JP2005088237A - 太陽熱製版装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】光源に使い捨て部品を用いる必要がないため環境負荷が少なく、構成が簡易な感熱穿孔式の製版装置を提供する。
【構成】太陽熱製版装置1の筐体2内には、所定位置で回転する駆動ローラ29が設けられており、複数の支持ローラ4に載せられた原稿台3の上面に接して原稿台を搬送する。筐体2の上面に設けられたフレネルレンズは太陽光を集光する。この集光は固定鏡30で反射され、駆動ローラ29に連動して往復回動する可動鏡に入射する。集光スポットは原稿台を搬送方向と直交する方向に走査する。原稿台内の孔版原紙は原稿の発熱により感熱穿孔される。
【選択図】図1

Description

本発明は、孔版原紙を感熱穿孔するためのエネルギー源として太陽熱を利用した太陽熱製版装置に関するものである。
孔版原紙を感熱穿孔により製版して孔版印刷に供する製版印刷装置が、家庭用の簡易印刷機として広く普及している。この簡易印刷機は、下記特許文献1,2にも例示するように種々の改良が加えられて現在に至っているが、その感熱穿孔による製版の基本的原理は図39の模式図に表した製版装置200による製版方法に示す通りである。
すなわち、図39に示した製版装置200においては、その基体部分として架台201が設けられており、この架台201の上には弾性体の載置層202が設けられている。この載置層202の上に原稿203が載せられ、さらにその上に孔版原紙204が重ねられる。
ここで、原稿203はカーボン等の光熱変換材料による画像が形成されており、その画像面が上になっている。また、孔版原紙204は、和紙、紗等のインキ通過性の多孔性支持体に樹脂からなる熱可塑性フィルムを貼り付けて成るシート状物であり、その熱可塑性フィルムの面を下向きにして前記原稿203の画像面に密着させている。
孔版原紙204の上には透明な圧板205が重ねられ、さらにその上にランプハウス206が載置される。ランプハウス206は、下面側が開口した中空の箱体であって内面全体が反射面とされており、特に図示の例では上面側が球状の凹面となっている。そして、ランプハウス206の内部略中央には発光手段としてのフラッシュランプバルブ207 (閃光電球)が下向きに配置されている。
フラッシュランプバルブ207は、アルミニウム又はジルコニウムの細い線状の発光剤をガラス球に封入し、さらにタングステン線とジルコニウムを主剤とし、過塩素酸カリ(KClO4 )や酸化鉛などの酸化物を混入した着火剤を封入したものである。
図39に示す製版装置200において感熱穿孔による製版を行なう場合には、前記ランプハウス206を下方に押圧して圧板205を押し下げ、弾性体の載置層202を変形させて原稿203と孔版原紙204を全面で密着させながら、前記フラッシュランプバルブ207を発光させる。
すなわち、前記ランプハウス206の発火器206aに取り付けたフラッシュランプバルブ207に電流を流すと、まずタングステン線が加熱され、ついて着火し、これが飛び散って発光剤に着火し燃焼発光する。フラッシュランプバルブ207の発光のタイムラグは20±5msであり、有効閃光時間は8〜20msである。
フラッシュランプバルブ207から出た光は図中矢印で示すようにランプハウス206の反射面で反射されて下方の開口から前記圧板205に照射され、該圧板205と孔版原紙204を透過して原稿203に到達し、原稿203の画像を構成しているカーボン等の光熱変換材料に吸収されて熱を発生する。孔版原紙204の熱可塑性フィルムは原稿203の画像部分の発熱によって画像のパターンで溶融して穿孔される。
孔版印刷する場合には、製版された孔版原紙204の支持体側にインクを乗せ、さらにその上からカバーを掛け、印刷紙上にこの孔版原紙を乗せてカバー側から圧力を加えれば、インクが画像パターンの穿孔部分を通過して印刷紙に転移し、画像が印刷される。
実開昭52−9504号公報 実開昭53−34302号公報
上述した原理による従来の家庭用の感熱式の製版印刷装置によれば、製版の熱源である光源としてフラッシュランプバルブを使用していたが、このフラッシュランプバルブは一度しか発光しないものであり、使い捨てであるという問題があった。
昨今、環境問題が深刻となり、廃棄物の排出量をできる限り減少させることがメーカーとしての使命にもなってきた。
一方で、フラッシュランプバルブは、昔からカメラの投光用ランプに使われていたが、近年では「ストロボライト」にほとんどすべてが置き換わってしまったため、現在ではフラッシュランプバルブを製造するメーカーが少なくなり、前記家庭用簡易印刷機の光源のためだけに製造されているのでコストも高く、また何時に製造が停止してしまうかわからないというリスクも大きかった。
また、前記家庭用簡易印刷機ではフラッシュランプバルブを発光させるために乾電池が使用されるが、この乾電池の廃棄も大きな問題であった。
更に、フラッシュランプバルブを使用しない方法として、サーマルヘッドを用いて孔版原紙に直接に選択的に熱を与えて穿孔する方法が実用化されるようになってきた。しかし、サーマルヘッド自体が高価であるし、かつサーマルヘッドを駆動するための大出力の専用電源を内蔵させなければならないため、商品としては非常に高価になってしまうという大きな問題があった。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、フラッシュランプバルブや乾電池などの使い捨て部品を用いる必要がないため環境負荷が少なく、かつ構成が簡易な感熱穿孔式の製版装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載された太陽熱製版装置は、太陽光を集光する集光手段と、前記集光手段によって被製版体に集光された太陽光と該被製版体とを相対的に移動させる相対移動手段とを具備し、集光された太陽光による熱によって前記被製版体を感熱穿孔するものである。
請求項2に記載された太陽熱製版装置は、請求項1記載の太陽熱製版装置において、前記相対移動手段が、前記被製版体を第1の方向に移動させる搬送手段と、前記集光手段によって被製版体に集光された太陽光を前記第1の方向と交差する第2の方向に沿って走査する走査手段とを有することを特徴としている。
請求項3に記載された太陽熱製版装置は、請求項2記載の太陽熱製版装置において、前記集光手段が所定位置に固定されたフレネルレンズであり、
前記走査手段が、前記フレネルレンズからの太陽光を回動しながら受けることにより該太陽光を前記第2の方向に走査する可動鏡を有することを特徴としている。
請求項4に記載された太陽熱製版装置は、請求項2記載の太陽熱製版装置において、前記集光手段が凹面鏡であり、
前記走査手段が、前記凹面鏡によって集光された太陽光が前記第2の方向に走査されるように前記凹面鏡を回動する回動手段を有することを特徴としている。
請求項5に記載された太陽熱製版装置は、請求項2記載の太陽熱製版装置において、前記集光手段が集光用光学素子であり、
前記走査手段が、前記集光用光学素子により集光されて光ファイバに導かれた太陽光を前記第2の方向に走査するように前記光ファイバの出射端を往復して移動させる往復移動台を有することを特徴としている。
請求項6に記載された太陽熱製版装置は、請求項3又は4記載の太陽熱製版装置において、前記集光手段によって前記被製版体に集光された太陽光の前記操作手段による走査が、前記第2の方向に関する前記被製版体の走査範囲において、中央部分では相対的に高速に、両端部分では相対的に低速に行なわれるように構成されたことを特徴としている。
請求項7に記載された太陽熱製版装置は、請求項2記載の太陽熱製版装置において、前記搬送手段が、駆動源と、前記駆動源から外れる下方位置と前記駆動源に連動する上方位置との間で昇降可能であって前記上方位置において前記被製版体に接して回動することにより該被製版体を前記第1の方向に移動させる駆動ローラと、前記駆動ローラに設けられて前記下方位置において前記駆動源を停止させるストッパ手段と、前記駆動ローラを前記下方位置に付勢する付勢手段とを有しており、
前記被製版体を前記下方位置にある前記駆動ローラの下に挿入することによって前記駆動ローラが上方位置に移動して前記被製版体が前記駆動ローラによって前記第1の方向に搬送されるように構成されたことを特徴としている。
請求項8に記載された太陽熱製版装置は、請求項2記載の太陽熱製版装置において、前記搬送手段が、駆動源と、前記駆動源によって駆動されて前記被製版体を前記第1の方向に移動させる駆動ローラと、前記被製版体を検知した場合に前記駆動源を作動させるセンサとを有しており、
前記、被製版体を前記駆動ローラの下に挿入した時に前記センサが前記被製版体を検知して前記駆動源を作動させることによって前記被製版体が前記駆動ローラによって前記第1の方向に搬送されるように構成されたことを特徴としている。
請求項9に記載された太陽熱製版装置は、請求項7又は8記載の太陽熱製版装置において、前記集光手段に開閉自在のシャッタが設けられ、前記搬送手段が作動している間だけ前記シャッタが開とされて前記集光手段によって被製版体に集光された太陽光が照射されるように構成されたことを特徴としている。
請求項10に記載された太陽熱製版装置は、請求項7又は8記載の太陽熱製版装置において、前記駆動源と前記走査手段が連動するように構成されたことを特徴としている。
請求項11に記載された太陽熱製版装置は、請求項2記載の太陽熱製版装置において、前記被製版体が、多孔性支持体と該多孔性支持体に貼り合わされた熱可塑性フィルムとを有する孔版原紙であり、
上面に開口した凹部内に弾性体からなる載置部が設けられた基台と、該基台の上面に対して開閉可能に取り付けられた透光性の蓋体と、該蓋体を前記基台に対して解除可能に固定するロック手段とを有する原稿台を有し、
前記原稿台の前記載置部の上に原稿を載置し、該原稿の上に前記孔版原紙を前記熱可塑性フィルムが前記原稿に接するように載置し、前記蓋体を閉止して前記ロック手段を機能させることにより前記孔版原紙を前記原稿に密着させた状態で、前記孔版原紙を該原稿台とともに製版に供することを特徴としている。
請求項12に記載された太陽熱製版機は、請求項2記載の太陽熱製版機において、前記搬送手段と前記走査手段が、太陽電池によって電圧を与えられるDCモータで駆動されることを特徴としている。
請求項1に記載された太陽熱製版装置によれば、集光手段で被製版体に太陽光を集光し、この集光に対して被製版体を相対移動手段で相対的に移動させるので、太陽光による熱を利用して被製版体の全面にわたって感熱穿孔を施すことができる。
請求項2に記載された太陽熱製版装置によれば、請求項1記載の太陽熱製版装置において、被製版体を搬送手段で第1の方向に移動させるとともに、被製版体に集光された太陽光を集光手段がこれに交差する第2の方向に沿って走査するので、太陽光による熱を利用した被製版体の感熱穿孔を、所定の形状・面積を有する被製版体の全面にわたってムラ無く確実に施すことができる。
請求項3に記載された太陽熱製版装置によれば、請求項2記載の太陽熱製版装置において、集光手段がフレネルレンズなので、比較的安価でかつ平板状で場所を取らず、その集光を受けて走査する走査手段が集光手段とは別途設けられた可動鏡なので、機械的作動が確実で被製版体の全面にわたる製版を確実に行なえる。
請求項4に記載された太陽熱製版装置によれば、請求項2記載の太陽熱製版装置において、集光手段が凹面鏡なので集光作用が確実であり、この凹面鏡自体を直接回動させて走査するので、コンパクトな機械的構成で所定の形状・面積を有する被製版体を全面にわたってムラ無く確実に製版することができる。
請求項5に記載された太陽熱製版装置によれば、請求項2記載の太陽熱製版装置において、前記集光手段が集光用光学素子なので、広い角度から上面から入射した光を確実に下面まで導き、外部に漏れる光を減少させて集光度を向上させることができる。また、この集光を光ファイバで導いて移動台で第2の方向に走査するので、高い集光度のスポットを無駄なく製版面に照射して確実な機械的動作で被製版体の全面にわたり確実な製版が行なえる。
請求項6に記載された太陽熱製版装置によれば、請求項3又は4記載の太陽熱製版装置において、集光された太陽光の走査を、走査範囲の中央部分では相対的に高速で行い、両端部分では相対的に低速で行なうことができるので、光路の長さの差にかかわらず、照射光エネルギーを孔版原紙の走査方向について均一とし、穿孔不良による製版ムラをぼうしすることができる。
請求項7に記載された太陽熱製版装置によれば、請求項2記載の太陽熱製版装置において、被製版体を駆動ローラの下に挿入すれば、駆動ローラが上方に移動して被製版体が駆動ローラによって自動的に第1の方向に搬送されるので、特別に始動や停止を操作するための手段が不要で製版操作における使い勝手がよい。
請求項8に記載された太陽熱製版装置によれば、請求項2記載の太陽熱製版装置において、前記搬送手段が、被製版体をセンサが検知した場合に駆動源が自動的に作動するので、特別に始動や停止を操作するための手段が不要で製版操作における使い勝手がよい。
請求項9に記載された太陽熱製版装置によれば、請求項7又は8記載の太陽熱製版装置において、前記集光手段に開閉自在のシャッタを設け、搬送手段が作動している間だけシャッタが開となるように構成したので、太陽光下に本装置を放置した場合においても、集光した太陽光が原稿・孔版原紙・装置の部材等を溶かしたり、筐体外に集光スポットが移動して付近の物を発火させるといった事故を確実に防止することができ非常に安全性が高い。
請求項10に記載された太陽熱製版装置によれば、請求項7又は8記載の太陽熱製版装置において、前記駆動源と前記走査手段が連動するように構成されているので、被製版体の装置への挿入によって被製版体の搬送とともに集光手段による集光スポットの走査も同時に自動的に開始されるという効果がある。
請求項11に記載された太陽熱製版装置によれば、請求項2記載の太陽熱製版装置において、被製版体と原稿は、原稿台内にある弾性体の載置部に重ねて載置され、透光性の蓋体で押圧されてロックされるので、孔版原紙は原稿に隙間無く密着して製版に供される。これによって、原稿の画像を構成する光熱変換材料の発熱が孔版原紙に確実に伝達され、原稿に忠実な鮮明な感熱穿孔が行なわれるという効果がある。
請求項12に記載された太陽熱製版機によれば、請求項2記載の太陽熱製版機において、前記搬送手段と前記走査手段が、太陽電池によって電圧を与えられるDCモータで駆動される。このため、太陽光量が大きいときにはDCモータの端子間電圧が大きくなるのでDCモータは高速に回転し、これによって走査手段も高速駆動されて孔版原紙上を走査する単位時間あたりの移動距離が大きくなり、露光量が小さくなって穿孔径は大きくならない。逆に太陽の光量が小さい場合は、太陽電池が受光する量が小さくなるので起電力も小さくなり、DCモータの回転数が小さくなり、走査手段の走査はゆっくりになるため、孔版原紙上を走査する速度が小さくなり光量が少ない分露光時間が長くなる。従って、太陽からの光量が変化しても、自動的に走査手段の走査速度が変わり露光量が一定となる方向に作用するので、孔版原紙の穿孔の特性が安定する。
以下、本発明を実施するために特許出願人が出願時点で最良と思う本発明の実施の形態を説明する。
本発明の太陽熱製版装置は、被製版体である孔版原紙と原稿を重ねて密着させておき、その上に太陽光を集光手段で集光し、この太陽光と孔版原紙を相対移動手段で相対的に移動させることにより、孔版原紙の全面に画像を感熱穿孔するものである。ここで太陽光を孔版原紙の全面にわたって相対的に移動させるためには、密着させた孔版原紙と原稿を搬送手段で第1の方向に移動させると同時に、集光手段で被製版体に集光した太陽光を第1の方向と交差する第2の方向に沿って走査手段で走査すればよく、これによって孔版原紙を原稿のカーボン画像に対応して全面にわたり感熱穿孔することができる。
以下、本発明の第1の実施の形態から第5の実施の形態を図1〜図38を参照して説明する。
(1) 第1の実施の形態 (図1〜図19)
図1は第1の実施の形態の全体構造を透視状態で示す斜視図、図2は第1の実施の形態における横断面図、図3は第1の実施の形態における縦断面図、図4は第1の実施の形態における駆動ユニットの拡大した横断面図、図5は第1の実施の形態における可動鏡とその駆動構造を示す斜視図、図6は第1の実施の形態における固定鏡と可動鏡の配置関係を示ス図、図7は第1の実施の形態における蓋体を開放した原稿台の断面図、図8は第1の実施の形態における孔版原紙等を装着して蓋体を閉止した原稿台の断面図、図9は第1の実施の形態における原稿台のロック構造を示す側面図、図10は第1の実施の形態におけるフレネルレンズの集光機能を示す図、図11は種々の開口径を有するマスクフィルターを示す斜視図、図12は種々の光透過度を有するマスクフィルターを示す斜視図、図13は第1の実施の形態における突起棒を用いた本装置の姿勢確認方法を示す図、図14は第1の実施の形態における太陽からの光と装置本体内に設けた孔版原紙の角度調整を説明するための図、図15は第1の実施の形態において筐体の傾きを調整する伸縮棒を締めす斜視図、図16は第1の実施の形態における伸縮棒の拡大斜視図、図17は孔版原紙に加えられる総光エネルギーを構成する光量と照射時間の特性を示す第1のグラフ図、図18は孔版原紙に加えられる総光エネルギーを構成する光量と照射時間の特性を示す第2のグラフ図、図19は第1の実施の形態において可動鏡による走査により製版ムラが発生することを示す説明図である。
図1〜図3に示すように、本例の太陽熱製版装置1は、内部が空洞である矩形箱型の筐体2を有している。この筐体2の一対の側面の各下方部には、筐体2の水平な稜線に平行なスリット状の投入口2aと排出口2bがそれぞれ形成されており、重ねられた孔版原紙と原稿が収納された原稿台が投入口2aから挿入され、製版後に排出口2bから排出されるように構成されている。
筐体2の内部の底部には、原稿台3を乗せて移動させるために複数対の従動式の支持ローラ4が回動自在に配置されており、その上に載置された原稿台3をスライド可能に支持し、第1の方向(図1〜3中に矢印で表示)に沿って搬送することができるようになっている。また、図2に示すように、筐体2内には、第1の方向に沿って支持ローラ4の間隔で複数対の棒状のガイド部材5が立設されており、筐体2内に挿入された原稿台3の幅方向(第1の方向と直交する方向)の位置を決めることができるように構成されている。
図7に示すように、本例における被製版体は孔版原紙6であり、孔版原紙6は、和紙・紗等の多孔性支持体7に樹脂等からなる熱可塑性フィルム8を貼り合わせたもので、矩形の枠体9に取り付けられている。孔版原紙6はカーボン等の光熱変換材料で画像が形成された原稿10に重ねられ、原稿台3に収納されて本太陽熱製版装置1で製版される。
図7〜図9に示すように、原稿台3は略矩形の薄型容器であり、基台13の上面に開口した矩形の凹部11内には、凹部11の内形状よりも小さいスポンジ等の弾性体からなる矩形の載置部12が中央に設けられている。基台13の一端には、凹部11を開閉する透光性の蓋体14がヒンジ14aによって開閉可能に取り付けられている。基台13の他端には、基台13の上面に重ねて凹部11を閉止した蓋体14を基台13に一時的に固定するためのロック手段15が設けられている。図9に拡大して示すように、ロック手段15の先端には係止凸部15aが設けられ、蓋体14の他端の上面に形成された係止凹部14bに適当なクリック感をもって所要の係止強度で係合するようになっている。
以上の構成において、図7及び図8に示すように、原稿台3の載置部12の上に原稿10を載置し、この載置部12と原稿10が枠体9の内部に入り、熱可塑性フィルム8が原稿10の画像面に接するように孔版原紙6を原稿10の上に載置する。そして、蓋体14を閉止し、ロック手段15で蓋体14と基台13を固定する。この状態において、重ねられた孔版原紙6及び原稿10を間に介して蓋体14は載置部12を押圧し、弾性変形させるので、これによって孔版原紙6と原稿10は隙間無く密着することができる。
図1及び図3に示すように、筐体2の上面は開放された開口2cとなっており、該開口2cには、太陽光を集光して筐体2内の所定位置に導く集光手段としてのフレネルレンズ16が設けられている。フレネルレンズ16等のレンズによれば、集光量は長さの比の2乗、つまり面積に比例する。図10に示すように、レンズ口径をDとし、焦点口径をdとすると、(D/d)2 が増幅された光量となる。例えば、レンズ口径が150mmで、焦点口径が15mmとすると100倍となり、かかるレンズを使用することによって太陽光の光量を100倍にしたことになる。
筐体2内には、フレネルレンズ16からの光を原稿台3に対して相対的に移動させることにより、孔版原紙6の全製版面を光で走査するための相対移動手段が設けられている。具体的には、図2及び図3に示すように、原稿台3を第1の方向に搬送する搬送手段と、フレネルレンズ16によって原稿台3に集光された太陽光を第1の方向と直交する第2の方向(前記原稿台3の幅方向)に沿って走査する走査手段とが設けられている。本例では、搬送手段と走査手段は共通の駆動源によって駆動され、両者は連動関係にある。
図2及び図3に示すように、筐体2の内壁には、搬送手段と走査手段を駆動するための駆動ユニット17が取り付け具18を介して固定されている。詳細を図4に示すように、駆動ユニット17は、取り付け具18を介して筐体2に固定されたケース19を本体としており、該ケース19の内部には、ゼンマイ軸20と中間軸21と駆動軸22とが互いに平行に回動可能に渡設されている。
該ケース19の内部には、駆動源としてのゼンマイ23がゼンマイ軸20に設けられている。このゼンマイ23は、ゼンマイノブ24で巻かれて機械的エネルギーを蓄え、ゼンマイ軸20を駆動することができる。
ゼンマイ軸20には平歯車25が固定され、この平歯車25は中間軸21に固定された小平歯車26に係合し、この小平歯車26は駆動軸22に固定された大平歯車27に係合している。中間軸21にはフライホイール28が設けられている。駆動軸22の両端はケース19を貫通してケース19の外に突出しており、ケース19外において駆動軸22の両端には駆動ローラ29がそれぞれ取り付けられている。
図3に示すように、駆動ローラ29は、筐体2内に挿入された原稿台3の上面に接触してゼンマイ23の動力で回転駆動されるので、支持ローラ4の上に移動可能に支持された原稿台3を第1の方向 (図中矢印方向)に移動させることができる。
図1及び図2に示すように、筐体2の内部の所定位置には、走査手段の一部である矩形状の固定鏡30が固定具30aを介して取り付けられており、またその隣には、走査手段の他の一部である矩形状の可動鏡31が固定具31aを介して回動軸31bを中心として回動可能に取り付けられている。
図6は、可動鏡31の回動軸31bの軸線方向(すなわち前記原稿台3の搬送方向である第1の方向)に対して直交する面で見た固定鏡30と可動鏡31の配置関係を示している。同図に示すように、固定鏡30は反射面を斜め上方(図では反射面の法線が斜め上方約45°)に向け、可動鏡31は反射面を斜め下方(図では反射面の法線が斜め下方約45°を中心とする所定角度範囲)に向けている。従って、フレネルレンズ16からの光は、固定鏡30で反射されて側方の可動鏡31に入射する。そして、可動鏡31が回動軸31bを中心に回動することにより、原稿台3上の集光点は、原稿台3の搬送方向である第1の方向と直交する第2の方向 (図6中に矢印で表示)に沿って往復動することができる。
図2及び図3に示すように、前記可動鏡31は前記駆動ユニット17に連動連結されている。すなわち、詳細を図4に示すように、駆動ユニット17内では、中間軸21にウオームホイール32が固定され、回転軸33の一端に固定されたウオームギア34がこれに噛み合っている。この回転軸33は駆動軸22と直交しており、ケース19を貫通して延設され、その他端が前記可動鏡31に連動連結されている。
その連結構造の詳細を図5に示す。前記回転軸33の他端には偏芯カム35が取り付けられている。前記可動鏡31は回動軸31bを備えており、この回動軸31bの両端は筐体2に固定された一対の固定具31a,31aに回動可能に取り付けられている。回動軸31bの一端は固定具31aを貫通しており、該一端にはレバー36が固定されている。回動軸31bの該一端と固定具31aの間には復帰手段としてのばね37が取り付けられており、回動軸31bをばね37による付勢と反対方向に回動させると、ばね37の力でもとの位置に復帰するようになっている。そして、前記回転軸33の偏芯カム35が、前記回動軸31bのレバー36に接している。
搬送手段 (駆動ローラ29等)が原稿台3を第1の方向に搬送する際、駆動ユニット17の中間軸21が回転するので回転軸33も回転する。回転軸33が回転して偏芯カム35が回動すると、これに追従するレバー36はばね37の弾性力に抗して所定方向に揺動し、さらに偏芯カム35が後退するとレバー36はばね37の復帰力によってこれと反対方向に復帰する。よって、図6に示したように、可動鏡31は所定角度範囲内で往復運動を繰り返すこととなり、原稿台3が同図中紙面に垂直な方向(第1の方向)に沿って移動するに伴い、フレネルレンズ16からの光は同紙面中で左右(第2の方向)に往復して走査されることになる。
次に、以上説明した本例の太陽熱製版装置1の動作を説明する。
図4中に矢印で示すように、駆動ユニット17のゼンマイ23のゼンマイノブ24を回してゼンマイ23に駆動力を蓄積する。このゼンマイ23の駆動力により平歯車25が回転し、小平歯車26がこれに連動し、小平歯車26が固定された中間軸21のフライホイール28が回転する。フライホイール28は回転を安定させる役目があり、回転速度は一定になる。平歯車25よりも小平歯車26の方が歯数が少ないので、フライホイール28は高速で回転する。この高速で回転するフライホイール28に連動して、ウォームギア32は低速で回転し、回転軸33も低速で回転する。
図5に示すように、回転軸33に設けられた偏芯カム35の回転により、偏芯カム35に接しているばね37に引かれたレバー36が図中矢印で示すように往復動する。このレバー36に連結された可動鏡31が往復回動し、可動鏡31に入射した光を図中の反射光(1)から反射光(2)の間で往復して走査する(主走査)。
この間、図3に示すように、重ねた孔版原紙6と原稿10を収納した原稿台3が往復走査方向(第2の方向)に直交する第1の方向に沿って搬送される。すなわち、小平歯車26に伝達された回転は、大平歯車27を介して駆動軸22を回転させ、駆動ローラ29を回転させる。この駆動ローラ29の回転は、図1に示すように原稿台3に伝えられ、支持ローラ4に乗っている原稿台3を第1の方向に搬送する(副走査)。
このように、ゼンマイ23の駆動により、可動鏡31が集光スポットを主走査方向に走査しながら、孔版原紙6を収納した原稿台3が副走査方向に搬送されるので、これによって孔版原紙6の全面にわたって集光スポットが照射される。
ここで、原稿10のカーボンブラックからなる画像(文字やイラスト)は集光された太陽光の照射を受けて発熱するので、押圧されて原稿10に密着した孔版原紙6は、原稿10の画像パターンに対応する部分の熱可塑性フィルム8のみが選択的に感熱穿孔され、画像パターンの製版が行なわれていく。
次に、以上説明した本例の太陽熱製版装置1のさらなる特徴について説明する。
太陽光が強すぎる等の理由で穿孔過多になってしまう場合には、図11に示すような種々の開口径を有するマスクフィルター40a,40b,40cをフレネルレンズ16の上方に配置することによって太陽からの光を減衰させて適当な光量に調整することができる。材料としては遮光性を有するものが適切である。一方、図12に示すように、種々の光透過度を有するマスクフィルター41a,41b,41cをフレネルレンズ16の上方に配置しても同様の効果が得られる。これらのマスクフィルター40,41は、真夏の強い日差しで使用した場合や、原稿10の文字やイラストに含まれているカーボンブラックの量が多くて光吸収率が高くなってしまう場合のように、穿孔過多の状態になりがちな状態であっても、太陽光利用の本製版機を使用することができる。
図3に示すように、筐体2の上面隅には表面に垂直な突起棒45が設けられている。太陽光は原稿台3の孔版原紙6に垂直に当たった方が効率がよいので、図13に示すように突起棒45の影Sの長さを確認することによって太陽光と孔版原紙6が垂直になっていることを確認できる。
図14に示すように、太陽からの光を原稿台3に対して垂直に受光する場合が一番強い光量となり、このとき突起棒45の影はなくなるので、太陽光を原稿台3に垂直に受光しているかをチェックするには「影」を利用するのが便利であり、影の長さが最も短くなるように装置本体 (筐体2)の傾きを調整して太陽光を原稿台3に(すなわち孔版原紙6に)垂直に受光できるようにすることができる。
図15は装置1の筐体2の傾きを調整する伸縮棒47であり、図16はその拡大図である。図15に示すように、筐体2の下面一隅部に設けられた保持管48と、保持管48に挿入されて伸縮自在とされた棒体49と、棒体49の下端に設けられた滑り止め50と、保持管48に設けられて棒体49を固定する固定ねじ51とを有している。固定ねじ51を緩めて保持管48に対して棒体49を伸縮させ、適当な長さのところで固定ねじ51をねじ込むことによって、影の長さが最も短くなるように装置1の筐体2と地面とのなす角度θを調整でき、太陽光を孔版原紙6に垂直に受光できるようにすることができる。
図17及び図18は、孔版原紙6に加えられる総光エネルギーを構成する光量と照射時間の特性を示している。ここで、図17は、光量は弱いが照射時間が長い例を示している。また、図18は、光量を強くして照射時間を短くしたものを表している。受光された総光エネルギーは「光量×照射時間」である。図17の受光エネルギー (面積)と図18の受光エネルギー (面積)は同じであるが、実際の孔版原紙6の穿孔品位は図18のように短時間でピーク状の強度を示す光による製版・穿孔の方の品質が良いことが一般に知られている。
ところが、単に太陽光の直下に置くだけのように、図17に示す如く光量が弱くて照射時間が長い照射パターンの場合とは異なり、本例によれば太陽光をレンズで集光して光量密度を増強し、光量を多くすることによって照射する集光の面積を小さくしており、その小さな集光された光を走査することによって走査経路上のある点を通過する時間を短時間とし、これによって増強された太陽光を短時間で照射することとなり、相対的には図18に示すようなピーク状の光量を与えたものと等価となって孔版原紙6の穿孔品質が向上するという効果が得られる。
本例では、集光した光で孔版原紙6上を走査するために、可動鏡31を用いている。この機構によれば、図19に示すように、可動鏡31の回転中心Pと孔版原紙6の中央部bの距離よりも、可動鏡31の回転中心Pと孔版原紙6の周辺部a,cの距離の方がr1だけ長くなり、距離に差が生じてしまう。更に、可動鏡31を等角速度で回転させると、孔版原紙6上の集光点の移動速度は、図中矢印で速度ベクトルを示すように、中央部では遅く、周辺部に行く程速くなる。これは、周辺に行く程光量が小さくなり、走査速度が速くなり、結果として周辺部の方が照射光量が小さくなって穿孔不良が発生して製版ムラという不具合が生じてしまうことを意味する。
そこで、本例では、孔版原紙6上の集光点の移動速度が、中央部では高速、周辺部では低速となるように、図5に示す偏芯カム35の形状を調整した。その結果、照射光エネルギーは孔版原紙6の走査方向について均一になり、上述した穿孔不良による製版ムラという不具合は生じない。
(2) 第2の実施の形態 (図20〜図22)
図20は第2の実施の形態の全体構造を透視状態で示す斜視図、図21は第2の実施の形態における縦断面図、図22は第2の実施の形態におけるモータの駆動回路を示す回路図である。
図20〜図22に示すように、本例の太陽熱製版装置1aは、エネルギー供給手段として太陽電池パネル60を有しており、さらに太陽電池パネル60から得た電気によって駆動されるDCモータ61を駆動源としており、さらに原稿台3を検知してDCモータ61を作動させるセンサとしてのスイッチ62を有している。このスイッチ62は、原稿台3を筐体2の外部から内部に手作業で差し込んだ際に原稿台3が到達し得る位置に設けてある。従って、筐体2の外からユーザーが手で原稿台3を筐体2内に差し込んだときにONとなってDCモータ61が始動し、以後はモータ61の駆動力で原稿台3が第1の方向に沿って筐体2内に引き込まれていくように構成されている。その他の構成は第1の例と同様であり、可動鏡31の駆動もDCモータ61で行なう。
本例によれば、第1の例のようにゼンマイを設ける必要が無く、ゼンマイを巻く作業も必要なくなり、電池等のエネルギー供給手段も不要である。また太陽電池パネル60で受光した光エネルギーによる起電力は、太陽光の強さによって変り、太陽光の光量が多ければ大きく、また太陽光の光量が小さければ小さくなる。
実際にはDCモータの端子に加わる電圧が太陽光の強さに比例して変化し、太陽の光量が多ければ電圧が高くなり、光量が小さければ電圧が低くなる。DCモータの端子間の電圧が高ければ、DCモータは高速回転し、電圧が低ければ低速回転することになる。
動力源にゼンマイを使用した例では、可動鏡31の動きも孔版原紙6の動きも太陽からの光量によって速度が変化することはなく、常に一定で動作していたため、光量が強いときには穿孔径が大きくなり、逆に光量が小さいときには、穿孔径が小さくなる現象が発生してしまい、これを避けるためにマスクフィルタ41を手動にて調整装着しなければならなかった。
しかしながら、上記のようにDCモータと太陽電池を組み合わせると、太陽光量が大きいときにはDCモータの端子間電圧が大きくなるのでモータは高速に回転し、これによって可動鏡31も高速回転して孔版原紙上を走査する単位時間あたりの移動距離が大きくなるので露光量が小さくなって穿孔径は大きくならない。逆に太陽の光量が小さい場合は、太陽電池が受光する量が小さくなるので起電力も小さくなり、DCモータの回転数が小さくなり、可動鏡の走査はゆっくりになるため、孔版原紙上を走査する速度が小さくなり光量が少ない分露光時間が長くなる。
露光量=光量×露光時間であるから、光量が少ないときには、露光時間を長くすることで全体の露光量を一定とすることができる。逆に光量が多いときには、露光時間を短くすることによって露光量を一定とすることができる。従って、太陽電池を電源に使い、DCモータを動力源に使うことによって、太陽からの光量が変化しても、自動的に可動鏡の走査速度が変わり露光量が一定となる方向に作用するので、孔版原紙の穿孔の特性を安定させるという大きな効果がある。
(3) 第3の実施の形態 (図23〜図32)
第1及び第2の実施の形態において示したように、本発明の太陽熱製版装置は 太陽光を集光して孔版原紙6を製版するものであるため、仮に操作者が太陽熱製版装置を太陽光の下に放置したまま長時間その場を離れた場合には、停止している原稿台3の特定位置に太陽光のスポットが長時間当たり続け、当該部分を溶かしてしまう事態が発生することも考えられる。
また、第1及び第2の実施の形態の太陽熱製版装置1,1aでは駆動機構等を収納する筐体2を有していたが、この筐体2が内部の駆動機構等を完全に覆い隠すような壁面に囲まれた箱型でなく、内部の駆動機構等を所定位置に取り付けるフレーム状の構造体(骨組み)である場合には、集光された太陽光のスポットが太陽の移動に伴って原稿台3から外れて筐体2外に移動し、太陽熱製版装置1,1aのそばの太陽光で発火しやすい黒色の紙や布等の可燃物に当たって発熱発火してしまう事態が発生することも考えられる。
そこで、第3の実施の形態では、このような不都合な事態の発生する可能性を可及的に減少せしめるために、集光手段としてのフレネルレンズ16の下に開閉可能な遮光手段 (シャッター)を設け、不使用時には太陽光を遮断することができるように構成した。
図23は、第3の実施の形態に係る太陽熱製版装置1の駆動ユニット17bを示す図であり、第1の実施の形態における図4に対応する図であり、第1の例と同様の部分には図4と同一の符号を付して説明を省略する。図24は第3の実施の形態における駆動ユニット17の要部を拡大して示す斜視図、図25は第3の実施の形態における駆動ユニット17の側面図、図26は第3の実施の形態において装置の作動開始前にシャッターが閉状態にあることを示す装置全体の縦断面図、図27は第3の実施の形態におけるシャッターの開状態を示す断面図、図28は第3の実施の形態におけるシャッターの開状態を示す斜視図、図29は第3の実施の形態におけるシャッターの閉状態を示す断面図、図30は第3の実施の形態におけるシャッターの閉状態を示す斜視図、図31は第3の実施の形態において装置の作動中にシャッターが開状態にあることを示す装置全体の縦断面図、図32は第3の実施の形態において装置の作動終了後にシャッターが閉状態になることを示す装置全体の縦断面図である。
図23〜図24に示すように、駆動ユニット17bの駆動軸22は、その両端部がケース19に設けられた縦長の長孔70を挿通している。また、駆動軸22の中央部は、ケース19内に設けられた箱型の移動体71を貫通している。この移動体71の下面には案内棒72が下向きに固定されており、この案内棒72はケース19の底面に固定された案内部材73の案内孔73aに上下摺動可能に挿入されている。従って、駆動軸22は案内棒72と案内部材73にガイドされつつ、前記長孔70に沿って上下方向の一定の区間を移動することができる。
さらに移動体71の上面は、付勢手段としての押しばね74 (図25では下向きの矢印で示す)によって下方に付勢されており、上方向の力を受けない場合には駆動軸22が下方の位置に設定されるようになっている。また、移動体71の上面には、前記フライホイール28に相対する位置にブレーキ75が固定されている。このブレーキ75は、上端が傾斜した棒板状の部材であり、その上端の下面には摩擦抵抗の大きな材料からなるブレーキパッド76が設けられている。
図25中に実線で示すように、駆動軸22が下方の位置にある時は、大平歯車27は中間軸21の小平歯車26から外れ、駆動軸22は駆動されない。この時、ブレーキ75のブレーキパッド76は中間軸21のフライホイール28の周面に接触し、ゼンマイ23を駆動源とする回転運動を停止させている。
ここで、本装置の使用に当たり、原稿台3を筐体2内に挿入すると、図25中に破線で示すように、原稿台3の先端が駆動ローラ29を押し上げるので、駆動軸22及び移動体71が一体となって押しばね74の付勢力に抗して上昇し、その結果ブレーキ75がフライホイール28から外れるとともに、大平歯車27が中間軸21の小平歯車26に噛み合うこととなる。従って、中間軸21が回転してその駆動力が駆動軸22に伝達されるようになり、原稿台3は駆動ローラ29によって第1の方向に搬送され始めるとともに、回転軸33が回転して可動鏡31の回動による太陽光の走査が開始される。
このように、本例によれば、あらかじめゼンマイを巻いてエネルギーを蓄えておくことができ、使用時に原稿台3を筐体2内に挿入すれば機械的な動作で原稿台3の搬送と可動鏡31による走査を自動的に開始することができる。
図26に示すように、筐体2内において、前記フレネルレンズ16の下方には、遮光手段としてのシャッタ80が設けられている。図27及び図28に示すように、シャッタ80は、矩形板状の複数枚のスラット81が互いに長辺側を対峙させて平行に並べられたものであり、各スラット81の短辺側は一対の作動部材82によって共通に回動可能な状態で連結されている。
作動部材82は、所定位置に固定された固定リンク83と、スラット81が並べられた方向に沿って固定リンク83と平行に往復動作する操作リンク84とからなる。操作リンク84の一端は、復帰手段としての弾性部材であるばね85を介して筐体2の要所に連結されている。
操作リンク84の他端には、略L字形のレバー86の一端が連結されている。このレバー86の他端には、中央を筐体2に回動可能に固定された第1アーム87の一端が回動可能に結合されている。この第1アーム87の他端には、案内部材88によって移動が上下方向にのみ拘束された第2アーム89の上端が回動可能に連結され、さらにこの第2アーム89の下端には第3アーム90の一端が回動可能に連結されている。
第3アーム90はその中途位置において前記駆動ユニット17bのケース19に回動可能に連結され、さらに第2アーム89に近い他の中途位置において付勢手段としてのばね91に連結されて上方へ引かれている。そして、この第3アーム90の他端は、前記駆動軸22に回動可能に連結されている。
このように、駆動軸22とシャッタ80は、第1〜第3アーム87,89,90、レバー86、及び作動部材82 (操作リンク84と固定リンク83)からなるリンク機構によって連動連結されており、図26に示すように原稿台3が駆動ローラ29を持ち上げない状態では、第2アーム89が上昇し、レバー86が操作リンク84を押してスラット81を傾斜させ、図26、図29及び図30に示すように、シャッタ80を遮光状態(閉)に設定する。
また、図31に示すように、原稿台3が筐体2内に挿入されて駆動ローラ29が持ち上げられると、第2アーム89が下降してレバー86が操作リンク84を引き、図27及び図28に示すように、スラット81を垂直にしてシャッタ80を通光状態(開)に設定する。
そして、図32に示すように、原稿台3が集光スポットによる走査範囲から外れて製版が終了すると、原稿台3が駆動ローラ29から外れ、ばね91の付勢力によって第2アーム89が上昇し、レバー86が操作リンク84を押してスラット81を傾斜させ、再びシャッタ80を図32、図29及び図30に示すような遮光状態(閉)に設定する。
すなわち、原稿台3が挿入されない装置の非使用時には、シャッタ80が閉じるので太陽光が筐体2内に照射されることはなく、事故が起きる恐れはない。また、原稿台3が挿入されて駆動系が作動し、原稿台3が自動的に搬送され始めると、シャッタ80が開いてフレネルレンズ16から入った太陽光が可動鏡31によって走査されるので、製版を行なうことができる。
このように、本例によれば、製版を行なう時にのみフレネルレンズ16からの太陽光が可動鏡31に照射され、原稿台3が無いときはシャッタ80が閉じているので、前述したような集光した太陽光が原稿台3や装置の部材を溶かしたり、筐体2外に集光スポットが移動して付近の物を発火させるといった事故を確実に防止することができ非常に安全性が高い。
(4) 第4の実施の形態 (図33〜図36)
第1乃至第3の実施の形態では、集光手段としてフレネルレンズ16を用い、搬送される原稿台3に対して可動鏡31により集光スポットを走査したが、集光手段や走査手段はこれのみに限定されるものではない。第4の実施の形態では、集光手段として凹面鏡を用い、走査手段としては該凹面鏡を走査するための回動手段(揺動機構)を採用した。
図33は第3の実施の形態の基本構造と動作原理を示す説明図、図34は第3の実施の形態における集光手段及び走査手段の構成と作用を示す平面図、図35は第3の実施の形態における集光手段及びその回動手段の構成と作用を示す平面図、図36は第3の実施の形態における集光手段及びその回動手段の構成と作用を示す側面図である。
図33及び図34に示すように、本例では、太陽光を集光する凹面鏡100自体が所定の角度範囲において揺動し、凹面鏡100による集光スポット102は所定位置に固定して設置された固定鏡101で反射されて原稿台3の上に焦点を結び、これが原稿台3の搬送方向(第1の方向)と直交する第2の方向に往復移動して孔版原紙6の走査が行なわれる。
より具体的には、図35及び図36に示すように、回転軸33は第1〜第3の例で説明したものと同様の構造で駆動されるが、その他端にはウォームギア103が設けられており、このウォームギア103にはホイール104が噛み合っている。ホイール104の軸には回転円板105が固定されており、回転円板105の上面には中心を外れてクランク棒106が設けられている。
一方、前記凹面鏡100は、太陽光が入射する斜め上方を向いた姿勢でリンク板107の一端の取り付け部に固定されており、このリンク板107は筐体2に固定された固定具107aに対して支点107bをもって回動可能に取り付けられている。そして、リンク板107の他端に形成された長孔108に、前記クランク棒106が滑動自在に係合している。
従って、回転軸33が回転すればクランク棒106は円運動し、これに追従するリンク板107は図35に示すように支点107bを中心として所定の揺動範囲で揺動し、リンク板107に取り付けられた凹面鏡100が所定の揺動範囲で往復して揺動する。
本例によれば、集光手段である凹面鏡100が自ら往復して回動し、集光スポット102を主走査方向に往復動させるので、集光手段と走査手段を別々の装置として構成する必要がなく、凹面鏡100の鋭い集光スポット102を直接原稿台3上で走査することができる。
(5) 第5の実施の形態 (図37及び図38)
第5の実施の形態では、集光手段として集光用光学素子を用い、これで集めた光を導光手段である光ファイバーで導き、この光ファイバーの出射端を往復移動可能な走査手段としてのスライドステージ (往復移動台)に取り付けて往復走査するようにしたものである。前述した実施の形態と同様の構成部分については説明を省略する。
図37は第3の実施の形態における集光手段とその走査手段の構造を示す斜視図、図38は第3の実施の形態における集光手段の変形例を示す図である。
図37に示す回転軸33は第1〜第4の例で説明したものと略同様の構造であり、その他端にはウォームギア110が設けられており、このウォームギア110にはホイール111が噛み合っている。ホイール111は、所定位置で回動可能となるように支持されたねじ棒112の一端に固定されており、このねじ棒112の隣には、ねじ棒112と平行にガイド棒113が渡設・固定されている。
そして、これらねじ棒112とガイド棒113にはスライドステージ115が移動可能に設けられている。すなわち、スライドステージ115にはガイド孔115aとねじ孔115bが互いに平行に本体の側面を貫通して設けられており、ガイド棒113が摺動可能にガイド孔115aを挿通するとともに、ねじ棒112がねじ孔115bに螺入されて貫通している。
従って、回転軸33が回転すると、スライドステージ115はねじ棒112の回転によってガイド棒113に案内されてねじ棒112及びガイド棒113と平行に移動することができ、本例では往復して移動することができる。このスライドステージ115の移動方向が前記実施の形態における第2の方向であり、その往復動作範囲が孔版原紙6の製版幅に相当する。
一方、集光用光学素子120は、上側の面の直径が大きい逆円錐台形状であり、図示しない本装置の筐体2の上面開口2cに固定されている。集光用光学素子120の径の大きな上面から光が入射すると、光は内部をサインカーブを描きながら径の小さな下面に伝播する。このように、広い角度から上面に入射した光を確実に下面まで導き、外部に漏れる光を減少させることができ、集光度を向上させることができる。
なお集光用光学素子は、GI型光ファイバを加熱延伸して前記逆円錐台形状に加工することで製造することができる。
この集光用光学素子120の下面には、導光手段としての光ファイバー121が接続されており、該光ファイバー121の出射端122が前記スライドステージ115に下向きに取り付けている。さらに光ファイバー121の出射端122に近接して集光レンズ123が配置されてスライドステージ115に固定されており、光ファイバー121の出射端122から出た光を集光して図示しない下方の孔版原紙6 (原稿台3)に照射できるようになっている。
本例によれば、集光用光学素子120による太陽光の集光は効率が良く、またねじ棒112で往復動作するスライドステージ115の駆動機構は構造が単純で信頼性が高く、故障が少ないという利点がある。
図38に示すように、複数の集光用光学素子120を束ねてまとめて使用することにより、さらに大口径の受光集光装置を構成することができる。このようにすれば、各集光用光学素子120の径の大きな上面が揃えられて一つの大面積の集光面を構成し、単一の場合に比べてさらに多くの光を集めることができる。
なお、図38に示すように、複数の集光用光学素子120の各下面と光ファイバー121との間に光学系レンズ124を入れると、集光用光学素子120の光軸と光ファイバー121の光軸が若干ずれていても補正できる効果がある。
本明細書では、多数の望ましい実施の形態を説明したが、これらの各実施の形態に記載した構成を適宜互いに組み合わせることによってさらに他の変形例として実施することも可能である。
以上説明した本発明に係る太陽熱製版装置を用いて製版した孔版原紙は、家庭用簡易印刷機の刷版として好適に用いることができる。この家庭用簡易印刷機の大きな特徴としては、「手作りの印刷が作れ、楽しめる」点にある。昨今、年賀状印刷においても、容易かつ綺麗に印刷ができるインクジェットプリンターを使った作品が増えてきたが、孔版原紙を用いた家庭用簡易印刷機を使用した作品もまだまだ健在である。このことは、やはり「手作りで作品を作ることの楽しみ」が根強い人気を保っていることの証左である。また、本発明に係る太陽熱製版装置は、製版のエネルギーに太陽熱を用いるため、乾電池等が不要であり、環境にやさしいという特徴もある。従って、本発明によれば、環境に負荷を与えることなく「手作り」の作品製作を楽しむことができることとなり、画一的でない創作性に富んだ手作り作品の制作という楽しみの効果と同時に、環境保護の役目も果たすことに対しても多大な効果がある。
図1は第1の実施の形態の全体構造を透視状態で示す斜視図である。 図2は第1の実施の形態における横断面図である。 図3は第1の実施の形態における縦断面図である。 図4は第1の実施の形態における駆動ユニット17の拡大した横断面図である。 図5は第1の実施の形態における可動鏡31とその駆動構造を示す斜視図である。 図6は第1の実施の形態における固定鏡30と可動鏡31の配置関係を示す図である。 図7は第1の実施の形態における蓋体14を開放した原稿台3の断面図である。 図8は第1の実施の形態における孔版原紙6等を装着して蓋体14を閉止した原稿台3の断面図である。 図9は第1の実施の形態における原稿台3のロック構造を示す側面図である。 図10は第1の実施の形態におけるフレネルレンズ16の集光機能を示す図である。 図11は種々の開口2c径を有するマスクフィルターを示す斜視図である。 図12は種々の光透過度を有するマスクフィルターを示す斜視図である。 図13は第1の実施の形態における突起棒45を用いた本装置の姿勢確認方法を示す図である。 図14は第1の実施の形態における太陽からの光と装置本体内に設けた孔版原紙6の角度調整を説明するための図である。 図15は第1の実施の形態において筐体2の傾きを調整する伸縮棒47を示す斜視図である。 図16は第1の実施の形態における伸縮棒47の拡大斜視図である。 図17は孔版原紙6に加えられる総光エネルギーを構成する光量と照射時間の特性を示す第1のグラフ図である。 図18は孔版原紙6に加えられる総光エネルギーを構成する光量と照射時間の特性を示す第2のグラフ図である。 図19は第1の実施の形態において可動鏡31による走査により製版ムラが発生することを示す説明図である。 図20は第2の実施の形態の全体構造を透視状態で示す斜視図である。 図21は第2の実施の形態における縦断面図である。 図22は第2の実施の形態におけるモータの駆動回路を示す回路図である。 図23は、第3の実施の形態に係る太陽熱製版装置1の駆動ユニット17を示す図である。 図24は第3の実施の形態における駆動ユニット17の要部を拡大して示す斜視図である。 図25は第3の実施の形態における駆動ユニット17の側面図である。 図26は第3の実施の形態において装置の作動開始前にシャッタ80ーが閉状態にあることを示す装置全体の縦断面図である。 図27は第3の実施の形態におけるシャッタ80ーの開状態を示す断面図である。 図28は第3の実施の形態におけるシャッタ80ーの開状態を示す斜視図である。 図29は第3の実施の形態におけるシャッタ80ーの閉状態を示す断面図である。 図30は第3の実施の形態におけるシャッタ80ーの閉状態を示す斜視図である。 図31は第3の実施の形態において装置の作動中にシャッタ80ーが開状態にあることを示す装置全体の縦断面図である。 図32は第3の実施の形態において装置の作動終了後にシャッタ80ーが閉状態になることを示す装置全体の縦断面図である。 図33は第3の実施の形態の基本構造と動作原理を示す説明図である。 図34は第3の実施の形態における集光手段及び走査手段の構成と作用を示す平面図である。 図35は第3の実施の形態における集光手段及びその回動手段の構成と作用を示す平面図である。 図36は第3の実施の形態における集光手段及びその回動手段の構成と作用を示す側面図である。 図37は第3の実施の形態における集光手段とその走査手段の構造を示す斜視図である。 図38は第3の実施の形態における集光手段の変形例を示す図である。 感熱穿孔により孔版原紙6の製版を行なう製版装置とその製版原理を示す模式図である。
符号の説明
(1)第1の実施の形態
1,1a,1b…太陽熱製版装置、2…原稿台、6…被製版体としての孔版原紙、
7…多孔性支持体、8…熱可塑性フィルム、13…基台、12…載置部、14…蓋体、
15…ロック手段、16…集光手段としてのフレネルレンズ、
23…駆動源としてのゼンマイ、29…搬送手段としての駆動ローラ、
30…操作手段の一部を構成する固定鏡、31…操作手段の一部を構成する可動鏡。

(2)第2の実施の形態
61…駆動源としてのDCモータ、62…センサとしてのスイッチ。

(3)第3の実施の形態
74…付勢手段としての押しばね、75…ストッパ手段としてのブレーキ、
80…遮光手段としてのシャッタ。

(4)第4の実施の形態
100…集光手段としての凹面鏡、103…回動手段を構成するウォームギア、
104…回動手段を構成するホイール、105…回動手段を構成する回転円板、
106…回動手段を構成するクランク棒、107…回動手段を構成するリンク板。

(5)第5の実施の形態
115…往復移動台としてのスライドステージ、
120…集光手段としての集光用光学素子、121…光ファイバ。

Claims (12)

  1. 太陽光を集光する集光手段と、前記集光手段によって被製版体に集光された太陽光と該被製版体とを相対的に移動させる相対移動手段とを具備し、集光された太陽光による熱によって前記被製版体を感熱穿孔する太陽熱製版機。
  2. 前記相対移動手段が、前記被製版体を第1の方向に移動させる搬送手段と、前記集光手段によって被製版体に集光された太陽光を前記第1の方向と交差する第2の方向に沿って走査する走査手段とを有している請求項1記載の太陽熱製版機。
  3. 前記集光手段が所定位置に固定されたフレネルレンズであり、
    前記走査手段が、前記フレネルレンズからの太陽光を回動しながら受けることにより該太陽光を前記第2の方向に走査する可動鏡を有する請求項2記載の太陽熱製版機。
  4. 前記集光手段が凹面鏡であり、
    前記走査手段が、前記凹面鏡によって集光された太陽光が前記第2の方向に走査されるように前記凹面鏡を回動する回動手段を有する請求項2記載の太陽熱製版機。
  5. 前記集光手段が円錐形集光光学素子であり、
    前記走査手段が、前記円錐形集光光学素子により集光されて光ファイバに導かれた太陽光を前記第2の方向に走査するように前記光ファイバの出射端を往復して移動させる往復移動台を有する請求項2記載の太陽熱製版機。
  6. 前記集光手段によって前記被製版体に集光された太陽光の前記操作手段による走査が、前記第2の方向に関する前記被製版体の走査範囲において、中央部分では相対的に高速に、両端部分では相対的に低速に行なわれるように構成された請求項3又は4記載の太陽熱製版機。
  7. 前記搬送手段が、駆動源と、前記駆動源から外れる下方位置と前記駆動源に連動する上方位置との間で昇降可能であって前記上方位置において前記被製版体に接して回動することにより該被製版体を前記第1の方向に移動させる駆動ローラと、前記駆動ローラに設けられて前記下方位置において前記駆動源を停止させるストッパ手段と、前記駆動ローラを前記下方位置に付勢する付勢手段とを有し、
    前記被製版体を前記下方位置にある前記駆動ローラの下に挿入することによって前記駆動ローラが上方位置に移動して前記被製版体が前記駆動ローラによって前記第1の方向に搬送されるように構成された請求項2記載の太陽熱製版機。
  8. 前記搬送手段が、駆動源と、前記駆動源によって駆動されて前記被製版体を前記第1の方向に移動させる駆動ローラと、前記被製版体を検知した場合に前記駆動源を作動させるセンサとを有しており、
    前記、被製版体を前記駆動ローラの下に挿入した時に前記センサが前記被製版体を検知して前記駆動源を作動させることによって前記被製版体が前記駆動ローラによって前記第1の方向に搬送されるように構成された請求項2記載の太陽熱製版機。
  9. 前記集光手段に開閉自在のシャッタが設けられ、前記搬送手段が作動している間だけ前記シャッタが開とされて前記集光手段によって被製版体に集光された太陽光が照射されるように構成された請求項7又は8記載の太陽熱製版機。
  10. 前記駆動源と前記走査手段が連動するように構成された請求項7又は8記載の太陽熱製版機。
  11. 前記被製版体が、多孔性支持体と該多孔性支持体に貼り合わされた感熱樹脂シートとを有する孔版原紙であり、
    上面に開口した凹部内に弾性体からなる載置部が設けられた基部と、該基部の上面に対して開閉可能に取り付けられた透光性の蓋体と、該蓋体を前記基部に対して解除可能に固定するロック手段とを有する原稿台を有し、
    前記原稿台の前記載置部の上に原稿を載置し、該原稿の上に前記孔版原紙を前記感熱樹脂シートが前記原稿に接するように載置し、前記蓋体を閉止して前記ロック手段を機能させることにより前記孔版原紙を前記原稿に密着させた状態で、前記孔版原紙を該原稿台とともに製版に供することを特徴とする請求項2記載の太陽熱製版機。
  12. 前記搬送手段と前記走査手段が、太陽電池によって電圧を与えられるDCモータで駆動されることを特徴とする請求項2記載の太陽熱製版機。
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