JP2005081832A - ディジタル・スタンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】 日付と時刻(時・分)、もしくは日付・時刻と位置(緯度、経度、高度など)を、いつでもどこでも普通紙等に捺印できる機能を有するスタンプを提供する。
【解決手段】(1)電波時計用標準電波もしくはGPS衛星電波を利用し、(2)スタンプ1内に電波受信アンテナ2、電波受信IC3、ワンチップ・マイクロコンピュータ4、インクジェット・固定ヘッド5、電源7、押印用サイドスイッチ8を具備し、(3)電波受信情報に基づき前記マイクロコンピュータ4により日付と時刻、もしくは日付・時刻と位置を演算し、(4)前記マイクロコンピュータ4の制御により、前記固定ヘッド5を構成する直列状及びメッシュ状配列のノズルのうち印証パターンに対応するノズルから、押印面にインク微粒子を圧力作用により瞬時に噴射させる。
【選択図】 図1
【解決手段】(1)電波時計用標準電波もしくはGPS衛星電波を利用し、(2)スタンプ1内に電波受信アンテナ2、電波受信IC3、ワンチップ・マイクロコンピュータ4、インクジェット・固定ヘッド5、電源7、押印用サイドスイッチ8を具備し、(3)電波受信情報に基づき前記マイクロコンピュータ4により日付と時刻、もしくは日付・時刻と位置を演算し、(4)前記マイクロコンピュータ4の制御により、前記固定ヘッド5を構成する直列状及びメッシュ状配列のノズルのうち印証パターンに対応するノズルから、押印面にインク微粒子を圧力作用により瞬時に噴射させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、取引証明、認可証明、各種承認・証明などのための、時計機能ないし時計と測位機能を内蔵したスタンプに関する。
従来の日付印は、手動で日付を変更し、捺印のため朱肉またはインク吸着スタンプ台を使用して、印鑑の印判面の情報を紙に転写するものである。一方、インターネットの普及に伴い、電子商取引などに電子印鑑が使用されているが、この場合は電子的に押印を行うことを目的としているため、パソコンなど特別の機器を必要とする。
これに対し、電子部品の集積度向上、小型化に伴い、捺印すべき印鑑情報を印鑑内の記憶回路に蓄え、印鑑内の送信回路と印鑑内の送信アンテナを介して、受信アンテナと受信回路と記憶回路を具備した電子シートに、印判面の押印とともに電子的に押印、転写が可能な電子筆記具および電子記載方法が提案されている(特許文献1参照)。しかし、この場合には電子的に情報受信機能を有する特別の電子シートを必要とするという問題がある。
一方、ATM(現金自動出入機)などの取引処理装置やCAT(クレジットカード照会用コンピュータ端末機)などの帳票発行装置に内蔵付加させることを目的とした印証形成装置が提案されている(特許文献2参照)。前記特許文献2は、取引ないし帳票の安全性確保のため、印証形成手段の一例として、印証パターンに対応して印証形成剤(光硬化樹脂や熱膨張インクなど)を吐出させ、光照射や加熱により印証形成剤を硬化させることにより、押印対象面に凹凸のある印証パターンを形成させるものである。しかし、通常のスタンプに上記パターン形成手段を応用するには、実用的な時間内に捺印を終えるには困難を伴うなどの問題がある。
本発明に係るディジタル・スタンプの主要構成要素に関する一般的な技術水準の現状について記述する。
電波時計用標準電波の受信用IC素子はワンチップ化されており、例えば縦6.5mm、横5.3mm、高さ1.3mmと小型化されている(非特許文献1参照)。一方、GPS衛星電波のRF受信用ICも年々小型化しており、最新のデータでは例えば外形寸法は6mm×6mm、信号処理用ICも例えば外形寸法が8mm×8mmである(非特許文献2参照)。
インクジェットプリンタのインクジェット・ヘッド(ノズル部とカートリッジ部の総称)の最新のものは、半導体微細加工技術であるMEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)の技術を活用することにより、1色当り512個のノズルが1200dpi相当の密度でX軸方向に直列状に配列され、それを6色分、Y軸方向に平行配列させることにより、15mm四方のサイズの中に合計3072個のノズルが作り込まれている。現在のプリンタでは、このヘッドの機械駆動(X軸方向)と印刷紙の紙送り(Y軸方向)の両方でプリントアウトを実行している(非特許文献3、非特許文献4参照)。
特開2000−231626号公報(第15頁図1、図16) 特開平8−156384号公報(第2頁請求項6、第9頁図7、図9) TEMIC社技術資料「TEMIC−U4226B」TEMIC Semiconductor GmbH(Germany),Rev.A3,26−Apr−99,P16(17) 日経エレクトロニクス、No.852、P30〜31 2003年7月21日号 浅井、中島「現代からくり考、インクジェットプリンタ」、パリティ17巻4号、P54〜59、2002年 「キャノンBJプリンタ総合カタログ、PIXUS」P31、2003年4月現在
本発明が解決しようとする課題は、(1)普通紙等に、時・分の単位まで捺印できる機能を有する日付スタンプを提供すること、(2)普通紙等に、前記日付・時刻、並びに位置情報(緯度、経度、高度など)を捺印できる機能を有するスタンプを提供すること、である。
従来例えば、領収書発行機の場合、機器内部の時計を使って、日付、時・分の単位まで数字がプリントアウトされる。通常の電子印鑑の場合、パソコン内に記憶された印証パターンがプリンタの例えばインクジェット・ヘッド部の駆動・スキャンを介して紙等に転写出力される。従来からの日本の慣習として、書類等への手による押印の手続きを保つためには、例えば前記特許文献1のように、特別の機能を有する電子シートを必要とした。一方、印証パターン形成手段として、例えば前記特許文献2のように、印証形成剤の吐出・硬化作用を利用するものがあるが、普通紙上に、スタンプとしての実用的な時間内に捺印を終えるには問題があった。
さらに従来のように、機器の内部時計を基凖とした時刻表示の場合、経時変化による時刻の正確さの低下のほか、内蔵プログラムの人為的操作も不可能ではないため、日付・時刻等の表示の信憑性についても課題が残る。
本発明は、上記の諸課題を解決することにより、パソコン、プリンタその他特別の電子機器を必要とせず、いつでもどこでも携帯・捺印が可能な、前記(1)、(2)の機能を有することを特徴とするスタンプを提供するものである。
本発明は、以下の手段1ないし手段2により上記諸課題を解決する。
(手段1)電波時計用標準電波を受信するアンテナと電波受信部、受信情報から日付、時刻を計算する演算部、捺印情報等の記憶部、押印面直近に固定した直列状及び2次元メッシュ状配列のインクジェット・ノズル、ノズルのインク噴射機能の制御部を、それぞれスタンプ内に具備し、印証パターンに対応したノズルからインク液微粒子を、圧力作用により押印面に噴射させる方式により、日付、時・分を普通紙等に捺印できる機能を持たせる。
(手段2)GPS衛星電波を受信するアンテナと電波受信部、受信情報から時刻と位置(緯度、経度、高度など)を計算する演算部、手段1記載の記憶部、手段1記載のインクジェット・ノズル、手段1記載の制御部を、それぞれスタンプ内に具備し、手段1記載の方式により、位置と時刻を普通紙等に捺印できる機能を持たせる。
本発明が従来の技術に比べて優れていると言える点は、(1)スタンプに標準電波又は衛星電波の受信機能を持たせることにより、CPU内蔵クロックを常時校正し、常に正確な時刻を表示できる機能を持たせたこと、(2)スタンプにGPS衛星電波の受信機能を持たせることにより、常に位置情報(緯度、経度、高度など)もスタンプに表示できる機能を持たせたこと、(3)スタンプ下部の押印面直近に、多数のインクジェット・ノズルを直列状及び2次元メッシュ状に固定配置したことにより、従来のインクジェットプリンタのような機械駆動部分を不要とし、また、従来の印証形成剤吐出方法(前記特許文献2)に比べ、高速かつ簡便に印証形成を可能としたこと、(4)スタンプの前記構成により、従来の日付印のように朱肉又はスタンプ台が不要となり、いつでもどこでも携帯・捺印を可能としたこと、などである。
本発明に係るディジタル・スタンプの構成概略斜視図を図1に示す。図において、1はスタンプ、2は電波受信アンテナ、3は電波受信IC、4はワンチップ・マイクロコンピュータ、5はインクジェット・固定ヘッド、6はインク微粒子噴射面、7は電源、8は押印用スイッチである。ここで2及び3は、電波時計用標準電波を受信する請求項1記載のスタンプでは40kHz用、GPS衛星電波を受信する請求項2記載のスタンプでは1.575GHz用で、それぞれ構成する。
本発明に係るディジタル・スタンプの機能ブロック図を図2に示す。図において、マイクロコンピュータ4は、請求項1記載のスタンプでは受信IC3で受けた40kHz標準電波のタイムコードをデコードし、日付、時刻の計算をし、また請求項2記載のスタンプでは、マイクロコンピュータ4は、受信IC3で受けた複数のGPS衛星からの1.575GHzの電波情報をもとに、衛星航法の原理により時刻及び測位の計算を行なう。マイクロコンピュータ4からの制御信号により、印証パターンに対応したインクジェット・固定配置ノズル50からインク微粒子を噴射する。インク微粒子の噴射誘起の方法は、インクジェットプリンタで従来使われている、ノズル加熱によるインク内気泡の突発による圧力作用、ないしノズル上流側に設けた圧電素子の駆動によるノズル内インク液の加圧などが利用可能である。
本発明に係るディジタル・スタンプに具備するワンチップ・マイクロコンピュータ4の概略回路構成を図3に示す。マイクロコンピュータ4は電波受信IC3からの信号データを受け、ROM42に内蔵したプログラムに従って、CPU41により日付・時刻あるいは日付・時刻・位置の演算を実行する。ROM42又はRAM43に記憶されている印証データ(例えば、法人名、姓、日付、時刻、位置、印証の種類、印影のパターンなど)はI/Oポート44を介して、CPU41による制御信号の形態でインクジェット・ノズル部50に伝送する。
本発明に係るディジタル・スタンプに固定配置するインクジェット・ヘッド5を構成するインクジェット・ノズル50の配列の一例を図4に模式的に示す。図のa,bは何れもノズル配列の平面図であり、図のaは全体図で、6組の直列状分布ノズル51と9組のメッシュ状分布ノズル52のモジュールから構成されている。図のbはメッシュ状分布ノズル52の1組のモジュールを拡大して示したもので、5mm×5mmのサイズ内に200μm間隔で25×25=625個のノズルから成る。図では、使用される印証文字の1例として「受付」の「受」について、200μm×200μmの対応メッシュ内にそれぞれインク微粒子1個を着弾させた場合を模式的に示す。
本発明に係るディジタル・スタンプは、従来の日付印に比べて、時刻(時・分)まで正確に捺印できるスタンプを世に提供することにより、広く産業の発展に貢献可能である。具体例として、官庁における書類の受付印の場合の捺印情報の一例を図5に示す。
さらに、本発明は時刻と位置を正確に捺印できるスタンプを提供することにより、スタンプとしての新しい利用分野が開拓可能である。具体例として、食品の安全に関連して、例えば生産物の時刻と場所の表示・捺印が可能となるので、食品の品質に関するトレーサビリティの信頼性向上に貢献可能である。この場合の捺印情報の一例を図6に示す。
1 スタンプ 5 インクジェット・固定ヘッド
2 電波受信アンテナ 50 インクジェット・固定配列ノズル
3 電波受信IC 51 直列状ノズル
4 ワンチップ・マイクロコンピュータ 52 メッシュ状ノズル
41 CPU 6 インク微粒子噴射面
42 ROM 7 電源
43 RAM 8 押印用スイッチ
44 I/Oポート
2 電波受信アンテナ 50 インクジェット・固定配列ノズル
3 電波受信IC 51 直列状ノズル
4 ワンチップ・マイクロコンピュータ 52 メッシュ状ノズル
41 CPU 6 インク微粒子噴射面
42 ROM 7 電源
43 RAM 8 押印用スイッチ
44 I/Oポート
Claims (2)
- 電波時計用標準電波を受信するアンテナと電波受信部、受信情報から日付と時刻を計算する演算部、捺印に必要な情報を記憶する記憶部、後述のインクジェット噴射機能を制御する制御部、及び直列状と2次元メッシュ状配列のインクジェット・固定ノズルを、それぞれスタンプ内に具備し、印証パターンに対応したノズルからインク微粒子を押印面に噴射させる方式により、日付・時刻を捺印できる機能を有することを特徴とするディジタル・スタンプ。
- GPS衛星電波を受信するアンテナと電波受信部、受信情報から位置(緯度,経度,高度など)及び日付・時刻を計算する演算部、請求項1記載の記憶部と制御部、及び請求項1記載のインクジェット・固定ノズルを、それぞれスタンプ内に具備し、請求項1記載の方式によりインク微粒子を噴射させることにより、位置及び日付・時刻を捺印できる機能を有することを特徴とするディジタル・スタンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003355649A JP2005081832A (ja) | 2003-09-09 | 2003-09-09 | ディジタル・スタンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003355649A JP2005081832A (ja) | 2003-09-09 | 2003-09-09 | ディジタル・スタンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005081832A true JP2005081832A (ja) | 2005-03-31 |
Family
ID=34419977
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003355649A Pending JP2005081832A (ja) | 2003-09-09 | 2003-09-09 | ディジタル・スタンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005081832A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008114472A (ja) * | 2006-11-06 | 2008-05-22 | Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd | インクジェット記録装置 |
CN103085512A (zh) * | 2013-01-30 | 2013-05-08 | 北京科富兴科技有限公司 | 一种印章 |
CN103085513A (zh) * | 2013-01-30 | 2013-05-08 | 北京科富兴科技有限公司 | 一种带有防伪码的印章 |
CN103085511A (zh) * | 2013-01-30 | 2013-05-08 | 北京科富兴科技有限公司 | 一种印章 |
JP2016124233A (ja) * | 2015-01-06 | 2016-07-11 | 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 | 保守報告書用電子印鑑及び保守報告書作成システム |
JP2017094699A (ja) * | 2015-11-19 | 2017-06-01 | 富泰華工業(深▲セン▼)有限公司 | プリントヘッド及びインクジェットプリンタ |
-
2003
- 2003-09-09 JP JP2003355649A patent/JP2005081832A/ja active Pending
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