JP2005079826A - Wdm伝送システム及びwdm伝送方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 クライアント装置から送出された光信号を受信し、波長を変換して送出する送信トランスポンダ部と、送信トランスポンダ部から受信した複数の光信号を波長多重して伝送路へ送出する波長多重部と、伝送路から受信した波長多重信号を波長毎に分離して送出する波長分離部と、波長分離部から光信号を受信し、識別再生を行って対向するクライアント装置に送出する受信トランスポンダ部より構成されるWDM伝送システムであって、波長あたりの伝送速度に対応して、各波長の変調符号を選択できるように構成したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
WDM伝送装置では、クライアント装置から受信した光信号を、波長多重が可能な波長制御された光信号に変換し、波長多重分離部において、複数の波長からなる光信号を1本の光ファイバに多重してファイバ中に送出する。受信側では、受信したWDM信号を波長ごとに分離し、クライアント装置に送出する構成をとっている。
従来のWDM伝送装置においては、各波長の変調符号として、光の強度を変調する強度変調符号を用いるのが一般的である。また近年、光の位相を変調する位相シフト・キーイング符号が注目されている。位相シフト・キーイング符号では、強度変調符号に比べ、受信感度が良好であるため、伝送可能距離の向上が期待できる。さらに、位相シフト・キーイングでは、伝送特性をさらに向上させる手段として、位相変調と同期して、伝送速度と等しいクロック周波数で強度変調を重畳する方式が提案されており、RZ−DPSK(Return-to-Zero Delayed Phase Shift Keying)やCS−RZ DPSK(Carrier-Suppressed Return-to-Zero Delayed Phase Shift Keying)変調符号が提案されており、伝送速度が40Gbit/s程度と高速になる超大容量WDM伝送を実現する上で、有力な変調符号とされている(例えば、非特許文献1、2参照)。
T. Miyano et al., Technical Digest of OECC2000, 14D3-3, 2000. Y. Miyamoto et al., Proceedings of OAA2002, OTuB2, 2002.
一般に、WDM伝送システムでは、各波長の伝送速度は同一ではなく、クライアント信号の種類に応じて、様々な伝送速度の信号が混在するのが通常である。このような場合、他の波長の光の強度が変化すると、光ファイバ中での非線形光学効果により、RZ−DPSK符号や、CS−RZ DPSK符号では、受信光波形に歪が発生する。具体的には、非線形光学効果のひとつである相互位相変調(XPM:Cross Phase Modulation)により、別波長の光強度の変化により、他の波長に位相シフトが発生する。これにより、受信側でDPSK復調のため、受信信号を分岐して、1ビット分の遅延を与えて干渉させる遅延検波を実施する際に、干渉する連続したビット同士が異なる位相シフトを受けるために、出力信号に歪が生じるのである(隣接チャネルが同じ伝送速度であれば、干渉するビット同士は同じ位相シフトを受けるので、XPMによる位相シフトはキャンセルされて、波形歪にならない)。このような非線形光学効果による波形歪を避けるために、伝送ファイバ中への光入力レベルを下げざるを得ず、このため、伝送可能距離が制限されることにつながるという問題がある。
<第1の実施形態>
図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。図1に示すWDM伝送システムは、DPSKトランスポンダ11、13及びCS−RZ DPSKトランスポンダ12からなる送信トランスポンダ部1と、波長多重部2、複数の光増幅器3、光ファイバ4、波長分離部5、及びDPSKトランスポンダ61、63及びCS−RZ DPSKトランスポンダ62からなる受信トランスポンダ部6より構成される。
ここで、本発明の特徴とするところは、送信トランスポンダ部1において、クライアント信号のうち、予め決められた最高の伝送速度の光信号を伝送する際には強度変調を重畳した位相シフト・キーイング符号であるCS−RZ DPSK(Carrier-Suppressed Return-to-Zero Delayed Phase Shift Keying)変調符号により変調し、それ以外の低速信号を伝送する際には包絡線一定の変調符号であるDPSK符号により変調することにある。
なお、本実施形態では、低速チャネルにDPSK符号を用い、高速チャネルにCS−RZ DPSK符号を用いた場合の例を示したが、低速チャネルに周波数シフト・キーイングなどの他の定包絡線の符号を用いた場合や、高速チャネルにRZ−DPSK符号を用いた場合でも、同様に波形歪の抑圧が可能であることは明らかである。また、低速チャネルのみならず、高速チャネルにおいても包絡線一定の符号を用いても、同様にXPMによる波形歪みが抑圧できることは説明するまでもない。
図5は、第2の実施形態の構成を示すブロック図である。前述した第1の実施形態で説明したように、WDM伝送において、波長あたりの伝送速度が異なる信号を合むWDM伝送システムでは、高速チャネルにCS−RZ DPSK符号などの位相変調を用い、低速チャネルに強度変化を伴う変調符号を用いた場合には、高速チャネルにおいて、光ファイバ中での非線形光学効果による波形歪が発生するという問題がある。本実施形態は、これを抑圧するために、複数の低速信号を時間領域で多重化して、各波長での伝送速度を等しくし、さらに各波長においてCS−RZ DPSK符号などの強度変化を伴う位相変調符号を用いることにより、波形歪を抑圧する構成とした。
11、13・・・DPSKトランスポンダ
12・・・CS−RZ DPSKトランスポンダ
14・・・CS−RZ DPSK MUXトランスポンダ
2・・・波長多重部
3・・・光増幅器
4・・・光ファイバ
5・・・波長分離部
6・・・受信トランスポンダ部
61、63・・・DPSKトランスポンダ
62・・・CS−RZ DPSKトランスポンダ
64・・・CS−RZ DPSK MUXトランスポンダ
Claims (10)
- クライアント装置から送出された光信号を受信し、波長を変換して送出する送信トランスポンダ部と、前記送信トランスポンダ部から受信した複数の光信号を波長多重して伝送路へ送出する波長多重部と、伝送路から受信した波長多重信号を波長毎に分離して送出する波長分離部と、波長分離部から光信号を受信し、識別再生を行って対向するクライアント装置に送出する受信トランスポンダ部より構成されるWDM伝送システムであって、
波長あたりの伝送速度に対応して、各波長の変調符号を選択できるように構成したことを特徴とするWDM伝送システム。 - 波長あたりの伝送速度が最も高いチャネルでは、強度変調を重畳した位相シフト・キーイング符号を用い、それ以外の低速のチャネルでは、包絡線が一定の位相シフト・キーイング符号または周波数シフト・キーイング符号を用いることを特徴とする請求項1記載のWDM伝送システム。
- クライアント装置から送出された光信号を受信し、波長を変換して送出する送信トランスポンダ部と、前記送信トランスポンダ部から受信した複数の光信号を波長多重して伝送路へ送出する波長多重部と、伝送路から受信した波長多重信号を波長毎に分離して送出する波長分離部と、波長分離部から光信号を受信し、識別再生を行って対向するクライアント装置に送出する受信トランスポンダ部より構成されるWDM伝送システムであって、
各波長の伝送速度が等しくなるように、複数の低速信号を時分割多重により多重し、各波長に対して強度変調を重畳した位相シフト・キーイング符号を用いて変調してWDM伝送することを特徴とするWDM伝送システム。 - 波長あたりの伝送速度が最も高いチャネルでは、CS−RZ DPSK符号またはRZ−DPSK符号を用い、それ以外の低速のチャネルでは、DPSK符号を用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のWDM伝送システム。
- 各波長における変調符号としてCS−RZ DPSK符号、またはRZ−DPSK符号を用いることを特徴とする請求項3に記載のWDM伝送システム。
- 波長の異なる複数の光信号を波長領域で多重して伝送するWDM伝送方法であって、
波長あたりの伝送速度に対応して、各波長の変調符号を選択できるようにしたことを特徴とするWDM伝送方法。 - 波長あたりの伝送速度が最も高いチャネルでは、強度変調を重畳した位相シフト・キーイング符号を用い、それ以外の低速のチャネルでは、包絡線が一定の位相シフト・キーイング符号または周波数シフト・キーイング符号を用いることを特徴とする請求項6に記載のWDM伝送方法。
- 波長の異なる複数の光信号を波長領域で多重して伝送するWDM伝送方法であって、
各波長の伝送速度が等しくなるように、複数の低速信号を時分割多重により多重し、各波長に対して強度変調を重畳した位相シフト・キーイング符号を用いて変調してWDM伝送することを特徴とするWDM伝送方法。 - 波長あたりの伝送速度が最も高いチャネルでは、CS−RZ DPSK符号またはRZ−DPSK符号を用い、それ以外の低速のチャネルでは、DPSK符号を用いることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のWDM伝送方法。
- 各波長における変調符号としてCS−RZ DPSK符号、またはRZ−DPSK符号を用いることを特徴とする請求項8に記載のWDM伝送方法。
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