JP2005089231A - 高洗浄性のガラス組成物、ガラス製品、ガラス焼き付け製品、複合材及び複合材製品 - Google Patents

高洗浄性のガラス組成物、ガラス製品、ガラス焼き付け製品、複合材及び複合材製品 Download PDF

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憲章 柴田
Koichi Sawafuji
浩一 沢藤
Shuji Kitao
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Abstract

【課題】 従来の一般的な組成のガラスの欠点と、皮膜形成法の欠点とを改善する目的で、ガラス本体が高洗浄性を有するガラス組成物を開発する。
【解決手段】 ガラス中のNaOの含有率が18〜28mol%であり、NaOのSiOに対するモル比が0.3≦NaO/SiO≦0.5の範囲であることを特徴とするガラス組成物である。ガラス表面のNa含有率を増やす、又は洗浄、風化によるNaの減少を抑えることにより、水中での撥油性を高い状態で維持できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、油脂類に対する高洗浄性を有するガラス組成物、ガラス製品及びガラス焼き付け製品に関する。
ガラス食器、ガラスびん、板ガラスなどのガラス製品に広く用いられている一般的なソーダ石灰ガラスの組成は、Si0が71〜74mol%、NaOが12〜14mol%、CaOが11〜13mol%、Alが1.0〜2.0mol%である。したがって、NaOのSiOに対するモル比は、NaO/SiO=0.16〜0.20程度である。
従来、ガラスの油脂類に対する洗浄性は、使用時間あるいは保管時間の経過と共に低下していくことが知られている。これを改善するために、ガラス表面に親水処理膜を形成する技術が提案されている。例えばTiOの光触媒性を利用して、ガラス表面が常に高い親水性を示す皮膜(特許文献1)や、空気中では撥水性を示しながら、水中では親水性になり油洗浄性を示す有機無機ハイブリット膜(特許文献2)等がある。
特開2001−70801号公報 特開2002−12450号公報
上記の従来技術は、ガラス基体表面に被膜形成の為のコーティング加工処理が必要となり、製造工程が多く、製造コストが高くなる。また上記の従来技術の被膜形成においても水中における油滴の洗浄性と耐久性は十分とは言えないものであった。特にTiO膜は、空気中では強い親水性を示すものの、水中においては親水機能が発揮されず、油滴は基盤にへばりつき、油脂類の洗浄性がきわめて悪いことを発明者らは発見した。
本発明は、従来の一般的な組成のガラスの欠点と、皮膜形成法の欠点とを改善する目的で、ガラス本体が高洗浄性を有するガラス組成物を開発することを課題としてなされたものである。
本発明は、ガラス中のNaOの含有率が18〜28mol%であり、NaOのSiOに対するモル比が0.3≦NaO/SiO≦0.5の範囲であることを特徴とするガラス組成物である。
通常のソ−ダ石灰ガラスでも製造直後においては水中での撥油性がある程度あり、油汚れが取れやすい状態であるが、洗浄を繰り返し行っていくにつれて、またガラス表面の風化作用によって、水中での撥油性は次第に低下し油が落ちにくい状態となることを本発明者らは発見した。この原因を究明した結果、水中での撥油性はガラス表面のNa含有量に依存し、洗浄を繰り返し行っていくにつれて、また風化作用によって、ガラス表面付近のNaが減少し、撥油性が劣化することを見出した。すなわち、ガラス表面のNa含有率を増やす、又は洗浄、風化によるNaの減少を抑えることにより、水中での撥油性を高い状態で維持できることとなる。
本発明のガラス組成物中のNaOの含有率は18〜28mol%が適当である。18mol%よりも少ないと水中での撥油性を高い状態で維持できず、28mol%を超えると洗浄による表面付近のNaの減少率が増加し、撥油性が劣化しやすくなるばかりでなく、白化現象が生じるので好ましくない。
図1は通常のソーダ石灰ガラスの配合からNaOの含有率を徐々に増加させたときの、NaOの含有率と水中油滴接触角度の初期値との関係を調べた説明図である。この図から、NaOの含有率が18mol%以上となると水中油滴接触角度の初期値が140°以上となり、好適な水中撥油性を示すことが分かる。
図2は通常のソーダ石灰ガラスの配合からNaOの含有率を徐々に増加させたときの、NaOの含有率と500回洗浄後の水中油滴接触角度の関係を調べた説明図である。NaOの含有率が28mol%を超えると水中油滴接触角度の低下が著しくなり、また白化現象を生じやすくなる。
本発明のガラス組成物において、NaOのSiOに対するモル比は0.3≦NaO/SiO≦0.5の範囲が適当である。0.3よりも少ないと、Naの量が不足して水中での撥油性を高い状態で維持できず、またSiOの量が多すぎて溶融性が悪化する。0.5よりも多いとNaの量が多すぎて洗浄、風化による撥油性の劣化、白化現象が生じやすくなり、またSiOの量が少なすぎて化学的耐久性が悪くなるという問題を生じる。
本発明のガラス組成物において、ガラス組成物がAl、CaOを含有していると、洗浄や風化によるガラス表面付近のNaの減少を低減でき、好ましい。さらに、Alはガラスの化学的耐久性を向上し、CaOはガラスの硬度を高め溶融性、耐水性を向上する作用も有する。
NaOのAlに対するモル比は3≦NaO/Al≦15が適当である。3よりも小さいとAlの量が多すぎて失透を生じやすくなり、15よりも大きいとAlの量が少なすぎてガラス表面付近のNaの減少を低減する作用、ガラスの化学的耐久性を向上する作用が不十分となる。
また本発明は、上記の本発明ガラス組成物を成形してなることを特徴とするガラス製品である。ガラス製品は、食器、ガラスびんなどのガラス容器、板ガラスなど、あらゆるガラス製品を含む。ガラス製品を成形する方法は周知であるので、説明を省略する。
また本発明は、上記の本発明ガラス組成物を表面に焼き付けたことを特徴とするガラス焼き付け製品である。当該製品の生地素材は陶磁器が適当であるが、これに限るものではない。当該製品の用途としては食器、包装容器、タイルなどが適当であるが、これに限るものではない。焼き付け方法は、粉末状に粉砕した本発明ガラス組成物と適当なバインダーを混合したものを生地の表面に塗布し、高温で加熱するなど、周知の方法を採用できる。
また本発明は、上記の本発明ガラス組成物を粉砕して粉末状としたものを混合したことを特徴とする複合材である。この複合材の母材は、プラスチック、ゴム、繊維、紙、木材、無機鉱物が適当であるが、これに限るものではない。本発明複合材は、本発明ガラス組成物が複合材の表面に露出するので、高洗浄性を呈する。粉末状としたガラス組成物の粒径は任意であるが、2〜3ミクロン以下とすることが好ましい。
複合材の製造方法は特殊なものではなく、従来の工程で原料を混ぜ合わせるときに、追加としてガラス組成物の粉末を数パーセント程度加えるだけでよい。例えば、母材がプラスチックの場合、合成が終わったプラスチックが溶融又は軟化した状態のときにガラス組成物の粉末を練り込み、成形加工工程に移す。ゴム製品の場合、原料ゴムとカーボンブラック、イオウ、その他の添加物と同時にガラス組成物の粉末を加えて、所謂「ゴム練り」を行ったものを加工工程に移す。合成繊維の場合、石油や天然ガスから精製、合成、重合して造られたポリマーを溶融したものにガラス組成物の粉末を混合して紡糸や延伸工程に移る。或いは、延伸された繊維に接着剤を使用してガラス粉末を接着させても良い。紙の場合、パルプ化工程の後の調整工程に於いて、パルプに染料や薬品とともにガラス組成物の粉末を混合し、次の製紙工程に移る。
また本発明は、ガラス組成物を配合した複合材からなるを特徴とする複合材製品である。この複合材製品は、前記の複合材から成形できるあらゆる製品を含み、日用品(食器など)、衣類、建材、家電など多岐に渡るものである。
本発明ガラス組成物は、ガラス表面のNa含有率を増やし、洗浄、風化によるNaの減少を抑えることにより、製造当初はもちろん長期間水中での撥油性を高い状態で維持できる優れた高洗浄性ガラス組成物である。コーティング加工処理が不要なので、通常のガラスと同じ製造工程で製造でき、製造コストが高くならない。
本発明のガラス製品は、通常のガラスと同じ製造工程で製造することができ、コーティング加工処理を施すことなく優れた高洗浄性を示す。
本発明の焼き付け製品は、水中での撥油性の高いガラス層が表面に形成されるので、優れた高洗浄性を示す。
本発明の複合材及び複合材製品は、水中での撥油性の高いガラス粒が表面に露出するので、優れた高洗浄性を示す。
本発明のガラス組成物は、ソーダ石灰系のガラス組成とすることで、従来のソーダ石灰ガラスと同じ用途に用いることができるが、その他の基本組成のガラスに適用することも可能である。
表1に示す組成となるように各成分を秤量・混合し、1400℃で溶融後融液をステンレス製の金型に流し出し50×50×5mm厚の平板に成形し、徐冷を行って実施例1のガラス組成物を作成した。また、一般的なソーダ石灰ガラスである比較例を表1に示す組成にて同様に作成した。実施例1と比較例について、水中での油滴(オレイン酸、以下同じ)の接触角を測定した。測定は洗浄前と所定回数の湯洗浄後に行った。その結果を表2に示す。なお、接触角は水中に入れた直後に測定したものであるが、水に漬けている時間による接触角の変化はない。
表2から明らかなように、比較例は洗浄を繰り返すことによって撥油性は低下し、湯洗浄を500回行うと111°まで低下してしまう。実施例1は、洗浄前においては油滴が取れてしまう高洗浄性を示し、洗浄を繰り返しても低下は少なく高い撥油性が維持されている。
表3に示す組成となるように、実施例1と同様に実施例2のガラス組成物を作成した。実施例1と同様に水中における油滴の接触角を測定し、その結果を表4に示す。
実施例2は、実施例1に比べて洗浄前の接触角は小さく、比較例と同じ140°となっているが、湯洗浄を繰り返し行っても接触角の低下は洗浄前と変わらず高い洗浄性を維持している。
NaOの含有率と洗浄前の初期の水中油滴接触角度との関係を示す説明図である。 NaOの含有率と500回洗浄後の水中油滴接触角度との関係を示す説明図である。

Claims (6)

  1. ガラス中のNaOの含有率が18〜28mol%であり、NaOのSiOに対するモル比が0.3≦NaO/SiO≦0.5の範囲であることを特徴とするガラス組成物。
  2. 請求項1のガラス組成物において、該ガラス組成物中にAl、CaOを含有すると共に、NaOのAlに対するモル比が3≦NaO/Al≦15であることを特徴とするガラス組成物。
  3. 請求項1又は2のガラス組成物を成形してなることを特徴とするガラス製品。
  4. 請求項1又は2のガラス組成物を表面に焼き付けたことを特徴とするガラス焼き付け製品。
  5. 粉末状の請求項1又は2のガラス組成物を配合したことを特徴とする複合材。
  6. 粉末状の請求項1又は2のガラス組成物を配合した複合材からなるを特徴とする複合材製品。
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