JP2005084358A - アクチュエータ装置 - Google Patents

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一男 鈴木
Shigeru Futagami
茂 二上
Takashi Abe
隆 阿部
Toshiaki Fukushima
敏明 福島
Takahiro Kawada
高弘 川田
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Abstract

【課題】回転軸を支持する部分における恒常的な摩擦損失を低減できるアクチュエータ装置を提供すること。
【解決手段】回転軸に位置決め部材を配し、この回転体の回転方向と回転軸方向の両方の位置を規制するために、前記位置決め部材を導く案内部と、その案内部に導かれ規制された位置で安定状態とする姿勢安定部とを位置規制板の一端側に設けることで、回転体が第1の姿勢から第2の姿勢へ移動する際には、位置決め部材が姿勢安定部から脱して第2の姿勢で静止し、回転体が第2の姿勢から第1の姿勢へ移動する際には、位置決め部材が案内部に導かれて姿勢安定部で前記第1の姿勢にて静止できるようにした。これにより、回転軸のアキシャル方向での恒常的位置決め部材が必要なくなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回転軸を有する回転体と、回転体の姿勢(位置)を変化させ且つその変化させた位置に保持する駆動手段とを備えたアクチュエータ装置に関する。
デジタル情報の通信量が膨大になるとともに、光ファイバー通信網が拡充されてきた。この光ファイバー通信網における通信回線を切り換えるためや、障害が発生したときに予備回線に切り換えるため光スイッチが使用される。そのために、高速に、且つ高精度な変位を得ることができるアクチュエータ装置が望まれている。そのアクチュエータ装置を光スイッチに応用するためには、10数ms程度の可動速度、±1μm程度のミラー位置決め精度を有することが必要とされ、様々な方法が提案されている。それら方式の中で、機械式光スイッチは、ファイバーやミラー(または遮蔽板)を機械駆動することにより、直接光の伝播方向を変えることができるため、他の方式の光スイッチに比べてスイッチ内部における光損失やクロストークが小さい等の利点を有し、光スイッチに適用できる最も有望な技術として実用化が進んでいる。
その技術分野における背景技術として、光スイッチ部とアクチュエータ部を有する機械式光スイッチ技術である、ミラー駆動型機械式2×2光スイッチが開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、2×2光スイッチとして使用でき、光スイッチ部が共通の構成であり、アクチュエータ部のみが異なる構成である他の背景技術の一例として、機械式光スイッチに適用可能なアクチュエータ装置がある。この背景技術に関して図5を用いて詳細に説明する。
まず始めに、本図面における光スイッチを構成する光ファイバ部3について説明する。
この光ファイバ部3は、レンズの光軸対称に一対の光ファイバ101,103を配置した第1のコリメータレンズ組立105と、一対の光ファイバ107、109を配置した第2のコリメータレンズ組立111を配置し、その第1及び第2のコリメータレンズ組立105、111を対向させて光軸を一致させる。その際に第1及び第2のコリメータレンズ組立105、111は、光ファイバ101と光ファイバ109、光ファイバ103と光ファイバ107とが互いに交差して光学接続するように配置して支持されている。
次に、アクチュエータ部5について説明する。
アクチュエータ部5は、任意のサイズの筐体1内に配置されており、回転軸15は、筐体1の底面41に設けられた一対の回転軸保持部43と、筐体1に固定された軸押さえバネ13とで挟持されることによって、回転軸保持部43に回転自在に支持されている。さらに、回転軸15は、その一端がブロック47に突き当たり、他端がスラストバネ49により一定圧が加えられることで、アキシャル方向(回転軸方向)に支持されている。その回転軸15の中央部には、永久磁石よりなるローター磁石17及び取付部45が挿入固定されている。これら回転軸15、ローター磁石17及び取付部45で回転体7を構成している。
このアクチュエータ部5は、電磁軟鉄等の磁性材料である第1のヨーク23及び第2のヨーク27を備える。第1のヨーク23は、複数の部品を組み合わせて磁気的な結合がされており、ローター磁石17が第1のヨーク23に引きつけられる力の磁気吸引力である保持力により、回転体7を後述する第1の姿勢位置に自己保持(姿勢保持)することができる。
同様に、第2のヨーク27は、複数の部品を組み合わせて磁気的な結合がされており、ローター磁石17が第2のヨーク27に引きつけられる力の磁気吸引力である保持力により回転体7を後述する第2の姿勢位置に自己保持(姿勢保持)することができる。
以上の構成により、目的の位置で自己保持させる姿勢保持手段を得ることができる。
第1のヨーク23には、第1の励磁用コイル25が巻回されており、第1の磁気回路部9を構成する。この第1の磁気回路部9は、回転体7を第1の姿勢位置から後述する第2の姿勢位置へ移行させるだけの回転力を生じさせることにより、第1の姿勢位置で自己保持状態にある回転体7を第2の姿勢位置まで移動させる。
第2のヨーク27には、第2の励磁コイル29が巻回されており、第2の磁気回路部11を構成する。この第2の磁気回路部11は、回転体7を第2の姿勢位置から後述する第1の姿勢位置へ移行させるだけの回転力を生じさせることにより、第2の姿勢位置で自己保持状態にある回転体7を第1の姿勢位置まで移動させる。
なお、第1の磁気回路部9及び第2の磁気回路部11は、筐体1にねじ等(図示せず)で固定されている。そして第1の励磁用コイル25の端子及び第2の励磁用コイル29の端子は、端子ピン(図示せず)またはFPC(図示せず)に接続され、筐体1外部に取り出されて外部との電気的な接続を行い、アクチュエータ装置を制御する。以上の構成により、アクチュエータ装置の駆動手段を構成する。
次に、図6を用いて回転体7について詳細に説明する。
回転体7は、回転軸15にローター磁石(図示せず)及び取り付け部45が接着あるいは圧入等で固定されている。そして、回転体7は、筐体1の底面41上に設けられた2つの回転軸保持部43と筐体1に固定された軸押さえバネ(図示せず)とで挟持されることによって回転軸保持部43に回転自在に支持されている。また、筐体1の底面41上に回転軸中心から距離をおいた位置に第1の回転規制部57、第2の回転規制部59が設けられている。
次に、アクチュエータ部5の回転規制構造について説明する。
ローター磁石17を含む回転体7が第1の姿勢位置に自己保持されている状態を、図7Aを用いて説明する。なお、ローター磁石17は、図に示す方向に2極に着磁されており、符号21は回転体7に設けられた反射ミラー面であり、符号35は光経路である。
図7Aに示すように、第1のヨーク23の一端31はローター磁石17のN極近傍に位置し、他端33はローター磁石17のS極近傍に位置している。回転軸15は、筐体1の底面41に設けられた回転軸保持部43に回転自在に支持され、上から軸押さえバネ13で押さえ付けられている。さらに、筐体1の底面41には、回転体7を構成する取付部45の第1の当接部53と接触できる位置に、第1の回転規制部57が配設されている。
次に、回転体7が第1の姿勢位置に自己保持されているときの磁気回路を図7Bを用いて説明する。
ローター磁石17のN極から生じた磁束は、空隙を通り最も近くにある磁性材である第1のヨーク23の一端31へと流れ、第1のヨーク23を通り第1のヨーク23の他端33へ向かって流れ、第1のヨーク23の他端33から空隙を通りローター磁石17のS極へと流れる。
この図7Bに示すような磁束の流れにより閉磁路が形成され、ローター磁石17と第1のヨーク23との間に磁気吸引力が生じることで、回転体7は第1の姿勢位置に自己保持される。この図に示す回転体7が第1の姿勢位置に保持された状態では、光ファイバーを
通過する光経路35の光を、反射ミラー面21によって反射する状態を保持することができる。
次に、回転体7が第2の姿勢位置に自己保持されている状態について図8Aを用いて説明する。
第2のヨーク27の一端37は、ローター磁石17のN極近傍に位置し、他端39はローター磁石17のS極近傍に位置している。さらに、筐体1の底面41には、回転体7を構成する取付部45の第2の当接部55と接触できる位置に第2の回転規制部59が配設されている。
次に、回転体7が第2の姿勢位置に自己保持されているときの磁気回路を図8Bを用いて説明する。
ローター磁石17のN極から生じた磁束は、空隙を通り最も近くにある磁性材である第2のヨーク27の一端37へと流れ、第2のヨーク27を通り第2のヨーク27の他端39へ向かって流れ、第2のヨーク27の他端39から空隙を通りローター磁石17のS極へと流れる。
この図8Bに示すような磁束の流れにより閉磁路が形成され、ローター磁石17と第2のヨーク27との間に磁気吸引力が生じることで、回転体7は第2の姿勢位置に自己保持される。この図に示す回転体7が第2の姿勢位置に保持された状態では、光ファイバーを通過する光経路35の光を透過させる状態に保持することができる。
特開2001−75026号公報(第9〜10頁、第6図)
しかしながら、以上説明した背景技術は以下の問題を有する。
この背景技術に示した構成では、回転体7が第1の姿勢位置と第2の姿勢位置の間を回転揺動する際、回転軸15の一端はブロック47と摺動し、回転軸15の他端はスラストバネ49と摺動する。このとき発生する摩擦力は、回転体7の回転を妨げる力であり、回転している間常に作用することとなる。すると、回転体7にそれだけ余計な駆動力を与えなければならないので、アクチュエータ装置における低消費電力化をする上での障壁となっていた。
本発明の目的は上記課題を解決した、回転軸を支持する部分における恒常的な摩擦損失を低減できるアクチュエータ装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のアクチュエータ装置においては、下記記載の構成を採用している。
本発明のアクチュエータ装置は、回転軸と、その回転軸に設けた所定の形状の位置決め部材を有する回転体と、回転体の回転方向と回転軸方向の両方の位置を規制するために設けた、位置決め部材を導く案内部と、その案内部に導かれ規制された位置で安定状態とする姿勢安定部とを、一端側に設けた位置規制板と、回転体の一端が位置規制板の一端と当接した第1の姿勢に、または回転体の他端が位置規制板の他端と当接した第2の姿勢に、それぞれ自己保持させる姿勢保持手段と、回転体を第1の姿勢から第2の姿勢へ、または第2の姿勢から第1の姿勢へ移動させる駆動手段とを備え、回転体が第1の姿勢から第2の姿勢へ移動する際には、位置決め部材が姿勢安定部から脱して第2の姿勢で静止し、回転体が第2の姿勢から第1の姿勢へ移動する際には、位置決め部材が案内部に導かれて姿
勢安定部で第1の姿勢にて静止できるようにしたことを特徴とする。
また、本発明のアクチュエータ装置は、先に示した案内面と姿勢安定部を、位置規制板の他端側にも設けることで、第2の姿勢においても、回転体の回転方向と回転軸方向の両方の位置を規制できるようにしたことを特徴とする。
さらに、本発明のアクチュエータ装置は、上端面に形成した凹部に回転体の回転軸を載せることで、その回転軸を回転可能に支持する回転軸保持部により回転体を支持しており、位置規制板を回転体の回転軸に対して回転軸保持部と反対の側に設けることで、駆動手段を作動させて回転体の一端または他端を位置規制板の一端または他端に当接させたとき、回転軸にはそれを回転軸保持部に向けて押し付ける方向の力が作用するようにしたことを特徴とする。
またさらに、本発明のアクチュエータ装置は、位置決め部材の形状と、姿勢安定部の形状が、互いに嵌合できる形状であることを特徴とする。
またさらに、本発明のアクチュエータ装置は、位置決め部材、または姿勢安定部の表面に、低摩擦性と耐摩耗性のいずれかまたは両方の機能を持たせた表面処理が施されていることを特徴とする。
またさらに、本発明のアクチュエータ装置は、姿勢保持手段が、回転体の一部を構成する永久磁石と、その永久磁石の一端付近から該永久磁石の他端付近まで延びた第1及び第2のヨークとを備え、回転体が第1の姿勢または第2の姿勢にあるとき、永久磁石と第1または第2のヨークとの間で閉磁路を形成することで、回転体を第1の姿勢または第2の姿勢に保持することを特徴とする。
またさらに、本発明のアクチュエータ装置は、回転体の一側方に一対の光ファイバーを光軸を合わせて対向配置し、回転体には遮蔽板またはミラー面を取り付けて、回転体が第1の姿勢にあるときは、遮蔽板またはミラー面は一対の光ファイバーの間の隙間に入り込み、また、回転体が第2の姿勢にあるときは、遮蔽板またはミラー面は一対の光ファイバーの間の隙間から外に出るように構成することで、光スイッチ機能が与えられていることを特徴とする。
本発明のアクチュエータ装置においては、背景技術で説明した装置の様に、回転軸の一端が突き当たるブロックや、回転軸の他端が一定圧を加えられているスラストバネを配する必要がないので、その部分における摺動は発生しない。したがって、アクチュエータ装置に本発明の構成を適用すれば、摩擦損失がなく、低消費電力化に大きな効果があることは明らかである。
さらに、本発明のアクチュエータ装置では、回転体の回転方向およびアキシャル方向において、良好な位置・姿勢再現性を実現することが可能で、かつ回転軸両端において、ブロックやスラストバネ等の部材を必要としない。したがって、部品数の削減が可能になり、組立工数の削減、ひいては製造コストの削減に大いに寄与するものである。
また、メカニカル光スイッチに本発明のアクチュエータ装置を適用すれば、回転軸両端部における摩擦損失を少なくすることができるので、背景技術で示した装置構成に比べ、より低い駆動電圧でも駆動することが可能となる。それにより、通常使用時の供給電圧に対してより大きな電圧マージンが取ることができるので、装置の連続切替え動作や間欠切替え動作の信頼性をより高くすることができるなどその効果は非常に大きいものである。
以下、図面を用いて本発明の一実施形態によるアクチュエータ装置の構成を説明する。図1は、本発明のアクチュエータ装置を機械式光スイッチに適用した場合の平面図である。なお、本図面における背景技術と同一の部材については同じ符号をつけて説明する。
本発明の機械式光スイッチに適用可能なアクチュエータ装置は、任意のサイズの筐体1内に、光ファイバー部3を配置する形態を採用している。この光ファイバー部3は背景技術で説明した構成と同一の構成を採用しているので、ここでの説明は省略する。
そして、アクチュエータ部5の主要部に関しても背景技術で説明した構成を採用しており、回転体7は、回転軸15とローター磁石17と取付部45により構成される。また回転軸15は、筐体1の底面41上に設けられかつ上端面に上方に開いたV溝を有する一対の回転軸保持部43上に載って、回転軸保持部43上に回転自在に支持されている。そして回転軸保持部43上に載った回転軸15は、各回転軸保持部43上にそれぞれ一端を固定された2個の軸押さえバネ13で上から押さえられ、回転軸保持部43の凹部から上方に抜け出ることが妨げられている。
そして、本発明のアクチュエータ部5の構成においては、回転軸15の両端にはアキシャル方向の位置を拘束する部材(背景技術で示した、軸押さえバネとブロック)は存在しない。また、回転軸15には、後段で詳細に説明する、回転体7の回転方向とアキシャル方向の両方の位置を規制するために設けた、ここでは図示しない位置決め部を設けている。さらに、位置規制板51は、回転軸15に対して回転軸保持部43と対向する位置に、筐体1に対して取り付けられている。そして、これも後段で詳細に説明する、回転体7に設けた位置決め部を導くための、ここでは図示しない案内部と、その案内部に導かれ規制された位置で安定状態とするための、ここでは図示しない姿勢安定部を、この位置規制板51の一端側に設けている。
まず、回転軸15に配した位置決め部、および位置規制板51に配する案内部および姿勢安定部の構成と、各部材の作用について図2Aを用いて説明をする。図2Aは、位置決め部61が姿勢安定部65から脱している状態で、回転体7が第2の姿勢位置にある状態を示している。
この図2Aに示すように、回転体7の一部品である取付部45の一端には、位置決め部61が配設されている。位置決め部61は、例えば一対の斜面からなる凸部を有しており、その斜面の交わる稜線が面取りされているのは、後述する斜面同士の接触を確実なものにするために設けられた逃げである。
一方、位置規制板51の一端側には姿勢安定部65と案内部63が配設されている。姿勢安定部65は、一対の斜面によって構成された凹部のうち、前述の位置決め部61と静止時に接触する部分である。この姿勢安定部65の形状は、位置決め部61と嵌合できる形状としてある。
また、案内部63は、姿勢安定部65の頂点から離れる方向の延長部分である。したがって、この案内部は、姿勢安定部65を挟み両側に存在することとなる。なお、位置決め部61がアキシャル方向の静止位置(第2の姿勢位置)において、案内部63の幅は、常に一定の位置で静止していないことを考慮して、位置決め部61の幅と、姿勢安定部65の開放端の幅に比べて広くしておく必要がある。
次に、本発明のアクチュエータ装置の特徴となる動作を図2Aおよび図2Bを用いて説明する。この動作は、回転体7が回転方向においてどのように後述する第1の姿勢位置に
位置決めされ、同時にどのように矢印Aのアキシャル方向にも位置決めされるかに係る。また、回転体7を動作させる駆動手段については、背景技術で説明した手段と同様であるのでここでの説明は省略する。
この図2Aに示す状態(第2の姿勢位置)から第1の姿勢位置(図2Bに示す状態)の方向へと回転すると、位置決め部61の凸部が案内部63に近づいてゆき、やがて位置決め部61は、案内部63と斜面同士で接触する。
仮に図2Aにおいて、位置決め部61が案内部63の図面上の左側の斜面と接触をしたとすると、図面上の右斜め上の方向に位置決め部61が滑って動いてゆき、図2Bに示すような位置決め部61と姿勢安定部65の斜面同士が嵌合する状態に移行する。この第1の姿勢位置では、回転方向の位置決めもされているし、アキシャル方向においても位置決めされていることがわかる。この作用を受けるために、案内部63の幅は、第2の姿勢位置でのアキシャル方向のずれを考慮した寸法に設定することが重要である。
これとは反対に、図2Aに示す第2の姿勢位置から回転を始めて、位置決め部61が案内部63の右側の斜面と接触を始めたとしても、位置決め部61が図面上の左斜め上の方向に動いてゆくだけの違いで、やはり位置決め部61は正しく位置決めされる。
また、第2の姿勢位置にあったとき、回転体7がアキシャル方向においてずれていない状態から回転体7の回転が始まったとすると、位置決め部61は案内部63に接触することなく、直接姿勢安定部65に嵌合するので、この場合も回転体7は、回転方向およびアキシャル方向に正しく位置決めされる。
ここで用いている位置決め部61は、姿勢安定部65に対して楔のように食い込んでしまわないように、一対の斜面のなす角度を鋭角にしないようにすることが好ましい。また、その角度は180度に近いような鈍角ではアキシャル方向の位置決め能力が低下するので、あまり大きくならないようにすることが好ましい。そこで、一対の斜面のなす角度は約90度とし、各部品の加工寸法精度を考慮して姿勢安定部65を構成する斜面の角度を、位置決め部61を構成する斜面の角度よりも若干大きい角度に設定した。なお、位置決め部61と案内部63、及び位置決め部61と姿勢安定部65は衝突を繰り返すことになるので、接触面において低摩擦係数であることと、耐摩耗性の高いことが要求される。そこで、この接触面の少なくとも一方には、DLC(Diamond Like Carbon)やフッ素樹脂を含む樹脂塗装や有機珪素化合物塗装などの表面処理を施すとよい。
次に、図1に示すアクチュエータ装置の回転体7が第1の姿勢位置を保持する保持手段を図3A、図3Bを用いて説明する。図3Aは、ローター磁石17を含む回転体7が第1の姿勢位置にあるときの装置断面図である。また、図3Bは、回転体7が第1の姿勢位置を保持している状態での磁束の流れを説明する図である。なお、ローター磁石17は、図3A、3Bに示す方向に2極に着磁されているとする。この動作は、背景技術で説明した動作とほぼ同一であるが、位置規制板51と位置決め部61の当接の仕方のみが異なっている。
図3Aに示す様に、第1のヨーク23の一端31は、ローター磁石17のN極近傍に位置し、他端33は、ローター磁石17のS極近傍に位置している。回転体7を構成する取付部45の位置決め部61が、位置規制板51の姿勢安定部65と接触して、磁束が第1のヨーク23の中を図3Bの矢印に示す向きに流れることで、回転体7は第1の姿勢位置に保持される。この様に、取付部45に配した位置決め部61が、姿勢安定部65と嵌合しているので、回転体7は、回転方向およびアキシャル方向で正確な位置に保持される。
次に、回転体7が第2の姿勢位置を保持する保持手段を図4A、図4Bを用いて説明する。図4Aは、ローター磁石17を含む回転体7が第2の姿勢位置にあるときの装置断面
図である。また、図4Bは、回転体7が第2の姿勢位置を保持している状態での磁束の流れを説明する図である。この第2の姿勢位置における第2の当接部55と第2の回転規制部59が当接する位置には、前述した位置決め部、案内部および姿勢安定部を配設していないので、回転方向の位置の規制はされるが、アキシャル方向の位置の規制はされない。しかしながら、この図から容易に理解できる様に、この第2の姿勢位置では、反射ミラー面が光経路から外れており、この位置においては正確な位置規制を要さない。よって、光経路への反射ミラー面の挿脱を行うための光スイッチに本発明のアクチュエータ装置を適用する場合には、この構成で十分光スイッチとして機能させることができる。
この図4Aに示す第2の姿勢位置における保持形態と、この位置における磁束の流れによって回転体7の姿勢位置を保持する作用についての説明は、背景技術で図8Bを参照して説明したことと同じであるので、省略する。
ところで、本発明のアクチュエータ装置は、図1に示すように、光スイッチに適用される。すなわち、回転体7の一側方に一対の光ファイバーを光軸を合わせて対向配置し、さらに、この回転体7には遮蔽板19または両面で反射する反射ミラー面21を取り付ける。そして、回転体7が第1の姿勢位置にあるときは、遮蔽板19または反射ミラー面21は一対の光ファイバーの間の隙間に入り込み、また、回転体7が第2の姿勢位置にあるときは、遮蔽板19または反射ミラー面21は一対の光ファイバーの間の隙間から外に出るように構成されている。
そこで、この光スイッチとしてのアクチュエータ装置において、回転体7を第2の姿勢位置から第1の姿勢位置へ移動させて回転体7の位置決め部61を位置規制板51の姿勢安定部65に嵌合させたときも、第1の姿勢位置から第2の姿勢位置へ移動させたときも、位置規制板51は回転軸15に対して回転軸保持部43と対向する位置にあるので、回転軸15は回転軸保持部43に押し付けられる力が作用する。これにより、一対の光ファイバー間の隙間を出入りする遮蔽板19または反射ミラー面21の移動動作が安定している。
また、上記に説明した光スイッチに適用した本発明のアクチュエータ装置は、前述した様に、第1の姿勢位置で光ファイバからの信号を反射させる場合においてのみ回転方向及びアキシャル方向の位置および姿勢の再現性が要求されるので、第1の姿勢位置で位置規制板と当接する回転体7に位置決め部61を配し、また、回転体7と当接する位置規制板51に、案内部63と姿勢安定部65を配設した。しかし、第2の姿勢位置においても位置および姿勢の再現性が要求されるのであれば、図4Aに示した取付部45の第2の当接部55にも同様に位置決め部を、そして位置規制板51にも案内部と姿勢安定部を配設すればよいことは言うまでもない。
さらに、本実施の形態では位置決め部61を凸型形状、姿勢安定部65を凹型形状となる構成例を示したが、逆に位置決め部61を凹型形状、姿勢安定部65を凸型形状となる構成を適用しても上述したと同様の機能することは言うまでもない。またさらに、上述した構成では、この凸型形状と凹型形状を2つの斜面で構成した例を示したが、両部材が嵌合できる形状であれば他の形状であってもかまわない。例えば、凸型形状を、球面状に突出させた凸球面形状とし、凹型形状を球面状に陥没させた凹球面形状としてもよい。この場合、凹球面形状の径を、凸球面形状の径よりも大きくするだけで、前述した案内部と姿勢安定部を兼ねた構成とすることができる。
以上の説明では、本発明のアクチュエータ装置を光スイッチに適用した構成を一例として示したが、本発明のアクチュエータ装置は、この光スイッチの分野に限定されないで、スイッチング機能の再現性、装置の耐久性、小型化、低消費電力等が要求されるスイッチ
ング機構全てに適用できる技術である。
本発明のアクチュエータ装置を光スイッチに適用した構成例を説明するための装置平面図である。 本発明のアクチュエータ装置の位置決め機構と、第2の姿勢位置における動作例を説明するための斜視図である。 本発明のアクチュエータ装置の位置決め機構と、第1の姿勢位置における動作例を説明するための斜視図である。 本発明のアクチュエータ装置の第1の姿勢位置を説明するための構造断面図である。 本発明のアクチュエータ装置の第1の姿勢位置における磁気回路展開模式図である。 本発明のアクチュエータ装置の第2の姿勢位置を説明するための構造断面図である。 本発明のアクチュエータ装置の第2の姿勢位置における磁気回路展開模式図である。 背景技術のアクチュエータ装置を光スイッチに適用した構成例を説明するための装置平面図である。 背景技術のアクチュエータ装置における回転体の構成を説明するための斜視図である。 背景技術のアクチュエータ装置における第1の姿勢位置を説明するための構造断面図である。 背景技術のアクチュエータ装置の第1の姿勢位置における磁気回路展開模式図である。 背景技術のアクチュエータ装置における第2の姿勢位置を説明するための装置断面図である。 背景技術のアクチュエータ装置の第2の姿勢位置における磁気回路展開模式図である。
符号の説明
1 筐体
3 光ファイバー部
5 アクチュエータ部
7 回転体
9 第1の磁気回路部
11 第2の磁気回路部
13 軸押さえバネ
15 回転軸
17 ローター磁石
19 遮蔽板
21 反射ミラー面
23 第1のヨーク
25 第1の励磁用コイル
27 第2のヨーク
29 第2の励磁用コイル
31 第1のヨーク一端
33 第1のヨーク他端
35 光経路
37 第2のヨーク一端
39 第2のヨーク他端
41 底面
43 回転軸保持部
45 取付部
47 ブロック
49 スラストバネ
51 位置規制板
53 第1の当接部
55 第2の当接部
57 第1の回転規制部
59 第2の回転規制部
61 位置決め部
63 案内部
65 姿勢安定部

Claims (7)

  1. 回転軸と、その回転軸に設けた所定の形状の位置決め部材を有する回転体と、
    前記回転体の回転方向と回転軸方向の両方の位置を規制するために設けた、前記位置決め部材を導く案内部と、その案内部に導かれ規制された位置で安定状態とする姿勢安定部とを、一端側に設けた位置規制板と、
    前記回転体の一端が前記位置規制板の一端と当接した第1の姿勢に、または前記回転体の他端が前記位置規制板の他端と当接した第2の姿勢に、それぞれ自己保持させる姿勢保持手段と、
    前記回転体を前記第1の姿勢から前記第2の姿勢へ、または前記第2の姿勢から前記第1の姿勢へ移動させる駆動手段とを備え、
    前記回転体が前記第1の姿勢から前記第2の姿勢へ移動する際には、前記位置決め部材が前記姿勢安定部から脱して前記第2の姿勢で静止し、前記回転体が前記第2の姿勢から前記第1の姿勢へ移動する際には、前記位置決め部材が前記案内部に導かれて前記姿勢安定部で前記第1の姿勢にて静止できるようにした
    ことを特徴とするアクチュエータ装置。
  2. 前記案内面と前記姿勢安定部を、前記位置規制板の他端側にも設けることで、前記第2の姿勢においても、前記回転体の回転方向と回転軸方向の両方の位置を規制できるようにしたことを特徴とした請求項1に記載のアクチュエータ装置。
  3. 上端面に形成した凹部に前記回転体の前記回転軸を載せることで、その回転軸を回転可能に支持する回転軸保持部により前記回転体を支持しており、前記位置規制板を前記回転体の回転軸に対して前記回転軸保持部と反対の側に設けることで、前記駆動手段を作動させて前記回転体の一端または他端を前記位置規制板の一端または他端に当接させたとき、前記回転軸にはそれを前記回転軸保持部に向けて押し付ける方向の力が作用するようにした
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のアクチュエータ装置。
  4. 前記位置決め部材の形状と、前記姿勢安定部の形状が、互いに嵌合できる形状であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のアクチュエータ装置。
  5. 前記位置決め部材、または前記姿勢安定部の表面に、低摩擦性と耐摩耗性のいずれかまたは両方の機能を持たせた表面処理が施されている
    ことを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ装置。
  6. 前記姿勢保持手段は、前記回転体の一部を構成する永久磁石と、その永久磁石の一端付近から該永久磁石の他端付近まで延びた第1及び第2のヨークとを備え、
    前記回転体が前記第1の姿勢または前記第2の姿勢にあるとき、前記永久磁石と前記第1または第2のヨークとの間で閉磁路を形成することで、前記回転体を前記第1の姿勢または前記第2の姿勢に保持する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のアクチュエータ装置。
  7. 前記回転体の一側方に一対の光ファイバーを光軸を合わせて対向配置し、
    前記回転体には遮蔽板またはミラー面を取り付けて、
    前記回転体が前記第1の姿勢にあるときは、前記遮蔽板または前記ミラー面は前記一対の光ファイバーの間の隙間に入り込み、また、前記回転体が前記第2の姿勢にあるときは、前記遮蔽板または前記ミラー面は前記一対の光ファイバーの間の隙間から外に出るように構成することで、光スイッチ機能が与えられている
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のアクチュエータ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008084520A1 (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Nikon Corporation 光学デバイス、パターン生成装置及びパターン生成方法、露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法

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