JP2005079533A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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JP2005079533A JP2003311692A JP2003311692A JP2005079533A JP 2005079533 A JP2005079533 A JP 2005079533A JP 2003311692 A JP2003311692 A JP 2003311692A JP 2003311692 A JP2003311692 A JP 2003311692A JP 2005079533 A JP2005079533 A JP 2005079533A
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Toshikimi Takeuchi
稔公 武内
Yoshinori Nakano
良憲 中野
Junichiro Anzai
純一郎 安西
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Abstract

【課題】 被処理物からの輻射熱を吸収するのを防止できるプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】 プラズマ処理装置M1は、処理ガスを、処理ヘッド1の電極間空間30f,30m,30rに通して吹出し口23f,23m,23rから吹出し、被処理物Wに吹付け、プラズマ処理を行なう。処理ヘッド1の吹出し口構成部材23を始めとする被処理物対向部材23,26,40の下面には、輻射熱反射材としてアルミニウムからなる膜A23,A26,A41,A43が被膜されている。
【選択図】 図1

Description

処理ガスを電極間空間に通して吹出し被処理物に当てて表面処理を行なうプラズマ処理装置に関する。
例えば、特許文献1には、処理ヘッドを備えたプラズマ処理装置が記載されている。処理ヘッドは、一対の電極と、これら電極を収容保持するセラミック製のホルダとを有している。ホルダには、一対の電極どうし間の空間に連なる吹出し口が形成されている。この吹出し口の形成面が、被処理物と対向配置される。そして、電極間空間に電界が印加されるとともに処理ガスが導入されプラズマ化される。このプラズマガスが、吹出し口から吹出され、被処理物に吹付けられる。これにより、被処理物のプラズマ表面処理が行なわれる。
特開平9−92483号公報
この種のプラズマ処理は、反応の促進等のために被処理物を高温度に加熱したうえで実行する場合が多い。しかし、この高温の被処理物に低温の処理ヘッドを対向させると、被処理物からの輻射熱が処理ヘッドに吸収され、被処理物が冷えてしまうという問題があった。
上記問題点を解決するため、本発明は、処理ガスを複数の電極どうし間の空間に通して被処理物に吹付けるプラズマ処理装置であって、前記電極を含む処理ヘッドを備え、この処理ヘッドは、前記電極間空間に連なる吹出し口が開口されるとともに被処理物と対向すべき面を有し、この被処理物対向面が、被処理物からの輻射熱を反射する輻射熱反射材にて構成されていることを特徴とする。
これによって、被処理物から処理ヘッドに放射された輻射熱を被処理物に反射することができる。よって、被処理物の熱が処理ヘッドに奪われるのを防止でき、被処理物を処理に適した温度に維持することができ、ひいては、良好な処理を行なうことができる。
ここで、前記輻射熱反射材は、被処理物からの輻射熱の反射率が非反射率(吸収率+透過率)より大きい材料で構成され、好ましくは、アルミニウムにて構成されている。これによって、被処理物からの輻射熱を確実に反射することができる。
前記輻射熱反射材を構成するアルミニウムが、膜状をなし、前記処理ヘッドにおける被処理物と対向すべき構成部材に被膜されていることが望ましい。これによって、被処理物と対向すべき構成部材自体を輻射熱反射材で構成する必要がない。
前記処理ヘッドが、前記吹出し口を有して前記電極の被処理物側の面に宛がわれた吹出し口構成部材を備え、この吹出し口構成部材が、セラミックにて構成される一方、このセラミック製吹出し口構成部材の被処理物対向面に、輻射熱反射材としてアルミニウムが被膜されていることが望ましい。これによって、電極から被処理物にアークが落ちるのを防止しつつ、上記輻射熱の反射作用を確保することができる。特に、略常圧(大気圧近傍の圧力)の環境で行なう常圧プラズマ処理において、アークを効果的に防止できる。本発明における略常圧とは、1.333×104〜10.664×104Paの範囲を言う。中でも、9.331×104〜10.397×104Paの範囲は、圧力調整が容易で装置構成が簡便になり、好ましい。
さらに、前記処理ヘッドが、前記電極を収容するとともに前記吹出し口構成部材の周縁部を囲むようにして支持するケーシングを備え、このケーシングが、ステンレスにて構成される一方、このステンレス製ケーシングの被処理物対向面に、輻射熱反射材としてアルミニウムが被膜されていることが望ましい。また、前記ケーシングの外側には、処理済みガスの吸込み路またはカーテンガスの吹出し路を有する路構成部材が設けられ、この路構成部材が、ステンレスにて構成される一方、このステンレス製路構成部材の被処理物対向面に、前記路が開口されるとともに輻射熱反射材としてアルミニウムが被膜されていることが望ましい。これによって、ケーシングや路構成部材の剛性等を確保しつつ、上記輻射熱の反射作用を確保することができる。
本発明によれば、被処理物からの輻射熱を熱反射材で反射することができる。これによって、被処理物の熱が処理ヘッドに奪われるのを防止でき、被処理物を処理に適した温度に維持することができ、ひいては、良好な処理を行なうことができる。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る常圧プラズマCVD装置M1(プラズマ処理装置)を示したものである。常圧プラズマCVD装置M1は、架台(図示せず)に支持された処理ヘッド1と、この処理ヘッド1に接続されたガス供給源2A,2B,2Cと、パルス電源3(図2)と、搬送手段6と、基板ヒータ7を備えている。処理ヘッド1の下方には、被処理物として例えば液晶用ガラス基板Wが配置される。常圧プラズマCVD装置M1は、この基板Wの上面に、アモルファスシリコンなどの薄膜を常圧下で気相成長させ成膜する。
なお、プラズマCVD装置M1の処理ヘッド1と基板Wとの間の距離(ワーキングディスタンス)は、5〜30mmが好ましく、5〜20mmがより好ましい。5mm未満では、気相反応が十分でなく、所期の膜特性を得るのが困難であり、30mmを越えると、気相反応が過剰になり、パーティクルが発生する可能性がある。
常圧プラズマCVD装置M1の基板ヒータ7(被処理物加熱(温度調節)手段)は、上記成膜前の基板Wを加熱(温度調節)するようになっている。加熱温度は、200〜500℃程度が好ましい。この温度範囲でないと、成膜がなされず、成膜されたとしても良好な膜質を得ることができない。加熱温度は、350℃付近がより好ましい。
搬送手段6は、ヒータ7による加熱後の基板Wを、図1の矢印にて示す前後方向に搬送し、処理ヘッド1の下方に通すようになっている。
勿論、基板Wを固定する一方、処理ヘッド1を移動させるようになっていてもよい。
常圧プラズマCVD装置M1の2種類のプロセスガス供給源2A,2bのうち、ソースガス供給源2Aは、シリコンソースとドーパンソースとキャリアガスを別々に貯えるとともに所定の流量比で混合してソースガスを生成し、ガス供給管2dへ送出するようになっている。元の状態が液体のソースは、気化器を用いて気化させる。独立に気化させた後混合してもよく、液体のまま混合したのち気化させてもよい。
シリコンソースとしては、例えばTMOS、TEOS、MTMOSなどのアルコキシ化合物、HMDSO、TMCTSなどのシロキサン化合物などが用いられる。
ドーパンソースとしては、例えばTEOP、TMOPなどのリン酸エステル、TMP、TEPなどの亜リン酸エステル、TEB、TMBなどのアルキルボレート、TMGe、TEGeなどのアルコキシゲルマニウムなどが用いられる。
キャリアガスとしては、例えばO、N、NOが用いられる。
もう一種類のプロセスガス供給源である被プラズマガス供給源2Bには、電界印加によりプラズマ化される被プラズマガスが貯えられている。
被プラズマガスとしては、例えばO、NO、NO、NO、HO、Oの何れか1つ、またはこれらの中から複数選んで混合したものが用いられる。
常圧プラズマCVD装置M1のカーテンガス供給源2Cには、カーテンガスとして例えばNが貯えられている。
なお、カーテンガスとソースのキャリアガスが同一物質の場合には、それらのガスタンクを共有させてもよい。
図2に示すように、常圧プラズマCVD装置M1のパルス電源3(電界印加手段)は、後記電極31にパルス電圧を出力するようになっている。このパルスの立上がり時間及び/又は立下り時間は、10μs以下、パルス継続時間は、200μs以下、電界強度は1〜1000kV/cm、周波数は0.5kHz以上であることが望ましい。
常圧プラズマCVD装置M1の処理ヘッド1について説明する。
図1および図3に示すように、処理ヘッド1は、ガス均一導入ユニット10と、その下方の放電処理ユニット20と、これらユニット10,20を囲む外筐40(路構成部材)とを有し、図1の紙面と直交する左右方向に長く延びている。
処理ヘッド1の外筐40は、平面視左右細長の長方形状の外枠41と、この外枠41の前後の長片部に一体に設けられた一対の排気ダクト42(処理済みガスの吸込み路)とを有している。これら外枠41と排気ダクト42は、ステンレスなどの金属によって構成されている。
排気ダクト42より前後外側の外枠41には、カーテンガス吹出し路41aが形成されている。カーテンガス吹出し路41aは、外枠41の下端面に開口するとともに左右にスリット状に延びている。カーテンガス吹出し路41aの上端部には、前記カーテンガス供給源2Cからのカーテンガス供給管2fが接続されている。なお、カーテンンガス吹出し孔は、左右に並べられた多数の小孔であってもよい。
排気ダクト42は、下方に開口するとともに左右に延びている。排気ダクト42の上端部は、吸引管4aを介して排気ポンプ4に接続されている。
図1に示すように、ガス均一導入ユニット10には、3つのガス均一化路10f,10m,10rが前後(図1において右左)に並んで形成されている。中央のガス均一化路10mの上端部に、ソースガス供給源2Aからのソースガス供給管2dが接続されている。前後両側のガス均一化路10f,10rに、被プラズマガス供給源2Bからの被プラズマガス供給管2eが分岐して接続されている。なお、詳細な図示は省略するが、ガス均一導入ユニット10は、アルミニウムなどの金属からなる複数の平板を上下に積層することによって構成されている。各金属板には、左右に分散配置された多数の小孔や左右に延びるスリット状チャンバー等が前後に3列ずつ並んで形成されている。上下に重ねられた金属板どうしにおいて、各列の小孔やチャンバー等が互いに連なり、これにより、ガス均一化路10f,10m,10rが構成されている。各供給管2d,2eからガス均一化路10f,10m,10rへ導かれたプロセスガスは、これら路10f,10m,10rを構成する上記小孔やチャンバー等を順次流通する過程でそれぞれ左右方向に均一化されるようになっている。
また、ガス均一導入ユニット10には、図示しないヒータ(温度調節手段)が付設されている。これにより、ガス均一導入ユニット10は、例えば50〜200℃程度の範囲で加温(温度調節)されるようになっている。50℃未満では、気化させたシリコンソースやドーパンソースが再液化するおそれがあり、200℃を超えると熱反応を起こすおそれがある。
ガス均一導入ユニット10の下側に、前記放電処理ユニット20が配置されている。
図1および図2に示すように、放電処理ユニット20は、4つ(複数)の電極31,32からなる電極群と、これら電極31,32を絶縁しつつ収容保持するホルダ21と、このホルダ21(ひいては電極31,32)を収容保持するケーシング26を有している。
放電処理ユニット20のケーシング26は、ステンレス等の剛性金属によって構成され、上下両側に開口する左右細長の箱状をなしている。ケーシング26の上端部に、ガス均一導入ユニット10がボルト(図示せず)などによって固定されている。ケーシング26の下端外周には、全周にわたって段差部26aが形成されており、この段差部26aが、前記外筐40の内フランジ43に引っ掛けられている。これによって、放電処理ユニット20およびガス均一導入ユニット10が、外筐40に支持されている。
放電処理ユニット20の各電極31,32は、幅方向を上下に向けた左右に細長い板状をなしている。電極31,32の材質には、例えばステンレスが用いられているが、これに限定されるものではなく、アルミニウムなどの他の導電金属を用いてもよい。
4つの電極31,32は、前後に間隔を置いて並べられている。隣り合う電極31,32間に、左右細長状の空間30f,30m,30rが形成されている。これら電極間空間30f,30m,30rの厚さ(電極31,32間の距離)は、0.1〜50mmが好ましく、5mm以下がより好ましい。
図2に示すように、中央の2つの電極31の一端部(例えば左端部)には、電源3からの給電線3aが接続されている。これによって、中央の2つの電極31は、電界印加電極となっている。したがって、中央の電極間空間30mには、電界が印加されないようになっている。
前後両側の2つの電極32の他端部(例えば右端部)には、接地線3bが接続されている。この接地線3bが接地されることにより、両側の電極32は、接地電極となっている。これによって、両側の電極間空間30f、30rは、電源3からの電圧供給で電界が印加され、プラズマ化空間となるようになっている。
詳細な図示は省略するが、各電極31,32のプラズマ化空間30f,30r形成面並びに上面及び下面には、固体誘電体層が例えば溶射にて被膜されている。この固体誘電体の誘電率は、2以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましい。固体誘電体の材質としては、ポリテトラフルオロエチレンなどの樹脂、Alなどの金属酸化物、BaTiOなどの複酸化物が用いられる。固体誘電体層は、単層でもよく、複数の層の積層構造でもよい。例えば、電極31,32を構成する金属面の側にBaTiOの層を被膜し、その外側にAlの層を被膜すると、誘電率を確実に10以上にすることができ、好ましい。
図示は省略するが、各電極31,32には、温調用の冷媒路が形成されており、これに冷媒を通すことにより例えば50〜200℃程度の範囲で電極31,32の加熱(温度調節)ができるようになっている。50℃未満では、気化させたシリコンソースやドーパンソースが再液化するおそれがある。上限の200℃は、電極31,32を構成するステンレスと固体誘電体層との熱膨張差を考慮したものである。
図1〜図3に示すように、放電処理ユニット20のホルダ21は、4つの電極31,32の上側の面間に跨るアッパープレート22と、下側の面間に跨るロアプレート23と、前後に配置されたサイドプレート24と、左右に配置されたエンドキャップ25とを有している。
図2に示すように、絶縁樹脂からなる左右のエンドキャップ25には、3つの板状スペーサ27が設けられている。このスペーサ27が、隣り合う電極31,32間の隙間に挿入されることにより、それら電極31,32間の間隔が維持されている。
ホルダ21の上下前後の各プレート22,23,24は、アルミナ等のセラミック(絶縁材料)にて構成されている。これによって、電極31,32が絶縁されている。なお、セラミックの材質に特に限定はないが、誘電率は、20以下が好ましく、10以下がより好ましい。誘電率が20を超えると、周辺の金属部材に局部的に電流がリークするおそれがある。
ホルダ21のアッパープレート22は、左右細長の板状をなしている。図1に示すように、アッパープレート22は、ガス均一導入ユニット10と電極31,32とによって上下から挟持されている。アッパープレート22には、3つのガス導入路22f,22m,22rが形成されている。これら導入路22f,22m,22rは、図1の紙面と直交する左右方向に延びるとともに、互いに前後に離れて配置されている。前側の導入路22fは、ガス均一導入ユニット10の前側のガス均一化路10fに連なるとともに下に向かって後方へ傾き、前側の電極間空間30fに連なっている。中央の導入路22mは、ガス均一導入ユニット10の中央のガス均一化路10mに連なるとともに真下へ延び、中央の電極間空間30mに連なっている。後側の導入路22rは、ガス均一導入ユニット10の後側のガス均一化路10rに連なるとともに下に向かって前方へ傾き、後側の電極間空間30rに連なっている。
ホルダ21のセラミック製ロアプレート23(吹出し口構成部材)は、左右細長の板状をなしている。ロアプレート23の上面には、浅い凹部23bが形成されている。この凹部23bに、電極31,32の下端部が収容、載置されている。(電極31,32の下端面(被処理物側の面)にロアプレート23が宛がわれている。)ロアプレート23の周縁部には、段差が形成され、この段差がケーシング26の下端の内周面の段差に引っ掛けられている。これによって、ロアプレート23が、ケーシング26に支持されている。
図1および図3に示すように、ロアプレート23には、上下厚さ方向に貫通する3つの吹出し口23f,23m,23rが形成されている。これら吹出し口23f,23m,23rは、スリット状をなして左右に延びるとともに、互いに前後に離れて配置されている。前側の被プラズマガス吹出し口23fは、前側の電極間空間30fに連なっている。中央のソースガス吹出し口23mは、中央の電極間空間30mに連なっている。後側の被プラズマガス吹出し口23rは、後側の電極間空間30rに連なっている。吹出し口23f,23m,23rは、処理ヘッド1の下面に開口している。
なお、ロアプレート23に、中央の電極間空間30mからのソースガスと両側の電極間空間30f,30rからの被プラズマガスを合流させる合流路を設け、この合流路に連なる単一の吹出し口をロアプレート23の下面に開口させてもよい。
本発明の最も特徴的な部分を説明する。
常圧プラズマCVD装置M1の処理ヘッド1の下面(基板Wと対向すべき面)は、基板W等からの輻射熱を反射する輻射熱反射材にて構成されている。
詳述すると、図1および図3に示すように、処理ヘッド1における基板Wと対向すべき構成部材、すなわちロアプレート23とケーシング26と外筐40の各々の下面には、輻射熱反射膜A23,A26,A41,A43がそれぞれ被膜されている。
ロアプレート23の輻射熱反射膜A23は、該プレート23の下面の全域に隈なく及んでいる。勿論、吹出し口23f,23m,23rの部分には設けられていない。
ケーシング26の輻射熱反射膜A26は、該ケーシング26の下端露出部分の全域に隈なく及んでいる。内フランジ43に引っ掛けられる段差部26aには、被膜されていないが、被膜してもよい。
外筐40の輻射熱反射膜A41,A43は、該外筐40の下端面の全域に隈なく及んでいる。すなわち、外枠41の下端面の全域に膜A41が被膜され、内フランジ43の下端面の全域に膜A43が被膜されている。勿論、外枠41の膜A41は、カーテンガス吹出し路41aの部分には設けられていない。外枠41の外側面やダクト42の内周面にも被膜を及ぼすことにしてもよい。
これによって、輻射熱反射膜A23,A26,A41,A43が、処理ヘッド1の下面の全域に隈なく及んでいる。
これら輻射熱反射膜A23,A26,A41,A43は、良好な輻射熱反射材であるアルミニウムにて構成されている。アルミニウム膜A23,A26,A41,A43は、蒸着、溶射、接着等の貼付け手段で各基板対向部材23,26,40に被膜されている。膜A23,A26,A41,A43の表面(下面)は、滑らかな鏡面になっている。
上記構成の常圧プラズマCVD装置M1の動作を説明する。
供給源2Bからの被プラズマガスが、管2eを経て均一導入ユニット10の前後のガス均一化路10f,10rにて左右に均一化された後、放電処理ユニット20の導入路22f,22rを通り、前後の電極間空間30f,30rに導入される。また、パルス電源3からのパルス電圧が、電極31,32間に印加される。これによって、前後の異極電極31,32どうし間の空間30f,30rにパルス電界が発生してグロー放電が起き、被プラズマガスがプラズマ化(励起、活性化)される。プラズマ化した被プラズマガスは、前後の吹出し口23f,23rから下方へ吹出される。被プラズマガスは、膜の原料を含んでいないので、プラズマ化しても電極31,32の電極間空間30f,30r形成面に付着することはない。
被プラズマガスの流通と同時併行して、供給源2Aからのソースガスが、管2dを経て均一導入ユニット10の中央のガス均一化路10mにて左右に均一化された後、放電処理ユニット20の導入路22mを通り、中央の同極電極間空間30mに導入される。この電極間空間30mでは電界が印加されないため、ソースガスは、プラズマ化されることなくそのまま通過する。したがって、電極31の空間30m形成面に膜が付着することはない。そして、ソースガスは、中央の吹出し口23mから下方へ吹出される。
一方、基板Wが、ヒータ7によって例えば約350℃に加熱されたうえで、搬送手段6によって処理ヘッド1の下方に搬送されてくる。この基板Wと処理ヘッド1との間において、吹出し口23mからのソースガスが、前後2手に分かれて流れ、吹出し口23f,23rからのプラズマ化された被プラズマガスと接触する(図1の矢印線参照)。これにより、ソースガスの反応が起き、基板Wの上面(表側面)にアモルファスシリコン等の膜を形成することができる。
また、供給源2Cからのカーテンガスが、管2fを経て外筐40のダクト42から吹出される。これにより、処理ヘッド1の周縁と基板Wとの間にガスカーテンを形成でき、プロセスガス(ソースガスおよび被プラズマガス)の漏れを防止できる。
その後、ガスは、排気ダクト42に吸込まれ、排気ポンプ4にて排気される。
この成膜工程において、約350℃に加熱された基板Wから処理ヘッド1へ向けて輻射熱が放射される。この輻射熱は、処理ヘッド1の下面のアルミニウム膜A23,A26,A41,A43によって基板Wへ反射され、処理ヘッド1には殆ど吸収されない。これによって、基板Wの熱が処理ヘッド1に奪われるのを防止でき、基板Wの温度を所望の約350℃に維持することができる。この結果、基板Wの反りを防止できるだけでなく、成膜の効率を高めることができ、良好な膜質を得ることができる。
常圧プラズマCVD装置M1においては、基板対向部材であるロアプレート23自体については、アルミニウム(輻射熱反射材)ではなくアルミナ等のセラミックにて構成することにより、電極31,32を確実に絶縁でき、基板Wにアークが落ちるのを防止できる一方、該プレート23の下面にアルミニウムを被膜することによって上記輻射熱の反射作用を確保することができる。また、ケーシング26や外筐40自体については、それぞれステンレスにて構成することによって、剛性を確保し撓みを防止する一方、それらの下面にアルミニウムを被膜することによって上記輻射熱の反射作用を確保することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
例えば、輻射熱反射材は、一定の厚さを有する板状をなしていてもよい。
ケーシング26や外筐40等の処理ヘッド下端構成部材自体を、ステンレス等の輻射熱吸収材に代えて、アルミニウム等の輻射熱反射材で構成してもよい。
本発明は、グロー放電に限らず、コロナ放電や沿面放電によるプラズマ処理にも適用でき、略常圧下に限らず、減圧下でのプラズマ処理にも適用でき、CVDに限らず、洗浄、表面改質、エッチング、アッシングなどの種々のプラズマ処理にあまねく適用できる。
本発明の一実施形態を常圧プラズマCVD装置の側面断面で示す概略構成図である。 図1のII−II線に沿う前記常圧プラズマCVD装置の放電処理ユニットの平面断面図である。 前記常圧プラズマCVD装置の処理ヘッドの底面図である。
符号の説明
W 基板W(被処理物)
M1 常圧プラズマCVD装置(プラズマ処理装置)
23 ロアプレートの輻射熱反射膜
26 フレームの輻射熱反射膜
41 外筐の外枠の輻射熱反射膜
43 外筐の内フランジの輻射熱反射膜
1 処理ヘッド
23 ロアプレート(被処理物と対向すべき構成部材、吹出し口構成部材)
23f,23m,23r 吹出し口
26 ケーシング(被処理物と対向すべき構成部材)
30f,30m,30r 電極間空間
31 電界印加電極
32 接地電極
40 外筐(被処理物と対向すべき構成部材、路構成部材)
41a カーテンガス吹出し路
42 排気ダクト(処理済みガスの吸込み路)

Claims (6)

  1. 処理ガスを複数の電極どうし間の空間に通して被処理物に吹付けるプラズマ処理装置であって、
    前記電極を含む処理ヘッドを備え、この処理ヘッドは、前記電極間空間に連なる吹出し口が開口されるとともに被処理物と対向すべき面を有し、
    この被処理物対向面が、被処理物からの輻射熱を反射する輻射熱反射材にて構成されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記輻射熱反射材が、アルミニウムにて構成されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記輻射熱反射材を構成するアルミニウムが、膜状をなし、前記処理ヘッドにおける被処理物と対向すべき構成部材に被膜されていることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記処理ヘッドが、前記吹出し口を有して前記電極の被処理物側の面に宛がわれた吹出し口構成部材を備え、
    この吹出し口構成部材が、セラミックにて構成される一方、このセラミック製吹出し口構成部材の被処理物対向面に、輻射熱反射材としてアルミニウムが被膜されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  5. さらに、前記処理ヘッドが、前記電極を収容するとともに前記吹出し口構成部材の周縁部を囲むようにして支持するケーシングを備え、
    このケーシングが、ステンレスにて構成される一方、このステンレス製ケーシングの被処理物対向面に、輻射熱反射材としてアルミニウムが被膜されていることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記ケーシングの外側には、処理済みガスの吸込み路またはカーテンガスの吹出し路を有する路構成部材が設けられ、
    この路構成部材が、ステンレスにて構成される一方、このステンレス製路構成部材の被処理物対向面に、前記路が開口されるとともに輻射熱反射材としてアルミニウムが被膜されていることを特徴とする請求項5に記載のプラズマ処理装置。
JP2003311692A 2003-09-03 2003-09-03 プラズマ処理装置 Pending JP2005079533A (ja)

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