JP2004258305A - アクチュエータ装置 - Google Patents

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Toshiaki Fukushima
敏明 福島
Kazuo Suzuki
一男 鈴木
Takahiro Kawada
高弘 川田
Takashi Abe
隆 阿部
Shigeru Futagami
茂 二上
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Abstract

【課題】使用温度範囲の温度変化における反射ミラーの直角度変化を低減し、光ファイバーからの出射光を正確に反射させ、損失の少ない温度特性良好なアクチュエータ装置を提供することである。
【解決手段】回転軸15と、前記回転軸15に対し所定の角度で固定された遮蔽板19を有する回転体と、前記回転軸15を駆動するための駆動手段とを備え、光路中に遮光面または反射面を有する前記遮蔽板19を挿脱させる機構を有するアクチュエータ装置において、前記遮蔽板19は、前記遮光面または前記反射面とは異なる側面部を挟持する取付部45により、前記回転軸15に固定されていることを特徴としている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクチュエータ装置に関するものであり、特に光通信システム等に使用される、例えば一対の光ファイバを光軸を合わせて配し、その隙間にミラーまたは遮蔽板を出し入れするための、駆動型機械式光スイッチに適用可能なアクチュエータ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、特に光LANなどの光伝送システムにおける光スイッチ装置などに応用するために、高速に、且つ高精度な変位を得ることができるアクチュエータ装置が望まれている。特に、そのアクチュエータ装置を光スイッチに応用するためには、10数ms程度の可動速度、±1μm程度のミラー位置決め精度を有することが必要とされ、様々な方法が提案されている。それら方式の中で、機械式光スイッチは、ファイバーやミラー(または遮蔽板)を機械駆動することにより、直接光の伝播方向を変えることができるため、他の方式の光スイッチに比べてスイッチ内部における光損失やクロストークが小さい等の利点を有し、光スイッチに適用できる最も有望な技術として実用化が進んでいる。
【0003】
その技術分野における機械式光スイッチ技術としては、ミラー駆動型機械式2×2光スイッチが開示されている(例えば特許文献1参照)。この従来技術に関して、図10を用いて説明する。
【0004】
まず始めに、光スイッチを構成する光ファイバ部について説明する。この光ファイバ部はレンズの光軸対称に一対の光ファイバ101,103を配置した第1のコリメータレンズ組立105と該コリメータレンズの光軸対称に一対の光ファイバ107、109を配置した第2のコリメータレンズ組立111を配置し、その第1及び第2のコリメータレンズ組立105、111を対向させて光軸を一致させる。その際に第1及び第2のコリメータレンズ組立105、111は光ファイバ101と光ファイバ109、光ファイバ103と光ファイバ107とが互いに交差して光学接続するように配置して支持されている。そして、前記第1及び第2のコリメータレンズ組立105,111はそれぞれ、図示しない一対の光ファイバと光ファイバを支持するフェルールと、光ファイバとフェルール端に接続される略0.25ピッチのロッドレンズにより構成される。
【0005】
次に従来技術におけるアクチュエータ装置について説明する。整列ブロック113には、レンズの光軸と平行に設けられた軸孔が設けられており、その軸孔には、反射ミラー軸115が挿入されている。そして、反射ミラー117は、前記光ファイバ101,103から出射される光を正確に反射させる必要があるため、整列ブロック113には光ファイバに対し直交して反射ミラー基準面119を加工し、この反射ミラー基準面119に反射ミラー117を面接触させて直角度を規定している。この構成とすることにより、反射ミラー117の鏡面を前記光ファイバの光軸と直交させた状態で、前記反射ミラー軸115とともに反射ミラー117を回転可能としている。
【0006】
さらに、この反射ミラー117は、レンズの焦点面においてレンズの光軸に直角とし各光ファイバからの光を反射させる第1の位置と、透過させる第2の位置との間を移動可能としており、その動作を駆動手段であるモーター(DCマイクロモーター121)により行っている。その具体的な駆動手段は、DCマイクロモーター121のモーター軸に取り付けられたブッシュ123、及び偏心ピン125により前記反射ミラー117を前記反射ミラー軸115を支点として第1の位置から第2の位置を任意に移動可能としている。
【0007】
また、前記アクチュエータ装置により、前記一対の光ファイバ101、103の隙間に、前記反射ミラー117を精度良く出し入れするために、前記第1の位置、第2の位置を規定する機構が必要となる。その機構は、前記整列ブロック113に所定の形状で形成された切り欠き溝127(例えばV字形状)に、前記偏心ピン125が進入する構成とし、前記モーター軸が一方に回転して、その切り欠き溝127の端面に該偏心ピン125が当接することで第1の位置が決まり、さらに、他方に回転した際に該偏心ピン125が逆の端面に当接して第2の位置が決まる構成である。
【0008】
さらに、整列ブロック113内の反射ミラー軸115に近接した位置に永久磁石129を埋没させておき、光ファイバからの光を反射させる第1の位置で、この永久磁石129により磁性体からなる反射ミラー軸115を一方向に付勢することで、微動する反射ミラー軸115を常に同じ位置とする。これにより、光ファイバから出射される光を正確に反射させるとともに、反射ミラー117を目的の位置に移動させた後に、DCモーター121に通電しなくても、永久磁石129の磁気吸引力によりその位置に保持する自己保持状態として、その反射ミラー117の位置を保つことができる。
【0009】
この様に構成した従来のアクチュエータ装置を、前記光ファイバー部と組み合わせることで、前述の光スイッチにおけるアクチュエータ装置の可動速度と精度を実現し、更に繰り返し再現性がよく、振動衝撃などの外力の影響を受けにくい小型の機械式光スイッチとしていた。
【0010】
なお、前記反射ミラー117は、ステンレス鋼などの金属製の母材に、金属の両面に硬さMHv1800以上のTi−N被膜処理をし、さらに金(Au)、プラチナ(Pt)などの高反射率被膜をスパッタリングまたは化学メッキなどにより付着させて構成したものである。
【0011】
【特許文献1】
特開2001−75026号報(第9〜10頁、第5図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のアクチュエータ装置は、可動速度と精度の面で優れているが、下記に記載の問題点を有する。
【0013】
従来のアクチュエータ装置を用いた光スイッチは、光の損失を少なくするために、整列ブロック113と反射ミラー117を面接触させて反射ミラー117の直交度を規定し、光ファイバの光軸と常に直交した状態で、光ファイバ部に反射ミラー117を出し入れしていた。
【0014】
ところが、外部環境の温度変化に伴い、アクチュエータ装置の温度が変化すると、整列ブロック113は熱膨張、収縮によって変形し、そのため反射ミラー基準面119に傾斜が生じ、これに面接触している反射ミラー117も傾斜することとなる。そのため光ファイバの光軸と反射ミラー117の直交度が損なわれ、光ファイバーからの出射光を正確に反射させることができず、温度変化による光の損失が多くなるという課題があった。
【0015】
そこで本発明の目的は、使用温度範囲の温度変化における反射ミラーの直角度変化を低減し、光ファイバーからの出射光を正確に反射させ、損失の少ない温度特性良好なアクチュエータ装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、基本的には、下記に記載されたような技術構成を採用するものである。
【0017】
上記課題を解決するため、本発明は、回転軸と、前記回転軸に対し所定の角度で固定された遮蔽板を有する回転体と、前記回転軸を駆動するための駆動手段とを備え、光路中に遮光面または反射面を有する前記遮蔽板を挿脱させる機構を有するアクチュエータ装置において、前記遮蔽板は、前記遮光面または前記反射面とは異なる側面部を挟持する取付部により、前記回転軸に固定されていることを特徴としている。
【0018】
また、前記回転軸と、前記回転体の重心位置が、略一致していること、そして、前記取付部は、前記遮蔽板の側面部を支持するための案内溝を有すること、更に前記回転体は、ローター磁石を更に有し、前記ローター磁石の磁極間を結ぶ閉磁路を形成し、前記回転体を所定の回転位置に自己保持する少なくとも一つのヨークとを備えることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明を実施をするための最良な形態におけるアクチュエータ装置の構成を説明する。図1は本発明のアクチュエータ装置を機械式光スイッチに適用した場合の装置平面図である。
【0020】
まず始めに光スイッチを構成する光ファイバ部について説明する。この光ファイバ部3はレンズの光軸対称に一対の光ファイバ101,103を配置した第1のコリメータレンズ組立105と該コリメータレンズの光軸対称に一対の光ファイバ107、109を配置した第2のコリメータレンズ組立111を配置し、その第1、及び第2のコリメータレンズ組立105,111を対向させて光軸を一致させる。その際に第1及び第2のコリメータレンズ組立105、111は光ファイバ101と光ファイバ109、光ファイバ103と光ファイバ107とが互いに交差して光学接続するように配置して支持されている。
【0021】
次に本発明におけるアクチュエータ装置について説明する。
【0022】
アクチュエータ部5は、任意のサイズの筐体1の所定の位置に配置されており、回転軸15には遮蔽板19、ローター磁石17及び取付部45が挿入固定されて回転体7を構成している。そして、回転軸15は筐体1の底面である回転軸保持部台41に設けられた回転軸保持部43と軸押さえバネ13で挟持されることによって回転自在に径方向支持されている。また、回転軸15は軸の一端をブロック47に付き当て、他端をスラストバネ49により一定圧を加えることで軸方向支持されており、回転規定板51が回転軸15に対して回転軸保持部43と対向する位置に設けられている。
【0023】
このアクチュエータ部5の駆動手段としては、電磁軟鉄等の磁性材料である第1のヨーク23を備え、第1のヨーク23はローター磁石17及び第1の励磁用コイル25とともに第1の磁気回路部9を構成し、この第1の磁気回路部9は、回転体7を第1の回転位置で第1の自己保持状態とすることができるとともに、第1の回転位置から後段で説明する第2の回転位置へ移行させるだけの回転力を生じさせることにより、所定の方向に回転体7を回転させて第2の回転位置まで移動させることができる。なお、第1の磁気回路部9は筐体1にここでは図示しないねじ等で固定されている。
【0024】
さらに、アクチュエータ部5の駆動手段としては、電磁軟鉄等の磁性材料である第2のヨーク27を備え、第2のヨーク27はローター磁石17及び第2の励磁用コイル29とともに第2の磁気回路部11を構成し、第2の磁気回路部11は回転体7を第2の回転位置で第2の自己保持状態を取ることができるとともに、第2の回転位置から第1の回転位置へ移行させるだけの回転力を生じさせることにより、反対方向に回転させて回転体7を第1の回転位置まで移動させることができる。なお、第2の磁気回路部11は筐体1にここでは図示しないねじ等で固定されている。
【0025】
第1の励磁用コイル25は第1のヨーク23に巻回されており、そして、第1の励磁用コイル25の端子はここでは図示しない端子ピンまたはここでは図示しないFPCに接続され、筐体1外部に取り出されて外部との電気的な接続を行うことが可能であり、また、第2の励磁用コイル29は第2のヨーク27に巻回されており、そして、第2の励磁用コイル29の端子はここでは図示しない端子ピンまたはここでは図示しないFPCに接続され、筐体1外部に取り出されて外部との電気的な接続を行うことが可能であり、外部駆動回路を用いてアクチュエータ装置を制御する。
【0026】
なお、前記第1のヨーク23及び第2のヨーク27は図面上一体で形成されているが、複数の部材を組み合わせて磁気的な結合がされていても構わない。
【0027】
次に本実施の形態における回転体7を図2を用いて説明する。図2は、本発明のアクチュエータ装置の回転体7の構成を説明するための斜視図であり、回転規定板51のみ分解して示してあるが、本来は取付部45上面に近接して組み立てられているものである。
【0028】
回転体7は、回転軸15に遮蔽板19、ここでは図示しないローター磁石及び取付部45が接着あるいは圧入等で固定され構成されている。そして、回転体7は回転軸保持部台41上に設けられた回転軸保持部43によって回転自在に支持され、ここでは図示しない軸押さえバネによるバネ力によって保持され、第1の回転位置規定部57、第2の回転位置規定部59を備えた回転規定板51が回転軸15に対して回転軸保持部43と対向する位置に設けられている。
【0029】
次に図3の回転体7の分解斜視図を用いて回転体7の構成を詳しく説明する。反射ミラー面21を備える遮蔽板19は、反射ミラー面21と反射ミラー面21に略垂直な面である側面部61とを有している。そして、取付部45には遮蔽板19の側面部が接触し位置決めをする案内溝63が設けられており、側面部61と取付部45とが接着固定等されて支持されている。
【0030】
上記に説明した構成とすることで、取付部45の軸方向厚みは、遮蔽板19の厚み、すなわち反射ミラー面21の2面間距離に対して十分長く取ることができる。そのため回転軸15に取付部45を挿入した際、回転軸外径と取付部45の穴径の公差に対し、精度良く位置決めする事ができ、そのことで取付部45に設けられた案内溝63と回転軸15とを直交するように配置し、直交度を達成することができる。また、遮蔽板19の反射ミラー面21と側面部61との直角度を精度良く形成し、遮蔽板19の側面部61と取付部45の案内溝63とを接着剤等で固定することで、反射ミラー面21と回転軸15との直交度を精度良く得ることができる。このように精度良く組み立てられた後でローター磁石17を挿入接着し固定する。
【0031】
次に、本実施の形態におけるアクチュエータ部の回転規制構造について図4を用いて説明する。図4(a)は本発明のアクチュエータ装置を光スイッチとして用いたとき第1の回転位置におけるローター磁石近傍の断面図であり、回転軸保持部43と軸押さえバネ13を重ね合わせて図示したものである。図4(b)は、第1の回転位置における第1の自己保持状態での磁束の流れを示す磁気回路展開模式図である。なお、ローター磁石17は図4(a)及び図4(b)のN極、S極で示す方向に2極に着磁されているとする。
【0032】
第1のヨーク一端31はローター磁石17のN極近傍に位置し、第1のヨーク他端33は前記ローター磁石17のS極近傍に位置している。回転軸15は回転軸保持部43と軸押さえバネ13とで挟み込まれることで回転自在に支持され、保持されている。そして、取付部45の第1の角度規定部53は回転規定板51の第1の回転位置規定部57と接触することで、第1の回転位置を得ている。
【0033】
第1の回転位置における、磁束の流れを図4(b)で示すと、ローター磁石17のN極から生じた磁束は空隙を通り最寄りの磁性体である第1のヨーク一端31に流れ込み、第1のヨーク23を通り第1のヨーク他端33へ向かって流れ、第1のヨーク他端33から空隙を通りローター磁石17のS極へと流れることで閉磁路を形成している。ローター磁石17の内部ではS極からN極方向へ磁束が生じている。これにより、ローター磁石17にはヨークとの間の空隙を狭くする方向に吸引力が生じるため、回転軸を中心とした反時計回り方向の保持トルクが働き、第1の自己保持状態をとることができる。このとき第1の回転位置における第1の自己保持状態では、例えば反射ミラー面21は光経路35と重なった状態とすることができ、光ファイバーの光は反射ミラー面21によって反射される状態となる。
【0034】
次に、図5を用いて第2の回転位置における回転規制構造について説明する。図5(a)は第2の回転位置を説明するためのローター磁石近傍のアクチュエータ部断面図であり、図5(b)は、第2の回転位置における第2の自己保持状態での磁束の流れを示す磁気回路展開模式図である。
【0035】
第2のヨーク一端37はローター磁石17のN極近傍に位置し、第2のヨーク他端39は前記ローター磁石17のS極近傍に位置している。回転軸15は回転軸保持部43と軸押さえバネ13とで挟み込まれることで回転自在に支持され、保持されている。そして、取付部45の第2の角度規定部55は回転規定板51の第2の回転位置規定部59と接触することで、第2の回転位置を得ている。
【0036】
第2の回転位置における磁束の流れを図5(b)で示すと、ローター磁石17のN極から生じた磁束は空隙から最寄りの磁性体である第2のヨーク一端37に流れ込み、第2のヨーク27を通り第2のヨーク他端39へ向かって流れ、第2のヨーク他端39から空隙を通りローター磁石17のS極へと流れることで閉磁路を形成している。ローター磁石17の内部ではS極からN極方向へ磁束が生じている。これにより、ローター磁石17には第2のヨーク27との間の空隙を狭くする方向に吸引力が生じるため、回転軸を中心とした時計回り方向の保持トルクが働き、第2の自己保持状態をとることができる。このとき第2の回転位置における第2の自己保持状態では、例えば反射ミラー面21は光経路35からずれた状態となり、光ファイバーの光は透過させることが可能な状態となる。
【0037】
前記アクチュエータ装置は、回転体7を回転させて様々な機能のスイッチングをすることができるが、具体的には例えば、回転体7自体又は回転体7とともに回転する従動体に、遮蔽板19、反射ミラー、センサー等を配し、その回転体7を回転させてスイッチとして機能させることができる。なお、センサーは、回転体7又は従動体に設ける他、この回転体7や従動体とは別に設けることもできる。
【0038】
前記ローター磁石17の材質は、SmCoあるいはNdFeBの希土類磁石等を用いることができ、回転軸15の軸方向に垂直な方向(図3における着磁方向)に2極に着磁されている。また、このローター磁石17の形状は、第1のヨーク23または第2のヨーク27との間の閉磁路が形成できる形状で、前記第1のヨーク23、第2のヨーク27と近接させることができれば、いかなる形状であっても構わない。
【0039】
また、遮蔽板19はガラスまたはセラミック等の平滑面を有する板材の外形を加工して作製し、表面裏面ともに必要範囲に均等の反射率の高い材料を蒸着またはメッキ処理し、反射膜としての機能を有する反射ミラー面21を形成することができる。
【0040】
さらに、本発明のアクチュエータ装置の回転体7は、回転対称性とすることが可能なため、回転体7の重心と回転軸15の重心とを略一致させることが容易である。この様に回転体7の重心位置を略一致させることで、外部からの衝撃があった場合でも、その衝撃によるアクチュエータ装置への影響を最小限にとどめることができる。なお、ここで、略一致とは、アクチュエータ部が衝撃を受けたとき、回転体7の重心と回転軸15の重心とのズレにより生じるモーメント等によって、スイッチ動作に与える影響が許容範囲内に収まる程度を意味している。
【0041】
そして、回転軸15のスラスト方向両端及び回転軸保持部43と接触する箇所、軸押さえバネ13と接触する箇所には、摩耗低減のためのコーティング処理、メッキ処理が施されていても良い。この場合、潤滑油を使う必要が無いので、反射ミラー面21への油膜の付着等の信頼性低下となる要因を排除することができる。
【0042】
また、回転軸15と接触する相手部材表面にも摩耗低減のためのコーティング処理またはメッキ処理が施されていても良い。
【0043】
さらにこの回転軸15は回転軸保持部43及び軸押さえバネ13、スラストバネ49において、ラジアル方向、スラスト方向に保持される。この保持は、いずれも摩擦力が少ない軸受け構造をとることが可能である。そのため、本発明のアクチュエータ装置は、スイッチ動作に伴う回転角度が必要最小限に限定されて摺動箇所がこのラジアル方向2カ所及びスラスト方向2カ所の微少範囲の接触のみとすることができるから、本発明のアクチュエータ装置を駆動する際に発生する摩擦による負荷を少なくすることができる。しかも、回転時における摩擦負荷は、ラジアル方向の摩擦力に回転軸半径を乗じた負荷トルクとして発生するが、回転半径は十分小さくすることができるため、少ないトルクで前記回転体7を回転させることができる。
【0044】
上記の如く、本発明のアクチュエータ装置を光スイッチに適用した構成を一例として示したが、本発明のアクチュエータ装置は、この光スイッチの分野に限定されないで、スイッチング機能の再現性、装置の耐久性、小型化、低消費電力等が要求されるスイッチング機構全てに適用できる技術である。
【0045】
次に、本発明のアクチュエータ装置において、第1の回転位置から第2の回転位置へ移動する際に回転体に作用する力について図6を用いて説明する。
【0046】
第1の回転位置において、第1のヨーク23に巻回されている第1の励磁用コイル25に電流を流して磁束φを発生させると、第1のヨーク一端31をN極に励磁する事でローター磁石17のN極との間に反発力FNを生じさせるとともに、第1のヨーク他端33をS極に励磁し、ローター磁石17のS極との間に反発力FSを生じさせることができる。すると反発力FS及びFNによって回転体7を時計回りに回転させ第2の回転位置とすることができるのである。
【0047】
そして、回転体7が第1の回転位置から第2の回転位置に安定して移動するためには、十分な時間の通電状態を継続させることが必要である。例えば第1の回転位置から第2の回転位置に移動する時間が約5msecであるのに対して通電時間が20msecとすることで第1の回転位置から第2の回転位置への回転体の移動を可能とする。
【0048】
また、第2の回転位置から第1の回転位置に移動した場合において作用する力を図7を用いて説明する。第2の回転位置において、第2のヨーク27に巻回されている第2の励磁用コイル29に電流を流し磁束φを発生させると、第2のヨーク一端37をN極に励磁する事でローター磁石17のN極との間に反発力FNを生じさせるとともに、第2のヨーク他端39をS極に励磁することでローター磁石17のS極との間に反発力FSを生じさせることができる。すると、回転体7を反時計回りに回転させ第1の回転位置とすることができるのである。
【0049】
そして、回転体7が第2の回転位置から第1の回転位置に安定して移動させるためには第2の励磁用コイル29には十分な時間通電させることが必要である。例えば第2の回転位置から第1の回転位置に移動する時間が約5msecであるのに対して通電時間が20msecとすることで第2の回転位置から第1の回転位置への回転体の移動を可能とする。
【0050】
ここで、本発明のアクチュエータ装置において、使用温度が変化した場合の熱変形に関して図8を用いて説明する。図に示す光軸はX軸方向であり、Y軸は紙面上X軸と直交する軸とし、Z軸は紙面裏から表方向の軸としたとき、YZ平面に平行な反射ミラー面21を有している。そして、常温における取付部45は斜線部で示してあり、高温時における取付部は実線で囲まれた取付部範囲65で示している。なお、変形量はわかりやすいように拡大して図示している。
【0051】
この装置に高い温度がかかると、遮蔽板19の側面部61と接触している取付部45はX軸、Y軸方向に膨張変形する事となる。しかしながら、上下の取付部45が同じように膨張変形するため、遮蔽板19をX軸に対して傾斜させる力は作用せず、そのため反射ミラー面21と光軸(X軸)との直角度は変化せず、光の損失はほとんどない。
【0052】
また、アクチュエータ装置を小型化した際の断面図を図9に示す。この構成は、反射ミラー面21が回転軸15中心から離れた位置をとる例に代えて、反射ミラー面21が回転軸中心に近づけて配置した例を示したものである。この例によると回転体反射ミラー位置を回転軸15に近づけたときでも第1、第2の回転規制部57、59の位置を従来と同じにすることができ、そのため部品の組立寸法誤差が回転角度に与える影響を少なくでき回転角度精度を良好にすることができる。また、ローター慣性モーメントを小さくすることができるため、速い応答時間を達成でき、遮蔽板19の側面部を取付板45との接着等により固定することで、反射ミラー面21の面積を小型化前と同等に確保することが可能となり、加えて反射ミラー面21と光軸との直角度の達成も容易である。
【0053】
【発明の効果】
上記構成のアクチュエータ装置の回転体構造は、反射ミラーを備える遮蔽板が、反射ミラー面と、反射ミラー面に略垂直な面である側面部とを有し、側面部と取付部とが接着固定等されて支持されている。また、回転軸には遮蔽板、取付部、ローター磁石が圧入あるいは接着で一体に形成されており、回転軸は回転軸保持部台に設けられた回転軸保持部によって回転自在に支持されている。更に軸押さえバネのバネ力によって保持されているため、温度変化により取付部の熱膨張、熱収縮が生じても反射ミラー面の傾きが生じにくく、使用温度範囲において光ファイバと反射ミラー面との位置関係を常に一定にしておくことができるため、損失の変化が極めて少なく、高信頼性を達成することができる。
【0054】
また、アクチュエータ装置を小型化した場合においても、遮蔽板を保持するための側面部を長く取ることができる構成であり、直交度を精度良く達成することができる有効な手段と言える。
【0055】
更に、保持部材の一端に回転規定部を併設することで回転半径の大きな位置で回転規定を行うことができるため部品寸法誤差に対しての回転角度誤差が少なくすることができ、安定した回転角度を達成することができ、良好動作電圧、応答速度を得られる。
【0056】
なお、本発明のアクチュエータ装置は、光スイッチの分野に限定されないで、スイッチング機能の再現性、装置の耐久性、小型化、低消費電力等が要求されるスイッチング機構全てに適用できる技術である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアクチュエータ装置を光スイッチに適用した構成例を説明するための構造平面図である。
【図2】本発明のアクチュエータ装置における回転体の構成を説明するための斜視図である。
【図3】本発明の回転体を説明する分解斜視図である。
【図4】本発明のアクチュエータ装置の第1の回転位置を説明するためのアクチュエータ部の構造断面図及び磁気回路展開模式図である。
【図5】本発明のアクチュエータ装置の第2の回転位置を説明するためのアクチュエータ部の構造断面図及び磁気回路展開模式図である。
【図6】本発明のアクチュエータ装置の第1の回転位置から第2の回転位置に移動した際に作用する力を説明するための模式図である。
【図7】本発明のアクチュエータ装置の第2の回転位置から第1の回転位置に移動した際に作用する力を説明するための模式図である。
【図8】本発明のアクチュエータ装置が熱変形をおこした場合の取付部の形状変形について説明するための図である。
【図9】本発明のアクチュエータ装置の別の実施例を示す構造断面図である。
【図10】従来のアクチュエータ装置を光スイッチに適用した構成例を説明するための構造平面図である。
【符号の説明】
1 筐体
3 光ファイバー部
5 アクチュエータ部
7 回転体
9 第1の磁気回路部
11 第2の磁気回路部
13 軸押さえバネ
15 回転軸
17 ローター磁石
19 遮蔽板
21 反射ミラー面
23 第1のヨーク
25 第1の励磁用コイル
27 第2のヨーク
29 第2の励磁用コイル
31 第1のヨーク一端
33 第1のヨーク他端
35 光経路
37 第2のヨーク一端
39 第2のヨーク他端
41 回転軸保持部台
43 回転軸保持部
45 取付部
47 ブロック
49 スラストバネ
51 回転規定板
53 第1の角度規定部
55 第2の角度規定部
57 第1の回転位置規定部
59 第2の回転位置規定部
61 側面部
63 案内溝
65 取付部範囲

Claims (4)

  1. 回転軸と、前記回転軸に対し所定の角度で固定された遮蔽板を有する回転体と、前記回転軸を駆動するための駆動手段とを備え、光路中に遮光面または反射面を有する前記遮蔽板を挿脱させる機構を有するアクチュエータ装置において、
    前記遮蔽板は、前記遮光面または前記反射面とは異なる側面部を挟持する取付部により、前記回転軸に固定されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  2. 前記回転軸と前記回転体の重心位置が、略一致していることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ装置。
  3. 前記取付部は、前記遮蔽板の側面部を支持するための案内溝を有することを特徴とする請求項1または2に記載のアクチュエータ装置。
  4. 前記回転体は、ローター磁石を更に有し、前記ローター磁石の磁極間を結ぶ閉磁路を形成し、前記回転体を所定の回転位置に自己保持する少なくとも一つのヨークとを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のアクチュエータ装置。
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