JP2005080555A - 核酸の濃縮方法 - Google Patents

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【課題】 核酸増幅反応又は核酸分析等に用いる核酸を、簡単かつ安全に濃縮する方法を提供する。
【解決手段】 ガラス繊維、セルロース繊維、ヒドロキシアパタイト等からなる核酸吸着能を有する多孔質担体に、核酸を含む液体試料を染み込ませた後、同多孔質担体を乾燥させる工程を、2回又はそれ以上繰り返し、それによって濃縮された核酸を多孔質担体上に得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、核酸の濃縮方法に関し、具体的には、例えば核酸増幅反応や核酸分析のために使用する核酸を濃縮する方法に関する。
DNAやRNA等の核酸を含有する試料から、核酸増幅反応や塩基配列決定などの分子生物学的技術へ適用する核酸を抽出するためには、当該試料から核酸増幅反応の阻害物質やその他の汚染物質が除去された核酸を得ることが必要である。これらの核酸増幅反応の阻害物質やその他の汚染物質には、酵素、それ以外のタンパク質、多糖類、脂質などがある。
核酸を含む試料から核酸を精製する方法として、例えば、フェノール/クロロホルム抽出法等が汎用されている。そして、フェノール/クロロホルム抽出溶液から核酸を回収する方法として、エタノール沈殿法が用いられている。このエタノール沈殿は、核酸溶液から核酸を回収するための手段、あるいは、核酸を濃縮する方法として、広く用いられている。
一方、アガロースゲル中の核酸を精製する方法として、高濃度過塩素酸溶液で溶解させたゲル中のDNAをグラスフィルターに吸着させてから、低濃度の緩衝液でDNAをフィルターから溶出させる方法が知られている(非特許文献1)
さらに、ニトロセルロース膜やナイロン膜上に核酸溶液を滴下又は転移させて、膜上に核酸を固定化させる方法(ドットブロット法又はサザンブロット法)が知られている。
また、タンパク質を固定化する方法として、シート状多孔質担体上に、タンパク質溶液を滴下または転写した後、風乾または凍結乾燥させる方法が報告されている(特許文献1)。
特許第3411470号公報 Anal. Biochem. (1980) 101, 339 Molecular Cloning 2nd editon(J.Sambrook, E.F.Fritsch and T. Maniatis, Cold Spring Harbor Laboratory Press, p1.56 (1989) 7.37、6.22
上記のように、核酸の濃縮、精製方法として種々の方法が知られている。しかし、エタノール沈澱は、遠心分離作業を含むために操作自体が煩雑であり、使用する試薬数が多く、核酸濃縮の自動化等を困難にしている。一般的にエタノール沈澱での遠心分離装置は高速遠心分離であり、概して装置が高価である上に、従事者に高度な技術が要求される。また、過塩素酸等のカオトロピックイオンは、使用を避けることが好ましい。さらに、ドットブロット法やサザンブロット法は、低濃度の試料には適していない。
本発明は、上記観点からなされたものであり、簡単かつ安全であり、好ましくは自動化に好適な核酸の濃縮方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために検討を行ったところ、核酸吸着能を有する多孔質担体に、核酸を含む液体試料を染み込ませた後、同多孔質担体を乾燥させる工程を、2
回又はそれ以上繰り返すことによって、核酸を多孔質担体上で濃縮する事ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)核酸吸着能を有する多孔質担体に、核酸を含む液体試料を染み込ませた後、同多孔質担体を乾燥させる工程を、2回又はそれ以上繰り返し、それによって濃縮された核酸を多孔質担体上に得ることを特徴とする、核酸の濃縮方法。
(2)前記多孔質担体が、ガラス繊維、セルロース繊維、ヒドロキシアパタイトからなる群より選ばれることを特徴とする、(1)に記載の方法。
(3)前記核酸が、DNAまたはRNAである(1)又は(2)に記載の方法。
(4)核酸吸着能を有する多孔質担体に、核酸及び他の物質を含む液体試料を染み込ませた後、同多孔質担体を乾燥させる工程を、2回又はそれ以上繰り返し、核酸を多孔質担体上に吸着させ、その後、前記多孔質担体から前記核酸を回収する、核酸の精製方法。
(5)核酸吸着能を有する多孔質担体を、容器に入れた核酸を含む液体試料に浸漬した後、同多孔質担体を容器から引き上げ、続いて同多孔質担体を風乾する工程を、2回又はそれ以上繰り返し、前記核酸が固定化された多孔質担体を得ることを特徴とする、核酸増幅反応又は核酸分析用の核酸試料の製造方法。
(6)核酸吸着能を有する多孔質担体を保持する担体支持部材と、核酸を含む試料溶液を入れる容器を保持する保持部材と、前記担体を風乾するための送風機とを備え、前記担体支持部材は、前記多孔質担体を容器中の試料溶液に浸漬させ、かつ、多孔質担体を容器から引き上げることができ、多孔質担体が試料溶液から出されたときに、前記送風機により多孔質担体が風乾される、核酸増幅反応又は核酸分析用の核酸試料の製造装置。
本発明によれば、核酸を簡便、かつ安全に濃縮することができる。また、本発明の方法の他の態様によれば、濃縮された核酸を回収することによって、核酸を精製することができる。本発明の方法は、多孔質担体に固定化された核酸を用いて核酸増幅反応や核酸分析を行う際に、濃縮された核酸が固定化された担体の調製を、自動化することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の核酸の濃縮方法においては、核酸吸着能を有する多孔質担体に、核酸を含む液体試料を染み込ませた後、同多孔質担体を乾燥させる工程を、2回又はそれ以上繰り返す。
前記核酸吸着能を有する多孔質担体としては、核酸を吸着することができ、好ましくは多孔質担体上に吸着された核酸、すなわち固相化された核酸を用いて、核酸増幅反応、又は他の核酸分析のための反応を行うことができるものであれば特に制限されないが、例えば、ガラス繊維、セルロース繊維(例えば濾紙、綿、パルプ等)、及びヒドロキシアパタイト等、又はこれらの材料を主成分とし、多孔質体として成形されたものが挙げられる。多孔質体の形態としては、例えば、不織布又は抄造体が好ましい。前記担体は、単一の素材からなるものであってもよく、複数の素材からなるものであってもよい。また、多孔質担体の形状は特に制限されないが、ストリップ(小片)状、円盤状、粒子状(球状)、等が挙げられる。これらの中では、操作性の点からストリップ状が好ましい。
本発明において「核酸吸着能」とは、化学的又は物理的な作用によって核酸を担体上に保持する能力をいう。
前記多孔質担体としてより具体的には、Whatman社からFTA法(商標)の名称で市販されている核酸収集用濾紙が挙げられる。これらの濾紙については、下記もまた、前記核
酸吸着能を有する多孔質担体として好ましく使用できる。このFTA法濾紙の構造・構成については、米国特許第5496562号、5976572号、第5756126号、第5972386号、第5807527号、第5939259号、第5985327号、第6294203号、第6322983号、第6447804号、第6168922号、米国特許公開第2002-0146696号に詳しい。
本発明を適用する核酸としては、DNA又はRNAが挙げられる。また、核酸を含む液体試料としては、動植物細胞や、ウイルスや細菌等の微生物等の破砕物又は抽出物、もしくはこれらの細胞の培養液、体液(例えば血液、リンパ液、乳汁、尿、糞便、精液等)、又はこれらの希釈液が挙げられる。特に、本発明の方法は、核酸増幅反応や核酸分析に用いられる反応を阻害する物質や汚染物質を含有する試料に対して有効である。動植物細胞や微生物等から核酸を得るための方法は、当業者に周知の方法を適用することができる。例えば、採取源の細胞を温和に溶解させて核酸を可溶化させ、同時又は引き続いて、タンパク質及び他の物質などの汚染性物質を酵素的又は化学的に除去する。化学的な除去法としては、フェノール/クロロホルム抽出法が挙げられる。
前記液体試料中の核酸濃度としては、特に制限されないが、例えばヒトゲノムの場合、1〜100,000コピー/μL、好ましくは1〜10,000コピー/μL、より好ましくは1〜1000コピー/μLである。このような濃度の核酸溶液を用いた場合、本発明の方法は特に有効である。
核酸溶液の調製に用いる溶媒としては、水、緩衝液等が挙げられる。
多孔質担体に、核酸を含む液体試料を染み込ませる方法としては、特に制限されないが例えば、スポイトやペンを用いて液体試料を担体上に塗布又は滴下する方法や、フェルト等を用いてスタンプ形式で塗布する方法が挙げられる。また、核酸を含む液体試料を容器に入れ、多孔質担体を容器中の液体試料に浸漬させてもよい。容器は、特に制限されないが、マイクロチューブ、複数のウェルを有するマルチプレート等が挙げられる。
上記のようにして核酸を含む液体試料を多孔質担体に染み込ませた後、多孔質担体を乾燥させる。乾燥の方法としては、送風による方法(風乾)、又は加熱による方法等が挙げられる。
本発明の方法は、上記したような、核酸を含む液体試料を多孔質担体に染み込ませることと、多孔質担体を乾燥させることを、2回又はそれ以上繰り返すことを特徴とする。それによって、濃縮された核酸を多孔質担体上に得ることができる。尚、核酸を含む液体試料を多孔質担体に染み込ませた後に、洗浄液又は細胞処理液等を用いて多孔質担体を処理してもよい。本発明の核酸の濃縮方法は、好ましくは、上記操作のみによって核酸を濃縮する。
本発明の方法は、具体的には、例えば、核酸吸着能を有する多孔質担体を、容器に入れた核酸を含む液体試料に浸漬した後、同多孔質担体を容器から引き上げ、続いて同多孔質担体を風乾する工程を、2回又はそれ以上繰り返すことによって行われる。
本発明においては、上記のようにして得られる核酸が吸着した多孔質担体は、任意の段階で、核酸が溶離しない条件で洗浄してもよい。
上記のようにして得られる核酸は、多孔質担体に担持されたまま、PCR等の核酸増幅反応、又は他の核酸分析反応用の核酸試料等として使用することができる。また、多孔質担体に吸着した核酸を担体から回収することによって、精製された核酸を取得することができる。核酸の回収は、例えば、加熱処理や制限酵素処理等によって、行うことができる。
本発明の方法は、自動化された装置に好適に適用することができる。このような装置は
、例えば、核酸吸着能を有する多孔質担体を保持する担体支持部材と、核酸を含む試料溶液を入れる容器を保持する保持部材と、前記担体を風乾するための送風機とを備える。同装置において、前記担体支持部材は、前記多孔質担体を容器中の試料溶液に浸漬させ、かつ、多孔質担体を容器から引き上げることができるように、昇降可能に構成される。また、前記送風機は、多孔質担体が試料溶液から出されたときに、多孔質担体を風乾するように設置される。
上記の本発明の装置は、PCR装置のような核酸増幅装置や、その他の核酸分析装置に組み込まれてもよい。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
〔実施例1〕
FTA Classic Card(Whatman社、Cat.No.WB120205)を、1.5mm×3mmの大きさの断片に切断した。FTA Classic Cardは、セルロースを主成分とする核酸収集用濾紙である。前記断片に、ヒトゲノムDNA溶液(20コピー/μL、200コピー/μL、又は2000コピー/μL)1μLを滴下し、風乾させた。このDNA溶液の滴下及び乾燥操作を10回繰り返した。尚、ヒトゲノムDNA溶液は、血液からQIAmp DNA Mini Kit(キアゲン社製)を用いて抽出し、上記濃度調整したものを使用した。
コンロトールとして、ヒトゲノムDNA溶液(200コピー/μL、2000コピー/μL、又は20000コピー/μL)1μLを濾紙断片上に滴下した後、乾燥を行った試料も用意した。
次に、上記のようにして得た濾紙上に吸着させたヒトゲノムDNAを鋳型として、下記の条件でPCRを行った。PCRのプライマーには、ヒトβ-グロビン遺伝子領域を増幅させるものを使用した。
(PCR反応液組成)
蒸留水 40.25μL
10×PCR Buffer(TaKaRaバイオ社製) 5μL
2.5mM dNTP Mixture(TaKaRaバイオ社製) 4μL
100μM F-Primer(配列番号1) 0.25μL
100μM R-Primer(配列番号2) 0.25μL
r-Taq polymerase(TaKaRaバイオ社製) 0.25μL
計 50μL
(PCR反応条件)
94℃ 1分、(94℃ 30秒、55℃ 1分、72℃ 1分)を30サイクル、72℃ 2分
PCR後の試料各6μLを、3%アガアロースゲルを用いて電気泳動した。結果を図1に示す。この結果から明らかなように、DNA溶液の滴下及び乾燥を10回繰り返した試料は、コントロールに比べて、濾紙上のDNA濃度が約10倍であることが判る。

〔参考例1〕
本願発明の方法を自動化するための装置について検討を行った。尚、以下の実験では、多孔質担体に液体試料を染み込ませること、及び同多孔質担体を乾燥させる工程を一回しか行っていないが、これは用いた試料中のDNA濃度が十分であるためである。試料中の核酸濃度が低い場合は、本願発明の方法にしたがい、試料の適用を繰り返すことにより、検出感度を向上させることができる。
<1>DNA試料の調製
FTAマイクロカード(Whatman社、Cat.No.WB120210)にPET(ポリエチレンテレフタ
レート)フィルムを貼り付け、図1に示す構造の試験片を作製した。図1中、AはPETフィルムを、Bは余白部分を、C1〜C3は試料を染み込ませる部分である。この試験片の下記の手順にしたがって、50名の被検者から採取した全血液試料を用いて、測定を行った。以下の操作は、試験片のPETフィルム部分をX−Y−Z軸駆動系を持つ装置に固定し、試料及び2種類の洗浄液を各々入れた6ウェルの容器に出し入れすることによって、行った。
(1)血液試料適用
前記試験片のC1〜C3までを試料に浸け、3秒間保持する。
(2)洗浄液Iによる洗浄
試験片を洗浄液Iを入れたウェル上に移動させ、試験片のC1〜C3から余白部分の中央部までを洗浄液Iに浸漬する。尚、余白部分まで洗浄液に浸漬するのは、毛管現象によって試料が試験片の上方に移動するのを防ぐためである。試験片は、洗浄液中で1分間保持する。
次に、試験片を(i)洗浄液から引き上げ、(ii)試験片をウェルに対して横方向に前進させ、(iii)再び洗浄液に浸漬させ、(iv)試験片を後進させる操作を60回行う。続いて、別の洗浄液Iを入れたウェル上に試験片を移動させ、同様にして洗浄を行う。さらにこの操作を繰り返して、合計3回の洗浄液Iによる洗浄を行う。
(3)洗浄液Iによる洗浄
試験片を、洗浄液IIを入れたウェル上に試験片を移動させ、洗浄液Iと同様にして、合計3回の洗浄液IIによる洗浄を行う。
(4)乾燥
全てのウェルでの洗浄動作が完了した後、ドライヤー(冷風)を用いて試験片を乾燥させ、水分を除去する。
前記洗浄液I及びIIの組成は以下のとおりである。
(洗浄液I)
10mM Tris-HCl, 1mM EDTA, 1% TritonX-100 (pH8.0)
(洗浄液II)
10mM Tris-HCl, 0.1mM EDTA (pH8.0)
また、コントロールとして、QIAamp DNA Blood Mini Kit(Cat.No.51106)を用いて、血液試料からDNAを抽出した。本キットは、血液からのゲノムDNA及びミトコンドリアDNAを分離することを目的とするものである。操作方法は、全てキットに添付の文書に従った。
<2>DNAの分析
上記のようにして得た核酸試料を用いて、DNAの分析を行った。前記試験片は、C1〜C3を切り出し、それぞれを増幅用の試料として用いた。
(1)β−グロビン遺伝子の増幅
サーマルサイクラー(TaKaRa社製)を用いてPCR後、増幅産物を3%アガアロースゲルを用いて電気泳動し、増幅バンドの有無および濃度より、ゲノムDNAの回収量を評価した。
(PCR反応液組成)
蒸留水 19.125μL
10×PCR Buffer(TaKaRaバイオ社製) 2.5 μL
2.5mM dNTP 2.0 μL
100μM KM29-primer(配列番号3) 0.125μL
100μM KM38-primer(配列番号4) 0.125μL
r-Taq polymerase(TaKaRaバイオ社製) 0.125μL
計 24μL(コントロールは、試料1μLを添加)
(PCR反応条件)
94℃ 1分、(94℃ 30秒、55℃ 2分)を30サイクル、72℃ 1分、72℃ 2分
PCR後の試料各6μLを、3%アガアロースゲルを用いて電気泳動した。
結果を表1に示す。表中の「No.」は、被検者の番号を示す(以下、同様)。
Figure 2005080555
(2)ミトコンドリア遺伝子の増幅
i-Cycler(Bio-Rad社製)を用いたアルタイムPCRにより、目的遺伝子の増幅の有無及びスピードにより、ミトコンドリアDNAの回収量を評価した。
(PCR反応組成)
蒸留水 17.575μL
10 x GeneTaq Buffer 2.5 μL
10mM AUGC 0.5 μL
40% グリセロール 1.875μL
UNG(2u/μL) 0.05 μL
5FL-3243-3-30-probe(5pmol/μL) 1.0 μL
100μM 3184-F-24-primer(配列番号5) 0.125μL
100μM 3243-R-19-primer(配列番号6) 0.125μL
GeneTaq(5u/μL) 0.125μL
計 24 μL(コントロールは、試料1μLを添加)
(PCR反応条件)
50℃ 1分、95℃ 2分、(95℃ 15秒、56℃ 30秒)を40サイクル、95℃ 10秒の後、Tm解析
結果を表2に示す。
Figure 2005080555
(3)β3アドレナリン受容体遺伝子の増幅
Smart Cycler(Cepheid社製)を用いてPCR後、Tm解析を行い、更に増幅産物をRFLP解析した。目的遺伝子の増幅の有無及びβ3アドレナリン受容体遺伝子の一塩基変異検出の結果より、ゲノムDNAの回収量及びRFLP適用の可能性を評価した。
(PCR反応組成)
蒸留水 13.2 μL
10 x GeneTaq Buffer 2.5 μL
10mM AUGC 0.5 μL
80% Glycerol 3.125μL
UNG(2u/μL) 0.05 μL
3FL-β3AR-mt-2-20-probe(5pmol/μL) 1.0 μL
100μM β3AR-F-132-145-primer(配列番号7) 0.125μL
100μM β3AR-R-239-220-primer(配列番号8) 0.125μL
GeneTaq(5u/μL) 0.125μL
計 24μL(コントロールは、試料1μLを添加)
(PCR反応条件)
50℃ 2分、95℃ 2分、(95℃ 1秒、66℃ 18秒)を50サイクル
(RFLP反応条件)
各PCR産物10μlに、10×K Buffer 2μl、制限酵素MvaI(10units/μl)(以上、
TaKaRaバイオ社製)、蒸留水7μLを加え、37℃で60分インキュベーションした。このうち6μLを電気泳動した
結果を表3に示す。
Figure 2005080555
PCR反応産物の電気泳動写真。1:20コピー/μL溶液1μLを滴下したコントロール2:200コピー/μL溶液1μLを滴下したコントロール3:2000コピー/μL溶液1μLを滴下したコントロール4:20000コピー/μL溶液1μLを滴下したコントロール5:20コピー/μL溶液1μLを10回滴下したサンプル6:200コピー/μL溶液1μLを10回滴下したサンプル7:2000コピー/μL溶液1μLを10回滴下したサンプルM:100bpラダーマーカー(Ladder Marker) 本発明に用いる多孔質担体の一例を示す図。

Claims (6)

  1. 核酸吸着能を有する多孔質担体に、核酸を含む液体試料を染み込ませた後、同多孔質担体を乾燥させる工程を、2回又はそれ以上繰り返し、それによって濃縮された核酸を多孔質担体上に得ることを特徴とする、核酸の濃縮方法。
  2. 前記多孔質担体が、ガラス繊維、セルロース繊維、ヒドロキシアパタイトからなる群より選ばれることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記核酸が、DNAまたはRNAである請求項1又は2に記載の方法。
  4. 核酸吸着能を有する多孔質担体に、核酸及び他の物質を含む液体試料を染み込ませた後、同多孔質担体を乾燥させる工程を、2回又はそれ以上繰り返し、核酸を多孔質担体上に吸着させ、その後、前記多孔質担体から前記核酸を回収する、核酸の精製方法。
  5. 核酸吸着能を有する多孔質担体を、容器に入れた核酸を含む液体試料に浸漬した後、同多孔質担体を容器から引き上げ、続いて同多孔質担体を風乾する工程を、2回又はそれ以上繰り返し、前記核酸が固定化された多孔質担体を得ることを特徴とする、核酸増幅反応又は核酸分析用の核酸試料の製造方法。
  6. 核酸吸着能を有する多孔質担体を保持する担体支持部材と、核酸を含む試料溶液を入れる容器を保持する保持部材と、前記担体を風乾するための送風機とを備え、前記担体支持部材は、前記多孔質担体を容器中の試料溶液に浸漬させ、かつ、多孔質担体を容器から引き上げることができ、多孔質担体が試料溶液から出されたときに、前記送風機により多孔質担体が風乾される、核酸増幅反応又は核酸分析用の核酸試料の製造装置。
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