JP2005084717A - 形状類似判断方法、及び、形状類似判断のためのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 3次元物体モデルの形状に基づく類似度を判断する。
【解決手段】 ポリゴン対の角度及び相対距離の範囲をそれぞれ複数の角度区間、及び、複数の相対距離区間に区分し、各3次元物体モデルについて、各角度区間の各相対距離区間に属するポリゴン対の相対面積和を導出し、各角度区間の各相対距離区間について、対比する2つの3次元物体モデル間での相対面積和の差の絶対値を導出し、これを全ての角度区間の全ての相対距離区間について積算した値を3次元物体モデル間の類似度を示す指標として用いる。
【選択図】 図2
【解決手段】 ポリゴン対の角度及び相対距離の範囲をそれぞれ複数の角度区間、及び、複数の相対距離区間に区分し、各3次元物体モデルについて、各角度区間の各相対距離区間に属するポリゴン対の相対面積和を導出し、各角度区間の各相対距離区間について、対比する2つの3次元物体モデル間での相対面積和の差の絶対値を導出し、これを全ての角度区間の全ての相対距離区間について積算した値を3次元物体モデル間の類似度を示す指標として用いる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、3次元物体を複数のポリゴンの組み合わせにより記述したコンピュータグラフィックスの形状類似判断方法及びそのプログラムに関し、特に、特定のコンピューターグラフィックスに形状が類似するものを、多様な形態で提供される多数のコンピューターグラフィックスから検索することを可能とする形状類似判断方法及びそのプログラムに関する。
3次元の物体が備える形状(或いは、形状に模様、色彩、光沢、透明度等とが組み合わされたもの)を複数のポリゴンの組み合わせによりコンピュータ上で再現し、各種の表示手段において表示可能としたコンピューターグラフィックスは3次元物体モデルと呼ばれている(なお、ポリゴンを使用しないで作成された3次元物体のコンピュータグラフィックスを含めて3次元物体モデルと称する場合もあるが、本明細書では、3次元物体モデルの語はポリゴンにより構成されたコンピュータグラフィックスのみを意味するものとする)。また、3次元の空間は、データ上はその空間を画する3次元の物体により表現されるため、3次元空間を同様の方法により再現したものも、3次元物体モデルの概念に含まれている。
このような3次元物体モデルは、見る者に高いリアリティーを感じさせることができるとともに、角度や距離を変えて観察させることが可能であり、いわゆるバーチャルリアリティー技術として、建築、映像製作、製造業デザインの分野で利用されている他、オンラインショッピング、CTやMRIによる臓器の3次元像による診断など、広範な分野にその応用範囲が拡大している。また、近年のコンピュータの高性能化に伴い、これらの3次元物体モデルのデータの作成、表示環境が整い、3次元物体モデルを扱うアプリケーションも増加している。
そして、このような多様な分野において作成された多種多様の3次元物体モデルのデータがデータベースなどとして蓄積され、インターネットなどを通じて利用可能とされている。
このような3次元物体モデルの効率的な利用を可能とするためには、目的とする種類の3次元物体モデルの検索を行い得ることが必要であり、多くのデータベースでは、それぞれの3次元物体モデルの名称や特徴などのキーワード、或いは、分類記号などによる検索が可能とされている。
しかし、全てのデータベースにおいてこのようなキーワードや分類記号の付与が行われている訳ではなく、また、キーワードや分類記号の付し方はデータベース毎に異なっているために、横断的な検索を行うことは困難である。殊に、3次元的な形状を単純なキーワードで的確に表現することは困難な場合が多いなどの理由から、形状に基づく検索を可能とするためのキーワード等の付与は殆ど行われていない。
このため、3次元物体モデルに与えられているデータそのものから形状に関する特徴量を抽出し、この特徴量に基づいて類似した形状の3次元物体モデルのデータ検索を行う内容型検索が検討されている。
現在検討されている内容型検索の主な方法は、3次元物体モデルの幾何学的構造に着目して特徴量を抽出するものと、位相的な構造に着目して特徴量を抽出するものとに大別することができる。
幾何学的構造に基づく方法は、各ポリゴンの頂点、面、ボクセルのいずれかに着目して特徴量の抽出を行うものであり、それゆえに、抽出される特徴量がデータ空間における3次元物体モデルの位置、大きさ、方向の影響を受けることになる。この点、多様な機関や個人が様々な目的をもって作成するそれぞれの3次元物体モデルは、形状的には同一、或いは、近似したものであっても、位置、大きさ、方向的には異なる態様で作成されていることが通常である。
従って、そのような3次元物体モデルのデータから検索を目的とした特徴量を抽出するためには、その前処理として、3次元物体モデルのデータ空間における位置、大きさ、方向を揃える作業(正規化、乃至、相対化)を行い、これらの因子が特徴量に与える影響をできるだけ小さくすることが必要である。
しかし、このような正規化等の作業は必ずしも容易ではなく、正規化等を行う手順や3次元物体モデルの形状の相違などから、正規化等にわずかな不完全性があった場合でも、物体の形状は同一或いは近似しているにも拘らず、抽出された特徴量が大きく相違する結果となる場合があり、幾何学的構造に着目した方法による信頼性の高い形状類似検索は現在のところ実現されていない。
位相的構造に基づく方法の場合は、抽出される特徴量が3次元物体モデルの位置、回転に依存することはないものの、3次元物体モデルを構成するポリゴンの面の接続関係が不正確な場合には、位相的な特徴を正確に記述することができないという問題がある。
例えば、現在インターネットなどで提供・利用されている3次元物体モデルは、見た目には3次元物体の形状を概ね表現しているようであっても、面や線の接続関係や部分と部分の包含関係などの位相的な構造が不正確なものが多く、このような3次元物体モデルからは、位相的構造に基づく特徴量の抽出を行うことができない。
更に、正規化の困難性や位相的な正確性の問題の他に、ポリゴン分割の程度の問題がある。
3次元物体モデルを作成する場合、どの程度の数のポリゴンに分割するかにより、表示される物体の見た目の細かさやなめらかさが変わってくるが、ある程度の細かさで分割すれば、見た目上の違いは殆どなくなることもあり、3次元物体モデルごとに様々な程度のポリゴン分割が行われているのが現状である。
このようなポリゴン分割が幾何学的構造や位相的構造に基づいて抽出される特徴量に与える影響は従来余り検討されてこなかったが、近年、ポリゴン分割の程度もこれらの特徴量に影響を与えることが明らかとされており、データベースが様々な程度にポリゴン分割された3次元物体モデルで構成されている場合にも、上記従来の方法では、信頼性のある検索を行うことができない。
鈴木,「主観的類似度に適応した3次元多面体の検索」,電子情報通信学会論文誌,1999年1月,D−I,Vol.J82−D−I,No.1,p.184−192 鈴木,「同値類に基づく回転不変特徴量を用いた3次元物体モデルの類似検索」,電子情報通信学会論文誌,2003年8月,D−II,Vol.J86−D−II,No.8,p.1234−1243
鈴木,「主観的類似度に適応した3次元多面体の検索」,電子情報通信学会論文誌,1999年1月,D−I,Vol.J82−D−I,No.1,p.184−192 鈴木,「同値類に基づく回転不変特徴量を用いた3次元物体モデルの類似検索」,電子情報通信学会論文誌,2003年8月,D−II,Vol.J86−D−II,No.8,p.1234−1243
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、正規化、相対化が困難な3次元物体モデルの位置、方向に依存しない特徴量を使用することで、正規化等の困難性に基づく問題が解消された信頼性の高い形状類似判断方法、及び、そのプログラムを提供することをその目的とする。
また、本発明は、位相的な構造にある程度の不正確さが含まれていても3次元物体モデルの形状の類似判断を行うことができる形状類似判断方法、及び、そのプログラムを提供することをその目的とする。
更に、本発明は、ポリゴン分割の程度による影響が低減された3次元物体モデルの形状類似判断方法、及び、そのプログラムを提供することをその目的とする。
本発明は、上記課題を達成したものであり、3次元物体の形状を複数のポリゴンで記述したコンピュータグラフィックスの形状類似判断方法であって、前記コンピューターグラフィックスを構成する任意の2つのポリゴンよりなるポリゴン対の角度kの範囲、及び、スケール補正された相対距離wの範囲がそれぞれ複数の角度区間、及び、複数の相対距離区間に分割されており、処理装置が、一のコンピューターグラフィックスについて、各角度区間の各相対距離区間毎に、当該角度区間に含まれる角度kを成し、かつ、当該相対距離区間に含まれる相対距離wを取るポリゴン対の面積の積算値をスケール補正することで相対面積和zを導出し、前記相対面積和zを各角度区間の各相対距離区間毎に記録装置に記録する手順と、他のコンピューターグラフィックスについて、各角度区間の各相対距離区間毎に、当該角度区間に含まれる角度kを成し、かつ、当該相対距離区間に含まれる相対距離wを取るポリゴン対の面積の積算値をスケール補正することで相対面積和zを導出し、前記相対面積和zを各角度区間の各相対距離区間毎に記録装置に記録する手順と、前記記録装置に記録された各前記角度区間の各前記相対距離区間における、前記一のコンピューターグラフィックスについての前記相対面積和zと前記他のコンピューターグラフィックスについての前記相対面積和zとの差に基づいて、コンピューターグラフィックスの形状類似度を示す指標dを導出する手順とを実行することを特徴とするコンピューターグラフィックスの形状類似判断方法、及び、3次元物体の形状を複数のポリゴンで記述したコンピュータグラフィックスの形状類似判断のためのプログラムであって、前記コンピューターグラフィックスを構成する任意の2つのポリゴンよりなるポリゴン対の角度kの範囲、及び、スケール補正された相対距離wの範囲がそれぞれ複数の角度区間、及び、複数の相対距離区間に分割されており、処理装置に、一のコンピューターグラフィックスについて、各角度区間の各相対距離区間毎に、当該角度区間に含まれる角度kを成し、かつ、当該相対距離区間に含まれる相対距離wを取るポリゴン対の面積の積算値をスケール補正することで相対面積和zを導出し、前記相対面積和zを各角度区間の各相対距離区間毎に記録装置に記録する処理と、他のコンピューターグラフィックスについて、各角度区間の各相対距離区間毎に、当該角度区間に含まれる角度kを成し、かつ、当該相対距離区間に含まれる相対距離wを取るポリゴン対の面積の積算値をスケール補正することで相対面積和zを導出し、前記相対面積和zを各角度区間の各相対距離区間毎に記録装置に記録する処理と、前記記録装置に記録された各前記角度区間の各前記相対距離区間における、前記一のコンピューターグラフィックスについての前記相対面積和zと前記他のコンピューターグラフィックスについての前記相対面積和zとの差に基づいて、コンピューターグラフィックスの形状類似度を示す指標dを導出する処理とを実行することを特徴とするコンピューターグラフィックスの形状類似判断のためのプログラムである。
即ち、本発明は、角度及び相対距離が、各角度区間の各相対距離区間に属するポリゴン対の相対面積和zの分布を特徴量として使用することで、3次元物体モデル間の類似度を示す信頼性の高い指標dを導くことが可能であることを見出すことにより完成したものである。
また、本発明において形状類似度を示す指標を導出するために使用する角度、相対距離、相対面積は、いずれも位置や方向に依存しない量であり、位置や方向についての正規化等が困難であったがために信頼性の高い形状類似判断を行うことができなかった従来技術の問題を解決できる。
ここで、3次元物体モデルを構成するポリゴン数をnとすれば、任意の2つのポリゴンの組み合わせよりなるポリゴン対の数はnC2個であるが、本発明では、この全てのポリゴン対を使用して形状類似度を示す指標を導出するものとしてもよく、或いは、物体の底面を構成するポリゴンを除いたポリゴンのみを対象としてポリゴン対を構成し、或いは、一定以上の面積のポリゴンのみを対象としてポリゴン対を構成して、これに基づいて形状類似度を示す指標を導出するなど、計算の容易化や類似判断の目的に応じて、また、検索対象となるポリゴン近似の程度に合わせて、3次元物体モデルを構成する一部のポリゴンから形成されるポリゴン対を使用して形状類似度を示す指標を導出するものとしてもよい。
また、本発明におけるポリゴン対が成す角度としては、例えば、ポリゴン対を構成する2つのポリゴンの法線が成す角度を使用することができるが、これに代えて、2つのポリゴンの重心を結ぶ線分がそれぞれのポリゴンの法線と成す角度の和を使用することもでき、これにより、後述の2次元ヒストグラムの形態をとる特徴量の取り扱いを容易にすることができる。なお、上記のいずれを採用してもポリゴン対が成す角度の範囲は0〜πであるが、計算を容易にするために、π/2を超える角度については、その補角をポリゴン対が成す角度として使用することもできる。
また、本発明における相対距離は、ポリゴン対を構成する2つのポリゴン間の距離(重心間の距離を使うことが最も合理的と考えられるが、重心以外の基準点間の距離を使っても良い)をスケール補正することで、3次元物体モデルの大きさの影響を排除、或いは、小さくしたものであるが、特に、ポリゴン対を構成する各ポリゴンの重心間を結ぶ線分と当該各ポリゴンの法線ベクトルの成す角をそれぞれφ1、φ2、当該重心間の距離をl、当該重心間の距離の法線成分の和uをl×(cosφ1+cosφ2)とし、各3次元物体モデルにおける上記法線成分の和uの最大値をumaxとしたときの、u/umaxを相対距離wとして使用することが好ましく、これにより、ポリゴン分割の程度が形状類似度を示す指標dに与える影響を低減することが可能となる。
なお、相対距離としては、上記の他に、ポリゴン間の距離を対象とする3次元物体モデルにおける最も離れた位置にある2つのポリゴン間の距離で除すことで正規化した値や、ポリゴン間の距離を3次元物体モデルの体積の3乗根で除すことで相対化した値など、3次元物体モデルの大きさの影響を排除、或いは、小さくするための公知の任意の手法によりスケール補正された値を用いることができる。
また、ポリゴン対が成す角度の範囲は、例えば、0〜π、0〜π/2などとなり、ポリゴン対が取る相対距離の範囲は、正規化などの方法により、例えば、0〜1などとなるが、本発明における角度区間、相対距離区間は、上記のようなそれぞれの範囲を所定の分割数に等分したものとすることもでき、或いは、等分以外の方法で所定の分割数に区分したものとすることもできる。なお、発明者らの検討によれば、角度区間、相対距離区間の分割数を適切に制御することで、類似判断のきめ細かさ(例えば、6角柱は円柱に非類似と判断し、8角柱は類似と判断させたり、8角柱は円柱に非類似と判断し、10角柱は類似と判断させるなど)を調整することができ、また、ポリゴン分割の程度が特徴量に与える影響を小さくできることが分かっている。
また、本発明の相対面積和zは、各角度区間の各相対距離区間に含まれる角度及び相対距離を取るポリゴン対の面積を積算し、これをスケール補正することで、3次元物体モデルの大きさの影響を排除、或いは、小さくしたものであり、例えば、積算値を3次元物体モデルの総面積で除した値を採用することができる。
また、本発明では、各角度区間の各相対距離区間毎に計算される、一の3次元物体モデルについての相対面積和zと他の3次元物体モデルについての相対面積和zの差の絶対値を全ての角度区間及び相対距離区間について積算した値を形状類似度を示す指標とすることが好ましいが、これに限らず、例えば、上記差の2乗値の全ての角度区間及び相対距離区間についての積算値、又はその平方根などを形状類似度を示す指標とすることも可能である。
本発明に基づき、2500個の様々な3次元物体モデルのVRMLファイルを対象として形状類似検索を行いその結果を評価した。
対象とした3次元物体モデルは、10数個のポリゴンから最高で5500個のポリゴンで形成されたものが含まれている。スケールに関しても、机、椅子などの1m前後のものから、町全体を表す数kmに及ぶものが含まれており、これらのそれぞれの3次元物体モデルについてパーソナルコンピュータに以下の処理を実行させることにより2次元ヒストグラムとして表される特徴量を導出した。
まず、任意の2つのポリゴンP1、P2からポリゴン対を作り、両ポリゴンの重心間の距離l、及び、重心間の線分がポリゴンP1、P2の法線N1、N2と成す角度φ1、φ2から、以下の式(1)、(2)により求められるwをそのポリゴン対の相対距離とした(図1参照)。
u=l×(cosφ1+cosφ2) (1)
w=u/umax (2)
なお、umaxは、3次元物体モデルにおけるuの最大値である。
u=l×(cosφ1+cosφ2) (1)
w=u/umax (2)
なお、umaxは、3次元物体モデルにおけるuの最大値である。
また、φ1+φ2をポリゴン対が成す角度kとし、kがπ/2を超える場合には、その補角を角度kとした。
そして、角度kの範囲である0〜π/2を10個の角度区間(dk1、dk2・・・dk10)に等分し、相対距離wの範囲である0〜1を10個の相対距離区間(dw1、dw2、・・・dw10)に等分することにより、角度kと相対距離wよりなる平面を100個の区画Ri,j(i,j=1〜10)に区分した。
3次元物体モデルを構成するポリゴン数をnとすれば、任意の2つのポリゴンの組み合わせ数であるnC2個のポリゴン対が存在するが、このうち、その角度、相対距離が上記区画Ri,jに含まれるポリゴン対の集合をMi,jとし、各区画Ri,j毎に、その集合Mi,jに含まれる全てのポリゴン対の面積(ポリゴン対を構成する2つのポリゴンの面積の合計値)を積算して面積和を導出し、当該面積和をその3次元物体モデルの総面積(即ち、その3次元物体モデルを構成する全てのポリゴンの合計面積)で除すことで、各区間Ri,jについてのスケール補正された相対面積和zi,jを導出し、図2に示すような2次元ヒストグラムデータを得た。
このようにして上記2500個の3次元物体モデルのそれぞれについて、特徴量として区画Ri,j毎の相対面積和zi,jを導出し、これを区画Ri,j毎に記録装置に記録した。
続いて、2500個の3次元物体モデルから100個の3次元物体モデルを検索キーとして無作為に抽出した。
そして、各検索キーについて、対比対象とする3次元物体モデルを2500個の中から順次選択し、各区間Ri,j毎に、検索キーの相対面積和zi,jと対比対象の3次元物体モデルの相対面積和zi,jとの差の絶対値を求め、これを全ての区間Ri,jについて積算した値を、その検索キーと対比対象の3次元物体モデルの形状類似度を示す指標dとした。
抽出した100個の検索キーのうちの2つである一人掛けの椅子と長いすの3次元物体モデルについて、このようにして得られた形状類似度を示す指標dが2500個の3次元物体モデル中、最小であったものから第9位までに入ったものを図3に示す。
対象とした2500個の3次元物体モデルの中には、形状、ポリゴン数、データ空間における位置、大きさ、方向などが様々な態様で構成されたものが含まれるにも拘わらず、図から明らかなとおり、上記本発明の方法によれば、極めて類似する形状の3次元物体モデルを抽出することができる。
また、それぞれの検索キーである3次元物体モデルについて、dが最小のものから第n位(n=10、20)までの3次元物体モデルをサンプルとし、サンプル中、被験者3人が一致して類似していると判断したものの比率を100個の検索キーについて平均して適合率とし、また、100個の検索キーから40個の検索キーを選択し、予め被験者3人が2500個の3次元物体モデルを全数検査し、それぞれの選択された検索キーに一致して類似していると判断した3次元物体モデルが上記の第n位までの3次元物体モデルに含まれている比率を計算し、これを上記40個の検索キーについて平均したものを再現率として検索精度の評価を行った結果を表1に示す。
本発明によれば、データベースやインターネットで提供される多数の3次元物体モデルから、必要とする形状に近い形状の3次元物体モデルの検索を行い、検索された3次元物体モデルを使用してコンピューターグラフィックスの製作を行うことが可能であり、建築、映像製作、工業製品設計などコンピューターグラフィックスの製作を行う広汎な技術分野において利用することができる。また、例えば、電子媒体を用いたカタログショッピングや3次元像を用いた不動産情報の提供などにおいて、指定された形状に近い形状の商品や不動産の3次元像を検索して顧客に提示するなど、3次元的な形状に関する情報を提供する各種の産業分野においても利用することができる。
また、本発明によれば、医療の分野において、CTやMRIなどで得られた患者の臓器の立体像を、症例毎の臓器の立体像と比較して類似度を評価し、病名のあてはめを行うことができるなど、3次元物体モデル間での類似度の評価に基づく3次元物体モデルの形状の分類や判定が可能であり、このような形状の分類や判定は、医療を始めとする広範な産業分野において利用することができる。
Claims (5)
- 3次元物体の形状を複数のポリゴンで記述したコンピュータグラフィックスの形状類似判断方法であって、
前記コンピューターグラフィックスを構成する任意の2つのポリゴンよりなるポリゴン対の角度kの範囲、及び、スケール補正された相対距離wの範囲がそれぞれ複数の角度区間、及び、複数の相対距離区間に分割されており、
処理装置が、
一のコンピューターグラフィックスについて、各角度区間の各相対距離区間毎に、当該角度区間に含まれる角度kを成し、かつ、当該相対距離区間に含まれる相対距離wを取るポリゴン対の面積の積算値をスケール補正することで相対面積和zを導出し、前記相対面積和zを各角度区間の各相対距離区間毎に記録装置に記録する手順と、
他のコンピューターグラフィックスについて、各角度区間の各相対距離区間毎に、当該角度区間に含まれる角度kを成し、かつ、当該相対距離区間に含まれる相対距離wを取るポリゴン対の面積の積算値をスケール補正することで相対面積和zを導出し、前記相対面積和zを各角度区間の各相対距離区間毎に記録装置に記録する手順と、
前記記録装置に記録された各前記角度区間の各前記相対距離区間における、前記一のコンピューターグラフィックスについての前記相対面積和zと前記他のコンピューターグラフィックスについての前記相対面積和zとの差に基づいて、コンピューターグラフィックスの形状類似度を示す指標dを導出する手順とを実行することを特徴とするコンピューターグラフィックスの形状類似判断方法。 - 前記形状類似度を示す指標dが、前記記録装置に記録された各前記角度区間の各前記相対距離区間における、前記一のコンピューターグラフィックスについての前記相対面積和zと前記他のコンピューターグラフィックスについての前記相対面積和zとの差の絶対値を全ての前記角度区間、前記相対距離区間について積算した値であることを特徴とする請求項1に記載のコンピューターグラフィックスの形状類似判断方法。
- 前記形状類似度を示す指標dが、前記記録装置に記録された各前記角度区間の各前記相対距離区間における、前記一のコンピューターグラフィックスについての前記相対面積和zと前記他のコンピューターグラフィックスについての前記相対面積和zとの差の2乗値を全ての前記角度区間、前記相対距離区間について積算した値の平方根であることを特徴とする請求項1に記載のコンピューターグラフィックスの形状類似判断方法。
- 前記ポリゴン対を構成する各ポリゴンの重心間を結ぶ線分と当該各ポリゴンの法線ベクトルの成す角をそれぞれφ1、φ2、当該重心間の距離をl、当該重心間の距離の法線成分の和uを、
u=l×(cosφ1+cosφ2) (1)
とし、
各コンピューターグラフィックスにおける前記重心間の距離の法線成分の和uの最大値をumaxとして、
前記ポリゴン対についての前記相対距離wは、
w=u/umax (2)
であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のコンピューターグラフィックスの形状類似判断方法。 - 3次元物体の形状を複数のポリゴンで記述したコンピュータグラフィックスの形状類似判断のためのプログラムであって、
前記コンピューターグラフィックスを構成する任意の2つのポリゴンよりなるポリゴン対の角度kの範囲、及び、スケール補正された相対距離wの範囲がそれぞれ複数の角度区間、及び、複数の相対距離区間に分割されており、
処理装置に、
一のコンピューターグラフィックスについて、各角度区間の各相対距離区間毎に、当該角度区間に含まれる角度kを成し、かつ、当該相対距離区間に含まれる相対距離wを取るポリゴン対の面積の積算値をスケール補正することで相対面積和zを導出し、前記相対面積和zを各角度区間の各相対距離区間毎に記録装置に記録する処理と、
他のコンピューターグラフィックスについて、各角度区間の各相対距離区間毎に、当該角度区間に含まれる角度kを成し、かつ、当該相対距離区間に含まれる相対距離wを取るポリゴン対の面積の積算値をスケール補正することで相対面積和zを導出し、前記相対面積和zを各角度区間の各相対距離区間毎に記録装置に記録する処理と、
前記記録装置に記録された各前記角度区間の各前記相対距離区間における、前記一のコンピューターグラフィックスについての前記相対面積和zと前記他のコンピューターグラフィックスについての前記相対面積和zとの差に基づいて、コンピューターグラフィックスの形状類似度を示す指標dを導出する処理とを実行することを特徴とするコンピューターグラフィックスの形状類似判断のためのプログラム。
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