JP2005079120A - 基板加熱装置および基板加熱方法 - Google Patents

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JP2005079120A JP2003209661A JP2003209661A JP2005079120A JP 2005079120 A JP2005079120 A JP 2005079120A JP 2003209661 A JP2003209661 A JP 2003209661A JP 2003209661 A JP2003209661 A JP 2003209661A JP 2005079120 A JP2005079120 A JP 2005079120A
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Kenji Masui
健二 増井
Hidehiro Watanabe
秀弘 渡辺
Akio Kosaka
明雄 小阪
Machiko Suenaga
真知子 末永
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Toshiba Corp
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】レジストから発生する化学物質による基板の汚染を容易に防止できる基板加熱装置を実現すること。
【解決手段】基板加熱装置は、基板を加熱するためのヒーター4と、小孔5が設けられた空洞区画を有し、これらの小孔5から基板1上にガス6を吐気するための吐気機構7と、各空洞区画から吐気されるガス6の量を制御するためのガス制御手段10とを備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板を加熱するための基板加熱装置および基板加熱方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体プロセスは、基板を加熱する工程を含む。この種の工程としては、例えば、基板上に形成されたレジストを加熱する工程がある。しかし、レジストの加熱に使用される従来の基板加熱装置には、以下のような問題がある。
【0003】
基板加熱装置により基板が加熱され、基板上のレジストが加熱されると、レジストから化学物質が発生する。この化学物質は基板の上空に滞留し、しかる後、基板表面に付着し、基板が汚染される(第1の問題)。
【0004】
また、レジストから発生する化学物質の飛散量は、基板表面の中央部と周辺部とでは異なる。例えば、周辺部のパターンが中央部のパターンよりも大きい場合には、周辺部で発生する化学物質の飛散量は、中央部で発生する化学物質の飛散量よりも多くなる。このような飛散量の違いにより、基板上には化学物質の濃度勾配が生じる。化学物質は、濃度勾配に比例した拡散現象により、基板の表面上空を飛行し、しかる後、基板表面に付着する。
【0005】
上記化学物質の飛散、飛行および基板表面への付着により、レジスト内の化学物質の濃度は、基板加熱の前後で異なってしまう。そのため、基板加熱の前後におけるレジスト内の化学物質の濃度の定量化は、非常に困難になる(第2の問題)。
【0006】
また、加熱された基板の表面の中央部と周辺部には温度差が生じ、基板表面に温度ばらつきが生じる(第3の問題)。このような温度ばらつきの問題は、さらに以下のような問題を招く。すなわち、基板表面における化学反応には、上記温度ばらつきに応じた不均一性が生じ、このような化学反応の不均一性は、基板表面(基板面内)において、化学反応を均一に促進させる際に障害となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如く、従来の基板加熱装置は、レジストから発生する化学物質による基板の汚染、レジスト内の化学物質の濃度の定量化の困難、基板表面における温度ばらつきを招くという問題がある。
【0008】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的とするところは、基板上を所定の状態に容易に設定することができる基板加熱装置および基板加熱方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
【0010】
すなわち、上記目的を達成するために、本発明に係る基板加熱装置は、基板を加熱するための加熱手段と、複数の開口部を有し、これらの複数の開口部から前記基板上にガスを吐気するための吐気手段と、前記複数の開口部のうち、少なくとも2つ以上の開口部におけるガスの通気量を独立に制御するための制御手段とを具備してなることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る基板加熱方法は、基板を加熱する際に、前記基板上の複数の領域が所定の状態になるように、前記複数の領域上におけるそれぞれの気流を制御することを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、基板上の複数の領域の気流を制御でき、これにより、基板上を所定の状態に容易に設定することができる。この点については、発明の実施の形態で具体的に説明する。
【0013】
本発明の上記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記載および添付図面によって明らかになるであろう。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る基板加熱装置の概略構成を示す模式的断面図である。
【0016】
図中、1は基板を示しており、この基板1は熱伝導体からなる基板支持台2上にシート3を介して支持される。基板1は、例えば、シリコン基板等の半導体基板(ウェハ)、フォトマスク用のガラス基板、またはTFT等の液晶デバイス用のガラス基板である。基板支持台2は、基板1を水平に支持するようになっている。
【0017】
シート3は、基板1の四隅の下に設けられている。シート3は、基板1と基板支持台2との間の滑りを防止するためのものである。シート3の厚さは0.05〜0.1mm程度である。したがって、基板1と基板支持台2との間には、0.05〜0.1mm程度の隙間ができる。滑りの問題がなければ、基板1と基板支持台2とを直接接触させても構わない。
【0018】
基板支持台2内にはヒーター4が設けられている。ヒーター4にて発生した熱は、基板支持台2(熱伝導体)内を伝導して、基板1をその裏面から加熱し、基板1を一様に加熱するようになっている。例えば、ヒーター4が抵抗加熱タイプのものであれば、導電線が2次元的に配列されることにより、基板1は一様に加熱されるようになる。より具体的には、リング状の導電線が半径方向に複数設けられたものである。また、基板1がTFT基板の場合、ヒーター4は、例えばホットプレートである。
【0019】
基板1の上方には、複数の小孔(開口部)5を有し、小孔5から基板1上にガス6を吐気するための吐気機構7が設けられている。吐気機構7は、複数の空洞区画を有する天板(複数の区画を有する筐体)8と、天板8の各空洞区画にガスを供給するためのガス供給源9と、ガス供給源9から各空洞区画に供給されるガスの量を制御するためのガス制御手段10とを備えている。
【0020】
以下、吐気機構7についてさらに説明する。図2および図3は、吐気機構7のより具体的な構成を示す模式図である。図2は、天板8を裏面側(基板1と対向する側)から見た模式図である、図3は、吐気機構7を表面側から見た模式図である。図1の天板8は、図2の破線A−A’に沿った断面図に相当する。また、図4に、図2の破線B−B’に沿った断面図を示す。
【0021】
天板8は、5つの空洞区画11〜11を備えている。空洞区画11を中心にしてその四方に空洞区画11〜11が設けられている。空洞区画11〜11は、仕切12によって、互いに仕切られている。仕切12は、図4に示すように、空洞構造を有する。複数の空洞区画の配置は、図2(図3)のそれに限定されるものではない。
【0022】
空洞区画11〜11にはそれぞれ2つの小孔5が設けられ、空洞区画11には1つの小孔5が設けられている。しかし、各空洞区画11〜11に設ける小孔5の数は上記例に限定されるものではない。例えば、各空洞区画11〜11に設ける小孔5の数は1でも構わないし、あるいは2以上でも構わない。
【0023】
空洞区画11〜11には、図3に示すように、それぞれ、ガス導入口13〜13が設けられている。ガス導入口13〜13には、それぞれ、ガス導入配管14〜14が設けられている。ガス導入配管14〜14は、ガス供給源9に接続されている。ガス供給源9は、例えば、窒素(N)ガス、アルゴン(Ar)ガス等の不活性ガスを供給する。図5に、ガス導入配管14〜14および天板8の斜視図を示す。
【0024】
ガス導入配管14〜14の途中には、それぞれ、ガス制御手段15〜15が設けられている。ガス制御手段15〜15は、ガス導入配管14〜14内の通気量を調整するための流量調整弁等で構成されている。ガス供給源9から、ガス導入配管14〜14を介して、空洞区画11〜11に供給されるガスの量は、ガス制御手段15〜15によって、それぞれ、独立に制御される。これにより、各空洞区画11〜11毎に、小孔5から基板1上に吐気されるガス6の流量を独立に制御することが可能となる。
【0025】
次に、上記の如き構成された基板加熱装置を用いた加熱処理方法について説明する。本実施形態では、基板1が、レジストが塗布されたフォトマスク用のガラス基板の場合について説明する。
【0026】
まず、基板1を基板支持台2上に支持する。次に、ヒーター4によって基板1を加熱する。これにより、レジストが加熱され、プリベーク処理またはポストベーク処理等の加熱処理が行われる。
【0027】
このとき、ガス供給源9の弁(不図示)が開かれて、天板8の空洞区画11〜11内には所定量の不活性ガスが導入され、小孔5から基板1上に不活性ガスを含むガス6が吐気され、その結果として、基板1と天板8との間の空間には、天板8から基板1に向かうとともに、基板中央から基板周辺に向かった気流が発生する。
【0028】
基板1の表面上に滞留したレジストから発生した化学物質は、上記気流に沿った経路で、基板1の表面上から除去される。このようにして基板1と天板8との間の空間に滞留した化学物質が、基板1の表面に付着することを防止できる。すなわち、基板1上の化学物質の付着量が十分に低減化された状態(所定の状態)を容易に設定することができ、前述した第1の問題を解決できる。上記レジストが化学増幅型の場合、上記化学物質の代表例として、酸があげられる。また、付着量は1ppb以下に低減される。
【0029】
また、レジストから発生する化学物質の飛散量は、基板1の表面上の中央部と周辺部とで異なり、このような飛散量の違いにより、基板1上には化学物質の濃度勾配が生じる。上記化学物質は、濃度勾配に比例した拡散現象により、基板1の表面上空を飛行し、しかる後、基板表面に付着する。
【0030】
しかし、本実施形態によれば、基板1上に適当な気流を生じさせることで、基板1上の化学物質の濃度勾配を解消することができる。以下、この点についてさらに説明する。
【0031】
空洞区画11〜11に供給する不活性ガスの量は、ガス制御手段10によりそれぞれ独立に制御することができる。複数の小孔5から基板1上に吐気されるガス6の量は、空洞区画11〜11に供給する不活性ガスの量により制御することができる。したがって、ガス制御手段10によりガス6の吐気によって生じる基板1上の気流を制御することが可能となる。これにより、基板1上に適当な気流を生じさせ、基板1上の化学物質の濃度勾配を解消することができ、基板加熱の前後におけるレジスト内の化学物質の濃度の定量化を容易に行えるようになる。すなわち、基板1上の化学物質の濃度勾配が十分に低減化された(所定の状態)を容易に設定することができ、前述した第2の問題を解決できる。濃度勾配は0.01ppb/mm以下に低減される。
【0032】
また、加熱された基板1の表面の中央部と周辺部との間には温度差が生じ、基板1の表面に温度ばらつきが生じるが、基板1上に適当な気流を生じさせることで、基板1の表面上の温度ばらつきを小さくできるようになる。以下、この点についてさらに説明する。
【0033】
上述したように、本実施形態によれば、基板1上の気流を制御することができるので、基板1の表面のうち温度が高い領域上の気流を、温度が低い領域上の気流よりも速くすることにより、温度が異なる領域間の温度差を小さくすることができる。すなわち、基板1の表面上の温度ばらつきが十分に低減化された状態(所定の状態)に容易に設定することができ、前述した第3の問題を解決できる。温度ばらつきは、120mm当たり0.1℃(0.1℃/120mm)以下に低減される。
【0034】
そして、このような温度ばらつきの問題を解決できることにより、温度ばらつきに応じて生じる化学反応の不均一性も解消でき、基板表面(基板面内)において、化学反応を容易に均一に促進させることが可能となる。
【0035】
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係る基板加熱装置の概略構成を示す模式的断面図である。なお、図1と対応する部分には図1と同一符号を付してあり、詳細な説明は省略する。
【0036】
本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、天板8内にもヒーター16が設けられ、基板1の下方側および上方側から基板1を加熱できるようなっていることである。
【0037】
天板8は、ヒーター16を内蔵するための領域(ヒーター内蔵領域)17を備えている。ヒーター内蔵領域17は熱伝導体から構成されている。ヒーター16の種類、構成等は、ヒーター4のそれらと同じでも、あるいは異なっていても構わない。
【0038】
本実施形態でも第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、ヒーター4およびヒーター16により、基板1の下方側および上方側から基板1を加熱することにより、基板1の表面の温度ばらつきをより効果的に小さくすることが可能となる。これは、例えば、ヒーター16による加熱を以下のように設定することにより、容易に実現できる。すなわち、ヒーター4だけ加熱する場合において生じる温度ばらつきを相殺するような温度分布が、基板1の表面上に生じるように、ヒーター16による加熱を設定する。
【0039】
(第3の実施形態)
図7は、本発明の第3の実施形態に係る基板加熱装置の概略構成を示す模式的断面図である。
【0040】
図中、21は基板を示しており、この基板21は熱伝導体からなる基板支持台22上にシート23を介して支持される。基板支持台22内にはヒーター24が設けられている。
【0041】
基板21、基板支持台22、シート23およびヒーター24は、それぞれ、第1の実施形態の基板1、基板支持台2、シート3およびヒーター4に相当するものであり、基板支持台22、シート23およびヒーター24の詳細な説明は、基板1、基板支持台2、シート3およびヒーター4のそれらと同じである。
【0042】
基板21の上方には、複数の小孔(開口部)25を有し、基板21上のガス26を小孔25から排気するための排気機構27が設けられている。排気機構27は、複数の空洞区画を有する天板(複数の区画を有する筐体)28と、天板28の各空洞区画内のガスを吸引するための吸引機構29と、吸引機構29により各空洞区画から吸引されるガスの量を制御するガス制御手段30とを備えている。
【0043】
以下、排気機構27についてさらに説明する。図8および図9は、排気機構27のより具体的な構成を示す模式図である。図8は、天板28を裏面側(基板21と対向する側)から見た模式図、図9は、排気機構27の表面側から見た模式図である。図7の天板28は、図8の破線C−C’に沿った断面図に相当する。また、図10に、図8の破線D−D’に沿った断面図を示す。
【0044】
天板28は、5つの空洞区画31〜31を備えている。空洞区画31を中心にしてその四方に空洞区画31〜31が設けられている。空洞区画31〜31は、仕切32によって、互いに仕切られている。仕切32は、図10に示すように、空洞構造を有する。複数の空洞区画の配置は、図8(図9)のそれに限定されるものではない。
【0045】
空洞区画31〜31には、それぞれ、ガス排気口33〜33が設けられている。ガス排気口33〜33には、それぞれ、ガス排気配管34〜34が設けられている。ガス排気配管34〜34は、吸引機構29に接続されている。吸引機構29は、配管35と、配管35の一端に接続された高圧ガス源36とを備えている。配管35の他端は、高圧ガスを排気するための排気口となる。高圧ガス源36中のガスは、例えば、窒素(N)ガス、アルゴン(Ar)ガス等の不活性ガスである。ガス排気配管34〜34および天板28の斜視図は、例えば、図5のガス導入配管14〜14および天板8をそれぞれガス排気配管34〜34および天板28に変えたものと同じである。
【0046】
ガス排気配管34〜34の途中には、それぞれ、ガス制御手段36〜36が設けられている。ガス制御手段36〜36は、ガス排気配管34〜34内の通気量を調整するための流量調整弁等で構成されている。空洞区画31〜31からガス排気配管34〜34を介して吸引機構29によって排気されるガスの量は、ガス制御手段36〜36によって、それぞれ、独立に制御される。これにより、各空洞区画31〜31毎の設けられた基板21から小孔25へ吸引されるガス26の量は、各空洞区画31〜31毎に独立に制御することが可能となる。
【0047】
次に、上記の如き構成された基板加熱装置を用いた加熱処理方法について説明する。本実施形態では、基板21が、レジストが塗布されたフォトマスク用のガラス基板の場合について説明する。
【0048】
まず、基板21を基板支持台22上に支持する。次に、ヒーター24によって基板21を加熱する。これにより、レジストが加熱され、プリベーク処理またはポストベーク処理等の加熱処理が行われる。
【0049】
このとき、高圧ガス源36の弁(不図示)が開かれて、天板28の空洞区画31〜31内から所定量の不活性ガスが吸引され、基板21上のガス26は小孔25から排気され、その結果として、基板21と天板28との間の空間には、基板21の表面から天板28に向かった気流が発生する。
【0050】
基板21の表面上に滞留したレジストから発生した化学物質は、上記気流に沿った経路で、基板21の表面上から除去される。このようにして基板21と天板28との間の空間に滞留した化学物質が、基板21の表面に付着することを防止できる。すなわち、前述した第1の問題を解決できる。
【0051】
また、レジストから発生する化学物質の飛散量は、基板21の表面上の中央部と周辺部とで異なり、このような飛散量の違いにより、基板21上には化学物質の濃度勾配が生じる。上記化学物質は、濃度勾配に比例した拡散現象により、基板21の表面上空を飛行し、しかる後、基板表面に付着する。
【0052】
しかし、本実施形態によれば、基板1上に適当な気流を生じさせ、基板21上の化学物質の濃度勾配を解消することができる。以下、この点についてさらに説明する。
【0053】
空洞区画31〜31から吸引されるガスの量は、ガス制御手段30によりそれぞれ独立に制御することができる。複数の小孔25から排気される基板21上のガス26の量は、空洞区画31〜31から吸引されるガスの量により制御することができる。したがって、ガス制御手段30によりガス26の排気によって生じる基板21上の気流を制御することが可能となる。これにより、基板21上に適当な気流を生じさせ、基板21上の化学物質の濃度勾配を解消することができ、基板加熱の前後におけるレジスト内の化学物質の濃度の定量化を容易に行えるようになる。すなわち、前述した第2の問題を解決できる。
【0054】
また、加熱された基板21の表面の中央部と周辺部には温度差が生じ、基板21の表面に温度ばらつきが生じるが、基板21上に適当な気流を生じさせることで、基板21の表面上の温度ばらつきを小さくできるようになる。以下、この点についてさらに説明する。
【0055】
上述したように、本実施形態によれば、基板21上の気流を制御することができるので、基板21の表面のうち温度が高い領域上の気流を、温度が低い領域上の気流よりも速くすることにより、温度が異なる領域間の温度差を小さくすることができる。これにより、基板21の表面上の温度ばらつきを小さくできるようになる。すなわち、前述した第3の問題を解決できる。
【0056】
そして、このような温度ばらつきの問題を解決できることにより、温度ばらつきに応じて生じる化学反応の不均一性も解消でき、基板表面(基板面内)において、化学反応を容易に均一に促進させることが可能となる。
【0057】
(第4の実施形態)
図11は、第4の実施形態に係る基板加熱装置の概略構成を示す模式的断面図である。なお、図7と対応する部分には図7と同一符号を付してあり、詳細な説明は省略する。
【0058】
本実施形態が第3の実施形態と異なる点は、天板28内にもヒーター37が設けられ、基板1の下方側および上方側から基板1を加熱できるようなっていることである。
【0059】
天板8は、ヒーター37を内蔵するための領域(ヒーター内蔵領域)38を備えている。ヒーター内蔵領域38は熱伝導体から構成されている。ヒーター37の種類、構成等は、ヒーター24のそれらと同じでも、あるいは異なっていても構わない。
【0060】
本実施形態でも第3の実施形態と同様の効果が得られる。また、ヒーター24およびヒーター37により、基板21の下方側および上方側から基板21を加熱することにより、基板21の表面の温度ばらつきをより効果的に小さくすることが可能となる。これは、例えば、ヒーター37による加熱を以下のように設定することにより、容易に実現できる。すなわち、ヒーター24だけ加熱する場合において生じる温度ばらつきを相殺するような温度分布が、基板1の表面上に生じるように、ヒーター37による加熱を設定する。
【0061】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施できる。また、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決できる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0062】
【発明の効果】
以上詳説したように本発明によれば、基板上を所定の状態に容易に設定することができる基板加熱装置および基板加熱方法を実現できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る基板加熱装置の概略構成を示す模式的断面図
【図2】図1の基板加熱装置の天板を裏面側から見た模式図
【図3】図1の基板加熱装置の吐気機構を表面側から見た模式図
【図4】図2の破線B−B’に沿った断面図
【図5】図1の基板加熱装置の吐気機構のガス導入配管および天板を示す斜視図
【図6】第2の実施形態に係る基板加熱装置の概略構成を示す模式的断面図
【図7】本発明の第3の実施形態に係る基板加熱装置の概略構成を示す模式的断面図
【図8】図7の基板加熱装置の排気機構を裏面側から見た模式図
【図9】図7の基板加熱装置の排気機構を表面側から見た模式図
【図10】図8の破線D−D’に沿った断面図
【図11】第4の実施形態に係る基板加熱装置の概略構成を示す模式的断面図
【符号の説明】
1…基板、2…基板支持台、3…シート、4…ヒーター(第1の加熱手段)、5…小孔(開口部)、6…ガス、7…吐気機構(吐気手段)、8…天板、9…ガス供給源、10…ガス制御手段、11〜11…空洞区画(複数の区画)、12…仕切、13〜13…ガス導入口、14〜14…ガス導入配管、15〜15…ガス制御手段、16…ヒーター(第2の加熱手段)、17…ヒーター内蔵領域、21…基板、22…基板支持台、23…シート、24…ヒーター(第1の加熱手段)、25…小孔(開口部)、26…ガス、27…排気機構(排気手段)、28…天板、29…吸引機構、30…ガス制御手段、31〜31…空洞区画(複数の区画)、32…仕切、33〜33…ガス排気口、34〜34…ガス排気配管、35…配管、36〜36…ガス制御手段、37…ヒーター、38…ヒーター内蔵領域。

Claims (7)

  1. 基板を加熱するための加熱手段と、
    複数の開口部を有し、これらの複数の開口部から前記基板上にガスを吐気するための吐気手段と、
    前記複数の開口部のうち、少なくとも2つ以上の開口部におけるガスの通気量を独立に制御するための制御手段と
    を具備してなることを特徴とする基板加熱装置。
  2. 前記吐気手段は、複数の区画を有する筐体と、前記複数の区画内にガスを供給するためのガス供給手段とをさらに備え、前記複数の区画には、それぞれ、前記複数の開口部のいずれかが設けられ、前記制御手段は前記複数の区画内に供給されるガスの量を制御するためのものであることを特徴とする請求項1に記載の基板加熱装置。
  3. 基板を加熱するための加熱手段と、
    複数の開口部を有し、前記基板上のガスを前記複数の開口部から排気するための排気手段と、
    前記複数の開口部のうち、少なくとも2つ以上の開口部におけるガスの通気量を独立に制御するための制御手段と
    を具備してなることを特徴とする基板加熱装置。
  4. 前記排気手段は、複数の区画を有する筐体と、前記複数の区画内のガスを排気するためのガス排気手段とをさらに備え、前記複数の区画には、それぞれ、前記複数の開口部のいずれかが設けられ、前記制御手段は前記複数の区画内から排気されるガスの量を制御するためのものであることを特徴とする請求項3に記載の基板加熱装置。
  5. 前記加熱手段は、前記基板の裏面から該基板を加熱するための第1の加熱手段と、前記基板の表面から該基板を加熱するための第2の加熱手段とを含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の基板加熱装置。
  6. 基板を加熱する際に、前記基板上の複数の領域が所定の状態になるように、前記複数の領域上におけるそれぞれの気流を制御することを特徴とする基板加熱方法。
  7. 前記基板上の前記複数の領域が所定の状態は、前記基板上の前記複数の領域間での温度のばらつきが一定以下に低減化された状態、前記基板上の前記複数の領域内の化学物質の量が一定以下に低減化された状態、または前記基板上の前記複数の領域間での化学物質の量のばらつきが一定以下に低減化された状態であることを特徴とする請求項6に記載の基板加熱方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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