JP2005084561A - 微細パターン形成体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一般的な微細パターンが形成された微細パターン形成体を提供すること、およびそのような製品の製造を可能にする微細パターン形成体の製造方法を提供することを課題とするものである。
【解決手段】微細成型用型と基材の間に離型剤を配合した電離放射線硬化性樹脂組成物を適用し、電離放射線を照射した後、微細成型用型を剥離することにより、基材2上に、前記電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物から構成され、幅が1μm以下で、かつ、高さ/幅が1以上、より好ましくは3以上、最も好ましくは5以上の多数の凸部3aが配列した微細パターン層3を積層して微細パターン形成体を得ることができた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、樹脂等で構成された微細パターンを有する微細パターン形成体、および、微細成型用型と光硬化性樹脂等を用いて微細パターン形成体を製造する製造方法に関するものである。
IC、LSIを製造するためのフォトマスクをより微細に形成する目的で、感光性樹脂を利用してレジストパターンを形成し、エッチング性の金属薄膜をエッチングすることが種々検討されている。
一方、光学的な用途においても、例えば、計算機ホログラム、液晶の配向膜、微細なレンズ面を形成する必要性が高まっているため、より精度の高い型を製造して使用し、樹脂を所定の形状になるよう成型する必要がある。
従来、レリーフホログラムの複製に際して、感光性樹脂に対し物体光と参照光とを用いた干渉露光を行なった後、現像することにより、ホログラムの微細な干渉縞を微細な凹凸として記録し、このようにして得られた微細な凹凸を有する面を型面として用い、あるいはさらに、紫外線硬化性樹脂を用いて型面を複製し、複製したものにメッキ等を施すことにより、レリーフホログラム複製用の金型を製造する等が行なわれていた(例えば、特許文献1。)。
特開平5−35173。
しかし、この方式はホログラムや回折格子の複製に利用できるのみで、一般的な微細パターンを形成することはできなかった。
従って、本発明においては、一般的な微細パターンが形成された微細パターン形成体を提供すること、およびそのような製品の製造を可能にする微細パターン形成体の製造方法を提供することを課題とするものである。
課題を解決するための第1の発明は、樹脂を主体として構成され、少なくとも表面近傍に離型剤を含有しており、幅が1μm以下で、かつ、高さ/幅が1以上の多数の凸部が配列した微細パターン層が基材上に積層されていることを特徴とする微細パターン形成体に関するものである。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記離型剤が変性シリコーンであることを特徴とする微細パターン形成体に関するものである。
第3の発明は、第1の発明において、前記離型剤が非反応性変性シリコーンであることを特徴とする微細パターン形成体に関するものである。
第4の発明は、第1〜第3いずれかの発明において、前記凸部を、幅が1μmを超える前記凸部とは異なる幅の凸部上に有することを特徴とする微細パターン形成体に関するものである。
第5の発明は、第1〜第4いずれかの発明において、前記微細パターン層が三次元架橋した樹脂で構成されていることを特徴とする微細パターン形成体に関するものである。
第6の発明は、エッチング性基板からなり、幅が1μm以下で、かつ、深さ/幅が1以上の多数の凹部が配列した型面を有する微細成型用型と、前記微細成型用型とは別の基材を準備し、前記微細成型用型と前記基材との間に離型剤を含有する電離放射線硬化性樹脂組成物を適用し、適用後、電離放射線の照射により、前記電離放射線硬化性樹脂組成物を硬化させると共に、前記基材に接着させ、その後、前記微細成型用型を剥離することにより、基材上に、前記電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物から構成され、少なくとも表面近傍に離型剤を含有し、幅が1μm以下で、かつ、高さ/幅が1以上の多数の凸部が配列した微細パターン層を積層することを特徴とする微細パターン形成体の製造方法に関するものである。
第7の発明は、第6の発明において、前記離型剤が変性シリコーンであることを特徴とする微細パターン形成体の製造方法に関するものである。
第8の発明は、第6または第7の発明において、前記離型剤が非反応性変性シリコーンであることを特徴とする微細パターン形成体の製造方法に関するものである。
第9の発明は、第6〜第8いずれかの発明において、前記微細成型用型として、前記型面がリエッチングされたものを準備することを特徴とする微細パターン形成体の製造方法に関するものである。
第1の発明によれば、最小単位を凸部とすることにより、種々の微細パターンの形成が容易であり、また表面近傍に離型剤を含有したものとすることにより製造が容易で、かつ表面が汚れにくい微細パターン形成体を提供することができる。
第2または第3の発明によれば、第1の発明の効果に加え、離型剤をシリコーン系離型剤としたことにより、製造がより容易で、表面の離型性の高い微細パターン形成体を提供することができる。
第4の発明によれば、第1〜第3いずれかの発明の効果に加え、異なる凸部が複合されていてより複雑な微細パターン形成体を提供することができる。
第5の発明によれば、第1〜第4いずれかの発明の効果に加え、微細パターン層が三次元架橋した樹脂で構成されているので、微細パターン層の物理的性状もしくは化学的性状が優れた微細パターン形成体を提供することができる。
第6の発明によれば、幅と高さを規定した型面を有する微細成型用型を用い、別の基材との間に離型剤を含有する電離放射線硬化性樹脂組成物を介して電離放射線を照射したのち、剥離することにより、種々の微細パターンの形成が容易であり、脱型の際の凸部の破損を少なくすることが可能な微細パターン形成体の製造方法を提供することができる。
第7または第8の発明によれば、第6の発明の効果に加え、離型剤としてシリコーン系離型剤を用いたので、脱型の際の凸部の破損をより一層少なくすることを可能にし、表面の離型性の高い微細パターン形成体を得ることが可能な微細パターン形成体の製造方法を提供することができる。
第9の発明によれば、第6〜第8いずれかの発明の効果に加え、微細成型用型として型面がリエッチングされたものを用いるので脱型の際の型離れ性の改善された、微細パターン形成体の製造方法を提供することができる。
本発明の微細パターン形成体1は、図1(a)に例示するように、基材2上に幅に比して高さの高い凸部3aが多数配列した微細パターン層3が積層された積層構造を有しているものである。基材2は、ガラス、石英ガラス、もしくはシリコンウェハー等の無機質板、プラスチック板、もしくはプラスチックフィルムであり、透明であっても不透明であってもよいが、後に説明するように、製造時に基材2側から電離放射線を照射する場合には、透明であることが好ましい。凸部3aは樹脂、好ましくは硬化性樹脂の硬化物を主体として構成されたものであり、最も好ましくは三次元架橋した樹脂で構成されたものである。硬化性樹脂の硬化物、好ましくは三次元架橋した樹脂で構成されたものである場合、物理的性状もしくは化学的性状が優れている。また、微細パターン層3は、少なくとも表面近傍に離型剤を含有したものである。ここで、表面近傍に離型剤を含有するとは、表面に離型剤の層を有するものであっても、あるいは表面近傍の離型剤濃度が内部の離型剤濃度より高い状態であってもよい。勿論、離型剤を凸部3aの全体に含有していてもよい。さらに凸部3aは必要に応じて着色されたり、充填剤等の添加剤が配合されたもので構成されていてもよい。
凸部3aは、図1(a)に例示するように、互いに離れた独立なものであることが好ましいが、後述するように微細成型用型を用いて凸部3aを作成する際には、図1(a’)に示すように、実際には、厚みのごく薄い基部3bが各凸部3a間の基材2上に形成されるので、微細パターン形成体1はこのような凸部3aの間に基部3bを有する形状であってもよい。また、これらの凸部3aを、基体2上に形成された凸部3aよりも幅の広い、幅が1μmを超える別の凸部上に有していてもよく、異なる凸部が複合された、より複雑な微細パターン形成体とすることができる。
微細パターン層3は、図1(b)に平面図で例示するように、長い線状の平面形状を有する凸部3aが配列したものであってもよく、線としては、直線以外の曲線であってもよい。また、微細パターン層3は、図1(c)に平面図で例示するように、点状の凸部3aが配列したものであってもよい。あるいは図示しないが、短い線が多数配列したものであってもよいし、これらの種々の平面形状の凸部3aどうしが適宜に混在したものであってもよい。図1(b)もしくは図1(c)のいずれを引用して説明した平面形状の微細パターン層3も、凸部3aの間に基部を有していてよい。
図1(a)もしくは図1(b)に表われるような凸部3aの断面の幅(左右方向の寸法)および高さ(上下方向の寸法、基部3bを有する場合は、基部の図中上面からの寸法である。)は、幅が好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5μm以下であり、下限は、小さければ小さいほどよいが、後に述べるような成型用型の製造上、好ましくは0.05μm以上、より好ましくは0.1以上である。本発明における凸部3aは互いに離れていることが好ましく、ピッチとしては、特に限定されないが、幅をwとするとき、1.2w〜10w程度である。
本発明の凸部3aの高さは、用途にもよるが、高さ/幅で表した値が1以上であることが好ましく、より好ましくは3以上であり、最も好ましくは5以上である。高さ/幅は大きくてもよいが、実用的な観点から、10以下であることが好ましい。凸部3aの高さ/幅が2以上であれば、レリーフホログラムや各種デバイス用の配線の形成ができる。凸部3aの高さ/幅が3〜5程度であれば、液晶用の配向膜の形成ができるので、液晶ディスプレイ用基板に適用でき、あるいは、偏光フィルムの形成もできる。さらに、凸部3aの高さ/幅が5以上であれば、CG(コンピュータグラフィック)ホログラムにおける複製用型の凹部(断面が階段状である。)の最深部に相当する部分の再現もできる。
凸部3aの断面形状は、図1(a)では長方形で示しており、長方形であることが好ましいことも多いが、テーパーを有し、基材2から離れるほど幅が小さくなるものであってもよい。また、凸部3aの頂部は、全体が曲面で構成されていても、あるいは角丸であってもよい。
上記のような平面形状、大きさ、配列を有する凸部3aは、原則的には種々の製造方法によって製造し得るが、次に説明するような微細成型用型を利用した成型によって製造することが製造効率上、好ましい。
図2は、凸部3aを形成するための微細成型用型、即ち、多数の凹部13が配列した基板11を得る過程を示すもので、実際には、多数の凹部13が基板11上に配列しているが、図では、便宜上1個の凹部13を示す。凹部13は、エッチング性の素材、例えば石英ガラス等からなる基板11が、上面に形成されたクロム等のマスク12をレジストとしてエッチングされて形成されたものである。マスク12は、例えば、一面に設けられたクロムの薄膜を、フォトレジストを用いてレジストパターンを積層し、エッチングすることにより形成される。凹部13の断面形状は、理想的には長方形の上辺を欠いた図形であるべきだが、実際には、図1(a)に示すように、マスク12の開孔部からエッチング液を作用させてエッチングを行なうと、基板11の厚み方向(図の上下方向)にエッチングが進行するのに加えて、幅方向(図の左右方向)にもエッチングが進行するから、マスク12の開口部の直下では、基板11の凹部13の開口部の幅が、マスク12の開口部の幅よりも広くなり、結果として、マスク12が開口部にひさし状にかぶさっており、また、凹部13の底部付近では、厚み方向および幅方向にエッチングが進行して、角丸となっている。なお、微細成型用型は、シリコンウェハーを基板11として製造することもできる。
ここで、マスク12の開口部の幅が、基板11の凹部13の開口部の幅より大きい場合には、このような断面形状を有する基板11を利用して成型を行なうと、成型物を脱型する際に、成型物の形状を維持したまま引き抜くことができず、マスク12の開口部付近で成型物が破損し、成型物の一部が凹部13に残存する結果を招く。
そこで、脱型を容易にする目的で、マスク12を除去することが好ましく、図2(b)に示すように、酸を用いてマスク13を除去することにより、脱型の容易性が増す。しかし、その状態でもなお、マスク12の直下よりもやや下方の凹部の内部の方が幅が広いため、マスク12を除いた状態でも、改善はされるものの、依然として成型物の脱型が完全には行なえない状態である。
そこで、マスク12を除いた後、基板11の凹部13を有する側を、フッ酸を用いて再度エッチング(リエッチング)することにより、凹部13の開孔部付近の開孔部に向かってせりだした部分を除去すれば、凹部13の底側から開口部側に向かって、次第に幅が広くなった、脱型に適した断面形状の凹部13’を形成することができるので、このような凹部13’を備えた基板11を微細成型用型10として使用することが好ましい。
具体的に上記のような脱型に適した断面形状の凹部13’が多数配列した微細成型用型10を用い、本発明の微細パターン形成体1を得るためには、まず、微細成型用型10を準備し(図3(a))、次に、その凹部13’を有する側と、基板11とは別の基材2、ここでは透明基材、との間に紫外線硬化性樹脂14等の流動性のある樹脂組成物を適用してはさみ、基板11と透明基材2とを密着させる(図3(b))。実際には、凹部13’以外の部分にも紫外線硬化性樹脂14の薄い層が形成される。
続いて、密着させたものの透明基材2側より紫外線を照射して、紫外線硬化性樹脂14を硬化させると共に透明基材2に接着させる(図3(c))。その後、微細成型用型10を透明基材15から剥離することにより、凹部13’に対応する凸部3aが透明基材2上に配列した微細パターン形成体1を得ることができる(図3(d))。実際には、凸部3a以外の部分にも紫外線硬化性の硬化物の薄い層(図中の基部3b)が形成される。なお、基板11と基材2とは、少なくとも、いずれか一方が透明であればよく、紫外線照射は、いずれか透明な側から行なわれる。
成型に用いる樹脂組成物としては、電離放射線硬化性のもの、即ち、紫外線硬化性や電子線硬化性のものでもよいし、または熱硬化性のものでもよいが、電離放射線硬化性樹脂組成物を用いると、硬化を行なわせるのに、電離放射線を短時間照射すれば済む利点がある。本発明においては、微細成型用型の凹部13’は、既に述べたような微細なものであるので、凹部13’中への樹脂組成物の流入が容易になるよう、粘度の低いものを用いることが好ましく、このため、成型に用いる樹脂組成物としては、樹脂を比較的多量の有機溶剤もしくはモノマー等の低粘度の物質を含むもので溶解したものであることが好ましい。成型に用いる樹脂組成物は、既に述べたように、必要に応じて着色されたり、充填剤等の添加剤が配合されたものであってもよい。
成型に用いる樹脂組成物の構成成分は、脱型の際に凸部3aが破損したり、製品となった後の凸部3aの物理的もしくは化学的特性を確保する意味で、単に剛直でもろいものよりも、しなやかさを有するものを含むことが好ましく、例えば、ウレタン結合を有し、ウレタン樹脂の特性を有するものを含むことが好ましい。樹脂組成物として電離放射線硬化性のものを用いる場合には、末端にアクリレート基を有するウレタン化合物を使用し、多官能アクリレート等で溶解して低粘度としたものを使用すると、微細成型用型10の凹部13’への樹脂組成物の流入が容易であり、硬化後の脱型の際の破損が少ない上に、得られる製品において凸部3aの物理的もしくは化学的特性の確保が容易になるので、好ましい。
成型に用いる樹脂組成物としては、離型剤を配合したものを使用することが好ましく、離型剤を配合することにより、成型後、微細成型用型を脱型する際に、微細成型用型を剥離するのに要する力(剥離力)を小さくすることができ、脱型を容易にする上、成型された凸部3aが破損することを防止できる利点もある。
離型剤としては、ワックス系、シリコーン化合物系、もしくはフッ素化合物等を挙げることができる。本発明における離型剤は、樹脂組成物中に配合して適用され、成型の際に型面に接する必要があることから、樹脂組成物中の他の成分との親和性が過度ではないものを用いることが好ましく、ジメチルシリコーンオイルを種々の置換基で置換した変性シリコーンを使用することがより好ましい。変性シリコーンとしては、反応性変性シリコーンである、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、もしくはアルコール変性のものか、または、非反応性変性シリコーンである、ポリエーテル変性、メチルスチリル変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、親水性特殊変性、高級アルコキシ変性、高級脂肪酸含有、もしくはフッ素変性のものがある。
成型に用いる樹脂組成物として電離放射線硬化性樹脂組成物を使用する場合、離型剤として反応性変性シリコーンを配合すると、電離放射線の照射を受けた際に、電離放射線硬化性樹脂やモノマー等との反応が起こるので、離型剤として配合したシリコーンが表面に出てくることが阻害されやすいので、電離放射線硬化性樹脂組成物を使用する場合には、非反応性変性シリコーンを離型剤として配合したものが好ましい。
離型剤は、樹脂組成物全体の質量100に対し、0.01〜2程度を配合することが好ましく、離型剤の配合量が下限未満であると、脱型を円滑にする効果が乏しくなり、また、上限を超えると、得られる凸部3aがもろくなったり、樹脂組成物が電離放射線硬化性樹脂組成物であるときには、電離放射線を照射した際の硬化が充分に行なわれない。
厚みが6.35mmの合成石英基板上に厚みが0.11μmのCr層を形成したものの上にフォトレジスト層を形成し、所定のパターン状露光および現像を経てレジストパターンを形成した後、レジストパターンを利用してCr層のエッチング、続いて石英基板のドライエッチングを行なった後、レジストパターンを溶解除去して、幅が0.1μmで、深さが0.5μmの溝が幅方向に0.4μmのピッチで配列した凹状溝を形成した後、酸でエッチングして、Cr層を除去し、さらにフッ酸処理して、凹状溝の開口部を腐食させ、開口部を滑らかにして、成型用型を製造した。この成型用型の凹状溝の断面は、図2(c)に示すものに相当し、凹状溝の両側の壁の主要部(底部付近および開口部付近を除く部分)は、いずれも80°の傾斜をなしており、凹状溝の底から上に向かうにつれ、順次幅が広くなったものである。
紫外線感光性の成型用樹脂組成物(1)として次の組成のものを準備した。
成型用樹脂組成物(1)
・ウレタンアクリレート………………………………………………………………35部
(日本合成化学工業(株)製、品名;「ゴーセラックUV−7500B」)
・1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬(株)製)……………35部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成(株)製)………………10部
・ビニルピロリドン(東亞合成(株)製)…………………………………………15部
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン……………………………………2部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、品名:「イルガキュア184」
・ベンゾフェノン(日本化薬(株)製)………………………………………………2部
・ポリエーテル変性シリコーンオイル…………………………………………………1部
(GE東芝シリコーン(株)製、品名;「TSF4440」
上記のように製造した成型用型を用いて、凹状溝を有する側に前段落の成型用樹脂組成物を滴下し、アンカー処理を施した厚みが1.1mmのソーダガラスを、その処理面側が成型用型側となるようにして重ね合せた後、成型用型側より高圧水銀灯を用いて、170mJ/cm2(365nm)の条件で紫外線照射して、間の成型用樹脂組成物を硬化させた。その後、成型用型を凹状溝の断面が見えるみえる側より反対側に向かって、凹状溝と平行な方向に(製品で言えば、図1(b)の基材2の下辺側より上辺側に向かうよう)、成型用型を剥離して、本発明の微細パターン形成体を得た。得られた微細パターン形成体にはパターンの欠落がなく、また、剥離した成型用型の凹状溝内には、硬化した成型用樹脂組成物の残留は無かった。
比較例
紫外線感光性の成型用樹脂組成物(2)として次の組成のものを準備して用いた以外、実施例1と同様に行なって本発明の微細パターン形成体を製造したところ、成型用型の剥離に必要な力が、実施例1におけるよりも大きく、剥離するのに時間を要した。
成型用樹脂組成物(2)
・ウレタンアクリレート………………………………………………………………35部
(日本合成化学工業(株)製、品名;「ゴーセラックUV−7500B」)
・1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬(株)製)……………35部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成(株)製)………………11部
・ビニルピロリドン(東亞合成(株)製)…………………………………………15部
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン……………………………………2部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、品名:「イルガキュア184」
・ベンゾフェノン(日本化薬(株)製)………………………………………………2部
紫外線感光性の成型用樹脂組成物(3)として、アルコール変性シリコーンオイル(反応性変性シリコーンである。)を配合した次の組成のものを準備して用いた以外、実施例1と同様に行なって本発明の微細パターン形成体を製造したところ、実施例1で微細パターン形成体を得た場合とくらべ、剥離力がやや大きくなったものの、得られた微細パターン形成体にはパターンの欠落がなく、また、剥離した成型用型の凹状溝内には、硬化した成型用樹脂組成物の残留は無かった。
成型用樹脂組成物(3)
・ウレタンアクリレート………………………………………………………………35部
(日本合成化学工業(株)製、品名;「ゴーセラックUV−7500B」)
・1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬(株)製)……………35部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成(株)製)………………11部
・ビニルピロリドン(東亞合成(株)製)…………………………………………15部
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン……………………………………2部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、品名:「イルガキュア184」
・ベンゾフェノン(日本化薬(株)製)………………………………………………2部
・アルコール変性シリコーンオイル……………………………………………………1部
(GE東芝シリコーン(株)製、品名;「TSF4570」
上記の実施例1、実施例2、および比較例における成型用型の凹状溝と得られた凸部における幅、成型用型の凹状溝の深さと得られた凸部の高さとの関係、および剥離力を次の「表1」に示す。「表1」の数値は、剥離力がg/cmを単位とし、その他は、いずれもμm単位である。なお、剥離力は、紫外線照射の後、シリコンウェハーの外側の端、および成型用型の外側の端ににセロハンテープを貼ってつまみを作り、0.2m/min.の速度で垂直方向に引っ張りって測定してた得られたものである。
Figure 2005084561
本発明のパターン形成体は、回折格子やホログラム等の光学素子、反射防止膜、液晶配向膜、もしくは電子ペーパー用凹凸基材等のほか、凸部を針状として多数配列した構造として注射針代替品、もしくは医療用電極等に利用することができる。
本発明の微細パターン形成体を示す図である。 微細成型用型を製造する過程を示す図である。 微細成型用型を用いた微細パターン形成体の製造方法を示す図である。
符号の説明
1 微細パターン形成体
2 基材
3 微細パターン(3a;凸部)
10 微細成型用型
11 基板
12 マスク
13 凹部
14 光硬化性樹脂

Claims (9)

  1. 樹脂を主体として構成され、少なくとも表面近傍に離型剤を含有しており、幅が1μm以下で、かつ、高さ/幅が1以上の多数の凸部が配列した微細パターン層が基材上に積層されていることを特徴とする微細パターン形成体。
  2. 前記離型剤が変性シリコーンであることを特徴とする請求項1記載の微細パターン形成体。
  3. 前記離型剤が非反応性変性シリコーンであることを特徴とする請求項1記載の微細パターン形成体。
  4. 前記凸部を、幅が1μmを超える前記凸部とは異なる幅の凸部上に有することを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか記載の微細パターン形成体。
  5. 前記微細パターン層が三次元架橋した樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4いずれか記載の微細パターン形成体。
  6. エッチング性基板からなり、幅が1μm以下で、かつ、深さ/幅が1以上の多数の凹部が配列した型面を有する微細成型用型と、前記微細成型用型とは別の基材を準備し、前記微細成型用型と前記基材との間に離型剤を含有する電離放射線硬化性樹脂組成物を適用し、適用後、電離放射線の照射により、前記電離放射線硬化性樹脂組成物を硬化させると共に、前記基材に接着させ、その後、前記微細成型用型を剥離することにより、基材上に、前記電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物から構成され、少なくとも表面近傍に離型剤を含有し、幅が1μm以下で、かつ、高さ/幅が1以上の多数の凸部が配列した微細パターン層を積層することを特徴とする微細パターン形成体の製造方法。
  7. 前記離型剤が変性シリコーンであることを特徴とする請求項6記載の微細パターン形成体の製造方法。
  8. 前記離型剤が非反応性変性シリコーンであることを特徴とする請求項6または請求項7記載の微細パターン形成体の製造方法。
  9. 前記微細成型用型として、前記型面がリエッチングされたものを準備することを特徴とする請求項6〜請求項8いずれか記載の微細パターン形成体の製造方法。
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