JP2005082009A - 駆動力配分制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 駆動力配分機構による制御とアンチスキッドブレーキシステムによる制御との間に生じる制御干渉を抑制しながら、車両の挙動を安定させる。
【解決手段】駆動力を各駆動輪8L,8R,14L,14Rに可変配分する駆動力配分機構15,19と、駆動力配分機構15,19の作動を制御する駆動力配分制御手段18と、アンチスキッドブレーキシステム(ABS)20と、路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段24とをそなえ、駆動力配分制御手段18は、駆動力配分機構15,19の制御態様として車両1の挙動制御を優先させた第1モードと、ABS20の作動を優先させた第2モードとをそなえ、ABS20の作動時であっても、摩擦係数推定手段24で推定された摩擦係数が所定値以上である場合には、駆動力配分機構15,19の制御態様として第1作動モードが選択されるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】駆動力を各駆動輪8L,8R,14L,14Rに可変配分する駆動力配分機構15,19と、駆動力配分機構15,19の作動を制御する駆動力配分制御手段18と、アンチスキッドブレーキシステム(ABS)20と、路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段24とをそなえ、駆動力配分制御手段18は、駆動力配分機構15,19の制御態様として車両1の挙動制御を優先させた第1モードと、ABS20の作動を優先させた第2モードとをそなえ、ABS20の作動時であっても、摩擦係数推定手段24で推定された摩擦係数が所定値以上である場合には、駆動力配分機構15,19の制御態様として第1作動モードが選択されるようにする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両の各駆動輪に対する駆動力を適宜配分する駆動力配分制御装置に関するものである。
従来、一般的な自動車の駆動輪には、左輪と右輪との間にディファレンシャルギア(差動装置)が設けられ、旋回時の左右輪の回転数差を許容することで滑らかに旋回走行できるようになっている。また、4輪駆動車の場合には、上記の左右輪のディファレンシャルギアに加え、前輪と後輪との間にもディファレンシャルギア(センターデフ)が設けられ、前後輪の回転数差を許容できるようになっている。
しかしながら、このような一般的なディファレンシャルギアは、いずれか一方の駆動輪がスリップしたような場合に、他方の駆動輪に対して駆動力が配分されなくなってしまうという特性がある。このため、近年では、悪路走行を想定した車種やスポーツ走行を想定した車種などを中心に、ディファレンシャルギアによる差動を制限する差動制限装置がそなえられている場合が多い。この差動制限装置の代表例としては、例えば、LSD(Limited Slip Differential;差動制限装置)があり、このLSDを電子的にあるいは機械的に制御することによって、いずれかの駆動輪がスリップしたような場合であっても、適切な駆動輪に対して好ましい駆動力を配分できるようになっている。
そして、近年は、単に駆動輪がスリップしたような場合のみならず、上述したLSDに代表される駆動系機器を車両の走行状況に合わせて積極的に作動させ、車両の旋回性能や加速性能および安定性能などを向上させる駆動力配分システム(もしくは、駆動力配分機構)が実現されている。なお、この駆動力配分システムの概念に含まれる具体例としては、電子制御LSD,前後輪の駆動力配分を変更可能な前後輪駆動力配分機構,左右輪の駆動力配分を変更可能な左右輪駆動力配分機構,電子制御カップリングなどがある。
他方、近年、車両にはABS(アンチスキッドブレーキシステム)が装備され、制動時に、操舵性を確保しながら確実に減速することができるようになっている。
ところが、上述した駆動力配分システムとABSとの双方を装備した車両においては、駆動力配分機構による制御とABSによる制御とが干渉してしまう場合があった。
そこで、このような不具合を解消し、駆動力配分システムとABSとの制御親和性を向上する技術が、本出願人により提案されている(特許文献1)。この特許文献1の技術によれば、駆動力配分システムの制御態様が、ABSの作動・非作動に応じて、通常モードまたはABS制御による効果を妨げない制御モード(ABS対応モード)を、適宜切り換えられるようになっている。
特開2002―96651号公報参照
ところが、上述した駆動力配分システムとABSとの双方を装備した車両においては、駆動力配分機構による制御とABSによる制御とが干渉してしまう場合があった。
そこで、このような不具合を解消し、駆動力配分システムとABSとの制御親和性を向上する技術が、本出願人により提案されている(特許文献1)。この特許文献1の技術によれば、駆動力配分システムの制御態様が、ABSの作動・非作動に応じて、通常モードまたはABS制御による効果を妨げない制御モード(ABS対応モード)を、適宜切り換えられるようになっている。
ところで、上述の技術では、ABS作動時、駆動力配分システムの制御態様(モード)はABS対応モードに切り換えられることになるが、このようなABS対応モード時には、ABS作動前までに得られていた駆動力配分システムによる効果が低下する場合がある。
特に、路面の摩擦係数μが高い場合においては、通常モードによる効果とABS対応モードによる効果との差が大きいため、例えば、乾いたアスファルト路面のような、いわゆる高μ路を走行中に、駆動力配分システムの制御態様が通常モードからABS対応モード(あるいは、ABS対応モードから通常モードへ)への切り換えられると、モード切り換えショックが生じてしまい、ドライバに対してドライブフィールの違和感を与えるおそれがある。
特に、路面の摩擦係数μが高い場合においては、通常モードによる効果とABS対応モードによる効果との差が大きいため、例えば、乾いたアスファルト路面のような、いわゆる高μ路を走行中に、駆動力配分システムの制御態様が通常モードからABS対応モード(あるいは、ABS対応モードから通常モードへ)への切り換えられると、モード切り換えショックが生じてしまい、ドライバに対してドライブフィールの違和感を与えるおそれがある。
このため、駆動力配分機構とABS装置との双方をそなえる車両においては、旋回性能,加速性能,安定性能などを駆動力配分機構によってできる限り向上させながら、ABSが作動した場合であっても、車両の挙動をできる限り安定させることが望まれている。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、駆動力配分機構による制御とアンチスキッドブレーキシステムによる制御との間に生じる制御干渉を抑制しながら、車両の挙動を安定させる、駆動力配分制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、駆動力配分機構による制御とアンチスキッドブレーキシステムによる制御との間に生じる制御干渉を抑制しながら、車両の挙動を安定させる、駆動力配分制御装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の駆動力配分制御装置は、エンジンからの駆動力を車両の走行状態に応じて各駆動輪に可変配分する駆動力配分機構と、該駆動力配分機構の作動を制御する駆動力配分制御手段と、制動時に該車両の各輪のスリップ状態が好ましい状態となるように該各輪の制動状態を制御するアンチスキッドブレーキシステムと、該車両が走行している路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段とをそなえ、該駆動力配分制御手段は、該駆動力配分機構の制御態様として該車両の挙動制御を優先させた第1モードと、該アンチスキッドブレーキシステムの作動を優先させた第2モードとをそなえるとともに、該2つの制御態様を切り換え可能に構成され、該アンチスキッドブレーキシステムの作動時であっても、該摩擦係数推定手段で推定された摩擦係数が所定値以上である場合には、該駆動力配分機構の作動モードとして該第1作動モードが選択されることを特徴としている。
これにより、摩擦係数推定手段によって推定された路面の摩擦係数に基づいて、きめ細やかに駆動力配分機構を制御し、アンチスキッドブレーキシステムとの制御干渉を取り除きながら、確実に車両の旋回性能や加速性能を高めつつ、走行安定性を向上させることができる。
また、請求項2記載の本発明の駆動力配分制御装置は、請求項1記載の内容において、該駆動力配分機構が、該車両の前後輪の駆動力配分を変更可能な前後輪駆動力配分機構であることを特徴としている。
また、請求項2記載の本発明の駆動力配分制御装置は、請求項1記載の内容において、該駆動力配分機構が、該車両の前後輪の駆動力配分を変更可能な前後輪駆動力配分機構であることを特徴としている。
また、請求項3記載の本発明の駆動力配分制御装置は、請求項1記載の内容において、該駆動力配分機構が、該車両の左右輪の駆動力配分を変更可能な左右輪駆動力配分機構であることを特徴としている。
また、請求項4記載の本発明の駆動力配分制御装置は、エンジンからの駆動力を車両の走行状態に応じて該車両の前後輪に可変配分する前後輪駆動力配分機構と、該エンジンからの駆動力を該車両の走行状態に応じて該車両の左右輪に可変配分する左右輪駆動力配分機構と、該前後輪駆動力配分機構および該左右輪駆動力配分機構の作動を制御する駆動力配分制御手段と、制動時に該車両の各輪のスリップ状態が好ましい状態となるように該各輪の制動状態を制御するアンチスキッドブレーキシステムと、該車両が走行している路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段とをそなえ、該駆動力配分制御手段は、該前後輪駆動力配分機構および該左右輪駆動力配分機構該駆動力配分機構の制御態様として、該車両の挙動制御を優先させた第1モードと、該アンチスキッドブレーキシステムの作動を優先させた第2モードとをそれぞれそなえるとともに、該2つの作動モードを切り換え可能に構成され、該アンチスキッドブレーキシステムの作動時であっても、該摩擦係数推定手段で推定された摩擦係数が所定値以上の場合には、該左右輪駆動力配分機構の制御態様として該第1作動モードが選択されるとともに、該前後輪駆動力配分機構の制御態様として該第2作動モードが選択されることを特徴としている。
また、請求項4記載の本発明の駆動力配分制御装置は、エンジンからの駆動力を車両の走行状態に応じて該車両の前後輪に可変配分する前後輪駆動力配分機構と、該エンジンからの駆動力を該車両の走行状態に応じて該車両の左右輪に可変配分する左右輪駆動力配分機構と、該前後輪駆動力配分機構および該左右輪駆動力配分機構の作動を制御する駆動力配分制御手段と、制動時に該車両の各輪のスリップ状態が好ましい状態となるように該各輪の制動状態を制御するアンチスキッドブレーキシステムと、該車両が走行している路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段とをそなえ、該駆動力配分制御手段は、該前後輪駆動力配分機構および該左右輪駆動力配分機構該駆動力配分機構の制御態様として、該車両の挙動制御を優先させた第1モードと、該アンチスキッドブレーキシステムの作動を優先させた第2モードとをそれぞれそなえるとともに、該2つの作動モードを切り換え可能に構成され、該アンチスキッドブレーキシステムの作動時であっても、該摩擦係数推定手段で推定された摩擦係数が所定値以上の場合には、該左右輪駆動力配分機構の制御態様として該第1作動モードが選択されるとともに、該前後輪駆動力配分機構の制御態様として該第2作動モードが選択されることを特徴としている。
本発明の駆動力配分制御装置によれば、駆動力配分機構による制御とアンチスキッドブレーキシステムによる制御との間に生じる制御干渉を抑制しながら、車両の挙動を安定させることができるという利点がある。すなわち、車両が走行している路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段がそなえられ、この摩擦係数推定手段によって推定された路面の摩擦係数に基づいて駆動力配分機構とアンチスキッドブレーキシステムとの制御干渉を取り除きながら、確実に車両の旋回性能や加速性能を高めつつ、走行安定性を向上させることができる(請求項1)。
また、駆動力配分機構が、前後輪の駆動力の配分を変更可能な前後輪駆動力配分機構であるので、適切なトラクションを得ることができる(請求項2)。
また、駆動力配分機構が、左右輪の駆動力の配分を変更可能な左右輪駆動力配分機構であるので、適切な回頭性を得ることができる(請求項3)。
また、前後輪駆動力配分機構および左右輪駆動力配分機構によって構成された駆動力配分機構と、路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段とがそなえられ、この摩擦係数推定手段によって推定された路面の摩擦係数に基づいて、駆動力配分機構の前後輪駆動力配分機構と左右輪駆動力配分機構とを、推定された路面の摩擦係数に応じて、それぞれ独立して同時に制御することによって、適切なトラクションおよび回頭性を得ることができる(請求項4)。
また、駆動力配分機構が、左右輪の駆動力の配分を変更可能な左右輪駆動力配分機構であるので、適切な回頭性を得ることができる(請求項3)。
また、前後輪駆動力配分機構および左右輪駆動力配分機構によって構成された駆動力配分機構と、路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段とがそなえられ、この摩擦係数推定手段によって推定された路面の摩擦係数に基づいて、駆動力配分機構の前後輪駆動力配分機構と左右輪駆動力配分機構とを、推定された路面の摩擦係数に応じて、それぞれ独立して同時に制御することによって、適切なトラクションおよび回頭性を得ることができる(請求項4)。
以下、本発明の一実施形態にかかる駆動力配分制御装置について図1〜3を用いて説明すると、図1はその構成を示す模式的なブロック図、図2はその要部構成を示す模式的なブロック図、図3はその制御を説明するための図である。
まず、図1に示すように、本発明の駆動力配分制御装置が適用される四輪駆動の車両1には、エンジン2,トランスミッション3などがそなえられ、エンジン2の出力はトランスミッション3及び中間ギア機構4を介してセンタディファレンシャル(以下、センターデフ)5に伝達されるようになっている。
まず、図1に示すように、本発明の駆動力配分制御装置が適用される四輪駆動の車両1には、エンジン2,トランスミッション3などがそなえられ、エンジン2の出力はトランスミッション3及び中間ギア機構4を介してセンタディファレンシャル(以下、センターデフ)5に伝達されるようになっている。
また、このセンターデフ5の出力は、一方が前輪8のフロントディファレンシャル(以下、フロントデフ)6を介して車軸7L,7Rから前輪8の左右輪8L,8Rに伝達され、他方がハイポイドギヤ機構9,プロペラシャフト10,後輪側のハイポイドギヤ機構11,リヤディファレンシャル(以下、リアデフ)12を介して車軸13L,13Rから後輪14の左右輪14R,14Lに伝達されるようになっている。そして、このリアデフ12には、詳しくは後述する、左右輪駆動力配分機構(駆動力配分機構)15が設けられている。
また、この車両1には、この左右輪駆動力配分機構15および後述する前後輪駆動力配分機構(駆動力配分機構)19に対して油圧を供給する駆動系油圧ユニット17と、この駆動系油圧ユニット17を制御することで、左右輪駆動力配分機構15および前後輪駆動力配分機構19の作動状態を制御する駆動力配分制御手段(ECU)18とがそなえられている。
また、センターデフ5は、デファレンシャルピニオン5A,5Bと、これらのデファレンシャルピニオン5A,5Bと噛合するサイドギヤ5C,5Dとから構成され、デファレンシャルピニオン5A,5Bから入力されたトルクは、一方のサイドギヤ5Cを介して前輪8へ伝達されるとともに、他方のサイドギヤ5Dを介しプロペラシャフト10などを経て後輪14へ伝達される。また、このとき、このセンターデフ5によって前輪8と後輪14との間の差動が許容されることによって、車両1の回頭性が妨げられないようになっている。
そして、このセンターデフ5には、前輪8と後輪14との間で許容された差動を可変に制限しながら、エンジン2から出力されたトルクを前後輪8,14に対して可変に配分できる前後輪駆動力配分機構19が接続されている。この前後輪駆動力配分機構19は、湿式油圧多板クラッチ機構によって構成され、駆動系油圧ユニット17から供給された油圧に応じて、前輪8および後輪14に対して伝達されるトルク(駆動力)の配分を適宜変更できるようになっている。
つまり、この前後輪駆動力配分機構19によれば、例えば、前輪8と後輪14との差動を制限にすることによって、車両1のトラクション性能を向上させたり、他方、前輪8と後輪14との差動を許容して、車両1の回頭性能を向上させたりできるようになっている。
また、フロントデフ6には、エンジン2から入力されたトルクの大きさに応じて、左右輪8R,8Lの差動を機械的に制限するトルク感応式のディファレンシャルギアが適用されている。
また、フロントデフ6には、エンジン2から入力されたトルクの大きさに応じて、左右輪8R,8Lの差動を機械的に制限するトルク感応式のディファレンシャルギアが適用されている。
なお、上述した駆動系油圧ユニット17には、いずれも図示しない、アキュムレータ、アキュムレータ内の作動油を所定圧に加圧するモータポンプ、モータポンプで加圧された油圧を監視する圧力スイッチなどがそなえられ、また、モータポンプによって圧力調整されたアキュムレータ内の油圧をさらに圧力調整しながら出力する電磁制御弁と、この電磁制御弁で調整された油圧の供給先を、左右輪駆動力配分機構17の所定の油室(図示略)に切り換える方向切換弁などがそなえられて構成されている。
また、この駆動系油圧ユニット17を制御するECU18には、いずれも図示しない、CPU,ROM,RAM,インタフェイス等がそなえられ、また、図示しない、車輪速センサ,舵角センサ,前後Gセンサ,横Gセンサ,スロットルポジションセンサなどのセンサ類が接続されている。そして、ECU18では、これらの各種センサによって検出された情報に基づいて、車両の走行状態、即ち、車速,操舵状態,車体の走行状態等に応じて、駆動系油圧ユニット17を制御するようになっている。
次に、後輪14側の駆動系について説明すると、この後輪14には左右輪14L,14R間の差動を許容するリアデフ12が設けられるとともに、左右輪14L,14Rに伝達される駆動力の配分を適宜変更可能な左右輪駆動力配分機構15が設けられている。
また、このリアデフ12のケース12Aの外周にはプロペラシャフト10の後端のピニオンギア10Aと噛合するクラウンギア16が設けられ、また、このケース12Aの内側には遊星歯車機構12Bがそなえられている。そして、この遊星歯車機構12Bにより、左右の後輪14L,14Rの差動が許容されるようになっている。このような構成により、エンジン2からプロペラシャフト10,ピニオンギア10A等を通じてクラウンギア16へ入力されたトルクは、遊星歯車機構12Bによって左側の後輪14Lと右側の後輪14Rとの差動を許容しながら両輪14L,14Rに伝達されるようになっている。
また、このリアデフ12のケース12Aの外周にはプロペラシャフト10の後端のピニオンギア10Aと噛合するクラウンギア16が設けられ、また、このケース12Aの内側には遊星歯車機構12Bがそなえられている。そして、この遊星歯車機構12Bにより、左右の後輪14L,14Rの差動が許容されるようになっている。このような構成により、エンジン2からプロペラシャフト10,ピニオンギア10A等を通じてクラウンギア16へ入力されたトルクは、遊星歯車機構12Bによって左側の後輪14Lと右側の後輪14Rとの差動を許容しながら両輪14L,14Rに伝達されるようになっている。
また、左右輪駆動力配分機構15は、変速機構15Aと伝達容量可変制御式のトルク伝達機構15Bとから構成され、ECU18からの指令によって右輪14Rと左輪14Lとの駆動力(即ち、トルク)を、車両の走行状況等に応じて適宜変更できるようにようになっている。
このうち、変速機構15Aは、左右輪のうちの一方の車輪(ここでは、左輪14L)の入力であるデフケース12Aの回転速度を増速させたり減速させたりしてトルク伝達機構15Bに出力するものである。
このうち、変速機構15Aは、左右輪のうちの一方の車輪(ここでは、左輪14L)の入力であるデフケース12Aの回転速度を増速させたり減速させたりしてトルク伝達機構15Bに出力するものである。
この伝達容量可変制御式のトルク伝達機構15Bは、ECU18によって制御された駆動系油圧ユニット17から供給される制御油圧に応じて、伝達トルク容量を調整できる湿式油圧多板クラッチ機構であって、上記変速機構15Aにより増速または減速された回転速度と、左右輪のうちの他方の車輪(ここでは、右輪14R)の回転速度との回転速度差とを利用して、左右輪14L,14R間でトルクの授受を行なうことにより、一方の車輪に対する駆動トルクを増大または減少させ、他方の車輪(左輪14L)に対する駆動トルクを減少または増大させることができるようになっている。なお、上述の、遊星歯車機構12B,変速機構15A,トルク伝達機構15Bは公知の技術であるので、これらの各構造についての詳細な説明は省略する。
これにより、例えば、車両1が右旋回しながら前進している場合には、所定の油圧が駆動系油圧ユニット17から左右輪駆動力配分機構15に入力されて、右後輪14Rに伝達されるトルクの配分量が減少されるとともに右後輪14Rが減速する。また、このとき、左後輪14Lに伝達されるトルク配分量が増大されるとともに左後輪14Lが増速する。これにより、車両1に右回り(時計回り)のヨーモーメントを生じさせることができるようになっている。
同様に、車両1が左方向へ旋回しながら前進している場合には、駆動系油圧ユニット17から所定の油圧を受けた左右輪駆動力配分機構15が、左後輪14Lへ伝達されるトルクの配分量が減じるとともに左後輪14Lを減速させる。また、このとき、右後輪14Rへ伝達されるトルク配分量が増加されるとともに右後輪14Rが増速される。これにより、車両1に対して左回り(反時計回り)のヨーモーメントを生じさせて、車両1の回頭性能を向上させることができるようになっている。
ところで、車両1には、アンチスキッドブレーキシステム(ABS)20が装備されており、このアンチスキッドブレーキシステム20により、車両1の各輪8L,8R,14L,14Rが路面に対して好ましいスリップ状態となるように、各輪8L,8R,14L,14Rの制動状態がそれぞれ独立して制動されるようになっている。このアンチスキッドブレーキシステム20は、車両1の各輪8L,8R,14L,14Rにそれぞれ設けられた4つのブレーキ装置21と、これらの各ブレーキ装置21を制御するABSコントローラ(アンチスキッドブレーキ制御手段)22と、ABSコントローラ22からの指令に応じた油圧を各ブレーキ装置21に対して供給する制動系油圧ユニット23とから構成されている。
また、上述した制動系油圧ユニット23には、それぞれ図示しない、ブレーキ液圧を調整するためのモータポンプと電磁制御弁などをそなえて構成され、各輪8L,8R,14L,14Rのそれぞれに設けられた4つのブレーキ装置21のそれぞれに対して、ABSコントローラ22によって指示された所定の油圧が入力されるようになっている。
また、ABSコントローラ22には、図示しないCPU,ROM,RAM,インタフェイス等がそなえられるとともに、図示しない車輪速センサ,前後Gセンサ,横Gセンサ,ブレーキペダル踏み込みセンサなどの各種センサが接続されている。そして、ABSコントローラ22では、これらの各種センサによって検出された情報に基づいて、制動系油圧ユニット23を制御するようになっている。
また、ABSコントローラ22には、図示しないCPU,ROM,RAM,インタフェイス等がそなえられるとともに、図示しない車輪速センサ,前後Gセンサ,横Gセンサ,ブレーキペダル踏み込みセンサなどの各種センサが接続されている。そして、ABSコントローラ22では、これらの各種センサによって検出された情報に基づいて、制動系油圧ユニット23を制御するようになっている。
ところで、図2は、本装置の制御系の要部構成を示す模式的なブロック図であって、この図2に示すように、ABSコントローラ22には摩擦係数推定手段24が内蔵され、この摩擦係数推定手段24によって車両1が走行中の路面の摩擦係数μが推定できるようになっている。なお、この摩擦係数推定手段24はABSコントローラ22に内蔵されたメモリ(図示略)に記憶されたソフトウェアとして実現されている。また、路面の摩擦係数μの推定手法は様々な公知の技術を適用可能であるため、ここでは詳しい説明を省略する。
また、ECU18はABSコントローラ22と電気的に接続され、ABS20の作動時には、ABSコントローラ22より、ABS20の作動状態を示すABS作動信号、および、摩擦係数推定手段24によって推定された路面の摩擦係数μが入力されるようになっている。そして、ABS20が作動した場合には、摩擦係数推定手段24によって推定された摩擦係数μに応じて、このECU18は、駆動力配分機構(左右輪駆動力配分機構15および前後輪駆動力配分機構19)の制御態様(モード)を変更することができるようになっており、具体的には、摩擦係数推定手段24によって推定された路面の摩擦係数μが入力されると、この路面摩擦係数μが所定の閾値未満であるか否かが判定されるようになっている。なお、この閾値の設定はタイヤ性能実験などによって設定される値である。
また、上記の駆動力配分機構15,19の制御態様(モード)としては、図2中符号18A,18Bで示すように、駆動力配分機構15,19による車両1の挙動制御をABS20の作動制御よりも優先させる第1モード(即ち、ABS非作動状態での通常制御)18Aと、ABS20の作動を優先させた第2モード(即ち、ABS制御の効果を妨げない制御)18Bとが設定され、ECU18により、これら2つのモード18A,18Bのうち、いずれかが選択されるようになっている。
なお、上述の第1モード18Aおよび第2モード18Bについての詳細は、本出願人により特開2002−96651号公報として開示されているので、ここではその詳しい説明を省略するが、このうち第2モード18Bについて簡単に説明すると、車両の前輪8と後輪14との間および左輪14Lと右輪14Rとの間のうち、少なくとも一方の回転速度差に応じて、駆動力配分機構15,19が駆動力を配分する制御態様である。
また、ABS20が非作動である場合には、ECU18に内蔵された第1セレクタ18Dが第1モード18Aを選択するようになっており、一方、ABS20が作動中である場合には、第1セレクタ18Dは、第1モード18Aの選択を解除して、ECU18に内蔵された第2セレクタ18Eを選択する。そして、この第2セレクタ18Eは、ABSコントローラ22に内蔵された摩擦係数推定手段24によって推定された路面の摩擦係数μの大小に応じて、第2モード18Bまたは第1モード18Aを選択するようになっている。
つまり、図3に示すように、ABS20が非作動である場合には通常の制御である第1モード18Aが選択され、ABS20が作動しており且つ路面の摩擦係数μが高い場合(即ち、高μ路である場合)には同じく第1モード18Aが選択され、一方、ABS20が作動しており且つ路面の摩擦係数μが低い場合(即ち、低μ路である場合)には第2モード(ABS優先モード)18Bが選択されるようになっている。なお、高μ路とは、例えば、乾いたアスファルト路面に相当する摩擦係数以上の場合をいい、低μ路とは、濡れたアスファルト路面に相当する摩擦係数未満の場合をいう。
なお、本実施形態において、これらの第1〜2モード18A,18BはそれぞれECU18に内蔵された図示しないメモリ内に記録され、また、第1および第2セレクタ18D,18Eはソフトウェアまたは電気回路によって実現されるようになっている。
ここで、従来の制御手法と本発明の制御手法との差異を図3を用いて以下のように説明する。
ここで、従来の制御手法と本発明の制御手法との差異を図3を用いて以下のように説明する。
従来は、ABSが非作動である場合、本発明の第1モードに相当する制御態様である通常モードに基づいて駆動力配分機構は制御され、一方、ABSが作動している場合には常に、本発明の第2モードに相当する制御態様であるABS対応モードに基づいて、駆動力配分機構が制御されている。つまり、ABSが作動した場合には、駆動力配分機構による車両の挙動制御よりもABSによる制動制御を優先させるように駆動力配分機構を制御することで、ABSと駆動力配分機構との制御干渉を解消するようになっている。
これに対して、本実施形態に係る本発明においては、ABS20の作動,非作動という制御トリガのみならず、ABS20が作動しており且つ路面μが高いか低いかという制御トリガに基づいて駆動力配分機構(左右輪駆動力配分機構15および前後輪駆動力配分機構19)の制御モードが切り換えられるようになっている。
つまり、ABS20が作動しても路面μが高い場合には、ABS20が作動していない場合と同様の制御態様である第1モード18Aに基づいて引き続き駆動力配分機構15,19が制御されるようになっている。一方、ABS20が作動し且つ路面μが低い場合には、駆動力配分機構15,19の制御効果よりも、ABS20による制御効果を優先させる第2モード18Bに基づいて、駆動力配分機構15,19が制御されるようになっている。
つまり、ABS20が作動しても路面μが高い場合には、ABS20が作動していない場合と同様の制御態様である第1モード18Aに基づいて引き続き駆動力配分機構15,19が制御されるようになっている。一方、ABS20が作動し且つ路面μが低い場合には、駆動力配分機構15,19の制御効果よりも、ABS20による制御効果を優先させる第2モード18Bに基づいて、駆動力配分機構15,19が制御されるようになっている。
なお、本発明においてこのような制御を行なえるのは、ABS20が作動し、且つ前後輪駆動力配分機構19や左右輪駆動力配分機構15が作動した場合であっても、路面μが高い場合には、ABS20と前後輪駆動力配分機構19および左右輪駆動力配分機構15との間で生じる制御干渉が小さく、駆動力配分制御がABS20による制御の効果に与える影響が小さいことが本発明者によって明らかとなったためである。
本発明の一実施形態に係る駆動力配分制御装置は上述のように構成されているので、その作用・効果について、説明すると以下のようになる。
まず、車両1が走行中、ABS20が作動していない場合には、摩擦係数推定手段24によって推定された走行中の路面摩擦係数の高低に関わらず、ECU18の第1セレクタ18Dは、第1モード18Aを選択する。これにより、選択された第1モード18Aにしたがって、左右輪駆動力配分機構15および前後輪駆動力配分機構19が制御され、車両1の加速性や回頭性が向上する。
まず、車両1が走行中、ABS20が作動していない場合には、摩擦係数推定手段24によって推定された走行中の路面摩擦係数の高低に関わらず、ECU18の第1セレクタ18Dは、第1モード18Aを選択する。これにより、選択された第1モード18Aにしたがって、左右輪駆動力配分機構15および前後輪駆動力配分機構19が制御され、車両1の加速性や回頭性が向上する。
一方、ABS20が作動している場合には、摩擦係数推定手段24によって推定された路面の摩擦係数μを示す信号もECU18に入力される。これにより、第1セレクタ18Dが第2セレクタ18Eを選択し、さらに、このとき、受信した摩擦係数μと所定の閾値とが比較され、この摩擦係数μが閾値以上である場合には、第2セレクタ18Eは第1モード18Aを選択する。これにより、ABS20が非作動時と同様に、左右輪駆動力配分機構15と前後輪駆動力配分機構19とが共に、第1モードによって制御されることによって、車両1の回頭性を高めながら、ABS20による確実な制動効果を得ることができる。
また、ABS20が作動中であり、且つ、ECU18が受信した摩擦係数μが、所定の閾値未満である場合には、第2モード18Bが選択され、これにより、駆動力配分機構、即ち、左右輪駆動力配分機構15および前後輪駆動力配分機構19による車両の挙動安定性よりも、ABS20による制動性が優先されることによって、高い制動性能を得ることができる。
なお、ABS20による制御を最も優先させた場合(即ち、第2モード実行中の場合)とは、換言すると、車両1が低μ路を走行している場合であるが、このような低μ路を走行している場合においては、ABS20による制動制御によって車両の安定性が向上することが本発明者により明らかとなっている。したがって車両1が低μ路を走行中に第2モードを実行した場合には、駆動力配分機構(左右輪駆動力配分機構15および前後輪駆動力配分機構19)による車両挙動制御よりもABS20による制動制御が優先されるものの、実際には、ABS20の作動により車両1の走行安定性を高めることができ、車両挙動が不安定になるおそれはない。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
例えば、上述の実施形態においては、駆動力配分機構として前後輪駆動力配分機構19や左右輪駆動力配分機構15を適用した場合について説明したが、エンジンから各輪へ伝達される駆動力をそれぞれ変更可能であれば、他の機構(例えば、電子制御LSDや電子制御カップリングなど)を駆動力配分機構として適用してもよい。
例えば、上述の実施形態においては、駆動力配分機構として前後輪駆動力配分機構19や左右輪駆動力配分機構15を適用した場合について説明したが、エンジンから各輪へ伝達される駆動力をそれぞれ変更可能であれば、他の機構(例えば、電子制御LSDや電子制御カップリングなど)を駆動力配分機構として適用してもよい。
また、車両の前後輪の駆動力配分を変更可能な前後輪駆動力配分機構と、車両の左右輪の駆力配分を変更可能な左右輪駆動力配分機構とによって駆動力配分機構を構成することによって、アンチスキッドブレーキシステムの作動時であっても、摩擦係数推定手段で推定された摩擦係数が所定値以上の場合には、左右輪駆動力配分機構のみ作動モードとして第1作動モード(通常モード)が選択され、前後輪駆動力配分機構についてはその作動モードとして第2作動モード(ABS対応モード)が選択されるようにしてもよい。このように、駆動力配分機構の前後輪駆動力配分機構と左右輪駆動力配分機構とを、推定された路面の摩擦係数に応じて、それぞれ独立して同時に制御することによって、適切なトラクションおよび回頭性を得ることができる。
また、上述した実施形態においては、路面摩擦係数推定手段24をアンチスキッドブレーキ制御手段22に内蔵したが、このような構成に限定するものではなく、路面摩擦係数推定手段24をアンチスキッドブレーキ制御手段とは別個に設けるようにしてもよいし、駆動力配分制御手段の内部に設けてもよい。
また、上述した実施形態において、ABS20が非作動である場合には、第1セレクタ18Dにより第1モード18Aが選択され、ABS20が作動中である場合には、第1セレクタ18により第2セレクタ18Eが選択され、さらに、このとき、路面の摩擦係数μが小(低μ路)である場合には、第2セレクタ18Eにより第2モード18Bが選択されるように構成されているが、このような構成に限定するものではない。
また、上述した実施形態において、ABS20が非作動である場合には、第1セレクタ18Dにより第1モード18Aが選択され、ABS20が作動中である場合には、第1セレクタ18により第2セレクタ18Eが選択され、さらに、このとき、路面の摩擦係数μが小(低μ路)である場合には、第2セレクタ18Eにより第2モード18Bが選択されるように構成されているが、このような構成に限定するものではない。
例えば、第1モード18Aと第2モード18Bとを1つのセレクタのみで選択可能に構成し、このセレクタが、ABSコントローラ22からABS20が作動中であり且つ低μ路であることを示す信号を受信すると第2モード18Bを選択するように構成してもよい。
4輪駆動の車両に限らず、エンジンから各輪へ伝達される駆動力をそれぞれ変更可能とする機構をそなえた車両に適用できる。
1 車両
2 エンジン
8L,8R,14L,14R 駆動輪,各輪
15 左右輪駆動力配分機構(駆動力配分機構)
18 駆動力配分制御手段(ECU)
18A 第1モード
18B 第2モード
19 前後輪駆動力配分機構(駆動力配分機構)
20 ABS(アンチスキッドブレーキシステム)
22 ABSコントローラ
24 摩擦係数推定手段
2 エンジン
8L,8R,14L,14R 駆動輪,各輪
15 左右輪駆動力配分機構(駆動力配分機構)
18 駆動力配分制御手段(ECU)
18A 第1モード
18B 第2モード
19 前後輪駆動力配分機構(駆動力配分機構)
20 ABS(アンチスキッドブレーキシステム)
22 ABSコントローラ
24 摩擦係数推定手段
Claims (4)
- エンジンからの駆動力を車両の走行状態に応じて各駆動輪に可変配分する駆動力配分機構と、
該駆動力配分機構の作動を制御する駆動力配分制御手段と、
制動時に該車両の各輪のスリップ状態が好ましい状態となるように該各輪の制動状態を制御するアンチスキッドブレーキシステムと、
該車両が走行している路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段とをそなえ、
該駆動力配分制御手段は、該駆動力配分機構の制御態様として該車両の挙動制御を優先させた第1モードと、該アンチスキッドブレーキシステムの作動を優先させた第2モードとをそなえるとともに、該2つの作動モードを切り換え可能に構成され、
該アンチスキッドブレーキシステムの作動時であっても、該摩擦係数推定手段で推定された摩擦係数が所定値以上である場合には、該駆動力配分機構の制御態様として該第1作動モードが選択される
ことを特徴とする、駆動力配分制御装置。 - 該駆動力配分機構が、該車両の前後輪の駆動力配分を変更可能な前後輪駆動力配分機構である
ことを特徴とする、請求項1記載の駆動力配分制御装置。 - 該駆動力配分機構が、該車両の左右輪の駆動力配分を変更可能な左右輪駆動力配分機構である
ことを特徴とする、請求項1記載の駆動力配分制御装置。 - エンジンからの駆動力を車両の走行状態に応じて該車両の前後輪に可変配分する前後輪駆動力配分機構と、
該エンジンからの駆動力を該車両の走行状態に応じて該車両の左右輪に可変配分する左右輪駆動力配分機構と、
該前後輪駆動力配分機構および該左右輪駆動力配分機構の作動を制御する駆動力配分制御手段と、
制動時に該車両の各輪のスリップ状態が好ましい状態となるように該各輪の制動状態を制御するアンチスキッドブレーキシステムと、
該車両が走行している路面の摩擦係数を推定する摩擦係数推定手段とをそなえ、
該駆動力配分制御手段は、該前後輪駆動力配分機構および該左右輪駆動力配分機構該駆動力配分機構の制御態様として、該車両の挙動制御を優先させた第1モードと、該アンチスキッドブレーキシステムの作動を優先させた第2モードとをそれぞれそなえるとともに、該2つの作動モードを切り換え可能に構成され、
該アンチスキッドブレーキシステムの作動時であっても、該摩擦係数推定手段で推定された摩擦係数が所定値以上の場合には、該左右輪駆動力配分機構の制御態様として該第1モードが選択されるとともに、該前後輪駆動力配分機構の制御態様として該第2モードが選択される
ことを特徴とする、駆動力配分制御装置。
Priority Applications (3)
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US10/935,316 US7463964B2 (en) | 2003-09-09 | 2004-09-08 | Driving force distribution and controlling apparatus for vehicle and driving force distribution and controlling method for vehicle |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100918163B1 (ko) | 2007-08-30 | 2009-09-17 | 미쯔비시 지도샤 고교 가부시끼가이샤 | 구동력 배분 제어 장치 |
JP2012148663A (ja) * | 2011-01-19 | 2012-08-09 | Univance Corp | 駆動力伝達装置 |
JP2014034325A (ja) * | 2012-08-09 | 2014-02-24 | Fuji Heavy Ind Ltd | 4輪駆動車の制御装置 |
JP2014231284A (ja) * | 2013-05-29 | 2014-12-11 | トヨタ自動車株式会社 | 車両制御装置 |
CN106864432A (zh) * | 2017-01-20 | 2017-06-20 | 南京航空航天大学 | 一种汽车刹车失灵紧急制动装置及其控制方法 |
-
2003
- 2003-09-09 JP JP2003316505A patent/JP2005082009A/ja active Pending
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