JP2005087152A - 稲若葉収穫装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】稲の茎部からなる稲若葉の収穫と回収を何ら労力を要することなく簡単かつ迅速に行なえる装置を得ることを目的とする。
【解決手段】前後輪2,3を有する走行車体の前部に、稲穂あるいは出穂前の稲の茎を掻き込む回転体15と、掻き込まれた稲穂あるいは茎の上部を所定長さに切断する切断装置16を昇降自在に支持して設け、更に走行車体にはコレクタ55を装着してこのコレクタ55に切断された稲穂や茎をブロアやスロワ等のエア搬送手段を用いて回収するようにする。
【選択図】図2
【解決手段】前後輪2,3を有する走行車体の前部に、稲穂あるいは出穂前の稲の茎を掻き込む回転体15と、掻き込まれた稲穂あるいは茎の上部を所定長さに切断する切断装置16を昇降自在に支持して設け、更に走行車体にはコレクタ55を装着してこのコレクタ55に切断された稲穂や茎をブロアやスロワ等のエア搬送手段を用いて回収するようにする。
【選択図】図2
Description
この発明は、圃場に植わっている稲の上部の葉茎部を切断して収穫する収穫装置に関するものである。
5月〜6月に田植された苗は茎を増やし葉を伸ばす分げつ期、穂を作る穂形成期、穀物粒を形成する登熟期を追って生育し、秋には穂先に実を付けて米として収穫される。
分げつ期の若葉には栄養素が含まれていることから、この茎部だけを何度も収穫し、収穫された稲若葉を細かく裁断して健康食品の材料として用いることが、例えば特許文献1に記載されている。
分げつ期の若葉には栄養素が含まれていることから、この茎部だけを何度も収穫し、収穫された稲若葉を細かく裁断して健康食品の材料として用いることが、例えば特許文献1に記載されている。
一般的に秋に米を収穫する場合、無限軌道装置(クローラ)を有するコンバインを用いて刈取作業を行うが、コンバインでは稲の株元をバリカンで刈り取ってそのまま脱穀装置に送る構造のために、一度、稲の株元を刈り取ると何度も茎部を収穫することができない欠点がある。
特開2002−125489号公報
鋏や鎌を用いて稲の茎部を収穫する手作業の場合、作業能率が悪く、しかも暑い日中での収穫作業はオペレータが疲労してしまう欠点がある。
この発明は、刈取りからコレクタに回収するまでの収穫作業を何ら労力を要することなく簡単に行え、しかも効率的に行える収穫装置を得ることを目的とし、このため次のような技術的手段を講じた。即ち、請求項1では、前後輪2,3を有する走行車体の前部に、稲穂あるいは出穂前の稲の茎を掻き込む回転体15と、掻き込まれた稲穂あるいは茎の上部を所定長さに切断する切断装置16を昇降自在に支持して設け、更に走行車体にはコレクタ55を装着してこのコレクタ55に切断された稲穂や茎を回収するように構成したことを特徴とするものである。
請求項2では、機体前部の切断装置16と機体後部に設けたコレクタ55とをシュータ37にて接続し、エア搬送により切断した稲穂や茎をコレクタ55に回収させたことを特徴とするものである。
請求項3では、エア搬送手段が機体後部に装着したブロア装置39で構成されていることを特徴とするものである。
請求項4では、エア搬送手段が油圧モータ62で駆動されるスロワ60,60で構成されていることを特徴とするものである。
請求項4では、エア搬送手段が油圧モータ62で駆動されるスロワ60,60で構成されていることを特徴とするものである。
請求項5では、前後輪2,3を有する走行車体の前部に、稲穂あるいは出穂前の茎を掻き込む回転体15と、掻き込まれた稲穂あるいは茎の上部を所定長さに切断する切断装置16を昇降自在に支持して設け、機体後部には複数個の袋体64を吊持して設け、この袋体64にシュータ63にて搬送される稲穂あるいは茎を回収させたことを特徴とするものである。
請求項1の発明によると、回転体15によって掻き込まれた稲の茎はその近傍で下方に設けた切断装置16によって所定の長さに切断されると共に、機体に装着されたコレクタ55に回収されることになり、オペレータは作業中、前方を向いて機体を直進走行させるだけでよいので稲若葉の収穫作業が簡単になる。
請求項2の発明によると、所定長さに刈り取られた茎はシュータ37を介してコレクタ55内に送られ、しかも回収はエア搬送によってなされるので収穫物に傷が付きにくく商品的価値を下げるようなことがない。
請求項3によると、エア搬送を行うブロア装置39は機体に設けたPTOの回転動力を利用して駆動できるので、動力の取出しが容易であり、簡単にエア搬送装置を得ることができる。
請求項4によると、エア搬送手段が油圧モータ62で駆動されるスロワ60,60で構成されるので、駆動の方法、構造が簡単であり、収穫した茎をコレクタに確実に搬送できる。
請求項5の発明では、収穫した茎は複数個の袋64に順次回収され、袋単位で持ち運ぶことができるため、トラック等への積込み、運搬が容易であり、その取り扱いが容易になる。
この発明は、移動車両に乗ったまま稲若葉(稲の茎の部分)の収穫を行えるようにして、作業能率の改善と作業者の疲労の軽減を図るようにした。
以下、図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。
まず、構成から説明すると、1は乗用型の管理機であって、機体の前後部に同径の前後輪2,3を有し、ボンネット4内にはエンジン5を搭載して設け、このエンジン5の回転をミッションケース6内の変速装置に伝えて減速された回転動力を前輪2と後輪3とに伝えるように構成している。
まず、構成から説明すると、1は乗用型の管理機であって、機体の前後部に同径の前後輪2,3を有し、ボンネット4内にはエンジン5を搭載して設け、このエンジン5の回転をミッションケース6内の変速装置に伝えて減速された回転動力を前輪2と後輪3とに伝えるように構成している。
図2において、符号7、9は前輪2及び後輪3を駆動すべくミッションケース6から前方及び後方へ向けて突設された前輪駆動軸と後輪駆動軸である。
エンジン5の前部にはフロントPTO軸10が前後方向に沿わせて回転自在に軸架され、このフロントPTO軸10によって後述するフロント作業機12を駆動する。
エンジン5の前部にはフロントPTO軸10が前後方向に沿わせて回転自在に軸架され、このフロントPTO軸10によって後述するフロント作業機12を駆動する。
フロント作業機12は複数個のタイン14を有する掻込回転体15と、左右往復動するバリカン式の切断装置16を備え、機体フレーム17前部に設けた平行リンク機構18によって昇降自在に支持されている。平行リンク機構18は電動シリンダ若しくは油圧シリンダーで構成されるアクチュエータ20によって昇降される。平行リンク機構18の先端には左右一対の三角プレート21,21が固着され、この三角プレート21,21間に前記掻込回転体15が回転自在に取り付けられる。
機体前部のフロントPTO軸10と掻込回転体15の中央後方に設けられた伝動ケース23の入力軸25とフロントPTO10との間には自在継手27が介装連結され、伝動ケース23内の伝動機構26を順次介して回転動力が掻込回転体15側と切断装置16側へ伝達される。具体的には伝動ケース23下部のベベルギヤ機構28、第1ベルト伝動機構29により掻込回転体15が駆動され、伝動ケース23下部後方に設けた第2ベルト伝動機構30によりバリカン式切断装置16が回転駆動され、刃体16aが左右方向に小刻みに往復揺動するように構成している。掻込回転体15のタイン14は常に下向となって回転するように構成され、掻込回転体15自体は図1において反時計方向に回転する。
掻込回転体15は中心から半径方向に突出するアーム部材32,32を左右に有し、このアーム部材32,32間には複数本のスラットバー33,33…が架け渡され、このスラットバー33,33…にタイン14…が取り付けられている。掻込回転体15が回転して稲の茎部が強制的に掻き込み案内されて切断装置16の刃体16aで所定長さに切断され、切断された茎部は受樋35で受けられ、受樋35と連通している筒状のシュータ37に受け継がれるように構成している。
シュータ37は機体の腹下部で前後輪2,3の間にあって前後方向に沿うように設けられ、機体後部に設けたブロア39に接続されている。ブロア39は内部に回転羽根40を備え、ミッションケース6の後部に設けたリヤPTO軸42より回転動力を得て駆動される。更に詳述すると、リヤPTO軸42の回転は、第1後部自在継手44、伝動ケース45内の伝動部材、第2後部自在継手47、ベルト伝動機構48を順次介して回転羽根40を支持している軸49を回転駆動させるものである。
前記ブロア39ケースの上部には第2シュータ52が連設され、この第2シュータ52の出口は収穫した茎を収容するコレクタ55の前側上部に連設されている。コレクタ55は前側にあって1枚の鉄板で形成された固定の板材55aと、前側のみが開口されその他の面は塞がれた箱型の容器55bとで構成され、容器55bは支点57を中心として回動するように構成している。容器55bの開閉は電動若しくは油圧により作動するアクチュエータ58によってなされ、このアクチュエータ58を伸長させると支点57を中心として容器55bが後上がりに回動され、中に収容されている稲の茎を排出するように構成している。反対にアクチュエータ58を短縮させると容器55bが下向に回動して容器55bと前側の板体とが重なり合って蓋がなされるようにしている。
なお、図1において、符号80は操縦ハンドル、81はスロットルレバー、82は変速レバー、83は燃料タンク、84は乗降用のステップである。
上記構成において、エンジン始動後、各回転部を駆動させて機体を圃場内で走行させると掻込回転体15によって稲の上部の茎部が強制的に掻き込まれ、ついで、穂、若しくは茎の上端部から所定の長さのところで切断装置16により切断され、切断された茎は受樋35上に落とされる。すると機体後部に設けたブロア39の回転によって切断された茎は吸引され、シュータ37、第2シュータ52を順次通過してコレクタ55内に回収される。回収した収穫物は所定の場所でトラック等の移動車輌に移され、移動車輌によって加工施設に運ばれる。
上記構成において、エンジン始動後、各回転部を駆動させて機体を圃場内で走行させると掻込回転体15によって稲の上部の茎部が強制的に掻き込まれ、ついで、穂、若しくは茎の上端部から所定の長さのところで切断装置16により切断され、切断された茎は受樋35上に落とされる。すると機体後部に設けたブロア39の回転によって切断された茎は吸引され、シュータ37、第2シュータ52を順次通過してコレクタ55内に回収される。回収した収穫物は所定の場所でトラック等の移動車輌に移され、移動車輌によって加工施設に運ばれる。
図1乃至図4に示すものはシュータ37を機体腹下部に設けたものであるが、次に図5,図6に示す別実施例について構成と作用を説明する。
ここで説明するものはブロア39の代わりにスロワー60を設けたものである。スロワー60,60は油圧モータ62,62で駆動され、スロワー60,60の出口には左右一対のシュータ63,63が連設され、シュータ63,63の後端部はコレクタ55の前側上部に接続される。受樋35の中には左右横方向に送り螺旋36が設けられ、刈り取られた茎を中央から左右に分配させ、左右のスロワー60,60側に送り込むようにしている。このように構成されているので、刈り取られた茎は受樋35の上で左右に分けられ、一部は左側のシュータ63から、残りは右側のシュータ63によって後方のコレクタ55側に送られる。
ここで説明するものはブロア39の代わりにスロワー60を設けたものである。スロワー60,60は油圧モータ62,62で駆動され、スロワー60,60の出口には左右一対のシュータ63,63が連設され、シュータ63,63の後端部はコレクタ55の前側上部に接続される。受樋35の中には左右横方向に送り螺旋36が設けられ、刈り取られた茎を中央から左右に分配させ、左右のスロワー60,60側に送り込むようにしている。このように構成されているので、刈り取られた茎は受樋35の上で左右に分けられ、一部は左側のシュータ63から、残りは右側のシュータ63によって後方のコレクタ55側に送られる。
図7、図8に示すものはコレクタの代わりに籾袋のような回収袋64を用いた場合の例である。機体の後部には荷台65が設けられ、この荷台65はアクチュエータ58によりその支持角度が変わるようになっている。
荷台65はフラットな平面部を有し、その上に前記回収袋64が搭載支持される。一つひとつの回収袋64は前板66から後方に向けて延設された一対の吊持杆67,67に支持され、具体的には袋の上部両端に円形孔状の鳩目が設けられ、この鳩目部分に吊持杆67,67を挿通し、複数枚の袋64を支持するものである。
この荷台65上には1人あるいは2人の作業者が乗り、シュータ63の排出口から排出される収穫物を受けて切断された茎が袋一杯になるまで詰め込み、袋が一杯になるとそれを一つづつ取り外し、袋の上部に設けたファスナー等を閉じて蓋した後、この袋を荷台65に積み重ね、適当な場所でこれを降ろすようにしている。なお、この実施例では、シュータ63の出口に開閉機構を設けなかったが、シュータ63の出口部分にシャッター等を設ければ袋の交換時に収穫物が零れ落ちることがない。なお、この例においては、機体後部に起風装置68が設けられ、この起風装置68で生じた風を筒体69によって機体前部に送り込み、スロワー60,60による風とともに刈り取った茎の搬送能力を上げるように構成している。
最後に図9の改良装置について構成を説明する。同図において、符号70は掻込回転体15の回転軸15a上に遊嵌された状態で支持されている空気噴出体である。機体後部に装着された例えばブロア39や他の空気噴出装置からのエアをこの空気噴出体70の吹出口70aから後方へ向けて噴出させ搬送能力を上げるように構成している。回転軸15aが回転駆動されて掻込回転体15が回転してもこの空気噴出体70は回転しないで、その姿勢を維持するように支持される。空気噴出体70の後下方には切断装置73が設けられ、その後方には茎を整列させるフォーク72が設けられ、その後方下部にリール式の切断装置75が設けられている。
従って、切断された茎は整列フォーク72によって向きが一定となるように揃えられ、さらにその後方の切断装置75によって細かく所定の長さに切断される。切断装置75は回転式リール75a,75a2個を左右に並べて構成されるものであって左右で送り方向が異なり,中央に集められた後に2つのスロワー60,60で機体後部のコレクタ55あるいは回収袋64に送り込まれるように構成している。
1 乗用管理機
2 前輪
3 後輪
4 ボンネット
5 エンジン
10 フロントPTO軸
12 フロント作業機
14 タイン
15 掻込回転体
16 切断装置
17 フレーム
35 受樋
55 コレクタ
2 前輪
3 後輪
4 ボンネット
5 エンジン
10 フロントPTO軸
12 フロント作業機
14 タイン
15 掻込回転体
16 切断装置
17 フレーム
35 受樋
55 コレクタ
Claims (5)
- 前後輪2,3を有する走行車体の前部に、稲穂あるいは出穂前の稲の茎を掻き込む回転体15と、掻き込まれた稲穂あるいは茎の上部を所定長さに切断する切断装置16を昇降自在に支持して設け、更に走行車体にはコレクタ55を装着してこのコレクタ55に切断された稲穂や茎を回収するように構成したことを特徴とする稲若葉収穫装置。
- 機体前部の切断装置16と機体後部に設けたコレクタ55とをシュータ37にて接続し、エア搬送により切断した稲穂や茎をコレクタ55に回収させたことを特徴とする請求項1記載の稲若葉収穫装置。
- エア搬送手段が機体後部に装着したブロア装置39で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の稲若葉収穫装置。
- エア搬送手段が油圧モータ62で駆動されるスロワ60,60で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の稲若葉収穫装置。
- 前後輪2,3を有する走行車体の前部に、稲穂あるいは出穂前の茎を掻き込む回転体15と、掻き込まれた稲穂あるいは茎の上部を所定長さに切断する切断装置16を昇降自在に支持して設け、機体後部には複数個の袋体64を吊持して設け、この袋体64にシュータ63にて搬送される稲穂あるいは茎を回収させてなる稲若葉収穫装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003328000A JP2005087152A (ja) | 2003-09-19 | 2003-09-19 | 稲若葉収穫装置 |
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011172534A (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-08 | Iseki & Co Ltd | 作業車両 |
JP2011200167A (ja) * | 2010-03-25 | 2011-10-13 | Iseki & Co Ltd | 乗用型作業車両 |
CN103348823A (zh) * | 2013-07-31 | 2013-10-16 | 湖南省土壤肥料研究所 | 一种机械收获紫云英种子的方法及装置 |
JP2017176138A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 引起し装置及び収穫装置 |
CN109362343A (zh) * | 2018-10-28 | 2019-02-22 | 王三保 | 手扶收割机 |
-
2003
- 2003-09-19 JP JP2003328000A patent/JP2005087152A/ja active Pending
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JP2017176138A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 引起し装置及び収穫装置 |
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