[第1の実施形態]
以下、本発明の遊技機をパチンコ機10に具体化した一実施形態を図1〜図8に基づき説明する。図1は実施形態のパチンコ機10の機表側を示す正面図、図2はパチンコ機10におけるコネクタの接続部分を示す斜視図である。図3,図4はコネクタの接続状態を示す概略図である。図5はパチンコ機10における各種制御手段の構成を示すブロック図である。図6はコネクタの接続状態を示す回路図、図7はコネクタの非接続状態を示す回路図である。図8は報知手段による報知の一態様を模式的に示した図である。
まず、図1に基づいてパチンコ機10の機表側の構成について述べる。このパチンコ機10は、機体の外郭をなす縦長方形状の外枠11を備えている。この外枠11は、外枠11における上辺、右辺及び左辺を構成する外枠本体11Aと、外枠11における下辺を構成する合成樹脂製の腰板ユニット11Bとによって構成されている。外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットするための縦長方形状の中枠12が、開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15とが、ともに横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、各種遊技の演出状態(大当り、リーチなど)に応じて点灯(点滅)・消灯などの発光装飾による演出を行う電飾ランプ19が設けられている。また、上球皿15の左右両側及び腰板ユニット11Bの左右両側には、遊技の演出状態に応じて各種音声(効果音、言語音声など)を出力するスピーカ20が設けられている。さらに、中枠12の前面側において上球皿15の下方には、下球皿16及び発射装置17などが装着されている。
図1に示されるように、遊技盤13の遊技領域13aの略中央部には矩形状開口部を有する枠状の大型装飾部材24が装着されている。大型装飾部材24の奥側には、報知手段及び表示手段として、可視表示部H(表示画面)を備えた液晶式図柄表示装置18が配設されている。なお、可視表示部Hは矩形状開口部から露出しており、遊技者側(機表側)から視認可能とされている。この液晶式図柄表示装置18では、変動画像(または画像表示)に基づく遊技演出が行われるようになっている。そして、液晶式図柄表示装置18では、表示演出に関連して、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出させる図柄組み合わせゲームが行われるようになっている。
図1に示されるように、本実施形態のパチンコ機10は、機裏側に各種の制御基板(主制御基板31A、音声制御基板31B、ランプ制御基板31C、図柄制御基板31D、払出制御基板31E、発射制御基板31Fなど)を収容した基板ケース31を複数備えている。例えば、遊技盤13に取り付けられた液晶式図柄表示装置18のほぼ裏側の位置には、図柄制御基板31Dを内部に収容する基板ケース31が配置されている。また、図柄制御基板31Dを収容する基板ケース31の右下側位置には、ランプ制御基板31Cを内部に収容する基板ケース31が配置されている。
図2に示されるように、主制御基板31A(第1基板)の裏面には所定の回路パターン(図示略)が形成され、主制御基板31Aの表面32にはCPU等のIC32aやコンデンサなどの各種電気部品が実装されている。また、主制御基板31Aの表面32には、前記図柄制御基板31D(第2基板)との間で制御信号を伝送するのに用いられるメス型の第1コネクタ41が搭載されている。第1コネクタ41は、前記基板ケース31の外部に突出されている。
図2、図3及び図6に示されるように、第1コネクタ41のコネクタハウジング42内には、複数(本実施形態においては概略的に5本のみ図示)の第1コネクタ端子43が一直線上に配列されている。複数ある第1コネクタ端子43のうち、2つの第1コネクタ端子43(上流側第1コネクタ端子43a及び下流側第1コネクタ端子43b)は、互いに離間した位置関係にある。上流側第1コネクタ端子43aは、各第1コネクタ端子43の配列方向において一端側(図3において最も左側)に配置された第1コネクタ端子43である。下流側第1コネクタ端子43bは、各第1コネクタ端子43の配列方向において他端側(図3において最も右側)に配置された第1コネクタ端子43である。なお、上流側第1コネクタ端子43a及び下流側第1コネクタ端子43bは、主制御基板31A及び図柄制御基板31D間における制御信号の伝送に関与しない空き端子である。
図2〜図4に示されるように、第1コネクタ41には、オス型の第2コネクタ51が着脱可能となっている。第2コネクタ51は前記図柄制御基板31Dに対応して設けられている。そして、第2コネクタ51のコネクタハウジング52が第1コネクタ41のコネクタハウジング42内に挿入された場合、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が接続状態となる。
図3に示されるように、コネクタハウジング52内には、複数(本実施形態においては概略的に5本のみ図示)の第2コネクタ端子53が一直線上に配列されている。各第2コネクタ端子53の先端部は、前記各第1コネクタ端子43に接触可能になっている。また、各第2コネクタ端子53の基端部には、それぞれ電線54の一端が接続されている。具体的には、各コネクタ端子53の基端部に形成された圧着部55により、電線54の芯線54aの一端がそれぞれかしめられている。電線54の他端の殆どは、図柄制御基板31Dに設けられた前記表示制御手段27などに電気的に接続されている。複数ある第2コネクタ端子53のうち、2つの第2コネクタ端子53(上流側第2コネクタ端子53a及び下流側第2コネクタ端子53b)は、互いに離間した位置関係にある。上流側第2コネクタ端子53aは、各第2コネクタ端子53の配列方向において一端側(図3において最も左側)に配置されており、前記上流側第1コネクタ端子43aに接触可能になっている。下流側第2コネクタ端子53bは、各第2コネクタ端子53の配列方向において他端側(図3において最も右側)に配置されており、前記下流側第1コネクタ端子43bに接触可能になっている。なお、上流側第2コネクタ端子53a及び下流側第2コネクタ端子53bは、主制御基板31A及び図柄制御基板31D間における制御信号の伝送に関与しない空き端子である。
よって、この第2コネクタ51を前記第1コネクタ41に差込接続することにより、各第2コネクタ端子53が各第1コネクタ端子43に接触し、主制御基板31Aの所定の回路と図柄制御基板31Dの所定の回路との間の導通が図られる。なお、同様の第1コネクタ41及び第2コネクタ51は、主制御基板31Aと音声制御基板31Bとの間や、主制御基板31Aとランプ制御基板31Cとの間の導通を図るためにも用いられている(図5参照)。
図5に示されるように、主制御基板31Aは、パチンコ機10全体を制御するメイン制御手段(主制御手段)26としての機能を備えている。主制御手段26は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、その処理結果に応じて、遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)を行わせるための制御を指示する各種の制御コマンドを演算処理するようになっている。そして、主制御手段26は、前記制御コマンドを所定の制御信号として出力するようになっている。
また、前記図柄制御基板31Dは、表示演出を制御する表示制御手段27としての機能を備えている。表示制御手段27は、主制御手段26が出力した制御コマンドに基づいて液晶式図柄表示装置18を制御するようになっている。さらに、前記ランプ制御基板31Cは、発光演出を制御するランプ制御手段28としての機能を備えている。ランプ制御手段28は、主制御手段26が出力した制御コマンドに基づいて電飾ランプ19を制御するようになっている。また、前記音声制御基板31Bは、音声演出を制御する音声制御手段29としての機能を備えている。音声制御手段29は、主制御手段26が出力した制御コマンドに基づいてスピーカ20を制御するようになっている。
以下、主制御手段26、表示制御手段27、ランプ制御手段28及び音声制御手段29の具体的な構成を、図5に基づき説明する。
主制御手段26には、表示制御手段27、ランプ制御手段28及び音声制御手段29が前記第1コネクタ41及び前記第2コネクタ51からなるコネクタペアを介してそれぞれ接続されている。表示制御手段27、ランプ制御手段28及び音声制御手段29には、主制御手段26から出力された制御信号が入力されるようになっている。
主制御手段26はメインCPU26aを備えており、メインCPU26aにはROM26b及びRAM26cが接続されている。ROM26bには、パチンコ機10を制御するための制御プログラム等が記憶されている。また、RAM26cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報(保留球数の値など)が一時的に記憶されるようになっている。
図5に示されるように、表示制御手段27はサブCPU27aを備えており、このサブCPU27aにはROM27b及びRAM27cが接続されている。ROM27bには、複数種類の表示演出用の演出実行データや各種の画像情報(図柄の画像情報、背景画像、文字画像、登場キャラクタの画像など)が記憶されている。RAM27cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。前記表示演出用の演出実行データとは、サブCPU27aが、前記液晶式図柄表示装置18(可視表示部H)の表示内容(図柄変動、キャラクタの動作、可視表示部Hの背景など)を制御するための情報である。
図5に示されるように、前記音声制御手段29はサブCPU29aを備えており、サブCPU29aにはROM29b及びRAM29cが接続されている。ROM29bには、各種の制御プログラム、複数種類の音声演出用の演出実行データなどが記憶されている。RAM29cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。前記音声演出用の演出実行データとは、サブCPU29aが、前記スピーカ20の音声出力態様(効果音の種類、音声言語の種類、音声出力時間など)を制御するための情報である。
そして、メインCPU26aから制御コマンドが入力されると、サブCPU29aは、それに対応する音声演出用の演出実行データに基づいて音声制御を実行するようになっている。より詳しくは、音声制御手段29は、音声演出用の演出実行データを音声信号に変換し、スピーカ20に出力するようになっている。その結果、スピーカ20が音声信号に基づき音声を出力する。
図5に示されるように、ランプ制御手段28はサブCPU28aを備えており、このサブCPU28aにはROM28b及びRAM28cが接続されている。ROM28bには、複数種類の発光演出用の演出実行データが記憶されている。RAM28cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。CPU26aから制御コマンドが入力されると、サブCPU28aは、それに対応する発光演出用の演出実行データに基づいてランプ制御を実行するようになっている。より詳しくは、ランプ制御手段28は、発光演出用の演出実行データをランプ信号に変換し、前記電飾ランプ19に出力するようになっている。その結果、電飾ランプ19が、ランプ信号に基づき点灯(点滅)または消灯する。
また、主制御基板31Aは、前記第1コネクタ41及び前記第2コネクタ51からなるコネクタペアごとの接続状態、非接続状態を報知する接続状態報知手段30としての機能を備えている。なお、コネクタペアごとの接続状態、非接続状態は、遊技者による遊技が行われていないときにのみ報知されるようになっている。即ち、液晶式図柄表示装置18が図柄などを表示しているときには、コネクタペアごとの接続状態、非接続状態の報知はなされないようになっている。接続状態報知手段30は報知制御手段としての報知制御CPU30aを備えており、報知制御CPU30aにはROM30b及びRAM30cが接続されている。報知制御CPU30aは、前記メインCPU26a及び前記サブCPU27a,28a,29aとは別部品になっている。ROM30bには、報知制御CPU30aに入力される信号がHレベルかLレベルかを判定するための基準値データ(閾値)を含む制御プログラムや、複数種類の接続状態報知用の報知実行データなどが記憶されている。RAM30cには、報知制御CPU30aに入力された信号がHレベルもしくはLレベルにあるという情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。前記接続状態報知用の報知実行データとは、報知制御CPU30aが、液晶式図柄表示装置18(可視表示部H)の表示内容(コネクタペアごとの接続状態、非接続状態)を制御するための情報である。
そして、報知制御CPU30aは、対応する接続状態報知用の報知実行データに基づいて報知制御を実行するようになっている。より詳しくは、接続状態報知手段30は、接続状態報知用の報知実行データを接続状況報知信号に変換し、液晶式図柄表示装置18に出力するようになっている。その結果、液晶式図柄表示装置18にコネクタペアごとの接続状態、非接続状態が表示される。
次に、コネクタ接続状況報知構造を構成する電気回路について説明する。なお、パチンコ機10内には、前記主制御基板31Aと前記図柄制御基板31Dとを導通させるためのコネクタペアA、主制御基板31Aと音声制御基板31Bとを導通させるためのコネクタペアB、及び、主制御基板31Aとランプ制御基板31Cとを導通させるためのコネクタペアCが存在し(図5参照)、各々のコネクタペアA〜Cの接続状態、非接続状態を検出するための電気回路がそれぞれ存在する。しかし、本実施形態においては、コネクタペアAの接続状態、非接続状態を検出するための電気回路を示して説明することとする。
図6に示されるように、コネクタペアAの接続状態、非接続状態を報知するのに用いられる電気回路61は、第1電気経路62及び第2電気経路63を有している。第1電気経路62及び第2電気経路63の始端は、12(V)の直流電源に電気的に接続されている。
第1電気経路62上には、抵抗64、前記上流側第1コネクタ端子43a、前記上流側第2コネクタ端子53a、前記下流側第2コネクタ端子53b及び前記下流側第1コネクタ端子43bが上流側から順番に設けられている。抵抗64の一端は直流電源に電気的に接続され、抵抗64の他端は上流側第1コネクタ端子43aに接続されている。抵抗64は、直流電源から流れてきた電気の電圧を降下させて、前記図柄制御基板31D側に流すためのものである。上流側第1コネクタ端子43aは、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が接続状態にある場合に上流側第2コネクタ端子53aに接触するようになっている。上流側第2コネクタ端子53aは、前記電線54を介して下流側第2コネクタ端子53bに電気的に接続されている。下流側第2コネクタ端子53bは、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が接続状態にある場合に下流側第1コネクタ端子43bに接触するようになっている。下流側第1コネクタ端子43bは主制御基板31A内にて接地されており、第1電気経路62の終端となる。従って、第1電気経路62には、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が接続状態にある場合に、第1コネクタ41及び第2コネクタ51を介して主制御基板31Aから前記図柄制御基板31D間に電気が流れ、再び第1コネクタ41及び第2コネクタ51を介して図柄制御基板31Dから主制御基板31Aに電気が流れるようになっている。
図6に示されるように、前記第2電気経路63上には、抵抗64、通電防止手段としての抵抗65及び前記接続状態報知手段30の前記報知制御CPU30aが上流側から順番に設けられている。第2電気経路63の抵抗64は、第1電気経路62の抵抗64と同じものである。即ち、第1電気経路62及び第2電気経路63は、抵抗64の下流側において分岐している。抵抗64の他端は抵抗65の一端に電気的に接続されている。抵抗65は、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が接続状態にある場合に直流電源からの電気が第2電気経路63に流れるのを防止して、第1電気経路62のみに電気を流すためのものである。これにより、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が接続状態にあるのにもかかわらず、第2電気経路63に電気が流れてしまうのを防止でき、信頼性が向上する。また、抵抗65は報知制御CPU30aよりも上流側に配置されている。そのため、報知制御CPU30aに過電圧が印加されるのを防止することができる。そして、抵抗65の他端は報知制御CPU30aに接続されている。
図6に示されるように、報知制御CPU30aには前記ROM30b及び前記RAM30cが接続されている。また、報知制御CPU30aには前記液晶式図柄表示装置18が接続されている。報知制御CPU30aは、第2電気経路63に電気が流れた場合(即ち、報知制御CPU30aにHレベルの信号が入力され場合)に、コネクタペアAの非接続状態を検出する。また、報知制御CPU30aは、第2電気経路63に電気が流れない場合(即ち、報知制御CPU30aにLレベルの信号が入力された場合)にコネクタペアAの接続状態を検出する。なお、報知制御CPU30aは、コネクタペアB,Cの接続状態、非接続状態を検出するのにも用いられている。そして、報知制御CPU30aは、それらの検出結果に基づいて液晶式図柄表示装置18に識別情報を含む態様で前記接続状況報知信号を出力するようになっている。そして、液晶式図柄表示装置18は、接続状態または非接続状態にあるコネクタペアAの識別情報に対応した報知を行うようになっている。なお、識別情報は、各々のコネクタペアA〜Cごとに付与されている。
図8に示されるように、本実施形態では、各々のコネクタペアA〜Cの接続状態、非接続状態が可視表示部Hにて表示されるようになっている。例えば、コネクタペアAにタグ等により「10」、コネクタペアBにタグ等により「15」、コネクタペアCにタグ等により「20」という識別表示(識別情報)を付与し、コネクタペアA,Cが接続状態にあって、コネクタペアBが非接続状態にある場合、「コネクタ10が接続状態です。」、「コネクタ15が非接続状態です。」、「コネクタ20が接続状態です。」という文章が可視表示部Hに表示されるようになっている。なお、コネクタペアA〜Cごとの接続状態、非接続状態を、記号(「コネクタ10:○」、「コネクタ15:×」、「コネクタ20:○」など)によって可視表示部Hに表示させるようにしてもよい。また、コネクタペアA〜Cごとの接続状態、非接続状態を、文字(「コネクタ10:良」、「コネクタ15:否」、「コネクタ20:良」など)によって可視表示部Hに表示させるようにしてもよい。さらに、コネクタペアA〜Cごとの接続状態、非接続状態を、絵(コネクタが外れている状態を示す絵など)によって可視表示部Hに表示させるようにしてもよい。また、非接続状態にあるコネクタペアの位置に印が付与された機裏側の概略図を可視表示部Hに表示させることにより、非接続状態にあるコネクタペアを報知させるようにしてもよい。それに加え、機裏側の概略図において接続状態にあるコネクタペアの位置に、非接続状態の場合とは異なる印を付与することにより、全てのコネクタペアA〜Cごとの接続状態、非接続状態を報知させるようにしてもよい。
次に、第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続状況を確認する方法について説明する。
本実施形態の液晶式図柄表示装置18は、中枠12が閉じられていて遊技中である場合に遊技演出を表示し、中枠12が閉じられていて遊技中でない場合に遊技者による遊技を勧誘するためのデモンストレーション映像を表示する一方、中枠12が開いている場合に各々のコネクタペアA〜Cの接続状態、非接続状態を表示するように構成されている。まず、第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続状態を確認するために中枠12を開けると、中枠12の開操作に連動して報知制御CPU30aが通電状態に切り替えられる。このとき、例えば図6に示されるように、コネクタペアAが接続状態にある場合、上流側第1コネクタ端子43a及び上流側第2コネクタ端子53aが接触し、下流側第1コネクタ端子43b及び下流側第2コネクタ端子53bが接触している。その結果、第1電気経路62が直流電源に電気的に接続されて通電状態となり、第2電気経路63が非通電状態となる。その結果、報知制御CPU30aにLレベルの信号が入力されるため、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が接続状態にあることが報知制御CPU30aによって検出される。この場合、報知制御CPU30aは、その検出結果に基づいて液晶式図柄表示装置18に識別情報を含む態様で接続状況報知信号を出力する。そして、液晶式図柄表示装置18の可視表示部Hに、コネクタペアAが接続状態にあるという内容の文章が表示される。その結果、ホール管理者などにコネクタペアAが接続状態にあることが報知される。
なお、本実施形態では、中枠12の開操作に連動して、液晶式図柄表示装置18の表示内容が遊技演出あるいはデモンストレーション映像からコネクタペアA〜Cの接続状態表示に切り替えられるようになっていた。しかし、表示切替スイッチを新たに設け、中枠12を開放した状態で表示切替スイッチを操作することにより、液晶式図柄表示装置18の表示内容を切り替えるようにしてもよい。
また、パチンコ機10のメインテナンス時に、第1コネクタ41から第2コネクタ51を誤って抜いてしまったり、第1コネクタ41に第2コネクタ51を挿し忘れてしまったりした場合、図7に示されるように、コネクタペアAが非接続状態となる。この場合、上流側第1コネクタ端子43a及び上流側第2コネクタ端子53aが非接触となり、下流側第1コネクタ端子43b及び下流側第2コネクタ端子53bが非接触となる。その結果、第1電気経路62が物理的に遮断されて非通電状態になる。このとき、第2電気経路63のみが直流電源に電気的に接続されている。そのため、直流電源からの電気が抵抗65を通過して流れ、第2電気経路63が通電状態となる。その結果、報知制御CPU30aにHレベルの信号が入力されるため、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が非接続状態にあることが報知制御CPU30aによって検出される。この場合、報知制御CPU30aは、その検出結果に基づいて液晶式図柄表示装置18に識別情報を含む態様で接続状況報知信号を出力する。そして、可視表示部Hに、コネクタペアAが非接続状態にあるという内容の文章が表示される。その結果、ホール管理者などにコネクタペアAが非接続状態にあることが報知される。
次に、多数のパチンコ機10を急いで設置する際に、誤って第2コネクタ51が第1コネクタ41に完全に差し込まれていない状態(半挿し)にしてしまった場合や、度重なる中枠12の開閉に伴う振動・衝撃によってコネクタ41,51が徐々に半挿しになってしまった場合などについて説明する。例えば図4に示されるように、半挿し状態においては、第1コネクタ41と第2コネクタ51とが傾いて接続されているため、第1コネクタ41の先端部と第2コネクタ51の先端部とが完全に接触しておらず、先端部における一方の端部(図4の右端部)には隙間が生じている。従って、第1電気経路62上に設けられた上流側第1コネクタ端子43a及び上流側第2コネクタ端子53aが接触するため、第1コネクタ41及び第2コネクタ51は電気的に接続された状態を維持してしまう。しかし、同じく第1電気経路62上に設けられた下流側第1コネクタ端子43b及び下流側第2コネクタ端子53bは接触していない。このとき、第1電気経路62が物理的に遮断されて非通電状態となり、第2電気経路63が通電状態となる。よって、可視表示部HにコネクタペアAが非接続状態にあるという内容の文章が表示され、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が非接続状態にあることが把握される。
第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続確認作業の終了後、中枠12を閉じると、中枠12の閉操作に連動して報知制御CPU30aが非通電状態に切り替えられ、第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続状況の確認が終了する。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)報知制御CPU30aが第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続状況または非接続状態を検出して接続状況報知信号を出力すると、接続状況報知信号に基づいて液晶式図柄表示装置18が作動する。よって、第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続状態または非接続状態を、液晶式図柄表示装置18によってホール管理者などに即座に報知することができる。ゆえに、パチンコ機10に、第1コネクタ41及び第2コネクタ51に関する抜けや半挿しなどの問題が発生した場合にも、原因を素早く究明することができる。
なお、この構成によると、報知制御CPU30aが用いられているため、第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続状態、非接続状態の両方を報知することができる。従って、第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続状態または非接続状態をより詳しく把握することができる。また、液晶式図柄表示装置18が用いられているため、文章以外の記号、文字、絵などの他のものを可視表示部Hに表示した場合であっても、コネクタペアA〜Cごとの接続状態または非接続状態を報知することができる。
さらに、第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続状態または非接続状態は、遊技者による遊技が行われていないとき、より詳しくはパチンコ機10のメインテナンス時などの特定の場合にだけ報知される。そのため、遊技中にもかかわらず、コネクタペアA〜Cごとの接続状態、非接続状態が可視表示部Hに表示されてしまい、興醒めとなってしまうのを防止できる。また、遊技中ではないために作動していない液晶式図柄表示装置18を用いて、コネクタペアA〜Cごとの接続状態、非接続状態を可視表示部H全体に分かりやすく表示できる。
(2)図8に示されるように、各々のコネクタペアA〜Cに対応して付与されている識別表示(「10」、「15」、「20」)を含む態様で報知が行われることにより、コネクタペアA〜Cごとの接続状態、非接続状態を極めて容易に把握することができる。また、共通の液晶式図柄表示装置18を用いて一括して分かりやすく報知することが可能なため、各々のコネクタペアA〜Cに対応して液晶式図柄表示装置18を複数設けなくても済み、部品点数の増加を防止することができる。
(3)第1コネクタ41及び第2コネクタ51が接続状態または非接続状態にあることを報知する報知手段として、液晶式図柄表示装置18が用いられている。そのため、各々のコネクタペアA〜Cに対して付与された識別情報を含む態様での報知を、画像を通じて分かりやすく一括して行うことができる。ゆえに、ホール管理者は、液晶式図柄表示装置18を目視することにより、第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続状態または非接続状態を即座にかつ正確に把握することが可能である。また、この構成によると、騒音の多いホール内であっても確実に報知を行うことができる。さらに、遊技者による遊技が行われていないときには作動しない既存の液晶式図柄表示18が報知手段として有効活用されているため、部品点数の増加を防止することができる。
(4)報知制御CPU30aは、既存のメインCPU26a及びサブCPU27a,28a,29aとは別部品になっている。そのため、既存の主制御手段26、表示制御手段27、ランプ制御手段28及び音声制御手段29に、接続状態報知手段30を容易に追加できる。ゆえに、主制御手段26、表示制御手段27、ランプ制御手段28、音声制御手段29の各ROM26b,27b,28b,29bの記憶内容に変更を加えなくても済む。また、報知制御CPU30aの機能をメインCPU26a及びサブCPU27a,28a,29aに持たせる場合のように、メインCPU26a及びサブCPU27a,28a,29aに負担がかかるのを防止できる。
(5)第1電気経路62上には、上流側第1コネクタ端子43a、上流側第2コネクタ端子53a、下流側第2コネクタ端子53b及び下流側第1コネクタ端子43bが設けられている。そのため、上流側第1コネクタ端子43aと上流側第2コネクタ端子53aとの接触、及び下流側第2コネクタ端子53bと下流側第1コネクタ端子43bとの接触の少なくとも一方が不完全である場合には、第1電気経路62が非通電状態となり、第2電気経路63に電気が流れる。その結果、液晶式図柄表示装置18の可視表示部Hに、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が非接続状態にあるという内容の文章が表示される。よって、図4のように第1コネクタ41と第2コネクタ51とが傾いて接続された場合であっても、第1コネクタ41及び第2コネクタ51の非接続状態を確実に報知することが可能となる。
(6)2つのコネクタ端子対(上流側第1コネクタ端子43a及び上流側第2コネクタ端子53aからなる対、下流側第2コネクタ端子53b及び下流側第1コネクタ端子43bからなる対)が互いに離間した位置関係にある。そのため、第1コネクタ41及び第2コネクタ51の傾きが小さくても第1コネクタ41及び第2コネクタ51が非接続状態となり、第2電気経路63に電気が流れて、可視表示部Hに第1コネクタ41及び第2コネクタ51が非接続状態にあるという内容の文章が表示される。ゆえに、早期のうちに半挿し状態を報知することが可能となる。
しかも、2つのコネクタ端子対は、各第1コネクタ端子43及び各第2コネクタ端子53の配列方向においてそれぞれ両端に配置されている。よって、接続状態にある第1コネクタ41及び第2コネクタ51が半挿しとなって互いに傾き、その傾きが一定以上となった場合に、いずれかの端部のコネクタ端子対が最初に離間することとなる。即ち、複数ある他の第1コネクタ端子43及び第2コネクタ端子53全てが接触状態にある場合にも、一方の端部のコネクタ端子対を最初に離間させることができる。その結果、より早く第2電気経路63に電気が流れて、可視表示部Hに第1コネクタ41及び第2コネクタ51が非接続状態にあるという内容の文章が表示されるため、より早期に半挿し状態を報知することが可能となる。つまり、接触していない第1コネクタ端子43及び第2コネクタ端子53が存在して第1コネクタ41及び第2コネクタ51が非接続状態にあるのにもかかわらず、液晶式図柄表示装置18が作動しないという事態を回避できる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態のパチンコ機10について説明する。なお、第1の実施形態と共通している構成については、同一の部材番号を付す代わりに、その詳細な説明を省略する。
前記第1の実施形態では、報知手段として一つの液晶式図柄表示装置18が用いられていたが、本実施形態では、図9に示されるように、コネクタペアA〜Cごとに設けられた発光ダイオード44,45,46が報知手段(発光手段)として用いられている。例えば、コネクタペアAに対応する発光ダイオード44は、主制御基板31Aの表面32に実装されている。発光ダイオード44は、第1コネクタ41のコネクタハウジング42の近傍に、本実施形態ではコネクタハウジング42の外周面からの距離が約30mmとなる位置に設けられている。発光ダイオード44は、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が非接続状態にある場合に、第1コネクタ41及び第2コネクタ51のうち少なくとも第1コネクタ41を照らすようになっている。
また、本実施形態において、図6に示される報知制御CPU30aには、液晶式図柄表示装置18の代わりに複数の発光ダイオード44〜46が接続されている。各発光ダイオード44〜46は、各々のコネクタペアA〜Cに対応してそれらの近傍にそれぞれ設けられている。そして、報知制御CPU30aは、各々のコネクタペアA〜Cが接続状態または非接続状態にあることを条件として、各々のコネクタペアA〜Cに対応した接続状況報知信号を出力するようになっている。例えば、コネクタペアA,Cが接続状態にあって、コネクタペアBが非接続状態にある場合、報知制御CPU30aは、コネクタペアA,Cに対応する発光ダイオード44,46に対してLレベルの信号を出力し、コネクタペアBに対応する発光ダイオード45に対してHレベルの信号を出力するようになっている。そして、各発光ダイオード44〜46は、接続状態または非接続状態にある各々のコネクタペアA〜Cに対応した報知を行うようになっている。具体的には、コネクタペアA,Cの発光ダイオード44,46が消灯し、コネクタペアBの発光ダイオード45が点灯するようになっている。
次に、第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続状況を確認する方法について説明する。
例えばコネクタペアAが接続状態にある場合、第2電気経路63が非通電状態となり、報知制御CPU30aにLレベルの信号が入力される。その結果、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が接続状態にあることが報知制御CPU30aによって検出される。この場合、報知制御CPU30aは、その検出結果に基づいてLレベルの接続状況報知信号を出力し、発光ダイオード44を消灯させる。
また、パチンコ機10のメインテナンス時に、第1コネクタ41から第2コネクタ51を誤って抜いてしまったり、第1コネクタ41に第2コネクタ51を挿し忘れてしまったりした場合、コネクタペアAが非接続状態となる。この場合、第2電気経路63が通電状態となり、報知制御CPU30aにHレベルの信号が入力される。その結果、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が非接続状態にあることが報知制御CPU30aによって検出される。この場合、報知制御CPU30aは、その検出結果に基づいてHレベルの接続状況報知信号を出力し、発光ダイオード44を点灯させる。
次に、多数のパチンコ機10を急いで設置する際に、誤って第2コネクタ51が第1コネクタ41に完全に差し込まれていない状態(半挿し)にしてしまった場合や、度重なる中枠12の開閉に伴う振動・衝撃によってコネクタ41,51が徐々に半挿しになってしまった場合などについて説明する。この場合、上流側第1コネクタ端子43a及び上流側第2コネクタ端子53aが接触するが、下流側第1コネクタ端子43b及び下流側第2コネクタ端子53bは接触していない。よって、第1電気経路62が非通電状態となり、第2電気経路63が通電状態となるため、発光ダイオード44が点灯して第1コネクタ41及び第2コネクタ51が非接続状態にあることが把握される。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(7)各々のコネクタペアA〜Cに対応するようにそれらの近傍に発光ダイオード44〜46が設けられているため、複数の発光ダイオード44〜46がそれぞれ報知を行うことにより、コネクタペアA〜Cごとの接続状態、非接続状態を極めて容易に把握することができる。
(8)報知手段である発光ダイオード44〜46が発光することにより、半挿し状態にある第1コネクタ41及び第2コネクタ51が照らされるので、それらを比較的簡単に見つけることができる。しかも、作業時に発光ダイオード44〜46によって手元が照らされるので、第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続確認作業や修正作業を容易にかつ確実に行うことができる。
(9)発光手段として、比較的長寿命であって消費電力の小さい発光ダイオード44〜46が用いられている。よって、電気回路61の長寿命化、省電力化を図ることができる。また、発光ダイオード44〜46は比較的小型であるため、例えば発光ダイオード44を、メインCPU26a等のIC32aやコンデンサなどの各種電気部品が実装されることで空きスペースが少ない主制御基板31A上などに容易に実装できる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記第1の実施形態において、液晶式図柄表示装置の可視表示部Hには、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が接続状態にあるという内容の文章が表示されるとともに、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が非接続状態にあるという内容の文章が表示されるようになっていた。しかし、可視表示部Hに、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が接続状態にあるという内容の文章のみを表示するようにしてもよいし、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が非接続状態にあるという内容の文章のみを表示するようにしてもよい。
・上記第1の実施形態では、報知制御CPU30aは液晶式図柄表示装置18に直接接続されていたが、報知制御CPU30aを、表示制御手段27を介して液晶式図柄表示装置18に接続して報知処理させてもよい。
・上記第2の実施形態において、第2電気経路63が非通電状態となり、報知制御CPU30aにLレベルの信号が入力された場合に、報知制御CPU30aからHレベルの接続状況報知信号を出力して発光ダイオード44を点灯させるようにしてもよい。それとともに、第2電気経路63が通電状態となり、報知制御CPU30aにHレベルの信号が入力された場合に、報知制御CPU30aからLレベルの接続状況報知信号を出力して発光ダイオード44を消灯させるようにしてもよい。
・上記両方の実施形態において、報知手段として液晶式図柄表示装置18や発光ダイオード44〜46を用いる代わりに、第1コネクタ41及び第2コネクタ51が接続状態、非接続状態にあることを音声にて報知するスピーカなどの音声出力手段を報知手段として用いてもよい。このようにすれば、目視による確認を行わなくても、第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続状態、非接続状態を知ることができる。
・上記第2の実施形態においては、発光ダイオード44〜46がパチンコ機10の機裏側に配置されていたが、パチンコ機10の機表側、具体的には遊技盤13の前面、上球皿15の前面及び下球皿16の前面などに配置し、遊技者側から視認可能としてもよい。このようにすれば、中枠12を開けることなく各々のコネクタペアA〜Cの接続状態を判断できるだけでなく、併せて発光装飾による演出も行うことができる。
・上記第2の実施形態において、発光手段として発光ダイオード44〜46を用いる代わりに、小型電球などの任意の発光手段を用いてもよい。
・上記第2の実施形態において、コネクタペアAを青色に、コネクタペアBを黄色に、コネクタペアCを赤色に着色し、発光ダイオード44,45,46の代わりに、青色、赤色、黄色の発光ダイオードからなる発光部を報知手段(発光手段)として用いる。そして、接続状態あるいは非接続状態にあるコネクタペアと同じ色の発光ダイオードのみを点灯させるようにしてもよい。
・上記両方の実施形態においては、各々のコネクタペアA〜Cの接続状態、非接続状態が、接続状況報知信号を液晶式図柄表示装置18に出力することで報知されるようになっていた。その代わりに、接続状況報知信号をホールコンピュータに出力することで、各々のコネクタペアA〜Cの接続状態、非接続状態を報知するようにしてもよい。また、接続状況報知信号を液晶式図柄表示装置18及びホールコンピュータの両方に出力することで、各々のコネクタペアA〜Cの接続状態、非接続状態を報知するようにしてもよい。これらのようにすれば、全てのパチンコ機における各々のコネクタペアの接続状態、非接続状態が、ホールコンピュータによって一括して管理されるため、コネクタペアごとの接続状態、非接続状態を、それぞれのパチンコ機に行って確認しなくても済む。よって、各々のコネクタペアの接続状態確認作業の効率を飛躍的に向上させることができる。
・上記両方の実施形態において、接続状態報知手段30の報知制御CPU30aの機能を、既存のメインCPU26a及びサブCPU27a,28a,29aのいずれか一つに持たせてもよい。このようにすれば、既存の主制御手段26、表示制御手段27、ランプ制御手段28及び音声制御手段29とは別に接続状態報知手段30を設けなくても済むため、部品点数の増加を防止することができる。
・上記両方の実施形態では、コネクタペアA〜Cごとに第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続状態、非接続状態が報知されるようになっていた。しかし、第1コネクタ端子43及び第2コネクタ端子53からなるコネクタ端子対ごとに、第1コネクタ41及び第2コネクタ51の接続状態、非接続状態を報知するようにしてもよい。
・上記両方の実施形態では、第1電気経路62は、主制御基板31A内にて接地されるようになっていた。しかし、第1電気経路62を、音声制御基板31B、ランプ制御基板31C及び図柄制御基板31D内にて接地させるようにしてもよい。このようにすれば、パチンコ機10の機種変更後において主制御基板31A、音声制御基板31B、ランプ制御基板31C及び図柄制御基板31Dが引き続き利用される場合に、空き端子が一対しか生じなくても、電気回路61を構成することができる。
・上記両方の実施形態におけるコネクタ接続状況報知構造は、主制御基板31A、音声制御基板31B及びランプ制御基板31CにおけるコネクタペアA〜Cの接続状況を報知するためのものであった。しかし、コネクタ接続状況報知構造は、払出制御基板31E及び発射制御基板31Fなどの他の基板におけるコネクタペアの接続状況を報知するものであってもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)前記第1コネクタ及び前記第2コネクタからなるコネクタペアを複数設けるとともに、各々のコネクタペアに対応して前記報知手段をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。よって、技術的思想(1)によれば、コネクタペアごとの接続状態、非接続状態を極めて容易に把握することができる。
(2)前記報知手段は、各々のコネクタペアに対応してそれらの近傍にそれぞれ設けられた複数の発光手段であることを特徴とする技術的思想(1)に記載の遊技機。よって、技術的思想(2)によれば、第1コネクタ及び第2コネクタを比較的簡単に見つけることができる。しかも、コネクタの接続確認作業や修正作業を容易にかつ確実に行うことができる。
(3)前記報知手段は、前記第1コネクタ及び前記第2コネクタのうち少なくとも一方を照らす発光手段であることを特徴とする請求項1乃至3、技術的思想(1),(2)のいずれか1つに記載の遊技機。
(4)前記発光手段は発光ダイオードであることを特徴とする技術的思想(2)または(3)に記載の遊技機。よって、技術的思想(4)によれば、発光手段の長寿命化、省電力化を図ることができる。
(5)前記報知手段は、前記第1コネクタ及び前記第2コネクタが接続状態または非接続状態にあることを音声にて報知する音声出力手段であることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
(6)複数の第1コネクタ端子を有するとともに第1基板に対応して設けられた前記第1コネクタと、複数の第2コネクタ端子を有するとともに第2基板に対応して設けられた前記第2コネクタと、前記第1コネクタ及び前記第2コネクタが接続状態にある場合に通電状態となる第1電気経路と、前記第1コネクタ及び前記第2コネクタが非接続状態にある場合に通電状態となる第2電気経路とを備え、前記第2電気経路上において前記報知制御手段の上流側には、前記第1コネクタ及び前記第2コネクタが接続状態にあるときに前記第2電気経路に前記電源から電気が流れることを防止するための通電防止手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3、技術的思想(1)乃至(5)のいずれか1つに記載の遊技機。よって、技術的思想(6)によれば、通電防止手段が設けられていることにより、第1コネクタ及び第2コネクタが接続状態にあるのにも拘わらず第2電気経路側に電気が流れるのを防止できる。
(7)前記通電防止手段は抵抗であることを特徴とする技術的思想(6)に記載の遊技機。よって、技術的思想(7)によれば、報知制御手段が抵抗よりも下流側に配置されているため、報知制御手段に流れる電気を小さくすることができる。
(8)前記第1電気経路は、電源からの電気を前記第1コネクタ及び前記第2コネクタを介して前記第1基板から前記第2基板に流し、前記第2基板から前記第1基板に流して前記第1基板において接地させるためのものであることを特徴とする技術的思想(6)または(7)に記載の遊技機。
(9)前記第1電気経路上に設けられた前記第1コネクタ端子及び前記第2コネクタ端子は、前記第1基板及び前記第2基板間における信号の伝送に関与しない空き端子であることを特徴とする技術的思想(6)乃至(8)のいずれか1つに記載の遊技機。
(10)電源に電気的に接続される上流側第1コネクタ端子と、前記上流側第1コネクタ端子に接触可能な上流側第2コネクタ端子と、前記上流側第2コネクタ端子に電気的に接続される下流側第2コネクタ端子と、前記第1基板において接地されるとともに前記下流側第2コネクタ端子に接触可能な下流側第1コネクタ端子とを、前記第1電気経路上に設けたことを特徴とする技術的思想(6)乃至(9)のいずれか1つに記載の遊技機。よって、技術的思想(10)によれば、第1コネクタ及び第2コネクタの非接続状態をより確実に報知することができる。
(11)前記第1コネクタにて配列された前記複数の第1コネクタ端子のうち、前記上流側第1コネクタ端子及び前記下流側第1コネクタ端子は、互いに離間した位置関係にあり、前記第2コネクタにて配列された前記複数の第2コネクタ端子のうち、前記上流側第2コネクタ端子及び前記下流側第2コネクタ端子は、互いに離間した位置関係にあることを特徴とする技術的思想(10)に記載の遊技機。
(12)前記第1コネクタにて配列された前記複数の第1コネクタ端子のうち、前記上流側第1コネクタ端子が前記各第1コネクタ端子の配列方向において一端側に配置され、前記下流側第1コネクタ端子が前記各第1コネクタ端子の配列方向において他端側に配置されるとともに、前記第2コネクタにて配列された前記複数の第2コネクタ端子のうち、前記上流側第2コネクタ端子が前記各第2コネクタ端子の配列方向において一端側に配置され、前記下流側第2コネクタ端子が前記各第2コネクタ端子の配列方向において他端側に配置されることを特徴とする技術的思想(10)または(11)に記載の遊技機。
(13)互いに接続されることにより導通が図られる第1コネクタ及び第2コネクタの接続状況報知構造であって、前記第1コネクタ及び前記第2コネクタの接続状態または非接続状態を検出して接続状況報知信号を出力する報知制御手段と、前記接続状況報知信号に基づいて前記第1コネクタ及び前記第2コネクタの接続状態または非接続状態を報知する報知手段とを備えることを特徴とするコネクタ接続状況報知構造。