JP2005081413A - プレス加工装置における打ち抜き用雄型 - Google Patents

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徹 畔柳
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Abstract

【課題】複数のパンチ部を有する打ち抜き用雄型でプレス材の複数箇所を一度に打ち抜く場合でも、打ち抜き荷重の反力を分散させることにより、装置コストの増大を抑制しつつ良好な打ち抜き成形を行うことができるプレス加工装置における打ち抜き用雄型を提供する。
【解決手段】プレス材からロータ用鉄心板の軸孔や周辺孔等の複数箇所を同時に打ち抜きするパンチ18Aには複数のパンチ部42,43,44が基板部41上に突出形成されている。中央部に軸孔用パンチ部42が形成されると共に、その外周側に、複数の周辺孔用パンチ部43と、複数の磁石挿入孔用パンチ部44が、それぞれ周方向へ一定間隔をおいた円環状配置となるように形成されている。そして、各パンチ部42,43,44は、軸孔用パンチ部42→周辺孔用パンチ部43→磁石挿入孔用パンチ部44の順で突出高さが低くなるように形成されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、プレス加工装置において打ち抜き用雌型と対応配置される打ち抜き用雄型に関するものである。
一般に、この種の打ち抜き用雄型(以下、「パンチ」ともいう。)は、プレス加工装置における上型(可動型)側に取付固定され、当該上型の直下に位置する下型(固定型)側に取付固定された打ち抜き用雌型(以下、「ダイ」ともいう。)と相互の中心軸線が一致するように対応配置される。そして、上型側のパンチと下型側のダイとの間にシート状のプレス材(例えば、鋼板シート)を停止させた状態において、上型と下型とが上下方向へ相対移動することにより、所定形状の成形品を打ち抜き成形するようになっている。このような打ち抜き成形技術に関して、例えば特許文献1には、プレス加工装置の一種である順送りプレス加工装置によってモータ用積層鉄心における鉄心板(単層)を打ち抜き成形する場合の技術的事項が開示されている。
即ち、この特許文献1の順送りプレス加工装置では、ロータコア用の鉄心板とステータコア用の鉄心板とが、シート状のプレス材(鋼板シート)を順送りする途中で、ロータ用パンチとロータ用ダイ及びステータ用パンチとステータ用ダイにより、それぞれ打ち抜き成形される。そして、ロータコア用の鉄心板を打ち抜き成形する場合には、当該鉄心板の外径を所定の加工ユニットで打ち抜く前に、当該加工ユニットよりも上流側の別の加工ユニットで磁石挿入孔や軸孔等の複数箇所を一つの打ち抜き用雄型(ロータ用パンチ)にて事前に打ち抜くようにしている。即ち、前記一つの打ち抜き用雄型(ロータ用パンチ)には、前記磁石挿入孔や軸孔等の各開口形状に個別対応した断面形状をなす複数本のパンチ部が所定の突出高さで立設されており、打ち抜き時には各パンチ部の先端が前記プレス材における複数箇所から複数のスクラップ片を打ち抜くようになっていた。
特開平10−4656号公報(段落番号[0022]、図2)
ところが、前記打ち抜き用雄型(ロータ用パンチ)によって前記磁石挿入孔や軸孔等の複数箇所を打ち抜く場合、その打ち抜き時には、各パンチ部の先端が前記プレス材(鋼板シート)における複数箇所(多数の当接点)へ同時に押圧接触することになる。そのため、打ち抜き時における打ち抜き荷重(例えば25トン)が各パンチ部を介して前記打ち抜き用雄型(ロータ用パンチ)を支持するプレス加工装置側へ反力として一挙にかかることになり、かかる反力に対処し得る剛性を打ち抜き用雄型(ロータ用パンチ)の支持構造及びプレス加工装置自体に確保しておく必要があった。従って、そのような剛性確保のためには、前記打ち抜き用雄型(ロータ用パンチ)の支持構造が複雑化したり、プレス加工装置自体が大型化したりするため、装置コストが増大するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、複数のパンチ部を有する打ち抜き用雄型でプレス材の複数箇所を一度に打ち抜く場合でも、打ち抜き荷重の反力を分散させることにより、装置コストの増大を抑制しつつ良好な打ち抜き成形を行うことができるプレス加工装置における打ち抜き用雄型を提供することにある。
上記目的を達成するために、プレス加工装置における打ち抜き用雄型に係る請求項1に記載の発明は、打ち抜き用雌型と対応配置される打ち抜き用雄型であって、打ち抜き用雌型との間に配置されたプレス材における複数箇所を打ち抜き荷重に基づき打ち抜き可能な複数のパンチ部を備え、当該各パンチ部のうち少なくとも一部のパンチ部については、他のパンチ部との対比において、打ち抜き方向に沿う平面で切った場合の断面形状が相違するようにしたことを要旨とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプレス加工装置における打ち抜き用雄型において、前記各パンチ部のうち少なくとも一部のパンチ部は、他のパンチ部との対比において、打ち抜き方向への突出高さが相違していることを要旨とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のプレス加工装置における打ち抜き用雄型において、前記各パンチ部のうち少なくとも一部のパンチ部は、他のパンチ部との対比において、打ち抜き時にプレス材に当接する先端部の形状が相違していることを要旨とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載のプレス加工装置における打ち抜き用雄型において、前記各パンチ部は、中央に位置する中央パンチ部と、当該中央パンチ部の外周側で周方向へ一定間隔をおいた円環状配置となるように位置する複数の周辺パンチ部とを含んで構成されていることを要旨とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載のプレス加工装置における打ち抜き用雄型において、前記各周辺パンチ部は、前記中央パンチ部を中心にした場合に点対称の配置となる周辺パンチ部同士が同一形状に形成されていることを要旨とする。
本発明によれば、複数のパンチ部を有する打ち抜き用雄型でプレス材の複数箇所を一度に打ち抜く場合でも、打ち抜き荷重の反力を分散させることにより、装置コストの増大を抑制しつつ良好な打ち抜き成形を行うことができる。
以下、本発明を、ロータ用鉄心板を打ち抜き成形する際に用いられるプレス加工装置の打ち抜き用雄型に具体化した一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態のプレス加工装置11は、順送りプレス加工装置として構成され、ベースプレート12上に複数(図1には4つを図示)の加工ユニット13A,13B,13C,13Dが所定方向(図1では左右方向)へ並設されている。前記各加工ユニット13A〜13Dは、基本的に略同一構造をなしており、下型14が前記ベースプレート12上に支持されると共に、下型14上にダイ(打ち抜き用雌型)15(15A,15B,15C,15D)が取付固定されている。また、前記下型14上の四隅には柱状のコラム16が立設され、各コラム16を介して上型17が下型14の上方域で上下移動可能に支持されている。そして、上型17の下面側には前記ダイ15と雌雄関係を有するパンチ(打ち抜き用雄型)18(18A,18B,18C,18D)が取付固定されている。
前記順送りプレス加工装置11の稼働時には、シート状のプレス材19が、前記各パンチ18(18A〜18D)とダイ15(15A〜15D)との間に配置され、前記各加工ユニット13A〜13D間を上流側から下流側(図1では左側から右側)へ間欠的に順送りされる。前記プレス材19は、例えば厚さが約0.3mmに冷間圧延された鋼板シートであって、前記順送りプレス加工装置11の各加工ユニット13A〜13D毎に、当該加工ユニット13A〜13Dで分担する所定の打ち抜き箇所が前記パンチ18とダイ15により打ち抜き加工されるようになっている。そのため、前記各加工ユニット13A〜13Dに装備される各パンチ18(18A〜18D)及び各ダイ15(15A〜15D)は、それぞれの加工ユニット13A〜13Dにおける前記プレス材19からの打ち抜き箇所に対応した形状に刃部(図示略)が形成されている。
図2は、前記プレス材19に対する各加工ユニット13A〜13Dでの打ち抜きレイアウトを打ち抜き工程順(つまり、加工ユニット13A→13B→13C→13Dの順)に示したものである。同図からも理解されるように、前記プレス材19の幅方向の両側縁には長さ方向へ一定の間隔をおいて複数のパイロット孔20が穿孔されている。これらの各パイロット孔20は、通常、前記プレス材19に対する最初の打ち抜き工程で穿孔されるものであり、本実施形態では図1において最も左側(上流側)の加工ユニット13Aよりも更に上流側に位置する所定の加工ユニット(図示略)で穿孔される。そして、プレス材19は、各ダイ15(15A〜15D)から上方へ僅かに浮き上がった状態にて間欠的に順送りされ、打ち抜き加工時には前記浮き上がった状態から下降されて、各加工ユニット13A〜13Dの下型14に設けられたパイロットピン(図1では図示略)にパイロット孔20を係合させるようになっている。従って、前記プレス材19は、前記パイロットピンにパイロット孔20が係合することにより位置決め停止状態となり、その停止状態において所要の打ち抜き加工が行われる。
そこで次に、上記のように構成された順送りプレス加工装置11の各加工ユニット13A〜13Dで行われる打ち抜き加工の内容を図2を参照しながら工程順に説明する。
さて、図2に示す4つの工程S1〜工程S4のうち、工程S1と工程S2はロータ用鉄心板(工程S2に符号25で示す)を打ち抜き加工する工程であり、工程S3と工程S4はステータ用鉄心板(工程S4に符号33で示す)を打ち抜き加工する工程である。まず、加工ユニット13Aにおける工程S1では、前記パンチ18Aとダイ15Aにより、一つの軸孔21と複数の周辺孔22及び複数の磁石挿入孔23が打ち抜き加工される。この工程S1での打ち抜き加工が終了すると、プレス材19は再び浮き上がり状態となり、パイロット孔20がパイロットピンに対して非係合の状態となるため、順送り方向(下流側方向)への移動が許容され、プレス材19は前記軸孔21等を打ち抜き加工された箇所が次の加工ユニット13B内に位置するように移動する。すると次に、加工ユニット13Bにおける工程S2では、前記パンチ18Bとダイ15Bにより、前記各磁石挿入孔23の外側にロータ用鉄心板25の外径を規定する円孔24が打ち抜き加工される。従って、この工程S2における円孔24の打ち抜きによりロータ用鉄心板25が打ち抜き成形され、当該ロータ用鉄心板25は図示しない取り出し口を介して積層状態で回収される。
一方、工程S2でロータ用鉄心板25を打ち抜きされたプレス材19は再び浮き上がり状態とされ、前記ロータ用鉄心板25を打ち抜きされた箇所が次の加工ユニット13C内に位置するように移動する。すると次に、この加工ユニット13Cにおける工程S3では、前記パンチ18Cとダイ15Cにより、ステータ用鉄心板33の内径を規定する内周側円弧部26と、内周側円弧部26に沿う複数のスロット27、ステータ用鉄心板33の外径に沿う複数の円弧穴28、及び所定の円弧穴28同士の間に位置する複数のボルト穴29が打ち抜き加工される。なお、前記内周側円弧部26は、ステータ用鉄心板33の内径を規定するものであるため、前記ロータ用鉄心板25の外径を規定する円孔24よりも僅かに大径とされる。即ち、ステータ用鉄心板33及びロータ用鉄心板25がそれぞれ積層鉄心(固定子及び回転子)とされてモータに組み付けられた場合に必要とされるエアギャップに相当する分だけ大径とされる。また、前記各円弧穴28は同心円上に離間して位置するように打ち抜きされ、それらの内周縁はステータ用鉄心板33の外径を規定する外周側円弧部28aになる。
そして、この工程S3での打ち抜き加工が終了すると、プレス材19は再び浮き上がり状態とされ、前記円弧穴28等を打ち抜きされた箇所が次の加工ユニット13D内に位置するように移動する。すると次に、この加工ユニット13Dにおける工程S4では、前記パンチ18Dとダイ15Dにより、前記各円弧穴28の内周縁(即ち、ステータ用鉄心板33の外径を規定する外周側円弧部28a)の間を繋ぐように位置する耳部30と溶接部31が打ち抜き加工される。具体的には、前記ボルト穴29が形成された箇所(本実施形態では3箇所)に耳部30が打ち抜き加工され、それ以外の箇所(本実施形態では6箇所)に溶接部31が打ち抜き加工される。そして、これら耳部30と溶接部31及び前記各円弧穴28の内周縁である各外周側円弧部28aにより、ステータ用鉄心板33の製品形状(打ち抜き成形される形状)を画定する外郭縁部32が構成される。従って、この工程S4での外郭縁部32の打ち抜きによりステータ用鉄心板33が打ち抜き成形され、当該ステータ用鉄心板33は図示しない取り出し口を介して積層状態で回収される。
次に、本実施形態において要部構成をなす前記加工ユニット13Aのパンチ(打ち抜き用雄型)18Aの具体的構造を説明する。
前述したように、この加工ユニット13Aのパンチ18Aはダイ15Aと協働して図2に示す各打ち抜きレイアウトのうち工程S1において示す打ち抜き箇所を打ち抜き加工するものであるが、その具体的な形状は図3に示すような形状をしている。即ち、図3は前記パンチ18Aを上型17に取付固定される状態から裏返した状態を示してものであって、このパンチ18Aは、上型17に取付固定される際に当該上型17に当接する矩形板状の基板部41を備えている。基板部41上には、図3,図4に示すように、前記軸孔21を打ち抜くための軸孔用パンチ部42が中央部に突出形成され、その軸孔用パンチ部42の外周側には、前記各周辺孔22を打ち抜くための複数の周辺孔用パンチ部43が周方向へ一定間隔をおいた円環状配置となるように突出形成されている。また、前記各周辺孔用パンチ部43の更に外周側には、前記磁石挿入孔23を打ち抜くための磁石挿入孔用パンチ部44が同様に周方向へ一定間隔をおいた円環状配置となる位置に突出形成されている。そして、本実施形態では、前記軸孔用パンチ部42により中央パンチ部が構成され、前記各周辺孔用パンチ部43と前記各磁石挿入孔用パンチ部44により周辺パンチ部が構成されている。
図5は、前記パンチ18Aの平面図である図4におけるA−A線矢視の端面図である。この図5からも理解されるように、前記基板部41上から突出形成された各パンチ部42,43,44は、打ち抜き方向(図4では紙面と直交する方向、図5では上下方向)に沿う平面で切った場合の断面形状(図5に示す端面形状に相当するもの)が、軸孔用パンチ部42と周辺孔用パンチ部43及び磁石挿入孔用パンチ部44で互いに相違している。具体的には、基板部41上からの突出高さが相違しており、中央部の軸孔用パンチ部42が最も高い突出高さとされ、最外周側に位置する各磁石挿入孔用パンチ部44が最も低い突出高さとされている。そして、各周辺孔用パンチ部43が、軸孔用パンチ部42と各磁石挿入孔用パンチ部44の中間の突出高さとなるように形成されている。なお、本実施形態におけるパンチ18Aの前記各パンチ部42,43,44は、図3及び図5からも理解されるように、各先端部42a,43a,44aの端面が平坦面に形成されており、それらの端面縁は刃部となるべくエッジ(図示略)が切られている。また、複数ある各周辺孔用パンチ部43同士は同一の突出高さとされ、同様に、複数ある各磁石挿入孔用パンチ部44同士は同一の突出高さとされている。
そこで次に、上記のように構成された順送りプレス加工装置11の作用について、特に加工ユニット13Aにおける工程S1でのパンチ18Aとダイ15Aによる打ち抜き加工時の作用を中心に説明する。
さて、前述したように、加工ユニット13Aよりも上流側の加工ユニットでパイロット孔20が穿孔されたプレス材19は、前記各ダイ15(15A〜15D)から僅かに浮き上がった状態で間欠的に順送りされ、所定ピッチ分を順送りされると、前記パイロット孔20が各加工ユニット13A〜13Dのパイロットピンと係合するように下降する。そして、加工ユニット13Aにおいては図2に示す打ち抜きレイアウトのうち工程S1での打ち抜き箇所がパンチ18Aとダイ15Aにより打ち抜きされる。即ち、図示しない油圧シリンダのストローク運動により上型17が下動すると、当該上型17の下面側に取付固定されたパンチ18Aも同様に下動し、前記各パンチ部42,43,44が所定の打ち抜き荷重に基づきプレス材19における複数箇所を打ち抜く。具体的には、軸孔用パンチ部42が軸孔21を打ち抜くと共に、周辺孔用パンチ部43が周辺孔22を打ち抜き、磁石挿入孔用パンチ部44が磁石挿入孔23を打ち抜く。
そして、その打ち抜きの際には、最も突出高さの高い軸孔用パンチ部42がプレス材19に当接した後、その次に突出高さが中間の突出高さの周辺孔用パンチ部43がプレス材19に当接し、最後に最も突出高さが低い磁石挿入孔用パンチ部44がプレス材19に当接する。即ち、各パンチ部42,43,44は、それらの突出高さが相違する分だけ、僅かにプレス材19に当接する(即ち、打ち抜き開始する)タイミングに時間差を持たせた状態で夫々の打ち抜き箇所(軸孔21、周辺孔22、磁石挿入孔23)を打ち抜き加工する。そのため、加工ユニット13Aでの打ち抜き時における打ち抜き荷重(例えば25トン)がプレス材19にパンチ18Aが打ち抜き加工したことに基づく反力として一挙にプレス加工装置11(加工ユニット13A)側へかかることがない。従って、打ち抜き加工時にそのような反力を前記パンチ18Aを介して受けることになるプレス加工装置11(加工ユニット13A)側では、前記パンチ18Aの支持構造も簡単なもので対応でき、その結果、装置全体が複雑化したり大型化したりすることもない。
また、軸孔用パンチ部42がプレス材19に当接した後においては、周方向へ一定間隔をおいた円環状配置をなす各周辺孔用パンチ部43がそれぞれ同時にプレス材19に当接し、その後に、同じく周方向へ一定間隔をおいた円環状配置をなす各磁石挿入孔用パンチ部44がそれぞれ同時にプレス材19に当接する。そのため、各周辺孔用パンチ部43及び各磁石挿入孔用パンチ部44がプレス材19に打ち抜き加工のため当接した際において打ち抜き荷重がプレス材19に偏って加わることがない。従って、次の工程S2へ順送りされるプレス材19に歪みが生じることもなく、当該次の工程S2でロータ用鉄心板25の外径を規定する円孔24が精度良く打ち抜き加工される。
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)加工ユニット13Aの工程S1でプレス材19における複数箇所を打ち抜き荷重に基づきパンチ18Aの各パンチ部42,43,44で打ち抜き加工する際には、軸孔用パンチ部42→周辺孔用パンチ部43→磁石挿入孔用パンチ部44の順で時間差をおいてプレス材19に当接(打ち抜き開始)するようにした。そのため、前記打ち抜き荷重(例えば25トン)が前記パンチ18Aを介して反力として一挙にプレス加工装置11(加工ユニット13A)側へかかることがなく、プレス加工装置11(加工ユニット13A)側では前記反力を受け止めるための剛性を不必要に大きく確保しなくて済む。従って、前記打ち抜き荷重の反力を時間的に分散して小さなものとできるため、パンチ18Aの支持構造も簡単なもので対応でき、その結果、装置全体が複雑化したり大型化したりすることもなく、装置コストの増大を抑制しつつ良好な打ち抜き成形を行うことができる。
(2)また、前記打ち抜き荷重の反力を時間的に分散させるための具体的構造がパンチ18Aにおける各パンチ部42,43,44の突出高さを相違させることで実現しているため、打ち抜き用雄型としてのパンチ18Aの具体的構造自体も簡単なもので対応でき、その点でも装置コストの低減に寄与することができる。
(3)また、前記工程S1での打ち抜き加工時には、まず中央部の軸孔用パンチ部42が当接(打ち込み開始)した後に各周辺パンチ部(周辺孔用パンチ部43と磁石挿入孔用パンチ部44)が当接(打ち込み開始)するようにしたため、安定した打ち抜き加工ができる。
(4)また、各周辺パンチ部(周辺孔用パンチ部43と磁石挿入孔用パンチ部44)については、周方向へ一定間隔をおいた円環状配置となる各周辺孔用パンチ部43同士及び各磁石挿入孔用パンチ部44同士は同一の突出高さとされているため、打ち抜き加工時にプレス材19に偏った打ち抜き荷重をかけることがない。従って、次工程へ順送りされるプレス材19に歪みが生じることもなく、当該次工程での打ち抜き加工を精度良く行うことができる。
なお、前記実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
○ 前記実施形態における図4のA−A線矢視端面図に見立てた場合、図6に示すような端面図となるパンチ50Aにより打ち抜き用雄型を構成してもよい。即ち、図6に示すパンチ50Aは基板部51上から軸孔用パンチ部52と周辺孔用パンチ部53及び磁石挿入孔用パンチ部54が突出形成されている。そして、それらの各パンチ部52,53,54は前記実施形態の場合と異なり同一の突出高さに形成されている。但し、図6からも理解されるように、各パンチ部52,53,54の各先端部52a,53a,54aは端面が斜面形状をなすように形成されている。そして、その斜面角度が、軸孔用パンチ部52→周辺孔用パンチ部53→磁石挿入孔用パンチ部54の順で鋭角になるように形成されている。そのため、この図6に示すパンチ50Aの場合は、打ち込み加工時において各パンチ部52,53,54毎のプレス材19に対する打ち込み開始(当接)時点から打ち込み終了時点までの時間、つまりプレス材19に打ち込み荷重をかける時間に差がでるようにしている。従って、打ち込み荷重に対応した反力を受ける時間にも各パンチ部52,53,54毎に差がでるため、前記実施形態のパンチ18Aと同様の作用効果を享受することができる。しかも、この図6に示すパンチ50Aの場合は各パンチ部52,53,54の先端部52a,53a,54aが斜面構成であるため、より円滑に打ち抜き加工を行うことができる。
○ 前記実施形態において各周辺孔用パンチ部43同士、及び、各磁石挿入孔用パンチ部44同士は、それぞれ同一の突出高さに形成されていたが、必ずしも全ての周辺孔用パンチ部43同士、及び、全ての磁石挿入孔用パンチ部44同士が同じ突出高さである必要はない。即ち、中央パンチ部を構成する軸孔用パンチ部42を中心にした場合に点対称の配置となる周辺孔用パンチ部43同士、及び、磁石挿入孔用パンチ部44同士の突出高さが同一となるように形成されていればよい。このようにしても打ち込み荷重がプレス材19に偏って加わることを防止できる。
○ 前記実施形態においてパンチ18Aの各パンチ部42,43,44は軸孔用パンチ部42と周辺孔用パンチ部43及び磁石挿入孔用パンチ部44以外のパンチ部を含んでいてもよい。また、複数箇所を打ち抜き可能に複数のパンチ部を有するものであれば、打ち抜き箇所の形状に対応して各パンチ部の配置構成及び数量並びにパンチ部の種類は任意に変更可能である。
○ 前記実施形態において、パンチ18Aの各パンチ部42,43,44については、一部のパンチ部の先端部が平坦な端面に形成され、その他のパンチ部の先端部が斜面形状の端面に形成されたものであってもよい。
○ 前記実施形態において、パンチ18Aの各パンチ部42,43,44については、それぞれの突出高さが、軸孔用パンチ部42→周辺孔用パンチ部43→磁石挿入孔用パンチ部44の順で、前記実施形態の場合と逆に高くなるように構成してもよい。
○ 前記実施形態では、加工ユニット13Aの工程S1においてロータ用鉄心板25の軸孔21と周辺孔22及び磁石挿入孔23という複数箇所を打ち抜くためのパンチ18Aに具体化したが、例えば加工ユニット13Cの工程S3でステータ用鉄心板33の内周側円弧部26や複数の円弧穴28等を打ち抜くパンチ18Cに具体化してもよい。
本実施形態の順送りプレス加工装置の概略正面図。 プレス材からの打ち抜き箇所を工程順に示す打ち抜きレイアウト図。 本実施形態に係るパンチ(打ち込み用雄型)の斜視図。 同じくパンチ(打ち込み用雄型)の平面図。 図4のA−A線矢視端面図。 別の実施形態の(打ち込み用雄型)の一部破断端面図。
符号の説明
11…順送りプレス加工装置(プレス加工装置)、15(15A〜15D)…ダイ(打ち込み用雌型)、18(18A〜18D),50A…パンチ(打ち込み用雄型)、19…プレス材、42,52…軸孔用パンチ部(中央パンチ部)、43,53…周辺孔用パンチ部(周辺パンチ部)、44,54…磁石挿入孔用パンチ部(周辺パンチ部)、42a,43a,44a,52a,53a,54a…先端部。

Claims (5)

  1. 打ち抜き用雌型と対応配置される打ち抜き用雄型であって、打ち抜き用雌型との間に配置されたプレス材における複数箇所を打ち抜き荷重に基づき打ち抜き可能な複数のパンチ部を備え、当該各パンチ部のうち少なくとも一部のパンチ部については、他のパンチ部との対比において、打ち抜き方向に沿う平面で切った場合の断面形状が相違するようにしたプレス加工装置における打ち抜き用雄型。
  2. 前記各パンチ部のうち少なくとも一部のパンチ部は、他のパンチ部との対比において、打ち抜き方向への突出高さが相違している請求項1に記載のプレス加工装置における打ち抜き用雄型。
  3. 前記各パンチ部のうち少なくとも一部のパンチ部は、他のパンチ部との対比において、打ち抜き時にプレス材に当接する先端部の形状が相違している請求項1又は請求項2に記載のプレス加工装置における打ち抜き用雄型。
  4. 前記各パンチ部は、中央に位置する中央パンチ部と、当該中央パンチ部の外周側で周方向へ一定間隔をおいた円環状配置となるように位置する複数の周辺パンチ部とを含んで構成されている請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載のプレス加工装置における打ち抜き用雄型。
  5. 前記各周辺パンチ部は、前記中央パンチ部を中心にした場合に点対称の配置となる周辺パンチ部同士が同一形状に形成されている請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載のプレス加工装置における打ち抜き用雄型。
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KR100893932B1 (ko) * 2007-02-07 2009-04-21 코리아유니크 주식회사 제본기 펀치플레이트의 펀치 누름하중 분산장치
US8013696B2 (en) 2008-10-14 2011-09-06 Nexteer (Beijing) Technology Co., Ltd. Magnetic apparatus and method of manufacturing the magnetic apparatus
CN115194023A (zh) * 2022-07-22 2022-10-18 浙江威罗德模具有限公司 一种基于冲压模具凸凹模间隙控制方法

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