JP2005080558A - 果物の熟成加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 密閉した空間内でバナナを熟成させてバナナからエチレンガスを発生させた後、密閉した空間内のガスを、ポンプ等を用いて袋状物内に封入する等の方法により取り出し、取り出したエチレンガスを含むガスを、加工室内に入れられた有機栽培果物の熟成が促進されるように、加工室内に放出することにより、合成エチレンガスを使用せずに熟成加工を実施する。
【選択図】なし
Description
(1)熟成中のバナナから発生するエチレンガスを取り出すこと、
(2)熟成加工すべき果物を加工室a内に入れること、および
(3)取り出したエチレンガスを加工室a内に注入すること
を含む。上記において、「加工室a」は、本発明の方法によって熟成加工される果物を加工するための処理室を指す。ここで、「a」という記号は、後述のようにバナナからエチレンガスを発生させるためにバナナを熟成させる加工室bと区別するために使用している。加工室aは加工室bと同じあってよい。即ち、ある加工室でバナナを熟成させてエチレンガスを取り出してから、必要に応じてバナナを更に熟成させた後、バナナを取り出し、次いで、当該加工室に熟成加工すべき果物を入れて、本発明の熟成加工方法を実施してよい。あるいは、加工室aと加工室bは異なる加工室であってよい。
オールグリーンのバナナが詰められた箱を、上面の開口部に別の箱の底面が接しないように、おかむろレンガ積み方式の加工室bの中にレンガ状に積んで入れた(室入れ)。加工室bは、間口4.2m、奥行6.3m、高さ3.4mであった。加工室bは、その内部が、バナナの出し入れ用の扉を閉めることにより、略密閉された状態となるものであった。この加工室b内には、約13kgのバナナが詰められた箱を357個積み上げた。
オールグリーンの有機栽培バナナをおかむろレンガ積み方式の加工室aに入れた。有機栽培バナナはバキュームパックされて、箱詰めされていた。この箱の上面の開口部から出ているバキュームパックの袋を鎌で開封し、開封部分に別の箱の底面が接しないように、加工室aの中にレンガ状に積んで入れた。加工室aは、間口3.7m、奥行5.0m、高さ3.5mであった。この加工室a内には、約13kgのバナナが詰められた箱を65個積み上げた。また、加工室aには、バナナを出し入れするために、1.1m×2.3mの扉が設けられていた。この扉を閉めることにより、加工室aの内部は略密閉された状態となった。
ファンの運転を停止させて、上記(2)の工程でガスを封入した2つのエアベッドを加工室a内に配置し、エアベッドの空気排出口を塞いでいたバルブおよびキャップを外し、エアベッド内の天然のエチレンガスを加工室a内に放出させた。このとき、空気排出口から、エアベッド内のガスが勢い良く放出されたので、天然のエチレンガスの外部への漏出を少なくするために、作業者はキャップを外した後、速やかに(具体的には約5秒以内に)加工室aから出て扉を閉めた。このとき、加工室a内の天然のエチレンガスの濃度は、約5ppmであった。その後、ファンの運転を再開して、加工室a内を略密閉した状態にて、加工室a内の温度が21℃を越えるが、22℃を越えないように加工室a内を温度制御しながら、約33時間経過させた。次いで、ファンを止め、加工室aの扉を少し開けて動力散水器で2〜3分間、水を散布して、加工室a内の湿度が93%RHに保たれるようにした後、加工室aを略密閉して、ファンの運転を再開し、加工室a内の温度が20.5℃に保たれるように温度制御しながら約14時間経過させた。このように、途中で散水のために僅かに扉を開放したが、合計で約47時間、加工室aを密閉した状態に保った後、換気を行い、次いで、加工室a内の温度を下げ、加工室a内の温度が17℃に保たれるように、温度制御しながら、加工室aを略密閉した状態にて約8時間経過させた後、ファンを運転させたまま扉を開けて、換気すると同時に動力散水器で2〜3分間水を散布し、それから加工室aの温度を下げて、加工室a内の温度が15℃に保たれるように、温度制御しながら、加工室aを略密閉した状態にて約17時間経過させることにより、有機栽培バナナを熟成加工した。熟成加工後のバナナは、加工室aから取り出し、出荷するまで13.5℃〜14℃の温度にて保存した。熟成加工後のバナナは、色、つや、および果肉の柔らかさ等、いずれの点においても商品として流通させるのに十分なものであり、出荷後店頭にならぶまでの期間に熟成がさらに進行して食するのに適した味およびフレーバーを有するものとなった。このことは、バナナから発生した天然のエチレンガスが、工業用エチレンガスと同様に、バナナの熟成を促進する能力を有していることを示す。
Claims (9)
- (1)熟成中のバナナから発生したエチレンガスを取り出すこと、
(2)熟成加工すべき果物を加工室a内に入れること、および
(3)取り出したエチレンガスを加工室a内に注入すること
を含む果物の熟成加工方法。 - 熟成加工すべき果物がバナナである、請求項1に記載の方法。
- 熟成中のバナナから発生したエチレンガスを取り出すことを、
(A)バナナを加工室b内に入れて、工業用エチレンガスを加工室b内に注入すること、
(B)工業用エチレンガスを注入してから24〜36時間後に加工室b内を換気して注入した工業用エチレンガスを排出すること、および
(C)工業用エチレンガスを排出してから、バナナの熟成が進行するようにバナナを加工室b内に12〜18時間保持することによって、バナナから生じるエチレンガスを加工室b内に蓄えること、および
(D)加工室b内に蓄えられた、バナナから生じたエチレンガスを含むガスを取り出すこと
を含む方法によって実施する、請求項1または請求項2に記載の方法。 - 熟成中のバナナから発生したエチレンガスを取り出すことを、
(I)バナナを加工室b内に入れて、天然のエチレンガスを加工室b内に注入すること、
(II)バナナの熟成が進行するように、バナナを加工室b内に36〜54時間保持することによって、バナナから生じるエチレンガスを加工室b内に蓄えること、および
(III)加工室b内に蓄えられた、バナナから生じたエチレンガスを含むガスを取り出すこと
を含む方法によって実施する、請求項1または請求項2に記載の方法。 - 加工室b内に蓄えられた、バナナから発生したエチレンガスを含むガスを取り出すことを、加工室b内に配置した容器の中に、加工室b内のガスを、封入することにより実施し、取り出したエチレンガスを加工室a内に注入することを、容器内のガスを加工室a内に放出することにより実施する、請求項3または請求項4に記載の方法。
- 熟成中のバナナから発生したエチレンガスを取り出す方法であって、
(A)バナナを加工室X内に入れて、工業用エチレンガスを加工室X内に注入すること、
(B)工業用エチレンガスを注入してから24〜36時間後に加工室X内を換気して注入した工業用エチレンガスを排出すること、および
(C)工業用エチレンガスを排出してから、バナナの熟成が進行するようにバナナを加工室X内に12〜18時間保持することによって、バナナから生じるエチレンガスを加工室X内に蓄えること、および、および
(D)加工室X内に蓄えられた、バナナから生じたエチレンガスを含むガスを取り出すこと
を含む方法。 - 熟成中のバナナから発生したエチレンガスを取り出す方法であって、
(I)バナナを加工室X内に入れて、天然のエチレンガスを加工室X内に注入すること、
(II)バナナの熟成が進行するように、バナナを加工室X内に36〜54時間保持することによって、バナナから生じるエチレンガスを加工室X内に蓄えること、および
(III)加工室X内に蓄えられた、バナナから生じたエチレンガスを含むガスを取り出すこと
を含む方法。 - 加工室X内に蓄えられた、バナナから発生したエチレンガスを含むガスを取り出すことを、加工室X内に配置した容器の中に、加工室X内のガスを、封入することにより実施する、請求項6または請求項7に記載の方法。
- 容器が、高分子シートから成る気密性の袋状物である、請求項5または請求項8に記載の方法。
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JP2022054433A (ja) * | 2020-09-25 | 2022-04-06 | ダイキン工業株式会社 | 熟成制御装置、空気組成調整装置、コンテナ、及び冷凍庫 |
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