JP2005077896A - キャリア液リサイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 この発明の課題は、液体現像電子写真装置において、使用済みのキャリア液から純粋なキャリア液を抽出するキャリア液リサイクル装置であって、固形成分を大量に含んだ使用済みキャリア液から純粋なキャリア液のみを抽出することができ、かつ、高効率のリサイクルを行えるキャリア液リサイクル装置を提供することにある。
【解決手段】 円筒パイプ状外部電極と、その内側に導電性ローラー内部電極を所定の隙間を空けて構成し、外部電極には未処理キャリア液の注入口と、処理済みキャリア液の吸引口と、廃棄固形成分を排出するための開口部を備えており、導電性ローラー内部電極がこの外部電極の内部で、キャリア液の注入口から吸引口に向かうキャリア液の流れる方向とは逆方向に回転するような構造を有したキャリア液リサイクル装置とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、高粘度で不揮発性の液体現像剤を現像剤に使用した液体現像電子写真装置の印刷処理に使用するキャリア液のリサイクル装置に関し、簡単な構造で、装置に必要なキャリア液を使用済みのキャリア液から固形成分を分離して抽出し、このときに廃棄されるキャリア液分の量を最小限とすることで、高効率なリサイクルを可能とするキャリア液リサイクル装置を実現するものである。
高粘度で不揮発性の液体現像剤を画像の現像に使用する液体現像電子写真装置においては、従来から印刷工程で使用されずに感光体表面や中間転写体表面に残存した液体現像剤を回収し、この回収された液体現像剤をリサイクルする装置が用いられている。
このような液体現像剤のリサイクル装置では、液体現像剤中の固形成分であるトナー粒子と液体成分であるキャリア液を分離する処理が施され、分離抽出されたキャリア液は、印刷工程において感光体上に形成された静電潜像に液体現像剤を塗布する際に、非画像部分に固形成分であるトナー粒子が付着しないよう、液体現像剤を塗布する前処理として感光体の静電潜像に塗布されるプリウェット液としても使用される。
このようなプリウェット液としても使用されるキャリア液からは、固形成分であるトナー粒子を完全に除去することが望まれており、キャリア液から固形成分を完全に除去するための装置として、図21に示すような円筒パイプ状外部電極とその内側に導電性ローラー内部電極を備え、この外部電極と内部電極間のギャップに回収された未処理キャリア液を注入し、導電性ローラー内部電極を注入口から排出口に向かう方向に回転させることで未処理キャリア液をギャップ内で移動させ、この移動中に外部電極と内部電極間にバイアス電圧を印加することで、内部電極側にキャリア液中の固形成分を付着させることで、キャリア液から固形成分を分離し、純粋なキャリア液を抽出する装置が考案されている(特許文献1を参照)。
しかし、通常の印刷処理時にはこのような装置でも十分に純粋なキャリア液を抽出することが可能であっても、装置に何らかの異常が発生し、印刷部材上にトナー画像が使用されずに残存し、これがそのまま回収されることで、回収された未処理キャリア液に大量の固形成分が含まれるような場合、このような装置ではキャリア液からの固形成分除去能力が低く、キャリア液から固形成分を完全に除去しきれない場合があった。
また、従来の装置では、処理済みキャリア液吸引口付近の上層部に分離されているキャリア液のみを吸引口から取り出すことで固形成分が含まれない処理済みキャリア液を抽出するようにしているため、導電性ローラー内部電極に付着した固形成分中にもキャリア液が相当量含まれたまま廃棄されることとなり、キャリア液のリサイクル効率が低いという問題があった。
特願2002−068307号
前記のごとく、従来の技術では次のような問題点がある。
高粘度で不揮発性の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置においては、従来から印刷工程で使用されずに感光体や中間転写体などの印刷部材上に残存している液体現像剤を回収し、リサイクルすることが行われている。
このような液体現像剤のリサイクル処理においては、液体現像剤中の固形成分であるトナー粒子と液体成分であるキャリア液を分離することが行われており、リサイクルされたキャリア液などはプリウェット液としても再利用されるため、処理済みのキャリア液中の固形成分が完全に除去されていることが望ましい。
このようなキャリア液のリサイクル装置として、従来は、図21に示すようなキャリア液リサイクル装置が考案されているが、このような装置では、通常の印刷処理時におけるリサイクル処理では回収された液体現像剤から純粋なキャリア液を抽出することができるが、装置に何らかの異常が発生し、回収された液体現像剤に大量の固形成分が含まれているような場合、完全に固形成分を除去することができない場合があった。
また、従来のキャリア液リサイクル装置では、処理済みのキャリア液を抽出する方法として、バイアス電圧印加により、導電性ローラー内部電極の表面に固形成分を付着させる方向に電界力を加え、外部電極と内部電極の間に注入されたキャリア液の外部電極側の固形成分が含まれていない上層部のキャリア液のみを取り出すようにしているため、下層部のキャリア液が内部電極表面に付着した固形成分とともに廃棄されてしまい、キャリア液のリサイクル効率が低いという問題があった。
この発明の課題は、高粘度で不揮発性の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置において、印刷工程で使用されずに印刷部材上に残存した液体現像剤をリサイクルし、純粋なキャリア液を抽出するキャリア液リサイクル装置であって、印刷中に異常が発生し、回収された液体現像剤中に大量の固形成分が含まれていた場合でも、純粋なキャリア液を抽出することができ、かつ、廃棄される固形成分中から極力キャリア液を除去することで、高効率でキャリア液のリサイクルを行えるキャリア液リサイクル装置を提供することにある。
前記の問題点を解決するために、この発明では次に示す手段を取った。
円筒パイプ状外部電極と、その内側に導電性ローラー内部電極を所定の隙間を空けて構成し、外部電極には未処理キャリア液の注入口と、処理済みキャリア液の吸引口と、廃棄固形成分を排出するための開口部を備えており、導電性ローラー内部電極がこの外部電極の内部で、キャリア液が注入口から吸引口に向かって流れる方向とは逆方向に回転するような構造を有したキャリア液リサイクル装置とする。
当該キャリア液リサイクル装置の外部電極と内部電極間にバイアス電圧を印加する手段を備えることで、キャリア液注入口から未処理キャリア液が注入されて、処理済みキャリア液として吸引口から吸引されるまでの間に、内部電極側に未処理キャリア液中の固形成分が押しつけられるように電界力を加えるように構成する。
これにより内部電極表面に付着、堆積した固形成分は、内部電極の回転により、外部電極に設けられた固形成分を排出するための開口部に向かって移動することとなるが、この開口部において、内部電極側に弾性体で付圧して廃棄固形成分中から余剰キャリア成分を除去する廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段を備えるように構成する。
円筒パイプ状外部電極に設けた未処理キャリア液注入口から注入する未処理キャリア液の流量及び、導電性ローラー内部電極の回転速度、廃棄固形成分中から余剰キャリア成分を除去する廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段による付圧の圧力を未処理キャリア液中に含まれる固形成分の濃度により可変制御することで、どのような濃度の未処理キャリア液に対してもほぼ完全にキャリア液中から固形成分を除去し、純粋なキャリア液のみを抽出し、かつ、廃棄固形成分中に含まれるキャリア液を最小限とするように動作させる。
未処理キャリア液中の固形成分濃度を検出する手段としては、外部電極と内部電極間に加えるバイアス電圧によりキャリア液中の固形成分が内部電極側に移動するときに流れる電流を計測する手段を備えてもよいし、未処理キャリア液を注入前に光学濃度センサーや超音波センサーにより濃度を測定するようにしてもよい。
未処理キャリア液の注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度の制御としては、導電性ローラー内部電極の回転速度を一定としたまま、外部電極と内部電極間に印加するバイアス電圧により流れる電流値から未処理キャリア液の濃度を推定し、当該キャリア液リサイクル装置により処理できる未処理キャリア液の量を算出し、未処理キャリア液の注入流量を決定するようにしてもよい。
未処理キャリア液の注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度の制御として、未処理キャリア液の注入流量を一定としたまま、外部電極と内部電極間に印加するバイアス電圧により流れる電流値から未処理キャリア液の濃度を推定し、未処理キャリア液の注入量と濃度から処理に必要な導電性ローラー内部電極の回転速度を算出し、決定するようにしてもよい。
未処理キャリア液の注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度の制御として、導電性ローラー内部電極の回転速度を、一定の速度で回転する低速から高速までの複数の回転モードを備えるように構成し、各回転モードごとに未処理キャリア液の注入流量を、外部電極と内部電極間にバイアス電圧の印加により流れる電流値から未処理キャリア液の濃度を推定し、その回転モードにおける処理できるその濃度の未処理キャリア液の量を算出し、注入する未処理キャリア液の流量を決定するようにしてもよい。
未処理キャリア液の注入流量を最小としても、その回転モードにあらかじめ決められている上限の電流値を超える場合には、その回転モードから一段階高速な回転モードに遷移するように制御してもよい。
未処理キャリア液の注入流量として液体現像電子写真装置が必要とする処理量を満たしている場合は、その回転モードを維持し、未処理キャリア液の処理量が必要量を満たさない場合には、その回転モードより一段階高速の回転モードに遷移することで、未処理キャリア液の処理量が必要量を満たすことを優先に制御するように構成してもよい。
未処理キャリア液の注入流量が液体現像電子写真装置が必要とする処理量を満たしている場合であって、その回転モードにあらかじめ決められている下限の電流値を下回る場合には、その回転モードから一段階低速な回転モードに遷移するように制御してもよい。
上記回転モードごとに、外部電極と内部電極間に印加するバイアス電圧によりキャリア液中の固形成分が内部電極側に移動することで発生する電流の上限電流値及び下限電流値を設定しておくが、この下限電流値を一段階低速側の回転モードの上限電流値及び最適電流値以下になるように設定してもよい。
注入された未処理キャリア液の固形成分濃度が濃いために、外部電極と内部電極間にバイアス電圧により流れる電流が上限電流値を超えた場合に、未処理キャリア液の注入と処理済みキャリア液の吸引を一旦停止し、導電性ローラー内部電極の回転及び外部電極と内部電極間のバイアス電圧の印加処理を継続することで、未処理キャリア液中の固形成分の除去処理が間に合わず、処理済みキャリア液中に固形成分が含まれた状態で排出されることを防止するようにしてもよい。
処理済みのキャリア液を再度当該キャリア液リサイクル装置に注入し、固形成分以外の要因で外部電極と内部電極間にバイアス電圧を印加することで流れる電流値を計測し、これにより計測された電流値を、各回転モードの上限電流値及び下限電流値に加算し、これを真の上限電流値及び下限電流値として未処理キャリア液の注入流量及び導電性ローラー内部電極の回転モードの制御を行うようにしてもよい。
未処理キャリア液中に含まれる固形成分濃度が非常に高く、当該キャリア液リサイクル装置の固形成分除去能力を超えるような場合には、未処理キャリア液の注入に際し、処理済みのキャリア液を未処理キャリア液と混合して当該キャリア液リサイクル装置に注入することができるように構成してもよい。
未処理キャリア液と処理済みキャリア液を混合して当該キャリア液リサイクル装置に注入する場合、未処理キャリア液と処理済みキャリア液の混合比率と、これにより外部電極と内部電極間に流れる電流値から必要な処理済みキャリア液の注入流量を決定し、可変制御して注入できるようにしてもよい。
円筒パイプ状外部電極に設けられた未処理キャリア液の注入口から注入する未処理キャリア液に含まれる固形成分の濃度を、注入前に計測する固形成分濃度計測手段を備えるように構成し、これにより計測された固形成分濃度により、当該キャリア液リサイクル装置で未処理キャリア液から完全に固形成分が除去できるように、未処理キャリア液の注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度を決定するように構成してもよい。
円筒パイプ状外部電極に設けられた処理済みキャリア液の吸引口から吸引された処理済みキャリア液に固形成分が含まれていないか検出する固形成分検出手段を備えるように構成し、当該吸引口に備えられた固形成分検出手段により処理済みキャリア液中に固形成分が含まれていることが検出された場合、リサイクル処理不良が発生したと判断し、処理済みキャリア液を再度未処理キャリア液として当該キャリア液リサイクル装置に再注入することができるように構成してもよい。
また、上記の吸引口に備えられた固形成分検出手段により処理済みキャリア液中に固形成分が含まれていることが検出された場合、導電性ローラー内部電極の回転速度を上昇させ、未処理キャリア液の注入量を低減させることで、未処理キャリア液中の固形成分の除去を完全に行えるように構成してもよい。
円筒パイプ状外部電極の一部又は全部を、透明導電素材を使用して構成し、円筒パイプ状外部電極の外側から外部電極と内部電極間のキャリア液流路に向かって設置した光学濃度センサーにより、キャリア流路中を流れる未処理キャリア液中の固形成分が除去されたと判断できる所定の固形成分濃度以下となる境界位置を検出し、この境界位置が処理済みキャリア液吸引口から所定の距離を保った位置になるように未処理キャリア液の注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度を決定するように構成してもよい。
導電性ローラー内部電極の一部又は全部を、透明導電性素材を使用して構成し、導電性ローラー内部電極の内側から外部電極と内部電極間のキャリア液流路に向かって設置した光学濃度センサーにより、キャリア液流路中を流れる未処理キャリア液中の固形成分が除去されたと判断できる所定の固形成分濃度以下となる境界位置を検出し、この境界位置が処理済みキャリア液吸引口から所定の距離を保った位置になるように未処理キャリア液の注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度を決定するように構成してもよい。
外部電極と内部電極間のキャリア液流路に接するように超音波センサーを設置し、この超音波センサーによりキャリア液流路中に流れるキャリア液中の固形成分の濃度を計測することで、未処理キャリア液中の固形成分が除去されたと判断できる所定の固形成分濃度以下となる境界位置を検出し、この境界位置が処理済みキャリア液吸引口から所定の距離を保った位置になるように未処理キャリア液の注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度を決定するように構成してもよい。
円筒パイプ状外部電極に設けられた未処理キャリア液の注入口と廃棄固形成分の排出口との間に超音波センサーを設置し、固形成分が廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段により排出口手前で堆積することにより所定の濃度以上となる境界位置を検出し、当該境界位置を未処理キャリア液注入口から所定の距離を保った位置になるように廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段に加える付圧及び導電性ローラー内部電極の回転速度、未処理キャリア液の注入流量を決定するように構成してもよい。
円筒パイプ状外部電極に設けられた未処理キャリア液の注入口と廃棄固形成分の排出口との間に、導電性ローラー内部電極側に軽付圧を加えた順方向ブレードを設置し、当該軽付圧順方向ブレードと廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段との間の圧力を計測する手段を備えるように構成し、当該軽付圧順方向ブレードと廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段との間の圧力が所定の圧力を超えないように、廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段に加える付圧及び導電性ローラー内部電極の回転速度、未処理キャリア液の注入流量を決定するように構成してもよい。
この発明により、以下に示すような効果が期待できる。
高粘度で不揮発性の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置においては、液体現像剤中の液体成分であるキャリア液を、液体現像剤の濃度調整のための希釈剤としてや現像時のプリウェット液などとしても使用するため、印刷工程で使用されずに印刷部材上に残留した液体現像剤を回収し、キャリア液と固形成分に分離してキャリア液をリサイクルして使用することが行われている。
このようなキャリア液リサイクル装置としては、リサイクル後のキャリア液を現像時のプリウェット液としても使用するため、処理済みのキャリア液中からは完全に固形成分が除去される必要がある。
このため円筒パイプ状外部電極とその内側に導電性ローラー内部電極を備え、円筒パイプ状外部電極に設けられた未処理キャリア液注入口から未処理キャリア液を注入し、導電性ローラー内部電極を処理済みキャリア液排出口に向けて回転させ、この回転により、外部電極と内部電極間を未処理キャリア液が注入口から排出口に向かって流れるようにし、この間に外部電極と内部電極間にバイアス電圧を印加することで、導電性ローラー内部電極の表面側に固形成分を押しつける電界力を加えることで、未処理キャリア液中から固形成分を除去するキャリア液リサイクル装置が考案されている。
しかし、このような装置では、液体現像電子写真装置が通常の印刷処理を行っているときは回収される未処理キャリア液中に含まれる固形成分が少ないため、未処理キャリア液から固形成分を完全に除去することができるが、印刷処理に何らかの異常が発生し、回収される未処理キャリア液中に大量の固形成分が含まれるような状況では、未処理キャリア液から固形成分を完全に除去することができなかった。
また、従来の装置では、その構造上の問題からキャリア液のリサイクル処理において、キャリア液と固形成分の分離時に、固形成分中にキャリア液が相当量含まれた状態でしか分離することができず、廃棄される固形成分中にキャリア液が相当量含まれてしまい、キャリア液のリサイクルの効率が低いという問題があった。
本発明を利用することにより、高粘度で不揮発性の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の印刷工程で使用されずに印刷部材上に残留した液体現像剤を回収して、キャリア液中から固形成分を除去することでキャリア液をリサイクルして使用するキャリア液リサイクル装置において、印刷処理に異常が発生し、回収される未処理キャリア液中に大量の固形成分が含まれている場合でも、未処理キャリア液中から完全に固形成分を除去することができ、かつ、リサイクル処理において排出される固形成分中にほとんどキャリア液を含まないようにすることで、高効率でキャリア液のリサイクルを行うことができるキャリア液リサイクル装置を実現することができる。
この発明は、次に示す実施の形態を取った。
円筒パイプ状外部電極と、その内側に導電性ローラー内部電極を所定の隙間を空けて構成し、外部電極と内部電極間にはバイアス電圧を印加する手段を設け、外部電極には未処理キャリア液の注入口と、処理済みキャリア液の吸引口と、廃棄固形成分を排出するための開口部を備えており、導電性ローラー内部電極がこの外部電極の内部で、キャリア液の注入口から吸引口に向かうキャリア液の流れる方向とは逆方向に回転するような構造を有したキャリア液リサイクル装置とする。
これにより、未処理キャリア液の注入口から注入された未処理キャリア液が、処理済みキャリア液として吸引口から吸引されるまでの間に、外部電極と内部電極の間に設けられた隙間を流れ、この間に、外部電極と内部電極間に加えられるバイアス電圧により未処理キャリア液中から固形成分が内部電極側に押しつけられ、付着、堆積されるように電界力が加えられることで、キャリア液と固形成分とを分離することができるようになる。
ここで、内部電極表面の一定の面積に付着、堆積する固形成分の量は、電荷を有する固形成分が内部電極に堆積することで外部電極と内部電極間の電圧が低下するため、一定量以上の固形成分を分離堆積させることができないが、未処理キャリア液の流れる方向と逆方向に導電性ローラー内部電極が回転することで、未処理キャリア液が吸引口から吸引されるまでに接触する内部電極の表面積を大きくすることができ、未処理キャリア液中から、より大量の固形成分を除去することができるようになる。
導電性ローラー内部電極の電極表層が体積抵抗率1+E4〜1+E10(Ω・cm)の剥離性の良い半導電層を備えるように構成する。
これにより、外部電極と内部電極間に加えるバイアス電圧により、外部電極と内部電極間で放電などが発生し、未処理キャリア液に加わる電界力が低下することで、未処理キャリア液中の固形成分除去が不完全となることを防ぐことができるとともに、内部電極表面に堆積した固形成分をブレード等により除去することが容易となるようにすることができる。
円筒パイプ状外部電極に設けられた固形成分排出口である切り欠き部において、導電性ローラー内部電極の表面に堆積した固形成分を廃棄するに際し、導電性ローラー内部電極表面側に弾性体で付圧して廃棄固形成分中に含まれるキャリア液を除去するための廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段を備えるように構成する。
これにより、未処理キャリア液中から分離された固形成分から、廃棄時に固形成分中に含まれるキャリア液を絞り出すことにより、廃棄固形成分中に含まれるキャリア液を極力少なくすることができ、キャリア液のリサイクル効率を上げることができるようになる。
上記廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段に加える付圧を、可変とすることができるように構成してもよい。
これにより、導電性ローラー内部電極の回転速度を高速としたときには、より大きな付圧をかけることで、廃棄固形成分中に含まれるキャリア液をより多く絞り出すことができるようになり、廃棄されるキャリア液を少なくすることで高効率なキャリア液のリサイクル処理を行うことができるようになり、また、導電性ローラー内部電極の回転速度を低速としたときには、より小さな付圧をかけることで、付圧手段による導電性ローラー内部電極表面の摩擦による劣化を少なくすることができるようになる。
円筒パイプ状外部電極に設けられた処理済みキャリア液の吸引口から吸引する処理済みキャリア液の吸引流量が、円筒パイプ状外部電極に設けられた未処理キャリア液の注入口から注入する未処理キャリア液の注入流量よりも常に多くなるように制御するように構成してもよい。
これにより、外部電極と内部電極により形成されるキャリア流路の吸引口側の圧力が注入口側の圧力よりも低い圧力となることで、円筒パイプ状外部電極に設けられた未処理キャリア液の注入口から注入された未処理キャリア液が、導電性ローラー内部電極の回転方向とは逆方向である、吸引口に向かって流れるようにすることができる。
外部電極と内部電極間に加えるバイアス電圧により、未処理キャリア液中の固形成分が内部電極側に移動することによって発生する電流を計測するバイアス電流計測手段を備え、当該バイアス電流値により、円筒パイプ状外部電極に設けられた未処理キャリア液の注入口から注入する未処理キャリア液の注入流量を可変制御する手段と、導電性ローラー内部電極の回転速度を可変制御する手段とを備えるように構成してもよい。
これにより、液体現像電子写真装置の各印刷部材から回収された未処理キャリア液中に含まれる固形成分濃度の違いにより、外部電極と内部電極間に流れるバイアス電流値が変化するのを検出することができ、当該キャリア液リサイクル装置に注入された未処理キャリア液中に含まれる固形成分の濃度をこの電流値から推定できるようになる。推定された未処理キャリア液中の固形成分濃度から、その未処理キャリア液をリサイクルするのに必要な導電性ローラー内部電極の回転速度や、未処理キャリア液の注入流量を適切に制御し、固形成分濃度が高い場合でも処理済みキャリア液中から完全に固形成分を除去することができるようになる。
バイアス電流計測による未処理キャリア液中の固形成分濃度に応じた制御の方法としては、未処理キャリア液の注入流量のみをバイアス電流に応じて可変として制御してもよいし、導電性ローラー内部電極の回転速度のみをバイアス電流に応じて可変として制御してもよい。
また、一定の回転速度で導電性ローラー内部電極を回転させる低速から高速までの複数の回転モードを備えるように構成し、各回転モードごとにバイアス電流の上限電流値と下限電流値をあらかじめ設定しておき、計測されたバイアス電流値がこの上限電流値と下限電流値の間にある場合には、その回転モードで未処理キャリア液の注入流量を可変制御して動作させるように制御し、その回転モード内で未処理キャリア液の注入流量を可変させても上限電流値や下限電流値を超える場合には、他の回転モードに変更する(上限電流値を超える場合は高速側の回転モードに変更し、下限電流値を下回る場合は低速側の回転モードに変更する)ように構成してもよい。
これにより、導電性ローラー内部電極の回転速度を、当該キャリア液リサイクル装置に注入された未処理キャリア液中に含まれる固形成分の濃度に応じて変えることができるようになり、注入された未処理キャリア液中の固形成分濃度が高い場合には、固形成分除去能力の高い高速回転とすることで未処理キャリア液から固形成分を完全に除去することができるようになり、注入された未処理キャリア液中の固形成分濃度が低い場合には、固形成分除去能力の低い低速回転とすることで、十分な固形成分除去処理を行うとともに、廃棄固形成分中に含まれるキャリア液の量を少量に抑えることで、高効率なキャリア液リサイクル処理を可能とすることができる。
この導電性ローラー内部電極の回転モードの選択制御としては、ある回転モードで動作している場合において、バイアス電流値が上限電流値以下になるように未処理キャリア液の注入流量を制御したとき、その注入流量が液体現像電子写真装置として必要なリサイクル処理量を満たしている場合はその回転モードを維持するように制御し、必要なリサイクル処理量以下の場合には、高速側の回転モードに変更するように制御するよう構成してもよい。
上記の各回転モードにおけるバイアス電流の下限電流値を設定するにあたり、ある回転モードのバイアス電流の下限電流値を、その回転モードよりも一段階低速側の回転モードの上限電流値及び最適電流値以下になるように設定するようにしてもよい。
このように回転モードにおけるバイアス電流の下限電流値を設定することで、ある回転モードでリサイクル処理を実行中に、未処理キャリア液の注入流量が液体現像電子写真装置として必要な処理量を満たしており、バイアス電流が下限電流値以下となり、一段階低速側の回転モードに変更した場合に、変更後の回転モードにおけるバイアス電流の上限電流値までの間に余裕を持たせることで、注入される未処理キャリア液の濃度の微妙な上昇により再度一段階高速側の回転モードに変更する必要が生じないようにし、このような回転モードの変更処理が未処理キャリア液の微妙な濃度差により頻繁に生じることを防ぐことができるようになる。
バイアス電流値が所定の上限電流値以上となった場合、未処理キャリア液の注入及び処理済みキャリア液の吸引を停止し、導電性ローラー内部電極の回転と外部電極と内部電極間へのバイアス電圧の印加は継続することで、バイアス電流値が上限電流値以下の所定の電流値以下に低下した時点で、未処理キャリア液の注入と処理済みキャリア液の吸引を再開するように構成してもよい。
これにより、印刷処理に異常が発生し、回収された未処理キャリア液中に含まれる固形成分の濃度が急激に高くなり、当該キャリア液リサイクル装置により未処理キャリア液から固形成分を除去する処理が間に合わず、処理済みキャリア液中に固形成分が混入することを防ぐことができるようになる。
当該キャリア液リサイクル装置により処理済みのキャリア液を再度当該キャリア液リサイクル装置に注入し、キャリア液中の固形成分の移動による要因以外の要因で流れるバイアス電流値を計測し、これにより計測された電流値を、上記してきた導電性ローラー内部電極の回転モードと未処理キャリア液の注入流量の制御において使用している上限電流値及び下限電流値に加算し、加算後の値を真の上限電流値及び下限電流値として制御に使用するように構成してもよい。
キャリア液にバイアス電圧の印加による電界力をかけることにより発生するバイアス電流の要因として、上記してきた回転モードと注入流量の制御では、固形成分が内部電極側に移動する際に発生する電流のみを考慮してきたが、キャリア液中には固形成分以外にも分散剤などの電荷を有する物質が含まれており、これらが電界力により移動することにより発生する電流も考慮することで、より正確にキャリア液の中に含まれる固形成分の濃度に応じた未処理キャリア液の注入流量や導電性ローラー内部電極の回転速度の制御が行えるようなる。
未処理キャリア液中の固形成分濃度が高く、当該キャリア液リサイクル装置の固形成分除去能力を超えるような場合には、未処理キャリア液を注入するに際して、当該キャリア液リサイクル装置により処理した処理済みのキャリア液を未処理キャリア液に混合して注入する手段を備えるように構成してもよい。
これにより、未処理キャリア液中に大量の固形成分が含まれる場合、最も高速に導電性ローラー内部電極を回転させても、未処理キャリア液から固形成分を完全に除去する処理が行えないような場合、未処理キャリア液に処理済みのキャリア液を混合することで、固形成分の比率を下げることができ、これにより大量に固形成分が含まれる未処理キャリア液をリサイクル処理することができるようになる。
当該未処理キャリア液の注入の際に、処理済みのキャリア液を混合して注入する手段として、未処理キャリア液と処理済みキャリア液の混合比率と、その混合比率のキャリア液が注入されたときのバイアス電流の値から未処理キャリア液中の固形成分の濃度を推定し、当該キャリア液リサイクル装置により処理できる未処理キャリア液中の固形成分濃度となるように、未処理キャリア液に混合する処理済みキャリア液の混合流量を決定するように構成してもよい。
円筒パイプ状外部電極に設けられた未処理キャリア液の注入口から未処理キャリア液を注入する前に未処理キャリア液中に含まれる固形成分の濃度を計測する固形成分濃度計測手段を備えるように構成し、当該固形成分濃度計測手段により計測された固形成分の濃度から、当該キャリア液リサイクル装置で処理できる未処理キャリア液の注入流量を算出し、また、廃棄固形成分中に含まれて廃棄されることで起きるキャリア液の損失を最も少なくできる導電性ローラー内部電極の回転速度を算出することで、未処理キャリア液の注入流量および内部電極の回転速度を決定するようにしてもよい。
これにより、あらかじめ当該キャリア液リサイクル装置の処理能力から、注入される未処理キャリア液に含まれる固形成分の濃度に応じた注入量を算出することで、大量に固形成分を含んだ未処理キャリア液が処理能力を超えて注入されることを防ぐことができ、安定した未処理キャリア液のリサイクル処理が行えるようになり、また、廃棄固形成分中に含まれて廃棄されるキャリア液の損失量を最小限にするように導電性ローラー内部電極の回転速度を決定することができ、高効率なキャリア液のリサイクル処理ができるようになる。
円筒パイプ状外部電極に設けられた処理済みキャリア液の吸引口から吸引された処理済みのキャリア液中に含まれる固形成分を検出する固形成分検出手段を備えるように構成し、当該固形成分検出手段により処理済みキャリア液中に固形成分が含まれていることが検出された場合、リサイクル処理不良と判断し、処理済みキャリア液の吸引口から吸引された処理済みキャリア液を再度当該キャリア液リサイクル装置に未処理キャリア液として再注入する手段を備えるように構成してもよい。
これにより、未処理キャリア液中から完全に固形成分を除去しきれずに処理済みキャリア液に固形成分が混入したことを確実に検出し、再度リサイクル処理を施すことで、キャリア液から完全に固形成分を除去することができるようになる。
上記の処理済みキャリア液の吸引口に備えた固形成分検出手段により、処理済みキャリア液中に固形成分が含まれていることを検出した場合、導電性ローラー内部電極の回転速度を上昇させ、かつ、未処理キャリア液の注入流量を低減させる処理を行うように構成してもよい。
これにより、当該キャリア液リサイクル装置の処理能力を超える未処理キャリア液中の固形成分濃度の未処理キャリア液の注入量を減らし、さらに導電性ローラー内部電極を高速に回転させることで当該キャリア液リサイクル装置のキャリア液中の固形成分除去能力を高めることができ、処理済みキャリア液中に固形成分が混入するというリサイクル処理不良の発生を防ぐことができるようになる。
円筒パイプ状外部電極の一部又は全部を透明導電素材で構成し、円筒パイプ状外部電極の外側から外部電極と内部電極間のキャリア液流路に向かって設置した光学濃度センサーにより、未処理キャリア液中の固形成分が除去されたと判断できる所定の濃度以下となる境界位置を検出し、この境界位置が処理済みキャリア液吸引口から所定の距離を保った位置になるように未処理キャリア液の注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度を決定するように構成してもよい。
これにより、当該キャリア液リサイクル装置に注入される未処理キャリア液に含まれる固形成分の濃度変化に応じて、当該キャリア液リサイクル装置に注入する未処理キャリア液の注入流量と、未処理キャリア液中の固形成分の除去能力を決める導電性ローラー内部電極の回転速度を変更することで、当該キャリア液リサイクル装置のキャリア液流路の途中である所定の位置で未処理キャリア液中の固形成分の除去が完了することを担保することができるようになり、処理済みキャリア液中に固形成分が混入するリサイクル処理不良の発生を防ぐことができるようになる。
導電性ローラー内部電極の一部又は全部を透明導電素材で構成し、導電性ローラー内部電極の内側から外部電極と内部電極間のキャリア液流路に向かって設置した光学濃度センサーにより、未処理キャリア液中の固形成分が除去されたと判断できる所定の濃度以下となる境界位置を検出し、この境界位置が処理済みキャリア液吸引口から所定の距離を保った位置になるにように未処理キャリア液の注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度を決定するように構成してもよい。
外部電極と内部電極間のキャリア液流路に接するように超音波センサーを設置し、この超音波センサーにより流路中を流れるキャリア液の固形成分濃度を計測することで、未処理キャリア液中の固形成分が除去できたと判断できる所定の濃度以下になる境界位置を検出し、この境界位置が処理済みキャリア液吸引口から所定の距離を保った位置になるにように未処理キャリア液の注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度を決定するように構成してもよい。
円筒パイプ状外部電極に設けられた未処理キャリア液の注入口と廃棄固形成分の排出口との間に超音波センサーを設置し、導電性ローラー内部電極の表面に付着した固形成分が排出口手前で廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段により堆積されることにより、固形成分の濃度が所定の濃度以上となる境界位置を検出し、この境界位置が未処理キャリア液注入口から所定の距離を保った位置になるように、廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段に加える付圧及び導電性ローラー内部電極の回転速度、未処理キャリア液の注入流量を決定するように構成してもよい。
これにより、固形成分の排出口から廃棄される固形成分の量を超えて固形成分が廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段により堆積していき、当該キャリア液リサイクル装置の外部電極と内部電極間のキャリア液流路に固形成分が溜まり、キャリア液のリサイクル処理に影響を及ぼすことを防止することができるようになる。
円筒パイプ状外部電極の未処理キャリア液の注入口と廃棄固形成分の排出口との間に軽付圧の順方向ブレードを設置し、当該順方向ブレードと廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段との間の圧力を計測する手段を備えるように構成し、当該順方向ブレードと廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段との間の圧力が所定の圧力を超えないように、廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段に加える付圧及び導電性ローラー内部電極の回転速度、未処理キャリア液の注入流量を決定するように構成してもよい。
これによっても、上記と同様に固形成分の排出口から廃棄される固形成分の量を超えて廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段により固形成分が堆積していき、当該キャリア液リサイクル装置の外部電極と内部電極間のキャリア液流路に固形成分が溜まり、キャリア液のリサイクル処理に影響を及ぼすことを防止することができるようになる。
この発明による代表的な実施例を説明する。なお、以下において、同じ箇所は同一の符号を付してあり、詳細な説明を省略することがある。
本キャリア液リサイクル装置は、図2に示すように、液体現像電子写真装置の印刷工程で使用されずに印刷部材(感光体や中間転写体など)上に残存しているキャリア液を含む液体現像剤を回収し、これを未処理キャリア液として、この未処理キャリア液中に含まれる固形成分(トナー粒子)を除去することでキャリア液をリサイクルして使用することができるようにするキャリア液リサイクル装置である。
本キャリア液リサイクル装置は、図1に示すように、円筒パイプ状外部電極1とその内側に所定の隙間を空けて、導電性ローラー内部電極2を備えており、円筒パイプ状外部電極1には未処理キャリア液注入口3と、処理済みキャリア液吸引口4と、廃棄固形成分排出口6を設けており、導電性ローラー内部電極2は外部電極と内部電極間を未処理キャリア液注入口3から処理済みキャリア液吸引口4に向けてキャリア液が流れる方向とは逆方向に回転するように構成されている。
印刷工程で使用され固形成分を含んだ未処理のキャリア液は、図3に示すように、未処理キャリア液注入口3からポンプにより連続的に注入され、処理済みキャリア液吸引口4からポンプにより吸引されることで、外部電極と内部電極間の隙間であるキャリア液流路を未処理キャリア液注入口3から処理済みキャリア液吸引口4に向けて流れるように構成しており、このキャリア流路を流れる間に外部電極と内部電極間にバイアス電圧印加手段7によりバイアス電圧を印加することで、キャリア液中の固形成分が内部電極表面側に押しつけられるように電界力を加えるように構成している。
これにより、未処理キャリア液中に含まれる固形成分をキャリア液と分離して導電性ローラー内部電極2の表面に付着させ、堆積させることで未処理キャリア液中から固形成分を除去するようにしている。
導電性ローラー内部電極2の表面には、熱融着、塗装、塗布、ディッピング、チュービング、ゴム架橋等により形成した、体積抵抗率1+E4〜1+E10(Ω・cm)の剥離性の良い半導電層を備えるようにすることで、バイアス電圧印加時に外部電極と内部電極間で火花放電などを発生させることなく、高バイアス電圧を印加できるようにし、また、内部電極表面に付着した固形成分を除去しやすい構成としてもよい。
未処理キャリア液から分離され、導電性ローラー内部電極2の表面に堆積した固形成分は、導電性ローラー内部電極2の回転により、円筒パイプ状外部電極1の廃棄固形成分排出口6に運ばれて、キャリア液リサイクル装置外に排出されることとなるが、堆積した固形成分中には相当量のキャリア液が含まれた状態となっているので、このまま排出すると相当量のキャリア液まで廃棄することとなり、キャリア液のリサイクル効率が低下してしまう。
そこで、廃棄固形成分排出口6の手前に、ゴムなどの弾性体によって導電性ローラー内部電極2の表面側に付圧を加えて廃棄固形成分中からキャリア液を絞り出して除去するための廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段5を備えるように構成している。
廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段5は、導電性ローラー内部電極2の表面に押しつけられて圧力ニップを形成しており、導電性ローラー内部電極2の表面に付着、堆積した固形成分が導電性ローラー内部電極2の回転により、当該ニップ部を通過しようとしても、キャリア液を多量に含み粘性の低い状態ではニップ部の圧力に阻まれて通過することができないようにしている。
このように内部電極表面側に付圧手段により付圧をかけることで、導電性ローラー内部電極2の回転によりニップ部に引き込まれた固形成分中から、廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段5の付圧によりキャリア液が絞り出され、粘性が高くなった状態になってはじめてニップ部を通過することができるようになり、廃棄固形成分からキャリア液が除去されるようにしている。
未処理キャリア液に電界力を加えることで、キャリア液中に含まれる固形成分を導電性ローラー内部電極2の表面に堆積させて分離除去するようにしているのであるが、固形成分がある程度堆積すると、堆積した固形成分の電荷により電界力が弱まり、キャリア液中に含まれる固形成分をそれ以上分離して堆積することができなくなる。
未処理キャリア液に含まれる固形成分の濃度が高い場合には、導電性ローラー内部電極2をキャリア液の流れる方向と逆方向に高速に回転させることで、固形成分の堆積していないより広い面積の内部電極面を未処理キャリア液に接触させ、堆積した固形成分を素早く廃棄固形成分排出口6より排出することで、未処理キャリア液中から固形成分を完全に除去することができるが、このとき、廃棄固形成分排出口6より排出される廃棄固形成分中から廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段5によりキャリア液を絞り出す処理が不十分となり、相当量のキャリア液が廃棄されてしまう可能性がある。
これを防ぐためには、廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段5に加える付圧を大きくすることで、廃棄固形成分中に含まれるより多くのキャリア液を除去することができるようになり、キャリア液が大量に廃棄されるのを防ぐことができるが、あまり大きな付圧を加えると、付圧手段と内部電極の接触部に摩擦による劣化が起こり、内部電極の寿命が短くなるという問題が出てくる。
そこで、本装置では、液体現像電子写真装置が印刷処理を継続して行うのに必要な量のキャリア液のリサイクル処理量を確保し、かつ、未処理キャリア液中に含まれる固形成分濃度が低い場合は、未処理キャリア液の注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度を低下させて、処理済みキャリア液中に固形成分が混入するのを防ぐとともに、廃棄されるキャリア液を極力少なくし、内部電極の接触部が摩擦される回数を制御することで、高純度のキャリア液を高効率で未処理キャリア液から取り出しつつ、内部電極の寿命も延ばすことのできるキャリア液リサイクル装置としている。
当該キャリア液リサイクル装置に注入される未処理キャリア液に含まれる固形成分濃度の変化を検出するために、図1に示すように、外部電極と内部電極間にバイアス電圧印加手段7によりバイアス電圧を印加したときに未処理キャリア液中の固形成分が内部電極表面側に移動するときに流れる電流値を計測するバイアス電流計測手段8を備えるように構成している。
これにより、バイアス電圧を印加したときに流れる電流値が大きい場合には、多くの固形成分が電界力により移動したことを意味するので、未処理キャリア液中に含まれる固形成分の濃度が高いと判断することができる。
そこで、バイアス電圧を印加したときに流れる電流値が大きい場合には、未処理キャリア液の注入流量を低減させ、また、導電性ローラー内部電極の回転速度を上昇させることで、当該キャリア液リサイクル装置のキャリア液中の固形成分の除去能力を高めることで、多くの固形成分を含んだ未処理キャリア液の処理に対応することができるようにしている。
逆に、バイアス電圧を印加したときに流れる電流値が小さい場合には、未処理キャリア液の注入流量を増加させることで、より多くのキャリア液のリサイクル処理を行うようにし、また、導電性ローラー内部電極の回転速度を低下させることで、廃棄されるキャリア液を極力少なくし、高効率なリサイクル処理を行えるようにしている。
未処理キャリア液の注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度のバイアス電圧印加時に流れる電流値に応じた具体的な制御手段としては、以下に示すように、導電性ローラー内部電極の回転速度を一定の速度で回転する低速から高速までの複数の回転モードを備えるように構成し、各回転モードにおいて、あらかじめその回転モードの上限電流値及び下限電流値を設定しておき、さらに未処理キャリア液の注入流量をその回転モード内で所定の範囲で可変とし、バイアス電圧印加により発生する電流値を上限電流値から下限電流値の間に収まるように注入流量を制御するようにしてもよい。
この場合、上限電流値は、その回転モードで分離処理できる最大量の固形成分が当該キャリア液リサイクル装置に注入された場合にバイアス電圧印加により流れる電流値とすることで、この上限電流値を超えないように未処理キャリア液の注入流量や導電性ローラー内部電極の回転速度を制御することで、処理済みキャリア液中に固形成分が混入するリサイクル処理不良の発生を防止するようにしている。
下限電流値は、その回転モードよりも一段階低速側の回転モードの上限電流値及び最適電流値以下になるように設定することで、当該キャリア液リサイクル装置に注入される未処理キャリア液に含まれる固形成分の濃度が低下し、一段階低速側の回転モードに変更したときに、その回転モードの上限電流値との間にマージンを設けることで、固形成分濃度の微妙な変化により回転モードが再度高速側の回転モードに戻るという、回転モードの変更動作の繰り返しが発生することを防ぐようにしている。
以下、低速モード、中速モード、高速モードの3つの回転モードを有するキャリア液リサイクル装置として構成した場合の制御例を示す。
当該キャリア液リサイクル装置の起動時は、図4に示すように、高速モードからスタートする。未処理キャリア液の注入流量は、最小流量に設定し、このときの電流値から未処理キャリア液中に含まれる固形成分の濃度を推定し、最適電流値となるように注入流量を増加していく。
図5に示すように、高速モードの最大流量まで注入流量を増加しても、未処理キャリア液中に含まれる固形成分の濃度が低い場合は、電流値が下限電流値に達しない場合がある。この場合は、固形成分の除去能力は一段階低いが、廃棄固形成分中に含まれるキャリア液の量を減らすことができ、より高効率のリサイクル処理が可能な中速モードに変更する。
中速モードでも上記と同様に、最小流量から流量を増加させていき、電流値が最適電流値となるように注入流量を制御していき、図6に示すように、未処理キャリア液の注入流量が液体現像電子写真装置として必要なキャリア液のリサイクル処理量を満たし、このときの電流値が下限電流値から上限電流値の間で、望ましくは最適電流値(当該キャリア液リサイクル装置の固形成分の除去能力を超えない範囲で、なるべく多くのキャリア液のリサイクル処理が可能な電流値)付近に収まる場合には、その回転モードを維持するように制御する。
未処理キャリア液に含まれる固形成分濃度がさらに低下し、注入流量を最大にしても中速モードでの下限電流値を下回る場合には、上記と同様にもう一段階低速側の低速モードで動作するように変更し、より廃棄固形成分中に含まれて廃棄されるキャリア液の量を減らし、高効率なリサイクル処理を行えるようにする。
逆に、未処理キャリア液中に含まれる固形成分濃度が上昇し、図7に示すように、未処理キャリア液の注入流量を液体現像電子写真装置として必要なリサイクル処理量以下に低減しなければ、電流値を上限電流値以下に下げることができない場合には、固形成分の除去能力の高い一段階高速側のモードに変更するように制御する。
このように、低速モード、中速モード、高速モードなどの導電性ローラー内部電極の回転速度を一定の回転速度で回転させる複数の回転モードを備え、各回転モードにおいて未処理キャリア液の注入流量を各回転モードにあらかじめ設定されている上限電流値と下限電流値の間に収まるように可変制御することで、未処理キャリア液に含まれる固形成分濃度が変化した場合でも、これに対応した最適なキャリア液リサイクル処理を行えるようにしている。
ここでは、例として低速モード、中速モード、高速モードの3段階の回転モードを備えた場合の例を示したが、回転モードとしては、さらに細かく多段階の回転速度の回転モードを備えるように構成することで、未処理キャリア液中に含まれる固形成分濃度の変化に応じたより適切な回転モードを選択でき、高効率なリサイクル処理を行えるようにしてもよい。
通常の印刷処理により回収される未処理キャリア液の濃度変化の場合は、上記のような導電性ローラー内部電極の回転モードと未処理キャリア液の注入流量の制御で問題ないが、液体現像電子写真装置に何らかの異常が発生し、感光体や中間転写体上にトナー画像がまったく使用されずに残存し、これが未処理キャリア液として回収されてきたような場合には、未処理キャリア液中に含まれる固形成分の濃度が急激に高くなる場合がある。
このような大量の固形成分を含んだ未処理キャリア液が当該キャリア液リサイクル装置に注入されると、高速側の回転モードへの変更や未処理キャリア液の注入量の低減だけでは間に合わず、未処理キャリア液中に含まれる固形成分が除去しきれずに処理済みキャリア液中に混入するリサイクル処理不良が発生する。
そこで、図8に示すように、固形成分が大量に含まれた未処理キャリア液が当該キャリア液リサイクル装置に注入され、バイアス電圧の印加による電流値がその回転モードの上限電流値を超えた場合には、未処理キャリア液の注入口からの注入及び処理済みキャリア液の吸引口からの吸引を停止し、導電性ローラー内部電極の回転とバイアス電圧の印加を維持することで、電流値が上限電流値以下の所定の再開電流値に低下するのを待ち、所定の再開電流値以下になった時点で、未処理キャリア液の注入及び処理済みキャリア液の吸引を再開するように構成してもよい。
このようなイレギュラーな高濃度の固形成分の注入からの回復動作を行うことにより、未処理キャリア液中の固形成分濃度が急激に高くなった場合でも、固形成分を含んだ処理済みキャリア液が吸引口から吸引されることがなく、回転する導電性ローラー内部電極表面にバイアス電圧による電界力で固形成分が付着、堆積し、導電性ローラー内部電極の回転により固形成分が排出口から廃棄され、処理可能な固形成分量になった後に未処理キャリア液の注入及び処理済みキャリア液の吸引を再開するように構成することで、リサイクル処理不良の発生を防ぐことができるようにしている。
上記してきたように、外部電極と内部電極間にバイアス電圧印加により発生する電流値を計測することで、注入された未処理キャリア液に含まれる固形成分の濃度を推定し、導電性ローラー内部電極の回転モードや未処理キャリア液の注入流量を制御するのであるが、外部電極と内部電極間にバイアス電圧印加により発生する電流値には、未処理キャリア液に含まれる固形成分が移動するときに発生する電流だけではなく、未処理キャリア液に含まれる分散剤などの液状の半導電性物質が移動することにより発生する電流が含まれる場合があり、このような固形成分以外の物質による電流値を考慮せずに制御を行うと、正確な固形成分濃度の推定ができず、当該キャリア液リサイクル装置の処理能力の低下を招き、また、このような液状の分散剤がキャリア液中に多量に含まれることで現像処理にも悪影響を及ぼす可能性がある。
そこで、本装置では、処理済みのキャリア液を再度当該キャリア液リサイクル装置に注入し、各回転モードで処理済みキャリア液を再処理することで、固形成分が含まれていない処理済みキャリア液にバイアス電圧を印加したときに発生する電流値を計測し、固形成分以外の液状の半導電性物質により流れる電流値を計測し、これを上記の導電性ローラー内部電極の回転モード及び未処理キャリア液の注入流量の制御における上限電流値及び下限電流値に加算し、加算後の上限電流値及び下限電流値を真の上限電流値及び下限電流値として制御を行うように構成する。
未処理キャリア液に含まれる固形成分の濃度が非常に高く、当該キャリア液リサイクル装置の固形成分除去能力を超える場合には、そのままその未処理キャリア液を注入すると、未処理キャリア液から固形成分を除去しきれずに、処理済みキャリア液に固形成分が混入するリサイクル処理不良が発生するか、またはこれを防ぐための回復動作などのイレギュラーな処理を行う必要があり、リサイクル処理の効率を下げてしまう場合がある。
本装置では、このような未処理キャリア液に含まれる固形成分の濃度が当該キャリア液リサイクル装置の固形成分除去能力を超える場合には、図9に示すように、処理済みキャリア液槽11に溜められた処理済みキャリア液を、未処理キャリア液注入手段9により未処理キャリア液が当該キャリア液リサイクル装置に注入される際に混合し、固形成分の濃度を下げてから注入することができる処理済みキャリア液混合手段12を備えるように構成してもよい。
処理済みキャリア液混合手段12には、処理済みキャリア液を未処理キャリア液と混合する際に、未処理キャリア液が処理済みキャリア液槽11に逆流することを防ぐための 逆止弁13を備えるようにしてもよい。
処理済みキャリア液混合手段12では、未処理キャリア液と処理済みキャリア液の混合比率と、そのときにバイアス電圧印加により流れる電流値から未処理キャリア液に含まれる固形成分の濃度を推定し、リサイクル処理に必要な処理済みキャリア液の混合流量を決定するように構成してもよい。
当該キャリア液リサイクル装置では、未処理キャリア液中に含まれる固形成分濃度により、未処理キャリア液の注入流量及び導電性ローラー内部電極の回転速度を可変制御することで、濃度に応じた最適なリサイクル処理を行えるようにしているのであるが、未処理キャリア液中に含まれる固形成分濃度の測定手段として、上記のようなバイアス電圧印加により発生する電流値を計測する手段の他に、以下のような手段を備えるように構成してもよい。
図10に示すように、円筒パイプ状外部電極に設けた未処理キャリア液注入口から未処理キャリア液を注入する前に、注入しようとしている未処理キャリア液中に含まれる固形成分の濃度を測定する固形成分濃度測定手段15を備えるように構成してもよい。
固形成分濃度測定手段15による未処理キャリア液中の固形成分濃度の情報を基に、当該キャリア液リサイクル装置を制御するプリンタコントローラ17により、キャリア液の注入、吸引を行うポンプ16を制御することで未処理キャリア液の注入流量を制御し、また、導電性ローラー内部電極の回転速度を制御するように構成することで、未処理キャリア液に含まれる固形成分の濃度に応じた適切な未処理キャリア液の注入流量及び導電性ローラー内部電極の回転速度を選択できるようにしてもよい。
固形成分濃度測定手段としては、図11に示すように、未処理キャリア液の当該キャリア液リサイクル装置への注入前に、未処理キャリア液を、交流電圧発生器18により発生させた交流電圧を印加した平面電極20の間を通過させ、電極間に流れる固形成分の移動電流を電流モニタ19で計測することで、固形成分濃度を測定するように構成してもよい。
未処理キャリア液を当該キャリア液リサイクル装置に設けられた未処理キャリア液注入口まで搬送するための未処理キャリア液搬送用のチューブの一部又は全部を透明のチューブで構成し、図12に示すように、光学濃度センサーを用いて未処理キャリア液中に含まれる固形成分濃度を計測するように構成してもよい。
この場合、図12(a)に示すように、キャリア液搬送用透明チューブ21を挟むように発光素子22、受光素子23を設置し、発光素子22から照射した光が未処理キャリア液を透過した量を受光素子23で計測することで、未処理キャリア液中に含まれる固形成分濃度を計測する透過型として構成してもよいし、図12(b)に示すように、キャリア液搬送用透明チューブ21を挟むように発光素子22、受光素子23と光反射体24を設置し、発光素子22から光反射体24に向けて照射した光が、光反射体24で反射し未処理キャリア液中を透過した量を受光素子23で計測することによって未処理キャリア液中に含まれる固形成分濃度を計測する反射型として構成してもよい。
未処理キャリア液中の固形成分の濃度が高い場合には、発光素子から照射した光が未処理キャリア液中をまったく透過することができないため、光学濃度センサーにより濃度を計測することができない場合があるので、図13に示すように、未処理キャリア液搬送用チューブに接するように超音波センサーの発振器25、受信機26を設置し、発振器25から発せられた超音波により未処理キャリア液中の固形成分を振動させ、発振器25からの超音波を停止した後の減衰振動を受信機26で計測することで、振動が収束するまでの時間の長短により未処理キャリア液中の固形成分濃度を計測するよう構成してもよい。
未処理キャリア液中に含まれる固形成分の濃度を計測し、当該キャリア液リサイクル装置に注入する未処理キャリア液量を制御したり、導電性ローラー内部電極の回転速度を制御したりすることで、処理済みキャリア液中に固形成分が混入するリサイクル処理不良を発生しないようにしているが、非常に急激な濃度の変化などにより、処理済みキャリア液中に固形成分が除去されずに混入する可能性がある。
そこで、本装置では、図14に示すように、円筒パイプ状外部電極に設けた処理済みキャリア液吸引口4から吸引された処理済みキャリア液中に固形成分が含まれているか検出することができる固形成分検出手段27を備えるように構成し、処理済みキャリア液中に固形成分が含まれていることが検出された場合、処理済みキャリア液吸引口4から吸引された処理済みキャリア液を再度未処理キャリア液として、当該キャリア液リサイクル装置に再注入する手段をそなえるように構成してもよい。
固形成分検出手段としては、図11、図12、図13に示したキャリア液中の固形成分濃度を計測する手段と同様な手段を用いて、処理済みキャリア液中に固形成分が混入していないか検出するようにする。
図14では、固形成分検出手段27により処理済みキャリア液中に固形成分が含まれていることが検出された場合には、プリンタコントローラ17により、処理済みキャリア液吸引口4から吸引された処理済みキャリア液を処理済みキャリア液槽11ではなく、未処理キャリア液槽14に搬送するよう切り換えることができる切換弁28を制御し、固形成分を含んだ処理済みキャリア液を未処理キャリア液槽14側に搬送するように構成した場合の例を示している。
これにより、当該キャリア液リサイクル装置で処理できる固形成分濃度を超えた未処理キャリア液が注入され、未処理キャリア液中から固形成分を除去しきれずに、処理済みキャリア液に固形成分が含まれたままとなっているリサイクル処理不良発生状態を確実に検出し、固形成分の含まれた処理済みキャリア液を再度本装置に注入し、キャリア液中から固形成分を除去する処理を行うことで、処理可能な固形成分濃度を超える濃度の未処理キャリア液が注入された場合でも、キャリア液中から固形成分を完全に除去し、純粋なキャリア液のみを抽出することができるようにしている。
図15に示すように、上記の処理済みキャリア液吸引口4に設けた固形成分検出手段27により、吸引された処理済みキャリア液中に固形成分が含まれていることが検出された場合、固形成分を含んだ処理済みキャリア液を未処理キャリア液槽14に搬送するように切換弁28を制御するとともに、導電性ローラー内部電極の回転速度を上昇させ、未処理キャリア液の注入流量を低減させる処理を行うように構成してもよい。
これにより、当該キャリア液リサイクル装置に注入される固形成分の量を減らし、導電性ローラー内部電極の回転速度を上昇させて、キャリア液から固形成分を分離除去する処理能力を高めることで、処理済みキャリア液中に固形成分が含まれたままとなるリサイクル処理不良の発生をより確実に防ぐことができるようにしてもよい。
処理済みキャリア液に固形成分が混入するリサイクル処理不良が発生しないようにするためには、外部電極と内部電極間のキャリア液流路の所定の位置(処理済みキャリア液の吸引口から所定の距離だけ手前の位置)で、未処理キャリア液中から固形成分が除去されるように制御してやればよい。
そこで、図16に示すように、円筒パイプ状外部電極の一部又は全部を透明導電素材で構成し、円筒パイプ状外部電極の外側から外部電極と内部電極間のキャリア液流路に向かって設置した光学濃度センサー29により、未処理キャリア液中の固形成分が除去されたと判断できる所定の濃度以下になる境界位置を検出し、この境界位置が処理済みキャリア液吸引口4から所定の距離を保った位置になるように未処理キャリア液の注入流量及び導電性ローラー内部電極の回転速度を決定するように構成してもよい。
図17に示すように、導電性ローラー内部電極の一部又は全部を透明導電素材で構成し、導電性ローラー内部電極の内側から外部電極と内部電極間のキャリア液流路に向かって設置した光学濃度センサー29により、未処理キャリア液中の固形成分が除去されたと判断できる所定の濃度以下になる境界位置を検出し、この境界位置が処理済みキャリア液吸引口4から所定の距離を保った位置になるように未処理キャリア液の注入流量及び導電性ローラー内部電極の回転速度を決定するように構成してもよい。
図18に示すように、外部電極と内部電極間のキャリア液流路に接するように超音波センサー30を設置し、この超音波センサー30により流路中を流れるキャリア液の固形成分濃度を測定することで、未処理キャリア液中に含まれる固形成分が除去されたと判断できる所定の濃度以下になる境界位置を検出し、この境界位置が処理済みキャリア液吸引口4から所定の距離を保った位置になるように未処理キャリア液の注入流量及び導電性ローラー内部電極の回転速度を決定するように構成してもよい。
未処理キャリア液中から分離され、導電性ローラー内部電極の表面に堆積した固形成分は、導電性ローラー内部電極の回転に伴って、固形成分排出口に運ばれ、廃棄されることになるが、廃棄前に固形成分に含まれるキャリア液を除去するため、廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段によりせき止められ、排出口手前で大量の固形成分が堆積することとなる。
このせき止められた固形成分が、排出されるよりもさらに多くの固形成分が運ばれてくることにより、未処理キャリア液注入口を超えて堆積していくと、キャリア液流路を固形成分が塞いでしまい、固形分除去処理が正常に実行できなくなる可能性がある。
そこで、本装置では、図19に示すように、円筒パイプ状外部電極に設けた未処理キャリア液注入口3と廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段5との間に超音波センサー30を設置し、キャリア液中に含まれる固形成分濃度を計測することで、廃棄固形成分排出口付近の固形成分濃度が所定の濃度以上となる境界位置を検出し、この境界位置が未処理キャリア液注入口3から所定の距離を保った位置になるように、廃棄固形成分中キャリア液除去用不圧手段に加える付圧及び未処理キャリア液の注入流量、導電性ローラー内部電極の回転速度を決定するように構成してもよい。
具体的には、廃棄固形成分が未処理キャリア液注入口付近に向かって堆積していくような状況を上記の手段により検出した場合、廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段に加える付圧を小さくし、より多くの固形成分を排出できるようにしたり、未処理キャリア液の注入流量を減らすことで、装置内に注入される固形成分を少なくするようにしたりすることで、廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段の手前に堆積する固形成分の量を減らすように制御する。
図20に示すように、円筒パイプ状外部電極に設けた未処理キャリア液注入口3と廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段5との間に導電性ローラー内部電極表面側に軽付圧を加えた順方向ブレード32を設置し、当該軽付圧順方向ブレードと廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段との間の圧力を計測する圧力計測手段31を備えるように構成し、順方向ブレード32と廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段5との間の圧力が所定の圧力を超えないように、廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段5に加える付圧及び未処理キャリア液の注入流量、導電性ローラー内部電極の回転速度を決定するように構成することで、上記の超音波センサーにより境界位置を検出する方法と同様に、未処理キャリア液注入口を超えて固形成分が堆積していくのを防ぐことができるようにしてもよい。
本発明の構成図である。 液体現像電子写真装置内におけるキャリア液リサイクル装置の構成図である。 キャリア液中の固形成分除去処理の説明図である。 起動時の処理説明図である。 固形成分濃度が低い場合の処理説明図である。 適切なバイアス電流値に収まる場合の処理説明図である。 上限電流値を超える場合の処理説明図である。 上限電流値を超えた場合の回復処理説明図である。 処理済みキャリア液を混合して注入する場合の説明図である。 未処理キャリア液注入前に固形成分濃度の測定を行う場合の説明図である。 固形成分濃度測定手段として導電性を利用した場合の説明図である。 固形成分濃度測定手段として光学濃度センサーを使用した例の説明図である。 固形成分濃度測定手段として超音波センサーを使用した例の説明図である。 リサイクル処理不良発生時のリカバリー処理実施例1の説明図である。 リサイクル処理不良発生時のリカバリー処理実施例2の説明図である。 光学濃度センサーにより固形成分除去境界を求める構成例1である。 光学濃度センサーにより固形成分除去境界を求める構成例2である。 超音波センサーにより固形成分除去境界を求める構成例である。 超音波センサーにより廃棄固形成分の堆積量を測定する場合の構成例である。 圧力センサーにより廃棄固形成分の堆積量を測定する場合の構成例である。 従来のキャリア液リサイクル装置の説明図である。
符号の説明
1:円筒パイプ状外部電極
2:導電性ローラー内部電極
3:未処理キャリア液注入口
4:処理済みキャリア液吸引口
5:廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段
6:廃棄固形成分排出口
7:バイアス電圧印加手段
8:バイアス電流計測手段
9:未処理キャリア液注入手段
10:処理済みキャリア液吸引手段
11:処理済みキャリア液槽
12:処理済みキャリア液混合手段
13:逆止弁
14:未処理キャリア液槽
15:固形成分濃度測定手段
16:ポンプ
17:プリンタコントローラ
18:交流電圧発生器
19:電流モニタ
20:平面電極
21:キャリア液搬送用透明チューブ
22:発光素子
23:受光素子
24:光反射体
25:発振器
26:受信機
27:固形成分検出手段
28:切換弁
29:光学濃度センサー
30:超音波センサー
31:圧力計測手段
32:順方向ブレード

Claims (25)

  1. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    未処理キャリア液の注入口と処理済みキャリア液の吸引口及び未処理キャリア液から分離した固形成分を排出する排出口を設けた円筒パイプ状外部電極と、
    当該円筒パイプ状外部電極内に所定の隙間を空けて設置し、外部電極の未処理キャリア液の注入口から処理済みキャリア液吸引口に向かうキャリア液の流れとは逆方向に回転する導電性ローラー内部電極と、
    当該外部電極と内部電極間にバイアス電圧を印加する手段と、
    を備えたことを特徴とするキャリア液リサイクル装置。
  2. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    前記導電性ローラー内部電極の電極表層が体積抵抗率1+E4〜1+E10(Ω・cm)の剥離性の良い半導電層を、
    備えることを特徴とする請求項1記載のキャリア液リサイクル装置。
  3. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    前記円筒パイプ状外部電極の固形成分排出口において、前記導電性ローラー内部電極表面側に弾性体で付圧して、廃棄固形成分中のキャリア液分を除去する廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のキャリア液リサイクル装置。
  4. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    前記廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段の導電性ローラー内部電極表面側へ付圧する圧力を可変制御することができる、
    ことを特徴とする請求項3記載のキャリア液リサイクル装置。
  5. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    円筒パイプ状外部電極に設けられた処理済みキャリア液の吸引口から吸引する処理済みキャリア液の吸引流量が、未処理キャリア液の注入口から注入する未処理キャリア液の注入流量以上となるよう制御する、
    ことを特徴とする請求項1記載のキャリア液リサイクル装置。
  6. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    円筒パイプ状外部電極に設けた未処理キャリア液の注入口からの未処理キャリア液の注入量を可変制御する手段と、
    導電性ローラー内部電極の回転速度を可変制御する手段と、
    を備えることを特徴とする請求項4記載のキャリア液リサイクル装置。
  7. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    円筒パイプ状外部電極と導電性ローラー内部電極間にバイアス電圧を印加したときに電極間に流れる電流を計測する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項6記載のキャリア液リサイクル装置。
  8. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    円筒パイプ状外部電極と導電性ローラー内部電極間の電流計測手段により計測された電流値により、注入された未処理キャリア液中の固形成分濃度を推定し、当該キャリア液リサイクル装置で処理できる適正な未処理キャリア液を算出することで、円筒パイプ状外部電極に設けた未処理キャリア液注入口からの未処理キャリア液注入量を決定する、
    ことを特徴とする請求項7記載のキャリア液リサイクル装置。
  9. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    円筒パイプ状外部電極と導電性ローラー内部電極間の電流計測手段により計測された電流値により、注入された未処理キャリア液中の固形成分濃度を推定し、当該キャリア液リサイクル装置で処理するのに必要な導電性ローラー内部電極の回転速度を算出することで、導電性ローラー内部電極の回転速度を決定する、
    ことを特徴とする請求項7記載のキャリア液リサイクル装置。
  10. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    導電性ローラー内部電極の回転速度の可変制御として、一定の回転速度で回転する低速から高速までの複数の回転モードを備え、
    各回転モードには円筒パイプ状外部電極と導電性ローラー内部電極間の電流値の下限電流値と上限電流値をあらかじめ設定しておき、
    未処理キャリア液の注入量と回転モードを、円筒パイプ状外部電極と導電性ローラー内部電極間の電流計測手段により計測された電流値と当該下限電流値、上限電流値との関係により決定する、
    ことを特徴とする請求項7記載のキャリア液リサイクル装置。
  11. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    導電性ローラー内部電極の回転モードを、未処理キャリア液の注入流量を所定のキャリア液リサイクル処理量を満たす流量に制御した場合に、円筒パイプ状外部電極と導電性ローラー内部電極間の電流値が下限電流値から上限電流値までの範囲に収まる場合は、その回転モードを維持し、未処理キャリア液の注入流量を所定のキャリア液リサイクル処理量を満たさない流量の場合、高速側の回転モードに変更する、
    ことを特徴とする請求項10記載のキャリア液リサイクル装置。
  12. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    導電性ローラー内部電極の回転モードを、未処理キャリア液の注入流量が所定のキャリア液リサイクル処理量を満たす流量に制御した場合に、円筒パイプ状外部電極と導電性ローラー内部電極間の電流値が、その回転モードの下限電流値以下となった場合、低速側の回転モードに変更する、
    ことを特徴とする請求項10記載のキャリア液リサイクル装置。
  13. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    導電性ローラー内部電極の各回転モードにおける、円筒パイプ状外部電極と導電性ローラー内部電極間の電流値のあらかじめ設定しておく下限電流値が、その回転モードより一段階低速側の回転モードの上限電流値及び最適電流値以下になるように設定する、
    ことを特徴とする請求項10記載のキャリア液リサイクル装置。
  14. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    円筒パイプ状外部電極と導電性ローラー内部電極間の電流計測手段により計測される電流値が、所定の上限電流値以上となった場合、未処理キャリア液の注入及び処理済みキャリア液の吸引を停止し、導電性ローラー内部電極の回転とバイアス電圧の印加を維持することで、円筒パイプ状外部電極と導電性ローラー内部電極間の電流値が上限電流値以下の所定の値に低下した時点で、未処理キャリア液の注入及び処理済みキャリア液の吸引を再開する、
    ことを特徴とする請求項10記載のキャリア液リサイクル装置。
  15. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    処理済みキャリア液を当該キャリア液リサイクル装置に再注入し、キャリア液中に含まれる固形成分以外の要因により円筒パイプ状外部電極と導電性ローラー内部電極間を流れる電流値を計測し、計測された電流値を各回転モードであらかじめ設定しておく所定の上限電流値及び下限電流値に加算した値を真の上限電流値及び下限電流値として未処理キャリア液の注入流量及び導電性ローラー内部電極の回転モードの制御に使用する、
    ことを特徴とする請求項10から14のいずれか1項記載のキャリア液リサイクル装置。
  16. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    未処理キャリア液を円筒パイプ状外部電極に設けられた未処理キャリア液注入口から注入するに際し、処理済みキャリア液を混合して注入する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1から15のいずれか1項記載のキャリア液リサイクル装置。
  17. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    前記未処理キャリア液の注入に際し、処理済みキャリア液を混合して注入する手段により未処理キャリア液に混合する処理済みキャリア液の注入流量を、未処理キャリア液と処理済みキャリア液の混合比率と円筒パイプ状外部電極と導電性ローラー内部電極間の電流値から決定する、
    ことを特徴とする請求項16記載のキャリア液リサイクル装置。
  18. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    円筒パイプ状外部電極に設けられた未処理キャリア液注入口から注入する未処理キャリア液の固形成分濃度を注入前に計測する固形成分濃度測定手段を備え、
    当該固形成分濃度測定手段により計測された未処理キャリア液の固形成分濃度から未処理キャリア液注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度を決定する、
    ことを特徴とする請求項6記載のキャリア液リサイクル装置。
  19. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    円筒パイプ状外部電極に設けられた処理済みキャリア液吸引口から吸引された処理済みキャリア液に固形成分が含まれていないか検出する固形成分検出手段と、
    当該固形成分検出手段により、処理済みキャリア液に固形成分が含まれていた場合、リサイクル処理不良として処理済みキャリア液を再度未処理キャリア液として再処理する手段と、
    を備えることを特徴とする請求項6記載のキャリア液リサイクル装置。
  20. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    前記固形成分検出手段により、処理済みキャリア液に固形成分が含まれていることを検出した場合、導電性ローラー内部電極の回転速度を上昇させ、未処理キャリア液の注入流量を低下させる処理をおこなう、
    ことを特徴とする請求項19記載のキャリア液リサイクル装置。
  21. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    円筒パイプ状外部電極の一部または全部を透明導電素材で構成し、円筒パイプ状外部電極の外側からキャリア液流路に向かって設置した光学濃度センサーにより、未処理キャリア液中の固形成分が除去されたと判断できる所定の濃度以下になる境界位置を検出し、この境界位置が処理済みキャリア液吸引口から所定の距離を保った位置になるように未処理キャリア液注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度を決定する、
    ことを特徴とする請求項6記載のキャリア液リサイクル装置。
  22. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    導電性ローラー内部電極の一部又は全部を透明導電素材で構成し、導電性ローラー内部電極の内部からキャリア液流路に向かって設置した光学濃度センサーにより、未処理キャリア液中の固形成分が除去されたと判断できる所定の濃度以下になる境界位置を検出し、この境界位置が処理済みキャリア液吸引口から所定の距離を保った位置になるように未処理キャリア液注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度を決定する、
    ことを特徴とする請求項6記載のキャリア液リサイクル装置。
  23. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    円筒パイプ状外部電極と導電性ローラー内部電極間を流れるキャリア液流路に接するように超音波センサーを設置し、この超音波センサーにより流路中を流れるキャリア液の固形成分濃度を測定することで、未処理キャリア液中の固形成分が除去されたと判断できる所定の濃度以下になる境界位置を検出し、この境界位置が処理済みキャリア液吸引口から所定の距離を保った位置になるように未処理キャリア液注入流量と導電性ローラー内部電極の回転速度を決定する、
    ことを特徴とする請求項6記載のキャリア液リサイクル装置。
  24. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    円筒パイプ状外部電極の未処理キャリア液注入口と廃棄固形成分の排出口との間に超音波センサーを設置し、固形成分の導電性ローラー内部電極表面への堆積により所定の濃度以上となる位置を検出し、当該境界位置を未処理キャリア液注入口から所定の距離を保った位置になるように廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段に加える付圧、ローラー内部電極の回転速度、未処理キャリア液注入口からの注入流量を決定する、
    ことを特徴とする請求項6記載のキャリア液リサイクル装置。
  25. 不揮発性で高粘度の液体現像剤を現像剤として使用する液体現像電子写真装置の使用済みキャリア液のリサイクルを行うキャリア液リサイクル装置において、
    円筒パイプ状外部電極の未処理キャリア液注入口と廃棄固形成分の排出口との間に、導電性ローラー内部電極側に軽付圧を加えた順方向ブレードを設置し、当該軽付圧順方向ブレードと廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段との間の圧力を計測する手段を備え、
    当該順方向ブレードと廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段との間の圧力が所定の圧力を超えないように、廃棄固形成分中キャリア液除去用付圧手段の付圧及び導電性ローラー内部電極の回転速度、未処理キャリア液注入口からの注入流量を決定する、
    ことを特徴とする請求項6記載のキャリア液リサイクル装置。
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