口紅を用いた唇の荒れやすさの改善の結果を第3表に示す。
比較例9
実施例8の脂質混合物(B)を馬脊髄脂質[Laboratoires Serobiologiques社製、「ビオセラミドCH」]に代えた以外は、実施例8と同様にして口紅を作製した。本比較例9の口紅を用いた唇の荒れやすさの改善の結果を第3表に示す。
実施例3の脂質混合物(A)を、牛脊髄脂質[Laboratoires Serobiologiques社製、「ビオセラミドLS」]に代えた以外は、実施例3と同様にして分散液を作製した。分散液の吸光度測定結果は0.315であった。
老人性乾皮症、アトピー性皮膚炎、肌荒れ症の3症状に対する、本比較例1の分散液を使用薬剤として塗布した改善効果の結果を第1表に示す。
比較例2
実施例3の脂質混合物(A)を、馬脊髄脂質[Laboratoires Serobiologiques社製、「ビオセラミドCH」]に代えた以外は、実施例3と同様にして分散液を作製した。分散液の吸光度測定結果は0.332であった。
老人性乾皮症、アトピー性皮膚炎、肌荒れ症の3症状に対する、本比較例2の分散液を使用薬剤として塗布した改善効果の結果を第1表に示す。
比較例3
実施例4のトリメチルグリシンを精製水に代えた以外は、実施例4と同様にして分散液を作製した。実施例4の分散液を一方の頬に塗布し、他の一方の頬に本比較例3の分散液を比較用分散液として塗布したときの、塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善の官能性試験の結果を第2表に示す。
比較例4
実施例4のL−アスコルビン酸リン酸エステルナトリウムを精製水に代えた以外は、実施例4と同様にして分散液を作製した。実施例4の分散液を一方の頬に塗布し、他の一方の頬に本比較例4の分散液を比較用分散液として塗布したときの、塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善の官能性試験の結果を第2表に示す。
比較例5
実施例4のヒアルロン酸ナトリウムを精製水に代えた以外は、実施例4と同様にして分散液を作製した。実施例4の分散液を一方の頬に塗布し、他の一方の頬に本比較例5の分散液を比較用分散液として塗布したときの、塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善の官能性試験の結果を第2表に示す。
比較例6
実施例4の脂質混合物(A)を精製水に代えた以外は、実施例4と同様にして分散液を作製した。実施例4の分散液を一方の頬に塗布し、他の一方の頬に本比較例6の分散液を比較用分散液として塗布したときの、塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善の官能性試験の結果を第2表に示す。
比較例7
実施例4の脂質混合物(A)を牛脊髄脂質[Laboratoires Serobiologiques社製、「ビオセラミドLS」]に代えた以外は、実施例4と同様にして分散液を作製した。実施例4の分散液を一方の頬に塗布し、他の一方の頬に本比較例7の分散液を比較用分散液として塗布したときの、塗布感、肌のしっとり感、肌の白さの改善の官能性試験の結果を第2表に示す。
比較例8
実施例8の脂質混合物(B)を牛脊髄脂質[Laboratoires Serobiologiques社製、「ビオセラミドLS」]に代えた以外は、実施例8と同様にして口紅を作製した。本比較例8の口紅を用いた唇の荒れやすさの改善の結果を第3表に示す。
比較例9
実施例8の脂質混合物(B)を馬脊髄脂質[Laboratoires Serobiologiques社製、「ビオセラミドCH」]に代えた以外は、実施例8と同様にして口紅を作製した。本比較例9の口紅を用いた唇の荒れやすさの改善の結果を第3表に示す。
本発明によれば、軟骨魚綱板鰓類の魚、特に鮫(サメ)の、これまで有効利用されなかった脳又は脊髄から、高付加価値の皮膚外用剤原料を得ることができる。
また、本発明によれば、感染症の危険のある哺乳動物から採取された脂質を用いることなく、哺乳動物から採取された脂質より、さらに皮膚の保湿効果が高く、乾皮症や肌荒れ症の改善に顕著な効果があり、アトピー性皮膚炎の治療に効果の高い脂質を用いる皮膚外用剤原料及びこれを用いた皮膚外用剤を提供することができる。
また、本発明によれば、感染症の危険のある哺乳動物から採取された脂質を用いることなく、哺乳動物から採取された脂質より、さらに皮膚の保湿効果が高く、乾皮症や肌荒れ症の改善に顕著な効果があり、アトピー性皮膚炎の治療に効果の高い脂質を用いる皮膚外用剤原料及びこれを用いた皮膚外用剤を提供することができる。
Claims (4)
- 有機溶剤によって軟骨魚綱板鰓類の魚の脳又は脊髄より抽出されてなる糖セラミド、リン脂質、ステロールを主成分とする脂質混合物を含有することを特徴とする皮膚外用剤原料。
- 軟骨魚綱板鰓類の魚が、サメであることを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤原料。
- 請求項1又は請求項2記載の皮膚外用剤原料に、配合剤を添加してなることを特徴とする皮膚外用剤。
- 配合剤が、多価アルコール、ベタイン類、アスコルビン酸又はその誘導体及びムコ多糖類の中から選択された1種又は2種以上であることを特徴とする請求項3記載の皮膚外用剤。
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JP2012250965A (ja) * | 2011-06-07 | 2012-12-20 | Mikimoto Pharmaceut Co Ltd | 組成物 |
JP2017031111A (ja) * | 2015-08-04 | 2017-02-09 | キッコーマンバイオケミファ株式会社 | 肌質改善組成物、および化粧料 |
JPWO2016056648A1 (ja) * | 2014-10-10 | 2017-08-03 | 株式会社林原 | 酸性水系媒体中での2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の安定化方法 |
-
2003
- 2003-09-12 JP JP2003320970A patent/JP2005089315A/ja active Pending
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