JP2005086441A - 無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタの性能低下や周波数特性のバラツキ等が信号に与える影響を排除することで、送受信信号を正確に処理する。
【解決手段】基準I信号及び基準Q信号を生成し、この基準I信号及び基準Q信号を受信側LPFに入力する。そして、受信側LPFから出力された受信測定I信号及び受信測定Q信号と基準I信号及び基準Q信号とを比較して、受信側LPFにより発生する位相誤差及び振幅誤差を判定する。そして、上記判定した位相誤差及び振幅誤差に基づいて、ベースバンド回路24Aに入力される受信信号の位相と振幅とを補正するようにしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線信号によりデータの送受信を行う無線通信装置に関する。
無線信号によりデータの送受信を行うシステムとして、例えば無線LANがある。この無線LANは、限られたエリア内において、無線LANシステムを構築することで、データの送受信を複数の装置間で行うことができる。無線LANとして市場に出回っているものは、無線周波数帯に2.4GHz帯を用いたIEEE802.11bや無線周波数帯に5GHz帯を用いたIEEE802.11aが一般的であり、IEEE802.11bでは最大11Mbps、IEEE802.11aでは最大54Mbpsの伝送レートを提供する。
このような無線通信装置において、受信した無線信号は、例えば、受信側RF(Radio Frequency)フィルタを通過し、300〜1500MHz帯の中間周波(IF)信号に周波数変換される。IF信号の周波数は、システムの要求により最適な値が選定されるが、無線機設計においては設計者の任意であり、無線機に求められる帯域、隣接チャネル減衰量、スプリアス妨害あるいはローカルリークの制限等により異なる。その後IF信号は、例えば、受信側IFフィルタ、受信側AGC(Automatic Gain Control)アンプ、直交変復調回路、受信側LPF(Low Pass Filter)を通り、IEEE802.11bでは約11MHzの帯域を持つ直交復調信号、IEEE802.11aでは約8.3MHzの帯域を持つ直交復調信号となり、ADコンバータによってデジタル信号に変換され、ベースバンド処理回路に取り込まれる。
ところで、無線機として重要な要素の一つに、隣接チャネル妨害の除去がある。例えばIEEE802.11aでは隣接チャネル、次隣接チャネルの信号強度に対して無線機が許容すべき強度が規定されており、所望信号に対して隣接チャネルではプラス16dB、次隣接チャネルではプラス32dBまで許容する必要がある。無線機としてそれらの妨害を許容するためには、無線機が有する複数の受信側フィルタにより、隣接チャネル及び次隣接チャネルをそれぞれ所望受信強度以下に減衰させなければならない。
例えばIEEE802.11aに規定されるチャネル間隔は20MHzなので、上記複数の受信側フィルタの全体の特性として20MHz離調時に16dB以上、40MHz離調時に32dB以上の減衰特性を必要とする。直交復調信号の帯域は8.3MHzなので、8.3MHzまでは3dB以内の減衰量でなければならず、結果として非常に急峻なフィルタの減衰特性が必要となる。
このような急峻なフィルタ特性を得るには、扱う周波数の高いRFフィルタではQ値に制限があるため難しく、周波数の比較的低いIF(Intermediate Frequency)フィルタやLPFによって減衰特性を確保する。例えばRFフィルタで急峻な減衰特性を持つものを精度良く製造するためには、Q値が約1000以上且つ素子バラツキが無いように設計する必要があり、現実的には困難である。よって、通常はIF以降の低い周波数帯で減衰特性を確保している。
このような減衰特性を確保するためには、例えば、IFフィルタとしてSAW(Surface Acoustic Wave)フィルタのような比較的急峻な減衰特性を有する素子を用い、足りない部分を受信側LPFで補う。この時、受信側LPFは、ICに対して外付けの受動素子を用いることもあるが、LPFの次数が低ければICに内蔵することが可能である。すなわち、LPFの次数が低いと回路規模を小さく抑えることができるため、IC内蔵回路を構成する抵抗、コンデンサあるいはトランジスタの製造バラツキによるLPFの特性バラツキが少なくなる。通常、LPFが2次以内で構成できればIC化はさほど難しくなく、実績として位相誤差±2°以内、振幅誤差−35dB以下を実現することが可能である。
LPFを外付けの受動素子にすると、製造バラツキは製造工程において選別することで抑えられるが、外付けにするための製造コストがかかってしまう。これは、無線機全体のコストアップにつながるため、極力LPFをIC内で構成することが好ましい。
この種の関連技術として、送信直交ベースバンド信号のパワー値に基づいて、位相調整と振幅調整を行う技術が開示されている(特許文献1)。
特開2000−224084号公報
近年、無線機のコストダウンと小型化との要求により、外付けIFフィルタを敬遠する傾向がある。IFフィルタは、前述のように急峻な特性を実現するためにSAWフィルタで構成する場合がほとんどであり、通常は送信側と受信側とにそれぞれ1つずつの合計2つ(無線LANでは送受信同時動作が無いことを利用して、送受信のIFフィルタを共用して1つにすることもできる)のIFフィルタが必要である。SAWフィルタの大きさは、例えば500MHz帯のもので3mm×3mm程度であり、これはRFICもしくはIFIC一つ分の大きさに相当する。コストもRFICもしくはIFICと同等のものになるため、無線機のコストダウンや小型化を実現しようとすれば、IFフィルタをなるべく削除する必要がある。
IFフィルタを削除する場合、これまでIFフィルタによって減衰させていた信号成分が全て減衰されずに後段のLPFに到達してしまう。よって、隣接チャネルの妨害を除去するためにはLPFの次数を、例えば5次以上にしなければならない。そのため、LPFの回路構成素子が多くなり、特性バラツキを考慮するとIC化が難しい。よって、IFフィルタを削除した無線機を構成しようとするとLPFを外付けにする必要がある。この結果、無線機のコストダウンや小型化が図れないこととなる。もし、LPFを低次にすると、当然所望の減衰特性が得られない。この場合、ベースバンド処理回路において、デジタルフィルタを備えることが考えられる。ADコンバータのサンプリング周波数が十分に大きければデジタルフィルタを構成することが可能であるため、LPFにより所望の減衰特性を得られなくてもよい。
さて、現時点でリーズナブルなADコンバータのサンプリング周波数は40MHz程度であり、ビット数は無線機におけるADコンバータの精度を考慮すると最低でも8ビット程度が必要であり、マージンを見込むと10ビットが必要である。例えばPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)カードの消費電力は、3W以下、実用上は発熱や電池消耗の問題で2W以下であることが望ましい。しかし、40MHz−10ビットのADコンバータだけで約100mAの電流を消費するため、3V動作で約0.3Wの電力を消費する。
デジタルフィルタを構成する場合、帯域8.3MHzに対して40MHzのサンプリング周波数では十分でなく、最低でも60MHzが必要である。しかし、60MHz−10ビットのADコンバータを導入すると、その電流値だけで150mA程度となり、ADコンバータだけで0.45Wの電力を消費することとなるため、ADコンバータをPCMCIAカードに内蔵することができなくなる。消費電流の少ないADコンバータを構成すれば、PCMCIAカードに内蔵することも可能であるが、コストアップの原因となる。
以上のことからIFフィルタを削除して、無線機のコストダウンと小型化を実現しようとすると、LPFを外付けの受動素子で構成するか、もしくはADコンバータを60MHz以上にしてベースバンド処理部でデジタルフィルタを構成しなければならないという問題がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたもので、フィルタの性能低下や周波数特性のバラツキ等が信号に与える影響を排除することで、送受信信号を正確に処理することができる無線通信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の視点に係る無線通信装置は、受信信号に基づく中間周波信号を復調して受信入力信号を生成する復調回路と、前記受信入力信号を濾過する受信フィルタ回路と、テスト信号を生成するテスト信号生成回路と、前記復調回路から出力される前記受信入力信号を前記受信フィルタ回路に入力する受信状態と、前記テスト信号を前記受信フィルタ回路に入力する受信テスト状態とを切り替える切替回路と、前記受信テスト状態において、前記受信フィルタ回路から出力される受信測定信号と、前記テスト信号とを夫々比較し、前記テスト信号と前記受信測定信号の位相誤差及び振幅誤差を判定する判定回路と、前記受信測定信号に基づく前記位相誤差及び振幅誤差を含む受信補正情報を記憶する記憶回路と、前記受信状態において、前記受信補正情報に基づいて前記受信フィルタ回路から出力される受信出力信号を補正する補正回路とを有する。
また本発明の第2の視点に係る無線通信装置は、受信信号に基づく中間周波信号を復調して受信入力信号を生成する復調回路と、前記受信入力信号を濾過する、周波数特性が可変な受信フィルタ回路と、テスト信号を生成するテスト信号生成回路と、前記復調回路から出力される前記受信入力信号を前記受信フィルタ回路に入力する受信状態と、前記テスト信号を前記受信フィルタ回路に入力する受信テスト状態とを切り替える切替回路と、前記受信テスト状態において、前記受信フィルタ回路から出力される受信測定信号と、前記テスト信号とを夫々比較し、前記テスト信号と前記受信測定信号の位相誤差及び振幅誤差を判定する判定回路と、前記受信測定信号に基づく前記位相誤差及び振幅誤差を含む受信補正情報を記憶する記憶回路と、前記受信状態において、前記受信補正情報に基づいて前記受信フィルタ回路の周波数特性を補正する補正回路とを有する。
本発明によれば、フィルタの性能低下や周波数特性のバラツキ等が信号に与える影響を排除することで、送受信信号を正確に処理することができる無線通信装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における無線通信装置1の回路構成を示すブロック図である。ここでは、RFが5GHz帯を例に説明する。
無線通信装置1は、例えば変調方式として64QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、データ伝送方式としてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)を用いている。
無線周波数信号を受信する場合について説明する。図1において、図示しない無線通信装置から送信された5GHz帯の無線周波信号は、アンテナ2で受信されたのちバンドパスフィルタとしてのRF(Radio Frequency)フィルタ3を通過した後、送受信切替スイッチ4に入力される。送受信切替スイッチ4は、例えばベースバンド回路24Aからの制御信号により受信側に設定される。送受信切替スイッチ4から出力された無線周波信号は、受信側LNA(Low Noise Amplifier)5、バンドパスフィルタとしての受信側RFフィルタ6を介してダウンコンバータ7に入力される。また発振器としてのRF側シンセサイザ8は、4GHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号はダウンコンバータ7に供給される。
ダウンコンバータ7は、入力された無線周波信号とRF側シンセサイザ8から供給された4GHz帯の局部発振信号とを乗算することにより、1400MHz帯の中間周波(IF)信号に周波数変換する。ここで、IF信号の周波数は任意であるが、本実施形態では例えば4.9GHz〜5.8GHzをカバーする900MHzに500MHzの余裕を持った帯域を用いている。ダウンコンバータ7から出力された受信IF信号は、直交変復調回路9に入力される。また、IF側シンセサイザ10は、IF信号の2倍の周波数である2800MHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号を直交変復調回路9に入力する。
直交変復調回路9に入力された受信IF信号は、ミキサ12,13に入力され、直交したI信号とQ信号とに分離される。すなわち、ミキサ12に入力された受信IF信号は、IF側シンセサイザ10から直交変復調回路9に入力された局部発振信号と混合され、ミキサ12は受信I信号を出力する。また、ミキサ13に供給された受信IF信号は、90°移相回路11を介して供給された局部発振信号と混合され、ミキサ13は受信Q信号を出力する。この直交した受信I信号と受信Q信号とは、直交復調信号として直交変復調回路9より出力される。
直交変復調回路9より出力された受信I信号は、切替スイッチ14を介して受信側LPF(Low Pass Filter)15を通過し、約8.3MHzの帯域を持つ受信I信号となる。受信側LPF15から出力された受信I信号は、切替スイッチ16を介して受信側AGC(Automatic Gain Control)アンプ17に入力される。受信側AGCアンプ17は、受信I信号を所定の利得に増幅する。受信側AGCアンプ17から出力された受信I信号は、ADコンバータ18により受信デジタルI信号に変換され、ベースバンド回路24Aに入力される。
また、直交変復調回路9より出力された受信Q信号は、切替スイッチ19を介して受信側LPF20を通過し、約8.3MHzの帯域を持つ受信Q信号となる。受信側LPF20から出力された受信Q信号は、切替スイッチ21を介して受信側AGCアンプ22に入力される。受信側AGCアンプ22は、受信Q信号を所定の利得に増幅する。受信側AGCアンプ22から出力された受信Q信号は、ADコンバータ23により受信デジタルQ信号に変換され、ベースバンド回路24Aに入力される。
一方、無線周波数帯として5GHz帯の無線周波信号を送信する場合について説明する。
ベースバンド回路24Aから出力された送信デジタルI信号は、DAコンバータ25によってアナログ信号からなる送信I信号に変換される。DAコンバータ25から出力された送信I信号は、送信側AGCアンプ26により所定の利得に増幅される。送信側AGCアンプ26から出力された送信I信号は、切替スイッチ27を介して送信側LPF28に入力される。送信I信号は、送信側LPF28によってデジタルノイズが軽減された後、切替スイッチ29を介して直交変復調回路9に入力される。
また、ベースバンド回路24Aから出力された送信デジタルQ信号は、DAコンバータ30によってアナログ信号からなる送信Q信号に変換される。DAコンバータ30から出力された送信Q信号は、送信側AGCアンプ31により所定の利得に増幅される。送信側AGCアンプ31から出力された送信Q信号は、切替スイッチ32を介して送信側LPF33に入力される。送信Q信号は、送信側LPF33によってデジタルノイズが軽減された後、切替スイッチ34を介して直交変復調回路9に入力される。
直交変復調回路9に入力された送信IQ信号は、それぞれミキサ35、36に入力される。IF側シンセサイザ10は、上記同様2800MHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号を直交変復調回路9に入力する。送信I信号は、ミキサ35により局部発振信号と混合され、送信Q信号はミキサ36により90°移相回路11により移相がシフトされた局部発振信号と混合される。このようにして送信IQ信号が1400MHz帯の送信IF信号に変調される。これらミキサ35、36の出力信号は重畳される。
直交変復調回路9より出力された送信IF信号は、アップコンバータ38に入力される。アップコンバータ38は、送信IF信号をRF側シンセサイザ8が生成した4GHz帯の局部発振信号と乗算することにより、5GHz帯の無線周波信号に周波数変換する。この無線周波信号は、バンドパスフィルタとしての送信側RFフィルタ39、ドライバアンプ40、パワーアンプ41、送信側LPF42により所定の帯域及び利得を備えた無線周波信号に変換され、送受信切替スイッチ4に入力される。送受信切替スイッチ4は、例えばベースバンド回路24Aからの制御信号により送信側に設定される。送受信切替スイッチ4より出力された無線周波信号は、RFフィルタ3を通過し、アンテナ2から空中に送信される。
また、ベースバンド回路24Aには、水晶発振器43からクロックが供給される。この水晶発振器43は、例えばTCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator)により構成され、20MHzのクロックを生成する。ベースバンド回路24Aは、このクロックをシステムクロックとして用いる。さらに、上記クロックは、RF側シンセサイザ8とIF側シンセサイザ10とADコンバータ18,23とDAコンバータ25,30とに供給される。
ところで、ベースバンド回路24Aは、基準信号生成回路24aと、テストモード切替回路24bと、判定回路24cと、補正情報記憶回路24dと、補正回路24eとを備える。
基準信号生成回路24aは、ベースバンド信号と同じ周波数を有する基準I信号と基準Q信号とを生成する。この基準I信号と基準Q信号とは、上記水晶発振器43から供給されるクロックを分周或いは逓倍することにより生成される。
テストモード切替回路24bは、送受信モードとテストモードとの切り替えを行う。テストモードとは、上記基準I信号と基準Q信号とを夫々受信側LPF15,20と送信側LPF28,33に入力し、位相誤差と振幅誤差とを判定するモードである。一方、送受信モードとは、相手装置との間で通常の信号の送受信を行うモードである。
送受信モードの動作について説明する。判定回路24cは、上記テストモード時に、受信側LPF15及び20から出力される受信測定I信号及び受信測定Q信号と、上記基準I信号及び基準Q信号とを夫々比較し、位相誤差及び振幅誤差を判定する。同様に、送信側LPF28及び33から出力される送信測定I信号及び送信測定Q信号と、上記基準I信号及び基準Q信号とを夫々比較し、位相誤差及び振幅誤差を判定する。
補正情報記憶回路24dは、上記位相誤差及び振幅誤差を含む補正情報(受信補正情報及び送信補正情報)を記憶する。
補正回路24eは、上記送受信モード時に、上記補正情報に基づいて送受信信号の補正を行う。すなわち、受信の場合、受信側LPF15及び20を通過してベースバンド回路24Aに入力された受信デジタルI信号と受信デジタルQ信号とに対して上記受信補正情報に基づいて補正した後、ベースバンド処理を行う。一方、送信の場合、ベースバンド回路24Aにより生成された送信デジタルI信号と送信デジタルQ信号とに対して上記送信補正情報に基づいて補正した後、ベースバンド回路24Aから送信デジタルI信号と送信デジタルQ信号とを出力する。
次に、テストモードの動作について説明する。先ず、受信回路のテストモードについて説明する。このテストモードは、例えば無線通信装置1の電源投入時など無線通信装置1の使用を開始する際に実行される。また、所定時間が経過する毎に実行するようにしてもよい。
テストモード切替回路24bによりテストモードが選択されると、基準信号生成回路24aは、基準I信号と基準Q信号とを生成する。次に、テストモード切替回路24bは、切替スイッチ37を受信回路側に設定する。さらにテストモード切替回路24bは、切替スイッチ14,19をベースバンド回路24Aに接続されるように設定する。同様に、テストモード切替回路24bは、切替スイッチ16,21をベースバンド回路24Aに接続されるように設定する。
基準I信号は、切替スイッチ37と切替スイッチ14とを介して受信側LPF15に入力される。受信側LPF15を通過した受信測定I信号は、切替スイッチ16を介してベースバンド回路24Aに入力される。また、基準Q信号は、切替スイッチ37と切替スイッチ19とを介して受信側LPF20に入力される。受信側LPF20を通過した受信測定Q信号は、切替スイッチ21を介してベースバンド回路24Aに入力される。
判定回路24cは、受信測定I信号及び受信測定Q信号と基準I信号及び基準Q信号とを夫々比較し、位相誤差と振幅誤差を判定する。補正情報記憶回路24dは、この位相誤差と振幅誤差からなる受信補正情報を記憶する。
テストモードが終了すると、テストモード切替回路24bは、切替スイッチ14,19,16,21を受信信号が処理可能な通常の接続状態に設定する。
相手装置が送信した無線信号を無線通信装置1が処理し、上記受信デジタルI信号と受信デジタルQ信号とがベースバンド回路24Aに入力されると、補正回路24eは、上記受信補正情報に基づいて上記受信デジタルI信号と受信デジタルQ信号との位相誤差と振幅誤差とを補正する。
次に、送信回路のテストモードについて説明する。テストモード切替回路24bは、例えば受信側のテストモードが終了すると、送信側のテストモードを実行する。実行する順番は、これに限定されるものではない。また、ユーザが選択することで、受信側と送信側とのテストモードを別々に実行するようにしてもよい。
送信側のテストモードが実行されると、基準信号生成回路24aは、基準I信号と基準Q信号とを生成する。次に、テストモード切替回路24bは、切替スイッチ37を送信回路側に設定する。さらにテストモード切替回路24bは、切替スイッチ27,32をベースバンド回路24Aに接続されるように設定する。同様に、テストモード切替回路24bは、切替スイッチ29,34をベースバンド回路24Aに接続されるように設定する。
基準I信号は、切替スイッチ37と切替スイッチ27とを介して送信側LPF28に入力される。送信側LPF28を通過した送信測定I信号は、切替スイッチ29を介してベースバンド回路24Aに入力される。また、基準Q信号は、切替スイッチ37と切替スイッチ32とを介して送信側LPF33に入力される。送信側LPF33を通過した送信測定Q信号は、切替スイッチ34を介してベースバンド回路24Aに入力される。
判定回路24cは、送信測定I信号及び送信測定Q信号と基準I信号及び基準Q信号とを比較し、位相誤差と振幅誤差を判定する。補正情報記憶回路24dは、この位相誤差と振幅誤差からなる送信補正情報を記憶する。
テストモードが終了すると、テストモード切替回路24bは、切替スイッチ27,32,29,34を送信信号が処理可能な通常の接続状態に設定する。
無線通信装置1が相手装置に送信するための送信デジタルI信号と送信デジタルQ信号とを生成すると、補正回路24eは、上記送信補正情報に基づいて、送信デジタルI信号と送信デジタルQ信号との位相と振幅とを、送信側LPF28,33が位相誤差と振幅誤差とが発生するのを見越した位相と振幅とに補正する。
以上詳述したように本実施形態では、基準I信号及び基準Q信号を生成し、この基準I信号及び基準Q信号を受信側LPFに入力する。そして、受信側LPFから出力された受信測定I信号及び受信測定Q信号と基準I信号及び基準Q信号を比較して、受信側LPFにより発生する位相誤差と振幅誤差とを判定する。そして、上記判定した位相誤差と振幅誤差とに基づいて、ベースバンド回路24Aに入力される受信信号の位相と振幅とを補正するようにしている。また、送信側についても同様である。
したがって本実施形態によれば、受信側LPFにより位相誤差や振幅誤差が発生しても、ベースバンド回路24Aで受信信号を処理する前に補正することができる。よって、ベースバンド回路24Aは、受信信号を正確に処理することができる。
また、送信側LPFにより位相誤差や振幅誤差が発生しても、ベースバンド回路24Aにより送信側LPFの位相誤差や振幅誤差を見越した送信信号を生成している。よって、相手端末に正確なデータを送信することが可能となる。
また、受信LPF及び送信LPFの性能に依存することなく、送受信信号を正確に処理することができる。
また、切替スイッチ37を設けることで、基準I信号と基準Q信号とが同時に受信LPFと送信LPFとに行かないようにしているため、判定回路24cを受信側と送信側とで別々に構成する必要がない。
また、ダウンコンバータ7と直交変復調回路9との間、或いはアップコンバータ38と直交変復調回路9との間にIFフィルタを設けない場合でも、送受信信号を正確に処理することができる。
なお、上記第1の実施形態において、基準信号として基準I信号と基準Q信号とを用いている。しかし、1つの基準信号により位相誤差と振幅誤差とを判定するようにしてもよい。
また、受信側LPF及び送信側LPFは、LPFに限定されるものではなく、例えばBPF(Band Pass Filter)を用いてもよい。また、上記第1の実施形態において、RFが5GHz帯を例に説明したが、勿論2.4GHz帯でも同様に適用可能である。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、例えば受信回路において、LPFとAGCアンプとADコンバータとに依存する位相誤差と振幅誤差とを補正するようにしたものである。
図2は、本発明の第2の実施形態における無線通信装置50の回路構成を示すブロック図である。なお、図1と同一部分には同一符号を付し、詳しい説明は省略する。
受信側AGCアンプ51,52と、送信側AGCアンプ53,54とは、ベースバンド回路24Bにより供給される利得信号に基づいて利得を所定利得に固定する。
アンプ利得選択回路24hは、受信側AGCアンプ51,52又は送信側AGCアンプ53,54を所定の利得に固定するための利得信号を生成する。上記所定の利得は、例えば送受信中にAGCアンプが増幅する利得の平均値から算出される。そして、アンプ利得選択回路24hは、上記利得信号を上記それぞれのアンプに供給する。
基準信号生成回路24fは、ベースバンドIF信号と同じ周波数を有する第1基準I信号と第1基準Q信号とを生成する。この第1基準I信号と第1基準Q信号とは、水晶発振器43から供給されるクロックを分周或いは逓倍することにより生成される。
さらに、基準信号生成回路24fは、上記第1基準I信号が受信側AGCアンプ51により上記所定の利得に増幅され、さらにADコンバータ18を通過したと仮定した場合の第2基準I信号を算出して記憶する。この第2基準I信号は、実際に受信側AGCアンプ51とADコンバータ18とを通過した信号ではなく、受信側AGCアンプ51とADコンバータ18との性能から算出した理想の信号である。同様に、基準信号生成回路24fは、第2基準Q信号を算出して記憶する。
また、基準信号生成回路24fは、第3基準I信号を算出して記憶する。この第3基準I信号は、DAコンバータ25と送信側AGCアンプ53とを通過した結果、上記第1基準I信号になる信号を算出したものである。上記第3基準I信号は、実際にDAコンバータ25と送信側AGCアンプ53とを通過した信号が上記第1基準I信号になる信号ではなく、DAコンバータ25と送信側AGCアンプ53との性能から算出した理想の信号である。
判定回路24eは、テストモード時に、第1基準I信号及び第1基準Q信号がADコンバータ18及びADコンバータ23から出力される受信測定信号と、第2基準I信号及び第2基準Q信号とを夫々比較し、位相誤差及び振幅誤差を判定する。同様に、送信側LPF28及び33から出力される送信測定信号と、第1基準I信号及び第1基準Q信号とを夫々比較し、位相誤差及び振幅誤差を判定する。
次に、このように構成された無線通信装置50のテストモードの動作について説明する。先ず、受信回路のテストモードについて説明する。
テストモード切替回路24bによりテストモードが選択されると、テストモード切替回路24bは、切替スイッチ14,19をベースバンド回路24Bに接続されるように設定する。また、アンプ利得選択回路24hは、受信側AGCアンプ51と受信側AGCアンプ52とを上記所定の利得に固定するための利得信号を生成し、受信側AGCアンプ51と受信側AGCアンプ52とに供給する。これにより、受信側AGCアンプ51と受信側AGCアンプ52とは、上記所定の利得に固定される。
次に、基準信号生成回路24fは、第1基準I信号を出力する。この第1基準I信号は、切替スイッチ14を介して受信側LPF15に入力される。受信側LPF15を通過した第1基準I信号は、さらに受信側AGCアンプ51とADコンバータ18とを通過し、受信測定I信号としてバースバンド回路24Bに入力される。
また、基準信号生成回路24fは、第1基準Q信号を出力する。この第1基準Q信号は、切替スイッチ19を介して受信側LPF20に入力される。受信側LPF20を通過した第1基準Q信号は、さらに受信側AGCアンプ52とADコンバータ23とを通過し、受信測定Q信号としてバースバンド回路24Bに入力される。
次に、判定回路24gは、受信測定I信号及び受信測定Q信号と第2基準I信号及び第2基準Q信号とを夫々比較し、位相誤差と振幅誤差とを判定する。補正情報記憶回路24dは、この位相誤差と振幅誤差からなる受信補正情報を上記所定利得に対応付けて記憶する。
テストモードが終了すると、テストモード切替回路24bは、切替スイッチ14,19を受信信号が処理可能な通常の接続状態に設定する。
次に、送信回路のテストモードについて説明する。テストモード切替回路24bにより送信側のテストモードが実行されると、テストモード切替回路24bは、切替スイッチ29,34をベースバンド回路24Bに接続されるように設定する。また、アンプ利得選択回路24hは、送信側AGCアンプ53と送信側AGCアンプ54とを上記所定の利得に固定するための利得信号を生成し、送信側AGCアンプ53と送信側AGCアンプ54とに供給する。これにより、送信側AGCアンプ53と送信側AGCアンプ54とは、上記所定の利得に固定される。
次に、基準信号生成回路24fは、第3基準I信号を出力する。この第3基準I信号は、DAコンバータ25に入力される。DAコンバータ25から出力された第3基準I信号は、送信側AGCアンプ53と、送信側LPF28と、切替スイッチ29とを通過し、送信測定I信号としてバースバンド回路24Bに入力される。
また、基準信号生成回路24fは、第3基準Q信号を出力する。この第3基準Q信号は、DAコンバータ30に入力される。DAコンバータ30から出力された第3基準Q信号は、送信側AGCアンプ54と、送信側LPF33と、切替スイッチ34とを通過し、送信測定Q信号としてバースバンド回路24Bに入力される。
次に、判定回路24gは、送信測定I信号及び送信測定Q信号と第1基準I信号及び第1基準Q信号とを夫々比較し、位相誤差と振幅誤差とを判定する。補正情報記憶回路24dは、この位相誤差と振幅誤差からなる送信補正情報を上記所定利得に対応付けて記憶する。
テストモードが終了すると、テストモード切替回路24bは、切替スイッチ29,34を送信信号が処理可能な通常の接続状態に設定する。
一方、相手装置が送信した無線信号を無線通信装置50が処理し、受信デジタルI信号と受信デジタルQ信号とがベースバンド回路24Bに入力されると、補正回路24eは、上記受信補正情報に基づいて上記受信デジタルI信号と受信デジタルQ信号との位相誤差と振幅誤差とを補正する。
また、無線通信装置50が相手装置に送信するための送信デジタルI信号を生成すると、補正回路24eは、上記送信補正情報に基づいて、上記送信デジタルI信号の位相と振幅とを、DAコンバータ25と送信側AGCアンプ53と送信側LPF28とにより位相誤差と振幅誤差とが発生するのを見越した位相と振幅とに補正する。送信デジタルQ信号についても同様である。
以上詳述したように本実施形態では、テストモード時に受信側LPFと受信側AGCアンプとADコンバータとにより発生する位相誤差と振幅誤差とを判定しておく。そして、相手装置から受信した信号を上記位相誤差と振幅誤差とからなる受信補正情報に基づいて補正するようにしている。
また、テストモード時にDAコンバータと送信側AGCアンプと送信側LPFとにより発生する位相誤差と振幅誤差とを判定しておく。そして、無線通信装置50が相手装置に送信するための信号を、DAコンバータと送信側AGCアンプと送信側LPFとにより位相誤差と振幅誤差とが発生するのを見越した位相と振幅とに補正するようにしている。
したがって本実施形態によれば、受信側LPFにより発生する位相誤差や振幅誤差のみならず、受信側AGCアンプとADコンバータとにより発生する位相誤差や振幅誤差についても補正することが可能となる。よって、データの受信を上記第1の実施形態に比べてより高精度で行うことが可能である。
また、送信側LPFにより発生する位相誤差や振幅誤差のみならず、DAコンバータと送信側AGCアンプとにより発生する位相誤差や振幅誤差についても補正することが可能となる。よって、データの送信を上記第1の実施形態に比べてより高精度で行うことが可能である。
また、本実施形態では、上記第1の実施形態と比べてテストモード時の切替スイッチを少なくすることができるので、回路構成を簡単にでき、且つベースバンド回路24Bの処理負担を軽減することができる。
なお、受信側LPF15と受信側AGCアンプ51とを通過した信号の位相誤差及び振幅誤差を補正することも可能である。この場合、受信側AGCアンプ51とADコンバータ18との間に切替スイッチを挿入し、且つ上記第2基準I信号の算出値を変更することで簡単に実現できる。送信側についても同様である。
さらに、上記第2の実施形態では、上記各AGCアンプの利得を所定の1点に固定するようにしている。しかし、上記各AGCアンプの利得を複数点に固定して、それぞれについて位相誤差及び振幅誤差を測定して記憶するようにしてもよい。この場合、上記アンプ利得選択回路24hが受信信号を処理している時の受信側AGCアンプの利得をフィードバックする、そして、補正回路24eは、上記フィードバックした利得に近い補正情報により補正を行う。このような構成にすると、受信側AGCアンプの位相誤差及び振幅誤差をより正確に補正することができる。送信側についても同様である。
また、位相誤差については利得を1点のみに固定して測定し、振幅誤差については利得を複数点に固定して測定する。このようにすることで、位相誤差及び振幅誤差の判定に要する時間を短縮することがでる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、周波数特性を制御電圧或いは電流により可変できるLPFを用いて無線通信装置60を構成したものである。
図3は、本発明の第3の実施形態における無線通信装置60の回路構成を示すブロック図である。なお、図1と同一部分には同一符号を付し、詳しい説明は省略する。
受信側LPF61,62と送信側LPF63,64とは、ベースバンド回路24Cから供給される特性制御信号に基づいて、周波数特性が変化する。この周波数特性は、減衰特性を含む。図4に、周波数特性が可変する可変形LPFの一例を示す。
上記可変形LPFは、入力端子65と、制御端子66と、可変抵抗器R1,R2と、電流源67,69と、コンデンサC1,C2と、増幅器68,70と、出力端子71とを有する2次LPFである。
上記電流源67,69は、制御端子66から入力される特性制御信号(例えば、直流電流からなる)により電流量が変化する。上記電流源67,69の電流量の変化により上記可変抵抗器R1,R2の抵抗値が可変制御される。これにより、当該可変形LPFの周波数特性を可変することができる。
なお本実施形態では、受信側を例に説明すると、制御端子66がベースバンド回路24Cに接続され、入力端子65が切替スイッチ14に接続され、出力端子71が切替スイッチ16に接続される。
周波数特性記憶回路24iは、受信側LPF61,62及び送信側LPF63,64における、周波数特性と上記特性制御信号との対応関係からなる特性情報を記憶する。
補正回路24jは、送受信モード時に、補正情報記憶回路24dが記憶する補正情報に基づいて送受信信号の補正を行う。すなわち、上記補正情報が有する位相誤差と振幅誤差とを上記各LPFが補正できるような上記特性制御信号を生成し、この特性制御信号を上記各LPFに供給する。
次に、このように構成された無線通信装置60の動作について説明する。先ず、受信回路ついて説明する。なお、上記受信補正情報を記憶するまでの動作は上記第1の実施形態と同じである。テストモードが終了すると、補正回路24jは、補正情報記憶回路24dに記憶された受信補正情報と周波数特性記憶回路24iに記憶された特性情報とに基づいて特性制御信号を生成する。そして、ベースバンド回路24Cは、上記特性制御信号を受信側LPF61,62に供給する。これにより、受信側LPF61,62は、受信状態に最適な周波数特性を有するように設定される。
次に、送信回路の動作ついて説明する。なお、上記送信補正情報を記憶するまでの動作は上記第1の実施形態と同じである。上記テストモードが終了すると、補正回路24jは、補正情報記憶回路24dに記憶された送信補正情報と周波数特性記憶回路24iに記憶された特性情報とに基づいて特性制御信号を生成する。そして、ベースバンド回路24Cは、上記特性制御信号を送信側LPF63,64に供給する。これにより、送信側LPF63,64は、送信状態に最適な周波数特性を有するように設定される。
したがって本実施形態によれば、位相誤差や振幅誤差をLPFの周波数特性を変化させて補正することで、送受信信号を正確に処理することができる。
また、上記第1の実施形態と比べて、補正回路の構成を簡単にすることが可能である。
なお、上記第1の実施形態と第3の実施形態とを組み合わせることで、位相誤差や振幅誤差をベースバンド回路が補正しきれない場合に、LPFのアナログ回路の特性を変更することで補うことができる。
(第4の実施形態)
図5は、本発明の第4の実施形態における無線通信装置80の回路構成を示すブロック図である。第4の実施形態は、無線機の構成を変更したものである。無線通信装置80は、RFが5GHz帯と2.4GHz帯とを混載させている。なお、図1と同一部分には同一符号を付し、詳しい説明は省略する。
2.4GHz帯の電波を受信する場合、アンテナ2’から入力された2.4GHz帯の無線周波信号は、RFフィルタ3’を通過した後、送受信切替スイッチ4’を介して受信側LNA5’、受信側RFフィルタ6’、ダウンコンバータ7’を通過し、無線周波信号は1400MHz帯の周波数を有するIF信号に周波数変換される。ここでは、IF信号の周波数を2.4GHz帯と5GHz帯とで共有化を図るため、上記5GHz帯のIF周波数と同じ1400MHz帯とした。すなわち、RF側シンセサイザ8,8’を3.8GHz付近にすれば、5GHz帯に対しては下側ローカル信号、2.4GHz帯に対しては上側ローカル信号となり、RF側シンセサイザ8,8’のVCO(Voltage Controlled Oscillator)を共有化できる。この時RF側シンセサイザ8は3.8GHz帯で発振し、2.4GHz帯の無線周波信号とダウンコンバータ7によって乗算することにより、1400MHz帯の受信IF信号を得る。
次に、2.4GHz帯の無線周波信号を送信する場合について説明する。直交変復調回路9より出力された1400MHz帯の送信IF信号は、アップコンバータ38’により2.4GHz帯の無線周波信号に周波数変換される。その後、送信側RFフィルタ39’、ドライバアンプ40’、パワーアンプ41’、送信側LPF42’により所定の帯域及び利得を備えた無線周波信号に変換される。そして、送受信切替スイッチ4’を介してアンテナ2’から空中に送信される。
ところで、5GHz帯の電波を扱うIEEE802.11aと2.4GHz帯を扱うIEEE802.11bとは同時動作してはならないため、ベースバンド回路24Aにより時分割に制御される。すなわち、5GHz帯の電波を受信している時は、2.4GHz帯を受信するためのアンテナ2’からダウンコンバータ7’までの区間及びRF側シンセサイザ8’を停止状態とし、5GHz帯を受信するためのアンテナ2からダウンコンバータ7及びRF側シンセサイザ8を動作状態とする。
また、5GHz帯の電波を送信している時は、2.4GHz帯を送信するためのアンテナ2’からアップコンバータ38’までの区間及びRF側シンセサイザ8’を停止状態とし、5GHz帯を送信するためのアンテナ2からアップコンバータ38及びRF側シンセサイザ8を動作状態とする。逆に2.4GHz帯の電波を送受信する際はその逆の操作を施す。
このような2.4GHz帯と5GHz帯との回路を混載した無線通信装置80においても、上記第1乃至第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、無線LANシステムに限定されず、無線信号を扱う無線機についても適用することができる。
この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他、本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形して実施可能なことは勿論である。
本発明の第1の実施形態に係る無線通信装置1の回路構成を示すブロック図。 本発明の第2の実施形態に係る無線通信装置50の回路構成を示すブロック図。 本発明の第3の実施形態に係る無線通信装置60の回路構成を示すブロック図。 周波数特性が可変する可変形LPFの一例を示す図。 本発明の第4の実施形態に係る無線通信装置80の回路構成を示すブロック図。
符号の説明
1,50,60,80…無線通信装置、2,2’…アンテナ、3,3’…RFフィルタ、4,4’…送受信切替スイッチ、5,5’…受信側LNA、6,6’…RFフィルタ、7,7’…ダウンコンバータ、8,8’…RF側シンセサイザ、9…直交変復調回路、10…IF側シンセサイザ、11…移相回路、12,13,35,36…ミキサ、14,16,19,21,27,29,32,34,37…切替スイッチ、15,20…受信側LPF、17,22…受信側AGCアンプ、18,23…ADコンバータ、24A,24B,24C…ベースバンド回路、24a,24f…基準信号生成回路、24b…テストモード切替回路、24c,24e,24g…判定回路、24d…補正情報記憶回路、24e,24j…補正回路、24h…アンプ利得選択回路、24i…周波数特性記憶回路、25,30…DAコンバータ、26,31…送信側AGCアンプ、28,33…送信側LPF、38,38’…アップコンバータ、39,39’…送信側RFフィルタ、40,40’…ドライバアンプ、41,41’…パワーアンプ、42,42’…送信側LPF、43…水晶発振器、51,52…受信側AGCアンプ、53,54…AGCアンプ、61,62…受信側LPF、63,64…送信側LPF、65…入力端子、66…制御端子、67,69…電流源、68,70…増幅器、71…出力端子、R1,R2…可変抵抗器、C1,C2…コンデンサ。

Claims (8)

  1. 受信信号に基づく中間周波信号を復調して受信入力信号を生成する復調回路と、
    前記受信入力信号を濾過する受信フィルタ回路と、
    テスト信号を生成するテスト信号生成回路と、
    前記復調回路から出力される前記受信入力信号を前記受信フィルタ回路に入力する受信状態と、前記テスト信号を前記受信フィルタ回路に入力する受信テスト状態とを切り替える切替回路と、
    前記受信テスト状態において、前記受信フィルタ回路から出力される受信測定信号と、前記テスト信号とを夫々比較し、前記テスト信号と前記受信測定信号の位相誤差及び振幅誤差を判定する判定回路と、
    前記受信測定信号に基づく前記位相誤差及び振幅誤差を含む受信補正情報を記憶する記憶回路と、
    前記受信状態において、前記受信補正情報に基づいて前記受信フィルタ回路から出力される受信出力信号を補正する補正回路と、
    を具備することを特徴とする無線通信装置。
  2. 受信信号に基づく中間周波信号を復調して受信入力信号を生成する復調回路と、
    前記受信入力信号を濾過する、周波数特性が可変な受信フィルタ回路と、
    テスト信号を生成するテスト信号生成回路と、
    前記復調回路から出力される前記受信入力信号を前記受信フィルタ回路に入力する受信状態と、前記テスト信号を前記受信フィルタ回路に入力する受信テスト状態とを切り替える切替回路と、
    前記受信テスト状態において、前記受信フィルタ回路から出力される受信測定信号と、前記テスト信号とを夫々比較し、前記テスト信号と前記受信測定信号の位相誤差及び振幅誤差を判定する判定回路と、
    前記受信測定信号に基づく前記位相誤差及び振幅誤差を含む受信補正情報を記憶する記憶回路と、
    前記受信状態において、前記受信補正情報に基づいて前記受信フィルタ回路の周波数特性を補正する補正回路と、
    を具備することを特徴とする無線通信装置。
  3. 前記切替回路は、前記復調回路と前記受信フィルタ回路との間に接続された第1受信スイッチと、前記受信フィルタ回路の後段に接続された第2受信スイッチとをさらに有することを特徴とする請求項1又は2記載の無線通信装置。
  4. 送信信号に基づく送信入力信号を生成するベースバンド回路と、
    前記送信入力信号を濾過する送信フィルタ回路と、
    前記送信フィルタ回路から出力された送信出力信号を変調する変調回路とをさらに具備し、
    前記切替回路は、前記ベースバンド回路から出力される前記送信入力信号を前記送信フィルタ回路に入力する送信状態と、前記テスト信号を前記送信フィルタ回路に入力する送信テスト状態とを切り替える回路をさらに具備し、
    前記判定回路は、前記送信テスト状態において、前記送信フィルタ回路から出力される送信測定信号と、前記テスト信号とを夫々比較し、前記テスト信号と前記送信測定信号の位相誤差及び振幅誤差を判定する回路をさらに具備し、
    前記記憶回路は、前記送信測定信号に基づく前記位相誤差及び振幅誤差を含む送信補正情報を記憶する回路をさらに具備し、
    前記補正回路は、前記送信状態において、前記送信補正情報に基づいて前記送信入力信号を補正する回路をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  5. 送信信号に基づく送信入力信号を生成するベースバンド回路と、
    前記送信入力信号を濾過する、周波数特性が可変な送信フィルタ回路と、
    前記送信フィルタ回路から出力された送信出力信号を変調する変調回路とをさらに具備し、
    前記切替回路は、前記ベースバンド回路から出力される前記送信入力信号を前記送信フィルタ回路に入力する送信状態と、前記テスト信号を前記送信フィルタ回路に入力する送信テスト状態とを切り替える回路をさらに具備し、
    前記判定回路は、前記送信テスト状態において前記送信フィルタ回路から出力される送信測定信号と、前記テスト信号とを夫々比較し、前記テスト信号と前記送信測定信号の位相誤差及び振幅誤差を判定する回路をさらに具備し、
    前記記憶回路は、前記送信測定信号に基づく前記位相誤差及び振幅誤差を含む送信補正情報を記憶する回路をさらに具備し、
    前記補正回路は、前記送信状態において、前記送信補正情報に基づいて前記送信フィルタ回路の周波数特性を補正する回路をさらに具備することを特徴とする請求項2記載の無線通信装置。
  6. 前記切替回路は、前記テスト信号を、前記受信フィルタ回路に入力するか或いは前記送信フィルタ回路に入力するかを選択する選択スイッチをさらに有することを特徴とする請求項4又は5記載の無線通信装置。
  7. 前記切替回路は、前記ベースバンド回路と前記送信フィルタ回路との間に接続された第1送信スイッチと、前記送信フィルタ回路と前記変調回路との間に接続された第2送信スイッチとをさらに有することを特徴とする請求項4又は5記載の無線通信装置。
  8. 前記テスト信号生成回路は、クロックを生成するクロック生成回路と、前記クロックから前記中間周波信号と同じ周波数帯を有する前記テスト信号を生成する変換回路とを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の無線通信装置。
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