JP2005087728A - カプセル型光センサー - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型で、複数の近赤外蛍光の検出ができるカプセル型光センサーを提供する。
【解決手段】 照明手段と検出手段を備えたカプセル型光センサーであって、照明手段は600〜2000nmの範囲に属する任意の狭い波長帯域光を生成する発光素子2、3を有し、検出手段は光電変換素子7と、光電変換素子7の受光面より前方に配置されたチューナブルフィルターを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、小型化を図るとともに、近赤外波長領域で蛍光を発する複数の蛍光標識物質を利用し、これらの蛍光標識物質を被検査対象物に投与した状態で診断を行うカプセル型光センサーに関する。
近年、内視鏡は医療用分野及び工業用分野で広く採用されている。また、最近、従来型の内視鏡における挿入部を必要としないで、カプセル形状にしたカプセル型内視鏡が実用化されている。このカプセル型内視鏡を被験者が飲み込むことにより、被験者に対して挿入部による挿入の苦痛を軽減できるようにしたものが医療用分野で使用されている。
一例として、特許文献1には、略半球状の透明カバーの内部に対物レンズと、対物レンズを挟むように対称に設けた発光ダイオードによる照明手段とを内蔵し、発光ダイオードにより照明された被写体のうち観察範囲となる部分の像が対物レンズによりイメージピックアップアレイ上に結像するカプセル型内視鏡が開示されている。
ところで、従来、癌などの病変組織に親和性を持つ蛍光物質を予め検査対象者の体内に投与し、蛍光物質を励起する励起光を照射することにより、病変組織に集積した蛍光物質からの蛍光を検出する、従来型の内視鏡装置を用いた診断・治療法が知られている。
その一例として、特許文献2には、生体組織の透過性が良い赤外領域の光で励起され、可視領域の蛍光を発光するインドシアニングリーン誘導体標識抗体を病変組織に導入した状態で生体組織の自家蛍光の影響を排除しながら病変組織の蛍光観察を行い、かつ生体組織の深層部に発生した病変の見落としを防ぐ構成とした従来型の内視鏡装置が記載されている。
蛍光薬剤としてインドシアニングリーン誘導体標識抗体をヒトIgGと結合させたときの励起・蛍光特性は、励起光のピーク波長は770nm付近、蛍光のピーク波長は810nm付近である。このような知見に基づいて、特許文献2には、光源から770〜780nm付近の光を体内に照射し、体内から810〜820nm付近の光を検出することにより病変の有無を判定している。
癌はその発見の時期が早ければ早いほど、治療時に患者が受ける肉体的な負担を軽減することができること(低侵襲)、又その治療効果も高くなること(延命率の向上)は周知の事実であり、癌の早期発見治療はライフサイエンス/医療分野の一つの大きな目標である。
しかし、極早期の癌細胞は正常細胞に対する形態学的な変化が乏しく、現実的には、癌の有無を診断するために形態変化を有力な指標とする従来の手法を適用することは不可能である。また、同時に極初期の癌は生体組織の表面から数mm奥で発生することが多い。生体組織は光に対して非常に強い散乱体であり、透視することが難しい。これが生体の内部を含めて極早期の癌を検出するという課題を解決できない大きな要因となっている。
そこで、生体組織の深層部まで散乱されることなく到達することができる近赤外光と、癌が発生する段階で生体細胞内に生じる複数の特異的なたんぱく質にそれぞれ異なる蛍光標識物質を導入する技術を組み合わせて、極早期癌を発見し、さらにこの極早期癌がその後に悪性化するかどうかを予測する手法の開発が試みられている。
また、内視鏡以外の癌の診断装置としてCT、MRI、PET等がある。これらは体外に設置したセンサーを用いて人体内を3次元的に描出することが可能であり、無侵襲に臓器の検査を行うことができる。
ところが、およそ1cm以上の大きさにまで進行した癌の検出は可能であるが、極早期の癌を検出するには分解能が不足しており、また、癌の悪性度を診断することもできないという問題がある。
特開2001−95756号公報 特開平10−201707号公報
カプセル型の内視鏡を含む従来の内視鏡装置の技術においては、近赤外波長領域で複数の波長を分離透過して検出する技術が確立していなかった。このため、複数の蛍光標識物質を生体組織に導入しても、近赤外波長領域で複数の蛍光波長の検出をすることはできないという問題があった。
また、従来の蛍光薬剤を投与した場合には、従来の蛍光薬剤から発光される蛍光波長の帯域はブロードであり、癌に特異的なたんぱく質の検出には適していないという問題があった。
カプセル型光センサーを用いる場合には、このような検出側の光学的な課題を解決しなければならないことに加えて、小型化を図りできるだけ被験者の苦痛を和らげたいという要請がある。図24は、従来のカプセル型内視鏡装置の使用例を示す説明図である。図24に示すように、従来のカプセル型内視鏡装置は直径が10mm程度と大きく、食道2や胃3や大腸4等の管腔内径が大きい臓器でしか使用することができない。このため、血管や膵管等の微小管腔臓器においての検査診断を行うことができなかった。
また、従来のカプセル型内視鏡装置においては、特許文献1に記載されているようにイメージピックアップアレイを用いている。イメージピックアップアレイは、2次元配列した多数の光電変換素子を必要とするので受光面積が大きくなり、カプセル型光センサーを小型化できないという問題があった。
図25は、従来のカプセル型内視鏡装置からの情報取得の例を示す図である。従来のカプセル型内視鏡装置では、被検査対象物の管内の内径が大きいため、複雑な位置制御が必要となっていた。
また、画像取得が目的なため、画像を観察している部位の特定には、図25で示すようにカプセル型内視鏡装置の位置情報だけでなく、観察している視野方向の情報も必要であった。このためカプセル本体の装置の構造が複雑になり、また消費電力も大きくなり、カプセルが大型化してしまうという問題があった。
本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、小型化を図ると共に、生体組織に導入した複数の蛍光標識物質が発する複数の近赤外蛍光波長の検出を行うことができるカプセル型光センサーを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の第1のカプセル型光センサーは、照明手段と検出手段を備え、前記照明手段は600〜2000nmの範囲に属する任意の狭い波長帯域光を生成する光源を有し、前記検出手段は光電変換素子と、該光電変換素子の受光面より前方に配置された可変分光素子を有することを特徴としている。
本発明の第2のカプセル型光センサーは、照明手段と検出手段を備え、前記照明手段は600〜2000nmの範囲に属する任意の狭い波長帯域光を生成する光源を有し、前記検出手段は複数の光電変換素子と、該複数の光電変換素子の受光面より前方にそれぞれ配置された光学フィルターを有し、前記光学フィルターは透過する波長帯域が互いに異なることを特徴としている。
本発明の第3のカプセル型光センサーは、照明手段と検出手段を備え、前記照明手段は600〜2000nmの範囲に属する任意の狭い波長帯域光を生成する光源を有し、前記検出手段は光電変換素子を有し、前記光電変換素子は、検出波長の異なる複数の受光層を重ねて構成されていることを特徴としている。
本発明の第4のカプセル型光センサーは、近赤外波長領域で異なる波長の蛍光を発する複数の蛍光標識物質が付加された被検査対象物を検査するものであって、前記複数の蛍光標識物質を励起するための照明手段と、前記複数の蛍光標識物質の発する蛍光を選択して透過する可変分光素子と、前記可変分光素子を透過した光を受光する光電変換素子と、前記光電変換素子の出力信号を、カプセル外に設置される受信手段に向けて送信する送信手段を備えたことを特徴としている。
本発明の第5のカプセル型光センサーは、近赤外波長領域で異なる波長の蛍光を発するn個の蛍光標識物質が付加された被検査対象物を検査するものであって、前記蛍光標識物質を励起するための照明手段と、前記蛍光標識物質の発するn種類の蛍光のうち1種類のみを透過する光学フィルターと前記光学フィルターを透過した光を受光する光電変換素子からなる受光ユニットをn個組み合わせて、全ての種類の蛍光を検出する検出手段と、前記検出手段から出力される信号を、カプセル外に設置される受信手段に向けて送信する送信手段を備えたことを特徴としている。
本発明の第6のカプセル型光センサーは、近赤外波長領域で異なる波長の蛍光を発するn個の蛍光標識物質が付加された被検査対象物を検査するものであって、前記蛍光標識物質を励起するための照明手段と、前記蛍光標識物質の発するn種類の蛍光のうち、特定の波長の蛍光のみに感度を有する受光層をn個重ねて、全ての種類の蛍光を検出する光電変換素子と、前記光電変換素子から出力される信号を、カプセル外に設置される受信手段に向けて送信する送信手段を備えたことを特徴としている。
本発明の第1、第2のカプセル型光センサーは、透過波長分離素子を制御して蛍光標識物質が発する蛍光のピーク波長を走査するので、近赤外波長領域における蛍光波長を高速に分離して観察することができる。
また、本発明の第1、第2のカプセル型光センサーにおいては、波長600〜2000nmの少なくとも一部の領域内で透過率を可変としている。このため、照明手段から被検査対象物に出射光を照射したときに、透過波長分離素子の駆動電圧が変化するように構成される。
この際に、n種類の蛍光標識物質に対して、前記透過波長分離素子の駆動電圧が変化する回数は、2回以上n回以下であることが望ましい。この場合には少なくとも蛍光の2つの波長を分離して観察することができる。
また、本発明の第1、第2のカプセル型光センサーにおいては、n種類の蛍光標識物質に対して、前記透過波長分離素子による蛍光波長の分離数iは、2≦i≦nであることが望ましい。
また、本発明の第1、第2のカプセル型光センサーにおいては、前記透過波長分離素子がエタロンであることを特徴とする。このように、分光透過率可変素子としてエタロンを使用することにより、蛍光標識物質が発する蛍光波長が狭帯域でガウス分布をしているようなものでも確実に検出することができる。
その際に、分光透過率可変素子はエタロンの基板を3層以上の半透明部材を配列した構成であることがより望ましい。このような構成とすることにより、少なくとも2つ以上のピーク波長を有する蛍光波長の分離を行なうことができる。なお、エタロンは2層以上の半透明部材を配列して構成することもできる。
本発明の第3〜第6のカプセル型光センサーは、透過波長分離素子が何等の制御も要することなく蛍光波長の分離を行なうので、カプセル型光センサーの構成を簡略化することができる。
本発明の第1〜第6のカプセル型光センサーにおいては、近赤外波長領域で複数の蛍光の波長を分離透過して検出することができるので、極早期癌の発見と同時に、癌に特異的なたんぱく質の種類を特定することができ、その癌が今後悪性化するかどうかを予測することが可能となる。
この際に、600〜2000nmの波長帯域を使用するので、近赤外領域での散乱、吸収が少なく深達度に優れており、生体の癌診断を効果的に行なうことができる。
また、本発明の第1〜第6のカプセル型光センサーにおいては、照明手段からの励起光をカットするフィルターが配置される。この場合には、赤外光成分を透過させることができる。
また、本発明の第1〜第6のカプセル型光センサーにおいては、光電変換素子の前方に集光素子を備えているので、効率よく蛍光を集光することができる。
なお、本発明の第1〜第6のカプセル型光センサーにおいては、蛍光標識物質は、InAsナノクリスタルを含む物質であることが望ましい。
本発明のカプセル型光センサーは、光電変換素子(センサー)の数を1〜数十個程度として従来のものよりも大幅に減少させ、光電変換素子の機能をイメージングではなく、センシングに特化して検出手段をコンパクトに構成している。このため、従来のカプセル型内視鏡に比べてカプセルの外径を小さくすることができ、血管や膵管など被検査対象臓器の細い管内を進行するカプセルとして構成することができる。
更に、小型で且つ複数の蛍光標識の発光スペクトルが分離可能である分光素子を光電変換素子の前面に配置することで、癌特異的な複数のたんぱく質と結合した各々蛍光波長が違う標識からの各蛍光を波長分離して検出することが可能となり、これにより癌の超早期診断や癌の良性度、悪性度の診断が可能となる。
カプセルの位置特定は、体外から被検査対象臓器の管内の進行方向をトレースすることにより、容易に行なうことができる。また、カプセルが小型軽量に構成されるので、体外からの位置制御が容易に行なえる。さらに、光電変換素子の数が少ないので省電力化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
ゲノム解析やプロテオーム研究等ライフサイエンス領域での成果から、癌は前癌病変から、転移・浸潤能を持つ癌細胞へ多段階的に進行していくことがわかってきた。癌は遺伝子病であり、遺伝子変異等の積み重ねによってその悪性度が増すと言われている。
遺伝子異常は、細胞内に遺伝子異常を引き起こす特異的なたんぱく質が発現することが端緒となるため、腫瘍または癌の悪性度を評価するには、複数の癌に特異的なたんぱく質や異常を起こした遺伝子自身を検出しないと不可能である。
極最近の報告では、癌細胞内で特異的に発現するたんぱく質を数種類程度検出すれば腫
瘍が悪性か良性であるかを判別できるとしている。検出するたんぱく質の種類が多ければ多いほど腫瘍の悪性度評価の精度が向上するわけである。
理論的には、生体内で癌特異的な複数のたんぱく質に各々蛍光波長の違う標識を付け、その各蛍光波長を検出すれば細胞内の癌特異的たんぱく質の存在がわかり、悪性度の確定ができる。
生体組織は光に対して非常に強い散乱体であり、透視することが難しいことは前述した。ただし近赤外〜赤外領域では、被検査体である生体組織での散乱、吸収は少ない。光を用いた病変の診断手法で、よくこの領域の光が使用されるのはこの理由による。
早期癌の検出には、この波長域の光を蛍光標識物質を励起する光として用いることで、生体組織の深層部に分布する蛍光標識物質から蛍光を出させることが必要である。
また、癌特異的な複数のたんぱく質に近赤外〜赤外領域で各々蛍光波長が異なる標識を付け、その各蛍光波長を検出すれば生体の数mm奥での細胞内の癌特異的たんぱく質の存在がわかる。複数の蛍光標識物質を導入して、検出できる癌に特異的なたんぱく質の種類を増やし、診断精度を上げるには、各々の蛍光標識物質の蛍光波長特性は、なるべく狭帯域であることが望ましい。
このような物質として、たとえば量子ドット(Quantum Dot)の利用が考えられる。図22は量子ドットの例を示す図である。図22において、量子ドット80は例えば、直径2〜5nmの半導体CdSeの微小球を核として、その表面にZnSをコートしてシェル層を形成する。このシェル層に、硫黄分子を介して水酸基を吸着させる。この水酸基の一部を、目標とするたんぱく質と結合させるものである。
図23は、量子ドットの励起・発光スペクトルを示す特性図である。図23において、破線は量子ドットの励起光のスペクトル分布であり、実線は、CdSe及びInPからなる粒径の異なる量子ドットの発光スペクトル分布である。
図23に示すように、励起光は900nm程度の領域まで分布する。また、量子ドットは近赤外波長領域で蛍光を発するものである。量子ドットの蛍光波長は従来の蛍光色素の波長と比較して次のような特徴がある。
(1)発光スペクトルの半値幅が中心波長の1/200程度(典型的には20〜30nm)であり、蛍光色素の約1/3程度に狭い。(2)発光スペクトルのピーク波長は、量子ドットの大きさ(径)及び材質を選択することにより、およそ400〜2000nm位の範囲で比較的自由に設定することが可能である。すなわち、量子ドットの材質の設定や径の調整により、狭帯域のガウス分布の作成が可能である。(3)励起スペクトルは、発光スペクトルの中心波長の位置に関わらず、可視光〜紫外光領域では短波長側ほどその強度が強い。
量子ドットは、たんぱく質などの分子レベルの検出に用いる場合には、従来の有機物よりなる蛍光色素と比較して、次のような利点がある。(1)大きさが非常に小さく、目標の分子の運動をほとんど妨げない。(2)発光効率が格段に高く、高感度に一分子を検出できる。(3)褪色が非常に少ない。
このような利点から、癌に特異的なたんぱく質の検出や解析には量子ドットの使用が適している。
このように、量子ドットにおいては、粒径や材質を選ぶことによって複数の発光中心波長を比較的自由に設定することができると共に、発光スペクトルの半値幅が狭いという特性がある。このため、使用可能な波長域において、蛍光色素を用いる従来の方法より数多くの種類の癌に特異的なたんぱく質の同定が可能になる。
さらに、量子ドットは、発光スペクトルの中心波長に関わらず、可視域ならば短波長ほど励起強度が強いため、単一の波長帯域の励起光で全ての量子ドットを効率良く励起することも可能である。
量子ドットは上記したような特性を有しているので、蛍光波長が既知の量子ドットを蛍光標識物質(タグ)として生体組織に導入し、複数の蛍光波長を検出することで、蛍光波長に対応する癌に特異的なたんぱく質の種類を同定できる。
したがって、量子ドットを蛍光標識物質として用いることにより、前記したように、被検査体(生体組織)における極早期の癌の良性、悪性を判別することが可能となる。
図1は、本発明のカプセル型光センサーの一実施形態の断面図である。カプセル型光センサー1には、LEDなどを用いた発光素子2、3、被検査対象物である不図示の生体から反射された蛍光を集光するレンズ(集光素子)4、固定フィルター5、チューナブルフィルター(可変分光素子)6、光電変換素子(センサー)7が設けられている。CLはレンズ4の光軸であり、発光素子2、3は、光軸CLに関して対称の位置に配置されている。
また、カプセル型光センサー1には、制御回路8、コンデンサまたは電池を用いた電源9、電源9と電気的に接続されるコイル9a、マグネット10、アンテナ11、発信機12が設けられている。また、13は透明カバーで発光素子2、3の出射光を透過して生体に照射し、その反射光をレンズ4に導入する。14はケースである。
コイル9aは、外部からの磁力線でマグネット10が磁化されると磁気誘導により電流を流して電源9のコンデンサの充電、または電池の充電を行なう。マグネット10は、外部からの電磁波によりカプセル型光センサー1を移動させるエネルギー源となる。アンテナ11はセンサー7の検出信号を外部装置に送信する。発信機12はカプセル型光センサー1の現在位置の情報を外部装置20に発信する。
外部装置20には、送受信アンテナ21とモニター22と不図示の制御回路が設けられている。送受信アンテナ21は、カプセル型光センサー1のアンテナ11および発信機12から送信される信号を受信する。また、マグネット10に対して電磁波、すなわち磁気エネルギーを送信する。モニター22は、アンテナ11から送信されるセンサー7の検出信号に基づいて形成される画像を表示する。
発光素子2、3からは、600〜2000nmの波長帯域の少なくとも一部の波長を含む光を、蛍光標識物質を投与した被検査対象物(生体組織)に照射する。すなわち、発光素子2、3が照射する光は、図22に示したような蛍光標識物質の励起波長の少なくとも一部を含むことになる。
ここで、600〜2000nmの波長帯域は、生体組織中での散乱、吸収が少なく深達度に優れているため、この波長領域を励起光として用いるのは、生体組織の深層部に発生した病変の診断に適している。
固定フィルター5は、励起光カットフィルターとして作用し、蛍光標識物質が発する赤外光領域の蛍光のみを透過する分光透過特性に設定されている。より具体的には、固定フィルター5は、赤外光帯域中の、励起光の波長帯域より長い波長帯域を通す透過特性を有する。この透過帯域は、生体に投与した蛍光標識物質の蛍光の波長帯域を含むようにしている。
チューナブルフィルター6は、エタロンタイプの、波長帯域が可変な透過率特性を有するバンドパスフィルターであり、蛍光標識からの信号を波長分離し透過させる。その詳細については後述する。
センサー7は単一の光電変換素子で構成されている。また、センサー7は、チューナブルフィルター6で波長分離され透過する各波長帯域における蛍光標識物質からの信号の有無を検出する。
すなわち、本発明においては、センサーは画像のイメージングを行なうものではなく、
単に蛍光波長の有無を検出する機能のみを有しているので、単一の光電変換素子を設ければ足りる。
従来のこの種の装置に用いる検出器は画像のイメージングを行うために数10万程度の画素を必要としていたのに対し、本発明は光電変換素子を1個とした点が従来との相違点であり、小型軽量化が図れる。
図2は、図1に示した制御回路8の一例を示すブロック図である。なお、本発明のカプセル型光センサーをカプセルセンサーと表示する場合がある。図1と同じ部分には同一の符号を付している。
チューナブルフィルター6は、ピエゾ素子などの圧電素子に印加する電圧を制御することによって、空気層を挟んで互いに平行に配置した半透明部材の間の間隔を変えて、透過率特性を変化させる。このため、チューナブルフィルター6には電源9の電圧を印加する。この印加電圧は、フィルター制御回路28により制御される。
なお、チューナブルフィルターの制御の手段としては、ピエゾ素子に限らずMEMS技術を用いた静電引力を用いた手段など、他の手段でもよい。
センサー7の検出信号はプリプロセス回路29に入力される。プリプロセス回路29もフィルター制御回路28により制御され、センサー7からの検出信号に対して、増幅器によるゲインの調整等を行なう。プリプロセス回路29からの信号は、A/D変換器30に入力され、アナログ信号からデジタル信号に変換される。A/D変換器30で変換されたデジタル信号は、センサー信号としてアンテナ11から外部装置20に送信される。
また、電源9の電圧は発信機のコイル31に給電され、発信機12よりカプセル型光センサーの現在位置検出用信号が外部装置20に送信される。エネルギー受信機32(図1のマグネット10に相当)は、外部装置20からの電磁波を受信し、エネルギー変換回路(図1のコイル9aに相当)で電磁誘導による磁気―電流変換を行ない、電源9に電流を給電する。
図3は、外部装置20の一例のブロック図である。この例では、カプセル型光センサーに対する電磁波送信回路は図示を省略して、受信装置のみを表示している。アンテナ21で受信された信号は送受信回路(分離回路)23において分離され、位置検出信号は位置検出回路24で処理される。また、センサーの信号はセンサー信号処理回路25で処理される。位置検出回路24で処理された信号と、センサー信号処理回路25で処理された信号は、3次元画像構築回路26に入力される。
3次元画像構築回路26では、まず位置検出回路24とセンサー信号処理回路25からの情報に基づき、図27に示すような、位置と蛍光標識に関するマトリックスを構築する。図27では5つの蛍光標識に対して信号を検出したときの位置情報Sa(X1,Y1,Z1)とSb(X2,Y2,Z2)を示している。
そして、あらかじめ取得していたX線やCT等からの生体臓器の位置及び形状情報に、カプセルセンサーから得られたマトリックス化された情報(図27)を合成する。これにより、蛍光を発している部位が画像情報として得られる。3次元画像構築回路26から出力されたデジタル信号は、D/A変換回路27に入力され、アナログ信号に変換される。このアナログ信号は画像表示モニター22に入力されて画像がモニタに表示される。
なお、発生した蛍光のピークを演算又はカウントし、カウント数に応じて表示画像(モニター22)に擬似カラー表示させることが可能である。このように、極早期の癌が体内のどの部分に発現しているかを示す位置情報と、蛍光のカウント数に応じて擬似カラー表示することにより、癌に特異なたんぱく質の分布や種類を識別する情報を合わせて表示して癌などの病巣部の状態すなわち良性度、悪性度や進行度を誤差なく確実に予測することができる。
また、フィルター制御回路28は、透過率特性の可変制御を行なうことによって、発生した蛍光のピークを演算又はカウントし、不図示のプロセッサに設けたメモリー内にある蛍光ピーク波長と癌に特異なたんぱく質の対照テーブルを参照して生体組織内に発現したたんぱく質の種類を同定すると共に、同定したたんぱく質をデータとしてメモリー内に格納する。
よって、蓄積したデータを随時メモリーから読み出し、上記対照テーブルのデータと対比して診断などに利用することができる。
図4、図6はチューナブルフィルターの概念図である。図4はチューナブルフィルターの構成図、図6はチューナブルフィルターの透過率特性を示すグラフである。
図4に示すように、チューナブルフィルターは2枚の基板35X−1、35X−2の対向面に反射膜35Y−1、35Y−2を形成し、反射膜35Y−1、35Y−2の間にエアギャップdを設けている。
そして、基板35X−1側からの入射光に多光束干渉を発生させ、エアギャップdの長さを変えることにより基板35X−2側からの出射光の最大透過率の波長を変化させる。すなわち、エアギャップdの変化にしたがい、図6で示すように最大透過率の波長はTaからTbに変化する。エアギャップは、ピエゾ素子などの圧電素子を用いて変化させることができる。
基板を透明なフィルムで構成し、フィルム自体に反射膜35Y−1、35Y−2の特性をもたせてもよい。
なお、ここでの反射膜とは、少なくとも近赤外領域を含む一部の波長領域において反射率が高い(透過率が低い)特性の膜を指す。
このようにチューナブルフィルターを設けることにより、蛍光標識物質からの蛍光波長を分離して特定の波長帯域のみを検出することができる。また、エアギャップを制御してチューナブルフィルターを透過する光のピーク波長を走査することにより、近赤外領域で複数の蛍光波長を検出することができる。
次に、3層構造のチューナブルフィルターの具体例を説明する。図7は、チューナブルフィルター35の断面図である。基板35X−1、35X−2、35X−3はガラス基板で構成されている。35a、35b、35c、35eは積層された銀などの金属膜や、数層から数十層を積層した誘電体多層膜で構成される半透明膜、d1、d2はエアギャップ、71はガラス基板35X−1〜35X−3の外周部に固着された円筒状の積層型圧電アクチュエータ素子である。
また、70は積層型圧電アクチュエータ素子71に電圧を印加する可変電圧電源である。積層型圧電アクチュエータ素子71は、印加電圧に逆比例して、図7の左右方向(軸方向)に伸縮する。なお、アクチュエータ素子71は、エアギャップd1、d2を各々独立に制御することができる。なお、基板35X−1に施した半透明膜35aと反対の面に、図12で示すような分光特性の励起光カットコートを施すことにより、固定フィルター5が不要となるので、更なる小型化が図れる。
図8には、3層構造のチューナブルフィルターの別の構成例を示す。この構成例では、基板を半透明なフィルムで構成した。
これにより軽量化が図れ、圧電素子などエアギャップの制御装置への負荷を減じることができ、応答速度の高速化や省電力化が図れる。なお、このような複数の層からなるエタロンにおいて、基板と反射膜からなる構造のもの、半透明なフィルムからなる構造のもの、または両者を組合わせた構造のどれでもよい。
図11は、発光素子2、3から射出される励起光の分光特性を示す図である。また、図12は、固定フィルター5の分光透過特性を示す図である。図11、図12に示すように、固定フィルター5の特性は、発光素子2、3から射出される励起光成分を除去し、励起光の波長帯域より長い赤外光領域の蛍光成分を透過する分光透過特性に設定されている。
固定フィルター5の励起光カット能力としては、OD4以上が望ましい。ただしODとは光学濃度(optical density)であって、フィルターに入射する光の強度をI、フィルターを透過した光の強度をI'としたときlog10(I/I')で表される。
なお、固定フィルター5は、チューナブルフィルターより物体側に配置することが望ましい。これは、励起光の照射によりチューナブルフィルターが自家蛍光を発し、それが検出のノイズになるのを防ぐためである。なお、固定フィルターの励起光カット機能をチューナブルフィルターに持たせてもよい。この場合、フィルター構成を簡略化でき、カプセルセンサーの更なる小型化が可能となる。
図9は、基準となる生体正常組織の反射率と、蛍光色素(量子ドット)の蛍光特性を示す図である。縦軸は反射率又は蛍光強度を表し、横軸は波長(nm)を表す。
蛍光色素の蛍光特性としては、この例では20種類の蛍光標識の各蛍光スペクトルを表示している。20種類の蛍光標識は、図23で説明したように材質や粒径を異ならせることにより蛍光波長が相違するものであり、このような特性は予め外部装置の記憶部などに記憶されている。
図13は、被検査体に異常があり複数の癌に特異的なたんぱく質が発現していて、それらと結びつけた種類の異なる蛍光色素が蛍光を発する場合の蛍光強度を示す図である。
一点鎖線は励起光のスペクトルを示し、実線は生体組織の異常部からの発光(蛍光)スペクトルを示す。励起光は、赤外領域の波長を用いたことによって生体組織の表面から粘膜下深層部まで達することができる。1つの励起波長によって、生体組織の深層部に発生した異常部位からは、波形Fdで示される複数の蛍光が励起され、ランダムな方向へ放射される。その結果、生体組織を通り抜けた蛍光が、チューナブルフィルターで複数の蛍光波長に分離されてセンサーにより検出される。
図10は、固定フィルターとチューナブルフィルターを組み合わせたときの分光透過特性(実線)と生体組織の異常部からの蛍光スペクトル(一点鎖線)を重ねて示したグラフである。
縦軸の第1軸は透過率(任意単位)を表し、実線で示した特性曲線に対応する。縦軸の第2軸は強度(任意単位)を表し、一点鎖線で示した特性曲線に対応する。横軸は波長(単位:nm)を表す。
T(d1)、T(d2)、…、T(d20)は、2層タイプのチューナブルフィルターのエアギャップが、それぞれ異なる間隔d1、d2、…、d20のときの透過特性を示す。このように、チューナブルフィルターのエアギャップdを変化させることによって透過率のピーク値を時系列で走査できる。
励起光が図11に示す特性の場合、図12に透過特性を示す固定フィルターによって励起光を遮断するため、図10で示すように蛍光だけを検出することができる。したがって、図9、図10に示したように、これらのフィルターによって蛍光波長を分離してセンサーでこれを複数検出することにより、生体の異常を診断することができる。
図5には、適応波長範囲を1000〜1800nm相当とした2層タイプのチューナブルフィルターの設計例(透過特性)を示す。縦軸はチューナブルフィルターの透過率、横軸は波長を表し、エアギャップdを500〜900nmの範囲で100nm間隔で変化させたときのそれぞれの透過特性を示す。エアギャップの変化によって、透過率のピーク値に対応する波長が変化している。図4で示す35Y−1、35Y−2の反射膜の反射率を両面共に99%とし、主要な光線のチューナブルフィルターへの入射角度を0度としている。エアギャップdを変化させることによって、チューナブルフィルターの透過率のピーク値を、赤外波長領域にある適応波長範囲内で走査できることがわかる。
図14に、3層タイプのチューナブルフィルターの設計例(透過特性)を示す。縦軸はチューナブルフィルターの透過率、横軸は波長を表す。エアギャップdを500〜900nmの範囲で100nm間隔で変化させたときのそれぞれの透過特性を示す。エアギャップの変化によって、透過率のピーク値に対応する波長が変化している。
本設計例は図5に示した2層タイプのチューナブルフィルターの設計例の分解能を向上させることを目的としている。そのため、図7に示す35a、35b、35c、35eの反射膜の反射率を全て99%とし、常にd1=d2を満たすようにエアギャップを変化させている。これにより、図5の透過特性を2回掛け合わせたのと同じ特性が得られる。
エタロンの波長分解能及び透過率のピーク間隔は、反射率とエアギャップの値で定まる。したがって、製造上、反射膜の反射率を向上させることが困難な場合には、本設計例のように3層タイプとすることが望ましい。3層タイプとすることにより、チューナブルフィルターの透過特性を狭帯域化でき、波長分解能の向上を図ることができる。
図15には、3層タイプのチューナブルフィルターの別の設計例を示す。縦軸はチューナブルフィルターの透過率、横軸は波長を表す。図15(a)〜(d)は、エアギャップd1、d2がそれぞれ図28に示す値をとったときの透過特性を示し、エアギャップd1、d2の作用によるそれぞれの透過特性の曲線を重ねて表示したものである。
本設計例では、図7で示す35a、35bの反射膜の反射率を各95%とし、35c、35eの反射膜の反射率を各99%としている。また、常にd1≠d2を満たすようにエアギャップを変化させている。
図15のグラフ上で二つの透過特性が重なった波長領域の光が透過することになる。たとえば図15(a)の状態では1140nm付近の光のみが透過する特性となる。このように、透過特性が異なる二つのエタロンを独立して制御することによって、全体として任意の特性を得られるというメリットがある。また、本設計例でも波長分解能の向上を図ることができる。
図16は、本発明のカプセル型光センサーの別の実施形態の断面図である。図1に対応する部材には同符号を付して説明は省略する。図1の例ではチューナブルフィルターによって透過波長を走査して蛍光波長を分離検出するのに対して、本実施形態では、チューナブルフィルターを使用せず、互いに異なる特定波長を透過又は反射する多層膜等からなり特性が固定されたフィルターを複数用いて、蛍光波長を分離検出する点が異なる。5aはフィルター、7aは光電変換素子を数十個程度並べたアレイ型センサーである。
図17(a)は、フィルター5aを光軸CL方向から見た図である。フィルター5aは、全体として矩形状で、一辺に3個づつ合計9種類の異なる分光特性を持つバンドパスフィルターIR−1〜IR−9からなっている。
図17(b)は、アレイ型センサー7aを光軸CL方向から見た図である。このアレイ型センサー7aも全体として矩形状で、一辺に3個づつ合計9個の光電変換素子SE−1〜SE−9を配置している。
被検査対象物側から見て、アレイ型センサー7aの直前にフィルター5aが配置されている。また、光軸CL方向から見て、光電変換素子SE−1〜SE−9とバンドパスフィルターIR−1〜IR−9の配列は、各々の番号が一致するように配置している。
図18は、図16に示したフィルター5aの分光特性を示す図である。図18の縦軸の第1軸(Transmittance)は実線に対応し、縦軸の第2軸(Intensity)は一点鎖線に対応する。フィルター5aは、符号IR−1〜IR−9で示した異なる波長を透過する特性を有している。一点鎖線は生体組織の異常部からの蛍光信号を示す。前記バンドパスフィルターIR−1〜IR−9によって、異常部からの蛍光信号を波長分離して透過することができる。
光電変換素子SE−1〜SE−9は、バンドパスフィルターIR−1〜IR−9で波長分離された透過光をそれぞれ受光する。このように、たとえば光電変換素子SE−1は、複数の蛍光のうち1つの波長を検出する。また、光電変換素子SE−9は、SE−1とは異なる波長の別の蛍光を検出する。すなわち、図16のアレイ型センサー7aは9個の波長が蛍光標識を検出する。
このように、図16〜図18の構成によれば、9個の異なる蛍光スペクトルを分離して同時に検出することができる。この例では、図1に示したチューナブルフィルターのような駆動部が設けられていないので、構成を簡略化できる。なお、図16のフィルター5aは、図11に示したような、発光素子から出射される励起光を遮断する特性も有している。図16の例においても、図2で説明したのと同様の制御回路8を有しているが、図2におけるフィルター制御回路28は不要である。
図19は、本発明のカプセル型光センサーのさらに別の実施形態の断面図である。図1に対応する部材には同符号を付して説明は省略する。7bは光軸方向に光電変換面を積層したセンサーであり、この例でも複数の異なる蛍光波長を検出するセンサーとして構成されている。センサー7bの前方には、励起光を遮断し赤外光を透過するフィルター5bが配置される。
図20は、図19に示したセンサー7bを光軸CLに垂直な方向から見た断面図である。図20に示すように、光電変換素子は81〜89の9層構造の受光部を有している。各々の受光層は、図18に示したIR−1〜IR−9の9個の異なる波長帯域を分離して検出し、それ以外の波長を透過する特性を有している。例えば、受光部85の受光層は、図18に示されたIR−5の波長帯域を分離して検出し、それ以外の波長を透過する。このような特性のセンサーは、既に開発されている。
また、入射する全波長の光に感度を有し、特定の割合でそれらの光を透過する受光層と、各受光層の間に特定の蛍光波長の透過を阻止する特性をもつ層を設けて、センサー7bを構成することもできる。たとえば、物体側の層から順にIR−(n−1)(ただしnは、2≦n≦9の整数)の波長帯域の光を阻止する特性を持たせ、各受光層で検出した信号を演算することでIR−1〜IR−9の異なる波長帯域の光を分離することができる。
また、図20のセンサー7bは、シリコン内に3つのフォトディテクター(受光層)を奥行き方向に配置し、1画素でRGBの各色信号を得るカラーイメージセンサの各色信号の読み出し方式として、数画素のデータをまとめて読み出すVPS(Variable Pixel Size)方式と同様の方式を採用している。
図21は、外部装置のモニター22に表示される画像の例を示す図である。図21において、画面右上部のAの領域には、X線やCT等を用いて予め取得した被験者の内臓部全体の透視画像が表示される。画面中央部には内臓部の要部の画像が拡大して表示される。Bは胃腸、Cは膵臓、Dは膵管、Eは十二指腸である。
カプセル型光センサーから得られた蛍光及び位置の情報は、図中のSa、Sbに示すように合成して表示される。なお、Sa、Sbは取得した蛍光標識の数によって、例えばSa:黄色表示、Sb:赤色表示、と異なる色で表示することも可能であり、これにより、より高度な診断を行うことも可能となる。
本発明のカプセル型光センサーは、前述のとおり光電変換素子(センサー)の数が多くても20個程度と非常に少ないため、外径を1〜数mm程度と従来のカプセル型内視鏡よりも非常に小さくできる。
このため、膵管Dのように細い管の中にもカプセルを誘導することが可能であり、Sa、Sbのような従来検出ができなかった部位での蛍光標識物質からの蛍光を波長分離して検出することができる。なお、被検査対象物の管内の進行方向をトレースすることによって、体外からのカプセルの位置特定を簡単に行なうことができる。
なお、疾患部位の特定のために、カプセル型光センサーから必要な情報としては、カプセル型光センサーの位置情報だけがあれば、CT等からの臓器形状情報と合成して図21で示すようにモニターに画像化することで実現できる。これにより、装置の簡略化が図れる。
図26に示すように、血管など被検査対象物の管内の内径は非常に小さく、またカプセル型光センサーの外径が被検査対象物の管内の内径とほぼ同等のため、進行方向が一方向に制限される。同様に、位置制御も進行方向の一方向だけで十分であるため、装置の簡略化が図れる。
本発明においては、カプセル型光センサーによる高度の診断が可能である。蛍光標識物質の一例として、量子ドットは顕微鏡下で1時間以上の観察が可能で蛍光寿命が長く、蛍光が明るいという特性を有している。また、生体深部では実質的には励起光が赤外光の領域に限定されるため、光源側では赤外光のバンドパスフィルターは不要である。なお、量子ドットによる各蛍光波長は狭帯域でガウス分布をしており、エタロンタイプのバンドパスフィルターで検出する特性に適している。
蛍光標識物質に用いる量子ドットの蛍光は、図23に示したように、材質及び外径の調整により狭帯域ガウス分布とすることが可能である。例えば、InAsナノクリスタル使用で、各径は2.8 nm,3.6 nm,4.6 nm,6.6nm、すなわち、2.8〜6.6nmの範囲である。
このように、蛍光標識物質(タグ)として、材料をInAsとし、外径2.8〜6.6nmの範囲で、検出対象の生体(プロティン)の数に合わせて、外径が異なる複数の量子ドットを利用する。複数の異なる外径を有する量子ドットは、それぞれ親水性、抗体特性、生体適合性を持つように合成する。その前提として、材料及び外径を各々最適化し、分光特性としては赤外励起、赤外蛍光となるように設定することが望ましい。
上記のように量子ドットを利用することにより、生体組織に蛍光標識物質を導入して、光を照射し、近赤外波長領域の蛍光を生体組織の外部にまで取り出せるので、生体組織の深層部で発生した極早期の癌でも正確に検出できる。また、光源からは、600〜2000nmの赤外光領域の少なくとも一部の波長を含む光を照射する。このように、本発明においては生体組織へ導入した蛍光標識物質を利用して、極早期の癌を診断することが可能となる。
なお、蛍光標識物質としては、近赤外領域において複数の異なる蛍光を発する物質であればよく、量子ドットに限られるものではない。
他の例として、有機蛍光色素等が上げられる。図29は、Molecular Probes社製の有機蛍光色素"Alexa Fluor647"と"Alexa Fluor680"の吸収及び蛍光スペクトルを示す。図中、ピーク波長が短いものから順に、Alexa Fluor647の吸収スペクトル、Alexa Fluor647の蛍光スペクトル、Alexa Fluor680の吸収スペクトル、Alexa Fluor680の蛍光スペクトルを示す。また、斜線部分は励起光の波長を示す。
図に示すように、620nm近傍の波長の励起光を用いることにより、近赤外波長領域で2種類(Alexa Fluor647、Alexa Fluor680)の異なる波長の蛍光が得られる。量子ドットに限らず、このような特性の蛍光色素を極早期癌診断のための蛍光標識物質として用いてもよい。
なお、発光素子は、LEDに限られるものではなく、EL等でもよい。また、カプセル型光センサーを小型化するために、LEDなどの照明手段と光電変換素子などのセンシング手段とを分離した構成としてもよい。なお、分離の形態は上記に限られるものではない。
本発明においては、n種類の蛍光標識物質に対して、チューナブルフィルター(波長分離素子)の駆動電圧が変化する回数は、2回以上n回以下とする。この際に、n種類の蛍光標識物質に対して、波長分離素子による蛍光波長の分離数iは、2≦i≦nである。
透過波長分離素子は、たとえばエタロンである。エタロンは3層以上の半透明部材を配列して構成される。なお、エタロンは2層以上の半透明部材を配列して構成してもよい。
本発明のカプセル型光センサーは、例えば次のように構成することができる。
(1) 前記可変分光素子は、波長600〜2000nmの領域内で透過率特性をチューナブルに構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項4に記載のカプセル型光センサー。
(2) 更に可変分光素子を駆動する駆動装置を備え、前記可変分光素子は、前記駆動装置による駆動電圧の制御によって駆動し、前記駆動装置は、前記照明手段から照明光が照射されているときにのみ駆動電圧を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1、請求項4、又は前記(1)項に記載のカプセル型光センサー。
(3) 更に可変分光素子を駆動する駆動装置を備え、前記可変分光素子は、前記駆動装置による駆動電圧の制御によって駆動し、n種類の蛍光標識物質に対して、前記可変分光素子の駆動電圧が変化する回数は、2回以上n回以下であることを特徴とする請求項4に記載のカプセル型光センサー。
(4) n種類の蛍光標識物質に対して、前記可変分光素子による蛍光波長の分離数iは、2≦i≦nであることを特徴とする請求項4に記載のカプセル型光センサー。
(5) 前記可変分光素子がエタロンであることを特徴とする請求項1又は請求項4に記載のカプセル型光センサー。
(6) 前記エタロンは、3層以上の半透明部材を配列して構成されることを特徴とする前記(5)項に記載のカプセル型光センサー。
(7) 更に、前記光電変換素子の受光面前方に、コンデンサー光学系を有することを特徴とする請求項1乃至7、又は前記(1)〜(6)項に記載のカプセル型光センサー。
(8) 更に、前記光電変換素子の受光面前方に、照明手段から照明される光の波長をカットするフィルターが配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7、又は前記(1)〜(7)項に記載のカプセル型光センサー。
(9) 前記蛍光標識物質は、InAsナノクリスタルを含む物質であることを特徴とする請求項1乃至7に記載のカプセル型光センサー。
(10) 前記光源はLEDであることを特徴とする請求項1乃至7に記載のカプセル型光センサー。
(11) 前記光源はELであることを特徴とする請求項1乃至7に記載のカプセル型光学センサー。
(12) 前記エタロンは、空気層を挟んで互いに平行に配置された複数の半透明部材と、前記半透明部材の間隔を調整する圧電素子で構成されることを特徴とする前記(5)項に記載のカプセル型光センサー。
(13) 前記光電変換素子がイメージング機能をもたないことを特徴とする請求項1乃至7、又は前記(1)〜(12)項に記載のカプセル型光センサー。
本発明のカプセル型光センサーの一実施形態の断面図である。 図1の制御回路のブロック図である。 図1の外部装置のブロック図である。 チューナブルフィルターの断面図である。 2層タイプのチューナブルフィルターの設計例の透過特性を示す図である。 チューナブルフィルターの透過特性を示す図である。 3層構造のチューナブルフィルターの断面図である。 3層構造のチューナブルフィルターの別の例の断面図である。 生体正常組織の反射率と蛍光色素の蛍光特性を示す図である。 チューナブルフィルターの分光透過特性を示す図である。 発光素子から射出される励起光の分光特性を示す図である。 固定フィルターの分光透過特性を示す図である。 被検査体に異常がある場合の蛍光強度を示す図である。 3層タイプのチューナブルフィルターの設計例の透過特性を示す図である。 3層タイプのチューナブルフィルターの別の設計例の透過特性を示す図である。 本発明のカプセル型光センサーの別の実施形態の断面図である。 フィルターとアレイ型センサーを光軸方向から見た図である。 図16のフィルターの分光特性を示す図である。 本発明のカプセル型光センサーのさらに別の実施形態の断面図である。 図19のセンサーの断面図である。 モニターに表示される画像の例を示す図である。 量子ドットの化学構造を示す図である。 量子ドットの励起・発光スペクトルを示す特性図である。 従来のカプセル型内視鏡装置の使用例を示す図である。 従来のカプセル型内視鏡装置からの情報取得の例を示す図である。 カプセル型光センサーの使用例を示す図である。 検出された蛍光標識と位置情報のマトリックスである。 図15に示す透過特性に対応するエアギャップの値と、透過ピーク波長を示す表である。 有機蛍光色素の励起・発光強度を示す特性図である。
符号の説明
1 カプセル型光センサー
2、3 発光素子(光源)
4 レンズ
5 固定フィルター
6 チューナブルフィルター(可変分光素子)
7 光電変換素子
8 制御回路
9 電源
9a コイル
10 マグネット
11 アンテナ
12 発信機
14 ケース
20 外部装置
21 送受信アンテナ
22 モニター
CL 光軸

Claims (7)

  1. 照明手段と検出手段を備えたカプセル型光センサーであって、前記照明手段は600〜2000nmの範囲に属する任意の狭い波長帯域光を生成する光源を有し、前記検出手段は光電変換素子と、該光電変換素子の受光面より前方に配置された可変分光素子を有することを特徴とするカプセル型光センサー。
  2. 照明手段と検出手段を備えたカプセル型光センサーであって、前記照明手段は600〜2000nmの範囲に属する任意の狭い波長帯域光を生成する光源を有し、前記検出手段は複数の光電変換素子と、該複数の光電変換素子の受光面より前方にそれぞれ配置された光学フィルターを有し、前記光学フィルターは透過する波長帯域が互いに異なることを特徴とするカプセル型光センサー。
  3. 照明手段と検出手段を備えたカプセル型光センサーであって、前記照明手段は600〜2000nmの範囲に属する任意の狭い波長帯域光を生成する光源を有し、前記検出手段は光電変換素子を有し、前記光電変換素子は、検出波長の異なる複数の受光層を重ねて構成されていることを特徴とするカプセル型光センサー。
  4. 近赤外波長領域で異なる波長の蛍光を発する複数の蛍光標識物質が付加された被検査対象物を検査するカプセル型光センサーにおいて、前記複数の蛍光標識物質を励起するための照明手段と、前記複数の蛍光標識物質の発する蛍光を選択して透過する可変分光素子と、前記可変分光素子を透過した光を受光する光電変換素子と、前記光電変換素子の出力信号を、カプセル外に設置される受信手段に向けて送信する送信手段を備えたことを特徴とするカプセル型光センサー。
  5. 近赤外波長領域で異なる波長の蛍光を発するn個の蛍光標識物質が付加された被検査対象物を検査するカプセル型光センサーにおいて、前記蛍光標識物質を励起するための照明手段と、前記蛍光標識物質の発するn種類の蛍光のうち1種類のみを透過する光学フィルターと前記光学フィルターを透過した光を受光する光電変換素子からなる受光ユニットをn個組み合わせて、全ての種類の蛍光を検出する検出手段と、前記検出手段から出力される信号を、カプセル外に設置される受信手段に向けて送信する送信手段を備えたことを特徴とするカプセル型光センサー。
  6. 近赤外波長領域で異なる波長の蛍光を発するn個の蛍光標識物質が付加された被検査対象物を検査するカプセル型光センサーにおいて、前記蛍光標識物質を励起するための照明手段と、前記蛍光標識物質の発するn種類の蛍光のうち特定の波長の蛍光のみに感度を有する受光層をn個重ねて全ての種類の蛍光を検出する光電変換素子と、前記光電変換素子から出力される信号を、カプセル外に設置される受信手段に向けて送信する送信手段を備えたことを特徴とするカプセル型光センサー。
  7. 前記照明手段は、600〜2000nmの範囲に属する任意の狭い波長帯域光を生成する光源を有することを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載のカプセル型光センサー。
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