JP2005087892A - 触媒担体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 酸素の吸放出性能が高い触媒担体を備える触媒を提供する。
【解決手段】 希土類元素の硫酸塩である原料を、空気中で800℃以上で焼成し、硫酸基の一部を分解させて得られる A22SO4(Aは希土類元素)を触媒担体として用いることで、酸素の吸放出性能が高い触媒を得ることができる。A22SO4(Aは希土類元素)で表わされる触媒担体は、高温(約800℃以上)の還元雰囲気下では、吸収していた酸素を外部に放出しつつ、A22Sに変化する。また、A22Sは、酸化雰囲気下では、酸素を吸収しつつ、A22SO4に変化する。
【選択図】 図5

Description

この発明は、酸化還元反応を利用する反応を促進する触媒に用いる触媒担体に関する。
従来、排ガス浄化用触媒のように、酸化還元反応を利用する反応を促進する触媒の担体として、金属酸化物が用いられてきた。比表面積の大きな金属酸化物を担体として用いることで、担体上に担持する活性成分としての貴金属の分散性を高め、触媒活性の向上を図っている。例えば、特許文献1は、スピネル構造を有する金属酸化物を担体として用いる触媒を開示している。
特開2001−293366号公報
このような酸化還元反応を利用する反応のための触媒においては、酸素の吸放出性能を高めることで、触媒活性の向上を図ることが可能となる。触媒における酸素吸放出性能を高くするには、触媒担体として用いる金属酸化物として、酸素の吸放出性能が高いものを用いることが好ましい。そのため、触媒担体として用いることができ、酸素の吸放出性能がより高い金属酸化物が望まれていた。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、酸素の吸放出性能が高い触媒担体を備える触媒を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の触媒担体は、酸化還元反応を含む反応を促進する触媒に用いる触媒担体であって、
22SO4(Aは希土類元素)で示されることを要旨とする。
また、本発明の第2の触媒担体は、酸化還元反応を含む反応を促進する触媒に用いる触媒担体であって、
22S(Aは希土類元素)で示されることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の第1あるいは第2の触媒担体によれば、この触媒担体が備える硫黄元素における酸化還元反応を介して、高い酸素吸放出性能を示すことができる。したがって、本発明の第1あるいは第2の触媒担体上に活性成分を担持させることによって、酸素吸放出性能に優れた触媒を得ることができる。
本発明の第1あるいは第2の触媒担体において、15m2/g以上の比表面積を有し、細孔半径が100nm以下の微細孔を備えることとしても良い。
このような構成とすれば、微細孔の大きさを小さくすると共に大きな比表面積を確保することで、本発明の第1あるいは第2の触媒担体を用いて作製する触媒における触媒活性を向上させることができる。なお、上記本発明の第1あるいは第2の触媒担体において、20m2/g以上の比表面積を有することがさらに好ましい。
本発明の第1あるいは第2の触媒担体において、前記希土類元素は、ランタン(La)、ネオジム(Nd)、イットリウム(Y)、セリウム(Ce)から選択されることとしても良い。
これにより、高い酸素吸放出性能を有し、高い活性を示す触媒を実現するための触媒担体とすることができる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、担体の製造方法や、本発明の触媒担体を備える触媒などの形態で実現することが可能である。
A.触媒の製造方法:
図1は、本発明の実施の形態としての触媒の製造方法を表わす工程図である。本実施の形態では、まず、希土類元素の硫酸塩を用意する(ステップS100)。ここで、硫酸塩を構成する希土類元素は、ランタン(La)、ネオジム(Nd)、イットリウム(Y)、セリウム(Ce)からなる群から選択することが好ましい。また、用いる硫酸塩は、水和物であっても無水物であっても良い。希土類元素の硫酸塩の水和物は、A2(SO43・nH2O(Aは希土類元素)と表わされる。
次に、上記希土類元素の硫酸塩を、空気中で、800℃以上で加熱して、硫酸基の一部を分解し、希土類元素の酸化硫酸塩を得る(ステップS110)。ステップS110で得られる希土類元素の酸化硫酸塩は、A22SO4(Aは希土類元素)と表わされる。ステップS110において希土類元素の硫酸塩を加熱する際の温度は、800℃以上であれば良く、上記のように硫酸基の一部が分解される範囲で、適宜設定すればよい。ステップS110で得られた希土類元素の酸化硫酸塩を、以下、触媒担体として用いる。
次に、上記希土類元素の酸化硫酸塩上に、活性成分として、貴金属および遷移金属のうちの少なくとも1種の金属を担持させる(ステップS120)。貴金属を担持させる場合には、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含むことが望ましい。これらの活性成分の担持は、金属塩溶液中に、上記ステップS110で得られた触媒担体を浸漬することによって行なう。ステップS120で用いる金属塩溶液は、例えば、活性成分として用いる既述した金属の硝酸塩溶液などの、水溶性の溶液を用いることができる。金属塩溶液中に上記触媒担体を浸漬することで、イオン交換法、あるいは吸着(含浸法)や蒸発乾固によって、触媒担体上に上記金属を担持させることができる。
ステップS120において貴金属を担持した触媒基材を、さらに乾燥・焼成・成形して(ステップS130)、触媒を完成する。ステップS130で触媒を成形する方法としては、例えば、焼成した金属担持物の粉末を圧縮し、さらにこれを粉砕して、ペレット状にする方法がある。あるいは、上記焼成した金属担持物の粉末に所定のバインダを加えてスラリ化し、これを、ハニカムチューブ等の触媒基材上に塗布することとしても良い。
B.効果:
以上のように構成された本発明の実施の形態としての触媒の製造方法によれば、A22SO4(Aは希土類元素)と表わされる触媒担体上に活性成分を担持した触媒を得ることができる。このような触媒担体は、触媒担体が備える硫黄元素における酸化還元反応を介して、高い酸素吸放出性能を示す。そのため、酸化還元反応を含む反応を促進する触媒活性を向上させることができる。例えば、本発明の実施の形態としての触媒を、内燃機関用の排ガス浄化触媒、いわゆる三元触媒として用いる場合には、排ガス中の空燃比(A/F)が変化しても、触媒担体が高い酸素吸放出性能を示すことにより、最適なA/Fにより近い状態で反応を進行させることが可能となる。したがって、高い触媒活性を保つことができる。このように本発明の実施の形態の触媒を三元触媒として用いる場合には、空気過剰な状態では触媒担体が余分な酸素を吸収することで、NOxの処理を促進することができる。また、燃料過剰な状態では、触媒担体が酸素を放出することで、COやHCの酸化処理を促進することができる。
本発明の実施の形態としての触媒は、上記三元触媒の他、酸化触媒や還元触媒など、酸化還元反応を含む反応を促進し、雰囲気中の酸化状態(空燃比など)が所定の範囲の時に高い活性を示す触媒として、同様に用いることができる。触媒担体が高い酸素吸放出性能を有することにより、雰囲気変動を抑制して、高い活性を維持する効果を得ることができる。
また、上記触媒の製造方法によれば、上記触媒担体における比表面積を、15m2/g以上とすることができる。さらに、上記触媒の製造方法によれば、上記触媒担体が備える微細孔の細孔半径を、実質的に100nm以下とすることができる。このように、微細孔の大きさを小さくすると共に大きな比表面積を確保するとで、触媒活性を向上させることができる。なお、上記製造方法により製造された触媒において、触媒担体の比表面積は、20m2/g以上とすることが、さらに望ましい。
ここで、本発明の実施の形態としての触媒の製造方法は、空気中で加熱するという簡便な方法により、上記のように微細孔の細孔径を小さくし、大きな比表面積を実現することができる。金属酸化物に微細孔を形成して比表面積を大きくする他の方法として、例えば、溶液法により得られる金属酸化物の前駆体に有機鋳型を混合して、焼成工程で有機鋳型を揮発除去する合成方法が知られている。本発明の実施の形態としての触媒の製造方法によれば、このような公知の方法に比べて簡便な工程で微細孔を形成することができ、コスト低減が可能となる。
なお、A22SO4(Aは希土類元素)と表わされる本発明の実施の形態としての触媒は、高温の還元雰囲気下では、A22Sに変化するが、変化した状態でも比表面積が15m2/g以上、微細孔の細孔半径が実質的に100nm以下である状態が維持される。また、上記A22Sは、高温の酸化雰囲気下に晒すことで、再びA22SO4に戻る。このように、本発明の実施の形態としての触媒は、周囲の雰囲気によってA22SO4あるいはA22SO4に変化するが、このような変化を繰り返しても、比表面積が大きく細孔径が小さい状態が保たれる。
ここで、A22SO4(Aは希土類元素)と表わされる本発明の実施の形態の触媒は、高温(約800℃以上)の還元雰囲気下では、吸収していた酸素を外部に放出しつつ、A22Sに変化する。また、A22Sは、酸化雰囲気下では、酸素を吸収しつつ、A22SO4に変化する。このように、本発明の実施の形態の触媒は、周囲の雰囲気によってA22SO4あるいはA22SO4に変化しつつ、高い酸素吸放出性能を発揮することができる。
実施例(1),(2)の触媒担体と実施例(1)の触媒、および比較例(1)〜(3)の触媒担体と比較例(3)の触媒を製造し、各々の性質を比較した。
(A)触媒担体および触媒の製造:
(A−1)実施例(1):
実施例(1)の触媒は、触媒担体としてLa22SO4を備えている。実施例(1)の触媒を、図1に示した製造工程に従って製造する際には、ステップS100では、硫酸ランタン(La2(SO43・9H2O)を用意した。その後、ステップS110では、用意した硫酸塩を空気中900℃で5時間焼成し、上記実施例(1)の触媒担体の粉末を得た。
ステップS120では、活性成分としてPtを用いており、実施例(1)の触媒担体上に活性成分のPtを担持させるために、触媒担体量の1wt%に相当するPtを含有する硝酸白金溶液を用いた。実施例(1)の触媒担体の粉末を、硝酸白金溶液中に分散させて攪拌し、その後、ステップS130で乾燥を行なうことで、蒸発乾固によりPtを触媒担体上に担持させた。また、400℃で2時間焼成を行なった。さらに、この焼成物を圧縮後に粉砕し、粉砕物をふるいにかけて、粒径が0.5mm〜1mmであるペレット状に成形して、実施例(1)の触媒を完成した。
(A−2)実施例(2):
実施例(2)の触媒担体は、La22SO4で表わされる。この実施例(2)の触媒担体は、実施例(1)の触媒担体を還元処理して得られる。具体的には、上記実施例(1)の触媒担体を、水素気流中800℃で1時間焼成することで、実施例(2)の触媒担体を作製した。
(A−3)比較例(1):
比較例(1)の触媒担体は、上記実施例の触媒担体を作製する原料として用いた硫酸ランタン(La2(SO43・9H2O)である。実施例(1)の触媒担体がランタンの酸化硫酸塩であるのに対し、比較例(1)の触媒担体は、酸化されていないランタンの硫酸塩である。
(A−4)比較例(2):
比較例(2)の触媒担体は、La23で表わされ、微細孔を導入して比表面積を大きくするために有機鋳型を用い、水熱合成法により作製した。具体的には、まず硝酸ランタンを所定量の水に溶解させ、pH=8〜9となるように、この水溶液にアンモニア水を滴下した。アンモニア水の滴下により、水酸化ランタン(La(OH)3)などの前駆体が生成されて沈殿物を生じる。次に、アンモニア水の滴下により得られた沈殿物に、有機鋳型である界面活性剤を混合した。混合量は、原料として用いた硝酸ランタン量に基づいて予測されるLa23の生成量に対して10wt%とした。この有機鋳型を混合した沈殿物を耐圧容器に密閉して、120℃で5時間保持し、水熱合成を行なった。その後、水熱合成に供した沈殿物を水洗浄して、120℃で乾燥させた。さらに、この沈殿物を400℃で2時間保持して有機鋳型を分解除去した後、空気中800℃で5時間焼成を行なって結晶性を高め、粉砕して比較例(2)の触媒担体の粉末を得た。実施例(1)の触媒担体がランタンの酸化硫酸塩であるのに対し、比較例(2)の触媒担体は、硫酸基を有しないランタンの酸化物である。
(A−5)比較例(3):
比較例(3)の触媒担体は、(CeZr)O2の粉末である。比較例(3)の触媒担体は、硝酸二アンモニウムセリウム、オキシ硝酸ジルコニウムを用いた溶液合成法により作製した。三元触媒において酸素吸放出能を高めるために用いる助触媒として酸化セリウム(CeO)が知られているが、比較例(3)の触媒担体である(CeZr)O2は、上記酸化セリウムよりも酸素吸放出量が多い公知の酸化物である。
また、比較例(3)の触媒は、比較例(3)の触媒担体を用いて、実施例(1)の触媒と同様に図1のステップS120以降の工程を行なって作製した。これにより、Pt担持量が1wt%で、粒径が0.5mm〜1mmであるペレット状の比較例(3)の触媒を得た。
(B)実施例(1)、(2)の触媒担体生成の確認:
図2は、実施例(1)および(2)の触媒担体と、実施例(1)の触媒担体を種々の条件で還元処理して得られる酸化物について、XRD測定(X線回折)を行なった結果である。既述した方法に従い作製した実施例(1)の触媒担体についてXRD測定を行なった結果を、図2(A)に示す。図2では、La22SO4が示すピークの位置を白丸「○」で示しており、図2(A)から、実施例(1)の触媒担体としてLa22SO4が生成されたことが確認された。
図2(D)は、実施例(1)の触媒担体を水素気流中800℃で1時間焼成して得られた実施例(2)の触媒担体について、XRD測定を行なった結果を表わす。図2では、La22Sが示すピークの位置を黒丸「●」で示しており、図2(D)から、実施例(2)の触媒担体としてLa22Sが生成されたことが確認された。
図2(B)は、実施例(1)の触媒担体を水素気流中400℃で1時間焼成して得られた酸化物について、XRD測定を行なった結果を表わす。また、図2(C)は、実施例(1)の触媒担体を水素気流中600℃で1時間焼成して得られた酸化物について、XRD測定を行なった結果を表わす。図2(B)および(C)に示すように、還元処理の際の温度が400℃あるいは600℃の場合には、XRD測定により得られるピークは、白丸「○」で示されるピークと良く一致しており、このような温度範囲では、La22SO4で示される構造が維持されることが示された。
(C)比表面積の測定:
図3は、実施例(1),(2)の触媒担体、および比較例(1),(2)の触媒担体について、BET比表面積を測定した結果を表わす。図3に示すように、実施例(1)の触媒担体の比表面積(22m2/g)および実施例(2)の触媒担体の比表面積(19m2/g)は、比較例(1)の触媒担体の比表面積(2m2/g)あるいは比較例(2)の触媒担体の比表面積(14m2/g)に比べて、大きな値となった。
(D)細孔分布の測定:
図4は、実施例(2)の触媒担体について、窒素吸着型測定装置を用いて、細孔分布を調べた結果を表わす説明図である。図4は、横軸に微細孔の細孔半径を対数で表示しており、微分型の細孔分布曲線である。図4より、実施例(2)の触媒担体は、細孔半径が100nm以下である微細孔を有していることがわかる。
なお、図4では、実施例(2)の触媒担体の細孔分布のみを示したが、比表面積と細孔径とは一般に相関があるため、実施例(2)の触媒担体よりも大きな比表面積を示す実施例(1)の触媒担体もまた、細孔半径が100nm以下の微細孔を有していると考えられる。
(E)酸素吸放出性能の評価:
図5は、実施例(1)の触媒および比較例(3)の触媒について、酸素放出能を調べた結果を表わす説明図である。酸素吸放出能を調べるには、実施例(1)の触媒と比較例(3)の触媒のそれぞれを、4重極型質量分析器のリアクター部に1gずつ充填し、試験ガス(10%H2、Heバランス)を供給しつつ、1分間あたり10℃ずつ、900℃まで昇温させた。このように水素を含有する試験ガスを供給すると、触媒から酸素が放出されたときには、放出された酸素は試験ガス中の水素と反応して水を生じる。したがって、触媒から放出される酸素量が多いほど、出ガス中の水素量は減少することになる。図5において、横軸はリアクター温度を示し、縦軸はイオン強度から算出される出ガス中の水素量を示す。
図5において、領域(A)の面積は、比較例(3)の触媒を用いることで消費された水素量、すなわち比較例(3)の触媒から放出された酸素量を表わす。また、図5において、領域(B)の面積は、実施例(1)の触媒を用いることで消費された水素量、すなわち実施例(1)の触媒から放出された酸素量を表わす。領域(A)の面積と領域(B)の面積との比較により、実施例(1)の触媒が放出した酸素量は、比較例(3)の触媒が放出した酸素量の約8倍であるといえる。なお、このような高温の還元雰囲気下に晒すことで、実施例(1)の触媒は、実施例(2)の触媒担体を備える触媒となった。上記還元雰囲気下で処理した際の、実施例(1)の触媒あるいは比較例(3)の触媒が備える触媒担体における変化を、以下の(1)式および(2)式に示す。
La22SO4 → La22S+2O2 …(1)
(CeZr)O2 → (CeZr)O1.5 + 1/4O2 …(2)
図6は、上記還元雰囲気下での処理により得られた触媒、すなわち実施例(2)の触媒担体(La22S)を備える触媒と、比較例(3)の触媒が還元されて得られた(CeZr)O1.5を触媒担体とする触媒について、酸素吸収能を調べた結果を表わす説明図である。なお、図6では、還元雰囲気下での処理を施す前の状態に対応させて、実施例(2)の触媒担体を備える触媒を実施例(1)、比較例(3)の触媒が還元されて得られた(CeZr)O1.5を触媒担体とする触媒を比較例(3)、と表わしている。酸素吸収能を調べるには、上記2種の触媒のそれぞれを、4重極型質量分析器のリアクター部に1gずつ充填し(実際には、図5に結果を示した実験の後、室温に降温するまでそのまま冷却した)、試験ガス(10%O2、Heバランス)を供給しつつ、1分間あたり10℃ずつ、900℃まで昇温させた。図6において、横軸はリアクター温度を示し、縦軸はイオン強度から算出される出ガス中の酸素量を示す。触媒に吸収された酸素量が多いほど、出ガス中の酸素量は減少する。
図6において、領域(A)の面積は、(CeZr)O1.5を触媒担体とする触媒が吸収した酸素量を表わす。また、図6において、領域(B)の面積は、実施例(2)の触媒が吸収した酸素量を表わす。領域(A)の面積と領域(B)の面積との比較により、実施例(2)の触媒担体を備える触媒が吸収した酸素量は、(CeZr)O1.5を触媒担体とする触媒が吸収した酸素量の約8倍であるといえる。なお、このような酸化雰囲気下に晒すことで、上記(1)式あるいは(2)式とは逆の反応が進行する。これにより、実施例(2)の触媒担体を備える触媒は、実施例(1)の触媒となり、(CeZr)O1.5を触媒担体とする触媒は、比較例(3)の触媒となった。
本発明の実施の形態としての触媒の製造方法を表わす工程図である。 実施例(1),(2)等の触媒担体についてXRD測定を行なった結果を表わす説明図である。 各触媒担体についてBET比表面積を測定した結果を示す説明図である。 実施例(2)の触媒担体について細孔分布を調べた結果を表わす説明図である。 触媒の酸素放出能を調べた結果を表わす説明図である。 触媒の酸素吸収能を調べた結果を表わす説明図である。

Claims (7)

  1. 酸化還元反応を含む反応を促進する触媒に用いる触媒担体であって、
    22SO4(Aは希土類元素)で示される触媒担体。
  2. 酸化還元反応を含む反応を促進する触媒に用いる触媒担体であって、
    22S(Aは希土類元素)で示される触媒担体。
  3. 請求項1または2記載の触媒担体であって、
    15m2/g以上の比表面積を有し、細孔半径が100nm以下の微細孔を備える触媒担体。
  4. 請求項3記載の触媒担体であって、
    20m2/g以上の比表面積を有する触媒担体。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載の触媒担体であって、
    前記希土類元素は、ランタン(La)、ネオジム(Nd)、イットリウム(Y)、セリウム(Ce)から選択される触媒担体。
  6. 酸化還元反応を含む反応を促進する触媒であって、
    請求項1ないし5いずれか記載の触媒担体上に、貴金属および遷移金属のうちの少なくとも一種の金属を担持した触媒。
  7. 酸化還元反応を含む反応を促進する触媒に用いる触媒担体の製造方法であって、
    (a)希土類元素の硫酸塩を原料として用意する工程と、
    (b)前記原料を空気中で800℃以上で焼成し、硫酸基の一部を分解させる工程と
    を備える触媒担体の製造方法。
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