JP2005084656A - 画像形成装置 - Google Patents

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泰 古市
Mitsuo Aoki
三夫 青木
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Hiroharu Suzuki
弘治 鈴木
Setsuo Soga
節夫 曽我
Tadashi Kasai
正 葛西
Yutaka Takahashi
裕 高橋
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Abstract

【課題】 画像濃度、地汚れ等の基本画像品質を含め、更に粒状度0.25以下の高画質を得るために、粒状度0.25以下のオフセット印刷同等以上の滑らかな画像を得ることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 現像手段4で像担持体1上に形成した粉体トナーのトナー画像を転写手段5で転写材に転写する画像形成装置において、転写手段5は転写後のドット面積に対する現像後の像担持体上ドット面積の比が0.8〜1.1としてあり、現像手段4は現像後の像担持体上トナー高さが平均トナー粒径の2倍以上5倍以下としている。
【選択図】 図6

Description

本発明は複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真画像形成装置に関し、より詳しくは粉体トナーを用いて普通紙(転写材)へ転写し、更に定着する事で転写紙上で粒状度0.25以下の高画像品質を得る画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成法では、多くの工程が必要となる。コピーの場合はスキャナーや光学系で原稿を電気信号に変換する。プリンタの場合は直接プロッターに信号で入力する。
電気信号をレーザ等の書きこみにより、感光体に光学像として照射され、帯電している感光体上に静電潜像を作る。その潜像に対し、現像工程でトナーに代表される微粉末を静電的に付着させる。更に転写工程で転写紙に静電的に転写される。そして、定着工程では転写紙上のトナーを熱などにより溶融、固着させ、画像を形成する。近年、カラー画像形成装置においても高画質化が要求されている。
画像品質について検討した場合、上記のすべての工程で画像の劣化が発生する。特に現像、転写の各工程での画像の劣化が大きいことは周知の通りである。
現像工程では、感光体潜像に対し、感光体上のトナーの周りの電界によりトナーは静電的に付着するため、潜像より広範囲に現像されたり、キャリアの摺擦によりかすれたり、静電潜像に対し画像の劣化が発生する。最近の技術では、トナーの小径化、球形化、キャリアの小径化などで、改善されてきている。
従来、転写工程では、現像されたトナーの付着した感光体と同期して搬送された転写紙を当接し、電界により感光体から転写しに静電的に転移させる。しかしこの転写工程の前後での転写紙と感光体の密着前後の近接する工程で静電的な放電破壊(ハクリ放電)が発生し、転写チリ・ドット形状バラツキから生じるニジミやボソツキと言われる画像ざらつきなどでの画像劣化が問題となっている。
また、定着工程でも画像の劣化が生じるが、近年定着ローラの弾性化や定着ニップ狭幅化等により改善されている。
これに対して、従来から、転写工程での画質改善提案がされている。例えば、特許文献1では、では転写ローラの位置や接触圧が規定されている。
また、特許文献2では、フロートローラを感光体に加圧する改善提案がされており、特許文献3では中間転写体の体積固有抵抗とトナー物性を規定した改善提案がされている。
特許文献4には、アモルファスシリコーン感光体を用い、トナーとしてカプセルトナーを用いて圧力ローラに転写バイアスを印加する方法が提案されている。
トナーと転写工程の条件を組み合わせた技術は特許文献5にて提案されている。この特許文献5の技術は、文字中抜けと印字精度UPを両立させる為、転写ローラを感光体と等速で回転させ印字精度UPを狙い、副作用としての文字中抜けをトナー特性で達成させるものである。
一方、トナー小粒径化を含むトナー特性と現像条件及び等速転写ローラ方式でローラ硬度を含むローラ材料と転写条件を最適な組み合わせにすることが考えられる。しかし、この場合、現像量を少なく抑える事が必須であったり、硬いローラで転写圧を高める事で転写効率はUPするが、現像の不具合から本来感光体上に必要でないトナー(感光体上の地肌汚れトナー)があると、同様に転写する為、画像地汚れとなる。更に、硬めのローラを用いて転写ニップを狭幅化する事が必要な反面、像のエッジ部(端部)と中央部では転写での(転写)バイアス電極効果が大きく、エッジ部に比べて中央部の転写率が低い、(現像部で発生するエッジ現像と同様なメカニズムである)エッジ転写が起きやすい。
特開2000−155472号公報 特開2000−221800号公報 特開2001−209255号公報 特開平7−5776号公報 特開平9−62028号公報
従来の電子写真方式の画像品質は、高画質の重要な指標である粒状度が後述する平均明度で40〜80の平均値で表される粒状度が0.3以上であり、印刷画像に大きく劣っているので、印刷並みの高画質が要求されている。
そこで、本発明は、画像濃度、地汚れ等の基本画像品質を含め、更に粒状度0.25以下の高画質を得るためには、転写工程での転写チリ、ニジミやボソツキと言われる画像劣化を改良する事が必要であり、本発明では加熱ローラ方式の定着方式を用いても、粒状度0.25以下のオフセット印刷同等以上の滑らかな画像を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、現像手段で像担持体上に形成した粉体トナーのトナー画像を転写手段で転写材に転写する画像形成装置において、転写手段は転写後のドット面積に対する現像後の像担持体上ドット面積の比が0.8〜1.1としてあり、現像手段は現像後の像担持体上トナー高さが平均トナー粒径の2倍以上5倍以下としていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、転写手段は、表面に硬度60度以下の弾性体を有する転写ローラを備え、像担持体と転写ローラの速度比が0.95〜1.05の等速転写とし、転写後のドット面積に対する現像後の像担持体上ドット面積の比が1.1以下としてあり且つ転写圧を1.0〜3.0 N/cmとしていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の発明において、現像手段は、現像ギャップを0.3〜0.5mmのギャップで現像し、現像剤中トナーのトナー粒径の分散度が1.3以下のトナーであって、トナーの平均円形度が0.95以上であるトナーを使用して、現像工程通過後の像担持体上トナー高さが平均トナー粒径の2倍以上5倍以下としてあることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、現像ギャップを0.3〜0.5mmのギャップで現像し、現像剤中トナーのトナー粒径の分散度が1.3以下のトナーであって、トナーの平均粒径度が4〜7μmであって、トナーの平均円形度が0.95以上であるトナーを使用して、現像後の像担持体上トナー現像量を0.4mg/cm以上0.9mg/cm以下としてあることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、転写手段に印加する電流は転写手段と像担持体とに挟持された転写材がリークする電流以下であって、静電転写が可能な電流以上の電流であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1、3及び4項のいずれか一項に記載の発明において、トナーの凝集度が20〜50%であり、トナーの体積固有抵抗が1×109Ωcm以上の絶縁性トナーであることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、従来に無い滑らかな画像を提供する事が可能となった。具体的には、現像工程において感光体上トナー高さ(現像厚み)を規定することにより、転写条件の余裕度をUPさせる事が可能となり、等速転写ローラ方式での転写中抜けや感光体上の地肌汚れトナーの転写・エッジ転写する事なく、従来に無い滑らかな画像を達成出来、ドット画像による粒状度を、0.25以下に抑える事が可能となった。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様な効果を得ることができるとともに、設定された転写圧に対して、転写後のドット面積と現像工程通過後の感光体上ドット面積の比が1.1以下となる様に転写電流を調整する事で放電ムラを抑える事が出来た。更に、転写圧の設定に対して転写電流の調整が容易になった為、多様な画像形成装置への搭載が容易となった。
この事で、現像時の不具合から発生する感光体上の地肌汚れトナーを転写する事なく、柔らかい弾性体ローラを組み合わせる事で画像の端部と中央部の転写性が違う(端部の転写性が良い)エッジ転写現象の発生もない均一な転写性が得られた。この結果、転写工程での粒状度の劣化度合いが従来0.1から0.15程度あったものが、この方式を搭載する事で0.05以下に押さえる事が出来た。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様な効果を得ることができるとともに、潜像の現像電界を最大限に活かす為、現像ギャップを小さくとり、トナーの分散度を小さくした事で、感光体に現像されるトナーの均一性が増し、同時にトナーの平均円形度が0.95以上であるトナーを使用した事で、トナーの整列性が良好となった為、感光体上トナー形状(特に、高さや表面凸凹形状)が均一に滑らかに形成出来た。この事により、微小現像ギャップによる現像電界(現像バイアス)の効果が発揮され、現像バイアス電圧で容易にトナー高さを制御出来た。これらの現像工程での因子を組み合わせる事で、転写材への転写工程での劣化が防止出来た。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様な効果を得ることができるとともに、現像ギャップを小さくとり、トナーの分散度を小さくした事で、感光体に現像されるトナーの均一性が増し、同時にトナーの平均粒径度を4〜7μmと規定し、トナーの平均円形度が0.95以上であるトナーを使用した事で、トナーの整列性が良好となった為、感光体上トナー高さが現像量とほぼ比例関係となった為、現像バイアス電圧etcで容易にトナー高さを制御出来た。これらの現像工程での因子を組み合わせる事で、転写材への転写工程での劣化が防止出来た。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様な効果を得ることができるとともに、転写ローラに印加するバイアス電流を転写材のリーク電流以下と規定する事で、ハクリ放電の発生を防ぐ事が可能となり、転写時のドットの広がりを抑える事が出来た為、チリ・ボソツキ等々による画像のボソツキ(劣化)を防止する事が可能となった。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1、3及び4のいずれか一項に記載の発明と同様な効果を得ることができるとともに、トナーの凝集度・トナー体積抵抗を規定する事で転写効率を高め、ハクリ放電が発生した時のトナーの移動(飛散)を抑制出来た。その為画像チリ(転写チリ)の改善が可能になった。
以下に、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本発明の実施の形態にかかる画像形成装置において、定着方式は加熱ローラ方式を用い、転写方式として弾性ローラ加圧転写ローラを用いた等速転写方式とし、トナー特性として円形度やトナー粒径の分散度の小さいトナーを用いている。転写工程では、転写後のドット面積と現像工程通過後の感光体上ドット面積の比を1.1以下となる設定としている。
よって、画像濃度や地肌汚れetcの基本品質を含め、定着後画像の粒状度で0.25の滑らかな高画質を得ることができる。また、静電転写を用い、転写ローラ条件及び転写前の感光体上トナー像を最適化する(本発明の転写条件と整合する)事で、高い品質の画像を得る事ができ、高画質を具体化するれば、画像濃度や地肌汚れetcの基本品質を含め、定着後画像の粒状度で0.25以下、好ましくは0.15以下の画像を得ることができる。
まず、本明細書における「粒状性or粒状度」について説明する。粒状度は、次の式によって定義する。
粒状度=exp(aL+b)∫(WSL(f))1/2VTF(f)df
L*:平均明度
f:空間周波数(c/mm)
WSL(f):明度変動のパワースペクロトラム
VTF(f):視覚の空間周波数特性
a:係数(=0.1044)
b:係数(=0.8944)
この場合には、画像の濃度Dではなく、明度L*を使用する。後者の方が色空間のリニアリティーに優れ、カラー画像への適応性も優れる点が特徴である。以下、粒状度をこの式によって定義する。
粒状度はその定義からして画像のノイズ特性を表している。出力画像の粒状度を上述の手法によって測定することによって、画像のノイズ特性(ざらつき)を数値化することが可能である。粒状度の数値はその定義からも分かるように、ざらつきが良好である場合には値が小さく、ざらつきが悪くなるに従って値が大きくなる。発明者は、出力画像をスキャナー(Nexscan4100:ハイデンベルグ社製)で読み込んだ後に、上述の計算式にもとづき粒状度の計算をおこなった。
図1に各種画像の粒状度を計算した結果を示す。横軸が平均明度、縦軸が粒状度となっている。粒状度は各明度ごとに与えられるものであり、実験には明度を15水準(スクリーン線数106線のディザ処理を施した15水準のパッチを作成した。図4参照)をとって各明度毎の粒状度を計算した。
上記のように粒状度は各明度ごとにプロットされるためグラフとしてアウトプットされる。粒状度の計測用のパターンからも判るように明度の数値の小さい方はベタ画像に近い画像である。また、明度の数値が大きい方はドット面積が小さく、ほとんどがトナー担時体である。即ち、画像のざらつきは悪くなる度合いが小さい部分である。電子写真で、特に粉体トナーを用いる方式では明度で40〜80の明るさでトナーの大きさのバラツキ、トナードット回りのチリなどの影響で粒状度が高くなりざらつき感が強くでる。この粒状度を数値化するには、目視で感度の高い平均明度40〜80の間の平均値で扱うとその画像の良さを明確に表現できる。
図1に示すように銀塩写真やインクジェットでは明度に対し大きな大きな変化はない。これは色剤が液体のインクや銀塩のように超微粒子での画像であり、ドット形成で画像を作っている印刷画像や7μm以上の粒径のトナーではトナーで形成されている電子写真法でのドットの形状のバラツキ、トナー転移でのチリ現象が発生し、平均明度40〜80で高い(悪い)粒状度となる。特にドットの形状のバラツキ、トナー転移でのチリ現象は電子写真方式で大きく、平均明度40〜80での粒状度は乾式トナーを用いる電子写真方式では最良の高画質の指標である。
画像粒状度の数値の目安としては、粒状度で0.25程度までに収まっていれば明視距離での滑らかさでは問題ない。更に好ましくは同じドット形成で画像ができているオフセット印刷並の粒状度0.15以下の画像で印刷物同等の画像といえる。
本発明は上記目的を達成するために、転写後のドット面積と現像工程通過後の感光体上ドット面積との比が1.1以下となる様に構成した転写ローラ及びバイアス印加手段と、上記現像工程通過後の感光体上トナー厚み(トナー高さ)を平均トナー粒径の2倍以上5倍以下になる様に構成した現像条件及びトナー特性を備えており、その事で、ドット画像による粒状度を、0.25以下に抑えたものである。
粒状度は前述のごとく定着後の画像である為、ここに使用する定着条件を記載する。以下はこの定着器を用いての粒状度である。
用いた定着器は、定着ローラと加圧ローラが面圧:9.3N/cmの加圧力で圧接されて定着ニップ幅:約10mmを構成している。定着ローラはアルミ芯金にシリコーンゴム300μmの厚み(硬度25度)を設けたシリコーンゴムを設け、その上に20μmのテフロン(登録商標)チューブを被覆させたローラ(軸上硬度70度)である。芯金中心にはハロゲンヒータがあり、上記ローラ表面が190±5℃となる様センサで制御されている。このローラは転写材上のトナー像に熱を供給する。加圧ローラはアルミ芯金に5mmのシリコーンゴム(硬度25度)を設け、更に30μmのテフロン(登録商標)チューブを被服したものを用いた。駆動は上記定着ローラで行い、転写材(トナー像)が、両ローラ間を約350mm/secで通過する時に、圧力を受けながら熱溶融し、ローラ対を出て冷却されることによって永久像として転写材に定着される。
また、アルミ芯金の表面に弾性層を有する転写ローラを用い、感光体と転写ローラの速度比が0.95〜1.05の等速転写とし、転写後のドット面積と現像工程通過後の感光体上ドット面積の比が1.1以下となる様に、転写圧を1.0〜3.0 N/cmの所定の圧力で押圧し、この時の押圧で転写紙通過時の転写電流を調整した。
トナーは、現像剤中トナーの粒径分散度が1.3以下のトナーであって、その平均円形度は0.95以上であるトナーを使用し、この時用いる現像装置の現像ギャップを0.3〜0.5mmのギャップで現像する事で、現像工程通過後の感光体上トナー現像量を0.4mg/cm〜0.9mg/cmとなる様に、現像バイアスや現像キャリアetc他の現像手段を調整・選択した。
転写ローラに印加する電流を図5に代表されるローラバイアスと転写電流の関係から電流の変曲点付近に設定する事で、ローラと感光体との挟持された転写材がリークする電流以下であって、静電転写が可能な電流以上の電流を印加する様調整した。
トナーの凝集度が20〜50%であり、トナーの体積固有抵抗が1×10Ωcm以上の絶縁性トナーを用いた。
転写ローラは、感光体に圧接され、感光体と同期して搬送された転写紙(転写材)に感光体上のトナーを転写する訳だが、この時、通常(従来)の静電転写より強い圧接力で、設定された圧接力に応じて(通常の静電転写より弱い)感光体のドット面積が広がらない様な電界で転写している。
図6により本発明の実施の形態を従来例と比較して説明する。図6において、aは従来の感光体上トナー像(現像後トナー像)と転写後のトナー像である。平均トナー粒径は8±4μmであり、粒径の分散度は1.78、トナー平均円形度が0.88の異形トナーである。画像濃度を確保する為、現像量は4層程度約0.75mg/cmである。画像中央部には5層程度山なりに現像され、転写ではローラが約0.4N/cmで圧接されているが、中央部では端部よりトナーにかかる圧力が高い為、転写時のトナー中抜け(転写ヌケ)現象が発生している。又、転写効率を確保する事から転写電流を1.5μA/cmに設定している為、転写時の放電も発生している。この現象は(主に)端部のトナーを飛散させる結果となり、本発明で主張している転写後のドット面積と感光体上ドット面積の比が1.15〜1.20程度に広がってしまう。
ここで、5層程度とは、トナー粒径の5倍程度の厚みがあると理解出来る。すなわち、8μm粒径のトナーが4層とは約32μmと言える。以下、同様に置き換える事で現像後の感光体トナー厚みを評価する。
図6のbは本発明のものである。平均トナー粒径は5±2μmであり、トナー平均円形度が0.97の球形トナーを用いている。又、現像条件も本発明で主張している条件を適用している為、感光体上トナー像は約3層で整列この時の現像量は約0.6mg/cmである。従来より平坦に現像されている為、転写圧を約4N/cmにUPしても転写ヌケは発生しない。また、転写圧を高め・現像量を低く設定する事で、転写効率をDownさせる事なく転写電流を1μA/cmと従来より低く設定する事が可能になった為、転写後のドット面積と感光体上のドット面積の比は約1.0であり、転写工程でのトナーの広がりがない。
cは本発明の転写ローラに印加する電流を2μA/cmにUPしたものである。転写効率は85%→87%と多少UPしたものの放電が発生している為、端部にトナーのチリが発生している。これらは下記する転写でのリーク現象が原因であると考えられる。
ローラ材質は弾性体構造であって、好ましい硬度は40〜60度(AskerC/1kg荷重時)程度であり、このローラを1〜3N/cm程度で圧接する。使用出来るトナーはトナー粒径の分散度が小さく、小粒径で球形状なトナーであり、好ましくは粒径4〜9μm、分散度1.3以下、トナーの平均円形度が0.95以上である事が好ましい。
転写紙表面は、繊維質が互いに絡み合って構成されている為、凸凹形状であって、均一な凸凹でもない。通常使われる例えばType6000紙(株式会社リコー製)転写紙はその表面を観察すると40μm程度の凹凸があり、ミクロ的に見ると転写時搬送された転写紙が感光体と接するのは凸部分のみであって凹部は離れている。一方、トナー粒径は通常6μm程度と凹部のエアーGap(40μm)と比べても約7倍程度あるから、この部分にあるトナーは転写紙と接する事もなく、移動(転写)する為には凸部分より強い(高い)電界の作用が必要(トナーが転写しない)となる。従来はこの様な状態で転写が行われていた為、転写後感光体から転写紙が分離する時、ハクリ放電が起こり「転写チリ・ボソツキ・ニジミ」等が発生してしまう。これは転写紙が感光体に接する直前でも発生する為、転写電界は弱くする事が転写時の画質向上には重要である。この放電は凹部と感光体間(N/Pの場合は主に非画像部)や凸部と凹部への放電もあって、転写されるべき位置のトナーが放電方向に向かって移動してしまう(転写のみだれ)為、である(「転写チリ・ボソツキ・ニジミ」が発生してしまう)。
図5は、転写時に転写紙を通過する電流を示すグラフである。このグラフから明らかないように、転写圧を高める事により電圧に対する電流は増大する。これは上記した理由によるものだが、更に電圧を高めると例えば5N/cm時1.5μA/cmを超えた辺りから電流は急激に増大している。この電圧がリーク開始電圧である。転写紙中の電荷が保持出来ない電圧を超えた為発生するリーク現象で、転写するとトナーはリークする方向へ向かって飛び散る為、本来のトナー移動方向に関わりなく転写されてしまう。リーク発生電圧は転写圧を増す事で多少低くなるが、(転写紙種類に大きく依存して)あまり変化しない。従って、リークは電圧に依存すると言える。転写効率を確保するには電圧より電荷(電流)である為、例えば従来の約0.4N/cm以下等の転写圧では約1.5〜2.0μA/cm程度の電流が必要な為、当然リーク領域となりトナーチリが発生する訳である。
本発明は上述のごとく転写のメカニズムから、転写効率を下げる事なく転写電界を弱める事が可能な様に加圧力を向上させ、エッジ転写や地肌汚れ等の基本画像の劣化がないローラ硬度や加圧力を規定し、この加圧力に対しても画像の劣化のない改良されたトナー及び現像条件との組み合わせで達成した新規な転写方式の提供にある。
更に、本実施の形態では、ハクリ放電時のトナーのチリに強い凝集性の高いトナーを用いている。トナー同士が物性的な結着力が強いトナーを加圧と静電気力によって結合されると、一旦転写したトナーはハクリ放電が起こっても再び移動し難くなり、トナーとの組み合わせによる本発明の効果が更に発揮されるからである。
従来の加圧力より高い圧力を用いた事で転写紙の凸部での感光体との接触部分が増し、その事で見かけ上の転写紙の誘電厚み(dp/εp)やエアーGap(2式:g)が狭くなり、(同じ電界効果を得る)印加電圧を抑える事が可能となる。しかし、凹部のエアーGapは全て解消された訳ではないので、本実施の形態では、トナーの凝集力を組み合わせる事で可能としている。また、本実施の形態では、弱い電界で転写性能を維持する為、トナー抵抗の高い絶縁トナーを採用した事で可能としている。
更に、高い圧力を可能とするには転写ローラを剛体とする事だが、転写紙はローラと接する部分も凸凹形状であるから、応力を分散し均一に押圧出来る様、十分な加圧力を保ちながら転写紙の凸凹面に対応出来る弾性体構造とすることが好ましい。
凝集力の高いトナーを採用する事で感光体への付着力も増す(トナー・トナー間だけでなく、トナー・感光体やトナー・転写紙間においても)為、感光体の表面抵抗を小さくしてトナーの離型性を良くする事で転写性の向上を図ることができる。
図2に本発明の画像形成装置全体の概略図を示す。
本実施の形態にかかる画像形成装置は内部に記録媒体であるドラム状感光体(像担持体)1を備えている。感光体(像担持体)1の周囲には矢印で示す回転方向に沿って、電子写真複写工程を実施する帯電手段2、露光手段3、現像手段4、転写(搬送)手段5、クリーニング手段6および定着手段7が配置されている。
露光手段3は、ポリゴンモータでレーザ光をスキャンさせミラー33で反射して入力した画像信号を基に感光体上に静電潜像を形成する。この感光体は有機感光体の他アモルファス等既存の感光体を用いる事が出来る。
感光体1上に形成された静電潜像は、現像手段4によってトナー画像が形成され、そのトナー画像が転写材の貯蔵されている転写材バンク101、106から給紙ローラ102、107で給紙され給紙コロ103、108で給送される。コロ104は感光体上トナー像と同期を取って転写材を搬送する為のレジストコロ104であり、転写材は転写手段5に送られ静電転写される。トナー像が載った転写材は、金属ローラ51に中抵抗ゴム層を設けた転写ローラ52によって静電転写され、搬送ベルト53を通して定着手段7に搬送され、定着装置7で定着された後に、機外へ排出される。
一方、未転写部や汚れの付着した感光体1はクリーニング手段6によりクリーニングされ次の作像ステップに入る。
定着装置の基本構成としてはハロゲンランプ等の加熱手段74(以下「ヒータ」という。)を有する定着ローラ71と、圧接される加圧ローラ72とを備えている。
このような構成の定着器において、定着ローラ71と加圧ローラ72とで定着ニップ幅を有するように構成している。定着手段7は駆動手段(図示せず)により駆動を受けて転写材を挟持搬送する。この際、定着ローラ71はヒータ74によって所定の温度に制御されており、転写材上のトナー像は、両ローラ間を通過するときに、圧力を受けながら熱溶融し、ローラ対を出て冷却されることによって顕像として転写材に定着される。
次に、本発明の特徴的な構成について図3にて説明する。転写ローラ52は図3に示すように、アルミニウム合金、SUS、Fe等からなるφ20〜30の芯金51上にEPDM、シリコーン、NBR、ウレタン等のソリッド状の弾性層52aを設け、0.1〜3.0mmの厚みで硬度40〜60度(AskerC/1kg荷重時)、体積抵抗1×10E7(10 、即ち、本明細書において「10EN」は「10」を意味するものとする)〜1×10E11Ωcm、表面抵抗は体積抵抗より1〜2桁高い抵抗の範囲が最適である。ここで、体積抵抗は転写材の体積抵抗より小さい値を採用する事が良い。好ましくは、1/10程度から1/100の体積抵抗のローラを用いる事で、環境変動やローラ劣化に対しても転写材(転写紙)にかかる電界は安定する。抵抗が小さいと転写材の変化に、印加するバイアス電源が追従しないとか、安定供給出来ない等の不具合が発生する。又、ローラの表面抵抗は体積抵抗より高くしなければならない。この事により、圧力と同一方向の電界の作用のみでトナーを転写するが可能となる。体積抵抗より低い抵抗であれば、従来のベルトを用いた転写方式の様に印加するバイアスはローラの表面を流れやすくなって、感光体上トナーの転写効率が悪くなるばかりか転写されたトナーが転写材上を移動し易くなって、ボソツキやニジミ画像の原因となる。本実施の形態では表面抵抗を10倍〜100倍にしたローラを用いた。
印加するバイアスは図5を参照しながら説明する。図5は図2の画像形成装置を用いて、転写ローラ52の芯金51と感光体1の導電層(BASE層)の間に(図示しない)ローラバイアス印加用の直流電源を接続してある。図3を参照しながら、感光体1と転写ローラ52の間に転写紙が通紙された時バイアス印加用の直流電源を作動させ、この時に流れる電流と電圧を測定したものである。図5から理解される様に転写紙はバイアス電圧の増加と共に帯電し、限界電圧を超えると転写紙を流れる電流は急激に上昇する。限界点での電流は転写圧を約5N/cmの時約1.5μA/cmである。限界点とは転写紙が許容出来る電荷量の上限値であり、この電荷量以上のバイアス電圧分は転写紙を通して感光体にリークしている事を意味している。
すなわち、このリーク電流以上の成分があると感光体上トナーの電荷に影響を与えたり、ハクリ放電の原因になる事が証明された。一方転写効率においても、この限界点をピークに効率は悪化する訳だが、画像装置の線速度による位相遅れがあって、実際のピークは限界点を越えた電流値にあるから、従来はリーク値の1.2〜1.5倍以上の電流値に設定される事が常識的に行われていた。しかも、この限界点は転写圧や転写紙種類・環境等で変化する訳で、従来は変化しても十分な転写効率が得られる様、又制御の煩雑性から実際は、限界点以上の1.5〜2倍の電流に設定されていた。本発明においては、転写紙がリークする事、そしてこのリーク以上の電流が印加される領域が転写時の転写チリやボソツキ・ニジミの原因である事、ハクリ放電の領域である事を発見し、静電転写方式では従来想定出来なかった転写圧を高める事でこの限界点以下の電流領域で、良好な転写効率を得る事と転写後のドットの広がりを抑える事の両方を可能とし、粒状度0.25以下を達成出来た。
画像装置の位相遅れも考慮すると、リーク開始電流値を範囲内として、+20%〜−40%程度が最適電流範囲と言える。それ以上では転写チリやニジミが発生し、以下は転写効率が悪化して本発明の主張する転写圧を高めても十分な転写性を確保し難い。
ローラ硬度は低いと下記する充分な転写圧が得られない。高い転写圧を達成する為には硬度40度以上あればよく、(弾性体厚みとの絡みもあるが)30度以下の場合はローラ芯金の影響から圧力分布が不均一になるとか、ニップ幅が広くなってジッタ画像が発生する。硬度70度を越えると転写時の転写ニップが小さくて転写電界が集中からエッジ転写と言う不具合が発生したり、転写効率が高くなる反面、感光体上にある不要な地肌トナーまで転写してしまう。更に転写紙の凸凹面に対応出来ず、応力を分散し均一に押圧出来ない。
また、ローラ厚みは加圧した事で変形した変形量の10倍程度、好ましくは5倍以上が必要である。薄くなるとローラ芯金の影響があって、転写領域で均一な転写圧力が実質得られない。厚くなれば硬度を保つ事は可能だが、ローラの体積抵抗が実質高くなって、印加される電圧も上昇するからリーク発生のキケン性がます。弾性層52aはローラ硬度の他、体積抵抗等々で決定される範囲内であれば公知の弾性材料が可能であるが、その厚みは概ね3mmがMAXである。
次に、本実施の形態にかかるトナー特性、材料、製造方法について説明する。トナーの凝集力はある程度大きい方が好ましい。トナーの凝集度は20〜50%、好ましくは30〜40%である。トナーの凝集力が小さすぎると、トナー粒子が単独で動きやすいため、転写時にハクリ放電が発生した時に、トナーが電界のみだれに沿って移動する為、チリやボソツキ・ニジミ等が出やすい。トナーの凝集度が高いとは、トナーどおしの付着力も強い反面、感光体とのトナー付着力も大きくなり、転写効率の悪化となる。従って、感光体へのトナー付着の悪化しない程度のトナー凝集度を上限とする事で本発明の効果が発揮される。
トナーの凝集力は凝集度(%)として表すことができる。凝集度の値が大きいほど、トナーの凝集力が強い。
凝集度の測定方法を以下に述べる。
測定装置:パウダテスタ PT−N型(ホソカワミクロン株式会社製)
1.使用ふるい:75μm、45μm、22μm
2.振動時間:30秒
また、本発明のトナーの体積固有抵抗は1×10E9Ωcm以上とするのが好ましい。1×10E9Ωcm以下の場合は、転写効率が悪くなるため、本発明に使用するトナーとしては画像品質が悪化し、適しないからである。トナーの体積固有抵抗の測定は、トナー3.0gを6t/cm2の荷重をかけ直径40mmの円盤状のペレットにしたものをTR−10C型誘電体損測定器(安藤電気株式会社)にて測定する。なお周波数は1KHz、RATIOは11×10E-9である。
本発明のトナーで使用される結着樹脂としては、従来公知の樹脂が全て使用可能である。例えば、スチレン、ポリ−α−スチルスチレン、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラート樹脂などが挙げられる。
本発明トナーでは離型剤として公知のものが全て使用できるが、特に脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、モンタンワックス及び酸化ライスワックスを単独又は組み合わせて使用する事ができる。
また外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
トナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが全て使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。
トナーに使用される着色剤としては、従来からトナー用着色剤として使用されてきた顔料及び染料の全てが適用される。具体的には、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、オイルブラック、アゾオイルブラックなど特に限定されない。
トナーの製造方法は、結着樹脂・磁性体・離型剤・着色剤・その他場合により帯電制御剤等をミキサー等を用いて混合し、熱ロール、エクストルーダー等の混練機を用い混練した後、冷却固化し、これをジェットミル、ターボジェット、クリプトロン等の粉砕で粉砕し、その後分級し得られる。
トナー粒径の測定は、例えば、Coulter MULTISIZER IIeを使用する。この時のアパーチャー径は100μmである。トナー粒径の分散度はここでの測定結果によるが、下記トナー処方では本発明で主張しているトナー分散度1.3以下となる様、分級工程での回転数や風量を変えて得た。
上記トナーに無機無粉末、脂肪酸金属塩などを添加するにはスーパーミキサー、ヘンシェルミキサーなどの混合機を用いる。
以下実施例により本発明を説明するが、トナー処方を下記し、その時のトナー特性を表5に記載する。また、下記の実施例では使用したトナーを「トナー処方No」で記載する。
〈トナー処方No1〉
ポリエステル樹脂 44重量部
(重量平均分子量:310000、Tg:65℃)
スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体 40重量部
(重量平均分子量:85000、Tg:68℃)
カルナウバワックス 5重量部
カーボンブラック 10重量部
(#44:三菱化学株式会社製)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学工業株式会社製)1量部 以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて130℃で混練後、機械式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径7.0μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)0.2重量%を混合しトナーを得た。
このトナーの硬度は8、凝集度は45%、体積固有抵抗は8.5×10E9Ωcmであった。
〈トナー処方No2〉
ポリエステル樹脂 71重量部
(重量平均分子量:185000、Tg:67℃)
カルナウバワックス 3重量部
(平均粒径:300μm)
四三酸化鉄 15重量部
(EPT−1000:戸田工業)
カーボンブラック 10重量部
(#44:三菱化学株式会社製)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学工業株式会社製) 1量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて160℃で混練後、機械式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径5.5μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)1.0重量%を混合しトナーを得た。
このトナーの硬度は11、凝集度は8.0%、体積固有抵抗は5.5×10E8Ωcmであった。
〈トナー処方No3〉
スチレン/n−ブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート共重合体
55重量部
(組成比:75/10/15 重量平均分子量:210000 Tg:57℃)
ポリエステル樹脂 23重量部
(重量平均分子量:160000、Tg:64℃)
ポリエチレンワックス 10重量部
(分子量900)
カーボンブラック(#44:三菱化学) 10重量部
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学工業株式会社製) 2重量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて90℃で混練後、気流式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径5.0μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)0.2重量%を混合しトナーを得た。
このトナーの硬度は6、凝集度は55%、体積固有抵抗は8.8×10E9Ωcmであった。
〈トナー処方No4〉
ポリエステル樹脂 79重量部
(重量平均分子量:274000、Tg:68℃)
ポリエチレンワックス 3重量部
(分子量900)
カーボンブラック 15重量部
(#44:三菱化学株式会社製)
電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学工業株式会社製) 3重量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて150℃で混練後、気流式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径9.5μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)1.0重量%を混合しトナーを得た。
このトナーの硬度は14、凝集度は20%、体積固有抵抗は4.2×10E7Ωcmであった。
〈トナー処方No5〉
ポリエステル樹脂 49重量部
(重量平均分子量:310000、Tg:65℃)
スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体 35重量部
(重量平均分子量:85000、Tg:68℃)
カルナウバワックス 4重量部
カーボンブラック 10重量部
(#44:三菱化学株式会社製)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学工業株式会社製) 2量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて130℃で混練後、機械式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径8.5μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)0.75重量%を混合しトナーを得た。
このトナーの硬度は10、凝集度は15%、体積固有抵抗は9.5×10E8Ωcmであった。
〈トナー処方No6〉
ポリエステル樹脂 73重量部
(重量平均分子量:185000、Tg:67℃)
カルナウバワックス 5重量部
(平均粒径:300μm)
四三酸化鉄 10重量部
(EPT−1000:戸田工業株式会社製)
カーボンブラック 10重量部
(#44:三菱化学株式会社製)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学工業株式会社製) 2量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて160℃で混練後、機械式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径5.0μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)1.0重量%を混合しトナーを得た。
このトナーの硬度は11、凝集度は41%、体積固有抵抗は9.8×10E8Ωcmであった。
〈トナー処方No7〉
ポリエステル樹脂 56重量部
(重量平均分子量:310000、Tg:65℃)
スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体 35重量部
(重量平均分子量:85000、Tg:68℃)
カルナウバワックス 3重量部
カーボンブラック 5重量部
(#44:三菱化学株式会社製)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学工業株式会社製) 1量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて80℃で低温混練後、機械式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径8.5μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)1.0重量%を混合しトナーを得た。
このトナーの硬度は10、凝集度は25%、体積固有抵抗は3.5×10E7Ωcmであった。
〈トナー処方No8〉
ポリエステル樹脂 56重量部
(重量平均分子量:310000、Tg:65℃)
スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体 35重量部
(重量平均分子量:85000、Tg:68℃)
カルナウバワックス 3重量部
カーボンブラック 5重量部
(#44:三菱化学株式会社製)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土ヶ谷化学工業株式会社製) 1量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて80℃で低温混練後、機械式粉砕機により粉砕、分級し重量平均粒径4.0μmとした後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)1.0重量%とステアリン酸亜鉛微粉末0.20重量部を混合しトナーを得た。
このトナーの硬度は10、凝集度は35%、体積固有抵抗は1.8×10E9Ωcmであった。
上記トナーの特性を下記する。
次に本発明での評価方法について説明する。
<転写効率、転写チリ評価方法>
評価機は株式会社リコー製のImagioMF7070の転写部を改造して用いた。ユニット構成は図2の装置の概略図と同じである。現像として二成分方式の現像装置を用い、転写は前述のローラを用いφ20のAl上に1.0mm厚のEPDM層を設けた硬度55度の弾性ローラを用い、転写圧を約3N/cmに設定する。この時に転写効率をDownさせる事なく転写時のドット広がりを感光体上ドットと比較して1.1以下となる様転写電流を1μA/cmに調整した。この時の現像量は0.6mg/cmとなる様、現像バイアス電圧を調節した。
定着は前述のごとく、アルミ芯金にシリコーンゴム300μmの厚み(硬度25度)を設けたシリコーンゴムの上に20μmのテフロン(登録商標)チューブを被覆させたローラ(軸上硬度70度)である。面圧は9.3N/cmで、ローラ温度は190±5℃で制御して定着を行った。
この装置を用いて、600dpiのドットから形成されたグレースケールを中心としたテストチャート(図4参照)をプリントアウトしてサンプル画像を得た。
<転写効率の評価>
現像された感光体上のチャートを転写し、転写紙が転写搬送ベルト上にある時に機械を停止する。チャートの黒ベタ部に着目し、感光体上の黒ベタ部の転写残トナー量を粘着テープで剥がし、感光体上残トナー量を求める。一方転写されたトナーは黒ベタ部を切り取りトナーを圧縮エアーで吹き飛ばす。吹き飛ばし前後の重さより転写されたトナー量を求め、「(転写トナー量/(転写トナー+残トナー量))×100 (%)」で転写率(%)を求める。
転写率の許容値は一般環境下で85%以上である。転写率85%以上は「○」と判定。同じ80〜84%は「△」、79%以下は「×」と示した。許容レベルは「△」以上である。
<転写チリ、転写白抜けの評価>
転写チリと転写白抜けは汎用的な評価法が確立していないため、サンプルとランク見本とを目視での官能評価法で行った。転写チリのランク見本は図8に転写白抜けのランク見本は図9に示した。
ランク3の画像の「△」が許容レベルであり、それ以上は「OK」、「△」に満たないものは「NG」である。
(実施例1)
現像に用いる現像剤を次にように作成した。
トナー処方は前記処方8を用いた。トナー特性は粒径4.0μm、分散度1.30、凝集度は35%、体積固有抵抗は1.8×10E9Ωcm、平均円形度は0.97であった。
キャリアは重量平均粒径50μの球形フェライトを用い、表面にシリコーン樹脂をコートし熱乾燥しキャリアを得た。トナーはキャリアに対し5.0w%の現像剤を作り図8の現像装置に入れた。
転写は株式会社リコー製ImagioMF7070の転写部を改造して用いた。ユニット構成は図2の装置の概略図と同じである。転写ローラはφ20のAl上に1.0mm厚のEPDM層を設けた硬度55度の弾性ローラを用い、転写圧を約3N/cmに設定する。この時に転写効率をDownさせる事なく転写時のドット広がりを感光体上ドットと比較して1.1以下となる様転写電流を調整した所、1μA/cmに調整し、ドット広がりは1.0であった。
評価機は、株式会社リコー製ImagioMF7070の転写部を改造して使用した。
感光体のドラム径が100mmで、ドラム線速が330mm/秒に設定され、転写ローラはつれ回りする様上記条件で圧接されている。現像スリーブのスリーブ径は25mmで、スリーブ線速が660mm/秒に設定されている。したがって、ドラム線速に対するスリーブ線速の比は2.0である。また感光体ドラムと現像スリーブとの間隔である現像ギャップは0.3mm、0.5mm、0.8mmの3水準で確認した。ドクターギャップは現像ギャップの95%のギャップである。極の磁力は120mTである。この時の現像量は各条件で0.6±0.05mg/cmとなる様、現像バイアス電圧を調節したが、感光体の潜像電位は(地肌部電位−800v、画像部−150v、600dpi2値)と固定されているので、現像バイアス電圧は現像ギャップ0.3mm時−450V、0.5mm時−500V、0.8mm時−570Vと設定された。
この装置を用いて、600dpiのドットから形成されたグレースケールを中心としたテストチャート(図4参照)をプリントアウトしてサンプル画像を得た。
表1に粒状度の確認結果を示す。又、同時に感光体上に得られたトナー像のデータパターンの代表として41%のハーフトーン部の感光体上ドットの形状をキーエンス社製、超深度形状測定顕微鏡VK8500を用い、対物レンズ50倍(15インチのCRT上倍率1000倍)で測定値した画像を写真1に示した。
以上の結果より、現像ギャップが狭いと潜像に比較的忠実に現像できる。現像ギャップが狭いと感光体の電荷からの現像電界が良くなり、良好な現像ができる。このことは写真1に示めしたサンプルからも容易に判断できる。
しかし、もう一つ重要な因子として、トナーの供給がありあまりギャップが狭いとベタ画像の現像にトナーが足りなくなり、ベタ追従性悪い結果となる。これらより最適な現像ギャップとして0.3〜0.5mmの範囲である。トナー粒径は小径であれば良い方向である。重合トナーの場合は粒径の小径のための制御は容易であり4μm程度の大きさは一般的であり、特記する数値ではないが、あまり小さすぎると画像形成装置にあるクリーニング工程で余剰トナーを感光体から除去しにくい事もあり、得策ではない。また、粉砕トナーの場合は材料によってトナー個々の特性が異なり、帯電量の安定化が欠ける場合がある。また、3μm以下の場合、環境上、安全上の問題も絡んでくるので最適は粒径としては4〜9μmの範囲である。
(実施例2)
実施例1と同じ方法・条件で転写圧と電流を振って、ドット広がりを測定する。現像ギャップは0.35mmとして固定し、現像バイアスは−470Vである。この時の現像量は0.6mg/cmであった。現状値は転写圧3N/cmで、転写電流は1μA/cmである。
表2、3、から転写率は0.6μA/cm未満では電流不足で満足な値が得られなかった。圧力が小さく、電流も小さいと転写率が低下するからである。1.5μA/cmでは転写での放電があって、圧力の高い条件では逆に転写率が低下する。粒状度は、転写圧0.4N/cmでは劣化している。これは転写ローラと感光体とのニップ幅が従来より狭い為である。又転写圧を5.0N/cmにすると同様に劣化する。表4からも理解されるが、リークによるドットの広がりも相互に影響している為である。また転写圧が6N/cm以上では機械的にも強度が問題となる。その結果粒状度でも劣化度が大きい。転写電流は従来の様に転写効率だけを測定していたのでは大きな差異がないが、粒状度etcで評価すると本発明でも主張している様に有意差が認められる。図5と上記表3・4を見れば明らかな様に2.0μA以上では放電による形状変化やチリが大きくなる。更にドットの広がり度合いは転写圧を変化させても概ね転写電流1.0μA/cm前後である。このことから、転写圧を1.0〜3.0N/cm位の変化幅ならば、定電流制御が理想的な調整方法である事もわかる。従って本発明で主張している転写電流調整は定電流制御で達成される。
以上の結果、最適条件として、転写圧力を1.0〜3.0N/cmの所定な条件に設定した時、転写電流は1.0μA/cm±20%程度の定電流制御の組み合わせが良い条件であった。最良の粒状度は0.19であった。
本実施例で用いたローラ硬度を70度及び30度に変更したローラを搭載して上記測定を行ったが、硬度70度の場合はどの転写圧・電流条件でも、例えば転写圧を2.0N/cm以上では転写効率や粒状度の測定値は上記結果と同様な値を示すが、エッジ転写と言う端部の画像濃度が中央部より高い不均一な画像となったり、地汚れが目立つ画像となったり、基本画像の劣化が発生した。転写圧を下げる事でエッジ転写は低減される反面、画像濃度の低下や転写電流の調整が難しく環境や転写紙種類での対応が一義的に設定出来ない為、個々に対応した転写電流制御が必要となった。
更に硬度を高くすると、転写紙に圧力を加えても転写紙の繊維の凹凸に対応できなくなり、接触点が増えず実質のエアーギャップの低減には効果が薄くなって、本発明の主旨とする粒状度が改善されなかった。
硬度を下げ、例えば30度のローラを搭載した。この時の画質は基本画像項目も含めて上記60度のローラと変わりはないが、ローラ厚みを3mm以上にしないと、芯金曲率の影響があって転写中ヌケが発生し易い。更に厚くすれば良くなるが、転写電流を得る為の電圧値が高くなって、環境や転写紙種類・経時劣化等でリークが発生し易いとか、転写電流の調整が難しくなって適当ではない。更に硬度を軟らかくすると、薄い弾性層では転写紙を押す力が小さくなり、ニップが大きくなりトナーの転写ズレを起こしてしった。
転写ローラの弾性層特性では、硬度はエッジ転写が発生しない程度高い方が良く60度以下、好ましくは30度〜60度が良い。厚みでは0.5〜3.0mm、好ましくは0.5〜2.0mmが良い。
(実施例3)
実施例1と同じ方法・条件でトナー粒径と粒状度を測定する。現像ギャップは0.35mmとして固定し、この時の現像量は0.7±0.05mg/cmとなる様、現像バイアスで調整した。転写は転写圧3N/cmで、転写電流は1μA/cmであった。
トナーは前記トナー処方1を用いる。このトナー特性は粒径7.0μm、分散度1.30、凝集度は45%、体積固有抵抗は8.5×10E9Ωcm、平均円形度は0.95である。しかし、粒径4μm、8μm程度の粒径を得る為に、トナー処方1の処方で2軸エクストルーダーを用いて130℃で混練後、機械式粉砕機により粉砕、分級する時、粉砕条件を変化して粉砕し、分級して平均粒径4.2μm/分散度1.30、7.0μm/分散度1.28、8.5μm/分散度1.30のトナーを得た。これら3種類のトナーは同様にヘンシェルミキサーを用い、シリカ(R−972 日本アエロジル)0.2重量%を混合しトナーを得た。
キャリアは実施例1と同じ方法で現像剤を得た。
以上の現像剤を用いて、画像濃度と粒状度を確認した。同時に感光体上に得られたトナー像のZ軸方向の平均高さ、0.1×0.1mmの面積の表面粗さを測定し併記した。感光体上トナーのZ軸のデータはキーエンス社製、超深度形状測定顕微鏡VK8500を用い、対物レンズ50倍(15インチのCRT上倍率1000倍)で、断面高さの平均値と面粗さ測定値を用いた。その結果を表6に示す。
上表での「約1層」とは、平均トナー粒径のトナーが1層であるトナー高さに相当すると理解される。従って、4μmトナーの1層とは、トナー高さが約4μmであり、6μmトナーの3層とはトナー高さが約18μmとなる。
以上の結果より、平均トナー粒径とトナー高さにより粒状度に差異があり、ドットの広がりとほぼ同じである。そして、図7との関係で見ると、ドットの広がりが広くても狭くても粒状度は劣化している。広いと言う事は転写時にトナーのチリが多くなって現像像より広い事である。
従って、粒状度が劣化する事は前述の事から容易に理解出来、1.2好ましくは1.1以下がよい。狭いと言う事は十分な転写が行われていない事でもある。ボソツキ画像や画像濃度低下になることから、0.7好ましくは0.8以上がよい。
平均トナー粒径は、小さい方が良い。これはトナー粒径が小さい場合、現像によるトナー層構成が均一に成り、潜像に対し良好な現像をしていることになる。このことは写真1に示めしたサンプルからも容易に判断できる。しかし、例えば1層の場合はボソツキ画像や画像濃度低下が発生し易くなり、転写性をUPすると、地汚れ画像の発生となる。
従って、転写後のドット面積と現像工程通過後の感光体上ドット面積の比は0.8〜1.1が良い。更に、ローラ転写手段と、現像工程通過後の感光体上トナー高さは平均トナー粒径の2倍〜4倍が好ましい。
トナー現像量との関係では、上記のごとく現像量が多くなれば粒状度は悪化する。例えば、1.0mg/cmを超えると4μm粒径のトナーは粒状度0.18程度だが、6μm粒径以上のトナーは粒状度0.25以上となる。現像量を少なくすと粒状度は良好になるが、約0.4mg/cm以下にすると、逆に粒状度は悪化する。更にボソツキ画像や画像濃度低下・濃度ムラetcが発生する。これらの事から、トナー現像量は0.4mg/cm〜0.9mg/cm程度の範囲が最も良い。
現像ギャップは0.35mmを用いたが、潜像を忠実に現像するためには感光体上の電荷による現像電界が大きいほど良好な現像を行う。しかし、もう一つ重要な因子として、トナーの供給がありあまりギャップが狭いとベタ画像の現像にトナーが足りなくなり、ベタ追従性悪い結果となる。これらより最適な現像ギャップとして0.3〜0.5mmの範囲である。
トナー粒径は小径であれば良い方向であるが、あまり小さすぎるとトナー材料によっては分散状態からトナー個々の特性が異なり、帯電量の安定化が欠ける場合がある。また3μm以下の場合、環境上の問題も絡んでくるので、粒径としては4〜7μmの範囲が最適である。
(実施例4)
次に、現像に大きく寄与するトナー特性として円形度が上げられる。
円形度の異なるトナーはハイブリタイゼーションシステム(奈良機械社製)を用いて、粉砕されたトナーに熱処理を行い、丸め処理を行った。条件として温度50〜60℃で2000回転から8000回転で処理を行った。平均円形度の測定は(株)SYSMEX製フロー式粒子像分析装置FPIA−2100を用いて測定することができる。測定は、1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液に調整した後0.45μmのフィルターを通した液50〜100mlに分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、試料を1〜10mg加える。これを、超音波分散機で1分間の分散処理を行い、粒子濃度を5000〜15000個/μlに調整した分散液を用いて測定を行った。CCDカメラで撮像した2次元の画像面積と、同一の面積を有する円の直径を円相当径として、円相当径で0.6μm以上をCCDの画素の精度から有効とし平均円形度の算出に用いた。平均円形度は、各粒子の円形度の算出を行い、この各粒子の円形度を足し合わせ、全粒子数で割り算することによって得ることができる。各粒子の平均円形度は、粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割ることにより算出することができる。
使用するトナーはトナー処方1(平均粒径7μm)を用いて、5種類の円形度を得た。
各処理での円形度とテスト結果での感光体上推定平均粒状度を表9に示した。
以上の結果より、平均円形度0.95以上で良好な現像ができる。上限は完全球形で円形度1.0に成るため、0.95以上と規定する。
平均円形度が0.95未満の場合、感光体上でのトナー像の集合状態が不均一となり、潜像に忠実にしかも、Z軸方向の均一性に欠けた現像となり、平均粒状度が劣化した。また、高さ方向(Z軸方向)が不揃いになり、転写中ヌケ等の転写特性に悪い影響を与えた。
(実施例5)
更に現像では平均粒状度に影響を与える因子として、トナー粒径の分散度(重量平均粒径: Xw/個数平均粒径: Xn)がある。分散度はトナー個々の粒径のバラツキを評価する良い特性であり、分散度が1であればトナー個々の粒径バラツキがないと言う事で、従来の粉砕タイプの場合は通常分散度1.7程度である。
分散度の異なるトナーを得るには、分級工程での回転数、風量を振り込んで作成する。分散度の異なるトナーを4種作成した。分散度と平均粒状度の関係を確認した。
トナーは平均粒径の異なるトナー処方1(粒径7.0μm、分散度1.30、凝集度は45%、体積固有抵抗は8.5×10E9Ωcm、平均円形度は0.95)と、トナー処方8(は粒径4.0μm、分散度1.30、凝集度は35%、体積固有抵抗は1.8×10E9Ωcm、平均円形度は0.97)を使用した。
その結果を表10に示す。
以上の結果より分散度は1.3以下が好ましい。分散度が1.3を越えると粒状性が悪化する。トナー粒径が不揃いになるため、帯電量のバラツキが発生し、現像、転写工程で悪影響がでる。転写工程においては、トナー層の層厚と表面が均一とはならないため、トナーと転写紙や感光体との接触が不均一となり、転写効率が低下する為、転写電流を大きく設定する事が必要となり、分離時の放電・リークが増大する。
(実施例6)
実施例1と同じ方法で、トナー処方1〜8のトナーを用いて現像剤を作製した。この時のキャリアは重量平均粒径50μの球形フェライトを用い、表面にシリコーン樹脂をコートし熱乾燥しキャリアを用いた。現像剤濃度はキャリアに対し5.0w%混合した。
転写の加圧力は3N/cm、転写電流は1.0μA/cmに設定し図4のテストチャートをプリントした。使用した転写紙はType6000(株式会社リコー製)であり、評価は転写効率、転写チリで確認した。
結果:上表11からトナーの凝集力が転写効率に影響を与えている。トナー体積抵抗が低いと転写率に影響するが、転写チリには大きく関係しない。トナー硬度が高いほど転写チリには有利だが、トナー凝集力との関係で加圧力を変更しないと改善されない。例えば、トナー処方No3の場合は転写電流を「1.0μA/cm→0.8μA/cm」にする事で転写チリランクは「△→○」に改善された。
表5及び上表11からトナー凝集度は20〜50%が適当であり、トナーの体積抵抗は1×10E9Ωcm以上が良いことが明らかである。
各種画像の粒状度を示すグラフである。 本実施の形態にかかる画像形成装置の構成を概略的に示す図である。 加圧転写を説明する構成図である。 粒度計測定箇所を示すテストチャートである。 転写ローラの印加電流を示すグラフである。 転写時のドット形状を従来と比較して示す図である。 ドット幅比と平均粒状度との関係を示すグラフである。 現像装置の構成を示す図である。 トナー付着状態の写真の図である。 定着後のトナー付着状態の写真の図である。
符号の説明
1 感光体(像担持体)
4 現像手段
5 転写搬送手段(転写手段)
52 転写ローラ

Claims (6)

  1. 現像手段で像担持体上に形成した粉体トナーのトナー画像を転写手段で転写材に転写する画像形成装置において、転写手段は転写後のドット面積に対する現像後の像担持体上ドット面積の比が0.8〜1.1としてあり、現像手段は現像後の像担持体上トナー高さが平均トナー粒径の2倍以上5倍以下としていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 転写手段は、表面に硬度60度以下の弾性体を有する転写ローラを備え、像担持体と転写ローラの速度比が0.95〜1.05の等速転写とし、転写後のドット面積に対する現像後の像担持体上ドット面積の比が1.1以下としてあり且つ転写圧を1.0〜3.0N/cmとしていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 現像手段は、現像ギャップを0.3〜0.5mmのギャップで現像し、現像剤中トナーのトナー粒径の分散度が1.3以下のトナーであって、トナーの平均円形度が0.95以上であるトナーを使用して、現像工程通過後の像担持体上トナー高さが平均トナー粒径の2倍以上5倍以下としてあることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 現像ギャップを0.3〜0.5mmのギャップで現像し、現像剤中トナーのトナー粒径の分散度が1.3以下のトナーであって、トナーの平均粒径度が4〜7μmであって、トナーの平均円形度が0.95以上であるトナーを使用して、現像後の像担持体上トナー現像量を0.4mg/cm以上0.9mg/cm以下としてあることを特徴とする請求子1に記載の画像形成装置。
  5. 転写手段に印加する電流は転写手段と像担持体とに挟持された転写材がリークする電流以下であって、静電転写が可能な電流以上の電流であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  6. トナーの凝集度が20〜50%であり、トナーの体積固有抵抗が1×109Ωcm以上の絶縁性トナーであることを特徴とする請求項1、3及び4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014130362A (ja) * 2004-10-20 2014-07-10 Canon Inc 画像形成装置及び画像形成方法
JP2016184036A (ja) * 2015-03-25 2016-10-20 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
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